JP2001164284A - ワイヤーソー用水溶性切削液 - Google Patents

ワイヤーソー用水溶性切削液

Info

Publication number
JP2001164284A
JP2001164284A JP2000302972A JP2000302972A JP2001164284A JP 2001164284 A JP2001164284 A JP 2001164284A JP 2000302972 A JP2000302972 A JP 2000302972A JP 2000302972 A JP2000302972 A JP 2000302972A JP 2001164284 A JP2001164284 A JP 2001164284A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carbon atoms
water
cutting fluid
soluble cutting
wire saw
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000302972A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3481908B2 (ja
Inventor
Yasuhiro Yamada
康博 山田
Satoshi Tanaka
智 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Sanyo Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Chemical Industries Ltd filed Critical Sanyo Chemical Industries Ltd
Priority to JP2000302972A priority Critical patent/JP3481908B2/ja
Publication of JP2001164284A publication Critical patent/JP2001164284A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3481908B2 publication Critical patent/JP3481908B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Processing Of Stones Or Stones Resemblance Materials (AREA)
  • Lubricants (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 砥粒の分散性が良好なワイヤーソー用水溶性
切削液を得る。 【解決手段】 25℃における粘度が40〜500mP
a・sである水溶性エーテル(A)と、下記一般式
(1)で示される化合物(B)からなることを特徴とす
るワイヤーソー用水溶性切削液。 [式中、R1 は炭素数1〜18のアルキル基、炭素数5
〜18のシクロアルキル基、炭素数2〜18のアルケニ
ル基、炭素数5〜18のシクロアルケニル基、炭素数2
〜24のアシル基または炭素数2〜8のヒドロキシアル
キル基;Aは炭素数2〜4のアルキレン基;mは0〜2
0の整数、nは0〜20の整数を表す。m、nは同一で
も異なっていてもよい。ただし、R1 が炭素数2〜24
のアシル基の場合はm、nの少なくとも一方は0でな
い。]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はワイヤーソー用切削
液に関する。さらに詳しくは、シリコンやガラスなどの
被加工物を、ワイヤーソーを用い、遊離砥粒を水溶性切
削液に分散させた砥粒スラリーを連続的に供給しながら
スライシングを行う際の水溶性切削液に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、シリコンインゴットなど硬脆材料
を切断する方法としては、切り屑の発生量が少なく、加
工速度が速い等の点からワイヤーソーが利用されてい
る。その際に用いられる切削液としては、被加工物の洗
浄時にトリクロロメタンなどのハロゲン系溶剤または有
機溶剤が必要となる鉱物油を主成分とする切削油から、
水溶性のものへと替わってきている。水溶性切削液とし
ては、例えば、特開平10−130635号公報には非
水性液から実質的になる低分子量ポリグリコール類が提
案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこれらを
用いて作成したスラリーでは、砥粒の分散性が不十分で
あるため、砥粒の沈降が早く、加工部分への砥粒の搬送
途中で配管に詰まりを生じたり、スライシング時の砥粒
の濃度にばらつきが生じるという問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記問題
を解決すべく鋭意検討した結果、特定の含窒素化合物を
用いることで、砥粒の分散性が良好となり、スラリー中
での砥粒の沈降速度を遅くさせることができることを見
いだし、本発明に到達した。即ち本発明は下記の4発明
である。 <第1発明> 25℃における粘度が40〜500mP
a・sである水溶性エーテル(A)と、下記一般式
(1)で示される化合物(B)からなることを特徴とす
るワイヤーソー用水溶性切削液。 [式中、R1 は炭素数1〜18のアルキル基、炭素数5
〜18のシクロアルキル基、炭素数2〜18のアルケニ
ル基、炭素数5〜18のシクロアルケニル基、炭素数2
〜24のアシル基または炭素数2〜8のヒドロキシアル
キル基;Aは炭素数2〜4のアルキレン基;mは0〜2
0の整数、nは0〜20の整数を表す。m、nは同一で
も異なっていてもよい。ただし、R1 が炭素数2〜24
のアシル基の場合はm、nの少なくとも一方は0でな
い。]
【0005】<第2発明> 下記一般式(2)で示され
る化合物(B1)と必要により25℃における粘度が4
0〜500mPa・sである水溶性エーテル(A)から
なることを特徴とするワイヤーソー用水溶性切削液。 [式中、R1 は炭素数1〜18のアルキル基、炭素数5
〜18のシクロアルキル基、炭素数2〜18のアルケニ
ル基、炭素数5〜18のシクロアルケニル基、炭素数2
〜24のアシル基または炭素数2〜8のヒドロキシアル
キル基;Aは炭素数2〜4のアルキレン基;m1は0〜
20の整数、n1は0〜20の整数を表す。m1とn1
総和は3〜40の整数。m1、n1は同一でも異なってい
てもよい。]
【0006】<第3発明> 第1発明または第2発明の
水溶性切削液と、平均粒径1〜50μmの砥粒との、質
量比が1:0.5〜1:2の混合物からなるワイヤーソ
ー用スラリー。 <第4発明> このワイヤーソー用スラリーを連続的に
供給しながら、ワイヤーソーを用いて被加工物のスライ
シングを行うスライシング方法。
【0007】
【発明の実施の形態】本第1発明に用いる、あるいは第
2発明に必要により用いる、25℃における粘度が40
〜500mPa・sである水溶性エーテル(A)におい
て、水溶性とは、20℃において水100質量部に対し
30質量部以上が完全に溶解するものを示し、好ましく
は水に対し任意の割合で相溶するものである。また、
(A)の粘度はブルックフィールド粘度計で、ローター
回転数30rpmで測定した値である。(A)の粘度
は、好ましくは40〜300mPa・s、さらに好まし
くは45〜200mPa・sである。(A)の粘度が4
0mPa・s未満であると砥粒の沈降が早くなり、50
0mPa・sを超えると、作成したスラリーの粘度が高
くなり取り扱いが困難である。
【0008】(A)は、非アミン系エーテルであって、
例えば、1個以上の活性水素(好ましくは水酸基)を有
する化合物(脂肪族もしくは脂環式アルコール、芳香族
アルコールなど)の(ポリ)オキシアルキレンエーテ
ル、この(ポリ)オキシアルキレンエーテルのモノもし
くはジアルキルエーテル、モノもしくはジアシル化物、
ホルマール縮合物およびジャンプ反応物等が挙げられ、
2種以上を併用してもよい。
【0009】上記脂肪族もしくは脂環式アルコールとし
ては、炭素数1〜4の1価アルコール(メタノール、エ
タノール、ブタノールなど)、炭素数2〜8の2価アル
コール(脂肪族ジオール、例えば、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、1,3−および1,4−ブ
タンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチ
ルグリコールなどのアルキレングリコール;および脂環
式ジオール、例えば、シクロヘキサンジオール、シクロ
ヘキサンジメタノールなどのシクロアルキレングリコー
ル)、炭素数3〜12の3価アルコール(脂肪族トリオ
ール、例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン、
トリメチロールエタン、ヘキサントリオールなどのアル
カントリオール);炭素数5〜18の4〜8価またはそ
れ以上の多価アルコール(脂肪族ポリオール、例えば、
ペンタエリスリトール、ソルビトール、マンニトール、
ソルビタン、ジグリセリン、ジペンタエリスリトールな
どのアルカンポリオールおよびその分子内もしくは分子
間脱水物;ならびにショ糖、グルコース、マンノース、
フラクトース、メチルグルコシドなどの糖類およびその
誘導体)が挙げられる。芳香族アルコールとしては、ピ
ロガロール、ハイドロキノンおよびフロログルシン等の
単環多価フェノール;ビスフェノールA、ビスフェノー
ルF、およびビスフェノールスルホン等のビスフェノー
ル類等が挙げられる。
【0010】上記の(ポリ)オキシアルキレンエーテル
は、例えば、上記の活性水素を有する化合物に、付加物
の粘度が前記の範囲となるようにアルキレンオキサイド
を付加して得ることができる。アルキレンオキサイドと
しては、炭素数2〜4のものが好ましく、エチレンオキ
サイド(以下EOと略記する)、プロピレンオキサイド
(以下POと略記する)、1,2−、2,3−、1,3
−および1,4−ブチレンオキサイドなどが挙げられ、
単独でも2種以上を使用してもかまわない。2種以上の
アルキレンオキサイドを用いた場合、付加の形態はブロ
ック付加、ランダム付加のいずれでもよく、付加の順序
は特に問わない。アルキレンオキサイドとしては、E
O、およびEOとPOの併用がさらに好ましく、アルキ
レンオキサイド中のEOが30質量%以上のものがとく
に好ましく、40質量%以上のものが最も好ましい。
【0011】上記の(ポリ)オキシアルキレンエーテル
のモノもしくはジアルキルエーテルは、例えば、(ポ
リ)オキシアルキレンエーテルをアルカリの存在下ハロ
ゲン化アルキル(炭素数1〜4、塩化メチルなど)と反
応させるこにより、モノもしくはジアシル化物は、例え
ば、脂肪族カルボン酸(炭素数2〜4、酢酸など)と反
応させることにより、ホルマール縮合物は、例えば、パ
ラホルムアルデヒド等で縮合反応させることにより、ジ
ャンプ反応物は、例えば、炭素数1〜4のジハロゲン化
アルカン(ジクロロメタンなど)でジャンプ反応させる
ことにより、それぞれ得ることができる。
【0012】これらの中で好ましくは、脂肪族アルコー
ルの(ポリ)オキシアルキレンエーテル(EO付加物、
およびEO・PO共付加物)であり、さらに好ましく
は、入手が容易なことから、メタノールのEO付加物で
あるポリエチレングリコールモノメチルエーテル、エチ
レングリコールのEO付加物であるポリエチレングリコ
ール、およびグリセリンのEO・PO共付加物であり、
特に好ましくは、ポリエチレングリコールである。 (A)の数平均分子量(ヒドロキシル価換算による。た
だしOH基を有しないものはゲルパ−ミュレ−ションク
ロマトグラフによる)は、上記粘度の範囲のものであれ
ば、特に制限されるものではないが、好ましくは100
〜2000、さらに好ましくは160〜1000であ
る。
【0013】本第1発明の一般式(1)で示される化合
物(B)において、R1 は炭素数1〜18のアルキル
基、炭素数5〜18のシクロアルキル基、炭素数2〜1
8のアルケニル基、炭素数5〜18のシクロアルケニル
基、炭素数2〜24のアシル基または炭素数2〜8のヒ
ドロキシアルキル基である。炭素数1〜18のアルキル
基としては、直鎖状でも分岐状でもよく、メチル、エチ
ル、プロピル、オクチル、ラウリル、ミリスチル、パル
ミチル、ステアリル、2−エチルヘキシル基などが挙げ
られ、好ましくはラウリル、ミリスチル、パルミチル、
ステアリル基など、炭素数12〜18の直鎖アルキル基
である。炭素数が18を超えると水溶性が不足する。炭
素数5〜18のシクロアルキル基としては、シクロヘキ
シル基などが挙げられる。炭素数が18を超えると水溶
性が不足する。炭素数2〜18のアルケニル基として
は、直鎖状でも分岐状でもよく、アリル、ヘキセニル、
オレイル基などが挙げられ、好ましくはオレイル基であ
る。炭素数が18を超えると水溶性が不足する。炭素数
5〜18のシクロアルケニル基としては、シクロヘキセ
ニル基などが挙げられる。炭素数が18を超えると水溶
性が不足する。炭素数2〜24のアシル基としては、酢
酸、プロピオン酸、ヤシ油脂肪酸、オレイン酸などのカ
ルボン酸残基が挙げられ、好ましくはヤシ油脂肪酸およ
びオレイン酸のカルボン酸残基である。炭素数が24を
超えると水溶性が不足する。炭素数2〜8のヒドロキシ
アルキル基としては、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプ
ロピル、ヒドロキシイソプロピル、ヒドロキシヘキシル
基などが挙げられ、好ましくはヒドロキシエチルおよび
ヒドロキシプロピル基である。炭素数が9を超えると水
溶性が不足する。
【0014】一般式(1)中のAは炭素数2〜4のアル
キレン基であり、AOは炭素数2〜4のオキシアルキレ
ン基を表す。m+n個のAOは、同一でも異なっていて
もよい。具体的には、例えば、EO、PO、1,2−、
2,3−、1,3−および1,4−ブチレンオキサイド
などの炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを付加する
ことにより生成するオキシアルキレン基である。Aの炭
素数は、好ましくは2および/または3である。また、
mおよびnは、炭素数2〜4のオキシアルキレン基の
数、すなわちアルキレンオキサイドの付加モル数を表
し、同一でも異なっていてもよい。mおよびnは、0〜
20の整数であり、好ましくは0〜10である。m、n
が20を超えるとスラリーの粘度が高くなり安定に供給
することができない。
【0015】(B)の具体例としては、メチルアミン、
n−ヘキシルアミン、ラウリルアミン、ステアリルアミ
ン、2−エチルヘキシルアミンなどの炭素数1〜18の
アルキルアミン;炭素数1〜18のアルキルアミンに炭
素数2〜4のアルキレンオキサイドが付加された構造の
化合物;シクロヘキシルアミンなどの炭素数5〜18の
シクロアルキルアミン;炭素数5〜18のシクロアルキ
ルアミンに炭素数2〜4のアルキレンオキサイドが付加
された構造の化合物;ヘキセニルアミン、オレイルアミ
ンなどの炭素数2〜18のアルケニルアミン;炭素数2
〜18のアルケニルアミンに炭素数2〜4のアルキレン
オキサイドが付加された構造の化合物;シクロヘキセニ
ルアミンなどの炭素数5〜18のシクロアルケニルアミ
ン;炭素数5〜18のシクロアルケニルアミンに炭素数
2〜4のアルキレンオキサイドが付加された構造の化合
物;モノエタノールアミン、モノプロパノールアミン、
モノイソプロパノールアミン、モノオクタノールアミン
などの炭素数2〜8のモノアルカノールアミン;ジエタ
ノールアミン、トリエタノールアミンなどの、炭素数2
〜8のモノアルカノールアミンに炭素数2〜4のアルキ
レンオキサイドが付加された構造の化合物;椰子油脂肪
酸ジエタノールアミド、オレイン酸モノエタノールアミ
ドなどの炭素数2〜24のカルボン酸とアルカノ−ルア
ミンとのアミド;および前記アミド化物に炭素数2〜4
のアルキレンオキサイドが付加された構造の化合物など
が挙げられ、2種以上を併用してもよい。これら(B)
の中では、水溶性の点から、モノエタノールアミン、ジ
エタノールアミンおよびトリエタノールアミンが好まし
い。(B)は、20℃において水100質量部に対し1
0質量部以上が完全に溶解するものが好ましく、特に好
ましくは水に対し任意の割合で相溶するものである。
【0016】本第2発明の(B1)は、(B)の中でm
とnの総和が3〜40の整数であるものであり、好まし
くはmとnの総和が4〜30のものである。(B1)を
用いた場合、必ずしも(A)を用いる必要がないため水
溶性切削液を作成する際に配合の手間を省略することが
できる。 (B1)の粘度は好ましくは40〜300mPa・s、
特に好ましくは45〜200mPa・sである。(B
1)の粘度が40mPa・s以上であると砥粒の沈降が
遅くなり、500mPa・s以下であると、作成したス
ラリーの粘度が低く取り扱いが容易である。
【0017】本第1発明および第2発明の水溶性切削液
中の、(B)もしくは(B1)の質量割合は特に限定さ
れるものではないが、(B1)以外の(B)を用いる場
合は砥粒の分散安定性の関点から、(A)と(B)の合
計質量に対して好ましくは0.01〜20質量%、さら
に好ましくは0.03〜15質量%である。また(B
1)を用いる場合は砥粒の分散安定性の関点から、
(A)と(B)の合計質量に対して好ましくは5質量%
以上、さらに好ましくは10質量%以上である。
【0018】本第1発明および第2発明の水溶性切削液
には、作業時の引火の危険性を少なくすることを目的と
して必要により水を配合してもよい。水の配合量は性能
に悪影響を及ぼさない量の範囲であれば特に限定される
ものではないが、(A)と(B)、または(B1)と必
要により(A)の合計100質量部に対し、好ましくは
250質量部以下であり、さらに好ましくは5質量部以
上150質量部以下である。250質量部以下であると
と砥粒の分散安定性が良好であり、5質量部以上では引
火の危険性を確実に回避できる。
【0019】本発明の水溶性切削液を用いてスライシン
グされた被加工物を洗浄する際に、洗浄液が強酸または
強アルカリ性を示さないように(好ましくは1質量%の
水溶液とした際のpHが5〜9)、本発明の水溶性切削
液に、更にpH調整剤を性能に悪影響を及ぼさない量の
範囲(好ましくは切削液中5.0質量%以下)で含有さ
せることができる。上記pH調整剤としては、燐酸、硼
酸などの無機酸;酢酸、クエン酸、蓚酸、乳酸などのカ
ルボン酸;水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのア
ルカリ金属の水酸化物などが挙げられる。
【0020】本第1発明および第2発明の水溶性切削液
は、(A)と(B)と必要により水、あるいは(B1)
と必要により(A)および/または水をあらかじめ配合
したものであっても、以下に述べるスラリー配合時に個
々に加えたものであってもよい。配合方法は特に限定さ
れず、例えば常温で通常の方法で撹拌することにより得
ることができる。
【0021】本発明のワイヤーソー用水溶性切削液は、
好ましくは、炭化珪素、アルミナ、ダイヤモンドなどの
平均粒径1〜50μmの砥粒と、質量比で1:0.5〜
1:2の割合で混合され、砥粒が分散されたワイヤーソ
ー用スラリーとして、スライシングする際に用いられ
る。本発明の砥粒スラリーを適用される被加工物として
は、シリコン、アルミニウム、ガラス、セラミック、合
成石英、水晶、サファイアなどが挙げられるが、特に、
シリコンインゴットをスライシングする際に用いるのが
好適である。
【0022】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に説明する
が、本発明はこれに限定されない。以下において、部お
よび%はそれぞれ質量部および質量%を示す。なお、数
平均分子量は水酸基価から算出し、また粘度は前記の方
法により求めた。
【0023】実施例1 ポリエチレングリコール(数平均分子量300、80m
Pa・s/25℃)99.8%、トリエタノールアミン
0.2%を混合し、乳酸でpH(1%水溶液)を6.5
に調整し、ワイヤーソー用水溶性切削液(1)を得た。
得られたワイヤーソー用水溶性切削液(1)50部と炭
化珪素砥粒(信濃電気精錬製)50部を混合し、実施例
1のスラリーを得た。
【0024】実施例2 ポリエチレングリコール(数平均分子量400、100
mPa・s/25℃)99.5%、ジエタノールアミン
0.5%を混合し、酢酸でpH(1%水溶液)を6.5
に調整し、ワイヤーソー用水溶性切削液(2)を得た。
得られたワイヤーソー用水溶性切削液(2)50部と炭
化珪素砥粒(信濃電気精錬製)50部を混合し、実施例
2のスラリーを得た。
【0025】実施例3 ポリエチレングリコール(数平均分子量400、100
mPa・s/25℃)99.8%、オレイン酸モノエタ
ノールアミド0.1%を混合し、ワイヤーソー用水溶性
切削液(3)を得た。得られたワイヤーソー用水溶性切
削液(3)50部と炭化珪素砥粒(信濃電気精錬製)5
0部を混合し、実施例3のスラリーを得た。
【0026】実施例4 ポリエチレングリコール(数平均分子量300、80m
Pa・s/25℃)99.5%、オレイルアミン0.5
%を混合し、酢酸でpH(1%水溶液)を6.5に調整
し、ワイヤーソー用水溶性切削液(4)を得た。得られ
たワイヤーソー用水溶性切削液(4)50部と炭化珪素
砥粒(信濃電気精錬製)50部を混合し、実施例4のス
ラリーを得た。
【0027】実施例5 オレイルアミンのEO5モル付加物〔一般式(2)にお
けるm1+n1=5、数平均分子量490〕50部と炭化
珪素砥粒(信濃電気精錬製)50部を混合し、実施例5
のスラリーを得た。
【0028】比較例1 ポリエチレングリコール(数平均分子量300、80m
Pa・s/25℃)50部と炭化珪素砥粒(信濃電気精
錬製)50部を混合し、比較例1のスラリーを得た。
【0029】次に、実施例1〜5および比較例1のスラ
リー100mlを、100mlの活栓付きメスシリンダ
ーにとり静置した後、4時間毎に全容量に占める、沈降
物の容量の割合を測り、砥粒の分散性を評価した。
【0030】
【表1】
【0031】この結果から、本発明のワイヤーソー用水
溶性切削液を用いて作成したスラリーは砥粒の分散性に
優れることが判る。
【0032】
【発明の効果】本発明のワイヤーソー用水溶性切削液
は、砥粒の分散性に優れるため、スラリー中の砥粒の沈
降速度を遅くすることができ、その結果、スライシング
時の砥粒濃度のばらつきを小さくすることができる。ま
た本発明のワイヤーソー用水溶性切削液を使用し、スラ
イシングされたウエハは水で簡単に洗浄できることか
ら、作業環境に悪影響を及ぼさないものである。またシ
リコンのみならず、アルミニウム、ガラス、セラミッ
ク、合成石英、水晶、サファイアなどのスライシングに
有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C10N 20:02 C10N 20:02 30:04 30:04 40:00 40:00 Z 40:22 40:22

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 25℃における粘度が40〜500mP
    a・sである水溶性エーテル(A)と、下記一般式
    (1)で示される化合物(B)からなることを特徴とす
    るワイヤーソー用水溶性切削液。 [式中、R1 は炭素数1〜18のアルキル基、炭素数5
    〜18のシクロアルキル基、炭素数2〜18のアルケニ
    ル基、炭素数5〜18のシクロアルケニル基、炭素数2
    〜24のアシル基または炭素数2〜8のヒドロキシアル
    キル基;Aは炭素数2〜4のアルキレン基;mは0〜2
    0の整数、nは0〜20の整数を表す。m、nは同一で
    も異なっていてもよい。ただし、R1 が炭素数2〜24
    のアシル基の場合はm、nの少なくとも一方は0でな
    い。]
  2. 【請求項2】 (A)が、炭素数1〜4の1価アルコー
    ルの(ポリ)オキシアルキレンエーテル、炭素数2〜6
    の2価アルコールの(ポリ)オキシアルキレンエーテ
    ル、および炭素数3〜12の3〜8価アルコールの(ポ
    リ)オキシアルキレンエーテルから選ばれる1種以上で
    ある請求項1記載の水溶性切削液。
  3. 【請求項3】 (B)が、炭素数1〜18のアルキルア
    ミン、炭素数1〜18のアルキルアミンに炭素数2〜4
    のアルキレンオキサイドが付加された構造の化合物、炭
    素数5〜18のシクロアルキルアミン、炭素数5〜18
    のシクロアルキルアミンに炭素数2〜4のアルキレンオ
    キサイドが付加された構造の化合物、炭素数2〜18の
    アルケニルアミン、炭素数2〜18のアルケニルアミン
    に炭素数2〜4のアルキレンオキサイドが付加された構
    造の化合物、炭素数5〜18のシクロアルケニルアミ
    ン、炭素数5〜18のシクロアルケニルアミンに炭素数
    2〜4のアルキレンオキサイドが付加された構造の化合
    物、炭素数2〜8のモノアルカノールアミン、炭素数2
    〜8のモノアルカノールアミンに炭素数2〜4のアルキ
    レンオキサイドが付加された構造の化合物、炭素数2〜
    24のカルボン酸とアルカノ−ルアミンとのアミド、お
    よび前記アミドに炭素数2〜4のアルキレンオキサイド
    が付加された構造の化合物から選ばれる1種以上である
    請求項1または2記載の水溶性切削液。
  4. 【請求項4】 切削液中の(A)と(B)の合計質量に
    対する(B)の含量が0.01〜20質量%である請求
    項1〜3のいずれか記載の水溶性切削液。
  5. 【請求項5】 下記一般式(2)で示される化合物(B
    1)と必要により25℃における粘度が40〜500m
    Pa・sである水溶性エーテル(A)からなることを特
    徴とするワイヤーソー用水溶性切削液。 R1−N−(AO)n1H (2) | (AO)m1H [式中、R1 は炭素数1〜18のアルキル基、炭素数5
    〜18のシクロアルキル基、炭素数2〜18のアルケニ
    ル基、炭素数5〜18のシクロアルケニル基、炭素数2
    〜24のアシル基または炭素数2〜8のヒドロキシアル
    キル基;Aは炭素数2〜4のアルキレン基;m1は0〜
    20の整数、n1は0〜20の整数を表す。m1とn1
    総和は3〜40の整数。m1、n1は同一でも異なってい
    てもよい。]
  6. 【請求項6】 さらに水を含有する請求項1〜5のいず
    れか記載のワイヤーソー用水溶性切削液。
  7. 【請求項7】 シリコンインゴットのスライシング加工
    用である請求項1〜6のいずれか記載の水溶性切削液。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれか記載の水溶性切
    削液と、平均粒径1〜50μmの砥粒との、質量比が
    1:0.5〜1:2の混合物からなるワイヤーソー用ス
    ラリー。
  9. 【請求項9】 請求項8記載のワイヤーソー用スラリー
    を連続的に供給しながら、ワイヤーソーを用いて被加工
    物のスライシングを行うスライシング方法。
JP2000302972A 1999-09-30 2000-10-02 ワイヤーソー用水溶性切削液 Expired - Fee Related JP3481908B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000302972A JP3481908B2 (ja) 1999-09-30 2000-10-02 ワイヤーソー用水溶性切削液

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11-280608 1999-09-30
JP28060899 1999-09-30
JP2000302972A JP3481908B2 (ja) 1999-09-30 2000-10-02 ワイヤーソー用水溶性切削液

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003146104A Division JP4008847B2 (ja) 1999-09-30 2003-05-23 ワイヤーソー用水溶性切削液

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001164284A true JP2001164284A (ja) 2001-06-19
JP3481908B2 JP3481908B2 (ja) 2003-12-22

Family

ID=26553845

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000302972A Expired - Fee Related JP3481908B2 (ja) 1999-09-30 2000-10-02 ワイヤーソー用水溶性切削液

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3481908B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006120736A1 (ja) * 2005-05-11 2006-11-16 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha シリコンブロックおよびシリコンウェハの製造方法
WO2008047446A1 (fr) * 2006-10-20 2008-04-24 Mitsubishi Electric Corporation Suspension épaisse pour découpe de lingot de silicium et procédé de découpe de lingots de silicium avec celle-ci
JP2008103690A (ja) * 2007-08-24 2008-05-01 Mitsubishi Electric Corp シリコンインゴット切断用スラリー
WO2009028710A1 (ja) * 2007-08-30 2009-03-05 Kyodo Yushi Co., Ltd. 固定砥粒ワイヤソー用水溶性加工油剤
WO2017138570A1 (ja) * 2016-02-10 2017-08-17 物産フードサイエンス株式会社 切削液、切削方法および切削面の平滑性向上剤

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006120736A1 (ja) * 2005-05-11 2006-11-16 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha シリコンブロックおよびシリコンウェハの製造方法
US7591712B2 (en) 2005-05-11 2009-09-22 Mitsubishi Electric Corporation Method of producing silicon blocks and silicon wafers
DE112005003549B4 (de) * 2005-05-11 2011-03-17 Mitsubishi Electric Corp. Verfahren zur Herstellung von Siliziumblöcken und Siliziumwafern
WO2008047446A1 (fr) * 2006-10-20 2008-04-24 Mitsubishi Electric Corporation Suspension épaisse pour découpe de lingot de silicium et procédé de découpe de lingots de silicium avec celle-ci
US8075647B2 (en) 2006-10-20 2011-12-13 Mitsubishi Electric Corporation Slurry for slicing silicon ingot and method for slicing silicon ingot using the same
JP2008103690A (ja) * 2007-08-24 2008-05-01 Mitsubishi Electric Corp シリコンインゴット切断用スラリー
WO2009028710A1 (ja) * 2007-08-30 2009-03-05 Kyodo Yushi Co., Ltd. 固定砥粒ワイヤソー用水溶性加工油剤
WO2017138570A1 (ja) * 2016-02-10 2017-08-17 物産フードサイエンス株式会社 切削液、切削方法および切削面の平滑性向上剤

Also Published As

Publication number Publication date
JP3481908B2 (ja) 2003-12-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI395807B (zh) 水性研磨粒分散媒介組成物
KR101370101B1 (ko) 와이어쏘잉용 절삭유 조성물
JP5764067B2 (ja) 固定砥粒ワイヤーソー用水溶性切断液、それを用いたインゴットの切断方法、そのリサイクル方法及び切断によって得られるウェハー
JP2011012249A (ja) 水性切削液及び水性切削剤
WO2011044716A1 (en) Cutting fluids with improved performance
KR20000076116A (ko) 수성절삭액, 수성절삭제 및 그것을 사용하는 경취재료의 절단방법
JP2006111728A (ja) ワイヤソー用切削油剤
JP2013047319A (ja) シリコンインゴットスライス用含水切削液
JP2012251025A (ja) 含水切削液組成物およびその製造方法
JP2001164284A (ja) ワイヤーソー用水溶性切削液
JP2002114970A (ja) 水系ラップ液及び水系ラップ剤
KR20100133907A (ko) 수성 절삭액 및 수성 절삭제
CN110862857A (zh) 一种细线化电镀金刚线硅片切割液
JP5122390B2 (ja) 水硬性粉体の製造方法
JP2003082336A (ja) 水系ラップ液及び水系ラップ剤
JP4008847B2 (ja) ワイヤーソー用水溶性切削液
KR101505334B1 (ko) 연마제용 캐리어 유체
JPH04218594A (ja) ワイヤソーによる切断法および加工液
CN101960000A (zh) 用于脆性材料的加工油
JPH09194824A (ja) 水溶性ラップ液組成物
JP2009097004A (ja) 水溶性切削液
JP4237291B2 (ja) ワイヤソー用加工液
JP2002080883A (ja) ワイヤソ−用水溶性加工液
JP5624904B2 (ja) シリコンインゴット用水溶性切削液
JP2015505574A (ja) ウェハ製造のための冷却および/または潤滑液

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 4

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071010

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081010

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees