JP2009097004A - 水溶性切削液 - Google Patents

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康博 山田
Yoshitaka Katsukawa
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Abstract

【課題】 スラリーの粘度を上げることなく潤滑性に優れたスラリーが得られる水溶性切削液及びそれを含有する砥粒スラリーを提供する。
【課題を解決するための手段】 1分子中に1〜8個の活性水素原子を有する炭素数24以下の化合物(a)に、テトラヒドロフラン及び炭素数2〜3のアルキレンオキサイドを付加して得られる共重合ポリエーテル(A)を含有してなる水溶性切削液並びに該水溶性切削液及び体積平均粒径1〜50μmの砥粒を含んでなる砥粒スラリーであって、水溶性切削液と砥粒の重量比が1:0.5〜1:2である砥粒スラリーである。
【選択図】 なし

Description

本発明は水溶性切削液に関する。
水溶性切削液としては、例えば、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、低分子量ポリエチレングリコール及びこれらの混合物が提案されている(特許文献−1参照)。また水を含むものとしては、多価アルコール(プロピレングリコール等)と芳香族多価カルボン酸塩(イソフタル酸トリエタノールアミン塩等)とアルキレングリコールのアルキレンオキサイド付加物{エチレングリコールのエチレンオキサイド付加物(分子量1,000)等}及び水からなる組成物が提案されている(特許文献−2参照)。
しかしながら、特許文献−1に記載の切削液では、例えばシリコンインゴットのスライシング加工の際のワイヤーソー用水溶性切削液として使用した場合に、スラリー粘度が高すぎるため、薄いウエハの切断や切断速度を大きくすることができない等の問題がある。また、特許文献−2に記載の切削液は、潤滑性が不足するためウエハの表面性状が不十分であるという問題等がある。
特開平10−130635号公報 特開2006−96951号公報
本発明の目的は、スラリーの粘度を上げることなく潤滑性に優れたスラリーが得られる水溶性切削液及びそれを含有する砥粒スラリーを提供することにある。
本発明者らは、上記問題を解決すべく鋭意検討した結果、特定の共重合ポリエーテルを使用した水溶性切削液を用いることで、スラリーの粘度を上げることなく潤滑性に優れたスラリーが得られることを見いだし、本発明に到達した。
すなわち、本発明は1分子中に1〜8個の活性水素原子を有する炭素数24以下の化合物(a)に、テトラヒドロフラン及び炭素数2〜3のアルキレンオキサイドを付加して得られる共重合ポリエーテル(A)を含有してなる水溶性切削液;該水溶性切削液及び体積平均粒径1〜50μmの砥粒を含んでなる砥粒スラリーであって、水溶性切削液と砥粒の重量比が1:0.5〜1:2である砥粒スラリー;並びに、該砥粒スラリーを連続的に供給しながら、ワイヤーソーを用いてシリコンインゴットのスライシングを行うスライシング工程を含むシリコンウエハーの製造方法;である。
本発明の水溶性切削液は潤滑性に優れている。また、本発明の水溶性切削液を含む砥粒スラリーは低粘度である。
本発明における1分子中に1〜8個の活性水素原子を有する炭素数24以下の化合物(a)[以下において、単に化合物(a)又は(a)と表記する場合がある]としては、水、炭素数1〜24のアルコール、炭素数6〜24のフェノール類、アンモニア、ヒドラジン、炭素数1〜24のアミン、炭素数2〜24のカルボン酸及び炭素数1〜24のチオール等が挙げられる。
炭素数1〜24のアルコールとしては、炭素数1〜24の1価のアルコール(メタノール、エタノール、ブタノール及びオクタノール等);炭素数2〜24の2価のアルコール[エチレングリコール、プロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチルペンタンジオール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(ヒドロキシエチル)ベンゼン及び2,2−ビス(4,4’−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン等];炭素数3〜24の3価のアルコール(グリセリン及びトリメチロールプロパン等);炭素数5〜24の4〜8価のアルコール(ペンタエリスリトール、ジグリセリン、α−メチルグルコシド、ソルビトール、キシリット、マンニット、ジペンタエリスリトール、グルコース、フルクトース及びショ糖等)等が挙げられる。
炭素数6〜24のフェノール類としては、炭素数6〜24の1価のフェノール化合物(フェノール及びクレゾール等);炭素数6〜12の2〜3価のフェノール化合物(ピロガロ―ル、カテコール及びヒドロキノン等);炭素数13〜24のビスフェノール化合物(ビスフェノールA、ビスフェノールF及びビスフェノールS等)等が挙げられる。
炭素数1〜24のアミンとしては、炭素数1〜24のモノアミン、炭素数2〜24のポリ(2〜6)アミン、炭素数2〜24のアルカノールアミン及び炭素数2〜24のその他のアミン等が挙げられる。
炭素数1〜24のモノアミンとしては、メチルアミン、エチルアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、オレイルアミン及びアニリン等が挙げられる。
炭素数2〜24のポリ(2〜6)アミンとしては、炭素数2〜24の脂肪族ポリアミン(エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン及びジエチレントリアミン等)、炭素数4〜24の複素環式ポリアミン(ピペラジン及びN−アミノエチルピペラジン等)、炭素数6〜24の脂環式ポリアミン(ジシクロヘキシルメタンジアミン及びイソホロンジアミン等)及び炭素数7〜24の芳香族ポリアミン(フェニレンジアミン、トリレンジアミン、ジエチルトリレンジアミン、キシリレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン、ジフェニルエーテルジアミン及びポリフェニルメタンポリアミン等)等が挙げられる。
炭素数2〜24のアルカノールアミンとしては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン及びトリイソプロパノールアミン等が挙げられる。
炭素数2〜24のその他のアミンとしては、後述の炭素数2〜24のカルボン酸の内の炭素数が2〜22のジカルボン酸と過剰の前記炭素数2〜24のポリ(2〜6)アミンの内の炭素数が2〜22のものとの縮合により得られるポリアミドポリアミン(重合度2〜12)、炭素数2〜24のヒドラジン系化合物[モノアルキル(炭素数2〜24)ヒドラジン等]、炭素数2〜24のジヒドラジッド系化合物(コハク酸ジヒドラジッド、アジピン酸ジヒドラジッド、イソフタル酸ジヒドラジッド及びテレフタル酸ジヒドラジッド等)及び炭素数2〜24のグアニジン系化合物(ブチルグアニジン及び1−シアノグアニジン等)等が挙げられる。
炭素数2〜24のカルボン酸としては、炭素数2〜24の脂肪族モノカルボン酸(酢酸及びプロピオン酸等);炭素数7〜24の芳香族モノカルボン酸(安息香酸等);炭素数2〜24の脂肪族ポリカルボン酸(シュウ酸、マロン酸、コハク酸及びアジピン酸等);炭素数8〜24の芳香族ポリ(2〜3)カルボン酸(フタル酸、テレフタル酸及びトリメリット酸等);アクリル酸の(共)重合物等のポリカルボン酸重合体(官能基数2〜8)等が挙げられる。
炭素数1〜24のチオールとしては、炭素数1〜24の1価のチオール(メタンチオール、エタンチオール及びブタンチオール等)並びに炭素数2〜24の2〜8価の多価チオール(エチレンジチオール、プロピレンジチオール、1,3−ブチレンジチオール、1,4−ブタンジチオール、1、6−ヘキサンジチオール及び3−メチルペンタンジチオール等)等が挙げられる。
化合物(a)の内、得られる水溶性切削液の潤滑性と砥粒スラリーの低粘度化の観点から好ましいのは、水及び活性水素原子を1〜3個有する炭素数1〜12の化合物、更に好ましいのは、水、炭素数1〜12の1〜3価のアルコール、炭素数6〜12の1価フェノール化合物及び炭素数6〜12の2〜3価のフェノール化合物、特に好ましいのは水、炭素数1〜8の1〜2価のアルコール及び炭素数6〜12の1価のフェノール化合物、最も好ましいのはメタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール及びジエチレングリコールである。
化合物(a)は単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
化合物(a)にテトラヒドロフラン及び炭素数2〜3のアルキレンオキサイドを付加して得られる共重合ポリエーテル(A)[以下において、単に共重合ポリエーテル(A)と表記する場合がある]に使用されるテトラヒドロフラン(以下、THFと略す。)は、THFの製造時の副生物としてのメチル置換された化合物を少量含有していてもよいが、好ましくは置換されていないTHFである。
炭素数2〜3のアルキレンオキサイド(以下、AOと略す。)としては、エチレンオキサイド(以下EOと略す。)及び1,2−プロピレンオキサイド(以下POと略す。)が挙げられる。AOは1種のみを用いてもよく、2種のAOを併用してもよい。
共重合ポリエーテル(A)において、THFとAOとの共重合様式は特に限定されず、ブロック及びランダムのいずれでもよく、得られる水溶性切削液の潤滑性と砥粒スラリーの低粘度化の観点から好ましくはランダムである。
化合物(a)とTHFとAOのモル比[化合物(a)/THF/AO]は、水溶性切削液の潤滑性及び砥粒スラリーの低粘度化の観点から、好ましくは1/(0.4〜100)/(5〜200)であり、例えば、化合物(a)が1価のアルコールの場合は、1/(15〜100)/(5〜30)であり、エチレングリコール又はプロピレングリコールの場合は1/(0.4〜20)/(5〜200)であり、1,4−ブチレングリコールの場合は1/(0.5〜10)/(5〜30)であることが好ましい。
共重合ポリエーテル(A)の数平均分子量は、(A)を用いた水溶性切削液及びスラリーの低粘度化の観点から、300〜13,000が好ましく、更に好ましくは400〜5,000である。数平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC法、標準物質:ポリエチレングリコール)で測定することができる。
共重合ポリエーテル(A)は水溶性であることが好ましく、水に対し任意の割合で相溶することが更に好ましい。本発明において水溶性とは、20℃で水100重量部に対し溶質30重量部以上が完全に溶解することを言う。
共重合ポリエーテル(A)の具体例としては、例えば、メタノール−THF−EO共重合体(メタノールへのTHFとEOのランダム付加物、ブロック付加物及びランダムとブロックの併用の付加物のいずれをも表す。以下も同様)、メタノール−THF−PO共重合体、メタノール−THF−PO−EO共重合体、エタノール−THF−EO共重合体、エタノール−THF−PO共重合体、ブタノール−THF−EO共重合体、オクタノール−THF−EO共重合体、エチレングリコール−THF−EO共重合体、エチレングリコール−THF−PO共重合体、エチレングリコール−THF−PO−EO共重合体、ジエチレングリコール−THF−EO共重合体、ジエチレングリコール−THF−PO共重合体、プロピレングリコール−THF−EO共重合体、プロピレングリコール−THF−EO−PO共重合体、1,4−ブタンジオール−THF−EO共重合体、1,6−ヘキサンジオール−THF−EO共重合体、グリセリン−THF−EO共重合体、トリメチロールプロパン−THF−EO共重合体、ペンタエリスリトール−THF−EO共重合体、ソルビトール−THF−EO共重合体、ジペンタエリスリトール−THF−EO共重合体、ショ糖−THF−EO共重合体、フェノール−THF−EO共重合体、ヒドロキノン−THF−EO共重合体、ビスフェノールA−THF−EO共重合体、ポリブタジエンポリオール−THF−EO共重合体、ポリビニルアルコール−THF−EO共重合体、炭素数1〜20のアルキルアミン−THF−EO共重合体、エチレンジアミン−THF−EO共重合体、酢酸−THF−EO共重合体、安息香酸−THF−EO共重合体、アジピン酸−THF−EO共重合体、テレフタル酸−THF−EO共重合体、エチレンジチオール−THF−EO共重合体、燐酸−THF−EO共重合体等が挙げられる。
共重合ポリエーテル(A)は、公知の方法(特開2004−182970号公報に記載の方法等)等で製造でき、例えば、化合物(a)に、THF及びAOを、ホウ素、アルミニウム、スズ、アンチモン、鉄、リン、亜鉛、チタン、ジルコニウム及びベリリウムからなる群から選ばれる1種以上の元素を含む酸性触媒の存在下に開環共重合した後、アルカリ金属水酸化物及び/又はアルカリ土類金属水酸化物で中和し、更に合成珪酸塩、ハイドロタルサイト類、酸化マグネシウムアルミニウム、活性白土、活性炭、活性アルミナ、合成ゼオライト及びイオン交換樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種の吸着剤と混合接触させた後、吸着剤を濾過することにより製造できる。
本発明の水溶性切削液中の共重合ポリエーテル(A)の含有量(重量%)は、水溶性切削液の重量に基づいて、好ましくは0.1〜50であり、更に好ましくは0.2〜40、特に好ましくは0.5〜30、最も好ましくは1〜20である。
本発明の水溶性切削液には、必要により公知の水溶性ポリエーテル(B)、粘度調整剤(C)、防錆剤(D)、pH調整剤(E)及び水(F)からなる群から選ばれる1種以上を含んでいてもよい。
公知の水溶性ポリエーテル(B)としては、前記共重合ポリエーテル(A)以外の水溶性のポリエーテルであれば特に限定されず、例えば特開2004−107620号公報等に記載の1〜8価のアルコールのEO及び/又はPO付加物等が挙げられる。前記(B)の含有量(重量%)は性能に悪影響を及ぼさない範囲であれば特に限定されるものではないが、水溶性切削液の重量に基づいて、好ましくは99.9%以下、更に好ましくは99%以下である。また、前記(B)/共重合ポリエーテル(A)の重量比率は4〜100が好ましい。
粘度調整剤(C)としては、炭素数1〜8の1〜4価のアルコール等が挙げられる。炭素数1〜8の1〜4価のアルコールとしては前記化合物(a)として例示した化合物の内の炭素数1〜8の1〜4価のアルコールが挙げられ、エチレングリコール及びプロピレングリコールが好ましい。粘度調整剤(C)の含有量は、水溶性切削液の重量に基づいて、好ましくは80%以下、更に好ましくは70%以下である。
防錆剤(D)としては、公知の防錆剤、例えば、脂肪族アミンのAO付加物が挙げられ、好ましいのはトリエタノールアミン又はエチレンジアミンのPO2〜8モル付加物及びジエチレントリアミンのPO3〜8モル付加物等である。防錆剤(D)の含有量は、水溶性切削液の重量に基づいて、好ましくは3%以下、更に好ましくは1%以下である。
pH調整剤(E)としては、燐酸及び硼酸等の無機酸;酢酸、クエン酸、蓚酸及び乳酸等のカルボン酸;水酸化ナトリウム及び水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物等が挙げられる。pH調整剤(E)は、水溶性切削液を用いて加工した被加工物を洗浄する際に、洗浄液が強酸又は強アルカリ性を示さないように(好ましくは、洗浄液を1重量%の水溶液とした際のpHが5〜9)添加されるものである。pH調整剤(E)を使用する場合のその含有量は、水溶性切削液の重量に基づいて、好ましくは0.1〜5%、更に好ましくは0.2〜3%である。
本発明の水溶性切削液は、作業時の引火の危険性を少なくすることを目的として必要により水(F)を含んでいてもよい。水(F)の含有量は性能に悪影響を及ぼさない範囲であれば特に限定されるものではないが、水(F)を使用する場合のその含有量は、水溶性切削液の重量に基づいて、好ましくは5〜50%、更に好ましくは10〜30%である。
本発明の水溶性切削液は、共重合ポリエーテル(A)と必要によりその他の成分をあらかじめ混合したものであっても、以下に述べるスラリー配合時等に個々に加えたものであってもよい。混合方法は特に限定されず、例えば常温で通常の方法で撹拌することにより得ることができる。
本発明の水溶性切削液は、種々加工に用いる水溶性切削液として使用できるが、シリコンやアルミニウム等をスライシング加工する際に好適に使用でき、シリコンインゴットのスライシング加工用に特に好適に用いることができる。
本発明の砥粒スラリーは、本発明の水溶性切削液及び体積平均粒径1〜50μmの砥粒とを含む砥粒スラリーであって、水溶性切削液と砥粒の重量比が1:0.5〜1:2である砥粒スラリーである。砥粒としては、体積平均粒径が1〜50μmの、炭化珪素、アルミナ及びダイヤモンド等が使用できる。水溶性切削液と砥粒との重量比は、低粘度化の観点から、通常1:0.5〜1:2、好ましくは1:0.8〜1:1.2である。上記砥粒スラリーは、砥粒が分散されたスラリーとして、スライシングする際に用いられ、ワイヤーソーを用いてスライシング加工する際に使用されることが好ましい。
砥粒スラリーが適用できる被加工物としては、シリコン、アルミニウム、ガラス、セラミック、合成石英、水晶及びサファイア等が挙げられるが、特に、シリコンインゴットをスライシングする際に用いるのが好適である。
本発明のシリコンウエハーの製造方法は、前記の砥粒スラリーを連続的に供給しながら、ワイヤーソーを用いてシリコンインゴットのスライシングを行うスライシング工程を含むシリコンウエハーの製造方法である。シリコンウエハーはシリコンインゴットから上記ワイヤーソーを用いてウエハーを切り出した後、表面を更に粒径10μm程度の酸化アルミ又は酸化ジルコン砥粒を用いて研削することで平坦化する工程及び粒径1μm以下の酸化ケイ素砥粒を用いて研磨する工程を経て両面が平坦で凹凸の少ないシリコンウエハーが得られる。その後、電気回路を表面に形成することで電子材料である集積回路として利用される。また、上記ワイヤーソーを用いてウエハーを切り出した後、リンやホウ素を拡散させ半導体とした後、電極をつけ、電子材料である太陽電池セルとして利用される。
[実施例]
以下、実施例及び製造例により本発明を更に説明するが、本発明はこれに限定されない。以下において、部及び%はそれぞれ重量部及び重量%を示す。
<製造例1>
ガラス製オートクレーブにエチレングリコール186部(3モル)、THF3,384部(47モル)及びBF3・THF27.5部を仕込み、30℃に温調した。耐圧滴下ロートからEO2,068部(47モル)を30〜50℃で7時間かけて滴下した。その後、50℃で3時間熟成した後、75℃で30mmHg以下の減圧とし、未反応の微量のTHFを留去した後、25℃に冷却した。吸着処理剤(協和化学工業社製:キョーワード600)63部を仕込み、25℃で1時間攪拌した後、濾過し、エチレングリコールのTHF(15.7モル)/EO(15.7モル)ランダム共重合ポリエーテル(A1)5,638部を得た。ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC法。標準物質:ポリエチレングリコール)で測定した数平均分子量は2,100であった。
<製造例2〜13>
原料の種類と仕込み量を表1記載のように変更したこと以外、製造例1と同様にして、製造例2〜13の共重合ポリエーテル(A2)〜(A13)を得た。製造例1と同様に測定した共重合ポリエーテル(A2)〜(A13)の数平均分子量の測定結果を表1に示す。
Figure 2009097004
<実施例1>
製造例1で得た共重合ポリエーテル(A1)10部、ポリエチレングリコール(数平均分子量200)89.8部及びトリエタノールアミン0.2部を混合し、若干量の乳酸でpH(1%水溶液)を6.0に調整し、水溶性切削液(1)を得た。得られた水溶性切削液(1)50部と炭化珪素砥粒(体積平均粒径14μm:信濃電気精錬製GP#−800)50部を混合し、実施例1のスラリー(1)を得た。
実施例2〜9
共重合ポリエーテル(A1)の仕込み量及びポリエチレングリコール(数平均分子量200)の仕込み量を表2のように代えたこと以外は実施例1と同様にして水溶性切削液(2)〜(9)及びスラリー(2)〜(9)を得た。
実施例10〜21
共重合ポリエーテルの種類を表2のように代えたこと以外は実施例1と同様にして水溶性切削液(10)〜(21)及びスラリー(10)〜(21)を得た。
実施例22
ポリエチレングリコール(数平均分子量200)89.8部及びトリエタノールアミン0.2部をプロピレングリコール70部、水20部及びクエン酸1部に代え、更に乳酸を水酸化ナトリウムに代える以外は実施例1と同様にして水溶性切削液(22)及びスラリー(22)を得た。
<比較例1>
ポリエチレングリコール(数平均分子量200)自身を比較用の水溶性切削液とした。また、この比較用の水溶性切削液を用いて実施例1と同様にして比較用のスラリーを得た。
<比較例2>
プロピレングリコール80部及び水20部を混合し比較用の水溶性切削液とした。また、この比較用の水溶性切削液を用いて実施例1と同様にして比較用のスラリーを得た。
上記の実施例1〜22及び比較例1〜2で得られた水溶性切削液の潤滑性を曽田式振子型油性試験機でベアリングピンと鋼球との間の摩擦係数を測定する方法で測定した(測定温度25℃)。結果を表2に示す。また、上記の実施例1〜22及び比較例1〜2で得られたスラリーの粘度を25℃でB型粘度計を使用して測定した。結果を表2に示す。
Figure 2009097004
この結果から、本発明の水溶性切削液は摩擦係数が低いので潤滑性に優れており、それを含む砥粒スラリーを用いてスライシングされたウエハは優れた表面性状を示す。また、本発明の水溶性切削液を用いて作成したスラリーは低粘度であり、従来の砥粒スラリーと同レベルの粘度であることが判る。
本発明の水溶性切削液を使用してスライシングされたウエハは水で簡単に洗浄できることから、作業環境に悪影響を及ぼさないものであり、本発明の水溶性切削液はシリコンのみならず、アルミニウム、ガラス、セラミック、合成石英、水晶及びサファイア等のスライシングに有用である。

Claims (7)

  1. 1分子中に1〜8個の活性水素原子を有する炭素数24以下の化合物(a)に、テトラヒドロフラン及び炭素数2〜3のアルキレンオキサイドを付加して得られる共重合ポリエーテル(A)を含有してなる水溶性切削液。
  2. 共重合ポリエーテル(A)の含有量が、水溶性切削液の重量に基づいて、0.1〜50重量%である請求項1記載の水溶性切削液。
  3. 前記化合物(a)が、水及び/又は活性水素原子を1〜3個有する炭素数1〜12の化合物である請求項1又は2記載の水溶性切削液。
  4. 更に水を含有する請求項1〜3のいずれか記載の水溶性切削液。
  5. 請求項1〜4のいずれか記載の水溶性切削液及び体積平均粒径1〜50μmの砥粒を含んでなる砥粒スラリーであって、水溶性切削液と砥粒の重量比が1:0.5〜1:2である砥粒スラリー。
  6. ワイヤーソーを用いてシリコンインゴットをスライシング加工する際に使用される砥粒スラリーである請求項5記載の砥粒スラリー。
  7. 請求項6記載の砥粒スラリーを連続的に供給しながら、ワイヤーソーを用いてシリコンインゴットのスライシングを行うスライシング工程を含むシリコンウエハーの製造方法。
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