JP2001163637A - ガラス膜の焼成方法および連続焼成装置 - Google Patents

ガラス膜の焼成方法および連続焼成装置

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JP2001163637A JP34836599A JP34836599A JP2001163637A JP 2001163637 A JP2001163637 A JP 2001163637A JP 34836599 A JP34836599 A JP 34836599A JP 34836599 A JP34836599 A JP 34836599A JP 2001163637 A JP2001163637 A JP 2001163637A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】工程の安定性が高く且つ内部気泡の少ないガラ
ス膜を製造するための焼成方法および連続焼成装置を提
供する。 【解決手段】誘電体層を焼成する際の昇温過程A〜Cに
おいてガラス粉末が軟化する過程で、減圧昇温工程Cに
おいて減圧させられると、乾燥膜の内部から表面に気孔
が連通している段階でその外部空間が乾燥膜内部よりも
低圧となるため、その乾燥膜内部に存在する気体が表面
から排出される。そのため、保持温度まで昇温させられ
ることによりガラス粉末が軟化し且つ相互に結合させら
れる際には、内部に気体が殆ど存在しないことから、生
成されるガラス膜延いては誘電体層内に気泡が残存する
ことが抑制される。また、気泡の残留が抑制されること
から、保持温度を軟化点Tspよりも僅かに高い550(℃)
程度の温度に設定すればよいため、その保持温度を高く
設定する場合の工程の安定性に欠ける不都合が抑制され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラス膜の焼成方
法およびその焼成に用いられる連続焼成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一面(膜形成面)にガラスを主成分とす
るガラス膜を備えた基板が知られている。例えば、面放
電型ACプラズマ・ディスプレイ・パネル(Plasma Dis
play Panel:PDP)の維持放電電極を覆う透明誘電体
膜を備えた前面ガラス基板や、蛍光表示管(Vacuum Flu
orescent Display:VFD)の導体パターンを覆う絶縁
膜を備えた蛍光体基板等がそれである。このようなガラ
ス膜は、例えば、ガラス・ペーストの印刷、コート、或
いはシートの貼り着け等で基板の一面にガラス粉末と樹
脂成分とを含む膜を形成し、そのガラス粉末の組成や粒
径等に応じて定められる例えば500 〜600(℃) 程度の所
定温度で焼成して、樹脂成分を焼失させると同時にその
ガラス粉末を相互に結合させることによって形成され
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記ガラス
膜を形成するガラス粉末は二種に大別される。一つは、
軟化点よりも80〜100(℃) 程度高い保持温度で焼成する
フロー・タイプである。このフロー・タイプでは保持温
度においてガラスの粘性が十分に低くなるため、樹脂成
分の焼失やガス化等によってガラス膜内に生じた気泡が
表面まで導かれて除去される。図9(a) 〜(d) は、その
焼成過程を説明する図である。(a) に示される脱バイン
ダ後の乾燥膜76中のガラス粉末78は、転移点から軟
化点に至る過程で軟化して(b) に示されるように内部に
気泡(気孔)80を閉じ込めたまま結合させられるが、
保持温度において更に軟化させられると、(d) に示され
るようにその気泡80の殆どが排出される。なお、(c)
は軟化点から保持温度までの温度範囲に対応する。その
ため、生成されたガラス膜82に内在する気泡80が小
さく且つ少なくなることから、直線透過率で90(%) 以上
の高い可視光透過率を有し且つ絶縁性や耐電圧等の電気
的特性に優れた透明ガラス膜82を得ることができる。
しかしながら、フロー・タイプでは上記利点の反面で工
程の安定性に欠ける問題がある。すなわち、反応性の高
い元素を含むガラスを高温で焼成することから、それに
接する厚膜銀電極等の他の膜との反応が生じ易く且つ基
板の変形が大きくなる。また、AC型PDPにおいて
は、ガラス膜82を酸化マグネシウム(MgO) の保護膜で
覆った後、前面板を背面板と重ね合わせて封着するが、
保護膜の損傷防止のために転移点以下の温度で処理する
ことが望まれる反面で、気密空間内面の吸着ガスの除去
のためには可及的に高温で処理することが望まれること
から、転移点が低いフロー・タイプでは両者を満足する
温度設定が困難であった。
【0004】これに対して、軟化点よりも10〜 20(℃)
程度高い保持温度で焼成する軟化点タイプのガラス粉末
も用いられている。この軟化点タイプでは、フロー・タ
イプとは反対に工程の安定性に優れる利点がある。すな
わち、反応性の高い元素が殆ど含まれない或いはそのよ
うな元素の含有量の少ないガラスを軟化点よりそれほど
高くない温度で焼成することから、基板の変形が小さく
且つ厚膜銀電極等との反応も生じ難く、また、フロー・
タイプよりも高軟化点のガラスを用い得るため、転移点
よりも低い温度範囲で前記吸着ガスを十分に脱離させ得
る高温に封着温度を設定できる。しかしながら、軟化点
タイプは前記の図9(c) に示される段階で焼成を終了す
るものであって、保持温度においてもガラス膜82が極
めて高粘度であることから、ガラス膜82の焼成過程で
生成された気泡80が内部に多数残留するため、可視光
透過率が65(%) 以下と低く且つ電気的特性に劣る問題が
あった。
【0005】本発明は、以上の事情を背景として為され
たものであって、その目的は、工程の安定性が高く且つ
内部気泡の少ないガラス膜を製造するための焼成方法お
よび連続焼成装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための第1の手段】斯かる目的を達成
するための第1発明のガラス膜の焼成方法の要旨とする
ところは、膜形成面に形成したガラス粉末および樹脂成
分を含む乾燥膜をそのガラス粉末の軟化点よりも所定値
だけ高い保持温度まで昇温することにより、その樹脂成
分を焼失させると同時にそのガラス粉末を相互に結合さ
せてその乾燥膜からガラス膜を生成するガラス膜の焼成
方法であって、(a) 前記保持温度まで昇温させる過程に
おいて、前記ガラス粉末が軟化する過程で前記乾燥膜の
焼成雰囲気を減圧する減圧工程を含むことにある。
【0007】
【第1発明の効果】このようにすれば、ガラス膜を焼成
する際の昇温過程においてガラス粉末が軟化する過程
で、減圧工程において減圧させられると、乾燥膜の内部
から表面に気孔が連通している段階でその外部空間が乾
燥膜内部よりも低圧となるため、その乾燥膜内部に存在
する気体が表面から排出される。そのため、保持温度ま
で昇温させられることによりガラス粉末が軟化し且つ相
互に結合させられる際には、内部に気体が殆ど存在しな
いことから、生成されるガラス膜内に気泡が残存するこ
とが抑制される。また、このようにして気泡の残留が抑
制されることから、保持温度を軟化点よりも僅かに高い
程度の温度に設定すれば足りるため、その保持温度を高
く設定する場合のような工程の安定性に欠ける不都合が
抑制される。したがって、工程の安定性が高く且つ内部
気泡の少ないガラス膜を製造することができる。すなわ
ち、従来の軟化点タイプのガラス粉末を用いて、その工
程の安定性を損なうことなく、気泡の少ないガラス膜が
得られる。
【0008】
【第1発明の他の態様】ここで、好適には、前記減圧工
程は、前記軟化点に到達するまでに予め定められた設定
圧力に減圧し、前記保持温度までその設定圧力に保持す
るものである。このようにすれば、ガラス粉末が軟化し
且つ相互に結合させられる保持温度まで設定圧力に減圧
されていることから、その設定圧力に応じた気泡の少な
いガラス膜を得ることができる。
【0009】また、好適には、前記減圧工程は、前記軟
化点よりも所定値だけ低い所定の設定温度に到達するま
でに前記設定圧力に減圧するものである。このようにす
れば、軟化点に到達する前に設定圧力に減圧されている
ことから、その設定圧力に応じた気泡の少ないガラス膜
を一層確実に得ることができる。
【0010】また、好適には、前記所定圧力は、7.00×
104(Pa) 以下の圧力である。このようにすれば、大気圧
[ 1.013×105(Pa) ]よりも十分に低い圧力まで減圧さ
れることから、焼成過程において膜内の気体が好適に排
出されて気泡の少ないガラス膜を得ることができる。一
層好適には、前記所定圧力は3.40×104(Pa) 以下の圧力
である。このようにすれば、膜内に残留する気体が一層
少なくなることから、気泡を一層少なくすることができ
て、例えば透明ガラス膜の場合には80(%) 以上の高い直
線透過率を得ることができる。更に好適には、前記所定
圧力は1.20×10 4(Pa) 以下の圧力である。このようにす
れば、残留する気孔が更に少なくなるため、例えば90
(%) 以上の従来のフロー・タイプと同程度の直線透過率
のガラス膜を得ることができる。
【0011】
【課題を解決するための第2の手段】また、前記目的を
達成するための第2発明の連続焼成装置の要旨とすると
ころは、基板を一方向に搬送しつつその膜形成面に形成
したガラス粉末および樹脂成分を含む乾燥膜をそのガラ
スの軟化点よりも所定値だけ高い保持温度で焼成するこ
とにより、その樹脂成分を焼失させると同時にそのガラ
ス粉末を相互に結合させてその乾燥膜からガラス膜を生
成するために用いられる連続焼成装置であって、(a) 前
記基板の搬送方向における一部にその基板を前記保持温
度に保つための保持部を備えてその搬送方向に沿って伸
びるトンネル状の炉体と、(b) その炉体内の搬送方向に
おける一部に設けられ、前記基板を前記保持部に搬送す
る過程でその基板を昇温すると共にその基板の焼成雰囲
気を減圧するための減圧昇温部とを、含むことにある。
【0012】
【第2発明の効果】このようにすれば、乾燥膜が設けら
れた基板は、トンネル状の炉体内を搬送される過程で減
圧昇温部において昇温させられつつその焼成雰囲気が減
圧される。そのため、ガラス粉末が軟化する過程で減圧
されるように減圧昇温部を設定することにより、乾燥膜
内部に存在する気体をその表面から排出させ、生成され
るガラス膜内に気泡が残存することを好適に抑制でき
る。また、炉体内に設けられる保持部における保持温度
を軟化点よりも僅かに高い程度の温度に設定すれば足り
るため、その保持温度を高く設定する場合のような工程
の安定性に欠ける不都合も抑制される。したがって、本
発明の連続焼成装置によれば、工程の安定性が高く且つ
内部気泡の少ないガラス膜を製造することができる。
【0013】
【第2発明の他の態様】ここで、好適には、前記の減圧
昇温部は、開閉可能な気密な仕切り部材によって相互に
区分された前記搬送方向に沿って順に並ぶ予圧部および
減圧部を備えたものである。このようにすれば、基板の
焼成雰囲気が搬送方向において複数段階で減圧されるこ
とから、1室で減圧する場合に比較して容易且つ短時間
で所望の圧力まで減圧することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面を
参照して詳細に説明する。
【0015】図1(a) は、本発明のガラス膜の焼成方法
を適用して透明な誘電体層32を形成したAC型PDP
10の構成の一例を一部を切り欠いて示す斜視図であ
り、図1(b) は、その隔壁22の長手方向に沿った断面
を示す図である。図において、PDP10は、それぞれ
の略平坦な一面12、14が向かい合うように所定間隔
を隔てて互いに平行に配置され、図示しない周縁部にお
いて気密に封着された相互に同様な寸法および形状の前
面板16および背面板18と、それら前面板16および
背面板18との間に形成された気密空間を一方向に沿っ
て配列された複数の放電空間16に区画形成する複数本
の長手状の隔壁22とを備えて構成されている。これら
前面板16および背面板18は、例えばそれぞれ 900×
500(mm) 程度の大きさと 1.8〜4(mm) 程度の均一な厚さ
を備えて、透光性を有する軟化点が700(℃) 程度のソー
ダライム・ガラス等から成るものである。
【0016】上記の前面板16上には、上記隔壁22の
長手方向と直交する一方向に沿って互いに平行に配置さ
れた複数対の表示放電電極24a、24b(以下、特に
区別しないときは単に表示放電電極24という)が、各
対相互に一定の中心間隔を以て備えられる。複数本の表
示放電電極24の各々は、幅広の透明電極28と、表示
放電電極24の各対毎の外側位置においてその透明電極
28に重ねて設けられた細幅の金属電極30とから構成
されたものである。透明電極28は、例えばITO(In
dium Tin Oxide:酸化インジウム錫)やATO(Antimo
n Tin Oxide :酸化アンチモン錫)等の透明導体材料か
ら成るものであり、高い可視光透過率を有している。一
方、金属電極30は、その透明電極28の導電性を補う
ものであって、金、銀やアルミニウム等の金属材料或い
はこれらを主成分とする厚膜導体材料から成るものであ
り、殆ど光を通さないが細幅に設けられるためその遮光
が問題となることはない。このように構成された表示放
電電極24は、前面板の内面12の略全面に設けられた
誘電体層32およびその上に設けられた保護膜34で覆
われている。
【0017】上記の誘電体層32は、図1(b) に両端の
電極対について示すように電極24間で交流放電を発生
させるためにその表面に電荷を蓄えるものであり、例え
ば厚膜印刷技術を利用して形成された転移点Tg が450
(℃) 程度で軟化点Tspが530(℃) 程度のPbO-SiO2-B2O3
-Al2O3 系低軟化点ガラス等から成る。この誘電体層3
2は、 30(μm)程度の厚さに形成されているが、内部に
は気泡(気孔)が殆どなく、例えば、直線透過率で92
(%) 程度もの高い可視光透過率を有している。なお、上
記の転移点Tg および軟化点Tspは、それぞれ示差熱分
析(DTA)曲線の第1ピークおよび第2ピークの値で
ある。また、上記の直線透過率とは、誘電体層32に垂
直に入射する光のうちそれを直線的に透過する割合を表
したものである。すなわち、誘電体層32の表面に対し
て垂直に光を入射した場合に、界面における屈折や反
射、内部における散乱等によって射出方向の変化した光
を除いた誘電体層32の裏面に対して垂直に射出された
光量だけを測定して、入射光に対する割合を算出した。
本実施例においては、上記の誘電体層32がガラス膜に
相当する。
【0018】また、上記の保護膜34は、電極24間の
交流放電によって上記の誘電体層32がスパッタされる
ことを防止するために設けられたものであって、例えば
蒸着等の薄膜技術を利用して形成されたMgO 等から成る
ものである。この保護膜34の本来の目的は誘電体層3
2の保護にあるが、二次電子放出係数の高いMgO 等の誘
電体で構成されていることから、実質的に放電電極とし
て機能する。また、例えば0.5(μm)程度の厚さを以て薄
く且つ緻密に形成されていることから、この保護膜34
による遮光は殆ど生じない。
【0019】一方、前記の背面板18上には、その略全
面を覆う低アルカリ・ガラス或いは無アルカリガラス等
から成るアンダ・コート36が設けられ、その上に厚膜
銀等から成る複数本の書込電極38が前記複数の隔壁2
2に沿ってそれらの間の位置に、低軟化点ガラスおよび
白色の酸化チタン等の無機フィラー等から成るオーバ・
コート40に覆われて設けられている。隔壁22は、例
えば、低軟化点ガラスおよび無機フィラー等から成るも
のであり、そのオーバ・コート40上に備えられる。そ
して、それら隔壁22の側面およびオーバ・コート40
の表面には、各放電空間20毎に塗り分けられた蛍光体
層42が備えられている。この蛍光体層42は、例えば
紫外線励起により赤(R)、緑(G)、青(B)の三原
色の何れかに発光させられるものが、隣接する放電空間
20相互に異なる発光色となるように設けられている。
なお、上記のアンダ・コート36は、厚膜銀から成る書
込電極38と背面板18との反応等を抑制するものであ
り、オーバ・コート40は、蛍光体層42の汚染や書込
電極38からのアウト・ガスによる放電空間20内の雰
囲気変化等を防止するものである。
【0020】以上のように構成されたPDP10は、例
えば、以下のように駆動される。すなわち、先ず、一方
の表示放電電極24aに所定の負電圧を印加して順次走
査すると同時に、その走査のタイミングに同期して所定
の書込電極38に所定の正電圧を印加することにより、
正電圧が印加された書込電極38と表示放電電極24a
との間で順次書込放電させて、表示放電電極24aを覆
う保護膜34上に電荷を蓄積して発光させる区画(表示
区画)を選択する。その後、全ての表示放電電極24
a、24bに所定の放電維持パルスを印加して表示放電
を発生させ且つ所定時間維持して、選択された表示区画
内の蛍光体層42を励起して発光させ、その光を図1
(b) に示すように保護膜34、誘電体層32、透明電極
28、および前面板16を通して射出することにより、
一画像を表示する。上記の表示区画の選択および発光が
一定周期で繰り返されることにより所望の画像が連続的
に表示される。なお、詳細な駆動方法は本実施例の理解
に不要であるため説明を省略する。
【0021】この場合において、本実施例では、前述し
たように表示放電電極24を覆う誘電体層32が92(%)
程度の高い直線透過率を有していることから、放電空間
20内で発生した光の殆どがその誘電体層32に遮られ
ることなく前面板16から射出される。そのため、発光
効率が高められることから高輝度を容易に得ることがで
きる。
【0022】ところで、上記のように透光性の高い誘電
体層32は、例えば、以下のようにして形成されたもの
である。以下、図2に従って前面板16の処理工程を説
明しつつ誘電体層32の形成方法を詳述する。先ず、ア
ニール等の前処理を前面板16に施した後、透明電極形
成工程S1において、その一面12に透明電極28を形
成する。この透明電極28は、例えば、スパッタ法等の
薄膜技術や厚膜スクリーン印刷法等の厚膜技術を用いて
前述したような電極材料を一面12上に設けた後、フォ
トリソグラフィ技術によりパターニングし、厚膜技術に
よる場合には更に焼成処理を施すことにより形成でき
る。
【0023】次いで、金属電極形成工程S2において
は、透明電極28上に重ねて金属電極30を形成する。
この金属電極30は、例えば、一面12上に前述した金
属電極材料を蒸着してフォトリソグラフィ技術でパター
ニングし、或いは厚膜導体材料を厚膜スクリーン印刷で
塗着してフォトリソグラフィ技術でパターニングした後
に焼成することで形成できる。厚膜技術による場合に
は、予め金属電極30のストライプ・パターンで印刷形
成してもよい。
【0024】続く誘電体層形成工程S3においては、上
記の透明電極28および金属電極30を覆って、一面1
2の全面に誘電体層32を形成する。この誘電体層32
の形成は、例えば、以下のようにして行われる。すなわ
ち、先ず、ペースト調製工程において、前述した誘電体
層32を構成する低軟化点ガラスの粉末(ガラス粉末)
およびエチルセルロースやアクリル等の樹脂成分をター
ピネオールやブチルカルビトールアセテート等の有機溶
剤に分散した厚膜絶縁ペースト(ガラス・ペースト)を
調製する。ガラス粉末は、例えば粉砕等によって平均粒
径を0.5 〜5(μm)程度としたものが好適に用いられる。
次いで、印刷工程において、その厚膜絶縁ペーストを一
面12上の全面に塗布する。続く乾燥工程においては、
塗布した厚膜絶縁ペーストを例えば120(℃) 程度の温度
で乾燥して溶剤成分を除去する。乾燥後の膜厚(乾燥膜
の膜厚)は、例えば 42(μm)程度である。上記印刷およ
び乾燥処理は、この乾燥膜厚が得られるように適当な回
数繰り返して実施する。そして、焼成工程において、こ
の乾燥膜を焼成することにより、前記の誘電体層32が
生成される。
【0025】上記の焼成処理は、例えばガラス粉末の軟
化点Tspよりも 20(℃) 程度だけ高い保持温度で加熱処
理するものである。具体的には、例えば図3に示される
温度プロファイルに従って焼成される。以下、この温度
プロファイルに従い、焼成処理の各段階における乾燥膜
44(図4(a) 等を参照)等の断面状態を示す図4(a)
〜(d) を参照して焼成処理方法を詳細に説明する。
【0026】図3において、温度プロファイルは相互に
昇温速度の異なるA〜Eの5段階に別れている。第1段
階Aは、室温から300(℃) まで 20(℃/分) 程度の昇温
速度を以て 15(分間) 程度で速やかに昇温する昇温工程
である。この段階では、前面板16および乾燥膜44が
専ら温度上昇させられるだけであり、その乾燥膜44は
化学的には殆ど変化しない。続く第2段階Bは、300
(℃) から400(℃) まで6.7(℃/分) 程度の低い昇温速
度を以て 15(分間)程度で緩やかに昇温する脱バインダ
工程である。図4(a) は、この第2段階Bがある程度進
んだ後或いはその終了時点を示している。この段階で
は、乾燥膜44中の樹脂成分の殆どが焼失させられるた
め、ガラス粉末(粒子)46相互の間に、その樹脂成分
がなくなること等によって形成された大きな空隙が存在
する。なお、この段階でも、ガラス粉末46は何ら化学
変化をしていない。
【0027】続く第3段階Cは、400(℃) から保持温度
である550(℃) まで 15(℃/分) 程度の昇温速度を以て
10(分間) 程度で昇温しつつ、前面板16の配置されて
いる焼成炉の炉室内を例えば2.67×103(Pa)[=20(Tor
r)] 程度まで減圧する減圧昇温工程である。本実施例で
は、例えば、460(℃) 程度の温度で、すなわち、転移点
Tg よりは 10(℃) 程度高いが軟化点Tspよりは 70
(℃) 程度低い温度で上記の設定圧力に到達するよう
に、昇温速度や減圧能力が設定されている。この段階で
は、昇温過程で450(℃) 程度のガラス転移点Tg を越え
るとガラス粉末46の粘性が急激に低下し、更に昇温す
る過程で530(℃) 程度の軟化点Tspを越えると、ガラス
粉末46が急激に軟化して相互に結合させられる。この
とき、これら粘性の低下および軟化は、2.67×103(Pa)
程度まで減圧される過程或いは減圧された後に生じるこ
とから、ガラス粉末46相互間の空隙は軟化したガラス
で略埋め尽くされる。図4(b) は、このようにガラス粉
末46が相互に結合して、ガラス膜48が生成された状
態を示しており、内部には殆ど気孔(図9(b) 等を参
照)は存在しない。本実施例においては、上記の減圧昇
温工程Cが減圧工程に対応する。
【0028】そして、550(℃) 程度の保持温度に到達し
た後の第4段階Dすなわち保持工程において、炉室内に
空気を導入して大気圧に戻しつつ、その保持温度で例え
ば 20(分間) 程度の一定時間だけ保持する。これによ
り、減圧昇温工程ではガラス粉末46の輪郭が残って凹
凸の大きかったガラス膜表面48aの平坦性が高められ
る。その後、降温工程に対応する第5段階Eにおいて、
保持温度から室温まで冷却することにより、滑らかな表
面を備え且つ殆ど気泡を含まない前記の誘電体層32が
得られる。このようにして軟化点Tspよりも僅かに高い
程度の、それほど高くない温度で焼成処理が施されるこ
とから、前面板16の熱変形は少なく、しかも、誘電体
膜32と金属電極30等との反応は殆ど生じていない。
【0029】上記のような減圧昇温工程が必要な誘電体
層32の焼成は、例えば、図5に示されるようなゾーン
構成を有する連続炉50を用いて行われる。図におい
て、連続炉50は、前面板16の搬入側から搬出側に向
かって順に並ぶ、昇温・脱バインダ・ゾーン52、減圧
昇温ゾーン54、昇温ゾーン56、保持ゾーン58、お
よび降温ゾーン60を備えている。昇温・脱バインダ・
ゾーン52は、前記の昇温工程Aおよび脱バインダ工程
Bに対応するものであり、前面板16がこの内部を搬送
される過程で400(℃) 程度まで昇温させられると共に、
それに塗着された乾燥膜44から樹脂成分が除去され
る。減圧昇温ゾーン54は、前記の減圧昇温工程Cに対
応するものであり、昇温・脱バインダ・ゾーン52から
送り込まれた前面板16の加熱処理雰囲気が減圧されつ
つ530(℃) 程度まで昇温させられる。また、昇温ゾーン
56は、減圧が不要になるその530(℃) 程度以上の温度
において常圧で昇温するものである。すなわち、減圧昇
温工程Cは、図3に示されるように保持工程Dの直前ま
で行われてもよいが、この連続炉50で焼成する場合の
ようにそれらの間に常圧で昇温する工程が設けられても
よい。
【0030】図6および図7は、それぞれ上記の減圧昇
温ゾーン54の構成例を模式的に示す図である。前者の
図6は、減圧昇温ゾーン54が一室から成る構成例であ
る。減圧昇温ゾーン54と、その前後に連続する昇温・
脱バインダ・ゾーン52および昇温ゾーン56との間に
は、開閉可能なシャッタ装置62a、62bが備えられ
ている。シャッタ装置62は、例えば図の上下方向に移
動可能な上側シャッタ64と、トンネル状の炉体74に
固定された下側シャッタ66とを備えたものである。そ
れら上下シャッタ64、66間が閉じられた場合には、
減圧昇温ゾーン54と昇温・脱バインダ・ゾーン52或
いは昇温ゾーン56とが空間的に仕切られるが、上側シ
ャッタ64が上昇させられた場合には、減圧昇温ゾーン
54と昇温・脱バインダ・ゾーン52或いは昇温ゾーン
56とが空間的に連続させられることとなる。そのた
め、シャッタ装置62aが開けられた状態で、セラミッ
ク・ローラ等から成る搬送ローラ68で前面板16が減
圧昇温ゾーン54に搬入されると、シャッタ装置62
a、62bが何れも閉じられた状態で、炉体74外に備
えられた真空ポンプ70が作動させられることにより、
その減圧昇温ゾーン54内が減圧させられる。ゾーン5
4内は搬送方向に沿って高くなるように温度勾配が設け
られているため、前面板16上に形成されている乾燥膜
44は、搬送される過程で昇温させられつつ減圧される
こととなる。前面板16が減圧昇温ゾーン54の前方端
部まで送られると、真空ポンプ70が停止させられると
共にシャッタ装置62bが開放されることにより昇温ゾ
ーン56に送り出される。なお、真空ポンプ70は、上
記のような間歇運転ではなく定常的に運転されてもよ
い。
【0031】また、図7は、減圧昇温ゾーン54が第1
室54a、第2室54b、および第3室54cの3室に
分割されている構成例である。第2室54bと第1室5
4aおよび第3室54cそれぞれとの間には、前記の開
閉可能なシャッタ装置62a、62bが備えられてお
り、第1室54aと昇温・脱バインダ・ゾーン52との
間、および第3室54cと昇温ゾーン56との間には、
上側から高さ方向における中間位置までの範囲に亘る固
定シャッタ72a、72bがそれぞれ備えられている。
また、第1室54a、第2室54b、および第3室54
cの外側には、それぞれから排気して内部を減圧するた
めの真空ポンプ70a、70b、70cが配設されてい
る。これら3つのうち、真空ポンプ70aおよび70c
は、例えば定常的に排気運転されているが、第2室54
bに備えられている真空ポンプ70bは、例えば図6に
示される真空ポンプ70と同様に間歇駆動或いは定常駆
動される。第1室54aおよび第3室54cは、定常的
にある程度の減圧状態に保たれていることから、減圧ゾ
ーンとして機能する第2室54bにおいて速やかに設定
圧力まで減圧させるための予圧ゾーンとして機能する。
そのため、図6に示されるように減圧昇温ゾーン54が
1室で構成される場合に比較して、減圧に必要とする時
間を短くできる利点がある。また、両図においては、シ
ャッタ装置62が開閉可能な仕切りに相当する。
【0032】図2に戻って、保護膜形成工程S4におい
ては、誘電体層32の全面にMgO を蒸着等によって成膜
することにより、保護膜34を形成する。そして、封着
工程S5において、別途膜形成した背面板18を前面板
16と重ね合わせ、それらの組成や用いられる封着ガラ
スの組成等によって定められる例えば430 〜450(℃)程
度の温度で熱処理することにより、前面板16と背面板
18とを気密に封着し、排気・ガス封入工程S6におい
て、形成された気密容器内から排気した後にNe-Xe(8%)
ガス等の放電ガスを5.33×104(Pa)[=400(Torr)]程度の
圧力で封入することにより、前記のPDP10が得られ
る。このとき、封着温度が430 〜450(℃) であって、十
分に高く且つTg と同程度以下の温度であるため、放電
空間20内面の吸着ガスが十分に除去され、且つ、保護
膜34の損傷も見られない。
【0033】要するに、本実施例においては、誘電体層
32を焼成する際の昇温過程A〜Cにおいてガラス粉末
46が軟化する過程で、減圧昇温工程Cにおいて減圧さ
せられると、乾燥膜44の内部から表面に気孔が連通し
ている段階でその外部空間が乾燥膜44内部よりも低圧
となるため、その乾燥膜44内部に存在する気体が表面
から排出される。そのため、保持温度まで昇温させられ
ることによりガラス粉末46が軟化し且つ相互に結合さ
せられる際には、内部に気体が殆ど存在しないことか
ら、生成されるガラス膜48延いては誘電体層32内に
気泡が残存することが抑制される。また、このようにし
て気泡の残留が抑制されることから、保持温度を軟化点
Tspよりも僅かに[ 20(℃) 程度]高い550(℃) 程度の
温度に設定すれば足りるため、その保持温度を高く設定
する場合のような工程の安定性に欠ける不都合が抑制さ
れる。したがって、工程の安定性が高く且つ内部気泡の
少ない誘電体層32を形成することができる。
【0034】しかも、前記の減圧昇温工程Cにおいて
は、軟化点Tspに到達するまでに予め定められた2.67×
103(Pa) 程度の設定圧力に減圧し、550(℃) 程度に設定
された保持温度までその設定圧力に保持されることか
ら、ガラス粉末46が軟化し且つ相互に結合させられる
保持温度まで設定圧力に減圧されているため、その低い
設定圧力に基づき、気泡の殆ど無い誘電体層32を得る
ことができる。
【0035】また、本実施例においては、減圧昇温工程
Cは、軟化点Tspよりも 70(℃) 程度の所定値だけ低い
460(℃) 程度の設定温度に到達するまでに前記の2.67×
103(Pa) 程度の設定圧力に減圧するように設定されてい
ることから、ガラスの粘性が著しく低下することにより
ガラス粉末46が相互に結合して表面に開口する気孔が
殆ど無くなるような軟化点Tspに到達する前に設定圧力
に減圧されるため、気泡の殆ど無い誘電体層32を一層
確実に得ることができる。
【0036】また、本実施例においては、減圧昇温工程
Cにおける設定圧力が2.67×103(Pa) 程度の極めて低い
圧力であるため、焼成過程においてガラス膜48内の気
体が好適に排出されて気泡の殆ど無い誘電体層32を得
ることができる。そのため、前述したように、従来のフ
ロー・タイプと同程度の92(%) もの直線透過率の誘電体
層32を得ることができる。
【0037】また、本実施例においては、誘電体層32
を生成するための焼成工程において減圧することで気孔
の残留が抑制されることから、 30(μm)程度の比較的厚
い誘電体層32を一回の焼成で形成しても、高い透光性
を得ることができる。すなわち、所謂軟化点タイプのガ
ラスでも 10(μm)程度以下の極めて薄い膜であれば焼成
後の気孔が少なくなるため、印刷、乾燥、および焼成を
繰り返して積層すれば、任意の厚さのガラス膜をある程
度の透光性を以て形成することができる。しかしなが
ら、このようにして形成しても、従来はせいぜい70(%)
程度の直線透過率しか得られず、しかも、焼成回数が多
くなることから製造上不利になると共に基板の変形や他
の膜の変質、反応が著しくなるという問題がある。その
ため、実用的な方法とは言えず、従来は軟化点タイプの
ガラス膜で高い透光性を有するものは殆ど用いられてい
なかったのである。
【0038】また、本実施例においては、前面板16の
搬送方向における一部にその前面板16を前記保持温度
に保つための保持ゾーン58を備えてその搬送方向に沿
って伸びるトンネル状の炉体74と、その炉体74内の
搬送方向における一部に設けられて前面板16を保持ゾ
ーン58に搬送する過程でその前面板16を昇温すると
共に減圧するための減圧昇温ゾーン54とを備えた連続
炉50で誘電体層32の焼成処理が行われ、乾燥膜44
が設けられた前面板16は、トンネル状の炉体74内を
搬送される過程で減圧昇温ゾーン54において昇温させ
られつつその焼成雰囲気が減圧される。そのため、ガラ
ス粉末46が軟化する過程で減圧するように減圧昇温ゾ
ーン54が設定されることにより、乾燥膜44内部に存
在する気体がその表面から排出され、生成されるガラス
膜48延いては誘電体層32内に気泡が残存することを
好適に抑制できる。また、炉体74内に設けられる保持
ゾーン56における保持温度を軟化点Tspよりも僅かに
高い程度の温度に設定すれば足りるため、その保持温度
を高く設定する場合のような工程の安定性に欠ける不都
合も抑制される。
【0039】また、図7に示される構成例においては、
減圧昇温ゾーン54は、開閉可能な気密なシャッタ装置
62によって相互に区分された前面板16の搬送方向に
沿って順に並ぶ予圧ゾーンとして機能する第1室54a
および減圧ゾーンとして機能する第2室54bを備えた
ものであることから、搬送方向において複数段階で減圧
されるため、図6に示されるように1室で減圧する場合
に比較して容易且つ短時間で所望の圧力まで減圧するこ
とができる。
【0040】ところで、前記の実施例においては、減圧
昇温工程Cだけを減圧している。これは、温度プロファ
イルの他の段階では減圧不要であることを確かめた実験
結果に基づいて定めたものである。下記の表1に、前述
した誘電体層32の形成工程において、減圧する段階だ
けを変更した場合の誘電体層32の直線透過率を評価し
た結果を示す。表1から明らかなように、図3に示され
る温度プロファイルのCにおいて減圧した場合には92
(%) もの高い直線透過率を得ることができ、D、Eの一
方或いは両方を共に減圧しても結果は変わらない。しか
しながら、Cにおいて減圧しない場合には、D、Eの何
れを減圧しても64〜65(%) 程度の低い直線透過率にとど
まる。この場合の直線透過率は減圧を実施しない場合の
直線透過率に略等しい。したがって、DおよびEにおけ
る減圧は気泡の除去に何ら寄与しないことが明らかであ
る。
【0041】 [表1] 減圧段階 Cのみ Dのみ Eのみ C, D C, D, E D, E 直線透過率(%) 92 65 64 92 92 64
【0042】上記のことは以下のように説明できる。す
なわち、焼成温度が軟化点Tspよりも10〜 20(℃) 高い
温度に設定される所謂軟化点タイプのガラス膜48の焼
成においては、保持温度に到達してもガラスの粘性は余
り低くならない。一方、ガラス粉末46相互は軟化点T
spに至るまでに結合するため、保持温度に到達したとき
には内部に存在する気孔の表面への連通路は殆ど遮断さ
れる。そのため、粘性が十分に低くなる程度の高温で焼
成される所謂フロー・タイプのガラスでは、その内部に
残留した気孔がガラス膜内で移動して表面から排出され
ることから内部気孔が少なくなるが、軟化点タイプのガ
ラス膜48では、保持温度においても気孔が移動可能な
程度までは粘性が低下しないことから、その保持温度に
おいて減圧しても気孔を減少させることができないので
ある。なお、上記表1においては、A,Bについて減圧
した結果を示していないが、前述した工程説明から明ら
かなようにB段階の終了する400(℃) 程度の温度までは
有機成分の除去段階であるため、C段階より前に減圧す
ることは考え難い。
【0043】このように、C段階だけを減圧すれば足り
ることから、気孔の無いガラス膜48を焼成するために
は、前記の図5に示されるように連続炉50の一部だけ
に減圧部分を設定できる。そのため、例えば本実施例の
PDP10の前面板16のような大きなガラス板を処理
する場合にも、連続炉50全体を減圧する場合のような
大がかりな装置構成とすること無く、減圧可能とするた
めに必要な装置の追加や変更に伴う装置製造コストや運
転コストの上昇を抑制しつつ高い効果を得ることができ
る。しかも、PDP10の前面板16のような大きな基
板への膜形成では、均一加熱して温度斑(むら)を可及
的に少なくすることにより、その反りや変形を小さく留
めることが望まれることから、焼成の最高温度で保持し
ている間は、輻射だけでなく伝導や対流による加熱も行
うことが好ましい。したがって、保持温度において減圧
することはこの点からも避けるべきであるが、本実施例
では上記のように最高温度で保持するD段階に先立つC
段階だけで減圧していることから、誘電体層32の品質
を高めつつ前面板16の均一加熱が可能になる利点もあ
る。このような効果は、図5に示される連続炉50によ
り焼成する場合のように昇温工程を設けることにより一
層顕著に得られる。
【0044】なお、前記の実施例においては、400(℃)
から550(℃) まで昇温するC段階全体を減圧していた
が、ガラス膜48内に気孔を残留させないためには、ガ
ラス粉末46相互が結合して気孔が閉じるまでに一定の
圧力まで減圧すれば足りる。下記の表2は、構成材料で
あるガラスの転移点Tg 、軟化点Tspがそれぞれ450
(℃) 、530(℃) である前記の誘電体層32の焼成工程
において、減圧開始温度および減圧終了温度を変更し
て、生成された誘電体層32の直線透過率との関係を調
べたものである。
【0045】
【0046】上記の表2から明らかなように、減圧開始
点が低くとも、530(℃) 未満すなわち軟化点Tsp未満の
温度で減圧を終了すると、減圧の効果が無いとは言えな
いものの、内部に幾らかの気孔が残留し、十分な直線透
過率を得ることができない。気孔が全て閉じる前に減圧
を終了すると、再び気体が入り込んだ状態で気孔が閉じ
るためと考えられる。また、475(℃) 程度と転移点Tg
よりも高い温度から減圧を開始しても、400(℃) 程度か
ら減圧を開始した場合と同等の効果を得ることができ
る。しかしながら、減圧開始点を500(℃) 程度もの高温
とした場合には、既に気孔が閉塞し、或いは、一定時間
経過後に気孔内から気体を排出できる適当な圧力まで減
圧されたときには気孔が閉塞しているため、減圧効果が
得られなくなる。すなわち、少なくともTg + 20(℃)
までには、設定圧力に到達していることが必要である。
したがって、少なくともTg + 20(℃) 〜軟化点Tspま
での範囲で、本実施例では、470 〜530(℃) の範囲で減
圧すれば、減圧した効果を得ることができる。
【0047】図8は、前記の減圧昇温工程Cにおける設
定圧力と、形成された誘電体層32の直線透過率との関
係を表した図である。図において、横軸は設定圧力(Pa)
を対数軸で示しており、縦軸は直線透過率(%) を通常軸
で示している。図に示されるように、直線透過率は、10
5(Pa) 程度の常圧下の焼成では65(%) 程度であるが、減
圧下で焼成することにより向上する傾向がある。7.00×
104(Pa) 程度まで減圧すれば明らかな透過率改善効果が
認められ、それ以下の圧力では、圧力の低下に伴って直
線透過率の著しい改善傾向が見られる。また、3.40×10
4(Pa) 程度まで減圧すれば、80(%) 以上の透過率を得る
ことができ、1.20×104(Pa) 程度以下では、90(%) 以
上、すなわちフロー・タイプのガラス膜と同等の直線透
過率が得られる。この結果から、実質的に気孔の内在し
ないガラス膜を形成するためには、1.20×104(Pa) 程度
以下に圧力を設定すればよいことが判る。
【0048】また、下記の表3は、異なる組成のガラス
に前述した焼成方法を適用した場合の結果を透過率で示
したものである。表3において、Aは前述した実施例で
用いているガラスであり、記載済の結果を再掲した。ま
た、B〜Dについては、厚膜絶縁ペーストの調合組成は
個々の組成系毎に適宜定めたが、焼成処理の保持温度
(前記の図3のD段階における温度)は、全てTsp+ 1
0(℃) に設定し、何れも転移点Tg から軟化点Tspの範
囲を2.67×103(Pa) 程度に減圧して焼成した。表3から
明らかなように、本発明は組成系に拘わらず適用でき、
何れにおいても少なくとも転移点Tg から軟化点Tspま
で減圧することにより、高い直線透過率を得ることがで
きる。なお、何れの組成系においても、減圧を実施しな
い従来の軟化点タイプの焼成では、直線透過率が65(%)
程度である。
【0049】 [表3] 組 成 系 転移点Tg(℃) 軟化点Tsp (℃) 透過率(%) A PbO-SiO2-B2O3-Al2O3 450 530 92 B PbO-SiO2-B2O3 430 500 93 C PbO-SiO2-B2O3-Al2O3 470 550 93 D ZnO-SiO2-B2O3 550 620 93
【0050】以上、本発明の一実施例を図面を参照して
詳細に説明したが、本発明は、更に別の態様でも実施で
きる。
【0051】例えば、実施例においては、PDP10の
前面板16に形成される透明な誘電体層32の焼成に本
発明が適用された場合について説明したが、本発明は、
気泡(気孔)の内在することが好ましくないガラス膜を
形成する場合であれば、透明誘電体に限られず、背面板
18上のアンダ・コート36やオーバ・コート40、或
いはVFDの絶縁層等の表示装置(ディスプレイ)を構
成する基板に形成されるガラス膜に好適に適用される。
また、表示装置の他にも回路部品、金属への被覆処理等
にも適用し得る。
【0052】また、実施例においては、誘電体層32が
厚膜スクリーン印刷を用いて形成されていたが、転写や
シートの貼り着け等を利用して前面板表面12に設ける
場合にも本発明は同様に適用される。
【0053】また、実施例においては、誘電体層32を
焼成する際に2.67×103(Pa) 程度に減圧していたが、前
記の図8に示されるように残留する気泡の量延いては透
明誘電体層32の透過率は設定圧力に応じて異なるもの
となるため、所望する誘電体層32の性状に応じて圧力
を適宜設定すればよい。
【0054】また、実施例においては、軟化点Tspに到
達する前に設定圧力に減圧されていたが、軟化点Tspに
おいても気孔が完全に閉じていないような焼成条件下で
は、軟化点到達後に、気孔が完全に閉じるような温度ま
でに設定圧力に到達すれば足りる。
【0055】また、図3に示される実施例においては、
保持温度に到達するまでは設定圧力に減圧した状態を保
つように説明したが、気孔が完全に閉じるような軟化状
態となった後は減圧する必要がないため、そのような焼
成条件下では図5に示される連続炉50を用いた焼成の
場合のように保持温度に到達する前に減圧を終了するこ
とも可能である。
【0056】また、実施例においては、減圧昇温工程C
だけを減圧していたが、均熱等の問題がなければ、保持
工程Dにおいても減圧を継続しても差し支えない。ま
た、脱バインダの妨げとならないような温度以降であれ
ば、脱バインダ工程Bの一部を減圧してもよい。
【0057】また、実施例においては、トンネル状の炉
体74を備えた連続炉50で誘電体層32の焼成を行う
場合について説明したが、バッチ式の焼成炉で焼成を行
っても差し支えない。
【0058】また、図6に示される実施例においては減
圧昇温ゾーン54とその前後のゾーン52、56とが、
図7に示される実施例においては第2室54bと第1室
54aおよび第3室54cとの間が、可動式のシャッタ
装置62によって相互に空間的に仕切られるようになっ
ていたが、必要な圧力まで減圧する妨げとならなけれ
ば、それらの間を仕切る必要はない。
【0059】その他、一々例示はしないが、本発明は、
その主旨を逸脱しない範囲で種々変更を加えた態様で実
施し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) は、本発明のガラス膜の焼成方法が製造工
程の一部に適用されたPDPの構成を説明するための一
部を切り欠いた斜視図であり、(b) は、(a) における隔
壁に沿った断面を示す図である。
【図2】図1のPDPの製造工程の要部を説明する工程
図である。
【図3】図2の製造工程の誘電体層形成工程における焼
成処理のための温度プロファイルを説明する図である。
【図4】(a) 〜(c) は、図3の温度プロファイルに従っ
て焼成される誘電体層の断面構造の変化を説明する図で
ある。
【図5】図3の焼成処理に用い得る連続炉の全体構成を
説明するゾーン図である。
【図6】図5の焼成炉の減圧昇温ゾーンの構成の一例を
説明する図である。
【図7】図5の焼成炉の減圧昇温ゾーンの構成の他の一
例を説明する図である。
【図8】図3に示される焼成処理における設定圧力と誘
電体層の直線透過率との関係を説明する図である。
【図9】(a) 〜(d) は、従来のガラス膜形成過程を説明
する図である。
【符号の説明】
12:一面(膜形成面) 16:前面板(基板) 44:乾燥膜 46:ガラス粉末 50:連続炉 54:減圧昇温ゾーン(減圧昇温部) 58:保持ゾーン(保持部) 74:炉体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大野 慎 愛知県名古屋市西区則武新町三丁目1番36 号 株式会社ノリタケカンパニーリミテド 内 Fターム(参考) 4G059 AA08 AB01 AB09 AB19 AC20 CA01 CB09 FA05 FA07 FA15 FA28 5C027 AA06 5C040 GD09 JA22 JA31 MA23

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 膜形成面に形成したガラス粉末および樹
    脂成分を含む乾燥膜をそのガラス粉末の軟化点よりも所
    定値だけ高い保持温度まで昇温することにより、その樹
    脂成分を焼失させると同時にそのガラス粉末を相互に結
    合させてその乾燥膜からガラス膜を生成するガラス膜の
    焼成方法であって、 前記保持温度まで昇温させる過程において、前記ガラス
    粉末が軟化する過程で前記乾燥膜の焼成雰囲気を減圧す
    る減圧工程を含むことを特徴とするガラス膜の焼成方
    法。
  2. 【請求項2】 前記減圧工程は、前記軟化点に到達する
    までに予め定められた設定圧力に減圧し、前記保持温度
    までその設定圧力に保持するものである請求項1のガラ
    ス膜の焼成方法。
  3. 【請求項3】 前記減圧工程は、前記軟化点よりも所定
    値だけ低い所定の設定温度に到達するまでに前記設定圧
    力に減圧するものである請求項2のガラス膜の焼成方
    法。
  4. 【請求項4】 前記所定圧力は、7.00×104(Pa) 以下の
    圧力である請求項1のガラス膜の焼成方法。
  5. 【請求項5】 基板を一方向に搬送しつつその膜形成面
    に形成したガラス粉末および樹脂成分を含む乾燥膜をそ
    のガラス粉末の軟化点よりも所定値だけ高い保持温度で
    焼成することにより、その樹脂成分を焼失させると同時
    にそのガラス粉末を相互に結合させてその乾燥膜からガ
    ラス膜を生成するために用いられる連続焼成装置であっ
    て、 前記基板の搬送方向における一部にその基板を前記保持
    温度に保つための保持部を備えてその搬送方向に沿って
    伸びるトンネル状の炉体と、 その炉体内の搬送方向における一部に設けられ、前記基
    板を前記保持部に搬送する過程でその基板を昇温すると
    共にその基板の焼成雰囲気を減圧するための減圧昇温部
    とを、含むことを特徴とする連続焼成装置。
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