JP2001162691A - 無端状ベルト及びその成形方法 - Google Patents

無端状ベルト及びその成形方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 抵抗が膜厚方向に均一で、高品位の画像が長
期間継続して得られる、画像形成装置用の中間転写ベル
トを提供する。 【解決手段】 結晶性の熱可塑性樹脂と、抵抗制御剤と
を分散させた分散液を成形型の表面に塗布した後、成形
型の裏面側から加熱して上記塗布膜を乾燥することによ
り、結晶質の熱可塑性樹脂中に抵抗制御剤が均一に分散
している、中間転写ベルトに好適な無端状ベルトを得
る。実施例では、メチルエチルケトン(溶剤)中にポリ
フッ化ビニリデンと、カーボンブラック(抵抗制御剤)
とを分散させた塗布液を調製し、ディッピング法により
アルミ製塗布型の表面に塗布膜を形成した。この塗布型
の内部にヒーターを挿入し、溶剤を加熱乾燥して膜を形
成した後、これを塗布型から剥離して中間転写ベルトと
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無端状ベルト及び
その成形方法に関し、特に、抵抗の膜厚方向のバラツキ
がない画像形成装置用の中間転写ベルトと、その成形方
法に関するものである。本発明が応用できる技術分野と
しては、抵抗が膜厚方向に均一な各種抵抗制御膜及びそ
の製造技術が挙げられる。
【0002】
【従来の技術】複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画
像形成装置において、最近多色特にフルカラーの再生画
像の要求が高まっており、この要求に答えることができ
る画像形成装置として、中間転写体を使用した転写方式
の画像形成装置が普及している。上記中間転写方式で
は、中間転写体としてローラを用いる場合と、ベルトを
用いる場合とがある。
【0003】中間転写方式による画像形成方法は、感光
体上に形成された潜像を電荷担持体トナーにより顕像化
し、一次転写工程において上記感光体を中間転写体に転
写色重ね(顕像化した画像の一次転写)した後、二次転
写工程において上記顕像化画像を被転写体(複写紙)へ
二次転写するものである。そして、この画像形成方法で
は中間転写体へ転写する際、電荷担持体(トナー)を移
動転写させるために、感光体とこの中間転写体との間に
バイアスの電圧を印加する必要があり、したがってこの
バイアス電圧は、最適な画像が得られるように調整され
ている。
【0004】ところが、従来の中間転写体ベルトにおい
ては、画像形成装置を繰り返し使用していくと、初期印
加バイアスのままでは画像品質が次第に劣化していくと
いう不具合があった。この不具合は、バイアスを再調整
することで、ある程度解消することはできるが、ベルト
毎にいちいち微調整することは、メンテナンスの面から
非常に煩わしく、不便でもあった。
【0005】そこで、本発明者らが上記不具合の原因を
検討・解析した結果、従来の中間転写ベルトでは、熱可
塑性樹脂中に抵抗制御剤が不均一に分散しているため、
膜(ベルト)の厚み方向に抵抗バラツキが発生している
ことが明らかになった。
【0006】これについて更に具体的に説明すると、繰
り返し使用するうちに中間転写ベルトが駆動ローラ等に
より摩耗して、その裏面側から膜厚が次第に減少し、そ
の時の裏面の表面抵抗を測定すると初期値の108 Ωか
ら、10μmの膜厚減少で1011Ωまで増加しているこ
とが判明した。このように抵抗がベルトの膜厚方向に不
均一になった(膜厚方向の抵抗分布が生じた、すなわち
膜厚方向の抵抗バラツキが発生した)のは、ベルト中の
抵抗制御剤が膜厚方向に均一に分布していないことや、
ベルト裏面の摩耗による抵抗制御剤の欠落が原因してい
ることが判った。また、これらの問題が生じるのは、ベ
ルトの基材である樹脂の結晶構造が膜厚方向で異なって
いるためであり、さらに、この結晶構造が不均一になっ
たのは、所定膜厚のベルトを形成する際にベルト膜厚方
向で熱分布(温度分布すなわち温度バラツキ)が発生
し、樹脂の微細構造が異なってくるためであることが判
明した。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術の
上記問題点に鑑みなされてもので、その目的は、抵抗が
膜厚方向に均一な無端状ベルト、特に画像形成装置用の
中間転写ベルトおよび、その成形方法を提供すること、
そして、これにより画像形成装置において、高品位な画
像が長期間継続して得られるようにすることにある。す
なわち本発明は、中間転写ベルト(ベルト状中間転写
体)を用いる画像形成装置において、良好な画像を継続
して形成することができるように、上記中間転写ベルト
の特性を改善することを目的としたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前述のような、抵抗のベ
ルト膜厚方向のバラツキ(膜厚方向の分布不均一)が生
じる原因が、ベルト中に抵抗制御剤が膜厚方向に均一に
分布していないことにあり、その理由が基材樹脂の結晶
構造が膜厚方向で異なっていることにあるならば、基材
樹脂の結晶構造を均質にすることで、抵抗バラツキの問
題を解決することができる。また、そのためには、ベル
ト成形時(膜形成時)の熱分布(温度分布)を均一にす
れば良い。
【0009】本発明では、ベルトの基材として結晶性の
熱可塑性樹脂を使用する。ベルト成形のための薄膜形成
は、一般に(1)融解液の塗布、あるいは(2)溶液の
塗布により行われる。これらの場合、(1)融解液の塗
布では原料樹脂を融解温度まで加熱しなければならない
が、融解樹脂は温度低下の際に凝固発熱して結晶化す
る。(2)また、溶液の塗布においては、塗布液を乾燥
して溶剤を除去していくときに樹脂分が濃縮されて過飽
和液となり、樹脂分が析出して結晶化する。
【0010】基材中に分散した抵抗制御剤の分布状態
が、これらの結晶化による凝固で膜厚方向に不均一にな
る理由は下記の通りである。上記(1)に関しては、ゾ
ーンメルティングでの不純物除去で知られているよう
に、凝固(固化)するときに異物が押し出され、これが
未凝固の残液部に濃縮されていく。またベルト成形用の
金型である金属素管の成型物では大抵の場合、その表面
は微結晶が多く、内部は粗大結晶になっており、結晶界
面に異元素成分が析出していることが知られていること
から分かるように、融解液冷却時の熱分布が成形物の結
晶構造に影響を与える。
【0011】また、上記(2)では、基材樹脂成分が表
面付近で溶剤蒸発により析出・結晶化する際に、分散成
分が絞り出されて残液中の分散成分が濃縮されることに
なる。これは、あたかも海水結氷時の氷の真水化現象、
つまり元々各種成分が含まれている海水が凍ると、氷の
中では塩分が排斥されて減少し、残りの海水の濃度が増
加していくことに似ている。本発明は、上記考察をもと
に完成されたものである。
【0012】請求項1に記載の無端状ベルトは、熱可塑
性樹脂からなる無端状ベルトにおいて、結晶質の熱可塑
性樹脂中に抵抗制御剤が均一に分散していることを特徴
とする。
【0013】請求項2に記載の無端状ベルトは、請求項
1において、前記熱可塑性樹脂の結晶化度及び/又は結
晶形態が、ベルト全体にわたって均一であることを特徴
とする。
【0014】請求項3に記載の無端状ベルトの成形方法
は、請求項1または2に記載の無端状ベルトの成形方法
であって、熱可塑性樹脂の液状溶液を成形型の表面に塗
布して塗布膜を形成した後、成形型の裏面側から加熱す
るか、または成形型の裏面側および表面側から同時に加
熱することにより、前記塗布膜を乾燥することを特徴と
する。
【0015】請求項4に記載の無端状ベルトの成形方法
は、請求項3において、前記塗布膜を乾燥した後に、該
乾燥膜を成形型から剥離することを特徴とする。
【0016】請求項5に記載の無端状ベルトの成形方法
は、請求項3または4において、前記成形型として熱伝
導性の高い材料(熱の良導体)からなるものを用いるこ
とを特徴とする。このような成形型としては金属材料、
例えばアルミからなるものが挙げられる。
【0017】請求項6に記載の無端状ベルトの成形方法
は、請求項1または2に記載の無端状ベルトの成形方法
であって、抵抗制御剤を分散させた熱可塑性樹脂の液状
溶液を、成形型の表面に膜厚1〜10μmの薄膜として
塗布したのち乾燥する操作を複数回繰り返すことを特徴
とする。
【0018】請求項7に記載の無端状ベルトの成形方法
は、請求項1または2に記載の無端状ベルトの成形方法
であって、熱可塑性樹脂を高沸点溶剤に分散させた分散
液を遠心成形用の成形型に塗布した後、乾燥することを
特徴とする。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。 実施例1 メチルエチルケトンMEK(溶剤)にポリフッ化ビニリ
デンPVDF20wt%と、導電剤(抵抗制御剤)とし
てカーボンブラック4wt%とを混合攪拌することによ
り、上記溶剤中に上記成分を分散させた塗布液を作製し
た。この塗布液を容器に入れ、塗布型(成形型)を容器
内に漬けて徐々に引き上げる、いわゆるディッピング法
により膜厚約100μmの塗布膜を形成した後、溶剤を
加熱乾燥して膜を形成した。また塗布型としては、表面
に膜厚1μm以下のフッ素樹脂膜を被覆したアルミの型
と、ポリフェニレンスルフィドPPSを成形して作製し
た型を用いた。
【0020】上記溶剤を除去するための加熱乾燥条件
は、 1.(塗布液を塗布した)型を、単に炉内に入れて乾燥
(外部乾燥)、 2.型の内部に加熱体を挿入し、型の内部から加熱(内
部乾燥)、 3.型内部の加熱と、型外部の加熱とを同時併用、 の3条件とし、PVDFの結晶融点(170℃)以下の
130℃で加熱乾燥を行った。
【0021】その後、形成された膜(中間転写ベルト)
を脱型剥離し、膜の厚さ方向の抵抗と結晶化度、結晶粒
径を測定するとともに、この膜ベルトを実機(リコー製
プリテール)に搭載して画像評価を行った。結果を下記
[表1]〜[表3]に示す。これらの表において、サン
プルNo.5の膜形成条件は、従来のベルト作製条件で
ある。結晶性の分析では、マイクロX線回折および微小
部ラーマン分光を用いて観察した。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】
【表3】
【0025】実施例2 実施例1と同一の分散液(塗布液)を容器に入れ、アル
ミの塗布型で膜厚約10μmの塗布膜を形成した後、溶
剤を加熱乾燥して膜を形成した。この作業を10回繰り
返して膜厚100μmの膜を作製した。実施例1と同様
に膜の抵抗、結晶性、および実機での画像特性を評価し
た。膜の抵抗は膜厚方向に変化がなく、109 Ωの表面
抵抗が得られ、結晶形態や結晶化度のバラツキがなく、
繰り返し画像特性も変化なく、バイアスの調整は必要な
かった。
【0026】実施例3 ジメチルアセトアミドにポリフッ化ビニリデンPVDF
20wt%を溶解した溶液であるカイナー203(巴工
業株式会杜)に、導電剤としてカーボンブラックを固形
分比率20wt%で混合攪拌して塗布液を作製した。こ
の塗布液を回転するアルミ製の塗布型に注入塗布して高
速回転させた後、外部加熱方式により溶剤を加熱乾燥し
て膜厚約100μmの膜を形成した。
【0027】脱型剥離後、実施例1,2と同様に膜の抵
抗、結晶性および実機での画像特性を評価した。膜の抵
抗は膜厚方向に変化なく、109 Ωの表面抵抗が得ら
れ、結晶形態や結晶化度のバラツキがなく、繰り返し画
像特性も変化なく、バイアスの調整は必要なかった。な
お、低沸点溶剤であるエタノールにポリフッ化ビニリデ
ンPVDFを20wt%(導電剤として、カーボンブラ
ックを固形分比率20wt%で混合)溶解した溶液を同
様に遠心成形したが、注液して成膜する際の溶剤乾燥が
早すぎ、膜厚が均一になる前に乾燥してしまうため、均
一な膜を形成することはできなかった。
【0028】実施例4 ポリアミドをメタノールに溶解し、抵抗制御剤としてカ
ーボンブラックを固形分比率20%で分散させ、この分
散液を、実施例1のアルミ型を用いてディッピング塗布
した。この塗布膜を外部加熱単独で乾燥して得た膜と、
内部加熱単独で乾燥して得た膜とを作製し、それぞれの
膜の抵抗を測定した。
【0029】外部加熱のみで乾燥した膜では、その裏面
から削って深さ方向(膜厚方向)の表面抵抗を測定する
と抵抗が次第に上昇していくのに対して、内部加熱単独
による膜では深さ方向の抵抗変化は生じなかった。ま
た、膜厚方向の微細構造を分析した結果、外部加熱のみ
で形成した膜は表面付近に微細な結晶が多数あるが内部
に行くほど大きな結晶粒となっていた。これに対し内部
加熱のみによる膜では表面側と裏面側とで、ほぼ同一径
の結晶粒であった。
【0030】実施例5 ポリカーボネートをテトラヒドロフランTHFに溶解
し、抵抗制御剤としてカーボンブラックを固形分比率2
0%で分散させ、この分散液を実施例1のアルミ型を用
いてディッピング塗布した。この塗布膜を外部加熱単独
で乾燥して得た膜と、内部加熱単独で乾燥して得た膜と
を作製し、それぞれの膜の抵抗を測定した。
【0031】外部加熱のみで乾燥した膜は、その裏面か
ら削って深さ方向(膜厚方向)の表面抵抗を測定すると
抵抗が次第に上昇していくのに対して、内部加熱のみに
よる膜では深さ方向の抵抗変化は生じなかった。また、
膜厚方向の微細構造を分析した結果、外部加熱のみで形
成した膜は表面付近に微細な結晶が多数あるが内部に行
くほど大きな結晶粒となり、内部加熱のみによる膜では
表面側と裏面側とで、ほぼ同一径の結晶粒であった。
【0032】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば以下の効果が得られる。 (1)請求項1の無端状ベルトによる効果 この無端状ベルトでは、結晶質の熱可塑性樹脂中に抵抗
制御剤が均一に分散している。これを画像形成装置にお
ける中間転写方式の中間転写ベルトとして用いた場合、
繰り返し使用によりベルト裏面が摩耗してすり減って行
くが、抵抗制御剤が膜中に均一に分散しており、膜厚方
向に抵抗変化がないため、ベルトの摩耗があってもバイ
アス調整の必要がなく、長期間継続して良好な画像を得
ることができる。
【0033】(2)請求項2の無端状ベルトによる効果 この無端状ベルトでは、熱可塑性樹脂の結晶化度及び/
又は結晶形態が、ベルト全体にわたって均一となってい
る。ベルト抵抗のバラツキの原因は、これを形成する熱
可塑性樹脂の膜の構造差により、この熱可塑性樹脂中の
抵抗制御剤が不均一な状態で分散することにある。ま
た、膜の構造差は膜樹脂の結晶化の差で生じる。したが
って、結晶化特性(結晶化度、結晶形態)を均質にする
ことで、抵抗分布の不均一をなくすことができ、これに
よりベルトの摩耗があってもバイアス調整の必要がな
く、長期間継続して良好な画像を得ることができる。
【0034】(3)請求項3の無端状ベルト成形方法に
よる効果 この無端状ベルト成形方法では、熱可塑性樹脂の液状溶
液を成形型の表面に塗布した後、成形型の裏面側から加
熱するか、または成形型の裏面側及び表面側から同時に
加熱することにより、上記塗布膜を乾燥する。上記した
結晶状態の差は、上記液状溶液からの析出結晶化時の乾
燥条件が異なってくることで発生する。すなわち、乾燥
が早すぎると微小結晶が多発し、ゆっくりした乾燥では
粗大結晶が形成される。したがって、塗布型内部(裏
面)からの加熱(内部加熱)を行い、膜表面側と塗布膜
の深部を同時に加熱することで、乾燥時に膜表面のみが
早く乾燥することに起因して微小結晶と残部濃縮液が発
生する問題を解決することができる。
【0035】(4)請求項4の無端状ベルト成形方法に
よる効果 この成形方法では、塗布膜を乾燥した後に、該乾燥膜を
成形型から剥離することを特徴とする。これにより、中
間転写方式の中間転写ベルトとして用いることができる
無端状ベルトが得られる。
【0036】(5)請求項5の無端状ベルト成形方法に
よる効果 この成形方法では、成形型として熱伝導性の高い材料か
らなるものを用いる。これにより、成形型上の塗布膜を
均一、かつ迅速に乾燥することができ、本発明の所期の
目的が達成される。成形型が熱の不良導体(断熱材)で
あると、内部加熱をしても熱が良好に伝わらないため、
膜の表裏間で乾燥状態にムラが生じて結晶状態の差異、
ひいては抵抗バラツキが生じるので、成形型は熱の良導
体を用いなければならない。
【0037】(6)請求項6の無端状ベルト成形方法に
よる効果 この成形方法では、抵抗制御剤を分散させた熱可塑性樹
脂の液状溶液を1〜10μmの薄膜で成形型の表面に塗
布したのち乾燥する操作を複数回繰り返す。塗布膜が薄
い場合、表裏の乾燥の差が小さくなるため、薄膜を複数
回形成して積層することで、膜厚方向の抵抗バラツキが
発生しなくなる。
【0038】(7)請求項7の無端状ベルト成形方法に
よる効果 この成形方法では、熱可塑性樹脂を高沸点溶剤に分散さ
せた分散液を遠心成形型に注入塗布したのち乾燥する。
遠心成形で膜を形成して外部加熱をする際、ベルト表面
の乾燥は裏面よりも遅くなり、結晶状態の差が生じにく
くなる。特に、高沸点の溶剤を用いることで、溶液から
の析出結晶化の速度が抑えられるので、結晶化状態のバ
ラツキが小さくなる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H032 BA09 4F202 AB01 AC05 AG16 AJ12 CA03 CA04 CB01 CC07 CM11 CN01 4F205 AB01 AC05 AG16 AJ12 GA01 GA06 GB01 GC04 GF02 GN01 GN13 GN29 HA07 HA39 HB01 HF02 4F213 AB01 AC05 AG16 AJ12 WA03 WA56 WA97 WB01 WC03 WF02 WK03

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂からなる無端状ベルトにお
    いて、結晶質の熱可塑性樹脂中に抵抗制御剤が均一に分
    散していることを特徴とする無端状ベルト。
  2. 【請求項2】 前記熱可塑性樹脂の結晶化度及び/又は
    結晶形態が、ベルト全体にわたって均一であることを特
    徴とする請求項1に記載の無端状ベルト。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の無端状ベルト
    の成形方法であって、熱可塑性樹脂の液状溶液を成形型
    の表面に塗布して塗布膜を形成した後、成形型の裏面側
    から加熱するか、または成形型の裏面側および表面側か
    ら同時に加熱することにより、前記塗布膜を乾燥するこ
    とを特徴とする無端状ベルトの成形方法。
  4. 【請求項4】 前記塗布膜を乾燥した後に、該乾燥膜を
    成形型から剥離することを特徴とする請求項3に記載の
    無端状ベルトの成形方法。
  5. 【請求項5】 前記成形型として、熱伝導性の高い材料
    からなるものを用いることを特徴とする請求項3または
    4に記載の無端状ベルトの成形方法。
  6. 【請求項6】 請求項1または2に記載の無端状ベルト
    の成形方法であって、抵抗制御剤を分散させた熱可塑性
    樹脂の液状溶液を、成形型の表面に膜厚1〜10μmの
    薄膜として塗布したのち乾燥する操作を複数回繰り返す
    ことを特徴とする無端状ベルトの成形方法。
  7. 【請求項7】 請求項1または2に記載の無端状ベルト
    の成形方法であって、熱可塑性樹脂を高沸点溶剤に分散
    させた分散液を遠心成形用の成形型に塗布した後、乾燥
    することを特徴とする無端状ベルトの成形方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007233176A (ja) * 2006-03-02 2007-09-13 Canon Inc シームレスベルトおよびそれを用いた画像形成装置
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JP2018045169A (ja) * 2016-09-16 2018-03-22 コニカミノルタ株式会社 中間転写ベルトの製造装置および製造方法

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