JPH08176319A - 円筒状ポリイミドフィルム及びその製造方法 - Google Patents

円筒状ポリイミドフィルム及びその製造方法

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JPH08176319A
JPH08176319A JP32112894A JP32112894A JPH08176319A JP H08176319 A JPH08176319 A JP H08176319A JP 32112894 A JP32112894 A JP 32112894A JP 32112894 A JP32112894 A JP 32112894A JP H08176319 A JPH08176319 A JP H08176319A
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cylindrical
belt
film
polyimide film
inorganic powder
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JP32112894A
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Inventor
Naoki Nishiura
直樹 西浦
Junya Kanetake
潤也 金武
Tsuneo Miyamoto
恒雄 宮本
Takashi Kuraoka
隆志 鞍岡
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Gunze Ltd
Original Assignee
Gunze Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】単層の円筒状ポリイミドフィルムであって、外
表面部分が主として強誘電性無機粉体が、非外表面部分
は主として導電性カーボンブラックが各々ポリイミド系
樹脂に分散されてなることを特徴とする円筒状ポリイミ
ドフィルムおよびその製造法;該フィルムを用いたトナ
ー転写部材ないしトナー転写・定着部材。 【効果】複写画質が高品質で、機器としての構造の単純
化、軽量とコンパクト化が可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、円筒状ポリイミドフィ
ルム及びその製造方法に関し、詳しくは単層の円筒状ポ
リイミドフィルムにあって、該層の表面部分が強誘電性
であり、他の部分が導電性であるという2つの性質を兼
ね備えた該フィルムであり、そして該フィルムの有効な
製造手段の1つとして遠心注型による特定条件下での製
造方法及び静電式複写装置において前記ポリイミドフィ
ルムをベルト状となし、これをトナーの転写用又は転写
と定着を併用する部材として使用する円筒状ポリイミド
フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】最近カラー複写機は、各種資料等の作成
に活躍し始めているが、このカラー複写にあっては、特
に複写画質において高品質が求められている。そしてそ
の機器としてのより構造の単純化と、それによってもた
らされる軽量とコンパクト化についても、要求が強い。
【0003】このような要求に対して、1つの提案がな
されている。これは従来の金属性の転写ドラムからプラ
スチック性の転写ベルトへの移行である。この移行の当
初はPETフィルムを用いて、端部を継ぎ合わせ、ベル
ト状にして、これを転写ベルトとする試みである。しか
し実際には、性能(トナーの転移効率、耐熱性、継ぎ
目、強度等)の点で問題があって実用に至っていない。
【0004】導電性と誘電性とを合せ持つ無端ベルトも
提案されている。これはまず導電性を付与した例えばポ
リイミド無端ベルトを作成して後、該ベルトの表面に、
ボリエステル、フッ素系ポリマー等の有機誘電ポリマー
の溶液に酸化亜鉛等の無機誘電物質粉末を混合した混合
ポリマー溶液を、デッピング等の方法でコーティングす
る、つまり二層でもって前記二つの性質を付与せしめた
ものである。これについての提案技術については、例え
ば特開昭61−110144号公報を挙げることができ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記公報の無端ベルト
の製造は遠心成形法によって成型され、またポリイミド
を基材とするので、従来の支点の耐熱性とか、継ぎ目、
強度は改良される。しかしながら単色は勿論、カラーの
複写画質においては、極めて不満足な技術レベルにあ
り、解決の求められている重要な課題になっている。
【0006】複写画質は、トナー自身の品質・性能は勿
論であるが、他に感光体上のトナー顕像の転写体への転
移性能(効率)と、次に行われる転写体からの用紙等の
被写体への転写性能(効率)にも大きく影響される。
【0007】この点について、特開昭61−11014
4号公報の目的は、もっぱらベルト自身の繰返し使用に
おける耐久性であって、カラーの複写画質については全
く記載もなく、示唆もないので不明である。
【0008】そこで本発明者らは、該公報に記載される
実施例1を追試し、得られた二層の無端ベルトにつき、
カラーの複写画質についてチェックした。その結果、本
発明が目的とするような高画質には及ぶものではなかっ
た。この原因は明らかではないが、外層の誘電層として
の機能が不十分であることが考えられる。
【0009】また、該ベルト自身の繰返し折曲げ使用に
対しても無機誘電物質の粉末を表面層とした二層である
が故に、表面層が該無機物質の作用で層間剥離を起こし
易く、またロングランの使用耐久性には問題がある。
【0010】本発明は、前記する如く従来のポリイミド
系無端ベルトの特にトナーの複写に対する課題に対し
て、一挙にその課題を解決し、十分満足のできる転写ベ
ルトを得るための円筒状ポリイミド系フィルムを提供す
ることを主たる目的として鋭意検討されたものである。
【0011】即ちその第一の目的は、優れた耐熱性と機
械的物性は勿論、さらにこれに強誘電性と半導電性の両
者が付加されたエンドレスの円筒状ポリイミドフィルム
及びその好ましい製造方法を提供するものである。
【0012】次に第二の目的は静電式複写装置における
転写ベルト、定着ベルト等の中間的機能部材として使用
するための前記フィルムを提供することによって、単色
は勿論、多色複写の画質と複写速度の向上と共に、より
軽量で、コンパクトな静電式複写装置を提供せんとする
ものである。
【0013】そこで本発明では、次のような手段を講ず
ることによってこれらの目的を達成した。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴とするとこ
ろは、円筒状ポリイミドフィルムであって、該層の外表
面部分付近には、主として強誘電性無機粉体が、非外表
面部分には、主として導電性カーボンブラックが各々ポ
リイミド樹脂中の分散された状態にある該フィルムを提
供する点にあり、さらにその特徴とするところは5〜3
5重量部の強誘電性無機粉体と3〜30重量部の導電性
カーボンブラック及びポリアミック酸(固形分)35〜
92重量部を含む溶液を遠心注型して得た円筒状ポリア
ミック酸フィルムを加熱し、イミド閉環する前記円筒状
ポリイミドフィルムの製造方法を提供する点にある。
【0015】さらにその特徴とするところは円筒状ポリ
イミドフィルムを、ベルト状となし、静電式複写装置に
おけるトナーの転写用部材として使用する前記フィルム
を提供する点にある。該トナーの転写用部材は、転写用
途のみであってもよく、転写と定着を兼ねる部材であっ
てもよい。
【0016】円筒状ポリイミドフィルムの「円筒状」と
は、楕円状などの略円筒状のものも含まれ、ベルト状な
どの形状の変形が容易で直径に対し、高さの低いもので
あってもよい。また、「円筒状」にはパイプ状、チュー
ブ状のものも含まれる。
【0017】本発明の円筒状ポリイミドフィルムにおい
て、強誘電性無機粉体が主として分散されている「外表
面部分」は、強誘電性無機粉体、導電性カーボンブラッ
クおよびポリイミドの種類および比率によって変化し、
特に限定されないが、通常円筒状ポリイミドフィルムの
厚みの外側から0〜80%、特に0〜50%の部分を例
示できる。また、「外表面部分」の境界は、判然としな
いが、電子顕微鏡等によりフィルム断面を観察すればあ
る程度判断することができる。
【0018】本発明の円筒状ポリイミドフィルムは、通
常では強誘電性無機粉体=5〜35重量部;導電性カー
ボンブラック=3〜30重量部;及びポリイミド樹脂=
35〜92重量部;の比率を有するのが好ましいが、こ
のことは特に制限はない。勿論適宜の第三成分を含有す
ることはいっこうに差し支えない。ここで円筒状ポリイ
ミドフィルムの非外表面部分の表面(内表面)は半導電
性であることが好ましく、表面電気抵抗値で103〜1
14Ω/□程度が好ましい。勿論、この値は特に限定さ
れるものではないが、この内表面がこの程度の値となる
ように非外表面部分を形成するのがより望ましい。この
際、非外表面部分は概ね均一にカーボンブラックが分散
されていることがより望ましいが、このことは後記する
製法等により適宜に変化し、特に限定されない上に、外
表面部分と非外表面部分との境界付近では、カーブンブ
ラックの混合程度も微妙に変化するケースが多い。
【0019】以下に本発明の前記構成を、実施例と共
に、より詳細に説明する。
【0020】まず本発明に係る単層の円筒状ポリイミド
フィルムにおいて、ここでいうポリイミドとは、熱硬化
型で少なくとも分子鎖中にイミド基を持ち、これが繰返
し単位になって、他の有機基と共に結合されてなる高分
子化合物である。従って、イミド基と他の芳香族系の有
機基とからなるポリイミドであることは勿論、他の官能
基、例えばアミド基、エーテル基、アルキレン基等が、
該有機基の主鎖位に結合されていてもよい。
【0021】前記ポリイミドは単層で、かつ円筒状のフ
ィルムとして形成されている必要がある。強誘電性無機
物体を主とした層と、導電性カーボンブラックを主とし
た層の2層以上で構成されていては、前記する本発明の
目的、特に第一の目的は達成されにくい傾向にある。し
かし乍ら、該フィルムの表面に、極めて薄い層、例えば
5〜15μm程度の厚さで、絶縁性樹脂がコーティング
されてもよい。これは例えば静電式複写装置のトナーの
転写用又は該転写と定着との併用ベルトとして使用する
場合により有効であるからである。但し、このようなコ
ーティング層に強誘電性無機物質を配合することは層間
剥離や耐久性の問題がある。
【0022】前記のコーティング樹脂については、可能
な限り誘電率が高く、他にポリイミドとの接着性、耐熱
性、さらには表面張力等も考慮して選択することが好ま
しい。
【0023】具体的には、例えばポリイミド系、シリコ
ーンゴム系、フッ素系ポリマー等であるが、中でもフッ
素系ポリマーで、例えばテフロンPFA(デュポン社
製)として知られるテトラフルオロエチレン−パーフル
オロアルキルビニールエーテル共重合体が好ましく使用
される。
【0024】尚、コーティングに際しては、例えば該共
重合体のエマルジョン溶液をスプレー、ロールコーター
等によって塗布し、高温(300〜400℃)に加熱す
ると、極めて優れた平滑な面を形成する。
【0025】前記円筒状のフィルムは、無端状であるこ
とはいうまでもないが、その厚さはフィルム状、つまり
柔軟性のある状態にあれば、特に限定されない。用途に
よっても異なるが、静電複写機の転写用ベルトとしての
使用であれば、約50〜100μm程度である。一般に
は、30〜150μm程度の範囲が選ばれる。
【0026】そしてその該フィルム中には、強誘電性無
機粉体と導電性カーボンブラックとが、分散され存在し
ているが、単に混在して分散されておればよいというも
のではない。該無機粉体は主として外表面部分に集合し
分散され、該カーボンブラックは主として非外表面部分
に集合し分散されている必要がある。このような分散構
成を取ることによって、例えば前記の第2の目的の基の
部材として、極めて効果的に目的を達成できるからであ
る。
【0027】該円筒状ポリイミドフィルムの外表面部分
に「主として」強誘電性無機粉体が存在するとは、外表
面部分に強誘電性無機粉体の30〜100%、好ましく
は50〜100%存在することが望ましいが、この比率
は強誘電性無機粉体、導電性カーボンブラックおよびポ
リイミドの種類、比率および製法等によって変化し、特
に限定することはできない。
【0028】該円筒状ポリイミドフィルムの外表面部分
に主として、強誘電性無機粉体が存在することは、該フ
ィルムが静電式複写機のトナー転写用ベルトとして使用
された場合を考えると、トナーの転移領域において、チ
ャージ特性、つまり電荷受能性が大幅に向上するので、
感光体上の顕像トナー(画像)を、該ベルト上に極めて
容易に完全確実に転移させることができ、そして前記チ
ャージ特性が良いので、チャージのための印加電圧を低
く抑えることもできると共に、該感光体と該ベルトとの
ニップ幅を小さく(軽いタッチ)することができる。ニ
ップ幅が小さくできることは、該ベルトの表面精度に変
化をもたらさないことにもなる。また該フィルムの表面
は若干剛性を有するので、これを転写ベルトとして使用
した場合は、ベルトの波打ち、たわみもなく、画質の良
い複写を行うことができる。
【0029】そして外表面部分以外の他の部分(非外表
面部分)の表面(内表面)は半導電性(例えば、表面電
気抵抗値で約103〜1014Ω/□)を有し、前記程度
の値になるように非外表面部分が形成されているとき
は、表面部分に残留する電荷の除電に有利であるので、
ベルト上のトナー画像の用紙等の被写体への転写が極め
て迅速に、かつ完全,確実に行われる結果になる。従っ
て、あえて除電のためのコロナ放電も必要でなくなり、
印加したとしてもそれは低電圧で十分である。
【0030】また該フィルム中では、強誘電性無機粉体
と導電性カーボンブラックとは、完全に分離することは
なく、該無機粉体中には、若干の該カーボンブラック
が、該カーボンブラック中には、若干の該無機粉体が各
々散在し分散されている。この分散状態であることも、
本発明の第2の目的を有効に達成することのできる1つ
の原因とも考えられる。前記で「主として」と表現して
いるのは、このような分散状態をとっているからであ
る。
【0031】ここで強誘電性無機粉体は、一般にいわれ
る分極と電解とが比例せず、履歴現象を示す物質の中の
特に無機粉体である。誘電率からいえば約100以上、
可能な限り大きいものが好ましい。これは例えば複写機
の場合、感光体上のトナー顕像をより迅速に、完全・確
実に転移させることが可能であるからである。具体的に
は、例えば酸化チタン(TiO2比重3.7g/c
3)、チタン酸バリウム(BaTiO3、比重4.3g
/cm3),チタン酸・ジルコン酸塩(PbTiO3・P
bZnO3、比重4.75g/cm3)等を挙げることが
できるが、中でも誘電率500以上の該無機粉体が好ま
しく、これには例えばチタン酸バリウム、チタン酸ジル
コン酸鉛がある。
【0032】該粉体は、外観的に粉末状であるという意
味であり、従って個々の粒子形状については、特に制限
があるわけではない。ここで個々の粒子形状は、例えば
球形状、フレーク状、ウイスカー状等である。ウイスカ
ー状はより高い誘電性を発現するので、より好ましい粒
子形状である。この様な粉体の大きさは特に制限はない
が、例えば球形状の場合直径0.1〜20μm程度、好
ましくは0.5〜10μm程度を例示でき、ウィスカー
状の場合はウィスカー長1〜30μm、径0.5〜20
μm程度を例示できる。
【0033】ここで強誘電性無機粉体は遠心注型により
作成する場合には比重が大きいものが好ましい。通常導
電性カーボンブラックは比重が通常1.8〜1.95程
度の値を有するので、こうしたカーボンブラックより大
きい比重を有する強誘電性無機粉体を用いないと、遠心
注型の場合外表面部分に強誘電性無機粉体は分散しにく
くなる。勿論遠心注型により作成しないときは特に比重
の値は関係ないが、一般には後記する遠心注型によるの
が最適である。こうした遠心注型の場合その比重は3〜
10g/cm3、好ましくは4〜8g/cm3程度と例示
できる。
【0034】該粉体が該フィルム表面部分に存在する割
合は、誘電性に起因する効果の発現は勿論のことである
が、一方ではポリイミド自身の物性、得られる該フィル
ムの表面精度等に悪影響を及ぼさないような割合である
ことが重要である。この割合に関しては、後記する製造
方法に関しての説明で明らかにされる。
【0035】また導電性カーボンブラックは、一般にい
われる各種炭化水素化合物の不完全燃焼によって得られ
る、黒色の炭素粉末の中で、導電性に優れているもので
ある。これは製造方法によってアセチレンブラック、オ
イルファーネスブラック、サーマルブラック、チャネル
ブラック等に分けられるが、DBP吸油量(ml/10
0g)で約150以上のものが好ましいものとして例示
できる。これはより少量の混合で、該フィルムのその他
の部分への、より好ましい分散状態を得ることができ、
かつ、より好ましい導電性を得ることができるからであ
る。このことは、例えばこれを複写機の転写ベルトに利
用した場合には、特に該ベルトから用紙へのトナー画像
を迅速に、完全・確実に転写する効果をもたらすもので
ある。具体的には、電気化学工業株式会社のアセチレン
ブラックEC(DBP吸油量210)、オイルファーネ
スブラックとしてのケッチェンブラック(ライオン株式
会社・DBP吸油量360)と三菱カーボン#3950
(DBP吸油量360)、同#3750(DBP吸油量
210)、同#3250(DBP吸油量170)(いず
れも三菱化成工業株式会社製)等を挙げることができ
る。これらの中でもオイルファーネスブラックがより好
ましい。
【0036】これらカーボンブラックの比重は特に制限
はないが、一般には1.70〜1.95g/cm3程度
の値を例示できる。
【0037】導電性カーボンブラックが、該円筒状ポリ
イミドフィルムの他の部分に存在する量は、半導電に基
づく満足できる効果の発現は、勿論のこと、他のポリイ
ミド自身の機械的物性、裏面精度、全体の厚み精度等に
配慮し決める必要がある。また半導電性は誘電性に影響
を及ぼすので、これがあまりにも多いことは好ましくな
いので、この点も配慮し、適量を決める必要がある。具
体的な量については、後述する製造方法で説明する。
【0038】尚、導電性付与剤として、他にカーボンフ
ァイバーとかグラファイト、更には金属系等各種知られ
ているが、本発明では、これらは実質的に除外される。
これは該円筒状ポリイミドフィルム中で不可避である強
誘電性無機粉体との分散形態がとりにくく、また誘電性
と半導電性との必要なバランスもとりにくく、更には表
裏面の精度、機械的物性においても、好ましい結果が得
られ難いからである。
【0039】次に本発明の単層の円筒状ポリイミドフィ
ルムを製造する方法について説明する。ここでの製造方
法は、前記構成からなる単層の円筒状ポリイミドフィル
ムにおいて、好ましくは方法の1つとして発明されたも
のである。従って、この製造方法に限定されるものでは
ない。
【0040】まず基本的素材であるポリイミドは、その
前駆体であるポリアミック酸を用いる。このポリアミッ
ク酸は熱又は触媒によってイミド閉環してポリイミドに
変化する性質を有し、特定の有機溶媒に溶解もするこの
前駆体(固形分)の比重は通常1.3〜1.5g/cm
3程度であるが、この値は特に制限はない。
【0041】ポリアミック酸溶液の製造は、一般に知ら
れているように、有機ジアミンと有機テトラカルボン酸
二無水物との当モル量を有機溶媒中で、常温以下で反応
させることによって容易に得られる。ここでアミノ基又
はカルボキシル基が結合する有機基は、芳香族基を主体
とするが、2つの芳香族基が酸素で結合したり、アルキ
レン基でつながったりする場合もある。従って本発明で
は、有機基全体としての種類には制限されず、すべてが
本発明に利用され得るものとして取り扱われる。具体的
化合物については実施例にて例示する。
【0042】本発明に係る製造方法において、強誘電性
無機粉体:導電性カーボンブラック:ポリアミック酸
(固形物)=5〜35重量部:3〜30重量部:35〜
92重量部である。好ましくは、強誘電性無機粉体:導
電性カーボンブラック:ポリアミック酸(固形物)=1
0〜25重量部:10〜20重量部:55〜80重量部
である。こうした混合物は適宜の溶液中に存在し、溶媒
の量を調整することにより、製造に好ましい粘度とされ
るのである。
【0043】先ず、強誘電性無機粉体は、混合量が前記
の所定範囲内であれば、例えば転写ベルトにあっても所
望の誘電性が得られ、感光体上の顕像トナーが、完全・
確実に、かつ迅速に該ベルト上に転移するため好まし
い。
【0044】次に、導電性カーボンブラックは、混合量
が前記の所定範囲内であれば、転写ベルト上のトナー画
像のコピー用紙等への転写が迅速に、完全・確実に転写
すること、並びに機械的物性、裏面の精度が良好である
ため好ましい。
【0045】以上のように量的意義を考えると、本発明
のように厚さの薄い単層の中で、誘電性と半導電性とを
持たせて、目的を達成させようとする場合には、両者の
微妙なまでのバランスを必要とする。
【0046】前記強誘電性無機粉体および導電性カーボ
ンブラックとポリアミック酸溶液との混合手段(混合機
の種類、手順、時間等)には、特別な条件はなく、最も
効率的な手段を選べばよい。
【0047】十分混合した後、直ちに次の遠心注型に供
する場合には特に必要はないが、ある時間経過後に行う
場合には、混合物が分離する場合があるので、これを防
止するために、容器全体をローリングするなどをして揺
動し続けておくことが好ましい。
【0048】かくして得られた混合ポリアミック酸溶液
は、金属性円筒体を使って、遠心注型する。ここで遠心
注型に先だって、該溶液の粘度を調整することが望まし
い。これは成型性をより向上せしめて、優れた厚み精度
と導電性カーボンブラックにより安定した半導電性(前
記抵抗値)を有する円筒状ポリイミドフィルムを、より
好ましく製造することができるからである。更に、強誘
電性無機粉体と導電性カーボンブラックとの必要な分散
形態が、形成しやすくなることにもよる。このようなよ
り好ましい効果の発現をも加味すると、望まれる溶液粘
度は100〜1500cps(センチポイズ)程度、好
ましくは200〜800cps程度が例示できる。この
溶液粘度の調整は、一般には前記するポリアミック酸の
重合の際に使用する有機溶媒にて行う。ここで該有機溶
媒は、ポリアミック酸及びその出発原料を溶解するもの
であれば、特に限定されない。例えばN−メチルピロリ
ドン、γ−ブチロラクトン、ジメチルスルホキシド、ジ
メチルアセトアミド、ジエチレングリコール等がある。
【0049】遠心注型は、金属性の円筒体を回転しなが
ら、前記混合ポリアミック酸溶液を該円筒体の内側に、
流延しやすく、所定量注入することによって行う。注入
に際しては、ゆっくりと回転しながら行い、そして注入
後は徐々に速度を上げて所定の回転速度に到達せしめ
る。そして更に所定の回転速度で所定時間、回転を持続
せしめる。
【0050】回転することによって、該混合ポリアミッ
ク酸溶液は筒状に流延成型されると同時に、強誘電性無
機粉体と導電性カーボンブラックとは分離を開始する。
そして該無機粉体は優先的に表面部分に集合し、分散す
る状態に代わる。従って該カーボンブラックは表面部分
でない他の部分に分散する状態を取ることになるが、よ
り高速で、またはより長時間更に回転を続行すると、該
カーボンブラックも表面部分に向かって、集合するよう
に移動する傾向になる。本発明においては、該カーボン
ブラックも、該無機粉体と共に外表面部分に集合するこ
とは回避せねばならない。何故ならば、本発明の第1の
目的が達成されず、従って第2の目的も達成されないか
らである。
【0051】単層円筒状ポリイミドフィルム中での強誘
電性無機粉体と導電性カーボンブラックの分散状態は、
その自身の形状、比重等にも勿論左右なされるが、前記
する如く注型における回転速度と回転時間にも左右され
るので、該速度と時間についても十分に予備的検討し
て、好ましい条件範囲を知る必要がある。
【0052】ここで、外表面部分に主として強誘電性無
機粉体が分散され、他の部分には導電性カーボンブラッ
クが分散されるようにするには、遠心注型する場合強誘
電性無機粉体とカーボンブラックの比重が大きく関与す
る。両者の比重が接近し過ぎていると本第2発明の目的
は達せられないからで、両者の比重差は1〜10g/c
3、好ましくは2〜6g/cm3程度を例示できる。
【0053】本第2発明の目的を達成するためには予め
原料溶液の段階で溶液粘度を測定しておき、その値を基
準として外表面部分を除く他の部分に主としてカーボン
ブラックが均一に混合されるように原料溶液を調整する
ことが望ましい。このように溶液粘度を調整する方法と
は、ポリイミド前駆体、強誘電性無機物質及び導電性カ
ーボンブラックを混合した原料溶液を作成し、特定条件
の遠心注型機を用いて特定条件で遠心成型し、カーボン
ブラックが外表面部分以外の部分に均一に分散する溶液
粘度の値を測定し、その測定値以上の粘度となった場合
をカーボンブラックが均一に分散される目安とするとよ
い。測定値以下の溶液粘度のときは粘性が少なすぎて、
ポリイミド前駆体(比重は通常1.4〜1.5程度)と
カーボンブラックが均一に分散しにくく、比重の重いカ
ーボンブラックが外側により多く分散されることにな
る。この際溶液粘度の調整は前記した有機溶媒等の量を
加減することによって行えばよい。
【0054】尚、カーボンブラックはその種類により基
準となる溶液粘度の値が異なることもあり、このような
ことに全て予備実験によって最もよい条件設定を行うの
が望ましい。
【0055】一般に原液粘度は前記した通りの範囲に定
めるのが望ましいが、個々の予備実験により更に詳細な
基準値を設定するのが望ましい。
【0056】こうした予備試験の値は実生産機と対応し
たものでなければならず、実生産機が異なった場合は新
たな予備試験を行い、その値を目安とする必要がある。
【0057】また、原液粘度は界面活性剤等の第三成分
を加えても変化することがあるので、こうした時も予備
試験を行い、実生産機と対応する新たな値を目安とする
ことが望ましい。
【0058】所定時間、回転せしめている間に有機溶媒
を蒸発させる。そしてこの蒸発によって、ポリアミック
酸の固形化が進み、円筒状のフィルムに変化する。この
蒸発は常温よりも加熱雰囲気の方が短時間に効率的に行
われるので好ましい。但し、この注型段階で、成型に不
都合なまでのイミド閉環が行われては好ましくないの
で、加熱する場合には、約150℃以下に抑え、徐々に
加熱することが好ましい。
【0059】尚、ここでこの段階での該溶媒の蒸発量は
約40〜70%程度であり、残存量は、次の工程のイミ
ド閉環のためのより高温での加熱によって除去される。
【0060】注型金型としての金属性の円筒体は、まず
その内面は可能なかぎり高精度での鏡面仕上げ加工が好
ましく、大きさは、必要とする円筒状フィルムによって
決めればよい。また該円筒体自身に、加熱調整手段を取
り入れてもよい。
【0061】前記混合ポリアミック酸溶液を金属性円筒
体内に注入する前に、該円筒体の内面に一般に知られる
フッ素系又はシリコーン等の離型剤を塗布しておくこと
は、好ましいことである。該離型剤は、塗布後の状態で
オイル状のもの、ゴム状のもの、樹脂状のものと種々あ
るが、望ましいものを選択して用いれば良い。勿論この
離型剤は必須とするものではない。
【0062】また該ポリアミック酸溶液に、所定量の相
溶化剤、注型助剤等適宜の第三成分を添加剤として加え
ることは許容される。これらの添加剤において、好まし
い添加剤の1つとして、界面活性能を有するフッ素系有
機化合物がある。該フッ素系有機化合物にはアニオン、
カチオン、非イオンの各型があるが、アニオン型か非イ
オン型のいずれかが好ましい。具体的には例えば三菱マ
テリアル株式会社製のEFTOP・タイプEF−104
(アニオン型)、該社製のEFTOP・タイプ351
(非イオン型)等があり、添加量は約5重量%(対ポリ
アミック酸固形物)程度以下、好ましくは0.01〜
1.0重量%でよい。
【0063】所定の温度と回転速度のもとで、所定時
間、回転を続けると、有機溶媒が蒸発し、ポリアミック
酸は所定の厚さを持つ円筒状フィルムに変化するが、該
フィルムは、耐熱性、耐薬品性、機械的諸特性等におい
て不満足なものであるので、更に加熱し、イミド閉環す
る必要がある。イミド閉環は加熱手段によるが、これは
同時に残存する有機溶媒を完全に蒸発除去することも必
要であるからである。
【0064】イミド閉環は、約200℃以上に開始され
るが、完全イミド化のためには、約450℃迄、昇温す
ることが望ましい。
【0065】実際のイミド閉環にあっては、注型に引続
いて、そのまま回転しながら前記温度で所定時間加熱し
てもよい。しかし残存する有機溶媒の効率的な蒸発除去
と、収縮による形状変化等を防止するためには、注型終
了後、一旦ドラムから離型し、取り出して、これを別途
準備されたマンドレル(金属性棒状型)に被嵌し、この
全体を熱風等の加熱手段によって、加熱することが望ま
しい。
【0066】いずれの場合でも、加熱に際しては、一挙
にイミド閉環温度に到達せしめることは好ましくなく、
時間をかけて徐々に連続的に昇温するか又は断続的に、
例えば最初は200℃まで徐々に昇温し、次に200〜
300℃で、ある時間保ち次に300〜450℃にて、
ある時間加熱する方法が好ましい。ここで全加熱時間
は、予め予備実験によって決めておけばよいが、約2〜
3時間程度を目標とし、具体的に時間を配分するとよ
い。
【0067】最終的に得られた単層円筒状ポリイミドフ
ィルムは、各用途に応じて、そのまま又は適宜加工(切
断、表面コーテング等)して、1つの機能部材として使
用する。その用途については特に制限はないが有効な使
い方の1つとして静電式複写装置に使われている転写体
として、これをベルト状で使用するものである。つまり
感光体上のトナー顕像をまずベルト上に転移し、次に用
紙等の被写体に転写させるという使い方である。従っ
て、従来のドラム転写体と異なり、2本以上のローラで
回転移動する一定長のベルト状転写体であり、これは感
光体に近接している。
【0068】また、前記ベルト状転写体は、定着機能を
持たせることもできる。つまり従来、被写体に転写した
トナー画像は、次の定着工程に送られ、トナーを溶融定
着しているが、この別工程を、該ベルト状転写体によっ
て転写と定着とをタイミングをずらしてほぼ同時に行う
ことができる。このように本発明のフィルムは、ベルト
状としトナーの転写と定着との併用部材として使用する
こともできる。これは、被写体に接触する該ベルト転写
体部分を、セラミックヒーター等の加熱手段を裏側に設
けることによって行うことができる。このように定着も
同時に行うことができるのは、本発明の円筒状ポリイミ
ドが高い耐熱性と厚さの薄いベルトによる熱伝導性の良
好さによるものである。
【0069】尚、転写用ベルト又は転写と定着との併用
部材として使用する場合に、前記円筒状ポリイミドフィ
ルムを横断し、そのまま使用してもよいが、表面に微細
な凹凸が見られ、平滑性に若干欠ける場合がある。この
ような場合にトナーの転移、転写が完全・確実に行なわ
れず、ベルト面にトナーのフィルミングが見られる。こ
のような場合の解決策は絶縁性樹脂を該ベルト面にコー
テングするとよい。具体的内容については前記の通りで
ある。例えばこのような層はベルトと同じ材質のポリイ
ミド層、ゴム系のシリコーン層等が挙げられる。尚、コ
ーテング層の厚さは、前記する如く約2〜15μm程度
に薄い方が好ましいが、これはより厚いと除電性が悪く
なる傾向になるからである。
【0070】前記する静電式複写装置への使用例につい
ては、後述の実施例によって、更に詳述する。
【0071】
【作用】表面部分に強誘電性が、他の部分に半導電性が
付与されている円筒状ポリイミドフィルムであるが、か
かる特性を有する該フィルムが、例えば静電式複写装置
の転写体として、ベルト状で使用すると、その表面は高
い誘電性を有しているために、より低電圧でのコロナ放
電でも、直ちに帯電し、より多くの電荷を保持すること
ができる。すると感光体上のトナー顕像は、迅速に、か
つ完全・確実にベルト上に転移することができる。特に
カラートナー画像にとっては、強誘電性面の存在は、極
めて効果的に作用する。これは多色複写については、各
トナー自身に、帯電性に若干の差があり、またベルト上
で各色重ね状態で転移させるので、これを効率的に補う
ことができるからである。
【0072】次に前記ベルト上に転移したトナー画像
は、用紙等の被写体に迅速かつ完全・確実に転写する必
要があるが、これは他の部分が半導電性を有しているこ
とで残存している電荷を放電しやすい状況にあるので、
あえて放電のためのコロナ放電を行なわなくとも、ベル
トの移動中にも放電が行なわれる。それ故に、被写体へ
のトナー画像の転写は、迅速に、かつ完全・確実に行な
われることになる。
【0073】以下に実施例と比較例とによって更に詳述
するが、本発明がこれに制限されることはない。
【0074】
【実施例】
実施例1 ピロメリト酸二無水物と4,4’−ジアミノビフェニル
エーテルとの当量を、ジメチルアセトアミド溶媒中、常
温で縮重合反応してポリアミック酸溶液(固形分11.
7%、固形分比重1.47g/cm3)580gを得
た。一方、十分乾燥したチタン酸バリウム(比重4.3
g/cm3)粉末8gとライオン株式会社製のケッチェ
ンブラックEC(DBP吸油量360ml、比重1.9
5g/cm3)4gとを予め別途十分混合しておき、こ
れを前記ポリアミック酸溶液580gに撹拌しながら徐
々に添加し、添加終了後は、更に約60分間撹拌を続け
た。得られた混合ポリアミック酸溶液の粘度は380c
psであり、そして組成はポリアミック酸(固形分)8
5重量%、チタン酸バリウム粉末10重量%、ケッチェ
ンブラックEC 5重量%の固形分100重量部に対し
残りのジメチルアセトアミドは640重量部であった。
以下これをA混合液と称する。
【0075】この際、ケッチェンブラックECを用いた
場合は、特定条件での予備試験の結果、原液粘度が約1
80cps以上の値の場合、カーボンブラックが外表面
以外の部分に均一に分散されるので、本例ではこの点を
特に注意して原料溶液を作成した。
【0076】勿論、この180cpsという値は界面活
性剤等の第三成分を加えた場合異なってくることもある
ので、その都度予備試験を行い、その値を定めることが
望ましい。この値は強誘電性無機粉体の濃度にはあまり
変動されず、該粉体の濃度が高い場合は、それだけ有機
溶媒の量を増やして調整すればよく、従って該粉体の添
加量のいかんを問わず本例では180cpsという値が
目安である。
【0077】この値は予備試験の条件や装置が変わると
変化することは当然で、その都度試験をして、新たな値
を目安とする必要がある。また、本実施例の条件や装置
が変化すると、前記値は用いられなくなり、こうした時
は実生産機と対応するように改めて予備試験をやり直
し、新たな値を設定する必要がある。
【0078】尚、A混合液は、次の遠心注型を行う間
中、ゆっくりとローリングして全体を揺動し続けた。
【0079】一方、遠心注型機としては、幅500m
m、内周長500mmの金属性円筒体(内面は0.6s
以下の表面粗度で鏡面仕上げされ、液モレ防止のために
両端全周に、堰が設けられている)を2本の回動ローラ
上に載置し、該ローラの回動によって、該円筒体を回動
し、遠心注型するものとした。
【0080】尚、この注型機全体は、温度調節可能な熱
風加熱装置の中に置かれている。以下これをB注型装置
と呼ぶ。
【0081】次に遠心注型を行った。まずB注型装置を
加熱せずに、ゆっくりと回転を開始した。そして180
gのA混合液を、回転速度に合せて全周面に、ほぼ均一
になるように注入し、全量注入が終了したら、回転速度
を350回/分に加速し、その速度で20分間維持し
た。そしてこの状態を維持しつつ、徐々に昇温し、12
0℃に到達した時点で、昇温をストップし、その温度で
90分間回転しつづけた。回転を停止し、常温に冷却
し、該円筒体から剥離してフィルムを取り出した。取り
出されたフィルムは、若干の溶媒を残存する円筒状のポ
リアミック酸フィルムであり、このものの厚さは95μ
m±5μm、内径160mm、幅500mmであった。
【0082】次に前記円筒状ポリアミック酸フィルム
を、1.6s以下の表面粗度を有する外径153.5μ
m、長さ400mmのマンドレルに被嵌し、これを熱風
乾燥機の中に入れた。そして徐々に昇温し、300℃に
到達したら、その温度に維持して20分間加熱し、さら
に徐々に昇温して、400℃に到達したら、その温度で
20分間加熱し続けた。
【0083】最後に常温に冷却し、マンドレルから取り
出した。この円筒状フィルムは、完全にイミド化し、ま
た前記有機溶媒も蒸発除去されたポリイミドからなって
いた。これは赤外線分光スペクトル分析によって確認す
ることができた。
【0084】尚、該円筒状フィルムの厚さは75μm±
3μm、内径153.5mm、幅400mmであり、表
裏面ともにRz(十点平均粗さ)=1μm以下の平滑な
面であった。
【0085】また該フィルムの断面を電子顕微鏡で観察
したところ、表面部分には、若干のケッチェンブラック
ECの粉末が散見されるが、主としてチタン酸バリウム
の粉末が分布しており、そして他の部分はケッチェンブ
ラックECの粉末が分散されていた。しかしながらチタ
ン酸バリウムとケッチェンブラックECとは明白な境界
は形成されずに、境界的な部分では両者が混在して分布
している状態であった。この際、上記フィルムにおける
厚さの0〜30%程度を外表面部分ということができ
る。
【0086】こうして得られたフィルムのポリイミド樹
脂、チタン酸バリウムおよびケッチェンブラックの重量
比率は、大略85:10:5であり、またフィルム内表
面の電気抵抗値は5×104〜1×105Ω/□の範囲に
あった。
【0087】尚、該フィルムの機械的物性として、引張
強度と引張伸度及び耐屈曲回数を測定したところ、各々
30kg/mm2と5%及び850回の屈曲に耐えた。
【0088】実施例2 3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物とp−フェニレンジアミンとの当量を、N−メチル
ピロリドン溶媒中で、常温で縮重合反応して得たポリア
ミック酸溶液(固形分13.9%、固形分比重1.47
g/cm3)488gに、十分乾燥したチタン酸・ジル
コン酸鉛4.75g/cm3のウィスカー4gと三菱化
成株式会社製の三菱カーボン#3750(DBP吸油量
210ml、比重1.82g/cm3)8gと0.1g
のEFTOP・EF−351(三菱マテリアル株式会社
製)とを同時に添加し、60分間撹拌混合した。この撹
拌混合中には、溶液粘度の調整のために、ジメチルアセ
トアミド140gを逐次添加した。得られた溶液は、十
分に混合されたスラリー状の混合ポリアミック酸溶液で
あり、この溶液の粘度は240cps(25℃)で、組
成はポリアミック酸(固形分)85重量%、チタン酸ジ
ルコン酸鉛ウイスカー5重量%及び三菱カーボン10重
量%の固形分100重量部と、残りの前記2種の溶媒7
00重量部とEFTOP・EF−351少量であった。
以下これをC混合液と称する。
【0089】この際、実施例1と同様の予備試験の結
果、三菱カーボン#3750の場合、該カーボンが外表
面部分以外に均一に分散される目安の粘度は約220c
ps以上ということができる。
【0090】尚、C混合液は、次の遠心注型を行う間
中、全体をゆっくりとローリングし続けた。
【0091】次にB型注型装置を使って、C混合液13
0gを秤量し、これを前記実施例1と同一条件にて注型
した。注型終了したら、円筒体から剥離した。得られた
単層の円筒状ポリアミック酸フィルムの厚さは65μm
±4μm、内径160mm、幅は500mmであった。
【0092】更に、前記円筒状ポリアミック酸フィルム
を実施例1と同一条件にて、マンドレルを使って、イミ
ド閉環した。イミド閉環の完了と前記溶媒の蒸発除去
は、赤外線分光スペクトル分析にて確認した。この円筒
状ポリイミドフィルムの厚さは50μm±3μm、内径
153.5mm、幅400mmであり、表面には極めて
微細な凹凸が一部見られたが、全体的には優れた表面状
態であった。
【0093】また、前記円筒状ポリイミドフィルムの断
面を電子顕微鏡で観察したところ、実施例1と大差はな
かったが、チタン酸・ジルコン酸鉛は膜厚方向に表面部
分に多いが、傾斜的に分散している状態が観察された。
前記カーボンは、特に傾斜的な分散は観察されず、はっ
きりした境界はなかった。この際、上記フィルムにおけ
る厚さの0〜10%程度を外表面部分と云うことができ
る。
【0094】こうして得られたフィルムのポリイミド樹
脂、チタン酸ジルコン酸鉛及びカーボンブラックの重量
比率は、85:5:10であり、またその内表面の電気
抵抗は、5×103Ω/□で大略安定していた。
【0095】尚、該フィルムの機械的物性として引張強
度と引張伸度及び耐屈曲回数を測定したところ、各々3
0kg/mm3と10%及び1000回の屈曲に対して
も亀裂等の破壊は全く見られなかった。
【0096】次に、該フィルムを幅320mmに横断し
て、この表面に前記ポリアミック酸溶液を厚さが2μm
になるようにディップコートした。そして先ず200℃
まで徐々に昇温し、続いて380℃まで徐々に昇温し
た。表面はポリイミド絶縁層で、更に平滑面を形成し
た。これを転写用ベルトとしてカラー複写機に装着し、
カラー複写のテストを行った。用いたカラー複写機と転
写ベルトの装着状態の概略を 、参考までに図1の側面
図で示す。該図で1は感光ドラム、2は帯電器、3は色
分解光、4は4色各色のトナー現像器、5はクリーナ
ー、6は前記転写用ベルトで、7と8の回転ローラで支
持し、9は主として感光ドラム1に対する押圧ローラと
して配置している。10は転写放電器、11は転写用ベ
ルト6上の転移トナー画像を、コピー用紙12上に転写
するための押圧ローラ、転写されたコピー用紙13は、
14の定着器によって熱定着され、目的とするカラーコ
ピーの全工程を終了する。
【0097】まず、原稿としてボタンの花を撮影したカ
ラー写真を用いて、3000枚の用紙を使ってカラー複
写した。ここで10の転写放電器には、200Vの極め
て低い電圧をかけ、トナーと逆極性の電荷を該ベルト表
面に付加した。そしてクリーナー2による感光ドラムの
クリーニングは、用紙100枚に1回の割合で行うよう
に予めセットした。結果は、複写中トラブルもなく、原
稿に近い色と鮮明さでコピーされ、非画像部分にトナー
汚れは全く観察されなかった。このことはトナー顕像の
感光ドラムから転写ベルト6への転移、そして該ベルト
から用紙への画像転写が迅速に完全・確実に行われたこ
とを示している。
【0098】比較例1 実施例1において、三菱カーボン#3750は混合せず
に、同量のチタン酸・ジルコン酸鉛のウイスカーのみを
添加混合し、同様にポリアミック酸溶液を製造し、以後
同様に遠心注型と加熱によるイミド閉環を行ない、単層
の円筒状ポリイミドフィルムを得て、前記と同様に転写
ベルト(以下、転写ベルトDと称する)に供した。
【0099】一方、チタン酸・ジルコン酸鉛を混合せず
に、同量の三菱カーボン#3750を添加混合し、以下
前記と同様に行って、単層の円筒状ポリイミドフィルム
を得て、これを転写ベルト(以下、転写ベルトEと称す
る)に供した。
【0100】得られた転写ベルトDと転写ベルトEにつ
いて、実施例2と同様に、図1に示すカラー複写機の転
写ベルト6に代えて個々に装着し、以後同様にボタンの
カラー複写を行った。その結果、転写ベルトDでは10
00枚位から、コピーされたボタンの絵に鮮明さがなく
なり、また色も全体に薄くなり始めた。この時点でスト
ップして、転写ベルトの表面を観察したところ、ボタン
のトナー画像が、薄く残っていた。つまりこのことは、
コピーされるその都度、完全・確実に用紙に転写され
ず、徐々に残り、堆積されたためと考えられる。
【0101】一方、転写ベルトEでは、最初の複写から
ボタンの色が薄く、かつ複写枚数が増えるに従って、鮮
明さがなくなり、ぼやけたカラーコピーになったので4
00枚でストップした。この時点で転写ベルトの表面を
観察したが、トナー画像が残っているようなことは全く
なかった。つまりこのことは、感光ドラム上のトナー顕
像が、完全・確実に転写ベルトに転移しないことによる
ためと考えられる。
【0102】比較例2 実施例2において、チタン酸ジルコン酸鉛と三菱カーボ
ン#3750との添加混合率を変える以外は、全て同様
にして円筒状のポリイミドフィルムを製造し、これを同
様に切断加工して、転写用ベルトとして、各々について
同様に複写テストを行った。各々についての結果は、表
1にまとめた。
【0103】尚、該フィルムについて別途引っ張り強度
を測定し、合わせて表1にまとめた。
【0104】
【表1】
【0105】ここでベルト中のポリイミド樹脂、チタン
酸ジルコン酸鉛及び三菱カーボンの比率は上記の混合物
においてポリアミック酸をポリイミド樹脂と読みかえた
時の比率とほとんど変わらなかった。
【0106】実施例3 実施例1で得られた厚さ75μm±3μm、内径15
3.5mm、幅400mm、Rz=1μm以下の円筒状
ポリイミドフィルムをベルトとして、これを2色カラー
複写機の転写と定着の併用部材として使用した。使い方
については、図2に側面図で示したとおりである。
【0107】尚、該ベルトの装着に際しては、予めテフ
ロンPFAを10μmの厚さで表面コーティングした。
これは、さらに表面を平滑にして、且つ特に溶融状のト
ナー画像の用紙への転写を円滑に完全に行うためであ
る。
【0108】図2において、15は転写・定着用ベルト
で、これを16の回動ローラの駆動によって、17のセ
ラミックヒーター内蔵の構造物(18、18a)に架け
てベルトの裏面をこれに滑らせつつベルト回転するもの
である。構造物は、図示する構造を持ち、ベルト裏面と
接する面は極めて平滑に滑性をもたせている。18の金
属製と18aの耐熱性樹脂製により、組み合わせて一体
的に作製している。18の金属部分によって加熱された
ベルトが冷却される。18aでは、冷却されるのは望ま
しくないので、耐熱性樹脂製にしている。
【0109】17のセラミックヒーターの背面と両サイ
ドは、断熱材で被覆している。ベルトの裏面を300℃
で加熱するようにしているので、ベルト表面は約250
℃程度の温度になる。従って、ベルト15上に転移した
2色トナー画像は溶融される状態になるので、22のゴ
ム(耐熱性シリコーンゴム)ローラでコピー用紙23を
回転圧接すれば、溶融しつつ該用紙に転写され、融着固
定される。
【0110】尚、19と20は、各々黒と赤のトナーを
顕像化するための感光ドラムであり、21はベルト15
を帯電せしめるためのコロナ放電器である。
【0111】
【発明の効果】本発明は、以上に説明したように構成さ
れるので、以下に記載するような効果を奏する。
【0112】単層の円筒状ポリイミドフィルムであっ
て、かつ外表面部分では強誘電性、他の部分、すなわち
非外表面部分では半導電性がバランスよく付与されてい
る。これは、適切な蓄電と放電とを必要とし、かつ高い
耐熱性と機械的特性を必要とする機器にとって、全く新
しい特性を持つ機能部材として極めて有効である。
【0113】例えば、前記特性がより有効に生かされる
機器として、静電式複写装置のトナー転写体がある。こ
の転写体をベルト状で使用する、表面の強誘電性によっ
て、低電圧で容易に帯電するので、感光体上のトナー顕
像は、迅速にかつ完全・確実に該ベルト上に転移する。
そして、半導電性を有することで逆に放電がし易いの
で、あえて放電のためのコロナ放電を行わなくともベル
ト上の転移画像は、用紙等の複写体に容易に転写する。
その結果、最終的に得られる複写画質は極めて優れたも
のとなる。特にベルト状転写体は、2〜4色のカラー複
写にとって有効である。
【0114】更に、優れた耐熱性と機械的物性は、転写
の他に定着も可能にするので、1本のベルトで転写と定
着とを同時に行うこともできる。
【0115】従って、静電式複写装置へ、使用によって
装置全体として構造も簡単になり、軽量化とコンパクト
化が図れ、該装置そのものの生産性の更なる向上と経済
的効果も大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】4色カラー複写機に、転写用ベルトとして装着
した例を側面図で示す。
【図2】2色カラー複写機に、転写と定着との併用ベル
トとして装着した例を側面図で示す。
【符号の説明】
1 感光ドラム 2 帯電器 3 色分解光 4 トナー現像器(4色) 5 クリーナー 6 転写用ベルト 7 回転ローラ 8 回転ローラ 9 押圧ローラ 10 転写放電器 11 押圧ローラ 12 コピー用紙 13 転写されたコピー用紙13 14 定着器 15 転写・定着用ベルト 16 回動ローラ 17 セラミックヒーター 18、18a 一体構造物 19 感光ドラム(黒トナー) 20 感光ドラム(赤トナー) 21 コロナ放電器 22 ゴムローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鞍岡 隆志 滋賀県守山市森川原町163番地 グンゼ株 式会社滋賀研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】単層の円筒状ポリイミドフィルムであっ
    て、外表面部分は主として強誘電性無機粉体が、非外表
    面部分は主として導電性カーボンブラックが各々ポリイ
    ミド系樹脂に分散されてなる円筒状ポリイミドフィル
    ム。
  2. 【請求項2】5〜35重量部の強誘電性無機粉体、3〜
    30重量部の導電性カーボンブラック及びポリアミック
    酸(固形分)35〜92重量部を含む原料溶液を遠心注
    型して得た円筒状ポリアミック酸フィルムを加熱し、イ
    ミド閉環することにより外表面部付近は主として強誘電
    性無機粉体が、他の部分は主として導電性カーボンブラ
    ックが各々ポリイミド樹脂中に分散されてなることを特
    徴とする円筒状ポリイミドフィルムの製造方法。
  3. 【請求項3】強誘電性無機粉体の比重が3〜10g/c
    3の範囲である請求項1に記載の円筒状ポリイミドフ
    ィルム。
  4. 【請求項4】強誘電性無機粉体の比重が3〜10g/c
    3の範囲である請求項2に記載の円筒状ポリイミドフ
    ィルムの製造方法。
  5. 【請求項5】溶液の粘度が100〜1500cpsであ
    る請求項2又は4に記載の円筒状ポリイミドフィルムの
    製造方法。
  6. 【請求項6】非外表面部分の表面が、103〜1014Ω
    /□の表面電気抵抗値を有する請求項1又は3に記載の
    円筒状ポリイミドフィルム。
  7. 【請求項7】請求項1又は3に記載の円筒状ポリイミド
    フィルムがベルト状ある、静電式複写機におけるトナー
    の転写用部材。
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