JP2001158970A - 導電性に優れた有機複合亜鉛系メッキ鋼板およびその製造方法 - Google Patents
導電性に優れた有機複合亜鉛系メッキ鋼板およびその製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、いかなる粗度の亜鉛系メッキ鋼板
をベースとしても、導電性に優れ、かつ耐食性、耐指紋
性等も良好な有機複合亜鉛系メッキ鋼板を提供すること
を目的とする。 【解決手段】 本発明は、亜鉛系メッキ鋼板の表面にク
ロメート皮膜、有機皮膜が順次形成されており、前記有
機皮膜が0.5〜3g/m2の付着量で、かつ1μm〜10μmの
径のクレータ状凹みを有し、そのクレータ状凹みが任意
の表面100μm×100μmの領域に10個〜500個あることを
特徴とする有機複合亜鉛系メッキ鋼板であり、このよう
な有機皮膜を形成する方法は、水性塗料に1μm〜10μm
の粒径の粒状シリコーンゴムパウダーを分散させた液を
塗布、焼き付けして有機皮膜を形成し、その後シリコー
ンゴムパウダーを水冷等の方法によって除去することを
特徴とするものである。
をベースとしても、導電性に優れ、かつ耐食性、耐指紋
性等も良好な有機複合亜鉛系メッキ鋼板を提供すること
を目的とする。 【解決手段】 本発明は、亜鉛系メッキ鋼板の表面にク
ロメート皮膜、有機皮膜が順次形成されており、前記有
機皮膜が0.5〜3g/m2の付着量で、かつ1μm〜10μmの
径のクレータ状凹みを有し、そのクレータ状凹みが任意
の表面100μm×100μmの領域に10個〜500個あることを
特徴とする有機複合亜鉛系メッキ鋼板であり、このよう
な有機皮膜を形成する方法は、水性塗料に1μm〜10μm
の粒径の粒状シリコーンゴムパウダーを分散させた液を
塗布、焼き付けして有機皮膜を形成し、その後シリコー
ンゴムパウダーを水冷等の方法によって除去することを
特徴とするものである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、導電性に優れた有
機複合メッキ鋼板に関するものである。更に詳しくは、
主に家庭電化製品等に使用することができるアース性の
優れた有機複合亜鉛系メッキ鋼板に関するものである。
機複合メッキ鋼板に関するものである。更に詳しくは、
主に家庭電化製品等に使用することができるアース性の
優れた有機複合亜鉛系メッキ鋼板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】Zn系メッキ鋼板の白錆防止、塗装下地
処理としてクロメート処理が広く行われている。更に最
近は、クロメート処理鋼板のいっそうの耐食性向上の目
的から、クロメート処理層の上に有機皮膜を形成した有
機複合鋼板が広く用いられている。有機皮膜で被覆する
ことによって、耐食性の向上はもちろん、Crの溶出抑
制によるムラ防止や耐指紋性の向上が図られている。し
かしこのような有機複合鋼板は、有機皮膜自体の導電性
が乏しいため、例えばコンピューター部品に代表される
ような帯電防止を図る必要がある部品用途としては、ク
ロメート材なみに導電性を改善することが望まれてい
る。
処理としてクロメート処理が広く行われている。更に最
近は、クロメート処理鋼板のいっそうの耐食性向上の目
的から、クロメート処理層の上に有機皮膜を形成した有
機複合鋼板が広く用いられている。有機皮膜で被覆する
ことによって、耐食性の向上はもちろん、Crの溶出抑
制によるムラ防止や耐指紋性の向上が図られている。し
かしこのような有機複合鋼板は、有機皮膜自体の導電性
が乏しいため、例えばコンピューター部品に代表される
ような帯電防止を図る必要がある部品用途としては、ク
ロメート材なみに導電性を改善することが望まれてい
る。
【0003】有機複合鋼板の導電性向上のための試みと
して、例えば特開平02-145774、特開平10-16128、特開
平10-330955号公報等ではメッキ表面の粗度と有機膜厚
を制御して、膜厚の薄い部分を設け通電点とする方法が
開示されている。しかし、この方法では導電性の向上は
見られても、クロメート材と比較した場合には十分とは
言えず、更に被膜の薄い部分での耐食性の悪化が避けら
れないという問題がある。また根本的な問題としては、
その他の要因から粗度を制御することが実質的に困難で
ある場合には適用できないということである。ここでい
うその他の要因とは、例えば、カシメ部のシール性保持
の観点から原板粗度を極めて低い値に制御する必要があ
る場合、原板が光沢電気亜鉛メッキ鋼板の場合、原板が
ミニマムスパングルで光沢を有する溶融亜鉛メッキ鋼板
の場合等であり、これらの場合には、十分な導電性を確
保することができない。
して、例えば特開平02-145774、特開平10-16128、特開
平10-330955号公報等ではメッキ表面の粗度と有機膜厚
を制御して、膜厚の薄い部分を設け通電点とする方法が
開示されている。しかし、この方法では導電性の向上は
見られても、クロメート材と比較した場合には十分とは
言えず、更に被膜の薄い部分での耐食性の悪化が避けら
れないという問題がある。また根本的な問題としては、
その他の要因から粗度を制御することが実質的に困難で
ある場合には適用できないということである。ここでい
うその他の要因とは、例えば、カシメ部のシール性保持
の観点から原板粗度を極めて低い値に制御する必要があ
る場合、原板が光沢電気亜鉛メッキ鋼板の場合、原板が
ミニマムスパングルで光沢を有する溶融亜鉛メッキ鋼板
の場合等であり、これらの場合には、十分な導電性を確
保することができない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記に鑑み本発明は、
いかなる粗度の亜鉛系メッキ鋼板をベースとしても、導
電性に優れ、かつ耐食性、耐指紋性等も良好な有機複合
亜鉛系メッキ鋼板を提供することを目的とする。
いかなる粗度の亜鉛系メッキ鋼板をベースとしても、導
電性に優れ、かつ耐食性、耐指紋性等も良好な有機複合
亜鉛系メッキ鋼板を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
に対して種々検討を行った結果、亜鉛系メッキ鋼板の表
面粗度制御に頼らずに通電点を確保する手段としては、
有機皮膜の被覆状態を積極的に制御することが必要であ
り、特に有機皮膜にクレータ状凹みを形成することが有
望であることを見いだした。またこのような性状を持つ
有機皮膜を形成する手段としては、水性塗料と粒状のシ
リコーンゴムパウダーを混合して皮膜を形成することが
有望であり、このようにして皮膜を形成すれば、塗料中
の水性樹脂とシリコーンゴムパウダーの表面張力差が大
きいことから、シリコーンゴムパウダーはベースの樹脂
から容易に除去でき、その跡にクレータ状凹みが形成で
きることを見いだした。すなわち、本発明は、亜鉛系メ
ッキ鋼板の表面にクロメート皮膜、有機皮膜が順次形成
されており、前記有機皮膜が0.5〜3g/m2の付着量で、
かつ1μm〜10μmの径のクレータ状凹みを有し、そのク
レータ状凹みが任意の表面100μm×100μmの領域に10個
〜500個あることを特徴とする有機複合亜鉛系メッキ鋼
板であり、このような有機皮膜を形成する方法は、水性
塗料に1μm〜10μmの粒径の粒状シリコーンゴムパウダ
ーを分散させた液を塗布、焼き付けして有機皮膜を形成
し、その後シリコーンゴムパウダーを水冷等の方法によ
って除去することを特徴とするものである。
に対して種々検討を行った結果、亜鉛系メッキ鋼板の表
面粗度制御に頼らずに通電点を確保する手段としては、
有機皮膜の被覆状態を積極的に制御することが必要であ
り、特に有機皮膜にクレータ状凹みを形成することが有
望であることを見いだした。またこのような性状を持つ
有機皮膜を形成する手段としては、水性塗料と粒状のシ
リコーンゴムパウダーを混合して皮膜を形成することが
有望であり、このようにして皮膜を形成すれば、塗料中
の水性樹脂とシリコーンゴムパウダーの表面張力差が大
きいことから、シリコーンゴムパウダーはベースの樹脂
から容易に除去でき、その跡にクレータ状凹みが形成で
きることを見いだした。すなわち、本発明は、亜鉛系メ
ッキ鋼板の表面にクロメート皮膜、有機皮膜が順次形成
されており、前記有機皮膜が0.5〜3g/m2の付着量で、
かつ1μm〜10μmの径のクレータ状凹みを有し、そのク
レータ状凹みが任意の表面100μm×100μmの領域に10個
〜500個あることを特徴とする有機複合亜鉛系メッキ鋼
板であり、このような有機皮膜を形成する方法は、水性
塗料に1μm〜10μmの粒径の粒状シリコーンゴムパウダ
ーを分散させた液を塗布、焼き付けして有機皮膜を形成
し、その後シリコーンゴムパウダーを水冷等の方法によ
って除去することを特徴とするものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。本
発明での亜鉛系メッキ鋼板は、純ZnまたはZn−N
i、Zn−Fe等の通常の亜鉛合金メッキ鋼板のいずれ
でもよく、またメッキの方法は電気、溶融、蒸着等いず
れでもよい。原板の粗度についても何ら規定の必要はな
い。
発明での亜鉛系メッキ鋼板は、純ZnまたはZn−N
i、Zn−Fe等の通常の亜鉛合金メッキ鋼板のいずれ
でもよく、またメッキの方法は電気、溶融、蒸着等いず
れでもよい。原板の粗度についても何ら規定の必要はな
い。
【0007】これらのメッキ表層にクロメート処理を施
すが、クロメート処理の種類についても特に限定はされ
ず、通常の反応型クロメート、電解型クロメート、塗布
型クロメート等のいずれでも適用できる。クロメート付
着量は、耐食性を考慮して一般的には5mg/m2以上が望ま
しい。
すが、クロメート処理の種類についても特に限定はされ
ず、通常の反応型クロメート、電解型クロメート、塗布
型クロメート等のいずれでも適用できる。クロメート付
着量は、耐食性を考慮して一般的には5mg/m2以上が望ま
しい。
【0008】クロメート皮膜上の有機皮膜については、
0.5〜3g/m2の付着量で、かつ1μm〜10μmの径のクレ
ータ状凹みを有することが必須であり、この点が本発明
のポイントである。付着量が0.5g/m2未満では耐食性が
不足するし、3g/m2を超えても耐食性向上効果が飽和し
不経済である。またクレータ状凹みの径が1μm未満で
は、導電性向上効果が乏しく、10μm超の径のクレータ
状凹みは耐食性を悪化させやすいとともに、均一に安定
して製造することが困難である。1μm〜10μmの範囲で
あれば導電性を向上させる一方、通常は相反する性能で
ある耐食性、耐指紋性の悪化は極めて少ない。クレータ
状凹みの個数は、表面SEM観察によって容易に確認する
ことができる。この場合、任意の100μm×100μmの領域
に10〜500個の凹みがあることが必要で、この値未満で
は導電性が不足し、一方この値を超えると均一な外観を
得ることが困難になるため実際的でない。
0.5〜3g/m2の付着量で、かつ1μm〜10μmの径のクレ
ータ状凹みを有することが必須であり、この点が本発明
のポイントである。付着量が0.5g/m2未満では耐食性が
不足するし、3g/m2を超えても耐食性向上効果が飽和し
不経済である。またクレータ状凹みの径が1μm未満で
は、導電性向上効果が乏しく、10μm超の径のクレータ
状凹みは耐食性を悪化させやすいとともに、均一に安定
して製造することが困難である。1μm〜10μmの範囲で
あれば導電性を向上させる一方、通常は相反する性能で
ある耐食性、耐指紋性の悪化は極めて少ない。クレータ
状凹みの個数は、表面SEM観察によって容易に確認する
ことができる。この場合、任意の100μm×100μmの領域
に10〜500個の凹みがあることが必要で、この値未満で
は導電性が不足し、一方この値を超えると均一な外観を
得ることが困難になるため実際的でない。
【0009】有機皮膜にクレータ状凹みを形成する方法
は、水性塗料に粒状のシリコーンゴムパウダーを分散さ
せた液を塗布、焼き付けして有機皮膜を形成し、その後
シリコーンゴムパウダーを除去することである。水性塗
料中の樹脂とシリコーンゴムの表面張力差によって、シ
リコ−ンゴムが容易に除去されクレータ状凹みを容易に
形成できるため、水性樹脂として、シリコーン系樹脂は
不適であるが、それ以外の通常用いられる、アクリル
系、オレフィン系、ウレタン系、エポキシ系等の樹脂が
使用できる。また塗料中にはシリカゾル、ワックス、着
色顔料、防錆剤等の1種または2種以上を共存させるこ
とも可能である。シリコーンゴムパウダーの粒径は1μ
m〜10μmであることが必要であり、これによって所定の
表面状態を持つ有機皮膜を形成することが可能となる。
シリコーンゴムと前記水性樹脂の表面張力差が大きいこ
とから、皮膜形成後シリコーンゴムは容易に除去できる
が、特に、焼き付け直後に水冷を行うことによって、よ
り簡便に、効率的に除去することが可能である。
は、水性塗料に粒状のシリコーンゴムパウダーを分散さ
せた液を塗布、焼き付けして有機皮膜を形成し、その後
シリコーンゴムパウダーを除去することである。水性塗
料中の樹脂とシリコーンゴムの表面張力差によって、シ
リコ−ンゴムが容易に除去されクレータ状凹みを容易に
形成できるため、水性樹脂として、シリコーン系樹脂は
不適であるが、それ以外の通常用いられる、アクリル
系、オレフィン系、ウレタン系、エポキシ系等の樹脂が
使用できる。また塗料中にはシリカゾル、ワックス、着
色顔料、防錆剤等の1種または2種以上を共存させるこ
とも可能である。シリコーンゴムパウダーの粒径は1μ
m〜10μmであることが必要であり、これによって所定の
表面状態を持つ有機皮膜を形成することが可能となる。
シリコーンゴムと前記水性樹脂の表面張力差が大きいこ
とから、皮膜形成後シリコーンゴムは容易に除去できる
が、特に、焼き付け直後に水冷を行うことによって、よ
り簡便に、効率的に除去することが可能である。
【0010】
【実施例】以下に本発明を実施例によって具体的に説明
するが、本発明は、この実施例によって限定されるもの
ではない。原板としては、下記の3種の亜鉛メッキ鋼板
を使用した。 (原板A)Ra=0.1μmの低粗度電気亜鉛メッキ鋼板(Zn2
0g/m2) (原板B)市販の光沢添加剤を使用した光沢電気亜鉛メ
ッキ鋼板(Zn20g/m2) (原板C)ゼロスパングルの溶融亜鉛メッキ鋼板(Zn90
g/m2)
するが、本発明は、この実施例によって限定されるもの
ではない。原板としては、下記の3種の亜鉛メッキ鋼板
を使用した。 (原板A)Ra=0.1μmの低粗度電気亜鉛メッキ鋼板(Zn2
0g/m2) (原板B)市販の光沢添加剤を使用した光沢電気亜鉛メ
ッキ鋼板(Zn20g/m2) (原板C)ゼロスパングルの溶融亜鉛メッキ鋼板(Zn90
g/m2)
【0011】実施例1〜5および比較例1 原板Aを使用し、CrO3-SO4 2-系浴中でカソード電解して
電解クロメート被膜(20mg/m2)を形成した。その後エ
チレンアクリル酸樹脂とコロイダルシリカを混合した水
性塗料(樹脂:シリカ=100:20)をベースに、東
レダウコーニングシリコーン社製のシリコーンゴムパウ
ダーサスペンジョン(DY33-440F)を樹脂+シリカに対
する固形分重量で、0%(比較例1)および1,3,
5,8,12%(実施例1,2,3,4,5)で混合し
た塗料を用い、ロールコータで塗布した。到達板温度12
0℃で乾燥した後水冷した。有機皮膜の付着量は1g/m2と
なるように調整した。形成されているクレーター状凹み
の径は、平均2μmで、1〜10μm程度のバラツキがあっ
た。
電解クロメート被膜(20mg/m2)を形成した。その後エ
チレンアクリル酸樹脂とコロイダルシリカを混合した水
性塗料(樹脂:シリカ=100:20)をベースに、東
レダウコーニングシリコーン社製のシリコーンゴムパウ
ダーサスペンジョン(DY33-440F)を樹脂+シリカに対
する固形分重量で、0%(比較例1)および1,3,
5,8,12%(実施例1,2,3,4,5)で混合し
た塗料を用い、ロールコータで塗布した。到達板温度12
0℃で乾燥した後水冷した。有機皮膜の付着量は1g/m2と
なるように調整した。形成されているクレーター状凹み
の径は、平均2μmで、1〜10μm程度のバラツキがあっ
た。
【0012】実施例6〜9および比較例2,3 原板Bを使用し、先の実施例と同様に電解クロメート皮
膜を形成した後、先の実施例3と同じ塗料で同様に塗布
乾燥、水冷した。有機皮膜の付着量は、0,0.2g/m
2(比較例2,3)および0.5,1,2,3g/m2(実施例
6,7,8,9)となるようにした。
膜を形成した後、先の実施例3と同じ塗料で同様に塗布
乾燥、水冷した。有機皮膜の付着量は、0,0.2g/m
2(比較例2,3)および0.5,1,2,3g/m2(実施例
6,7,8,9)となるようにした。
【0013】実施例10,11および比較例4,5 原板Cを使用し、先の実施例と同様に電解クロメート皮
膜を形成した後、先の実施例と同様の塗料でシリコーン
ゴムパウダーの固形分重量比を、0%(比較例4)、
5,10%(実施例10,11)、20%(比較例5)
として塗布乾燥、水冷した。有機皮膜の付着量は2g/m2
となるように調整した。なお、比較例5の条件では塗布
外観が不良であったことから、詳細な性能検討は行わな
かった。
膜を形成した後、先の実施例と同様の塗料でシリコーン
ゴムパウダーの固形分重量比を、0%(比較例4)、
5,10%(実施例10,11)、20%(比較例5)
として塗布乾燥、水冷した。有機皮膜の付着量は2g/m2
となるように調整した。なお、比較例5の条件では塗布
外観が不良であったことから、詳細な性能検討は行わな
かった。
【0014】(評価方法) 有機皮膜付着量測定;蛍光X線によりシリカ量を定量
し、組成比から皮膜付着量に換算した。 凹み状態観察;鋼板表面を金蒸着した後、加速電圧5k
Vの条件でSEM観察を行い、100μm×100μmの領域の
クレータ状凹みの個数を任意の10個所で計測し、その最
小値〜最大値を示した。 導電性;JISC2550の層間抵抗測定方法を用い
た。(◎;1Ωcm2未満、○;1〜2Ωcm2、△;2〜10
Ωcm2、×;10Ωcm2〜) 裸耐食性(SST);70×150mmサンプルのエ
ッジおよび背面をテープでシールした後、JISZ23
71の方法によって評価した。結果は、5%白錆発生ま
での時間で評価し、以下の4段階で示した。(◎;24
0時間以上、○;168〜240時間、 △;72〜168時間、
×;72時間未満) 耐指紋性;実指紋を鋼板表面に10回押しつけ、目
視でその痕跡を評価した。(○;殆ど見えない、 △;
微かに見える、 ×;はっきり見える)
し、組成比から皮膜付着量に換算した。 凹み状態観察;鋼板表面を金蒸着した後、加速電圧5k
Vの条件でSEM観察を行い、100μm×100μmの領域の
クレータ状凹みの個数を任意の10個所で計測し、その最
小値〜最大値を示した。 導電性;JISC2550の層間抵抗測定方法を用い
た。(◎;1Ωcm2未満、○;1〜2Ωcm2、△;2〜10
Ωcm2、×;10Ωcm2〜) 裸耐食性(SST);70×150mmサンプルのエ
ッジおよび背面をテープでシールした後、JISZ23
71の方法によって評価した。結果は、5%白錆発生ま
での時間で評価し、以下の4段階で示した。(◎;24
0時間以上、○;168〜240時間、 △;72〜168時間、
×;72時間未満) 耐指紋性;実指紋を鋼板表面に10回押しつけ、目
視でその痕跡を評価した。(○;殆ど見えない、 △;
微かに見える、 ×;はっきり見える)
【0015】表1に結果を示すが、本発明の実施例で
は、優れた導電性と、耐食性、耐指紋性を両立している
ことが分かる。
は、優れた導電性と、耐食性、耐指紋性を両立している
ことが分かる。
【0016】
【表1】
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による有機
複合亜鉛系メッキ鋼板は、優れた導電性と耐食性、耐指
紋性等の性能を両立しており、特に帯電防止が必要な家
庭電化製品向けの表面処理鋼板として好適なものであ
る。
複合亜鉛系メッキ鋼板は、優れた導電性と耐食性、耐指
紋性等の性能を両立しており、特に帯電防止が必要な家
庭電化製品向けの表面処理鋼板として好適なものであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C23C 22/83 C23C 22/83 28/00 28/00 C C25D 11/38 305 C25D 11/38 305 Fターム(参考) 4D075 AE03 BB74X CA22 CB33 DA06 DB05 EA02 EB42 4F100 AA22C AB03A AK01B BA03 BA07 BA10A BA10B DD07 EH46 EJ69C GB48 JG01 YY00B 4K026 AA02 AA07 AA12 AA13 AA22 BA06 BA11 BA12 BB08 BB10 CA20 CA39 CA41 EB08 4K044 AA02 AB02 BA10 BA15 BA21 BB04 BB08 BB14 BC02 BC14 CA11 CA16 CA17 CA18 CA53
Claims (3)
- 【請求項1】 亜鉛系メッキ鋼板の表面にクロメート皮
膜、有機皮膜が順次形成されており、前記有機皮膜が0.
5〜3g/m2の付着量で、かつ1μm〜10μmの径のクレー
タ状凹みを有し、そのクレータ状凹みが任意の表面100
μm×100μmの領域に10個〜500個あることを特徴とする
導電性に優れた有機複合亜鉛系メッキ鋼板。 - 【請求項2】 有機皮膜にクレータ状凹みを形成する方
法が、水性塗料に1μm〜10μmの粒径の粒状シリコーン
ゴムパウダーを分散させた液を塗布、焼き付けして有機
皮膜を形成し、その後シリコーンゴムパウダーを除去す
るものであることを特徴とする、前記請求項1に記載の
有機複合亜鉛系メッキ鋼板の製造方法。 - 【請求項3】 シリコーンゴムパウダーを除去する方法
が、塗布、乾燥した直後の水冷によるものであることを
特徴とする前記請求項2に記載の有機複合亜鉛系メッキ
鋼板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34270799A JP2001158970A (ja) | 1999-12-02 | 1999-12-02 | 導電性に優れた有機複合亜鉛系メッキ鋼板およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP34270799A JP2001158970A (ja) | 1999-12-02 | 1999-12-02 | 導電性に優れた有機複合亜鉛系メッキ鋼板およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2001158970A true JP2001158970A (ja) | 2001-06-12 |
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ID=18355872
Family Applications (1)
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JP34270799A Withdrawn JP2001158970A (ja) | 1999-12-02 | 1999-12-02 | 導電性に優れた有機複合亜鉛系メッキ鋼板およびその製造方法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2001158970A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005085497A1 (ja) * | 2004-03-03 | 2005-09-15 | Dipsol Chemicals Co., Ltd. | 3価クロメート処理溶液用の皮膜総合摩擦係数低減剤、3価クロメート処理溶液及びその製造方法、並びに総合摩擦係数が低減した3価クロメート皮膜及びその製造方法 |
WO2014084371A1 (ja) * | 2012-11-30 | 2014-06-05 | 新日鐵住金株式会社 | 溶融亜鉛めっき鋼板 |
-
1999
- 1999-12-02 JP JP34270799A patent/JP2001158970A/ja not_active Withdrawn
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