JP2660709B2 - 白色化成処理亜鉛メッキ鋼板の製造方法 - Google Patents
白色化成処理亜鉛メッキ鋼板の製造方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は均一な白色外観を有する耐食性に優れた化成
処理亜鉛メッキ鋼板の製造方法に関するものである。
処理亜鉛メッキ鋼板の製造方法に関するものである。
(従来の技術) 亜鉛もしくは亜鉛合金メッキ鋼板の化成処理としては
クロメート処理、リン酸塩処理および非クロメート系の
化成処理がある。これらの化成処理の目的は、メッキの
白錆防止および塗装下地である。
クロメート処理、リン酸塩処理および非クロメート系の
化成処理がある。これらの化成処理の目的は、メッキの
白錆防止および塗装下地である。
たとえば、クロメート処理の公害対策上の問題点を解
決するために、非クロメート系の処理として重リン酸ア
ルミニウム、アルミナゾル等を含有する水溶液で亜鉛メ
ッキ鋼材を処理する表面処理法が特公昭53−28857号公
報に、重リン酸マグネシウム、あるいはさらに酸化物ゾ
ルまたは水酸化物ゾルを含有する水溶液で亜鉛メッキ鋼
材を処理する表面処理法が特公昭53−37818号公報に、
正リン酸、アルミナゾル、酸化物ゾル等を含有する水溶
液で亜鉛メッキ鋼材を処理する表面処理法が特公昭53−
47774号公報に開示されている。
決するために、非クロメート系の処理として重リン酸ア
ルミニウム、アルミナゾル等を含有する水溶液で亜鉛メ
ッキ鋼材を処理する表面処理法が特公昭53−28857号公
報に、重リン酸マグネシウム、あるいはさらに酸化物ゾ
ルまたは水酸化物ゾルを含有する水溶液で亜鉛メッキ鋼
材を処理する表面処理法が特公昭53−37818号公報に、
正リン酸、アルミナゾル、酸化物ゾル等を含有する水溶
液で亜鉛メッキ鋼材を処理する表面処理法が特公昭53−
47774号公報に開示されている。
(発明が解決しようとする課題) 近年は、従来塗装部品として使われている部品を耐食
性の表面処理鋼板に代え、無塗装化する動きが活発であ
る。従って、クロメートの使命は従来の製造からユーザ
ーまでの一次防錆的なものから、ユーザー後の耐食性の
維持まで要求されるようになってきている。
性の表面処理鋼板に代え、無塗装化する動きが活発であ
る。従って、クロメートの使命は従来の製造からユーザ
ーまでの一次防錆的なものから、ユーザー後の耐食性の
維持まで要求されるようになってきている。
鉄鋼メーカーはこの要求に対して新しいクロメートを
開発し、提供してきた。しかしながら、塗装省略用用途
に最も重要なことは塗装品に匹敵する優れた外観であ
る。従来のクロメートでは高耐食性を確保しながら均一
な色調でむらのない外観を得ることは必ずしも充分とは
言えなかった。
開発し、提供してきた。しかしながら、塗装省略用用途
に最も重要なことは塗装品に匹敵する優れた外観であ
る。従来のクロメートでは高耐食性を確保しながら均一
な色調でむらのない外観を得ることは必ずしも充分とは
言えなかった。
耐食クロメートの外観は6価クロムによる着色や、薄
いクロメート被膜の干渉色むらが発生し易い問題があっ
た。また、前述のような非クロメート処理も塗装省略を
目的としたものではなく、外観、耐食性等については不
充分である。たとえば、特公昭53−28857号公報記載の
重リン酸アルミニウムを含有する水溶液を用いる処理か
ら得られる化成被膜の耐食性は現在のクロメート被膜に
及ばない。
いクロメート被膜の干渉色むらが発生し易い問題があっ
た。また、前述のような非クロメート処理も塗装省略を
目的としたものではなく、外観、耐食性等については不
充分である。たとえば、特公昭53−28857号公報記載の
重リン酸アルミニウムを含有する水溶液を用いる処理か
ら得られる化成被膜の耐食性は現在のクロメート被膜に
及ばない。
本発明は、従来塗装して使用されていた部品の無塗装
化要求に応える化成処理メッキ鋼板として紙の如き白色
の外観を有し、且つ塗装に匹敵する耐食性を有する化成
処理亜鉛メッキ鋼板の製造方法を提供する。
化要求に応える化成処理メッキ鋼板として紙の如き白色
の外観を有し、且つ塗装に匹敵する耐食性を有する化成
処理亜鉛メッキ鋼板の製造方法を提供する。
(課題を解決するための手段) 本発明は、亜鉛または亜鉛合金メッキ鋼板を重リン酸
アルミニウムあるいは重リン酸カルシウムを必須成分と
する縮重合リン酸化合物およびコロイド化合物を主成分
とする水溶液中で陰極電解処理後、シリカおよび樹脂を
主成分とするクリヤー塗膜を被覆することを特徴とする
白色化成処理亜鉛メッキ鋼板の製造方法、ならびに、亜
鉛または亜鉛合金メッキ鋼板をを重リン酸アルミニウム
あるいは重リン酸カルシウムを必須成分とする縮重合リ
ン酸化合物およびコロイド化合物を主成分とする水溶液
中で陰極電解処理後、水溶性のクロム化合物とリン酸化
合物を主成分とする水溶液を塗布した後加熱乾燥し、そ
のまま、あるいはシリカおよび樹脂を主成分とするクリ
ヤー塗膜を被覆することを特徴とする白色化成処理亜鉛
メッキ鋼板の製造方法である。
アルミニウムあるいは重リン酸カルシウムを必須成分と
する縮重合リン酸化合物およびコロイド化合物を主成分
とする水溶液中で陰極電解処理後、シリカおよび樹脂を
主成分とするクリヤー塗膜を被覆することを特徴とする
白色化成処理亜鉛メッキ鋼板の製造方法、ならびに、亜
鉛または亜鉛合金メッキ鋼板をを重リン酸アルミニウム
あるいは重リン酸カルシウムを必須成分とする縮重合リ
ン酸化合物およびコロイド化合物を主成分とする水溶液
中で陰極電解処理後、水溶性のクロム化合物とリン酸化
合物を主成分とする水溶液を塗布した後加熱乾燥し、そ
のまま、あるいはシリカおよび樹脂を主成分とするクリ
ヤー塗膜を被覆することを特徴とする白色化成処理亜鉛
メッキ鋼板の製造方法である。
(作用) 本発明は、亜鉛メッキ鋼板上に第1層としてとして重
リン酸アルミニウムあるいは重リン酸カルシウムを必須
成分とする縮重合リン酸化合物およびコロイド化合物を
主成分とする水溶液中で陰極電解処理することによって
リンおよび金属の複合酸化被膜を析出させたのち、無色
の化成処理被膜もしくはシリカを含有する樹脂を被覆す
ることによって極めて美麗な乳白色外観を示す高耐食性
の化成処理亜鉛メッキ鋼板を得ることができる。
リン酸アルミニウムあるいは重リン酸カルシウムを必須
成分とする縮重合リン酸化合物およびコロイド化合物を
主成分とする水溶液中で陰極電解処理することによって
リンおよび金属の複合酸化被膜を析出させたのち、無色
の化成処理被膜もしくはシリカを含有する樹脂を被覆す
ることによって極めて美麗な乳白色外観を示す高耐食性
の化成処理亜鉛メッキ鋼板を得ることができる。
本発明に用いる亜鉛または亜鉛合金メッキ鋼板とは、
電気亜鉛メッキ鋼板、電気亜鉛合金メッキ鋼板(たとえ
ばZn−Ni、Zn−Fe)、溶融亜鉛メッキ鋼板、溶融亜鉛合
金メッキ鋼板(たとえばFe−Zn、Al−Zn、Mg−Zn)であ
る。
電気亜鉛メッキ鋼板、電気亜鉛合金メッキ鋼板(たとえ
ばZn−Ni、Zn−Fe)、溶融亜鉛メッキ鋼板、溶融亜鉛合
金メッキ鋼板(たとえばFe−Zn、Al−Zn、Mg−Zn)であ
る。
本発明に用いる縮重合リン酸化合物とは重リン酸アル
ミニウム、あるいは重リン酸カルシウムを単独あるいは
複合して用いる。さらに重リン酸マグネシウム、重リン
酸チタンから選択し、単独または複合で用いる。
ミニウム、あるいは重リン酸カルシウムを単独あるいは
複合して用いる。さらに重リン酸マグネシウム、重リン
酸チタンから選択し、単独または複合で用いる。
さらに、コロイド化合物を複合化させることにより品
質を向上させることが出来る。コロイド化合物は前記の
複合酸化物中に包含析出し、皮膜の緻密化および表面特
性(後工程のクロメート樹脂の密着性)を向上させる。
コロイド化合物としては、アルミナゾル(Al2O3)、シ
リカゾル(SiO2)、ジルコニヤゾル(ZrO2)、酸化チタ
ンゾル(TiO2)から選択した化合物を使用する。
質を向上させることが出来る。コロイド化合物は前記の
複合酸化物中に包含析出し、皮膜の緻密化および表面特
性(後工程のクロメート樹脂の密着性)を向上させる。
コロイド化合物としては、アルミナゾル(Al2O3)、シ
リカゾル(SiO2)、ジルコニヤゾル(ZrO2)、酸化チタ
ンゾル(TiO2)から選択した化合物を使用する。
縮重合リン酸化合物の濃度は0.1〜100g/、好ましく
は1〜20g/である。濃度が低すぎると白色の被膜が形
成し難く、高すぎると粗い被膜を形成し、密着性が劣化
する。
は1〜20g/である。濃度が低すぎると白色の被膜が形
成し難く、高すぎると粗い被膜を形成し、密着性が劣化
する。
コロイド化合物の濃度は0.01〜1g/、好ましくは0.1
〜0.5g/が良好な被膜の形成に適した濃度である。コ
ロイド化合物の濃度が1g/超では水和量の大きいゲル
状被膜が形成し、密着性が劣化する。一方、0.01g/未
満では効果が認められない。
〜0.5g/が良好な被膜の形成に適した濃度である。コ
ロイド化合物の濃度が1g/超では水和量の大きいゲル
状被膜が形成し、密着性が劣化する。一方、0.01g/未
満では効果が認められない。
本発明法で使用する陰極電解処理液のpHは1〜4、好
ましくは2〜3とする。pH1未満では水素ガスが優先的
に発生し、効率が悪い。また、pH4超では水和したゲル
状被膜が厚く形成し易い。
ましくは2〜3とする。pH1未満では水素ガスが優先的
に発生し、効率が悪い。また、pH4超では水和したゲル
状被膜が厚く形成し易い。
電解条件としては電流密度0.1〜50A/dm2、好ましくは
1〜10A/dm2で良好な白色被膜を得ることができる。電
流密度50A/dm2超では陰極表面のpH変動により水和量の
大きいゲル状被膜が析出し、又水素ガス発生により部分
的な剥離が生ずる。更に、剥離した被膜が液中に沈澱す
る問題が生ずる。
1〜10A/dm2で良好な白色被膜を得ることができる。電
流密度50A/dm2超では陰極表面のpH変動により水和量の
大きいゲル状被膜が析出し、又水素ガス発生により部分
的な剥離が生ずる。更に、剥離した被膜が液中に沈澱す
る問題が生ずる。
本発明では陰極電解処理浴に添加剤としてCl-、S
O4 -、F-、PO4 3-、BO3 3-等のアニオンおよびAl3+、M
g2+、Zn2+、Ca2+、Ni2+、Co2+、Fe2+等のカチオンを加
えることもできる。これらの添加により得られる被膜が
緻密化されると共に、液の電導度を増加させることが出
来る。濃度としては0.01〜1g/が好ましい範囲であ
る。また、クエン酸、EDTAの如き錯化剤、ホウ酸の如き
緩衝剤を加えることもできる。
O4 -、F-、PO4 3-、BO3 3-等のアニオンおよびAl3+、M
g2+、Zn2+、Ca2+、Ni2+、Co2+、Fe2+等のカチオンを加
えることもできる。これらの添加により得られる被膜が
緻密化されると共に、液の電導度を増加させることが出
来る。濃度としては0.01〜1g/が好ましい範囲であ
る。また、クエン酸、EDTAの如き錯化剤、ホウ酸の如き
緩衝剤を加えることもできる。
析出させる付着量はリン換算で外観および耐食性の観
点から10mg/m2以上、密着性の観点から300mg/m2以下が
望ましい。
点から10mg/m2以上、密着性の観点から300mg/m2以下が
望ましい。
陰極電解処理によってメッキ表面に白色の化成処理被
膜を形成したのち、クリヤー塗膜を被覆する。クリヤー
塗膜の厚みは0.1〜3.0μが望ましい。0.1μ未満ではプ
レス加工性や耐食性の観点から性能が不足し、3.0μ超
ではスポット溶接ができない。好ましくは0.5〜1.5μで
最良の効果が得られる。
膜を形成したのち、クリヤー塗膜を被覆する。クリヤー
塗膜の厚みは0.1〜3.0μが望ましい。0.1μ未満ではプ
レス加工性や耐食性の観点から性能が不足し、3.0μ超
ではスポット溶接ができない。好ましくは0.5〜1.5μで
最良の効果が得られる。
薄いクリヤー塗膜は耐傷付性、耐食性を向上させ、外
観的にも高級感のある白色製品に転換させる効果があ
る。
観的にも高級感のある白色製品に転換させる効果があ
る。
クリヤー塗膜は、有機溶剤希釈型のクリヤー樹脂、た
とえばエポキシ、ポリエステル、ウレタン、アクリル樹
脂、水希釈型のアクリル酸共重合体、マレイン酸共重合
体、ポリエステル共重合体、エポキシ共重合体、スチレ
ン共重合体、ビニル共重合体、ブタジエン共重合体、ポ
リエチレン共重合体の樹脂に1〜100mμ径のシリカを分
散させたものを用いる。
とえばエポキシ、ポリエステル、ウレタン、アクリル樹
脂、水希釈型のアクリル酸共重合体、マレイン酸共重合
体、ポリエステル共重合体、エポキシ共重合体、スチレ
ン共重合体、ビニル共重合体、ブタジエン共重合体、ポ
リエチレン共重合体の樹脂に1〜100mμ径のシリカを分
散させたものを用いる。
本発明の第2の方法においては、縮重合リン酸化合物
およびコロイド化合物を主成分とする水溶液中で陰極電
解処理後、化成処理被膜を塗布する。化成処理被膜は以
下詳述する無色のクロメートである。
およびコロイド化合物を主成分とする水溶液中で陰極電
解処理後、化成処理被膜を塗布する。化成処理被膜は以
下詳述する無色のクロメートである。
本法に用いるクロメート液は反応性の塗布型クロメー
ト液である。このクロメート液の特徴は無色のクロメー
ト被膜が得られる点、および下層被膜と反応する点にあ
る。クロメートの無色化はクロム酸をCr3+/Cr6+比で3/7
〜10/0に還元し、リン酸化合物を加えることによって達
成される。クロム酸の還元は、クロム酸の濃厚液、また
はリン酸化合物を加えたクロム酸水溶液に次亜リン酸、
亜リン酸、ヒドラジンの無機還元剤またはでんぷん、庶
糖、ブドウ糖の如き有機還元剤を加え、加熱して行な
う。リン酸化合物としては正リン酸、縮合リン酸を用
い、正リン酸としてH3PO4/CrO3比が0.5〜2.0が好まし
い。2超では下層被膜を溶解してむらが発生し、0.5未
満では有色の被膜を形成し易い。
ト液である。このクロメート液の特徴は無色のクロメー
ト被膜が得られる点、および下層被膜と反応する点にあ
る。クロメートの無色化はクロム酸をCr3+/Cr6+比で3/7
〜10/0に還元し、リン酸化合物を加えることによって達
成される。クロム酸の還元は、クロム酸の濃厚液、また
はリン酸化合物を加えたクロム酸水溶液に次亜リン酸、
亜リン酸、ヒドラジンの無機還元剤またはでんぷん、庶
糖、ブドウ糖の如き有機還元剤を加え、加熱して行な
う。リン酸化合物としては正リン酸、縮合リン酸を用
い、正リン酸としてH3PO4/CrO3比が0.5〜2.0が好まし
い。2超では下層被膜を溶解してむらが発生し、0.5未
満では有色の被膜を形成し易い。
塗布は全クロム付着量で10〜50mg/m2とする。全クロ
ム付着量が10未満では耐食性が不足し、また、50mg/m2
超では被膜が薄く、着色化、密着性、耐水性が劣化す
る。
ム付着量が10未満では耐食性が不足し、また、50mg/m2
超では被膜が薄く、着色化、密着性、耐水性が劣化す
る。
さらに、このクロメート液にコロイド化合物、水溶性
樹脂を加えることでより高品質の白色化成処理亜鉛メッ
キ鋼板を得ることもできる。
樹脂を加えることでより高品質の白色化成処理亜鉛メッ
キ鋼板を得ることもできる。
クロメートの乾燥は熱風等で強制的に行い、板温とし
て40〜100℃が好ましい。
て40〜100℃が好ましい。
又、必要により、陰極電解によって形成させた白色の
被膜上にクロメート化成被膜を形成させたのち、前述し
たクリヤー塗膜を被覆することによって最も優れた品質
を得ることができる。この場合、クロメート付着量は全
クロムとして10〜30mg/m2、クリヤー塗膜は膜厚0.1〜3.
0μが好ましい範囲である。即ち、白色の陰極電解被膜
上に無色の耐食性、塗装性に優れたクロメートが被覆さ
れ、クロメートと白色被膜の相互の反応により均質化す
る。更に、最表層へのクリヤー樹脂の付与により耐食
性、塗装性、加工性に優れた白色化成処理亜鉛メッキ鋼
板が得られる。
被膜上にクロメート化成被膜を形成させたのち、前述し
たクリヤー塗膜を被覆することによって最も優れた品質
を得ることができる。この場合、クロメート付着量は全
クロムとして10〜30mg/m2、クリヤー塗膜は膜厚0.1〜3.
0μが好ましい範囲である。即ち、白色の陰極電解被膜
上に無色の耐食性、塗装性に優れたクロメートが被覆さ
れ、クロメートと白色被膜の相互の反応により均質化す
る。更に、最表層へのクリヤー樹脂の付与により耐食
性、塗装性、加工性に優れた白色化成処理亜鉛メッキ鋼
板が得られる。
(実施例) 実施例1 重リン酸アルミニウム(Al(H2PO4)3)10g/およ
びアルミナゾル0.5g/、pH2.3の水溶液中で電気亜鉛メ
ッキ鋼板を陰極として2A/dm2で5秒間電解処理し、乾燥
後の付着量が約100mg/m2の白色の化成処理被膜をメッキ
表面に析出させたのち、水洗し、ついでクリヤー塗膜と
してポリエチレンとアクリル酸の共重合体の樹脂に対し
て平均粒径25mμのシリカゾルを20%加えたエマルジョ
ンを乾燥塗膜厚1μ狙いで塗布し、板温120℃に焼付け
た。
びアルミナゾル0.5g/、pH2.3の水溶液中で電気亜鉛メ
ッキ鋼板を陰極として2A/dm2で5秒間電解処理し、乾燥
後の付着量が約100mg/m2の白色の化成処理被膜をメッキ
表面に析出させたのち、水洗し、ついでクリヤー塗膜と
してポリエチレンとアクリル酸の共重合体の樹脂に対し
て平均粒径25mμのシリカゾルを20%加えたエマルジョ
ンを乾燥塗膜厚1μ狙いで塗布し、板温120℃に焼付け
た。
得られた化成処理亜鉛メッキ鋼板はハンター白度が70
の白色の均一外観で、塩水噴霧試験(JIS Z 2371)120
時間で白錆を認めず、エリクセン(JIS Z 7777)10mm絞
りで剥離を認めなかった。尚、クリヤー塗膜を被覆しな
かった試料は塩水噴霧試験24時間で白錆が発生した。
の白色の均一外観で、塩水噴霧試験(JIS Z 2371)120
時間で白錆を認めず、エリクセン(JIS Z 7777)10mm絞
りで剥離を認めなかった。尚、クリヤー塗膜を被覆しな
かった試料は塩水噴霧試験24時間で白錆が発生した。
実施例2 クリヤー樹脂としてポリアクリル酸とそのエステルお
よびメラミン硬化剤からなるエマルジョンにシリカゾル
を20%加えた塗料を用いて他は実施例1と同様に処理し
た結果、ハンター白度70の白色で塩水噴霧試験98時間で
白錆の発生を認めなかった。
よびメラミン硬化剤からなるエマルジョンにシリカゾル
を20%加えた塗料を用いて他は実施例1と同様に処理し
た結果、ハンター白度70の白色で塩水噴霧試験98時間で
白錆の発生を認めなかった。
実施例3 実施例1の白色化成皮膜を形成させた亜鉛メッキ鋼板
の表面に、還元クロム酸(Cr3+/Cr6+=4/6)25g/、Si
O275g/、H3PO430g/のクロメート液をナチュラルコ
ーターで塗布したのち、板温80℃で乾燥した。Cr付着量
は15mg/m2であった。ハンター白度65の白色外観で、塩
水噴霧試験による耐食性は72時間で白錆の面積率は5%
にすぎなかった。
の表面に、還元クロム酸(Cr3+/Cr6+=4/6)25g/、Si
O275g/、H3PO430g/のクロメート液をナチュラルコ
ーターで塗布したのち、板温80℃で乾燥した。Cr付着量
は15mg/m2であった。ハンター白度65の白色外観で、塩
水噴霧試験による耐食性は72時間で白錆の面積率は5%
にすぎなかった。
実施例4 重リン酸アルミニウム10g/、重リン酸マグネシウム
5g/、アルミナゾル0.5g/、塩化アルミニウム0.2g/
、pH2.5の水溶液中で電気亜鉛メッキ鋼板を陰極電解
処理したのち、クロメート液(還元クロム酸(Cr3+/Cr
6+=4/6)50g/、SiO2100g/、H3PO470g/、ポリア
クリルアミド20g/)をナチュラルロールコーターにて
塗布し、板温80℃で乾燥した。ついで第1表に示す樹脂
を1μ塗装し、板温120℃に焼付け硬化して白色化成処
理鋼板を作成した。
5g/、アルミナゾル0.5g/、塩化アルミニウム0.2g/
、pH2.5の水溶液中で電気亜鉛メッキ鋼板を陰極電解
処理したのち、クロメート液(還元クロム酸(Cr3+/Cr
6+=4/6)50g/、SiO2100g/、H3PO470g/、ポリア
クリルアミド20g/)をナチュラルロールコーターにて
塗布し、板温80℃で乾燥した。ついで第1表に示す樹脂
を1μ塗装し、板温120℃に焼付け硬化して白色化成処
理鋼板を作成した。
No.1試料はエチレンイミンアクリル樹脂とシリカ、N
o.2はエチレンアクリル酸とシリカのエマルジョンを用
いた実施例で、指紋の目立たない極めて優れた高耐食性
能を有する白色メッキ鋼板を得た。
o.2はエチレンアクリル酸とシリカのエマルジョンを用
いた実施例で、指紋の目立たない極めて優れた高耐食性
能を有する白色メッキ鋼板を得た。
No.3は有機溶剤型樹脂を用いた実施例で、指紋が若干
目立つが、他の性能は優れていた。No.4はスチレンブタ
ジエンとシリカの複合樹脂を用いた実施例で、良好な結
果を得た。
目立つが、他の性能は優れていた。No.4はスチレンブタ
ジエンとシリカの複合樹脂を用いた実施例で、良好な結
果を得た。
実施例5 重リン酸カルシウム(Ca(H2PO4)2)10g/、アル
ミナゾル0.5g/、塩化アルミニウム0.1g/、pH2.4の
水溶液中で亜鉛メッキ鋼板を陰極として5A/dm23秒間電
解し、P付着量150mg/m2の白色化成被膜を析出させたの
ち水洗し、付いで第2表に示すクロメート処理およびク
リヤー塗膜を1μ狙いで被覆したのち、評価した。
ミナゾル0.5g/、塩化アルミニウム0.1g/、pH2.4の
水溶液中で亜鉛メッキ鋼板を陰極として5A/dm23秒間電
解し、P付着量150mg/m2の白色化成被膜を析出させたの
ち水洗し、付いで第2表に示すクロメート処理およびク
リヤー塗膜を1μ狙いで被覆したのち、評価した。
試料No.5はCr3+/Cr6+が6/4にでんぷんで還元した無水
クロム酸とリン酸および粒径20mμ程度のシリカゾルか
らなるクロメート液で処理した実施例で、耐食性の優れ
た白色メッキ鋼板が得られた。試料No.6は同じ還元クロ
ム酸とリン酸および水溶性のポリアクリル酸樹脂を加え
たクロメートで処理した実施例である。耐食性の良好な
白食度70の白い亜鉛メッキ鋼板を得た。
クロム酸とリン酸および粒径20mμ程度のシリカゾルか
らなるクロメート液で処理した実施例で、耐食性の優れ
た白色メッキ鋼板が得られた。試料No.6は同じ還元クロ
ム酸とリン酸および水溶性のポリアクリル酸樹脂を加え
たクロメートで処理した実施例である。耐食性の良好な
白食度70の白い亜鉛メッキ鋼板を得た。
No.7および8は還元クロム酸のCr3+/Cr6+を4/6および
5/5にした実施例で、耐食性の白食亜鉛メッキ鋼板を得
た。
5/5にした実施例で、耐食性の白食亜鉛メッキ鋼板を得
た。
(発明の効果) 本発明により従来プレスなどの加工製品を前処理した
のち塗装していた工程が省略され、省力化、生産性の向
上等にメリットが出、品質を落とすことなく製品コスト
を抑制することができる。また、本方法により製造した
鋼板は塗料とは異なる特性を持っている。たとえば、被
膜が薄く、無機系のため溶接が可能で、また耐熱性が高
く、傷がつき難い品質を持ち、従来の塗装代替に加えて
新しい用途への展開が可能である。
のち塗装していた工程が省略され、省力化、生産性の向
上等にメリットが出、品質を落とすことなく製品コスト
を抑制することができる。また、本方法により製造した
鋼板は塗料とは異なる特性を持っている。たとえば、被
膜が薄く、無機系のため溶接が可能で、また耐熱性が高
く、傷がつき難い品質を持ち、従来の塗装代替に加えて
新しい用途への展開が可能である。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−289274(JP,A) 特開 昭62−50479(JP,A) 特公 昭53−37818(JP,B2)
Claims (2)
- 【請求項1】亜鉛または亜鉛合金メッキ鋼板を重リン酸
アルミニウムあるいは重リン酸カルシウムを必須成分と
する縮重合リン酸化合物およびコロイド化合物を主成分
とする水溶液中で陰極電解処理後、シリカおよび樹脂を
主成分とするクリアー塗膜を被覆することを特徴とする
白色化成処理亜鉛メッキ鋼板の製造方法。 - 【請求項2】亜鉛または亜鉛合金メッキ鋼板を重リン酸
アルミニウムあるいは重リン酸カルシウムを必須成分と
する縮重合リン酸化合物およびコロイド化合物を主成分
とする水溶液中で陰極電解処理後、水溶性のクロム化合
物とリン酸化合物を主成分とする水溶液を塗布した後乾
燥し、そのまま、あるいはシリカおよび樹脂を主成分と
するクリアー塗膜を被覆することを特徴とする白色化成
処理亜鉛メッキ鋼板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63042886A JP2660709B2 (ja) | 1988-02-25 | 1988-02-25 | 白色化成処理亜鉛メッキ鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63042886A JP2660709B2 (ja) | 1988-02-25 | 1988-02-25 | 白色化成処理亜鉛メッキ鋼板の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01219193A JPH01219193A (ja) | 1989-09-01 |
JP2660709B2 true JP2660709B2 (ja) | 1997-10-08 |
Family
ID=12648520
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63042886A Expired - Lifetime JP2660709B2 (ja) | 1988-02-25 | 1988-02-25 | 白色化成処理亜鉛メッキ鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2660709B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE4232292A1 (de) * | 1992-09-28 | 1994-03-31 | Henkel Kgaa | Verfahren zum Phosphatieren von verzinkten Stahloberflächen |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5337818A (en) * | 1976-09-18 | 1978-04-07 | Hitachi Ltd | Oil flow channel switchover device for oil electrical machinery and apparatus |
JPS6250479A (ja) * | 1985-08-29 | 1987-03-05 | Kawasaki Steel Corp | 耐食性、塗装性および耐指紋性に優れたZnまたはZn系合金めつき鋼板の製造方法 |
JPH067950B2 (ja) * | 1986-02-10 | 1994-02-02 | 株式会社神戸製鋼所 | 加工時の皮膜密着性並びに加工後の耐蝕性に優れた電着塗装用防錆鋼板 |
-
1988
- 1988-02-25 JP JP63042886A patent/JP2660709B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01219193A (ja) | 1989-09-01 |
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