JP2754125B2 - 外観、耐経時黒変性、耐食性に優れる溶融Zn−Alめっき鋼板 - Google Patents

外観、耐経時黒変性、耐食性に優れる溶融Zn−Alめっき鋼板

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JP2754125B2 JP4316690A JP31669092A JP2754125B2 JP 2754125 B2 JP2754125 B2 JP 2754125B2 JP 4316690 A JP4316690 A JP 4316690A JP 31669092 A JP31669092 A JP 31669092A JP 2754125 B2 JP2754125 B2 JP 2754125B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として建材及び家電
用途で使用される溶融Zn−Alめっき鋼板に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】溶融Zn−Alめっき鋼板は、溶融Zn
めっき鋼板に比較して裸耐食性、塗装後耐食性が優れて
いることから、最近主として建材、家電用途での使用量
が増加している。しかしながら、溶融Zn−Alめっき
鋼板は亀甲模様と称する外観不良の問題及び高温度、高
湿度環境下にさらされると表面が黒変する経時黒変の問
題がありその改善が必要である。また、耐食性について
も更に向上の要求がある。これらの課題に対し、例えば
特公昭63−11420号公報にてZn−Al合金にT
iまたはZrの一種または二種、Mn,Ni,Coまた
はFeの内一種または二種、TiAl3 またはZrAl
3 の一種または二種を添加した高耐食性のZn合金の技
術が開示されている。
【0003】又、特開平2−274851号公報にて、
Zn−Al合金にTi,B及びSi,Mg,Mnまたは
Cuの一種または二種を添加した合金を用いた耐食性に
優れるめっき鋼板が開示されている。しかし、これらの
技術は耐食性向上効果は得られるものの、外観及び耐経
時黒変性については性能改善が得られなかった。また、
めっき浴に多種類の元素を添加する方法は、実操業にお
いて浴成分の管理が困難である問題を生じた。また、耐
経時黒変性改善については、溶融めっき後鋼板表面をC
o,Ni等の金属を電気めっきもしくは置換めっきにて
析出させる方法等が適用されている。しかし、この方法
はZnに対して電位的に貴である金属をめっき表面に析
出させるため耐食性の低下の原因となる、また溶融めっ
き後に処理する必要があるため製造コストが増加する等
の問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上述べた、従来技術
を用いることで耐食性、耐経時黒変性が個々に良好な鋼
板を得ることが可能であるが、外観、耐経時黒変性及び
耐食性を共に良好な鋼板は得られなかった。特に、外観
については図2に示す様に、めっき表面のスパングルサ
イズが大きいと亀甲模様と称される外観不良の問題を生
じた。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者は外
観、耐経時黒変性及び耐食性に優れる溶融Zn−Alめ
っき鋼板として以下の解決手段を見いだした。その発明
の要旨とするところは、めっき皮膜の組成が、Al:3
〜10重量%、Ti:0.01〜1重量%、残部Zn及
び不可避的不純物からなり、めっき表面のスパングルサ
イズが0.5mm以下であることを特徴とする外観、耐
経時黒変性、耐食性に優れる溶融Zn−Alめっき鋼板
にある。
【0006】
【作用】めっき皮膜組成は、Al:3〜10重量%、T
i:0.01〜1重量%、残部Zn及び不可避的不純物
からなる。Alは、Znと共晶組織を形成し優れた耐食
性を発揮する。この効果を得るためにはAl:3〜10
重量%とする。Alが3重量%未満では共晶組織形成に
よる耐食性向上作用が得られなくなる。また10重量%
以上ではめっき層の硬度が増し鋼板を折り曲げて使用す
る部位ではめっきが剥がれる等の問題を生じやすくな
る。Tiは、めっき層の表面にTi酸化皮膜層形成によ
る耐食性向上及び耐経時黒変性の改善効果が得られる。
【0007】また、TiはAlと金属間化合物を形成し
てめっき層中に微細に析出することによりめっき層のス
パングルを微細化する作用を有することから、スパング
ル粗大化に起因して生じる亀甲模様を低減させめっき表
面外観を改善する効果が得られる。この効果を得るため
にはTi:0.01〜1重量%とする。Tiが0.01
重量%未満では上記効果が得られず、1重量%以上で
は、めっき浴の粘性が増大しめっき付着量制御が困難と
なる問題が生じる。
【0008】めっき表面のスパングルサイズは0.5m
m以下とする。図2に示す様に0.5mmを超える場合
は、個々のスパングルが目視で見て目立つ様になりかつ
スパングル間の粒界深さが深くなり亀甲模様と称される
外観不良の問題を生じる。逆に、図1に示す様に0.5
mm以下の場合は、個々のスパングルは目視で判別でき
なくなりかつスパングル間の粒界深さも浅くなり亀甲模
様と称される外観不良の問題が生じない。
【0009】
【実施例】次に、実施例を説明する。連続溶融亜鉛めっ
きラインにて、板厚0.4mmのAl−killed鋼
板を所定の組成の溶融めっき浴に浸漬しめっき鋼板を製
造した。めっき鋼板のめっき付着量は片面で100〜1
20g/m2 となる様調整した。溶融めっき浴の温度は
440℃とした。溶融めっき浴に浸漬めっきした後鋼板
を冷却する際、板温400℃から380℃に移行する間
で冷却速度を約15〜100℃/secの範囲で調整す
ることによりめっき表面のスパングルサイズが0.5m
m以下となる様にした。めっき鋼板の冷却はミストスプ
レー法にて行なった。但し、比較例として製造した材料
の中には、冷却速度を調整したにもかかわらずスパング
ルサイズが0.5mm以下とならない鋼板があった。得
られためっき鋼板の外観、耐経時黒変性及び耐食性は下
記に示す方法にて評価した結果を表1に示す。
【0010】本発明例1〜4はめっき皮膜のAl組成の
影響、本発明例5、6はTi組成の影響を調べたもので
いづれも表面外観、耐経時黒変性及び耐食性が良好であ
る。これに対し比較例1はTiが添加されていない場合
で、スパングルサイズが大きく表面外観、耐経時黒変性
及び耐食性がやや劣る。比較例2はAl組成が低い場合
で、耐食性が著しく低下する。比較例3、4は現在市販
されているZn−Al系の溶融めっき鋼板を評価したも
ので、比較例4は耐経時黒変性が著しく劣り、比較例5
は表面外観及び耐食性が劣る。
【0011】
【表1】
【0012】表面外観評価方法 目視観察により下記基準で評価した。 ○:亀甲模様なし。 △:亀甲模様わずかに認められる。 ×:亀甲模様が目立つ。
【0013】耐経時黒変性評価方法 サンプル表面にクロメート処理を施した後、温度50
℃、RH95%の恒温恒湿槽にて梱包スタック試験を1
4日間行ない、試験前後の鋼板表面の明度の変化量(Δ
L値)を測定し下記基準で評価した。 [使用測定機器:スガ試験機(株)製 カラーコンピュ
ータ− Model SM-4] ○: 3未満 △: 3以上 10未満 ×:10以上
【0014】耐食性 JIS・Z2371にもとづく塩水噴霧試験を3日間行
ない、腐食生成物をクロム酸を用いて洗浄除去し試験前
後のめっき腐食減量(g/m2 ・日)を重量法にて測定
し、下記基準で評点付けした。 5: 5g/m2 ・日未満 4: 5g/m2 ・日以上 10g/m2 ・日未満 3:10g/m2 ・日以上 20g/m2 ・日未満 2:20g/m2 ・日以上 40g/m2 ・日未満 1:40g/m2 ・日以上
【0015】
【発明の効果】以上説明したごとく、本発明を用いるこ
とにより外観、耐経時黒変性及び耐食性が優れた溶融Z
n−Alめっき鋼板が得られ建材及び家電を中心とした
溶融Zn−Alめっき鋼板の用途を拡大し、工業的に大
きな効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るめっき鋼板の表面を示す顕微鏡写
真、
【図2】従来のめっき鋼板の表面を示す顕微鏡写真であ
る。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 めっき皮膜の組成が、Al:3〜10重
    量%、Ti:0.01〜1重量%、残部Zn及び不可避
    的不純物からなり、めっき表面のスパングルサイズが
    0.5mm以下であることを特徴とする外観、耐経時黒
    変性、耐食性に優れる溶融Zn−Alめっき鋼板。
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