JP2001158036A - 発泡シート成形用ダイ - Google Patents

発泡シート成形用ダイ

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JP2001158036A
JP2001158036A JP34585199A JP34585199A JP2001158036A JP 2001158036 A JP2001158036 A JP 2001158036A JP 34585199 A JP34585199 A JP 34585199A JP 34585199 A JP34585199 A JP 34585199A JP 2001158036 A JP2001158036 A JP 2001158036A
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choke
temperature
substantially parallel
parallel flow
die
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JP34585199A
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Tetsuo Uechi
哲男 上地
Hidetoshi Kitajima
英俊 北嶋
Tomoki Nakamura
知己 中村
Masahiro Tsuboi
昌宏 坪井
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発泡倍率が向上し、かつ光沢を含む表面性が
良好な発泡シートを成形することができる発泡シート成
形用ダイを提供する。 【解決手段】 マニホールド部2の下流側にプリランド
部3を介して設けられたチョーク部6と、該チョーク部
6の下流側に急拡大部7を介して設けられた略平行流路
部8とを備え、上記チョーク部6を構成するチョーク部
構成部材及び略平行流路部8を構成する略平行流路部構
成部材の間に断熱材10を設けると共に、これらのチョ
ーク部構成部材と略平行流路部構成部材の温度をそれぞ
れ独立して調整可能にし、該チョーク部構成部材を11
0〜200℃に設定する一方、略平行流路部構成部材の
温度を、チョーク部構成部材よりも高温に設定してい
る。また、マニホールド部2の上流側にフィードブロッ
ク14を配設したり、マニホールド部62を複数設けて
も良い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂を所定形状の
発泡シートに成形する発泡シート成形用ダイに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から用いられている発泡シートの押
出成形用Tダイの断面図を図7及び図8に示す。従来の
Tダイ100は、上部に形成された導管101と、該導
管101に連通し、Tダイ100の流路幅方向(以下、
ダイ幅方向ともいう)Aに沿って斜め下方に広がって形
成されたマニホールド部102と、該マニホールド部1
02よりも流路厚さが急激に小さく形成されたプリラン
ド部103と、該プリランド部103よりも更に流路厚
さが小さく形成されたリップランド部104と、該リッ
プランド部104の先端部に形成されたリップ先端部1
05とを備えている。そして、上記リップランド部10
4は上記Tダイ100内部では、最も流路厚さが小さく
形成されている。
【0003】上記構成を有する従来のTダイ100にお
いては、一般に押出機(図示せず)から導管101を介
して溶融樹脂109が供給され、マニホールド部102
でダイ幅方向Aに広がって分配される。こののち、上記
溶融樹脂109は、マニホールド部102からプリラン
ド部103、リップランド部104を通ってダイリップ
部105から排出され、発泡シートを成形することがで
きる。また、Tダイ100の内部における樹脂圧力は、
押出機の先端で最大値となった後、導管101からマニ
ホールド部102、プリランド部103にかけて徐々に
減少し、リップランド部104の出口部に設けられたリ
ップ先端部105において大気圧へと解放されるが、プ
リランド部103の最大流路厚さとリップランド部10
4の最小流路厚さとの比が数倍程度しかないために、圧
力勾配が比較的緩やかである。
【0004】また、図9及び図10に示す別のTダイ2
00においては、溶融樹脂209を流路幅方向Aに分配
するマニホールド部202からダイリップ部205まで
の間に、流路厚さが最も小さいチョーク部206と、該
チョーク部206の下流側に配設され、該チョーク部2
06よりも大きな流路厚さを有する略平行流路部208
とを設けると共に、これらのチョーク部206と略平行
流路部208との間に急拡大部207を形成している。
また、上記チョーク部206と略平行流路部208の側
方に冷却用エアー配管231が配設され、これらのチョ
ーク部206と略平行流路部208を通る溶融樹脂20
9を冷却するように構成されている。これによって、発
泡シート内に発生した気泡の粒径を微細にすると共に、
気泡粒子を均質化して発泡倍率を向上させ、発泡シート
の不規則な波打ちや厚み変動等のカーテンウォール現象
(以下、コルゲーション現象ともいう)と呼ばれる不具
合を防止し、平滑な発泡シートを成形している。なお、
発泡倍率とは、ポリプロピレン等の樹脂の密度を発泡シ
ートの見かけ密度で割った場合の数値であり、軽さの尺
度を示す。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記図
7と図8に示した従来のTダイ100を用いて押出発泡
法により発泡シート成形を行うと、溶融樹脂109がリ
ップ先端部105から大気中に解放されて樹脂圧力が大
気圧と同等になると気泡が急激に成長するため、発泡シ
ートのダイ流出直後の体積膨張率が大きくなる。また、
溶融樹脂109がダイリップ部105から流出した直後
に、発泡シートの体積膨張が等方的に行われるため、発
泡倍率が高くなると顕著なカーテンウォール現象が起こ
り、発泡シートの表面に凹凸が発生し、Tダイ100の
下流に配設した冷却ロール(図示せず)で巻取る際に不
良品となるおそれがあった。
【0006】また、図9と図10に示したTダイ200
を用いて発泡シート成形を行った場合は、発泡倍率を向
上させるためには、上記冷却用エアー配管231内にエ
アーを流すことによってTダイ200の先端部の温度を
低く設定する必要があるが、該先端部を極端に冷却する
と発泡シートの光沢等の表面性が悪くなる等の不具合が
あった。更に、発泡シートのコア層に発泡層を設け、該
コア層の表裏面側にスキン層として無発泡層を設けた多
層型の発泡シートを成形する多層成形においても、発泡
倍率を上げるためにダイの先端部の温度を低下させると
スキン層が厚くなるという欠点があった。また、その他
の先行技術、例えば特開平8−142156号公報に記
載されたダイにおいては、リップランド部終端に特定の
開き角、及び特定の長さを有するテーパ部を設けている
が、発泡倍率に限界があった。
【0007】本発明は、上記課題を解決し、チョーク
部、急拡大部及び略平行流路を連続して配置したダイで
あって、発泡倍率が向上し、かつ光沢を含む表面性が良
好な発泡シートを成形することができる発泡シート成形
用ダイを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る発泡シート
成形用ダイは、上記目的を達成するため、その一つの形
態として、マニホールド部の下流側にプリランド部を介
して設けられたチョーク部と、該チョーク部の下流側に
急拡大部を介して設けられた略平行流路部とを備え、上
記チョーク部を構成するチョーク部構成部材及び略平行
流路部を構成する略平行流路部構成部材の間に断熱材を
設けると共に、これらのチョーク部構成部材と略平行流
路部構成部材の温度をそれぞれ独立して調整可能にして
いる。
【0009】上記チョーク部構成部材と略平行流路部構
成部材とは、断熱材を介して配設されているので、それ
ぞれの構成部材間の熱伝導は遮断され、独立して温度調
整を行うことが可能である。この断熱材としては、例え
ば、セラミック、多孔体金属、及びステンレスなどを好
適に用いることができる。また、チョーク部構成部材を
110〜200℃に設定する一方、略平行流路部構成部
材の温度を、チョーク部構成部材よりも高温に設定する
ことが好ましい。温度調整を行う手段には、チョーク部
構成部材に配管を配設し、該配管内部に冷却用エアーを
送給することによって、チョーク部構成部材を冷却する
方法や、略平行流路部構成部材にヒーター等の加熱装置
によって温度を上昇させる方法などがある。さらに、上
記チョーク部構成部材の好ましい温度は、110〜20
0℃であり、更に好ましくは150〜180℃である。
そして、上記温度110〜200℃は、チョーク部壁面
近傍の樹脂温度を発泡に適した温度(ポリプロピレン樹
脂融点である約165℃〜約200℃)にすることがで
きる温度である。なお、略平行流路部構成部材の温度の
上限は約280℃であり、この温度は、PP樹脂の劣化
が少ない上限温度である。
【0010】上記発泡シート成形用ダイによれば、内部
の樹脂温度が低く、表面のみ温度が高い発泡シートを作
製することができ、内部的には、樹脂温度を下げること
により、気体拡散を抑制すると共に、高粘弾性を維持す
ることにより、均質及び高倍率発泡を実現できる。ま
た、表面的には樹脂粘度を低下させて壁面との滑り性
(せん断特性)を向上させて、光沢のある平滑な表面を
有する発泡シートを作製することができる。
【0011】本発明に係る発泡シート成形用ダイは、別
の形態として、樹脂流れ方向の上流に設けられたコア層
樹脂用供給口及びスキン層樹脂用供給口と、これらの供
給口が合流して形成された合流部と、該合流部の下流側
にマニホールド部及びプリランド部を介して設けられた
チョーク部と、該チョーク部の下流側に急拡大部を介し
て設けられた略平行流路部とを備え、上記チョーク部を
構成するチョーク部構成部材及び略平行流路部を構成す
る略平行流路部構成部材の間に断熱材を設けると共に、
これらのチョーク部構成部材と略平行流路部構成部材の
温度をそれぞれ独立して調整可能にしている。
【0012】上記発泡シート成形用ダイによれば、厚さ
方向の略中間部に設けるコア層を発泡層とし、該コア層
の表裏面側に設けるスキン層を無発泡層とした多層型の
発泡シートにおいても、内部的には均質及び高倍率発泡
を実現でき、表面的には光沢のある平滑な表面を有する
発泡シートを作製することができる。また、チョーク部
構成部材を110〜200℃に設定する一方、略平行流
路部構成部材の温度を、チョーク部構成部材よりも高温
に設定することが好ましい。なお、コア層樹脂用供給口
及びスキン層樹脂用供給口の数は、特に限定されず、従
って、発泡シートの層の数も3層に限定されない。
【0013】本発明の更に別の形態に係る発泡シート成
形用ダイは、樹脂流れ方向の上流に設けられたコア層樹
脂用マニホールド部及びスキン層樹脂用マニホールド部
と、これらの複数のマニホールド部がプリランド部を介
して合流して形成されたチョーク部と、該チョーク部の
下流側に急拡大部を介して設けられた略平行流路部とを
備え、上記チョーク部を構成するチョーク部構成部材及
び略平行流路部を構成する略平行流路部構成部材の間に
断熱材を設けると共に、これらのチョーク部構成部材と
略平行流路部構成部材の温度をそれぞれ独立して調整可
能にしている。上記発泡シート成形用ダイによれば、厚
さ方向の略中間部に設けるコア層を発泡層とし、該コア
層の表裏面側に設けるスキン層を無発泡層とした多層型
の発泡シートにおいても、内部的には均質及び高倍率発
泡を実現でき、表面的には光沢のある平滑な表面を有す
る発泡シートを作製することができる。また、チョーク
部構成部材を110〜200℃に設定する一方、略平行
流路部構成部材の温度を、チョーク部構成部材よりも高
温に設定することが好ましい。なお、上記コア層樹脂用
マニホールド部及びスキン層樹脂用マニホールド部の数
は、特に限定されず、従って、発泡シートの層の数も3
層に限定されない。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る発泡シート
成形用ダイの好適な実施の形態について図面に基づいて
説明する。 [第1の実施の形態]まず、第1の実施形態に係る発泡
シート成形用ダイ1の構造について図1と図2を用いて
説明する。該発泡シート成形用ダイ1は、上部に溶融樹
脂40を供給するための導管15が配設され、該導管1
5に続いてその下部にマニホールド部2が形成されてい
る。該マニホールド部2は、図1に示すように、流路幅
方向Aに沿って斜め下方に徐々に下がるように広がって
形成されており、その下部にプリランド部3が設けられ
ている。該プリランド部3の上端部3aは、上記マニホ
ールド部2とほぼ平行に流路幅方向Aに沿って形成され
ており、下端部3bは略水平状に形成されている。プリ
ランド部3よりも流路厚さを小さく形成したチョーク部
6の下部には、該プリランド部3よりも流路厚さが急激
に拡大する急拡大部7が形成され、この急拡大部7に続
いて略平行流路部8が設けられている。この略平行流路
部8は流路厚さがほぼ平行に形成され、その下端部のリ
ップ先端部11から発泡シートが排出されるように構成
されている。また、上記チョーク部6の側方には流路幅
方向Aに沿って冷却用空気配管31が配設され、略平行
流路部8の側方には電気ヒータ32が配設されている。
これらのチョーク部6を構成する部材と略平行流路部8
を構成する部材との間には断熱材10が設けられている
ため、上記チョーク部6の構成部材の温度を110℃〜
200℃に調整すると共に、略平行流路部8の構成部材
をチョーク部6の構成部材より高温に、それぞれ独立し
て温度調整をすることができる。なお、チョーク部6と
略平行流路部8の温調は、熱媒体を用いる方法や外付け
ヒータ等を配設することによって行うこともできる。
【0015】さらに、図2に示すように、上記チョーク
部6の側部にはチョーク部流路可変バー21が、略平行
流路部8の側部にはダイリップ可変バー22が設けられ
ているため、チョーク部厚さ及び略平行流路厚さをこれ
らの可変バー21,22によって、連動又は独立して調
整できる。上記構成を有する発泡シート成形用ダイ1に
よる作用を以下に説明する。上記導管15からダイ1内
部に流入した溶融樹脂40は、マニホールド部2で流路
幅方向Aに分配され、プリランド部3、チョーク部6、
急拡大部7、略平行流路8の順に流れる。チョーク部6
の流路厚さが他の部分に比べて小さいので、ダイ出口の
ダイリップ部11に近いチョーク部6で急激な樹脂圧力
の低下が起こる。このため、溶融樹脂40はチョーク部
6の内部で発泡を開始するが、チョーク部6は比較的低
温に調整されているので、チョーク部6を流れる溶融樹
脂40は、あまり温度上昇しない。次いで、急拡大部7
において溶融樹脂40は温度が低いまま急激に発泡し、
この発泡した樹脂は、略平行流路部8の流路壁8aに当
接することによって加熱されるが、発泡した樹脂は、熱
伝導率が極めて小さいので、流路壁8aの近傍部の樹脂
のみが加熱される。このため、内部の樹脂温度が低く、
表面のみ温度が高い発泡シートを成形することができ、
内部的には、樹脂温度を下げることにより、気体拡散を
抑制すると共に、高粘弾性を維持することにより、均質
及び高倍率発泡を実現できる。また、表面的には、樹脂
粘度を低下させて壁面との滑り性(せん断特性)を向上
させて、光沢のある、平滑な表面を得ることができる。
【0016】[第2の実施の形態]次に、 第2の実施
形態に係る発泡シート成形用ダイ51について図3と図
4を用いて説明する。このダイ51は、上記第1の実施
形態に係るダイ1の上流に、溶融樹脂を多層状態にして
供給するフィードブロック14を設けたものであり、該
フィードブロック14以外の部分は第1の実施形態のダ
イ1と同一構造である。このフィードブロック14の上
部には、図4に示すように、厚さ方向の中間部に配設さ
れたコア層樹脂用供給口53と、該コア層樹脂用供給口
53の両側に配設されたスキン層樹脂用供給口54,5
4とを備えている。これらの3つの供給口53,54,
54は、その下部で合流して1つにまとまって合流部5
5を構成しており、導管15に連通している。また、こ
のダイ51によって成形される発泡シートは、厚さ方向
の中間部に設けられるコア層を発泡層とすると共に、該
コア層の表裏面側の層を無発泡層であるスキン層に形成
した多層型の発泡シートである。なお、ここでは発泡シ
ートの層の数を3層としたが、層の数は特に限定されず
いくつでも良い。
【0017】上記構成を有する発泡シート成形用ダイ5
1による作用を以下に説明する。まず、フィードブロッ
ク14のコア層樹脂用供給口53からコア層樹脂57を
導入し、スキン層樹脂用供給口54からスキン層樹脂5
8を導入することによって、厚さ方向Cの中間部にコア
層樹脂57が、その両側にスキン層樹脂58が配置され
て溶融樹脂57,58が合流部55において合流し積層
樹脂が形成される。次いで、この積層樹脂は、導管15
を介してマニホールド部2で流路幅方向Aに分配され、
プリランド部3、チョーク部6、急拡大部7、略平行流
路部8の順に流れ方向Bに沿って流れる。チョーク部6
の流路厚さが他の部分に比べて小さいので、ダイ出口の
リップ先端部11に近いチョーク部6で急激な圧力低下
が起こる。このため、コア層の樹脂はチョーク部6の内
部で発泡を開始するが、チョーク部6は比較的低温な1
10〜200℃に調整されているので、チョーク部6を
流れる溶融樹脂はあまり温度上昇せず、また、チョーク
部6では発泡の度合いは極めて小さい。急拡大部7にお
いて、コア層樹脂57は温度が低いまま急激に発泡し、
スキン層樹脂58は、略平行流路部8の流路壁8aで加
熱され粘度が低下する。発泡した樹脂は、熱伝導率が極
めて小さいので、加熱はスキン層の樹脂に限定される。
このため、内部の樹脂温度が低く、表面のみ温度が高い
状態を実現でき、内部的には、樹脂温度を下げることに
より、気体拡散を抑制すると共に、高粘弾性を維持する
ことにより、均質且つ高倍率発泡を実現できる。また、
表面的には、樹脂粘度を低下させて壁面との滑り性(せ
ん断特性)を向上させて、光沢のある平滑な表面を有す
る発泡シートを得ることができる。
【0018】[第3の実施の形態]次いで、第3の実施
形態に係る発泡シート成形用ダイ61について図5と図
6を用いて説明する。このダイ61は、厚さ方向の中間
部に形成するコア層を発泡層とし、該コア層の両側を無
発泡層であるスキン層にした多層の発泡シートを成形す
るためのダイ61であって、上記第1の実施形態に係る
Tダイ1のマニホールド2を複数設けることによって溶
融樹脂を積層させるマルチマニホールド式多層Tダイ6
1である。上記発泡シート成形用ダイ61は、上部に3
つの導管65が配設され、該導管65の下部にマニホー
ルド部62が連通して形成されている。該マニホールド
部62の下流側にはプリランド部63が設けられ、該プ
リランド部63の下部は流路厚さが急激に小さくなって
おり、1本のチョーク部66に合流している。
【0019】上記構成を有する発泡シート成形用ダイ6
1による作用を以下に説明する。まず、中央の導管65
からコア層樹脂57を、両側の導管65,65からスキ
ン層樹脂58を供給し、それぞれの導管65からマニホ
ールド部62、プリランド部63を介してチョーク部6
6にて溶融樹脂が合流する。こののち、急拡大部67、
略平行流路部68の順に樹脂流れ方向Bに沿って流れ、
ダイ出口のリップ先端部11から発泡シートが排出され
る。ここで、チョーク部66の流路厚さが他の部分に比
べて小さいので、ダイ出口に近いチョーク部66で急激
な圧力低下が起こる。このため、コア層の樹脂はチョー
ク部66内部で発泡を開始するが、チョーク部66は比
較的低温な110〜200℃に温度調整されており、チ
ョーク部66を流れる溶融樹脂はあまり温度上昇しない
ため、チョーク部66では、発泡の度合いは極めて小さ
い。また、急拡大部67で、コア層樹脂57は温度が低
いまま急激に発泡し、スキン層樹脂58は、略平行流路
部68の流路壁68aで加熱され粘度が低下する。発泡
した樹脂は、熱伝導率が極めて小さいので、加熱はスキ
ン層の樹脂に限定される。このため、内部の樹脂温度が
低く、表面のみ温度が高い状態を実現でき、内部的に
は、樹脂温度を下げることにより、気体拡散を抑制する
と共に、高粘弾性を維持することにより、均質及び高倍
率発泡を実現できる。また、表面的には、樹脂粘度を低
下させて壁面との滑り性(せん断特性)を向上させて、
光沢のある、平滑な表面を得ることができる。
【0020】
【発明の効果】本発明に係る発泡シート成形用ダイによ
れば、発泡倍率が向上し、且つ光沢を含む表面性が良好
な発泡シートの成形が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る発泡シート成形用ダイ
の流路幅方向の断面図である。
【図2】図1のV−V線による断面図である。
【図3】第2の実施の形態に係る発泡シート成形用ダイ
の流路幅方向の断面図である。
【図4】図3のW−W線による断面図である。
【図5】第3の実施の形態に係る発泡シート成形用ダイ
の流路幅方向の断面図である。
【図6】図5のX−X線による断面図である。
【図7】従来の発泡シート成形用ダイの流路幅方向の断
面図である。
【図8】図7のY−Y線による断面図である。
【図9】従来の発泡シート成形用ダイの流路幅方向の断
面図である。
【図10】図9のZ−Z線による横断面図である。
【符号の説明】
1,51,61 発泡シート成形用ダイ 2,62 マニホールド部 3,63 プリランド部 6,66 チョーク部 7,67 急拡大部 8,68 略平行流路部 10 断熱材 14 フィードブロック 15,65 導管 21 チョーク部流路厚さ可変バー 22 ダイリップ流路厚さ可変バー 31 空気配管 32 電気ヒータ 40 溶融樹脂 53 コア層樹脂用供給口 54 スキン層樹脂用供給口 55 合流部 57 コア層樹脂 58 スキン層樹脂 59 積層樹脂 A ダイ幅方向 B 流れ方向 C 厚さ方向
フロントページの続き (72)発明者 中村 知己 愛知県名古屋市中村区岩塚町字高道1番地 三菱重工業株式会社名古屋機器製作所内 (72)発明者 坪井 昌宏 愛知県名古屋市中村区岩塚町字高道1番地 三菱重工業株式会社名古屋機器製作所内 Fターム(参考) 4F207 AG01 AG20 AR06 KA01 KA11 KK45 KL63 KL84

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マニホールド部の下流側にプリランド部
    を介して設けられたチョーク部と、該チョーク部の下流
    側に急拡大部を介して設けられた略平行流路部とを備え
    た発泡シート成形用ダイであって、上記チョーク部を構
    成するチョーク部構成部材及び略平行流路部を構成する
    略平行流路部構成部材の間に断熱材を設けると共に、こ
    のチョーク部構成部材の温度を調整できるチョーク部温
    度調整手段と、該チョーク部温度調整手段から独立して
    温度調整が可能な略平行流路部温度調整手段とを設けた
    ことを特徴とする発泡シート成形用ダイ。
  2. 【請求項2】 樹脂流れ方向の上流に設けられたコア層
    樹脂用供給口及びスキン層樹脂用供給口と、これらの供
    給口が合流して形成された合流部と、該合流部の下流側
    にマニホールド部及びプリランド部を介して設けられた
    チョーク部と、該チョーク部の下流側に急拡大部を介し
    て設けられた略平行流路部とを備えた発泡シート成形用
    ダイであって、上記チョーク部を構成するチョーク部構
    成部材及び略平行流路部を構成する略平行流路部構成部
    材の間に断熱材を設けると共に、このチョーク部構成部
    材の温度を調整できるチョーク部温度調整手段と、該チ
    ョーク部温度調整手段から独立して温度調整が可能な略
    平行流路部温度調整手段とを設けたことを特徴とする発
    泡シート成形用ダイ。
  3. 【請求項3】 樹脂流れ方向の上流に設けられたコア層
    樹脂用マニホールド部及びスキン層樹脂用マニホールド
    部と、これらの複数のマニホールド部がプリランド部を
    介して合流して形成されたチョーク部と、該チョーク部
    の下流側に急拡大部を介して設けられた略平行流路部と
    を備えた発泡シート成形用ダイであって、上記チョーク
    部を構成するチョーク部構成部材及び略平行流路部を構
    成する略平行流路部構成部材の間に断熱材を設けると共
    に、このチョーク部構成部材の温度を調整できるチョー
    ク部温度調整手段と、該チョーク部温度調整手段から独
    立して温度調整が可能な略平行流路部温度調整手段とを
    設けたことを特徴とする発泡シート成形用ダイ。
  4. 【請求項4】 上記チョーク部温度調整手段と略平行流
    路部温度調整手段とを用い、上記略平行流路部構成部材
    の温度を、チョーク部構成部材よりも高温に設定したこ
    とを特徴とする請求項1〜3に記載の発泡シート成形用
    ダイ。
  5. 【請求項5】 上記チョーク部構成部材の温度を110
    〜200℃に設定したことを特徴とする請求項4に記載
    の発泡シート成形用ダイ。
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