JP2001156211A - コンデンサ内蔵型配線基板 - Google Patents
コンデンサ内蔵型配線基板Info
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Abstract
に起因する信号ノイズを低減するとともに、コンデンサ
によるインダクタンスを低減する。 【解決手段】絶縁基板1の内部に、コンデンサ素子3を
内蔵するとともに、絶縁基板1の表面に半導体素子4を
搭載する搭載面を具備してなり、コンデンサ素子3が、
2個以上の正電極6aおよび2個以上の負電極6bを具
備するとともに、コンデンサ素子3と絶縁基板1表面と
の間の絶縁基板1内部に、第1および第2の導体層8,
9を形成し、コンデンサ素子3のすべての正電極6aを
第1の導体層8に、コンデンサ素子3のすべての負電極
6bを第2の導体層9にそれぞれ電気的に接続するとと
もに、第1および第2の導体層8、9からそれぞれ絶縁
基板1表面に達するビアホール導体10を形成し、この
ビアホール導体10と半導体素子4とを接続する。
Description
の電子部品を表面に実装した配線基板に関するものであ
り、具体的には、配線基板内部にコンデンサ素子を内蔵
してなる低インダクタンスの配線基板に関するものであ
る。
求められる電子機器が広く使用されるようになり、さら
にこれに伴って高速動作が可能なパッケージが求められ
ている。このような高速動作を行うためには、電気信号
ノイズを極力低減する必要がある。そのためには、コン
デンサ等の受動電子部品を能動電子素子の近傍に配置
し、電子回路の配線長を極力短くすることにより、配線
部のインダクタンスを低減することが必要とされてい
る。
えば、特開平7−142871号には、電源層から引き
出された平面パターンと、グランド層から引き出された
平面パターンとの間でバイパスコンデンサを形成させる
ことが提案されている。
ば、半導体素子を気密封止したキャビティの近傍にチッ
プコンデンサを実装して、できるだけ半導体素子の近傍
にチップコンデンサを配置することが提案されている。
開平7−142871号の構造では基板内部の電源層や
グランド層からの引き出しに用いられる平面電極面とを
結線する少数のビアホール導体では電磁界の集中が発生
すること、また、結線するためのビアホール導体の数を
増加させると誘電体層の容量が低下してしまう問題があ
った。
ば、1対の正負極を有するコンデンサをキャビティ内の
一つの段に配置するものの、コンデンサは、半導体素子
の結線部と異なる部分に実装されているために、コンデ
ンサと半導体素子とを結線するためには絶縁基板内のビ
アホール導体や配線回路層で引き回す必要があるために
配線長が長くなりインダクタンスが高くなってしまう。
に起因する信号ノイズを低減するとともに、半導体素子
近傍に配置したコンデンサによるインダクタンスを効果
的に低減した配線基板の構造を提供することを目的とす
るものである。
の内部に、コンデンサ素子を内蔵するとともに、前記絶
縁基板の表面に電子部品を搭載する搭載面を具備してな
るコンデンサ内蔵型配線基板における上記の課題に対し
て検討を重ねた結果、絶縁基板内に内蔵するコンデンサ
素子として、2個以上の正電極および2個以上の負電極
を具備するコンデンサを用いるとともに、該コンデンサ
素子と前記絶縁基板表面との間の絶縁基板内部に、第1
および第2の導体層を形成し、前記コンデンサのすべて
の正電極を前記第1の導体層に、前記コンデンサのすべ
ての負電極と第2の導体層にそれぞれ電気的に接続する
とともに、前記第1および第2の導体層からそれぞれ前
記絶縁基板表面に達するビアホール導体を形成し、この
ビアホール導体と基板表面に搭載される半導体素子など
の電子部品とを電気的に接続することにより、上記の目
的が達成できることを見いだしたものである。
間の絶縁層の厚みが0.3mm以下であることが望まし
い。
子として、2つ以上の正電極と2つ以上の負電極とを有
するコンデンサ素子が低インダクタンスであることに加
え、この低インダクタンスのコンデンサと電子部品とを
接続するにあたり、コンデンサの各正電極および負電極
をそれぞれ1つの導体層に接続した後、この導体層と電
気部品とをビアホール導体を経由して接続するととも
に、導体層と基板表面との間に存在する絶縁層の厚みを
薄くすることによって、導体層と電子部品との距離を短
くできるためにインダクタンスの低減化を有効的に図る
ことができる。
板の一実施例における概略断面図を示す図1をもとに詳
細に説明する。本発明における配線基板Aは、絶縁基板
1の内部にキャビティ2が形成されており、そのキャビ
ティ2内にコンデンサ素子3が内蔵されている。また、
配線基板Aのコンデンサ素子3が内蔵される直上には、
電子部品として半導体素子4が実装されている。
るコンデンサ素子3は、2つ以上の正電極と2つ以上の
負電極を具備するものである。このようなコンデンサ素
子3の一例を図2の概略斜視図に示した。この図2のコ
ンデンサ素子3は、BaTiO3を主成分とするセラミ
ック誘電体層5を積層して形成された直方状の積層体か
らなる積層型セラミックコンデンサからなるものであっ
て、その積層体の外表面には、4つの正電極6aと4つ
の負電極6bとが独立して均等に配置形成されている。
図2(a)のコンデンサ素子においては、負電極6bは
各辺の中央部に、正電極6aは、各角部に形成されてい
る。
には、図2(b)に示されるようなパターンの正極用内
部電極7aと図2(c)に示されるようなパターンの負
極用内部電極7bとが交互に形成されており、正極用内
部電極7aは、正電極6aと、負極用内部電極7bは負
電極6bと積層体の端面でそれぞれ電気的に接続されて
いる。
素子3の電子部品搭載面表面との間の絶縁基板1内部に
は、第1の導体層8、および第2の導体層9が形成され
ている。そして、この第1の導体層8は、図3(a)の
パターン図に示すように、コンデンサ素子3の4つの正
電極6aと、この正電極6aから直上に絶縁層を垂直に
貫通して形成されたビアホール導体10を介して電気的
に接続されている。
(b)に示すパターン図に示すように、コンデンサ素子
3の4つの負電極6bと、この負電極6bから直上に絶
縁層を垂直に貫通して形成されたビアホール導体11を
介して電気的に接続されている。
第2の導体層9とを接続するビアホール導体11と接触
しないように、導体が形成された開口12が形成されて
いる。
接続された第1の導体層8には、さらに、電子部品搭載
面にかけてビアホール導体13が形成されており、基板
表面に設けられた正電極用ランド14と接続されてお
り、また同様に、コンデンサ素子3の負電極6bと接続
された第2の導体層9には、さらに、電子部品搭載面に
かけてビアホール導体15が形成されており、基板表面
に設けられた負電極用ランド16と接続されている。
導体素子4のバンプと、前記正電極用ランド14および
負電極用ランド16と電気的に接続されている。
コンデンサ素子3として、複数の正電極および負電極を
具備するコンデンサ素子を用いることによって、一般的
な1つの正電極および1つの負電極を具備するコンデン
サ素子に比較して、インダクタンスを低減することがで
きる。これは電極部の電磁界の集中が抑えられることに
よるものである。
電極6aおよび負電極6bを一旦ビアホール導体10、
11によってそれぞれ導体層8、9にそれぞれ集約した
後、この導体層8、9からビアホール導体13、15に
よって基板表面に導出させることによって、コンデンサ
素子3の正電極6aや負電極6bから直接、基板表面に
ビアホール導体によって導出するのに比較して、インダ
クタンスを低減することができる。これは、ビアホール
導体部に集中した電磁界を平面な導体層上にて分散させ
ることができるためである。
いて、コンデンサ素子3の上方に位置する絶縁層の厚み
を薄くすることにより、半導体素子4とコンデンサ素子
との接続距離を小さくすることができる結果、さらにイ
ンダクタンスを低減することができる。
成されている絶縁層の厚みx、言い換えれば、基板表面
からコンデンサ素子3までの埋設距離を0.3mm以下
とすることによって効果的にインダクタンスを低減する
ことができる。
内蔵されたコンデンサ素子3の下面側には、コンデンサ
素子3の電極6とそれぞれ接続されたビアホール導体1
7によって、配線基板Aの裏面のパッド18に導出され
ており、このパッド18を電源に接続することができ
る。
ける絶縁基板1の材質としては、上記のようなコンデン
サ素子内蔵構造が形成可能であれば、いわゆる焼結体か
らなるセラミック系絶縁材料、または絶縁成分として少
なくとも有機樹脂を含有する有機系絶縁材料のいずれで
あってもよいが、あらかじめ形成された複数の電極を具
備するコンデンサ素子3を基板内部に埋設した構造を形
成する上では、焼結工程を必要としない有機系絶縁材料
からなることが望ましい。
絶縁材料からなる本発明のコンデンサ内蔵型配線基板の
製造方法について説明する。
ーテル樹脂などの熱硬化性樹脂、または熱硬化性樹脂と
シリカ、アルミナなどのセラミック粉末との混合材料か
らなる未硬化状態の絶縁シート、もしくはガラス繊維や
アラミド繊維の織布または不織布にエポキシ樹脂などの
熱硬化性樹脂を含浸した、未硬化状態のプリプレグを準
備する。
上記プリプレグ20に対して、コンデンサ素子を内蔵す
るキャビティ21をパンチングなどによって形成する
(a)。一方、絶縁シート22に対してビアホール23
を形成しそのビアホール23にCu粉末などの導電性粉
末を含有する導電性ペーストを充填してビアホール導体
24を形成する(b)。その後、この絶縁シート22の
表面に、導体層25を形成する(c)。この導体層25
は例えば、Cu箔、Al箔などの金属箔をに絶縁シート
の表面に貼着した後、レジスト塗布、露光、現像、エッ
チング、レジスト除去の工程によって所定のパターンの
導体層を形成する方法、またはあらかじめ、樹脂フィル
ムの表面に前記金属箔を貼着して上記と同様にして所定
のパターンの導体層を形成したものを前記絶縁シートの
表面に転写する方法がある。このうち、後者の方法は、
絶縁シートがエッチング液などにさらされることがな
く、絶縁シートが劣化することがない点で後者の方が好
適である。
内にコンデンサ素子26を設置するとともに、このプリ
プレグ20の上下に、前記(b)(c)の製造方法を応
用して前記ビアホール導体27や導体層28、半導体素
子との接続用パッド29を形成した絶縁シート30a、
30b,30c,30d,30eを積層し、この積層物
を前記絶縁シートおよびプリプレグ中の熱硬化性樹脂が
硬化するに充分な温度で加熱することにより、図1に示
したようなコンデンサ素子を内蔵した配線基板を作製す
ることができる。
デンサ素子26の正電極および負電極と絶縁シートのビ
アホール導体との電気的な接続を行なうために、ビアホ
ール導体のコンデンサ素子との接続部および/またはコ
ンデンサ素子の正電極および負電極表面に熱硬化温度で
溶融可能な半田を塗布しておくことによって、コンデン
サ素子とビアホール導体との接続を確実に行なうことが
できる。
電体シートの表面に、Ag−Pdの金属ペーストを用い
て図2に示したような正極用内部電極や負極用内部電極
のパターンをスクリーン印刷した。その後、それらのシ
ートを温度55℃、圧力150kg/cm2下で積層密
着させ、グリーンの状態でカッターを用いて切断した
後、大気雰囲気1220℃の温度において焼成してコン
デンサ素体を作製した。
Ag−Pdのペーストを正電極形成部および負電極形成
部に塗布して温度850℃で焼き付け、複数の正電極お
よび負電極を具備する図2で示したような8端子の積層
セラミックコンデンサを作製した。
1.6×1.6×0.3(mm3)、静電容量が11.
0nF、自己インダクタンスが80(pH)であり、4
箇所の正電極と4箇所の負電極とが形成されたものであ
る。 (2)A−PPE(熱硬化型ポリフェニレンエーテル)
樹脂(硬化温度=200)55体積%、ガラス織布45
体積%のプリプレグを準備した。また、同じくプリプレ
グの一部に炭酸ガスレーザーによるトレパン加工により
収納するコンデンサの大きさよりもわずかに大きい縦
1.7mm×横1.7mmのキャビティを形成した。 (3)一方、PPE(ポリフェニレンエーテル)樹脂に
対しシリカ粉末50体積%の割合となるように、ワニス
状態の樹脂と粉末を混合しドクターブレード法により、
厚さ150μmの複数の絶縁シートを作製し、それらの
絶縁シートに、導体層と半導体素子のバンプと接続する
ためのビアホール導体、およびコンデンサ素子と導体層
とを接続するためのビアホール導体として、パンチング
で直径0.1mmのビアホールを複数個形成し、表面に
銀をメッキした平均粒径が5μmの銅粉末を含む導体ペ
ーストを充填してビアホール導体を形成した。なお、ビ
アホール導体としては、半導体素子のバンプの数に適合
して、42〜252個のビアホール導体を形成した。 (4)一方、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹
脂からなる転写シートの表面に接着剤を塗布し、厚さ1
2μm、表面粗さ0.8μmの銅箔を一面に接着した。
そして、フォトレジスト(ドライフィルム)を塗布し露
光現像を行った後、これを塩化第二鉄溶液中に浸漬して
非パターン部をエッチング除去して正極用導体層および
負極用導体層を形成した。
μm、配線と配線との間隔が20μmの微細なパターン
である。 (5)そして、(2)で作製した絶縁シートの表面に、
転写シートの導体層側を絶縁シートに30kg/cm2
の圧力で圧着した後、転写シートを剥がして、導体層を
絶縁シートに転写させた。 (6)次に、(2)で作製したキャビティが形成された
プリプレグのキャビティ内に(1)で作製した積層セラ
ミックコンデンサチップを仮設置し、チップの周りの隙
間にエポキシ樹脂40体積%、シリカ60体積%を充填
して仮固定した。
導体層およびビアホール導体を有する2枚の絶縁シート
を積層し、さらに、更にその上に半導体素子搭載面とな
り、ビアホール導体および配線回路層が形成された1枚
の絶縁シートを仮積層しておき、その半導体素子の実装
面とは逆側の表面に、前記(1)で作製した内蔵用コン
デンサを載置し、コンデンサの表面に形成された電極と
ビアホール導体の端部の露出部が当接するように位置合
わせし、有機系接着剤によって仮固定した。 (7)そして、この積層物を200℃で1時間加熱して
完全硬化させて多層配線基板を作製した。なお、加熱に
よる樹脂の流動で絶縁シートの空隙が収縮して絶縁層と
コンデンサチップとが密着しチップと絶縁層との隙間は
ほとんどなくなっていた。こうして、1層あたりの絶縁
層厚みが0.10mmの評価基板を作製した。
ンピーダンスアナライザを用いて、周波数1.0MHz
〜1.8MHzにおいて、インピーダンスの周波数特性
を測定し、同時に、1MHzでのコンデンサの容量値を
測定し、そして、f0=1/(2π(L・C)1/2)(式
中、f0:共振周波数(Hz)、C:静電容量(F),
L:インダクタンス(H))に基づいて、共振周波数か
らインダクタンスを計算で求めた。
みを表1のように変えて特性の変化を測定した。
素子の1つの正電極および1つの負電極をビアホール導
体によって直接、基板表面に導出させた比較用評価基板
1(No.9)、コンデンサ素子を配線基板の表面に半
導体素子と並べて搭載させて、内部配線回路層を介して
半導体素子と接続した比較用配線基板2(No.10)
を作製した。
対の電極(正電極1つ、負電極1つ)の従来の積層セラ
ミックコンデンサを内蔵し、その電極と導体層を介する
ことなく、直接、ビアホール導体によって基板表面に導
出させた比較用配線基板3(No.11)を作製し、同
様な評価を行なった。
基づき、複数の電極を有するコンデンサ素子を内蔵し、
正極用導体層および負極用導体層を形成した本発明のコ
ンデンサ内蔵型配線基板(試料No.1〜8)は、コン
デンサ素子を内蔵するものの正極用導体層および負極用
導体層を形成しない配線基板(試料No.11)に比較
して、共振周波数が高く、インダクタンスを300pH
以下とすることができた。また、本発明の配線基板にお
いては、絶縁層厚みを薄くするほどインダクタンスを低
減することができた。
線基板(試料No.10)は、サンプルから測定端子を
内層を通した周回回路となっているために、半導体素子
とコンデンサ素子とを0.3mmに近接して実装しても
インダクタンスは内蔵型に比較して高い値であった。
デンサ素子を内蔵した配線基板において、半導体素子な
どの電子部品の直下に2層の導体層を形成し、且つこの
2層の導体層に対して、配線基板内に内蔵された複数の
正電極および負電極を有するコンデンサ素子の各正電極
および負電極を接続し、それら2層の導体層の上側の絶
縁層を貫通するビアホール導体を介して基板表面に搭載
された電子部品と接続することによって、インダクタン
スを低減できること、ならびに配線基板表面に半導体素
子を実装した場合の動作における信号ノイズを効果的に
低減することができる。
図である。
ためのものであって、(a)は、概略斜視図、(b)は
正極用内部電極のパターン図、(c)は負極用内部電極
パターン図である。
のパターン図と、(b)第2の導体層のパターン図であ
る。
ために工程図である。
Claims (4)
- 【請求項1】絶縁基板の内部に、コンデンサ素子を内蔵
するとともに、前記絶縁基板の表面に電子部品を搭載す
る搭載面を具備してなるコンデンサ内蔵型配線基板であ
って、前記コンデンサ素子が、2個以上の正電極および
2個以上の負電極を具備するとともに、該コンデンサ素
子と前記絶縁基板表面との間の絶縁基板内部に、第1お
よび第2の導体層を形成し、前記コンデンサのすべての
正電極を前記第1の導体層に、前記コンデンサのすべて
の負電極と第2の導体層にそれぞれ電気的に接続すると
ともに、前記第1および第2の導体層からそれぞれ前記
絶縁基板表面に達するビアホール導体を形成してなるこ
とを特徴とするコンデンサ内蔵型配線基板。 - 【請求項2】前記導体層と前記絶縁基板表面との間の絶
縁層の厚みが0.3mm以下であることを特徴とする請
求項1記載のコンデンサ内蔵型配線基板。 - 【請求項3】前記絶縁基板が、有機樹脂を含有すること
を特徴とする請求項1記載のコンデンサ内蔵型配線基
板。 - 【請求項4】前記コンデンサ素子が、積層セラミックコ
ンデンサからなることを特徴とする請求項1記載のコン
デンサ内蔵型配線基板。
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