JP2001156059A - 絶縁膜の形成方法および半導体装置の製造方法 - Google Patents

絶縁膜の形成方法および半導体装置の製造方法

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JP2001156059A JP2000271963A JP2000271963A JP2001156059A JP 2001156059 A JP2001156059 A JP 2001156059A JP 2000271963 A JP2000271963 A JP 2000271963A JP 2000271963 A JP2000271963 A JP 2000271963A JP 2001156059 A JP2001156059 A JP 2001156059A
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績 宮永
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弘明 中岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱酸化法に代わる低温酸化による絶縁膜の形
成方法とこれを利用した半導体装置の製造方法とを提供
する。 【解決手段】 処理室であるチャンバー1内を酸素を含
む雰囲気にして、ウエハー4を室温,180℃程度の低
温に保持して、チャンバー1内にプラズマを発生し、バ
イアス電極3によってこのプラズマにウエハー4側への
バイアスを付加し、プラズマをウエハー4に照射する。
ウエハー4上の露出している半導体層が酸化されて、酸
化膜が形成される。熱酸化法とは異なり、室温でも酸化
膜が形成できる。フォトレジスト膜の洗浄によってエッ
チングされた注入保護絶縁膜の修復、ポリシリコン膜の
段差の緩和,トレンチ内の段差の緩和などに利用でき
る。また、金属を含むゲート電極形成後のフォトレジス
ト膜の除去前に、フォトレジスト膜を付けたままで酸化
による汚染保護膜を形成することもできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高信頼性の酸化膜
を低温で形成できる絶縁膜の形成方法およびこれを利用
した半導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体集積回路の高集積化の要請
に伴って、例えばトランジスタの極浅接合構造の採用
や、STI(Shallow Trench Isolation)による素子分
離の採用がなされている。極浅接合構造の採用やSTI
の採用に伴い、ゲート酸化膜形成(熱酸化)時に生じる
STI端部の応力集中によって活性領域中に転位欠陥が
発生し、その結果接合リークが増大したり、ゲート酸化
膜形成時に生じる接合プロファイルの変化によってしき
い値電圧のバラツキが増大するおそれが生じてきてい
る。そこで、これらの不具合を回避するために、酸化膜
を形成するためのプロセスの低温化が非常に重要になっ
てきている。
【0003】また、半導体集積回路の高集積化の要請に
伴って、MOSFETのゲート長が縮小されてきている
ことから、ショートチャネル効果の抑制が困難になって
きている。そのため、NMOSFETのゲート電極用ポ
リシリコン膜にリンイオン注入を、PMOSFETのゲ
ート電極用ポリシリコン膜にボロンイオン注入を行っ
て、デュアルゲート電極と呼ばれるゲート電極構造にす
ることにより、ショートチャネル効果を抑制するように
なされている。
【0004】図21(a)〜(d)および図22(a)
〜(d)は、トレンチ分離構造とデュアルゲート構造と
を有する従来のCMOSデバイスの製造工程を示す断面
図である。
【0005】まず、図21(a)に示す工程で、Si基
板100にトレンチ分離領域101を形成した後、フォ
トリソグラフィー工程により、保護酸化膜102の上
に、NMOSFET形成領域Rnを覆い、PMOSFE
T形成領域Rpを開口したフォトレジスト膜103を形
成する。そして、Si基板100のうちフォトレジスト
膜103の開口部に位置する領域(PMOSFET形成
領域Rp)内に、Nウエル領域104を形成するための
リンイオン(P+ )の注入,しきい値制御用のリンイオ
ン(P+ )の注入,パンチスルーストッパー用のヒ素イ
オン(As+ )の注入を行なう。
【0006】次に、図21(b)に示す工程で、アッシ
ング及びRCA洗浄によりフォトレジスト膜103を除
去する。
【0007】次に、図21(c)に示す工程で、フォト
リソグラフィー工程により、保護酸化膜102の上に、
PMOSFET形成領域Rpを覆い、NMOSFET形
成領域Rnを開口したフォトレジスト膜105を形成す
る。そして、Si基板100のうちフォトレジスト膜1
05の開口部に位置する領域(NMOSFET形成領域
Rn)内に、Pウエル領域106を形成するためのボロ
ンイオン(B+ )の注入,しきい値制御用のボロンイオ
ン(B+ )の注入,パンチスルーストッパー用のボロン
イオン(B+ )の注入などを行なう。
【0008】次に、図21(d)に示す工程で、アッシ
ング及びRCA洗浄によりフォトレジスト膜105を除
去した後、保護酸化膜102を除去してから、酸素雰囲
気中で、Si基板100を約800〜1000℃で加熱
することにより、N型ウエル領域104,P型ウエル領
域106の上に、それぞれゲート酸化膜107a,10
7bを形成する。
【0009】次に、図22(a)に示す工程で、基板上
にゲート電極用ポリシリコン膜108を堆積した後、ポ
リシリコン膜108の上に、NMOSFET形成領域R
nを覆い、PMOSFET形成領域Rpを開口したフォ
トレジスト膜109を形成する。そして、ポリシリコン
膜のうちフォトレジスト膜109の開口部に位置する領
域(PMOSFET形成領域Rp)内にボロンイオン
(B+ )を注入する。
【0010】同様に、図22(b)に示す工程で、アッ
シング及びRCA洗浄により、フォトレジスト膜109
を除去した後、フォトリソグラフィー工程により、ポリ
シリコン膜108の上に、PMOSFET形成領域Rp
を覆い、NMOSFET形成領域Rnを開口したフォト
レジスト膜110を形成する。そして、ポリシリコン膜
108のうちフォトレジスト膜110の開口部に位置す
る領域(NMOSFET形成領域Rn)内にリンオン
(P+ )を注入する。
【0011】次に、図22(c)に示す工程で、アッシ
ング及びRCA洗浄により、フォトレジスト膜110を
除去した後、ポリシリコン膜108内に注入した不純物
を活性化するための熱処理を行なう。これにより、PM
OSFET形成領域RpにはP型ポリシリコン膜108
pが、NMOSFET形成領域RnにはN型ポリシリコ
ン膜108nがそれぞれ形成されることになる。
【0012】次に、P型ポリシリコン膜108pおよび
N型ポリシリコン膜108nをパターニングして、PM
OSFETのゲート電極108aとNMOSFETのゲ
ート電極108bとをそれぞれ形成する。
【0013】また、近年、チップ面積の縮小化及びデバ
イスの高速化に対応すべく、MOSFETのゲート電極
の低抵抗化が図られており、その1つの有力な手段とし
て、ゲート電極の一部を金属(リフラクトリ金属又はそ
のシリサイド)により構成したいわゆるポリメタルゲー
トやポリサイドゲート構造が知られている。
【0014】図23(a)〜(d)は、ポリメタル構造
を有する従来のCMOSデバイスの製造工程を示す断面
図である。
【0015】まず、図21(a)〜(d)に示す工程と
同様の工程を行なって、Si基板100に、PMOSF
ET形成領域RpとNMOSFET形成領域Rnとを区
画するトレンチ分離領域101と、N型ウエル領域10
4と、P型ウエル領域106と、ゲート酸化膜107
a,107bを形成する。そして、図23(a)に示す
ように、基板上に、ポリシリコン膜120と、チタンシ
リサイドなどの金属膜121と、シリコン窒化膜などの
絶縁膜122とを順次積層する。
【0016】次に、図23(b)に示す工程で、フォト
リソグラフィー工程を行なって、ゲート電極形成領域を
覆うフォトレジスト膜115を形成した後、フォトレジ
スト膜をマスクとするドライエッチング(異方性エッチ
ング)により、絶縁膜122,金属膜121およびポリ
シリコン膜120をパターニングする。これにより、P
MOSFET形成領域Rpには、下部ゲート電極120
aおよび上部ゲート電極121aからなるゲート電極1
25aと、ゲート上保護膜122aとが形成される。ま
た、NMOSFET形成領域Rnには、下部ゲート電極
120bおよび上部ゲート電極121bからなるゲート
電極125bと、ゲート上保護膜122bとが形成され
る。
【0017】次に、図23(c)に示す工程で、基板上
に、NMOSFET形成領域Rnを覆い、PMOSFE
T形成領域Rpを開口したフォトレジスト膜116を形
成し、フォトレジスト膜116およびゲート電極125
aをマスクとして、Si基板100内にボロンイオン
(B+ )を注入してPMOSFETのソース・ドレイン
領域126を形成する。
【0018】次に、図23(d)に示す工程で、アッシ
ング及びRCA洗浄によりフォトレジスト膜116を除
去した後、基板上に、PMOSFET形成領域Rpを覆
い、NMOSFET形成領域Rnを開口したフォトレジ
スト膜(図示せず)を形成し、フォトレジスト膜および
ゲート電極125bをマスクとして、Si基板100内
にヒ素イオン(As+ )を注入してnMOSFETのソ
ース・ドレイン領域127を形成する。その後、アッシ
ング及びRCA洗浄により、フォトレジスト膜を除去す
る。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記各
図に示される従来の半導体装置においては、以下のよう
ないくつかの不具合があった。
【0020】第1に、図22(d)に示すように、PM
OSFETのゲート酸化膜107aとNMOSFETの
ゲート酸化膜107bとでは、互いに厚みが異なるとい
う不具合があった。これは、図21(d)に示すゲート
酸化膜を形成するための熱酸化工程において、保護酸化
膜102のうち,リンイオン(又はヒ素イオン)が注入
されているPMOSFET形成領域Rpの部分に比べ、
ボロンイオンが注入されているNMOSFET形成領域
Rnの部分のほうが酸化速度が速いからである。また、
850〜1000℃の熱処理が施される際に、P型ウエ
ル領域106におけるNMOSFETのしきい値電圧を
制御するための不純物濃度プロファイルや、N型ウエル
領域104におけるPMOSFETのしきい値電圧を制
御するための不純物濃度プロファイルが変化することに
起因して、MOSFETのショートチャネル効果の助
長、NMOSFETとPMOSFETのしきい値電圧の
バラツキの増大、オフリーク電流の増大などの不具合が
生じていた。
【0021】第2に、ゲート電極用ポリシリコン膜10
8のうちP型ポリシリコン膜108p内に注入したボロ
ンが、熱酸化の際の900〜1000℃の熱処理によっ
てゲート酸化膜107aを突き抜けてN型ウエル領域1
04に拡散することにより、ゲート酸化膜の信頼性の低
下や、PMOSFETのしきい値電圧のバラツキの増大
を生ぜしめるという不具合がある。
【0022】第3に、図21(b)に示すように、イオ
ン注入後に、アッシング及びRCA洗浄によってフォト
レジスト膜103を除去すると、保護酸化膜102の表
面粗さ(ラフネス)がきわめて大きくなるという現象が
あった。これは、イオン注入の際にイオンによる衝撃を
受けることと、RCA洗浄によって保護酸化膜102が
不均一なエッチングを受けることに起因するものと思わ
れる。そして、保護酸化膜102の表面粗さが大きい状
態でウエル領域形成のためのつまりしきい値制御のため
のイオン注入を行なっても、ウエル領域内のチャネル領
域に相当する部分の不純物濃度の各MOSFET間にお
けるばらつきが大きくなる。すなわち、各MOSFET
のしきい値電圧のばらつきが大きくなるという不具合が
あった。また、RCA洗浄によってSi基板100もエ
ッチングされる。例えばイオン注入されたSi基板が露
出した状態でRCA洗浄を行うと、しきい値制御用の不
純物イオンが注入されているSi基板100も数nmの
厚み分だけエッチングされることがある。そのために、
注入された不純物の濃度プロファイルが変化するので、
特に、ベリッドトランジスタ構造を有するMOSFET
においては、しきい値電圧が大きく変動することにな
る。
【0023】第4に、図22(d)に示すように、ポリ
シリコン膜108をパターニングして、ゲート電極10
8a,108bを形成する際に、Si基板100の活性
領域の表面が荒れることがある。ポリシリコン膜のエッ
チング終了時期を検知した状態でも、完全にポリシリコ
ン膜がなくなっているわけではなくエッチング残りやサ
イドウォールとして部分的にポリシリコン膜が残存して
いることから、これを除去するためにオーバーエッチン
グが行なわれている。しかるに、近年のゲート酸化膜の
薄膜化(数nm)に伴い、オーバーエッチングによって
ポリシリコン膜が完全に除去される前に、ゲート酸化膜
のポリシリコン膜によって覆われていない部分のみがエ
ッチングされることがあり、その下方のSi基板100
も部分的に除去されてしまうと、活性領域の表面が荒れ
ることになる。その結果、サリサイド工程において良好
なシリサイド層が形成されないことがある。また、ソー
ス・ドレイン用イオン注入のプロファイルが均一に形成
されないため、接合リークの増大につながる。
【0024】第5に、図23(d)に示すように、金属
膜121のパターニング後にフォトレジスト膜116な
どをアッシング及びRCA洗浄により除去する際に、各
MOSFETのゲート電極125a,125bのうち,
金属によって構成されている上部電極121a,121
bが側面からエッチングされる。そして、エッチングに
よりエッチング液(洗浄液)内に溶け込んだ金属イオン
がSi基板100の表面から活性領域内に侵入すると、
MOSFETの接合リークを発生させる原因となるとい
う不具合があった。一方、基板面を覆う熱酸化膜を形成
してこの汚染を防止しようとすると、金属によって構成
されている上部電極121a,121bが剥がれるとい
う不具合がある。
【0025】第6に、図22(b)に示すように、アッ
シング及びRCA洗浄により、フォトレジスト膜10
9,110を除去する際や、炉前洗浄の際に、ポリシリ
コン膜108もある程度エッチングされる。ところが、
ボロンイオンが注入されたP型ポリシリコン膜108p
と、リンイオン(又はヒ素イオン)が注入されたN型ポ
リシリコン膜108nとでは、エッチング速度が異なる
ためにP型ポリシリコン膜108pとN型ポリシリコン
膜108nとの境界に段差が生じることがある。この段
差が急峻である場合、図22(d)に示す断面において
は何も不具合はないように見えるが、シリサイドゲート
構造を有するCMOSインバータにおいては以下のよう
な不具合が生じるおそれがある。
【0026】図24(a)〜(c)は、図22(d)に
示す断面に直交する断面(図25のXXIV-XXIV 線断面)
におけるゲート電極108a,108bの構造のみを抜
き出して、シリサイド化工程を示す断面図である。ま
た、図25は、CMOSインバータのゲート電極および
その下方の部分を示す平面図である。すなわち、CMO
Sインバータの場合、図22(d)に示す断面に直交す
る断面では、PMOSFETとNMOSFETとの間で
ゲート電極は互いにつながった状態となっている。
【0027】そして、図24(a)に示すような急峻な
段差が存在する状態で、図24(b)に示すように、ゲ
ート電極108a,108b上に後の工程でシリサイド
膜を形成するために例えばCo膜等をゲート電極108
a,108bの上に堆積しても、この段差部の側壁には
Co膜等が十分堆積されない。
【0028】その結果、図24(c)に示すように、シ
リサイド化を行なった後に、段差部でCoSi2 膜等の
シリサイド膜がきわめて薄くなるか形成されないことに
なる。したがって、CMOSインバータにおいてNMO
SFETのゲート電極108bに電圧を印加しても、両
者間の抵抗がきわめて大きくなってPMOSFETのゲ
ート電極108aに電界が伝わらないおそれがあった。
【0029】第7に、STI構造(トレンチ分離領域)
を形成する際にも、以下のような不具合があった。図2
6は、従来のトレンチ分離領域の形状を示す断面図であ
る。同図に示すように、Si基板100の上にパッド酸
化膜131とマスク用窒化膜132とが積層され、Si
基板100のうちマスク用窒化膜132の開口部の下方
に位置する部分をエッチングすることにより、トレンチ
134が形成される。そして、トレンチ内におけるSi
基板100を熱酸化して熱酸化膜135を形成した後、
トレンチ内にCVD酸化膜を埋め込んでトレンチ分離領
域136を形成している。
【0030】しかしながら、マスク用窒化膜132の厚
み,パッド酸化膜131の厚み,又はマスク用窒化膜1
32の平面上の寸法によってトレンチ内の各エッジ部に
おける熱酸化膜135の厚みが変化することがある。特
に、エッジ部において熱酸化膜135が薄膜化されるホ
ーン現象が生じると、トレンチ134内におけるSi基
板100のコーナー部に急峻なエッジが形成されるの
で、このエッジに電界が集中してゲート絶縁膜の破壊や
ハンプ現象(エッジトランジスタの作動)などの不具合
が生じる。熱酸化膜135を形成する際の温度を900
℃以下の低温にすると、特にホーン現象が顕著になるた
めに、これを回避すべく熱酸化処理時の温度を1000
℃にすることもできるが、反面、酸化温度が高くなるほ
ど窒化膜132のストレスが大きくなり、Si基板10
0中に発生する欠陥が増大するという不具合がある。
【0031】本発明の目的は、上述のような不具合が根
本的に熱酸化による酸化膜の形成時に高温処理が必要で
あることに起因することに着目し、低温の処理による酸
化を利用して酸化膜を形成する手段を講ずることによ
り、上述のような不具合を解消しうる絶縁膜の形成方法
および半導体装置の製造方法を提供することにある。
【0032】
【課題を解決するための手段】上記不具合を解消するた
めに、本発明は、バイアスを付加したプラズマを利用し
て、低温で酸化膜又は酸窒化膜を形成している。
【0033】本発明の絶縁膜の形成方法は、半導体層を
有する基板を処理室内に設置するステップ(a)と、上
記処理室を酸素を含む雰囲気に維持した状態で、処理室
内に上記基板方向へのバイアスが付加されたプラズマを
発生させて、上記半導体層にバイアスが付加されたプラ
ズマを照射するステップ(b)とを含み、上記基板の露
出している半導体層の上に、少なくとも酸素と半導体と
の反応による絶縁膜を形成する方法である。
【0034】この方法により、熱酸化法に比べて低い温
度で、プラズマを利用した半導体の酸化を行なって絶縁
膜を形成することができる。したがって、この特質を利
用して、基板を高温にすることによる特性の悪化などの
不具合を回避しながら、半導体装置の様々な部材として
機能する絶縁膜を形成することができる。
【0035】上記絶縁膜の形成方法において、上記ステ
ップ(b)では、上記バイアスの大きさを調整すること
により、上記絶縁膜の厚みを制御することができる。
【0036】上記絶縁膜の形成方法において、上記ステ
ップ(b)を、300℃以下の温度で行なうことが好ま
しい。
【0037】上記絶縁膜の形成方法において、上記ステ
ップ(b)を、200℃以下の温度で行なうことがより
好ましい。
【0038】上記絶縁膜の形成方法において、上記ステ
ップ(b)を、上記基板上にフォトレジスト膜が形成さ
れている状態で行なうこともできる。
【0039】上記絶縁膜の形成方法において、上記絶縁
膜をMISトランジスタのゲート絶縁膜として用いるこ
ともできる。
【0040】上記絶縁膜の形成方法において、少なくと
も上記工程(b)の前に、半導体基板内に、第1導電型
不純物がドープされた第1の活性領域と、第2導電型不
純物がドープされた第2の活性領域とを形成する工程を
含み、上記工程(b)では、上記第1および第2の活性
領域の上に第1の絶縁膜および第2の絶縁膜を形成する
ことにより、熱酸化法とは異なり、互いにほぼ等しい厚
みを有する第1の絶縁膜と第2の絶縁膜とを形成するこ
とができる。
【0041】上記絶縁膜の形成方法において、上記ステ
ップ(b)の後に、上記絶縁膜の熱処理を行なうステッ
プをさらに含むことにより、絶縁膜の均質化やその表面
のカーボンの汚染を除去することができ、絶縁膜の信頼
性が向上する。
【0042】上記絶縁膜の形成方法において、上記ステ
ップ(b)を、窒素と酸素とを含む雰囲気中で行なって
もよく、NOガスを含む(酸窒化)雰囲気中で行なって
もよいし、酸素とN2 とを含む(酸窒化)雰囲気中で行
なってもよい。この場合には酸窒化膜が形成されること
になる。
【0043】また、上記ステップ(b)を、O2 を含み
実質的に窒素を含まない雰囲気中で行なうことにより、
酸化膜が形成される。
【0044】本発明の第1の半導体装置の製造方法は、
半導体基板の第1,第2の活性領域上に絶縁膜を形成す
る工程(a)と、上記第2の活性領域を覆い上記第1の
活性領域上を開口した第1のフォトレジスト膜を形成す
る工程(b)と、上記第1のフォトレジスト膜の上方か
ら上記第1の活性領域内に不純物イオンを注入する工程
(c)と、上記第1のフォトレジスト膜を除去する工程
(d)と、上記半導体基板に、酸素を含む雰囲気中で半
導体基板側へのバイアスが付加されたプラズマを照射し
て、上記絶縁膜の厚みを回復させる工程(e)と、上記
第1の活性領域を覆い上記第2の活性領域上を開口した
第2のフォトレジスト膜を形成する工程(f)と、上記
第2のフォトレジスト膜の上方から上記第2の活性領域
内に不純物イオンを注入する工程(g)とを含んでい
る。
【0045】この方法により、工程(d)で、イオン注
入や第1のフォトレジスト膜を除去するためのアッシン
グや洗浄によって絶縁膜もエッチングされ厚みにばらつ
きを生じるが、工程(e)のバイアスプラズマ酸化処理
によって絶縁膜の厚みが元のほぼ均一な厚みになるよう
修復される。したがって、その後工程(g)で注入され
る不純物イオンの第2の活性領域内での分布を再現性よ
く制御することができる。
【0046】上記第1の半導体装置の製造方法におい
て、上記工程(c)を、MISFETのしきい値制御用
の不純物イオンの注入工程とすることにより、MISF
ETのしきい値のばらつきを抑制することができる。
【0047】本発明の第2の半導体装置の製造方法は、
半導体基板の上に、半導体膜を形成する工程(a)と、
上記半導体膜の上に半導体膜の一部を覆い、該一部に隣
接する他の一部を開口した第1のフォトレジスト膜を形
成した後、第1のフォトレジスト膜の上方から上記半導
体膜内に第1導電型不純物イオンを注入する工程(b)
と、上記第1のフォトレジスト膜を除去した後、上記半
導体膜の上に上記他の一部を覆い上記一部を開口した第
2のフォトレジスト膜を形成した後、第2のフォトレジ
スト膜の上方から上記半導体膜内に第2導電型不純物イ
オンを注入する工程(c)と、上記第2のフォトレジス
ト膜を除去する工程(d)と、上記半導体基板に、酸素
を含む雰囲気中で半導体基板側へのバイアスが付加され
たプラズマを照射して、上記半導体膜の上に少なくとも
酸素と半導体との反応による絶縁膜を形成する工程
(e)とを含んでいる。
【0048】この方法により、工程(d)におけるフォ
トレジスト膜の除去のためのアッシングや洗浄の際に、
半導体膜に注入された不純物の導電型の相違によって半
導体膜上面の段差が生じるが、工程(e)において低温
での処理によって半導体膜の上面付近の領域が酸化され
ることによって急峻な段差が丸められる。したがって、
半導体膜中の不純物の分布に悪影響を与えることなく、
その後半導体膜の上に形成される部材が急峻な段差の存
在によって悪影響を受けるのを回避することができる。
【0049】上記第2の半導体装置の製造方法におい
て、上記工程(a)の前に、半導体基板の第1導電型M
ISFET形成領域と第2導電型MISFET形成領域
との上にそれぞれゲート絶縁膜を形成する工程をさらに
含み、上記工程(a)では、上記各ゲート絶縁膜の上
に、上記第1および第2導電型MISFET形成領域に
またがる半導体膜を形成し、上記工程(b)および
(c)では、上記一部を上記第2導電型MISFET形
成領域と、上記他の一部を上記第1導電型MISFET
形成領域とし、上記工程(d)の後に、上記半導体膜を
パターニングして、上記第1導電型MISFET形成領
域と上記第2導電型MISFET形成領域とにまたがる
デュアルゲート型のゲート電極を形成する工程をさらに
含むことにより、CMISインバータのゲート電極にお
ける電界の伝達を良好に維持することができる。
【0050】上記第2の半導体装置の製造方法におい
て、少なくとも上記工程(d)の後に、上記工程(e)
で形成された絶縁膜の少なくとも一部の厚み分を除去し
た後、上記半導体膜の上部をシリサイド化する工程をさ
らに含むことにより、低抵抗化されたゲート電極におけ
る電界の伝達を良好に維持することができる。
【0051】本発明の第3の半導体装置の製造方法は、
半導体基板上に絶縁膜を形成する工程(a)と、上記絶
縁膜の上に半導体膜を形成する工程(b)と、フォトレ
ジスト膜をマスクとするエッチングにより上記半導体膜
をパターニングして、MISFETのゲート電極を形成
する工程(c)と、上記フォトレジスト膜を残したまま
で、上記半導体基板に、酸素を含む雰囲気中で半導体基
板側へのバイアスが付加されたプラズマを照射して、上
記露出している絶縁膜の上に残存する半導体膜のエッチ
ング残りを酸化する工程(d)とを含んでいる。
【0052】この方法により、半導体膜をパターニング
して形成される部材の周囲に導体として機能するエッチ
ング残りが存在したままになったり、後に絶縁膜を除去
する際に不均一なエッチングによって半導体基板面が荒
らされたりするのを回避することができる。
【0053】上記第3の半導体装置の製造方法におい
て、上記工程(d)の後に、酸化されたエッチング残り
と上記絶縁膜の露出している部分とを除去する工程と、
上記半導体基板のうち絶縁膜の除去によって露出した部
分の上をシリサイド化する工程とをさらに含むことによ
り、MISFETのソース・ドレイン領域の一部となる
低抵抗のシリサイド層を形成することができる。
【0054】上記工程(d)を、200℃以下の温度で
行なうことにより、工程(d)をフォトレジスト膜を付
けたままで行なうことが可能になり、その後、フォトレ
ジスト膜を用いたエッチングによって酸化されたエッチ
ング残りや絶縁膜を除去することが可能になる。
【0055】本発明の第4の半導体装置の製造方法は、
半導体基板上に、第1の絶縁膜と少なくとも金属を含む
導体膜とを順次堆積する工程(a)と、フォトレジスト
膜をマスクとするエッチングにより、上記導体膜と上記
第1の絶縁膜とをパターニングして、ゲート電極及びゲ
ート絶縁膜を形成する工程(b)と、上記フォトレジス
ト膜を残したままで、上記半導体基板に、酸素を含む雰
囲気中で半導体基板側へのバイアスが付加されたプラズ
マを照射して、少なくとも半導体基板の露出している部
分の上に、酸素と半導体との反応による第2の絶縁膜を
形成する工程(c)と、上記フォトレジスト膜を除去す
る工程(d)と、上記半導体基板内の上記ゲート電極の
両側方に位置する領域に不純物を導入して、ソース・ド
レイン領域を形成する工程(e)とを含んでいる。
【0056】この方法により、工程(d)において、ゲ
ート電極を構成する導体膜中の金属が洗浄液に溶け込ん
でも、半導体基板の上に第2の絶縁膜が存在しているの
で、金属イオンが半導体基板内に侵入するのを阻止する
ことができる。しかも、熱酸化のような高温処理を必要
としないので、導体膜中の金属が酸化されるのを回避す
ることができる。
【0057】上記第4の半導体装置の製造方法におい
て、上記工程(a)では、上記導体膜としてポリシリコ
ン膜とその上に積層された金属膜とを形成し、上記工程
(b)では、上記ゲート電極としてポリシリコン膜から
なる下部電極と金属膜からなる上部電極とを形成し、上
記工程(c)では、上記下部電極の側面上にも上記第2
の絶縁膜を形成することにより、ポリメタル構造やポリ
サイド構造を有するゲート電極を有する半導体装置を得
ることができる。
【0058】上記第4の半導体装置の製造方法におい
て、上記工程(a)では、上記導体膜の上にさらにシリ
コン窒化膜を形成し、上記工程(b)では、上記上部電
極の上に窒化膜からなるゲート上保護膜を形成し、上記
工程(d)の後に、上記ポリシリコン膜及び金属膜の側
面上に、窒化膜サイドウォールを形成する工程(f)
と、基板上に、シリコン酸化膜からなる層間絶縁膜を堆
積する工程(g)と、上記層間絶縁膜を貫通して上記ソ
ース・ドレイン領域に到達するコンタクトホールを、上
記ゲート電極に対して自己整合的に形成する工程(h)
とをさらに含むことにより、ポリメタル構造又はポリサ
イド構造といわゆるSAC(セルフアラインコンタク
ト)構造を有しながら、微細化に適した半導体装置が得
られることになる。
【0059】上記第4の半導体装置の製造方法におい
て、上記工程(c)を、200℃以下の温度で行なうこ
とが好ましい。
【0060】本発明の第5の半導体装置の製造方法は、
半導体基板の第1導電型MISFET形成領域の上に第
1のゲート絶縁膜を挟んで第1導電型不純物を含む半導
体膜からなる第1のゲート電極を、上記半導体基板の第
2導電型MISFET形成領域の上に第2のゲート絶縁
膜を挟んで第2導電型不純物を含む半導体膜からなる第
2のゲート電極をそれぞれ形成する工程(a)と、上記
半導体基板に、酸素を含む雰囲気中で半導体基板側への
バイアスが付加されたプラズマを照射して、上記半導体
基板および上記第1,第2のゲート電極の露出している
部分の上に少なくとも酸素と半導体との反応による被覆
絶縁膜を形成する工程(b)と、上記第2導電型MIS
FET形成領域を覆い、上記第1導電型MISFET形
成領域を開口した第1のフォトレジスト膜および上記第
1のゲート電極をマスクとして第1導電型不純物のイオ
ン注入を行なって、上記第1導電型MISFETのソー
ス・ドレイン領域を形成する工程(c)と、上記第1の
フォトレジスト膜を除去する工程(d)と、上記第1導
電型MISFET形成領域を覆い、上記第2導電型MI
SFET形成領域を開口した第2のフォトレジスト膜お
よび上記第2のゲート電極をマスクとして第2導電型不
純物のイオン注入を行なって、上記第2導電型MISF
ETのソース・ドレイン領域を形成する工程(e)とを
含んでいる。
【0061】この方法により、工程(b)で低温で被覆
絶縁膜を形成できるので、熱酸化のようにゲート電極中
のボロンの半導体基板への突き抜け現象を招くことがな
い。そして、被覆絶縁膜によって半導体基板面を保護で
きるので、薄膜化されたゲート絶縁膜において、後の工
程(d)においてフォトレジスト膜を除去する際にソー
ス・ドレイン領域の表面がエッチングされるのを防止す
ることができ、ソース・ドレイン領域のシート抵抗を小
さく維持することができる。
【0062】上記第5の半導体装置の製造方法におい
て、上記工程(b)を、300℃以下の温度で行なうこ
とが好ましい。
【0063】また、上記工程(d)では、上記工程
(b)におけるバイアス以下のバイアスが付加されたア
ッシング処理によりフォトレジスト膜を除去することに
より、半導体基板上に形成されている被覆絶縁膜の厚み
を増やすことなく、アッシングを行なうことが可能にな
る。その結果、半導体基板の表面領域における不純物プ
ロファイルをほとんど変化させないので、半導体装置の
リーク特性などを良好に維持することができる。
【0064】本発明の第6の半導体装置の製造方法は、
半導体基板上にパッド酸化膜とマスク用窒化膜とを順次
堆積する工程(a)と、上記マスク用窒化膜およびパッ
ド酸化膜のうちトレンチ形成領域を開口する工程(b)
と、上記マスク用窒化膜をマスクとするエッチングによ
り、上記半導体基板にトレンチを形成する工程(c)
と、上記半導体基板に、酸素を含む雰囲気中で半導体基
板側へのバイアスが付加されたプラズマを照射して、上
記半導体基板のうち上記トレンチ内に露出している部分
の上に少なくとも酸素と半導体との反応による丸め用絶
縁膜を形成する工程(d)と、上記トレンチ内に絶縁膜
を埋め込んでトレンチ分離領域を形成する工程(e)と
を含んでいる。
【0065】この方法により、工程(b)においてエッ
チングによるトレンチの形成の際に、パッド酸化膜が後
退して露出する半導体基板の急峻なエッジが、工程
(d)における丸め用絶縁膜の形成によって丸められる
ので、ここに形成されるMISFETの電界の集中によ
るゲート絶縁膜の信頼性の低下や、MISFETのハン
プ減小の発生を抑制することができる。
【0066】上記第6の半導体装置の製造方法におい
て、上記工程(d)の後で上記工程(e)の前に、熱酸
化を行なって上記丸め用絶縁膜の厚みを増大させる工程
をさらに含むことにより、電界の集中などの不具合を招
くことなく、トレンチ分離領域の下敷き酸化膜を形成す
ることができる。
【0067】
【発明の実施の形態】−バイアスプラズマ酸化処理によ
る酸化膜の形成−本発明の実施形態について説明する前
に、本発明において用いるバイアスプラズマ酸化処理の
ための装置,バイアスプラズマ酸化処理によって形成さ
れる酸化膜の性質などについて説明する。
【0068】図1は、本発明の各実施形態において用い
るバイアスプラズマ発生装置の構成を概略的に示す断面
図である。バイアスプラズマ発生装置は、チャンバー1
の底部に設置されたアノードとなる下部電極2と、下部
電極2に対向して設置されたカソードとなるバイアス電
極3と、コンデンサ6を挟んで下部電極に高周波電力
(13.56MHz)を印加するための高周波電源5と
を備えている。そして、下部電極2の上に処理用ウエハ
ー4を載置し、チャンバー1の上部からプラズマおよび
反応ガス(酸素)を導入し、チャンバー1の下部電極2
の周辺部に設けられた排気口から反応ガスを排出するよ
うに構成されている。プラズマ発生装置としては、容量
結合型,誘導結合型,ECRプラズマ発生装置、ヘリコ
ン波プラズマ発生装置など、各種のプラズマ発生装置に
おいてバイアス電極を付加したものを用いることができ
る。
【0069】バイアスプラズマによる処理を行なう際に
は、例えば、下部電極2の温度を180℃に設定し、チ
ャンバー上部から酸素ガスを約800(sccm)の流
量で導入して、ガス圧力を0.5Torr(66.65
Pa)にして、高周波電源5により1000(W)の高
周波電力を印加する。これにより、ウエハー4の露出さ
れているSi層(単結晶シリコン,ポリシリコン,アモ
ルファスシリコン)が酸化されてシリコン酸化膜が形成
される。なお、高周波電力に代えて直流電圧を印加して
もよい。以下に説明する実験結果は、高周波電力ではな
くDC電圧の印加によって得られたものである。
【0070】図2(a),(b)は、下部電極の温度を
180℃にして、処理用ウエハーにバイアスプラズマ酸
化処理を行なって形成されたシリコン酸化膜の厚みの処
理時間依存性とバイアス依存性とを示すデータである。
図2(a)において、横軸はバイアスプラズマの印加時
間(sec)を表し、縦軸は形成されるシリコン酸化膜
(SiO2 膜)の厚み(nm)を表している。同図に示
すように、バイアスプラズマ酸化処理を続けていくと、
当初急激に酸化膜の膜厚が増大して3nmに達するが、
その後は、バイアスプラズマ酸化処理を続けてもシリコ
ン酸化膜の厚みの増大速度が低下して、10minの間
のバイアスプラズマによる酸化を行なったときには厚み
が約6nmでほとんど飽和するという特徴的な酸化の形
態を示すことがわかった。
【0071】図3は、予め初期酸化膜が形成されている
ウエハーにバイアスプラズマ酸化処理を行なって得られ
る酸化膜厚みの増大量の初期酸化膜の厚みに対する依存
性を示す図である。同図において、横軸は、バイアスプ
ラズマ酸化処理を行なう前に予め熱酸化によってウエハ
ーに形成されている初期酸化膜の厚みを表している。ま
た、縦軸は、上述の条件(下部電極の温度180℃)で
バイアスプラズマ酸化処理を5min行なったときの酸
化膜の厚みの増大量(nm),つまり新たに形成された
酸化膜の厚みを表している。同図に示すように、初期酸
化膜の厚みが6(nm)以下の条件においては、10m
inのバイアスプラズマ酸化処理によってトータルの酸
化膜の厚みが約6(nm)になるように、新たな酸化膜
が形成されている。言い換えると、トータルの酸化膜の
厚みがほぼ一定の値(約6nm)に自然に制御されてい
る。一方、初期酸化膜の厚みが6(nm)を越えると、
バイアスプラズマ酸化処理を行なっても、トータルの酸
化膜の厚みはほとんど増大しない。
【0072】一方、図2(b)において、横軸はバイア
スの大きさを示すRFパワー(W)を表し、縦軸は形成
されるシリコン酸化膜の厚み(nm)を表している。同
図に示すように、RFパワー(バイアス)に対してほぼ
リニアに酸化膜の膜厚が増大している。すなわち、酸化
膜の飽和膜厚はバイアスパワーに大きく影響され、バイ
アスパワーを大きくすると、酸化膜の飽和膜厚が大きく
なり、バイアスパワーを小さくすると酸化膜の飽和膜厚
が薄くなることも確認されている。つまり、バイアスパ
ワーによってトータルの酸化膜の厚みを制御することが
できる。
【0073】ここで、このバイアスプラズマ酸化処理の
特徴は、200℃程度以下の低温(室温も含む)でも十
分酸化膜を形成できる点である。このような低温におけ
るバイアスプラズマ酸化処理を行なう際に、ウエハー上
にフォトレジスト膜が形成されている場合でも、フォト
レジスト膜の除去速度は遅くフォトレジスト膜はほとん
ど除去されることはない。一般に、フォトレジスト膜を
除去するためのアッシングは、約250℃程度以上に加
熱して行なう必要があるからである。したがって、フォ
トレジスト膜が存在した状態では、200℃以下で行な
うことが好ましい。ただし、フォトレジスト膜が存在し
ない状態では、300℃程度まで温度を高くしてもよ
い。
【0074】従来、行なわれているプラズマ酸化処理は
350〜600℃の範囲で行なわれており、フォトレジ
スト膜が存在した状態では、フォトレジスト膜にダメー
ジを与えることなく酸化膜を形成することはできない。
【0075】また、高周波電力の周波数は、200(K
Hz)〜20(MHz)の範囲に変化させてもよいし、
上述のように直流電源であってもよい。ただし、高周波
電力を印加した方が、より効果的にバイアスを印加する
ことができると考えられる。特に、800(KHz),
400(KHz)の比較的周波数の低い高周波電力を用
いた方が、プラズマ領域中のラジカル又はイオンにバイ
アスを印加することが容易である。
【0076】なお、反応ガスは酸素に限定されるもので
はなく、窒素と酸素の混合ガスでもよい。例えば、NO
ガス雰囲気、酸素とN2 とを含む雰囲気で行なうことが
できる。もちろん、O2 を含み実質的に窒素を含まない
雰囲気中で行なうこともできる。
【0077】以下、上述のバイアスプラズマ酸化膜の形
成方法およびこれを利用した半導体装置の製造方法につ
いて、説明する。
【0078】(第1の実施形態)図4(a)〜(d),
図5(a)〜(d),図6(a)〜(d)および図7
(a)〜(d)は、トレンチ分離構造とデュアルゲート
構造とを有する第1の実施形態のCMOSデバイスの製
造工程を示す断面図である。
【0079】まず、図4(a)に示す工程で、Si基板
11上にトレンチ分離領域12を形成した後、活性領域
におけるSi基板11の上に熱酸化によって厚みが約1
0nmの保護酸化膜13を形成し、フォトリソグラフィ
ー工程により、基板上に、NMOSFET形成領域Rn
を覆い、PMOSFET形成領域Rpを開口したフォト
レジスト膜Pr1を形成する。そして、Si基板11の
うちフォトレジスト膜Pr1の開口部に位置する領域
(PMOSFET形成領域Rp)内にリンイオン(P
+ )を、注入エネルギー140keV,ドーズ量1×1
12cm-2の条件で注入して、N型ウエル領域15を形
成する。また、しきい値制御用のボロンイオン(B+
を注入エネルギーが20keV,ドーズ量6×1012
-2の条件で注入し、パンチスルーストッパー用のヒ素
イオン(As+ )を、注入エネルギー300keV,ド
ーズ量4×1012cm-2の条件で注入する。これによ
り、いわゆるベリッド型のチャネル領域を形成する。も
しくは、サーフェース型PMOSFETの場合には、し
きい値制御用のイオン注入を、リンイオン(P+ ),注
入エネルギー50keV,ドーズ量5×1012cm-2
条件で行なう。
【0080】次に、図4(b)に示す工程で、アッシン
グ及びRCA洗浄によりフォトレジスト膜Pr1を除去
する。つまり、酸素雰囲気下でのプラズマを利用したア
ッシングと、硫酸と過酸化水素溶液との混合液やフッ酸
を用いた洗浄とによってフォトレジスト膜の除去と基板
の清浄化とを行なう。このとき、主としてRCA洗浄に
よって保護酸化膜13がエッチングされて、全体的に厚
みが薄くなりかつ不均一になる。そこで、図4(c)に
示す工程で、図1に示すプラズマ装置を用い、酸素を含
む雰囲気中,基板温度180℃,バイアスパワー100
0Wの条件で5分間バイアスプラズマ酸化処理を行な
う。この処理によって、厚みが約10nmのほぼ均一な
膜に修復された保護酸化膜13aが形成される。すなわ
ち、図2および図3からわかるように、バイアスプラズ
マ酸化処理によって形成される酸化膜の厚みは、バイア
スパワーによって決定される一定の飽和値になることか
ら、このようなほぼ均一な厚みを有する保護酸化膜13
aに修復することができる。ただし、ここでのバイアス
プラズマ酸化処理は300℃程度の高温で行なってもよ
い。
【0081】次に、図4(d)に示す工程で、フォトリ
ソグラフィー工程により、基板上に、PMOSFET形
成領域Rpを覆い、NMOSFET形成領域Rnを開口
したフォトレジスト膜Pr2を形成する。そして、Si
基板11のうちフォトレジスト膜Pr2の開口部に位置
する領域(NMOSFET形成領域Rn)内に、注入エ
ネルギー280keV,ドーズ量1×1013cm-2の条
件で、ボロンオン(B + )を注入して、P型ウエル領域
16を形成する。また、しきい値制御用のボロンイオン
(B+ )を注入エネルギーが30keV,ドーズ量6×
1012cm-2の条件で注入する。これにより、いわゆる
サーフェース型のチャネル領域を形成する。
【0082】次に、図5(a)に示す工程で、アッシン
グ及びRCA洗浄によりフォトレジスト膜Pr2を除去
した後、保護酸化膜13aを除去してから、酸素(又は
酸素および窒素)を含む雰囲気中,基板温度180℃,
バイアスパワー1000Wの条件で5分間バイアスプラ
ズマ酸化処理を行なって、活性領域におけるSi基板1
1上に、厚みが約6nmの酸化膜(又は酸窒化膜)から
なるゲート絶縁膜17a,17bを形成する。このと
き、バイアスプラズマ酸化処理によって形成される絶縁
膜は下地のSi層(ウエル領域15,16)の不純物の
種類によらずにほぼ一定の値に飽和するので、約6nm
の均一な厚みを有するゲート絶縁膜17a,17bが形
成される。
【0083】次に、図5(b)に示す工程で、基板上に
厚みが約200nmのゲート電極用ポリシリコン膜18
を堆積した後、ポリシリコン膜18の上に、NMOSF
ET形成領域Rnを覆い、PMOSFET形成領域Rp
を開口したフォトレジスト膜Pr3を形成する。そし
て、ポリシリコン膜18のうちフォトレジスト膜Pr3
の開口部に位置する領域(PMOSFET形成領域R
p)内にボロンイオン(B + )を、注入エネルギー5k
eV,ドーズ量3×1015cm-2の条件で注入する。
【0084】同様に、図5(c)に示す工程で、アッシ
ング及びRCA洗浄により、フォトレジスト膜Pr3を
除去した後、フォトリソグラフィー工程により、ポリシ
リコン膜18の上に、PMOSFET形成領域Rpを覆
い、NMOSFET形成領域Rnを開口したフォトレジ
スト膜Pr4を形成する。そして、ポリシリコン膜18
のうちフォトレジスト膜Pr4の開口部に位置する領域
(NMOSFET形成領域Rn)内にリンイオン(P
+ )を、注入エネルギー15keV,ドーズ量5×10
15cm-2の条件で注入する。
【0085】次に、図5(d)に示す工程で、アッシン
グ及びRCA洗浄により、フォトレジスト膜Pr4を除
去した後、ポリシリコン膜18内に注入した不純物を活
性化するための熱処理を行なう。これにより、PMOS
FET形成領域RpにはP型ポリシリコン膜18pが、
NMOSFET形成領域RnにはN型ポリシリコン膜1
8nが形成される。このとき、RCA洗浄や炉前洗浄に
よってP型ポリシリコン膜18pとN型ポリシリコン膜
18nとがエッチングされるが、上述のように両者のエ
ッチング速度が異なることから両者間には急峻な段差が
生じている。
【0086】次に、図6(a)に示す工程で、酸素を含
む雰囲気中,基板温度180℃,バイアスパワー180
0Wの条件で1分間ないし5分間バイアスプラズマ酸化
処理を行なって、ポリシリコン膜18p,18n全体の
表面を酸化することにより、厚みが約10nmの酸化膜
19を形成する。ここでのバイアスプラズマ酸化処理
も、300℃程度の温度で行なってもよい。
【0087】次に、図6(b)に示す工程で、エッチン
グにより酸化膜19を除去すると、P型ポリシリコン膜
18pとN型ポリシリコン膜18nとの境界に存在して
いた急峻な段差が丸められて消滅する。
【0088】次に、図6(c)に示す工程で、フォトリ
ソグラフィーによりゲート形成領域を覆うフォトレジス
ト膜Pr5を形成した後、フォトレジスト膜Pr5をマ
スクとするドライエッチングにより、P型ポリシリコン
膜18pおよびN型ポリシリコン膜18nをパターニン
グして、PMOSFETのゲート電極18aとNMOS
FETのゲート電極18bとをそれぞれ形成する。この
とき、ポリシリコン膜18p,18nの除去が完了した
と判断された時点では、ゲート絶縁膜17a,17b上
にはポリシリコン膜18p,18nのエッチング残り1
8xが点在している。そこで、フォトレジスト膜Pr5
を付けたままで、酸素(又は酸素および窒素)を含む雰
囲気中,基板温度180℃,バイアスパワー1000W
の条件で5分間バイアスプラズマ酸化処理を行なって点
在しているエッチング残り18xを酸化膜(又は酸窒化
膜)に変える。
【0089】次に、図6(d)に示す工程で、フォトレ
ジスト膜Pr5を除去した後、ドライエッチングによ
り、ゲート絶縁膜17a,17bのうちゲート電極18
a又は18bによって覆われていない部分を除去する。
なお、フォトレジスト膜Pr5を除去した後、上述のバ
イアスプラズマ酸化処理によるエッチング残り18xの
酸化を行ってもよい。
【0090】次に、図7(a)に示す工程で、図示しな
いが、NMOSFET形成領域Rnを覆い、PMOSF
ET形成領域Rpを開口したフォトレジスト膜を形成し
た後、このフォトレジスト膜およびPMOSFETのゲ
ート電極18aをマスクとするP型不純物のイオン注入
により、PMOSFETの低濃度ソース・ドレイン領域
19を形成する。次に、PMOSFET形成領域Rpを
覆い、NMOSFET形成領域Rnを開口したフォトレ
ジスト膜を形成した後、このフォトレジスト膜およびN
MOSFETのゲート電極18bをマスクとするN型不
純物のイオン注入により、NMOSFETの低濃度ソー
ス・ドレイン領域20を形成する。このとき、フォトレ
ジスト膜の形成前にバイアスプラズマ酸化処理を行なっ
て薄い酸化膜を形成し、イオン注入後にフォトレジスト
膜を除去することが好ましい。
【0091】次に、図7(b)に示す工程で、基板上に
シリコン酸化膜を堆積した後、これをエッチバックし
て、各MOSFETのゲート電極18a,18bの側面
に酸化膜サイドウォール23a,23bを形成する。そ
の後、図示しないが、NMOSFET形成領域Rnを覆
い、PMOSFET形成領域Rpを開口したフォトレジ
スト膜を形成した後、このフォトレジスト膜,PMOS
FETのゲート電極18aおよび酸化膜サイドウォール
23aをマスクとするP型不純物のイオン注入により、
PMOSFETの高濃度ソース・ドレイン領域21を形
成する。次に、PMOSFET形成領域Rpを覆い、N
MOSFET形成領域Rnを開口したフォトレジスト膜
を形成した後、このフォトレジスト膜,NMOSFET
のゲート電極18bおよび酸化膜サイドウォール23b
をマスクとするN型不純物のイオン注入により、NMO
SFETの高濃度ソース・ドレイン領域22を形成す
る。このとき、フォトレジスト膜の形成前にバイアスプ
ラズマ酸化処理を行なって薄い酸化膜を形成しておくこ
とが好ましい。このように、イオン注入前にゲート電極
をプラズマ酸化して、薄い酸化膜を形成しておくことに
より、注入イオンのゲート電極の突抜を防止することが
できる。
【0092】次に、図7(c)に示す工程で、基板上に
厚みが約8nmのCo膜24を堆積した後、500℃,
60秒間の熱処理を行なって、互いに接触している部分
においてCo膜とSi基板11,ゲート電極18a,1
8bとを反応させてCoSi膜(モノシリサイド膜)を
形成する。このとき、ゲート電極18a,18bやSi
基板11の表面上に1nm程度のバイアスプラズマ酸化
処理による酸化膜が残っていてもよい。この酸化膜が残
っていることにより、ポリシリコンの界面に沿ったコバ
ルトの異常拡散がなくなり、均一なCoSi2 を形成で
きる利点がある。
【0093】その後、図7(d)に示す工程で、未反応
のCo膜24を除去した後、さらに、800℃,10秒
間の熱処理を行なって、結晶構造をCoSi2 に変える
ことにより、各ゲート電極18a,18bおよび高濃度
ソース・ドレイン領域21,22の上部に低抵抗のシリ
サイド層25a〜25cを形成する。
【0094】本実施形態においては、半導体装置の製造
工程の各部において、バイアスプラズマ酸化処理による
酸化膜(又は酸窒化膜)を形成しているので、以下のよ
うな効果を発揮することができる。
【0095】第1に、図5(a)に示す工程で、バイア
スプラズマ酸化処理によって酸化膜(又は酸窒化膜)か
らなるゲート絶縁膜17a,17bを形成しているの
で、PMOSFETのゲート絶縁膜17aとNMOSF
ETのゲート絶縁膜17bとの厚みを互いにほぼ一致さ
せることができる。これは、バイアスプラズマ酸化処理
によって形成される酸化膜(又は酸窒化膜)の厚みは、
下地のSi層に導入されている不純物の導電型にはほと
んど影響を受けないからである。
【0096】図8(a)〜(e)は、それぞれ順に、N
MOSFETのチャネル領域(ボロンが注入された領
域),PMOSFETのチャネル領域(砒素が注入され
た領域),ほぼイントリンシックな基板(イオン注入さ
れていない領域),N型ポリシリコン膜(燐イオンが注
入された領域),P型ポリシリコン膜(ボロンが注入さ
れた領域)にバイアスプラズマ酸化処理を行なって形成
された酸化膜のTEM像を示す図である。図8(a)〜
(c)を観察するとわかるように、注入イオンの種類の
相違や注入の有無によるゲート酸化膜の厚みの有意差は
ほとんない。0.6nm程度の厚み差はほとんど測定誤
差内の範囲内と考えられるからである。
【0097】しかも、バイアスプラズマ酸化処理は、1
80℃という低温で行なわれているので、P型ウエル領
域16におけるNMOSFETのしきい値電圧を制御す
るための不純物濃度プロファイルや、N型ウエル領域1
5におけるPMOSFETのしきい値電圧を制御するた
めの不純物濃度プロファイルを変化させない。したがっ
て、従来生じていたようなMOSFETのショートチャ
ネル効果の助長、NMOSFETとPMOSFETとの
しきい値電圧のバラツキの増大、オフリーク電流の増大
などの不具合が生じていた。また、このバイアスプラズ
マ酸化処理によって形成された酸化膜は、熱酸化膜に比
べてほぼ同等の信頼性を有している。
【0098】図9は、本実施形態におけるバイアスプラ
ズマ酸化処理によって形成された酸化膜をゲート絶縁膜
として有するPMOSFETに対するQBD評価結果を
示す図である。図10は、従来の熱酸化膜(900℃の
パイロ酸化)をゲート絶縁膜として有するPMOSFE
Tに対するQBD評価結果を示す図である。図9および
図10を比較するとわかるように、180℃で形成した
本実施形態のバイアスプラズマ酸化膜と、900℃パイ
ロ酸化処理により形成した熱酸化膜とは互いにほぼ同等
の信頼性を有する。
【0099】第2に、図4(c)に示すように、イオン
注入やRCA洗浄によって厚みが不均一になった保護酸
化膜13に対してバイアスプラズマ酸化処理による修復
を行なって、厚みがほぼ均一な保護酸化膜13aにして
から、しきい値制御のための不純物イオンの注入を行な
っているので、NMOSFETのしきい値電圧のばらつ
きを抑制することができる。特に、PMOSFETは、
不純物の濃度変化に対するしきい値の変化が大きいの
で、本発明を適用することの効果が大きい。
【0100】なお、最近のDRAM・ロジック混載デバ
イスのように、いわゆるシステムLSIと呼ばれる半導
体装置においては、多種のトランジスタが搭載されるの
で、多種のトランジスタへのイオン注入のために多数回
のフォトリソグラフィー工程によって、フォトレジスト
マスクの形成と除去とが繰り返される。したがって、本
実施形態のごとく、フォトレジスト除去のためのRCA
洗浄の後に、その都度バイアスプラズマ酸化処理による
酸化膜の修復を行なうことにより、多種のトランジスタ
のしきい値を精度よく制御することができるという著効
を発揮することができる。
【0101】第3に、図6(c),(d)に示す工程
で、ポリシリコン膜18をパターニングして、ゲート電
極18a,18bを形成する際に、ポリシリコン膜のエ
ッチング終了時期を検知した状態で、ゲート絶縁膜17
a,17bなどの上に存在しているエッチング残り18
xをバイアスプラズマ酸化処理によって酸化しているの
で、ゲート絶縁膜17a,17bの除去の際にエッチン
グ残り18xによるエッチングのばらつきを生じること
なくオーバーエッチングを行なうことができる。すなわ
ち、ゲート酸化膜が薄膜化(数nm)されても、活性領
域の表面の荒れを抑制することができるので、図7
(c),(d)に示すサリサイド工程において良好なシ
リサイド層を形成することが可能となる。
【0102】第4に、図6(a)に示すように、フォト
レジスト膜Pr4を除去する際や炉前洗浄の際に、P型
ポリシリコン膜108pとN型ポリシリコン膜108n
との境界に生じた段差を、バイアスプラズマ酸化処理に
よる酸化膜19によって丸めているので、以下のように
CMOSインバータのPMOSFETのゲート電極18
aとNMOSFETのゲート電極18bとの間の抵抗の
増大という不具合を解消することができる。
【0103】図11(a)〜(e)は、図6(a)に示
す断面に直交する断面(図25のXXIV-XXIV 線断面)に
おけるゲート電極18a,18bの構造のみを抜き出し
て、バイアスプラズマ酸化処理工程およびシリサイド化
工程を示す断面図である。
【0104】図11(a)に示すように、フォトレジス
ト膜Pr4を除去する際や炉前洗浄の際に、P型ポリシ
リコン膜18aとN型ポリシリコン膜18bとの境界に
生じた段差を、図11(b)に示すバイアスプラズマ酸
化処理による酸化膜19によって丸めている。その際、
熱酸化法のように高温での熱処理を行なわないので、ポ
リシリコン膜18a,18b中の不純物の分布状態に悪
影響を及ぼすことはない。
【0105】したがって、図11(c)に示すように、
その後図6(c),(d)に示す工程によりポリシリコ
ン膜をパターニングして形成されたゲート電極18a,
18bの間には、急峻な段差が存在しない。その結果、
図7(c)に示す工程においては、図11(d)に示す
ごとく、ゲート電極18a,18bを構成するポリシリ
コン膜全体にほぼ均一な厚みのCo膜24が堆積され
る。そして、図7(d)に示す工程においては、図11
(e)に示すごとく、ほぼ均一な厚みのCoSi 2 膜2
5a,25bが形成されることになる。よって、CMO
SインバータのNMOSFETのゲート電極18bに電
圧を印加すれば、PMOSFETのゲート電極18aに
もほぼ同じ電圧を印加することができる。
【0106】図12(a)は、イオン注入後のN型,P
型ポリシリコン膜の段差をAFMにより立体的に観察し
た図であり、図12(b)は、イオン注入後のN型,P
型ポリシリコン膜の一断面における微小段差を示す図で
ある。図12(a),(b)は、いずれもイオン注入後
のN型,P型ポリシリコン膜の境界付近における表面モ
フォロジーのバイアスプラズマ酸化処理の有無による変
化を示している。図12(a)−1及び図12(b)の
破線(reference )に示すように、バイアスプラズマ酸
化処理を行なう前は、N型ポリシリコン膜−P型ポリシ
リコン膜の境界において、凹凸差が15nm程度の段差
及び突起部が現れているが、図12(a)−2及び図1
2(b)の破線に示すように、バイアスプラズマ処理を
行なうことによって、段差及び突起部の凹凸差は9nm
程度に低減されている。しかも、全体的に凹凸が丸めら
れていることがわかる。
【0107】図13は、バイアスプラズマ酸化処理(B
PO)の有無によるポリサイド膜の電気抵抗値の相違を
示す図である。同図において、横軸は抵抗値(MΩ)を
表し、縦軸は累積相対度数を表している。ただし、同図
の右端にある測定データは、電気抵抗値が測定範囲を越
えて大きいことを表しており、電気抵抗値が1.2(M
Ω)を意味しているわけではない。同図に示されるよう
に、バイアスプラズマ酸化処理を行なっていないポリシ
リコンをシリサイド化してもあまり低抵抗化がされてい
ないが、バイアスプラズマ酸化処理を行なってからシリ
サイド化することにより、低抵抗化されたポリサイド膜
が得られることがわかる。これは、図24(c)と図1
1(e)とにおいて模擬的に表したように、バイアスプ
ラズマ酸化処理の有無により、N型ポリシリコン膜とP
型ポリシリコン膜との境界部分における段差の状態が異
なることを裏付けている。
【0108】なお、ポリシリコン膜に代えてアモルファ
スシリコン膜を堆積してもよい。その場合、後の熱処理
によってポリシリコン膜に変化するとしても、バイアス
プラズマ酸化処理を行なう際にはアモルファスシリコン
膜であってもよい。
【0109】なお、図5(a)に示す工程では、バイア
スプラズマ酸化処理によって酸化膜を形成した後、ゲー
ト電極用ポリシリコン膜を堆積する前に熱処理を加える
ことにより、バイアスプラズマによって形成された酸化
膜等の均質化や酸化膜等の表面のカーボンの汚染を除去
することができ、酸化膜等の信頼性が向上する。
【0110】また、バイアスプラズマ酸化処理の雰囲気
として酸素および窒素を含む雰囲気とする場合には、O
2 ガスにN2 O,N2 ,NO等のガスを混入させた雰囲
気とすればよい。このような窒素を混入した雰囲気でバ
イアスプラズマ酸化処理を行なうことにより、酸化膜
中、又はSi基板と酸化膜との界面に存在するSi未結
合手に窒素を結合させて、酸窒化膜を形成することがで
きる。これにより、比較的窒素が均一に分布した酸窒化
膜が得られるので、これをゲート絶縁膜として利用する
と、ゲート電極からの不純物,特にボロンのSi基板へ
の突き抜けに起因するしきい値電圧のばらつきを阻止す
る機能の向上を図ることができる利点がある。上述の窒
素を含むガスのうちでも、NOガス分子がもっとも小さ
く、膜中に窒素原子が導入されやすいことから、NOガ
スを用いることがより好ましいといえる。酸窒化膜は、
ボロンの拡散を防止する働きがあり、しきい値電圧のバ
ラツキを抑制することができる。
【0111】なお、STI(Shallow Trench Isolatio
n)構造を有するMOSFETにおいては、ゲート酸化
膜を熱処理により形成すると下地のSi基板の面方位に
よりゲート酸化膜厚が異なる。ここで、STIのエッジ
部分のSi基板面の方位は(111)であり、その部分
の酸化膜厚は薄くなる。そのため、ゲート電極に電圧を
印加すると酸化膜が薄いSTIのエッジ部分に電界が集
中しゲート酸化膜の信頼性を悪化させる。しかし、本発
明のバイアスプラズマ酸化処理によって形成された酸化
膜は膜厚のSi基板の面方位依存性がないため、シンニン
グによるゲート酸化膜の信頼性低下はない利点も有す
る。
【0112】(第2の実施形態)図14(a)〜(d)
および図15(a)〜(c)は、ポリメタルゲート又は
ポリサイドゲート構造を有する第2の実施形態のCMO
Sデバイスの製造工程を示す断面図である。本実施形態
においては、ゲート絶縁膜やゲート電極のパターニング
が終了した時点から説明し、それまでの工程の図示およ
び説明は省略するが、図14(a)に示す工程に至るま
でに、第1の実施形態における図4(a)〜(d)など
に示す工程に準じたバイアスプラズマ酸化処理を含む工
程を行なってもよいし、従来の製造工程のごとく、本発
明のバイアスプラズマ酸化処理を含まない工程を行なっ
てもよいものとする。
【0113】図14(a)に示す工程では、Si基板1
1上には、PMOSFET形成領域RpとPMOSFE
T形成領域Rnとを区画するためのトレンチ分離領域1
2が形成されている。PMOSFET形成領域Rpに
は、N型ウエル領域15と、ゲート絶縁膜17aと、ポ
リシリコンからなる下部電極27aと、タングステンや
チタンシリサイドなどの金属からなる上部電極28a
と、酸化シリコンからなるゲート上保護膜29aとが形
成されており、下部電極27aおよび上部電極28aに
よってポリメタル構造のゲート電極30aが構成されて
いる。NMOSFET形成領域Rnには、P型ウエル領
域16と、ゲート絶縁膜17bと、ポリシリコンからな
る下部電極27bと、タングステンやチタンシリサイド
などの金属からなる上部電極28bと、酸化シリコンか
らなるゲート上保護膜29bとが形成されており、下部
電極27bおよび上部電極28bによってポリメタル構
造のゲート電極30bが構成されている。このポリメタ
ル構造のゲート電極30a,30b等は、基板上に、ポ
リシリコン膜とタングステン膜等とシリコン酸化膜とを
順次堆積した後、フォトリソグラフィーにより、ゲート
形成領域を覆うフォトレジスト膜Pr6を形成し、この
フォトレジスト膜Pr6をマスクとするドライエッチン
グにより形成されたものである。
【0114】次に、図14(b)に示す工程で、フォト
レジスト膜Pr6を付けたままで、酸素(又は酸素およ
び窒素)を含む雰囲気中,基板温度180℃,バイアス
パワー1000Wの条件で5分間バイアスプラズマ酸化
処理を行なって、活性領域に露出しているSi基板11
の表面から下部電極27a,27bの側面に亘って、厚
みが約6nmの酸化膜(又は酸窒化膜)からなる汚染保
護用絶縁膜31を形成する。
【0115】次に、図14(c)に示す工程で、アッシ
ング及びRCA洗浄によりフォトレジスト膜Pr6を除
去する。このとき、タングステン等の金属によって構成
されている上部電極28a,28bの側面がエッチング
されて後退する。ただし、活性領域におけるSi基板1
1の表面は汚染保護用絶縁膜31によって覆われている
ので、上部電極28a,28bのエッチングによってR
CA洗浄の際の洗浄液に溶け込んだ金属イオンがSi基
板11内に侵入するのが阻止される。
【0116】次に、図14(d)に示す工程で、NMO
SFET形成領域Rnを覆い、PMOSFET形成領域
Rpを開口したフォトレジスト膜Pr7を形成した後、
このフォトレジスト膜Pr7およびPMOSFETのゲ
ート電極30aなどをマスクとするP型不純物のイオン
注入により、PMOSFETの低濃度ソース・ドレイン
領域19を形成する。その後、アッシング及びRCA洗
浄によりフォトレジスト膜Pr7を除去する。その際、
RCA洗浄によって、汚染保護用絶縁膜31もエッチン
グ作用を受けるので、フォトレジスト膜Pr7を除去し
た後、バイアスプラズマ酸化処理を行なって、汚染保護
用絶縁膜31の厚みを元の厚みに回復させておくことが
好ましい。
【0117】次に、図15(a)に示す工程で、PMO
SFET形成領域Rpを覆い、NMOSFET形成領域
Rnを開口したフォトレジスト膜Pr8を形成した後、
このフォトレジスト膜Pr8およびNMOSFETのゲ
ート電極30bなどをマスクとするN型不純物のイオン
注入により、NMOSFETの低濃度ソース・ドレイン
領域20を形成する。その後、アッシング及びRCA洗
浄によりフォトレジスト膜Pr8を除去する。その際、
RCA洗浄によって、汚染保護用絶縁膜31もエッチン
グ作用を受けるので、フォトレジスト膜Pr8を除去し
た後、バイアスプラズマ酸化処理を行なって、汚染保護
用絶縁膜31の厚みを元の厚みに回復させておくことが
好ましい。
【0118】次に、図15(b)に示す工程で、基板上
にシリコン酸化膜32を堆積した後、図15(c)に示
す工程で、これをエッチバックして、各MOSFETの
ゲート上保護膜29a,29bおよびゲート電極30
a,30bの側面に酸化膜サイドウォール32a,32
bを形成する。その後、図示しないが、NMOSFET
形成領域Rnを覆い、PMOSFET形成領域Rpを開
口したフォトレジスト膜を形成した後、このフォトレジ
スト膜,PMOSFETのゲート電極30aおよび酸化
膜サイドウォール32aをマスクとするP型不純物のイ
オン注入により、PMOSFETの高濃度ソース・ドレ
イン領域21を形成する。次に、PMOSFET形成領
域Rpを覆い、NMOSFET形成領域Rnを開口した
フォトレジスト膜を形成した後、このフォトレジスト
膜,NMOSFETのゲート電極30bおよび酸化膜サ
イドウォール32bをマスクとするN型不純物のイオン
注入により、NMOSFETの高濃度ソース・ドレイン
領域22を形成する。
【0119】その後、高濃度ソース・ドレイン領域2
1,22上の汚染保護用絶縁膜31を除去してから、C
o等のリフラクトリ金属膜の堆積,リフラクトリ金属と
Si基板11との反応などの処理を行なって、高濃度ソ
ース・ドレイン領域21,22の上部にシリサイド膜を
形成することもできる。
【0120】本実施形態の製造方法によると、図14
(c)に示すように、フォトレジスト膜Pr6をアッシ
ング及びRCA洗浄により除去する前に、フォトレジス
ト膜Pr6を付けた状態でバイアスプラズマ酸化処理に
よって汚染保護用絶縁膜31を形成しているので、その
後、図14(c)に示す工程で、フォトレジスト膜Pr
6を除去する際に上部電極28a,28bがエッチング
されても、Si基板11に上部電極28a,28bを構
成する金属イオンが侵入するのを抑制することができ
る。したがって、Si基板11内への金属イオンの侵入
に起因する接合リークを効果的に抑制することができ
る。このとき、バイアスプラズマ酸化処理は、200℃
以下の低温で行なわれるので、フォトレジスト膜Pr6
を除去する必要がないことが、バイアスプラズマ酸化処
理の重要な特徴である。つまり、フォトレジスト膜Pr
6の除去に伴う異物の発生を招くことなく、Si基板1
1の表面を保護するための汚染保護用絶縁膜31を形成
することができる。
【0121】また、バイアスプラズマ酸化処理による低
温での酸化処理を行なっているので、フォトレジスト膜
を除去する際のRCA洗浄によってソース・ドレイン領
域がエッチングされてシート抵抗が増大するのを確実に
防止することができる。
【0122】しかも、バイアスプラズマ酸化処理は、2
00℃以下の低温で行なわれるので、金属で構成されて
いる上部電極28a,28bの酸化を招くこともない。
【0123】なお、バイアスプラズマ酸化処理は低温で
おこなわれるため、ウエル注入等のバイアスプラズマ酸
化処理前に形成された接合プロファイルは変化しないと
いう利点もある。
【0124】なお、本発明は、ポリメタル構造のゲート
電極,ポリサイド構造のゲート電極,メタル構造のゲー
ト電極など、金属を含むゲート電極を有するすべての種
類の半導体装置の製造に適用することができる。
【0125】次に、第2の実施形態の変形例について説
明する。この変形例においては、酸化膜サイドウォール
に代えて窒化膜サイドウォールを用いる。
【0126】図16は、本変形例におけるCMOSデバ
イスの断面図である。この変形例においては、図14
(a)〜(c)及び図15(a)〜(c)に示す工程と
基本的には同じ処理を行なってPMOSFET及びNM
OSFETを形成するが、その際、酸化膜からなるゲー
ト上保護膜29a,29bに代えて窒化膜からなるゲー
ト上保護膜51a,51bを形成し、酸化膜サイドウォ
ール32a,32bに代えて窒化膜サイドウォール52
a,52bを形成する。その他の部分の構造は、図14
(a)〜(c)及び図15(a)〜(c)に示す工程と
同じ処理によって設けられたものである。
【0127】そして、この変形例においては、図15
(c)に示す工程の後、基板上に、BPSG膜からなる
層間絶縁膜55を堆積した後、層間絶縁膜55を貫通し
て高濃度ソース・ドレイン領域21,22に到達するコ
ンタクトホールを開口し、コンタクトホールに窒化チタ
ンなどのバリア膜を挟んでタングステン膜を埋め込んで
プラグ56を形成する。さらに、層間絶縁膜55の上
に、プラグ56に接続されるアルミニウム合金膜からな
る配線層57を形成する。
【0128】このとき、窒化膜からなるゲート上保護膜
51a,51bや、窒化膜サイドウォール52a,52
bが設けられていることで、コンタクトホールがゲート
電極30a,30bとオーバーラップする領域に形成さ
れたとしても、コンタクトホールがゲート電極30a,
30bに達することはない。すなわち、コンタクトホー
ルを形成するためのマスクに対してゲート電極形成用マ
スクとの位置の合わせずれを考慮したマージンを設ける
必要がなく、いわゆるSAC(セルフアラインコンタク
ト)プロセスを適用することができる。
【0129】ここで、本変形例においては、図14
(b)に示すごとく、金属膜からなる上部電極28a,
28bの特性に悪影響を与えることなく、バイアスプラ
ズマ酸化処理によって下部電極27a,27bの側面上
及びSi基板11の上面上のみに汚染防止用保護膜31
を形成することで、その上に窒化膜サイドウォール52
a,52bを設けても、窒化膜によるチャネル領域等へ
の応力の印加を確実に抑制することができる。したがっ
て、窒化膜サイドウォール52a,52bを設けても、
PMOSFETやNMOSFETの電気的な特性を良好
に維持することができる。
【0130】なお、ポリメタル構造やポリサイドのゲー
ト電極を有するCMOSデバイスにおいては、ゲート電
極及び窒化膜からなるゲート上保護膜全体の側面上に酸
化膜サイドウォールを挟んで窒化膜サイドウォールを形
成する方法が知られている。しかし、この方法において
は、セルフアライメントにコンタクトを形成しようとす
ると、以下の不具合がある。すなわち、コンタクトホー
ルがゲート電極に跨って形成された場合、極めて薄くな
っている窒化膜サイドウォールの上端部がエッチングさ
れやすくなり、その部分から酸化膜サイドウォールがエ
ッチングされて、コンタクトホールがゲート電極(上部
電極)に到達することがある。したがって、ソース・ド
レイン領域とゲート電極との電気的短絡を確実に防止し
ようとすると、SACプロセスを実施することが困難と
なる。
【0131】それに対し、この変形例の製造方法によっ
て形成されたCMOSデバイスにおいては、窒化膜から
なるゲート上保護膜51a,51bと窒化膜サイドウォ
ール52a,52bとがゲート上保護膜51a,51b
の厚み分だけ接しているので、コンタクトホールがゲー
ト電極に跨って形成されたとしても、コンタクトホール
がゲート電極に達するのを確実に防止することができ
る。しかも、窒化膜サイドウォール52a,52bは薄
くできるので、MOSFETの微細化は容易である。す
なわち、ポリメタルゲート構造又はポリサイド構造とS
AC構造とを有しながら、微細化に有利なCMOSデバ
イスが得られることになる。
【0132】(第3の実施形態)図17(a)〜(c)
および図18(a)〜(c)は、サリサイド構造を有す
る第3の実施形態のCMOSデバイスの製造工程を示す
断面図である。本実施形態においては、ゲート絶縁膜や
ゲート電極のパターニングが終了した時点から説明し、
それまでの工程の図示および説明は省略するが、図17
(a)に示す工程に至るまでに、第1の実施形態におけ
る図4(a)〜(d)などに示す工程に準じたバイアス
プラズマ酸化処理を含む工程を行なってもよいし、従来
の製造工程のごとく、本発明のバイアスプラズマ酸化処
理を含まない工程を行なってもよいものとする。
【0133】図17(a)に示す工程では、Si基板1
1上には、PMOSFET形成領域RpとPMOSFE
T形成領域Rnとを区画するためのトレンチ分離領域1
2が形成されている。PMOSFET形成領域Rpに
は、N型ウエル領域15と、ゲート絶縁膜17aと、ポ
リシリコンからなるゲート電極18aとが形成されてい
る。NMOSFET形成領域Rnには、P型ウエル領域
16と、ゲート絶縁膜17bと、ポリシリコンからなる
ゲート電極18bとが形成されている。
【0134】次に、図17(b)に示す工程で、酸素を
含む雰囲気中,基板温度180℃,バイアスパワー10
00Wの条件で5分間バイアスプラズマ酸化処理を行な
って、活性領域に露出しているSi基板11の表面から
ゲート電極18a,18bの側面および上面に亘って、
厚みが約6nmの被覆酸化膜35を形成する。ただし、
ここでのバイアスプラズマ酸化処理は、300℃程度の
温度で行なってもよい。
【0135】次に、図17(c)に示す工程で、NMO
SFET形成領域Rnを覆い、PMOSFET形成領域
Rpを開口したフォトレジスト膜Pr9を形成した後、
このフォトレジスト膜Pr9およびPMOSFETのゲ
ート電極18aをマスクとして、注入エネルギー8ke
V,ドーズ量1×1013〜1×1014cm-2の条件で、
フッ化ボロン(BF2 +)(又はボロンB+ )のイオン注
入を行なって、PMOSFETの低濃度ソース・ドレイ
ン領域19を形成する。その後、フォトレジスト膜Pr
9をアッシング及びRCA洗浄によって除去する。この
ときのアッシングによるフォトレジスト膜Pr9の除去
は、酸素ガス雰囲気下でプラズマを印加する処理,つま
りバイアスプラズマ酸化処理と同じ処理により行なわれ
るが、このときのバイアスパワーを、図17(b)にお
けるバイアスプラズマ酸化処理よりも小さくする。これ
により、図17(c)に示す工程において形成された被
覆絶縁膜35の厚みが酸化によって増大するのを防止す
ることができる。すなわち、Si基板11に形成された
低濃度ソース・ドレイン領域19を酸化膜が浸食するこ
とによる不純物プロファイルの変化を防止することがで
き、このときの不純物プロファイルの変化に起因するM
OSFETの電気特性の変化又は劣化を防止することが
できる。
【0136】そして、アッシング後のRCA洗浄の際に
は、低濃度ソース・ドレイン領域19は被覆絶縁膜35
で覆われているのでエッチングを受けることがなく、低
濃度ソース・ドレイン領域19の抵抗の上昇を防止する
ことができる。
【0137】次に、図18(a)に示す工程で、PMO
SFET形成領域Rpを覆い、NMOSFET形成領域
Rnを開口したフォトレジスト膜Pr10を形成した
後、このフォトレジスト膜Pr10およびNMOSFE
Tのゲート電極18bをマスクとして、注入エネルギー
10keV,ドーズ量1×1013〜1×1014cm-2
条件で、ヒ素(As+ )(又はリンP+ )のイオン注入
を行なって、NMOSFETの低濃度ソース・ドレイン
領域20を形成する。その後、アッシング及びRCA洗
浄により、フォトレジスト膜Pr10を除去する。この
ときのアッシングによるフォトレジスト膜Pr10の除
去の際も、バイアスパワーを、図17(b)におけるバ
イアスプラズマ酸化処理よりも小さくする。すなわち、
被覆絶縁膜35の厚みが酸化によって増大するのを防止
し、低濃度ソース・ドレイン領域20の不純物プロファ
イルの変化に起因するMOSFETの電気特性の変化又
は劣化を防止するのである。
【0138】その後、電気炉投入前には、また、パーテ
ィクル除去のためのRCA洗浄を行なう。ただし、フォ
トレジスト膜Pr10を除去した後、パーティクル除去
のための洗浄を行なう前にバイアスプラズマ酸化処理を
行なって、被覆酸化膜35の厚みを元の厚みに回復させ
ておくことが好ましい。RCA洗浄の際に、被覆酸化膜
35がエッチング作用を受けるからである。
【0139】次に、図18(b)に示す工程で、パーテ
ィクル除去の目的で洗浄工程を施した後、被覆酸化膜3
5を除去した後、基板上にシリコン酸化膜32を堆積す
る。このとき、パーティクル除去の目的でRCA洗浄を
施す際に半導体活性領域に被覆酸化膜がなくなりそうな
ときは、その洗浄前にバイアスプラズマ絶縁膜を形成し
ておく。
【0140】さらに、図18(c)に示す工程で、シリ
コン酸化膜32をエッチバックして、各MOSFETの
ゲート電極18a,18bの側面上に酸化膜サイドウォ
ール32a,32bを形成する。その後、図示しない
が、NMOSFET形成領域Rnを覆い、PMOSFE
T形成領域Rpを開口したフォトレジスト膜を形成した
後、このフォトレジスト膜,PMOSFETのゲート電
極18aおよび酸化膜サイドウォール32aをマスクと
するP型不純物のイオン注入により、PMOSFETの
高濃度ソース・ドレイン領域21を形成する。次に、P
MOSFET形成領域Rpを覆い、NMOSFET形成
領域Rnを開口したフォトレジスト膜を形成した後、こ
のフォトレジスト膜,NMOSFETのゲート電極18
bおよび酸化膜サイドウォール32bをマスクとするN
型不純物のイオン注入により、NMOSFETの高濃度
ソース・ドレイン領域22を形成する。
【0141】この後、サリサイド工程を行なうが、この
工程は、第1の実施形態で説明したとおりなので、図示
および詳細な説明は省略する。
【0142】本実施形態によると、図17(b)に示す
工程で、ゲート電極18a,18bを覆う被覆絶縁膜3
5を形成する際に、バイアスプラズマ酸化処理による低
温での酸化処理を行なっているので、フォトレジスト膜
を除去する際のRCA洗浄によってソース・ドレイン領
域がエッチングされて、シート抵抗が増大するのを確実
に防止することができる。
【0143】しかも、従来の熱酸化法により酸化膜を形
成する場合のごとく、900〜1000℃の熱処理によ
ってPMOSFETのゲート電極18aからボロンがゲ
ート酸化膜17aを突き抜けてN型ウエル領域15に拡
散するのを抑制することができる。また、STI構造に
おいて、高温の熱処理に起因する基板内の転位の発生な
どを招くこともない。すなわち、信頼性の低下や、PM
OSFETのしきい値電圧のバラツキの増大を防止する
ことができる。また、基板内の不純物プロファイルの変
化をも抑制することができる。
【0144】また、図17(c)や図18(a)に示す
フォトレジスト膜Pr9,Pr10を除去するためのア
ッシングを、図17(b)におけるバイアスプラズマ酸
化処理よりも小さくすることにより、図17(c)に示
す工程において形成された被覆絶縁膜35の厚みが酸化
によって増大するのを防止することができる。すなわ
ち、Si基板11に形成された低濃度ソース・ドレイン
領域19,20を酸化膜が浸食することによって、低濃
度ソース・ドレイン領域19,20におけるピーク濃度
を有する部分が酸化膜に変化するなどの不具合を防止す
ることができる。そして、この不純物プロファイルの変
化に起因するMOSFETの電気特性の変化又は劣化を
防止することができる。
【0145】図19(a),(b)は、本実施形態にお
いて形成されたPMOSFET及びNMOSFETのI
on−Ioff 特性を示す図である。図19(a),(b)
において、横軸はMOSFETの飽和電流Ion(μA)
を表し、縦軸はオフリーク電流Ioff を表している。同
図において、白丸印はバイアスプラズマ酸化処理による
被覆絶縁膜の形成を行なっていない比較例のMOSFE
Tのデータを示し、黒三角印は本実施形態のバイアスプ
ラズマ酸化処理による被覆絶縁膜の形成を行なったMO
SFETのデータを示している。図19(a),(b)
から、本実施形態のMOSFETは、比較例のMOSF
ETに比べると、同じ飽和電流値を与えるものに対する
オフリーク電流値が低減していることがわかる。つま
り、いわゆるオフリーク特性が向上していることがわか
る。
【0146】(第4の実施形態)図20(a)〜(c)
は、本実施形態における半導体装置のトレンチ分離領域
を形成する工程の一部を示す断面図である。
【0147】図20(a)に示す工程で、Si基板11
の上にパッド酸化膜41とマスク用窒化膜42とを堆積
した後、フォトリソグラフィーにより、トレンチを形成
しようとする領域を開口したフォトレジスト膜(図示せ
ず)を形成し、このフォトレジスト膜をマスクとするエ
ッチングにより、マスク用窒化膜42のうちトレンチを
形成しようとする領域の上方に位置する部分を開口す
る。そして、フォトレジスト膜を除去した後、マスク用
窒化膜42をマスクとするドライエッチングを行なっ
て、Si基板11にトレンチ43を形成する。その後の
RCA洗浄や希フッ酸エッチング(BHF)によって、
パッド酸化膜44のうちトレンチ43の側壁に露出して
いる部分がエッチング作用を受けるので、パッド酸化膜
41が後退して空隙部44が形成される。
【0148】次に、図20(b)に示す工程で、図1に
示すプラズマ装置を用い、酸素を含む雰囲気中,基板温
度180℃,バイアスパワー1000Wの条件で5分間
バイアスプラズマ酸化処理を行なう。この処理によっ
て、トレンチ内の厚みが約10nmの電界緩和用酸化膜
45が形成される。そして、この電界緩和用酸化膜45
により、Si基板11のトレンチ43内に露出している
部分の上端部の急峻なエッジが丸められ、ここの形成さ
れるMOSFETの電界集中に起因するゲート絶縁膜の
破壊やハンプ現象などを抑制することができる。
【0149】次に、図20(c)に示す工程で、基板の
全面上にCVD酸化膜を堆積した後、これをエッチバッ
クすることにより、トレンチ内にCVD酸化膜を埋め込
んでトレンチ分離領域46を形成する。
【0150】本実施形態によると、バイアスプラズマ酸
化処理によって電界緩和用酸化膜45を形成しているの
で、従来の熱酸化法による酸化膜のごとく、パッド酸化
膜やマスク用窒化膜の形状の影響を受けることがなく、
電界を緩和するためのエッジのまるめ形状が良好にな
る。また、200℃以下の低温下におけるバイアスプラ
ズマ酸化処理によって電界緩和用酸化膜45を形成して
いるので、酸化膜45の形成に起因する応力の発生を抑
制することができる。したがって、Si基板11中にお
ける転位等の欠陥の発生を抑制することができる。
【0151】なお、バイアスプラズマ酸化処理による電
界緩和用酸化膜45を形成した後に、熱酸化による追加
酸化を行なって、その後、CVD酸化膜をトレンチ内に
埋め込んでもよい。その場合にも、バイアスプラズマ酸
化処理によってトレンチ内におけるSi基板11のエッ
ジ部は丸められているので、熱酸化法による追加酸化を
行っても、ホーン現象は生じない。
【0152】なお、上記各実施形態においては、バイア
スプラズマ酸化処理によってSi層の表面を酸化(又は
酸窒化)することのみについて説明したが、本発明はか
かる実施形態に限定されるものではない。たとえば、G
e層,SiGe層,SiGeC層,GaAs層,AlG
aAs層など、各種半導体層にバイアスプラズマ酸化処
理を施して、酸化膜又は酸窒化膜を形成することによっ
ても、上記各実施形態と同様の効果を発揮することがで
きる。
【0153】また、SOI基板におけるSTIの溝を形
成した後にプラズマ酸化膜を形成してもよい。
【0154】
【発明の効果】本発明の絶縁膜の形成方法又はこれを利
用した半導体装置の製造方法によると、バイアスが付加
されたプラズマを用いて、半導体を低温で酸化すること
によって絶縁膜を形成するようにしたので、絶縁膜の厚
みの均一化や、フォトレジスト膜を付けたままでの絶縁
膜の形成,修復,ポリシリコン膜の段差の緩和,トレン
チ内の基板エッジの緩和などを可能とし、多岐に亘る効
果を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の各実施形態において用いるバイアスプ
ラズマ発生装置の構成を概略的に示す断面図である。
【図2】(a),(b)は、バイアスプラズマ酸化処理
により形成されたシリコン酸化膜の厚みの処理時間依存
性とバイアス依存性とを示すデータである。
【図3】予め初期酸化膜が形成されているウエハーにバ
イアスプラズマ酸化処理を行なって得られる酸化膜厚み
の増大量の初期酸化膜の厚みに対する依存性を示す図で
ある。
【図4】(a)〜(d)は、トレンチ分離構造とデュア
ルゲート構造とを有する第1の実施形態のCMOSデバ
イスの製造工程のうちウエルまでの注入工程を示す断面
図である。
【図5】(a)〜(d)は、トレンチ分離構造とデュア
ルゲート構造とを有する第1の実施形態のCMOSデバ
イスの製造工程のうちゲート用ポリシリコン膜への不純
物のイオン注入までの工程を示す断面図である。
【図6】(a)〜(d)は、トレンチ分離構造とデュア
ルゲート構造とを有する第1の実施形態のCMOSデバ
イスの製造工程のうちゲート電極の形成までの工程を示
す断面図である。
【図7】(a)〜(d)は、トレンチ分離構造とデュア
ルゲート構造とを有する第1の実施形態のCMOSデバ
イスの製造工程のうちサリサイド工程までの工程を示す
断面図である。
【図8】(a)〜(e)は、それぞれ順に、NMOSF
ETのチャネル領域,PMOSFETのチャネル領域,
ほぼイントリンシックな基板,N型ポリシリコン膜,P
型ポリシリコン膜にバイアスプラズマ酸化処理を行なっ
て形成された酸化膜のTEM像を示す図である。
【図9】第1の本実施形態におけるバイアスプラズマ酸
化処理によって形成されたゲート絶縁膜を有するPMO
SFETに対するQBD評価結果を示す図である。
【図10】熱酸化膜(900℃のパイロ酸化)をゲート
絶縁膜として有する従来のPMOSFETに対するQB
D評価結果を示す図である。
【図11】(a)〜(e)は、図6(a)に示す断面に
直交する断面におけるゲート電極の構造のみを抜き出し
て、バイアスプラズマ酸化処理工程およびシリサイド化
工程を示す断面図である。
【図12】(a),(b)は、イオン注入後のN型,P
型ポリシリコン膜の表面における段差をAFMにより立
体的に観察した図、及びイオン注入後のN型,P型ポリ
シリコン膜の一断面における微小段差を示す図である。
【図13】バイアスプラズマ酸化処理の有無によるポリ
サイド膜の電気抵抗値の相違を示す図である。
【図14】(a)〜(d)は、ポリメタルゲート構造な
どを有する第2の実施形態のCMOSデバイスの製造工
程のうちの前半部分を示す断面図である。
【図15】(a)〜(c)は、ポリメタルゲート構造な
どを有する第2の実施形態のCMOSデバイスの製造工
程のうちの後半部分を示す断面図である。
【図16】第2の実施形態の変形例におけるSAC構造
を有するCMOSデバイスの断面図である。
【図17】(a)〜(c)は、サリサイド構造を有する
第3の実施形態のCMOSデバイスの製造工程のうちの
前半部分を示す断面図である。
【図18】(a)〜(c)は、サリサイド構造を有する
第3の実施形態のCMOSデバイスの製造工程のうちの
後半部分を示す断面図である。
【図19】(a),(b)は、第3の実施形態により形
成されたPMOSFET及びNMOSFETのIon−I
off 特性をプラズマ酸化処理のないものと比較するため
のデータである。
【図20】(a)〜(c)は、第4の実施形態における
半導体装置のトレンチ分離領域を形成する工程の一部を
示す断面図である。
【図21】(a)〜(d)は、トレンチ分離構造とデュ
アルゲート構造とを有する従来のCMOSデバイスの製
造工程農地の前半部分を示す断面図である。
【図22】(a)〜(d)は、トレンチ分離構造とデュ
アルゲート構造とを有する従来のCMOSデバイスの製
造工程のうち後半部分を示す断面図である。
【図23】(a)〜(d)は、ポリメタル構造を有する
従来のCMOSデバイスの製造工程を示す断面図であ
る。
【図24】(a)〜(c)は、図22(d)に示す断面
に直交する断面におけるゲート電極の構造のみを抜き出
して、シリサイド化工程を示す断面図である。
【図25】従来の半導体装置であるCMOSインバータ
のゲート電極およびその下方の部分を示す平面図であ
る。
【図26】従来のトレンチ分離領域の形状を示す断面図
である。
【符号の説明】
1 チャンバー 2 下部電極 3 バイアス電極 4 処理用ウエハー 5 高周波電源 6 コンデンサ 11 Si基板 12 トレンチ分離領域 13 保護酸化膜 15 N型ウエル領域 16 P型ウエル領域 17 ゲート絶縁膜 18 ポリシリコン膜 19 低濃度ソース・ドレイン領域 20 低濃度ソース・ドレイン領域 21 高濃度ソース・ドレイン領域 22 高濃度ソース・ドレイン領域 23a,23b 酸化膜サイドウォール 24 Co膜 25 シリサイド層 27 上部電極 28 下部電極 29 ゲート上保護膜 30 ゲート電極 31 汚染保護用絶縁膜 32 シリコン酸化膜 32a,32b 酸化膜サイドウォール 35 被覆絶縁膜 41 パッド酸化膜 42 マスク用窒化膜 43 トレンチ 44 空隙部 45 電界緩和用酸化膜 46 トレンチ分離領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中岡 弘明 大阪府高槻市幸町1番1号 松下電子工業 株式会社内 (72)発明者 山本 明広 大阪府高槻市幸町1番1号 松下電子工業 株式会社内 (72)発明者 原田 佳尚 大阪府高槻市幸町1番1号 松下電子工業 株式会社内

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体層を有する基板を処理室内に設置
    するステップ(a)と、 上記処理室を酸素を含む雰囲気に維持した状態で、処理
    室内に上記基板方向へのバイアスが付加されたプラズマ
    を発生させて、上記半導体層にバイアスが付加されたプ
    ラズマを照射するステップ(b)とを含み、 上記基板の露出している半導体層の上に、少なくとも酸
    素と半導体との反応による絶縁膜を形成することを特徴
    とする絶縁膜の形成方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の絶縁膜の形成方法におい
    て、 上記ステップ(b)では、上記バイアスの大きさを調整
    することにより、上記絶縁膜の厚みを制御することを特
    徴とする絶縁膜の形成方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の絶縁膜の形成方法
    において、 上記ステップ(b)を、300℃以下の温度で行なうこ
    とを特徴とする絶縁膜の形成方法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の絶縁膜の形成方法におい
    て、 上記ステップ(b)を、200℃以下の温度で行なうこ
    とを特徴とする絶縁膜の形成方法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の絶縁膜の形成方法におい
    て、 上記ステップ(b)を、上記基板上にフォトレジスト膜
    が形成されている状態で行なうことを特徴とする絶縁膜
    の形成方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のうちいずれか1つに記載
    の絶縁膜の形成方法において、 上記絶縁膜は、MISトランジスタのゲート絶縁膜であ
    ることを特徴とする絶縁膜の形成方法。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の絶縁膜の形成方法におい
    て、 少なくとも上記工程(b)の前に、半導体基板内に、第
    1導電型不純物がドープされた第1の活性領域と、第2
    導電型不純物がドープされた第2の活性領域とを形成す
    る工程を含み、 上記工程(b)では、上記第1および第2の活性領域の
    上に第1の絶縁膜および第2の絶縁膜を形成することを
    特徴とする絶縁膜の形成方法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のうちいずれか1つに記載
    の絶縁膜の形成方法において、 上記ステップ(b)の後に、上記絶縁膜の熱処理を行な
    うステップをさらに含むことを特徴とする絶縁膜の形成
    方法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のうちいずれか1つに記載
    の絶縁膜の形成方法において、 上記ステップ(b)を、窒素と酸素とを含む雰囲気中で
    行なうことを特徴とする絶縁膜の形成方法。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の絶縁膜の形成方法にお
    いて、 上記工程(b)を、NOガスを含む(酸窒化)雰囲気中
    で行なうことを特徴とする絶縁膜の形成方法。
  11. 【請求項11】 請求項9記載の絶縁膜の形成方法にお
    いて、 上記工程(b)を、酸素とN2 とを含む(酸窒化)雰囲
    気中で行なうことを特徴とする絶縁膜の形成方法。
  12. 【請求項12】 請求項1〜8のうちいずれか1つに記
    載の絶縁膜の形成方法において、 上記ステップ(b)を、O2 を含み実質的に窒素を含ま
    ない雰囲気中で行なうことを特徴とする絶縁膜の形成方
    法。
  13. 【請求項13】 半導体基板の第1,第2の活性領域上
    に絶縁膜を形成する工程(a)と、 上記第2の活性領域を覆い上記第1の活性領域上を開口
    した第1のフォトレジスト膜を形成する工程(b)と、 上記第1のフォトレジスト膜の上方から上記第1の活性
    領域内に不純物イオンを注入する工程(c)と、 上記第1のフォトレジスト膜を除去する工程(d)と、 上記半導体基板に、酸素を含む雰囲気中で半導体基板側
    へのバイアスが付加されたプラズマを照射して、上記絶
    縁膜の厚みを回復させる工程(e)と、 上記第1の活性領域を覆い上記第2の活性領域上を開口
    した第2のフォトレジスト膜を形成する工程(f)と、 上記第2のフォトレジスト膜の上方から上記第2の活性
    領域内に不純物イオンを注入する工程(g)とを含む半
    導体装置の製造方法。
  14. 【請求項14】 請求項13記載の半導体装置の製造方
    法において、 上記工程(c)は、MISFETのしきい値制御用の不
    純物イオンの注入工程であることを特徴とする半導体装
    置の製造方法。
  15. 【請求項15】 半導体基板の上に、半導体膜を形成す
    る工程(a)と、 上記半導体膜の上に半導体膜の一部を覆い、該一部に隣
    接する他の一部を開口した第1のフォトレジスト膜を形
    成した後、第1のフォトレジスト膜の上方から上記半導
    体膜内に第1導電型不純物イオンを注入する工程(b)
    と、 上記第1のフォトレジスト膜を除去した後、上記半導体
    膜の上に上記他の一部を覆い上記一部を開口した第2の
    フォトレジスト膜を形成した後、第2のフォトレジスト
    膜の上方から上記半導体膜内に第2導電型不純物イオン
    を注入する工程(c)と、 上記第2のフォトレジスト膜を除去する工程(d)と、 上記半導体基板に、酸素を含む雰囲気中で半導体基板側
    へのバイアスが付加されたプラズマを照射して、上記半
    導体膜の上に少なくとも酸素と半導体との反応による絶
    縁膜を形成する工程(e)とを含む半導体装置の製造方
    法。
  16. 【請求項16】 請求項15記載の半導体装置の製造方
    法において、 上記工程(a)の前に、半導体基板の第1導電型MIS
    FET形成領域と第2導電型MISFET形成領域との
    上にそれぞれゲート絶縁膜を形成する工程をさらに含
    み、 上記工程(a)では、上記各ゲート絶縁膜の上に、上記
    第1および第2導電型MISFET形成領域にまたがる
    半導体膜を形成し、 上記工程(b)および(c)では、上記一部を上記第2
    導電型MISFET形成領域と、上記他の一部を上記第
    1導電型MISFET形成領域とし、 上記工程(d)の後に、上記半導体膜をパターニングし
    て、上記第1導電型MISFET形成領域と上記第2導
    電型MISFET形成領域とにまたがるデュアルゲート
    型のゲート電極を形成する工程をさらに含むことを特徴
    とする半導体装置の製造方法。
  17. 【請求項17】 請求項15又は16記載の半導体装置
    の製造方法において、 少なくとも上記工程(d)の後に、上記工程(e)で形
    成された絶縁膜の少なくとも一部の厚み分を除去した
    後、上記半導体膜の上部をシリサイド化する工程をさら
    に含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  18. 【請求項18】 半導体基板上に絶縁膜を形成する工程
    (a)と、 上記絶縁膜の上に半導体膜を形成する工程(b)と、 フォトレジスト膜をマスクとするエッチングにより上記
    半導体膜をパターニングして、MISFETのゲート電
    極を形成するとともに、上記絶縁膜のうち上記半導体膜
    の一部の下方に位置する部分を露出させる工程(c)
    と、 上記フォトレジスト膜を残したままで、上記半導体基板
    に、酸素を含む雰囲気中で半導体基板側へのバイアスが
    付加されたプラズマを照射して、上記露出している絶縁
    膜の上に残存する半導体膜のエッチング残りを酸化する
    工程(d)とを含む半導体装置の製造方法。
  19. 【請求項19】 請求項18記載の半導体装置の製造方
    法において、 上記工程(d)の後に、酸化されたエッチング残りと上
    記絶縁膜の露出している部分とを除去する工程と、 上記半導体基板のうち絶縁膜の除去によって露出した部
    分の上をシリサイド化する工程とをさらに含むことを特
    徴とする半導体装置の製造方法。
  20. 【請求項20】 請求項18又は19記載の半導体装置
    の製造方法において、 上記工程(d)を、200℃以下の温度で行なうことを
    特徴とする半導体装置の製造方法。
  21. 【請求項21】 半導体基板上に、第1の絶縁膜と少な
    くとも金属を含む導体膜とを順次堆積する工程(a)
    と、 フォトレジスト膜をマスクとするエッチングにより、上
    記導体膜と上記第1の絶縁膜とをパターニングして、ゲ
    ート電極及びゲート絶縁膜を形成する工程(b)と、 上記フォトレジスト膜を残したままで、上記半導体基板
    に、酸素を含む雰囲気中で半導体基板側へのバイアスが
    付加されたプラズマを照射して、少なくとも半導体基板
    の露出している部分の上に、酸素と半導体との反応によ
    る第2の絶縁膜を形成する工程(c)と、 上記フォトレジスト膜を除去する工程(d)と、 上記半導体基板内の上記ゲート電極の両側方に位置する
    領域に不純物を導入して、ソース・ドレイン領域を形成
    する工程(e)とを含む半導体装置の製造方法。
  22. 【請求項22】 請求項21記載の半導体装置の製造方
    法において、 上記工程(a)では、上記導体膜としてポリシリコン膜
    とその上に積層された金属膜とを形成し、 上記工程(b)では、上記ゲート電極としてポリシリコ
    ン膜からなる下部電極と金属膜からなる上部電極とを形
    成し、 上記工程(c)では、上記下部電極の側面上にも上記第
    2の絶縁膜を形成することを特徴とする半導体装置の製
    造方法。
  23. 【請求項23】 請求項22記載の半導体装置の製造方
    法において、 上記工程(a)では、上記導体膜の上にさらにシリコン
    窒化膜を形成し、 上記工程(b)では、上記上部電極の上に窒化膜からな
    るゲート上保護膜を形成し、 上記工程(d)の後に、上記ポリシリコン膜及び金属膜
    の側面上に、窒化膜サイドウォールを形成する工程
    (f)と、 基板上に、シリコン酸化膜からなる層間絶縁膜を堆積す
    る工程(g)と、 上記層間絶縁膜を貫通して上記ソース・ドレイン領域に
    到達するコンタクトホールを、上記ゲート電極に対して
    自己整合的に形成する工程(h)とをさらに含むことを
    特徴とする半導体装置の製造方法。
  24. 【請求項24】 請求項21〜23のうちいずれか1つ
    に記載の半導体装置の製造方法において、 上記工程(c)を、200℃以下の温度で行なうことを
    特徴とする半導体装置の製造方法。
  25. 【請求項25】 半導体基板の第1導電型MISFET
    形成領域の上に第1のゲート絶縁膜を挟んで第1導電型
    不純物を含む半導体膜からなる第1のゲート電極を、上
    記半導体基板の第2導電型MISFET形成領域の上に
    第2のゲート絶縁膜を挟んで第2導電型不純物を含む半
    導体膜からなる第2のゲート電極をそれぞれ形成する工
    程(a)と、 上記半導体基板に、酸素を含む雰囲気中で半導体基板側
    へのバイアスが付加されたプラズマを照射して、上記半
    導体基板および上記第1,第2のゲート電極の露出して
    いる部分の上に少なくとも酸素と半導体との反応による
    被覆絶縁膜を形成する工程(b)と、 上記第2導電型MISFET形成領域を覆い、上記第1
    導電型MISFET形成領域を開口した第1のフォトレ
    ジスト膜および上記第1のゲート電極をマスクとして第
    1導電型不純物のイオン注入を行なって、上記第1導電
    型MISFETのソース・ドレイン領域を形成する工程
    (c)と、 上記第1のフォトレジスト膜を除去する工程(d)と、 上記第1導電型MISFET形成領域を覆い、上記第2
    導電型MISFET形成領域を開口した第2のフォトレ
    ジスト膜および上記第2のゲート電極をマスクとして第
    2導電型不純物のイオン注入を行なって、上記第2導電
    型MISFETのソース・ドレイン領域を形成する工程
    (e)とを含む半導体装置の製造方法。
  26. 【請求項26】 請求項25記載の半導体装置の製造方
    法において、 上記工程(b)を、300℃以下の温度で行なうことを
    特徴とする半導体装置の製造方法。
  27. 【請求項27】 請求項25又は24記載の半導体装置
    の製造方法において、 上記工程(d)では、上記工程(b)におけるバイアス
    以下のバイアスが付加されたプラズマを照射してフォト
    レジスト膜を除去することを特徴とする半導体装置の製
    造方法。
  28. 【請求項28】 半導体基板上にパッド酸化膜とマスク
    用窒化膜とを順次堆積する工程(a)と、 上記マスク用窒化膜およびパッド酸化膜のうちトレンチ
    形成領域を開口する工程(b)と、 上記マスク用窒化膜をマスクとするエッチングにより、
    上記半導体基板にトレンチを形成する工程(c)と、 上記半導体基板に、酸素を含む雰囲気中で半導体基板側
    へのバイアスが付加されたプラズマを照射して、上記半
    導体基板のうち上記トレンチ内に露出している部分の上
    に少なくとも酸素と半導体との反応による丸め用絶縁膜
    を形成する工程(d)と、 上記トレンチ内に絶縁膜を埋め込んでトレンチ分離領域
    を形成する工程(e)とを含む半導体装置の製造方法。
  29. 【請求項29】 請求項28記載の半導体装置の製造方
    法において、 上記工程(d)の後で上記工程(e)の前に、熱酸化を
    行なって上記丸め用絶縁膜の厚みを増大させる工程をさ
    らに含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  30. 【請求項30】 請求項28又は29記載の半導体装置
    の製造方法において、 上記工程(d)を、300℃以下の温度で行なうことを
    特徴とする半導体装置の製造方法。
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