JP2001150077A - クラッチドラムのスナップリング溝形成装置 - Google Patents
クラッチドラムのスナップリング溝形成装置Info
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Abstract
にスナップリング溝が簡単に形成でき、しかもスナップ
リング溝の形成時におけるばりの発生が十分に抑制でき
るスナップリング溝形成装置を提供することである。 【解決手段】スナップリング溝形成装置は、クラッチド
ラム40の周壁部42の外周面側に配置されたダイス2
8と、内歯スプラインの歯山部44にスナップリング溝
46を形成するパンチ26と、周壁部の内周面側に配置
されダイスと共同して歯山部を挟持するとともにパンチ
を案内するストリッパ16とから成る。前記ストリッパ
16は、内歯スプラインの歯山部を押圧する凹状の拘束
面17a、17bを有し、該拘束面はパンチを案内し該
拘束面に開口する案内孔18と、該案内孔の開口端部1
8aを区画し周囲より突出したリング状の突壁21とを
有する。ストリッパの突壁21を歯山部44に強圧する
ことにより歯山部をストリッパ16とダイス28とで挟
持し、この状態でパンチ26をストリッパの拘束面より
押し出して記歯山部にスナップリング溝46を形成す
る。
Description
装置において使用され、底壁部と周壁部とから成るクラ
ッチドラムの周壁部に形成された内歯スプラインの歯山
部に、該周壁部の円周方向に延びるスナップリング溝を
形成する、クラッチドラムのスナップリング溝形成装置
に関する。
の自動変速装置において使用されるクラッチドラム50
は、円形の底壁部51と、該底壁部51の外周縁に形成
された円筒状の周壁部52とから成る。この周壁部52
の内周面には半径方向内向きに突出し周壁部52の軸方
向に延びる複数の内歯スプライン53が円周方向に隔設
されている。この内歯スプライン53は、周壁部52に
収納されるクラッチ板55がドラム50に対して相対回
転するのを防止するために形成されるものである。内歯
スプライン53に対応して、クラッチ板55の外周には
内歯スプライン53の歯山部54が嵌入される複数の凹
部(不図示)が形成されている。周壁部52の開口端部
の内周面にはスナップリング溝56が円周方向に形成さ
れ、ここにスナップリング57が装着されている。スナ
ップリング57は、周壁部52に収納されるクラッチ板
55が軸方向に移動して周壁部52から脱落するのを防
止するものである。
は、例えば、パンチ等のリング溝形成部材を歯山部54
に押し込むことにより形成する。その際、スナップリン
グ溝56の形成に特有の現象として、スナップリング溝
56が形成される歯山部54の表面部分の周囲にばりが
生ずる問題がある(通常のうち抜き加工では、ばりはパ
ンチが侵入するのとは反対側即ちワークの裏面側に生ず
る)。スナップリング溝の周囲にばりが発生すると、ス
ナップリングのスナップリング溝への装着が困難又は不
確実になったり、クラッチ板の円滑な移動が妨げられる
ことがある。そのため、このばりの発生を抑制するため
に、従来からスナップリング溝加工装置が開発されてい
る。例えば、特開平10−216891号公報及び特開
平8−1432144号公報に示されたスナップリング
溝形成装置が知られている。
891号公報に開示されたスナップリング溝形成装置の
要部を示す。このスナップリング溝加工装置は、クラッ
チドラムの周壁部に形成された内歯スプライン61にス
ナップリング溝を二段階に形成するものである。即ち、
図13に示すように、初めに幅の狭い(W1)第1の下
型(凸型)66と上型(凹型)67との間に内歯スプラ
イン61の歯山部61をセットし、上型67を下降させ
る。これにより下型66により歯山部62の内周面に下
型66の幅W1に対応するくぼみ63aが形成され、歯
山部62の外周面のくぼみ63aに対応する部分には突
部64が形成される。次に、一旦上型67を上昇させ、
図14に示すように、上記第1の下型66をこれよりも
幅の広い(W2)第2の下型68と交換し、再び上型6
7を下降させる。これによって歯山部62に所定幅W2
のリング溝63bが形成される。
144号公報に開示されたスナップリング溝形成用パン
チを示す。このパンチ70は、図15に示すように、そ
の前端部に図15に示した内歯スプライン76の歯山部
77に対応する凹状の切欠き71が形成され、切欠き7
1内に半円形板状の刃部73が配置され、刃部73の左
右両側から一対の拘束部72が前方に突出している。
ング装着溝78を形成する場合、図16に示すように、
歯山部77をくぼみ側からダイスなど(不図示)で支持
するとともに、パンチ70を歯山部77の突出側から押
し込む。すると、パンチ70の前進につれて、刃部73
により歯山部77上にスナップリング溝78が形成され
るとともに、歯山部77の両側面におけるダレの発生が
拘束部72によって抑制される。
はそれぞれ以下の課題がある。
リング溝加工装置は、第1の下型66及び第2の下型6
8を準備して、しかもスナップリング溝加工の途中で第
1の下型66と第2の下型68を交換することが必要で
ある。これでは、スナップリング溝を形成するための作
業が煩雑になり、溝形成に時間がかかる。
ップリング溝形成用パンチ70は、刃部73と拘束部7
2とが何れもパンチ70に形成されている。従って、こ
のパンチ70によるスナップリング溝形成は、工法とし
ては刃部73による溝形成時に生ずるバリを拘束部72
で押し潰すものである。しかし、このパンチ70は、刃
部73が歯山部77の頂部にある程度侵入しなければ拘
束部72は歯山部77の側面に強く押圧されない。しか
るに、ばりは刃部73が歯山部77に侵入した時点から
スナップリング溝78の周囲に発生するので、このばり
を拘束部72で完全に押しつぶすことは非常に難しい。
また、拘束部72は歯山部77の両側面に生ずるバリは
ある程度抑制できるとしても、刃部73の上下両側には
拘束部は存在しないので、歯山部77の頂部付近でスナ
ップリング溝78の高さ方向両側に発生するばりは抑制
できない。
成装置における課題を解決して、内歯スプラインの歯山
部上にスナップリング溝が簡単に形成でき、しかもスナ
ップリング溝の形成時におけるばりの発生が十分に抑制
できるスナップリング溝形成装置を提供することを目的
としてなされたものである。
ラインの歯山部へのスナップリング溝の形成と、歯山部
上のスナップリング溝の周囲におけるばりの発生との関
係について鋭意研究した。そして、上記図15及び図1
6に示したリング溝形成パンチ70においてばりの発生
が十分に抑制できないのは、パンチ70の拘束部72が
広い面積で歯山部77の側面に押圧されるので、拘束部
72と歯山部77の側面との間の面圧がばりの発生を抑
制するには低すぎること、及び刃部73及び拘束部72
をともにパンチ70に形成したので、刃部73が歯山部
77内にある程度侵入しなければ拘束部72が歯山部7
7の側面を拘束しないこと、に原因があるとの知見を得
て、本発明を完成したのである。
は、底壁部と内歯スプラインが形成された周壁部とから
成るクラッチドラムの該周壁部の外周面側に配置された
ダイスと、該内歯スプラインの歯山部にリング溝を形成
するパンチと、該クラッチドラムの内周面側に配置され
該ダイスと共同して該歯山部を挟持するとともに該パン
チを案内するストリッパとから成る、該クラッチドラム
の周壁部の円周方向に延びるスナップリング溝形成装置
であって、前記ストリッパは、前記内歯スプラインの歯
山部を押圧する凹状の拘束面を有し、該拘束面は前記パ
ンチを案内し該拘束面に開口する案内孔と、該案内孔の
開口端部を区画し周囲より突出したリング状又はリング
の一部から成る突壁とを有し、該ストリッパの突壁を前
記歯山部に強圧することにより該歯山部を該ストリッパ
と該ダイスとで挟持し、この状態で該パンチを該ストリ
ッパの拘束面より押し出して該記歯山部に前記スナップ
リング溝を形成することを特徴とする。
突壁を歯山部に強圧して歯山部をストリッパとダイスと
で挟持した状態で、パンチをストリッパの拘束面より押
し出して記歯山部にスナップリング溝を形成する。従っ
て、スナップリング溝の形成時には、歯山部上のスナッ
プリング溝が形成される部分の周囲のリング状部分は他
の部分よりも面圧が高くなっており、スナップリング溝
の縁からばり盛り上がり難い。こうして、スナップリン
グ溝の周囲におけるばりの発生が抑制される。
の周壁部の外周面を押圧するダイスは、歯山部の背後の
くぼみ内に嵌入する凸状の押圧部を有することができ
る。その場合、押圧部はパンチに対向する部分に、スナ
ップリング溝の形成時に歯山部の裏面から突出する突部
が逃げ込むための逃げ孔を有することが望ましい。ダイ
スは、油圧、空気圧等を利用した流体圧式の駆動装置
や、機械式の駆動装置によって駆動することができる。
ッパの凹状の拘束面の断面形状は、内歯スプラインの歯
山部の断面形状に対応させる。ストリッパは凹状の拘束
面に向かって延びる案内孔が形成され、この案内孔は拘
束面に開口している。案内孔の断面形状(幅、高さ)は
パンチの断面形状に応じて選定される。開口端部を区画
し、拘束面の他の部分よりも突出したリング状又はリン
グの一部から成る突壁の高さ、突出量は、ストリッパが
ダイスと協力して歯山部を挟持したとき、突壁がストリ
ッパの他の部分よりも先に歯山部に強圧されるように選
定する。例えば、突壁の高さのパンチの厚さに対する比
は、1/3から1が好ましい。これにより、ストリッパ
の突壁と歯山部との間の面圧が他の部分よりも高くな
り、スナップリング溝形成時にその周囲のリング状部分
にばりが形成されるのを抑制する。突壁の頂面と拘束面
とは頂面と垂直な面、テーパ面又は円弧面等で連結する
ことができる。 尚、ストリッパは単一の部材から製作
することもできるし、複数の板状部材を重ねることによ
っても製作できる。ストリッパを単一の部材で製作すれ
ば部品点数が少なくて済んで製造コストが低減され、複
数の板状部材で製作すれば複雑な形状の突壁でも容易に
形成できる。
成するのに適した材料から成り、ストリッパの案内孔内
に収納され、そのリング溝形成部がストリッパの拘束面
開口部から突出する。パンチは歯山部に対向する部分
に、歯山部に向かって突出した切込み部を有することが
でき、これによって歯山部への切込みが容易になる。
持した状態でパンチをストリッパの拘束面より押し出す
ためには、ダイスを上記駆動装置でストリッパに向かっ
て前進させる。その際、パンチは固定して、上記ストリ
ッパを付勢部材によってダイスに向かう方向に付勢する
ことが望ましい。そのような付勢手段としては、圧縮ば
ねや油圧、空気圧などを利用した流体圧式の駆動装置、
機械式の駆動装置、又はウレタンなどから成る弾性体を
利用することができる。
ラインの歯山部は、周壁部の軸方向において開口端から
底壁部と周壁部との境界部近くまで形成され、その断面
形状は等脚台形、三角形又は半円形等が選択できる。ス
ナップリング溝は、歯山部上において周壁部の開口端寄
りに一本形成される。スナップリング溝の幅及び深さ
は、装着するスナップリングの形状との関係で決まる
が、例えば一定幅で、その深さは歯山部の全高さにわた
っても、歯山部の頂部から途中まで延びても良い。
溝形成装置を添付図面に基づき説明する。 <実施例>図1から図3に本実施例のスナップリング溝
加工装置が示されている。図1は加工装置の平面図で、
図2は図1における2−2断面図で、図3は図1の要部
の拡大斜視図である。
グ溝加工装置は、床部10に固定された固定部材11
と、床部10上に前後動可能に裁置されたストリッパ支
持部材12及びその上に取り付けられたストリッパ16
と、固定部材11とストリッパ支持部材12との間に介
在された圧縮ばね24と、その後端部を固定部材11に
固定され、前端部がストリッパ16及びストリッパ支持
部材12を貫通して延びたパンチ26と、ストリッパ1
6に対向して床部10上に摺動可能に裁置されたダイス
28と、に大別される。以下、個々の部材について説明
する。
間部に凹部13aが形成された水平部13と、該水平部
13の一端から垂直に立ち上がる垂直部14とから成
り、水平部12の下面を床部10に案内されて摺動可能
である。水平部13の上面と垂直部14の前面(左面)
とで画成される空間にストリッパが16配置されてい
る。ストリッパ16は図1、図2及び図3に示すように
左右対称で、全体として矩形板形状を有し、その幅は水
平部13よりも小さく、長さはほぼ水平部13と同じ
で、厚さは垂直部14よりも小さい。
断面等脚台形状の凹部17が形成されている。凹部17
は、そのストリッパ16の前方に進むにつれて中心線l
からの距離が大きくなるように傾斜した左右一対の傾斜
面17aと、両傾斜面17aの底壁部を連結する底面1
7bとから成る。一対の傾斜面17aと底面17bとで
拘束面が構成される。
に、パンチ案内孔18が前後方向(図1において左右方
向)に貫通して形成されている。このパンチ案内孔18
の高さは全長に亘って一定でストリッパ16の高さの1
/3程度であり、幅は全長に亘って一定で凹部17の両
側の一対の側部19間の距離に対応している(ストリッ
パ16の幅よりもわずかに小さい)。尚、上記ストリッ
パ支持部材12の垂直部14は、ストリッパ16のパン
チ案内孔18に連続する位置に貫通孔23が形成されて
いる。
及び底面17b並びに凹部17の両側の側部19の前面
にはリング状の突壁21がパンチ案内孔18の開口部1
8aの周囲から凹部17内に向かって突出して形成され
ている。突壁21の断面形状は、図3に示すように頂面
21aと、該頂面21aと拘束面17a、17bとを連
結する垂直面と21bで画成される。開口部18aの上
下両側の各突壁21の高さは、パンチの厚さの1/3程
度である。ストリッパ支持部材12及びストリッパ16
は、これらと固定部材11との間に介装された圧縮ばね
24の付勢力により常時ダイス28に向かう方向(図1
で左方)に付勢され、その前進位置は床部に固定されス
トリッパ支持部材12の前面に当接するストッパ(不図
示)により規制される。
から成り、この後端部26aを固定部材11に固定さ
れ、前端部26bが上記ストリッパ支持部材12の貫通
孔23及びストリッパ16のパンチ案内孔18を貫通し
て前方に延びている。前端部26bはストリッパ16の
拘束面17a、17bの開口部18aから突出可能とな
って、スナップリング溝形成部を構成しており、歯山部
44に対向して、その幅方向中間部に小さな突起27が
突設されている。
れて前後動可能であり、油圧式の駆動装置32よって駆
動される。ダイス28はストリッパ支持部材12の垂直
部14と同程度の高さを有し、ストリッパ16に対向す
る前面(図1において右面)に、ストリッパ16の凹部
17に対応する等脚台形状の凸部29が全高さに亘って
形成されている。凸部29の高さ方向中間部には前記パ
ンチ26に対向して逃げ部30が形成されている。この
逃げ部30の深さは、凸部29の頂面から途中まで延
び、高さはパンチ26の厚さよりも若干大きい。
置内によるクラッチドラム40の歯山部44へのスナッ
プリング溝46の形成について図1から図5を基に説明
する。図4はスナップリング溝加工状態を示す平面図で
あり、図5は図4における5−5断面図である。
れるクラッチドラムを図7に示す。図7から明らかなよ
うに、クラッチラムは40は、円形の底壁部41と、そ
の外周からほぼ垂直に立ち上がる周壁部42とから成
り、周壁部42の内周面に複数の内歯スプライン43が
軸方向に形成されている。内歯スプラインは交互に位置
する歯山部44と歯谷部とから成る。
及び図2に示すように、ストリッパ16はストリッパ支
持部材12が圧縮ばね24により付勢されストッパ(不
図示)に当接するまで前進した位置にある。このとき、
パンチ26の突起27がストリッパ16の凹部17の開
口部18aの付近に位置している。この状態で、駆動装
置29によりダイス28を後退させ、ダイス28とスト
リッパ16との間にクラッチドラム40をセットする。
図1及び図2において右方向に前進させて、クラッチド
ラム40をパンチ26に向かって押圧する。それに伴
い、圧縮ばね24が少し圧縮され、クラッチドラム40
はダイス26とストリッパ16とによって表裏両側から
挟持される。その結果、図6に示すクラッチドラム40
の歯山部44の頂面44a及び一対の側面面44bのう
ち、スナップリング溝46が形成される部分の周囲のリ
ング状部分47a、47bにストリッパ16の拘束面1
7a、17bに形成された突壁21が強く当接し、その
部分の面圧が他の部分よりも高くなる。
6により挟持されたクラッチドラム40右方に移動する
と、図3及び図4に示すように、後端部26aが固定部
材11に固定されたパンチ26の先端の突起27を含む
溝形成部26bがストリッパ16の拘束面17a、17
bの開口部18aから突出して、クラッチドラム40の
歯山部44を横切る状態で歯山部44内に侵入し、半抜
き加工により歯山部44上に一本の直線溝46a(図6
参照)を形成する。
歯山部44の高さ方向において上寄り(周壁部42の開
口側)に位置し、一定幅で周壁部42の円周方向に延び
ている。こうして一つの歯山部44に直線溝46aが形
成されたならば、ダイス28を後退させてクラッチドラ
ム40を一定角度回転し、となりの歯山部44に同様に
して直線溝46aを形成する。この工程を繰り返して、
全ての歯山部44に上に直線溝46aを形成することに
より、クラッチドラム40の周壁部41に環状のスナッ
プリング溝46が形成される。
ング溝46の形成時に、歯山部44の直線溝46aの周
囲のリング状部分47a、47b(図6参照))にばり
が形成されることは殆んどない。その理由は、歯山部4
4を突出側から押圧するストリッパ16と歯山部44に
リング溝46を形成するパンチ26とを別部材で構成
し、その上でストリッパ16の拘束面17a、17b上
の開口部18aの周りに高さの小さいリング状の突壁2
1を形成したからである。これにより、パンチ26のリ
ング溝形成部分26bが歯山部44の頂部に侵入するよ
りも先に、ストリッパ16の拘束面17a、17b上の
突壁21が歯山部44の打抜き予定部分の周囲のリング
状部分47a、47bに狭い面積で強く当接して、リン
グ状部分47a、47bの面圧が他の部分よりも高くな
る。従って、歯山部44のスナップリング溝46の縁部
にはばりが盛り上がろうとしても盛り難くなる。
られる。まづ、拘束面17a、17bに突壁21を有す
るストリッパ16は単一の部材から成るので、部品点数
が少なくてすむ。また、パンチ26は、歯山部44の一
部を打ち抜くのみでクラッチドラム40を保持しないの
で、打抜きに適した材料を選択でき、形状的にも平板の
先端に突起27を形成したに過ぎない簡素な構成であ
り、製造コストを低減できる。更に、パンチ26はスト
リッパ16の扁平なパンチ案内孔18の壁面で上下両側
から保持、案内されているので、歯山部44の半抜き時
にその長手方向に圧縮力が加わっても、厚さ方向に撓む
ことが防止される。 <変形例>上記実施例におけるスナップリング溝形成装
置の構成要素は変形、改良が可能である。 1)ストリッパ16の変形例 拘束面にリング状の突壁を有し、ダイスと共同してクラ
ッチドラムを挟持するストリッパは、複数の板部材から
構成することもできる。即ち、図8及び図9に示すよう
に、ストリッパ33は板厚方向に重ねた上中下三枚の板
部材34、35及び36から成り、中板35の平面形状
は上記ストリッパ26の平面形状よりも少し長く、上記
突壁21の全高さに相当する厚さを有し、前端の凹部3
5aにリング状の突壁35bが形成されるとともに、厚
さ方向中間部にパンチ案内孔35cが形成されている。
上板34の平面形状は上記ストリッパ26の平面形状と
同じとされ、凹部17と同じ等脚台形状の凹部34aが
形成されている。上板34の厚さは上記ストリッパ26
の全体の厚さからリング状の突壁間21の全高さを引い
た値を二分したものである。下板36は上板34と全く
同じ形状、大きさである。
面と連結面とで画成される突壁21の断面形状は、図1
0(a)に示すように、頂面21aと拘束面17a、1
7bとをテーパ面38で連結することもできるし、図1
0(b)に示すように、頂面21aと拘束面17a、1
7bとを円弧面39で連結することもできる。 2)ダイス28の駆動装置の変形例 ダイス28を駆動する駆動装置は、上記実施例における
油圧シリンダの代わりに、エアーシリンダを使用するこ
ともできる。また、このような流体式の駆動装置でな
く、機械式駆動装置を使用することもできる。 3)圧縮ばね24の変形例 ダイス28及びストリッパ16がパンチ26に対して移
動するのを許容する手段は、上記圧縮ばね24の代わり
に、油圧シリンダやエアーシリンダのような流体式の駆
動装置を使用したり、伸縮性料であるウレタンから成る
円筒部材を使用することもできる。
プリング溝形成装置は、クラッチドラムの歯山部を押圧
するストリッパの凹状の拘束面が、パンチを案内し該拘
束面に開口する案内孔と、該案内孔の開口端部を区画し
周囲より突出したリング状の突壁とを有し、該突壁を歯
山部に強圧することにより歯山部をストリッパとダイス
とで挟持する。そして、この挟持状態でパンチをストリ
ッパの拘束面より押し出すことにより歯山部にスナップ
リング溝を形成する。従って、本発明によれば、スナッ
プリング溝形成時には、歯山部上のスナップリング溝が
形成される部分の周囲のリング状部分は他の部分よりも
面圧が高くなっており、スナップリング溝の縁部におけ
るばりの発生が抑制される。
面図である。
る。
図1に対応する説明図である。
図2に対応する説明図である
スナップリング溝の斜視図である。
されるクラッチドラムの断面図である。
示す要部断面図であり、(b)はストリッパの突壁の第
2の変形例を示す要部断面図である。
示す斜視図である
示す説明図である。
程を示す説明図である。
示す説明図である。
程を示す説明図である。
材の水平部 14:ワーク保持部材の垂直部 16:ストリッパ 17:ストリッパの凹部 17a、17b::
ストリッパの拘束面 18:パンチ案内孔 18a:パンチ案内
孔の開口部 21:リング状の突壁 24:圧縮ばね 26:パンチ 26b:パンチのスナップリン
グ溝形成部 28:ダイス 30:ダイスの逃げ部 40:クラッチドラム 41:底壁部 42:周壁部 43:内歯スプライ
ン 44:歯山部 46:スナップリン
グ溝
Claims (5)
- 【請求項1】底壁部と内歯スプラインが形成された周壁
部とから成るクラッチドラムの該周壁部の外周面側に配
置されたダイスと、該内歯スプラインの歯山部にスナッ
プリング溝を形成するパンチと、該クラッチドラムの内
周面側に配置され該ダイスと共同して該歯山部を挟持す
るとともに該パンチを案内するストリッパとから成る、
該クラッチドラムの周壁部の円周方向に延びるスナップ
リング溝形成装置であって、 前記ストリッパは、前記内歯スプラインの歯山部を押圧
する凹状の拘束面を有し、該拘束面は前記パンチを案内
し該拘束面に開口する案内孔と、該案内孔の開口端部を
区画し周囲より突出したリング状又はリングの一部から
成る突壁とを有し、 該ストリッパの突壁を前記歯山部に強圧することにより
該歯山部を該ストリッパと該ダイスとで挟持し、この状
態で該パンチを該ストリッパの拘束面より押し出して該
歯山部に前記スナップリング溝を形成することを特徴と
するクラッチドラムのスナップリング溝形成装置。 - 【請求項2】 前記ストリッパは単一の部材から成る請
求項1に記載のクラッチドラムのスナップリング溝形成
装置。 - 【請求項3】 前記ストリッパの突壁の高さの前記パン
チの厚さに対する比は1/3から1である請求項2に記
載のクラッチドラムのスナップリング溝形成装置。 - 【請求項4】前記ダイスは、前記内歯スプラインの歯山
部の背後のくぼみを押圧する凸状の押圧部を有し、該押
圧部には前記パンチに対向する部分に逃げ孔が形成され
ている請求項1に記載のクラッチドラムのスナップリン
グ溝形成装置。 - 【請求項5】 前記パンチは、その幅方向中間部に、該
歯山部に向かって突出する切込み部を有する請求項1に
記載のクラッチドラムのスナップリング溝形成装置。
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JP3669564B2 JP3669564B2 (ja) | 2005-07-06 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009014082A (ja) * | 2007-07-03 | 2009-01-22 | Mazda Motor Corp | クラッチドラムの製造方法および同製造装置 |
JP2018076895A (ja) * | 2016-11-08 | 2018-05-17 | Nskワーナー株式会社 | クラッチドラムの製造方法 |
CN113811697A (zh) * | 2019-06-06 | 2021-12-17 | 株式会社F.C.C. | 离合器装置 |
CN116816271A (zh) * | 2023-08-28 | 2023-09-29 | 西南石油大学 | 多峰齿钻头 |
-
1999
- 1999-11-25 JP JP33486199A patent/JP3669564B2/ja not_active Expired - Fee Related
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