JP2855513B2 - リングギヤとその製造方法 - Google Patents

リングギヤとその製造方法

Info

Publication number
JP2855513B2
JP2855513B2 JP8124295A JP8124295A JP2855513B2 JP 2855513 B2 JP2855513 B2 JP 2855513B2 JP 8124295 A JP8124295 A JP 8124295A JP 8124295 A JP8124295 A JP 8124295A JP 2855513 B2 JP2855513 B2 JP 2855513B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tooth profile
tooth
workpiece
thickness
punching
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP8124295A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08281370A (ja
Inventor
和夫 老川
二朗 佐々木
晃 北嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yutaka Giken Co Ltd
Original Assignee
Yutaka Giken Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yutaka Giken Co Ltd filed Critical Yutaka Giken Co Ltd
Priority to JP8124295A priority Critical patent/JP2855513B2/ja
Publication of JPH08281370A publication Critical patent/JPH08281370A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2855513B2 publication Critical patent/JP2855513B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】リング状のワークの外周部に歯形
を打ち抜きにより形成することは、例えば特公平6−8
5969号公報により公知である。しかし、歯形を打ち
抜く際に歯の片面に抜きダレが生じ易く、これにより歯
幅が素材の厚さより小さくなる不都合がある。
【0002】
【従来の技術】前記公知技術においては、歯の端部の角
につけるチャンファーすなわち面取り部を、抜きダレが
生じた側面側にプレス加工により形成し、該プレス加工
で生じる余肉を前記抜きダレ部に流動させることによ
り、面取りのプレス加工を容易にしている。
【0003】このように、前記公知技術においては、抜
きダレ部を積極的に利用しているが面取り部から流入す
る余肉の量はあまり大きくはなく、抜きダレ部の肉厚が
僅かに復元される程度であり、ワークの板厚の原寸より
小さい歯幅をもつギヤしか得られない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、歯形を打ち
抜きにより形成するものにあって、歯幅をワークの板厚
原寸と同等以上にすることを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決したリン
グギヤは、請求項1に記載したとおり、リング状のワー
クの円周部から谷部を打ち抜いて歯形を形成したリング
ギヤにおいて、ワークの厚さ方向一側面に歯形形状に沿
う増肉部を突設し、ワークの原寸部から増肉部にわたる
歯形を形成したことを特徴とする。
【0006】該ギヤの製造方法の一つは、請求項2に記
載したとおり、リング状のワークの円周部から小さ目の
谷部を打ち抜いて歯形を荒加工する第1工程と、ワーク
の厚さ方向及び径方向に歯形に沿って半抜きし、歯形に
沿って厚さ方向に突出する増肉部を歯形の一側面側に形
成する第2工程と、所定の歯形形状に打ち抜く第3工程
と、からなることを特徴とする。
【0007】該ギヤの他の製造方法の一つは、請求項3
に記載したとおり、リング状のワークの円周部から小さ
目の谷部を打ち抜いて歯形を荒加工する第1工程と、ワ
ークの厚さ方向の歯形に沿う半抜きにより歯形に沿って
厚さ方向及び径方向に突出する増肉部を歯形に形成しな
がら、径方向の増肉部を打ち抜く第2工程と、からなる
ことを特徴とする。
【0008】
【作用】請求項1によれば、ワークの原寸部から片面に
形成された増肉部にわたって歯形が形成されたリングギ
ヤであるため、歯幅がワーク板厚と同等以上になり、か
み合い時の面圧を減少できる。
【0009】請求項2によれば、第1工程で荒加工した
のち、第2工程で、半抜きにより一側面側に増肉部を形
成しながら歯形を成形し、第3工程で径方向の増肉部を
打ち抜く仕上げ加工がなされる。
【0010】請求項3によれば、第1工程で荒加工した
のち、第2工程で、半抜きにより増肉部を形成しながら
歯形を成形し、この工程の最終位置で径方向の増肉部が
打ち抜かれて仕上げられる。
【0011】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1において1はワークで、断面四角形で厚さT
1を原寸とする鋼材をリング状に湾曲し、両端を溶接部
2で一体としたものである。
【0012】図2で(a)〜(c)は、第1工程でのワ
ーク1の加工状態を示しワークの外周部11から歯形3
を荒加工するために谷部4が打ち抜かれ、同時に内周部
2に位置決め用凹部13が打ち抜かれる。
【0013】図3(a)〜(d)は、第2工程で加工さ
れたワーク1を示し、長さT2の半抜き成形で、歯形3
の下部には原寸部31に続いて、厚さ方向増肉部51と径
方向増肉部52と高さtの段差が形成された増肉部5が
成形され、同時に面取り部6が成形される。
【0014】図4(a)〜(f)は、第3工程で加工さ
れたワークを示し、仕上げプレス工程で(c)に示すス
クラップ7がシェービング型によって打ち抜かれて歯形
3の表面と径方向増肉部52が除去され、厚さ方向の高
さtの増肉部51が残り、該増肉部51により増肉される
から歯形3の歯幅は、原寸部31の厚さT1からT3に増
大される。
【0015】前記高さtは、面取り部6の高さと同等以
上とされ、面取り部6以外のかみ合いに有効な歯幅T4
は、原寸部31の厚さと同等以上であるから、歯幅T1
歯車又はダレにより歯幅T1より小さくなった歯幅をも
つ歯車に比べて接触面積が大きくなり、したがって面圧
が低下し耐久性が向上する。
【0016】図5は、前記第1工程用のプレス装置10
を示し左半部は加工前、右半部は加工後を示す。図5で
11は下ダイセット、12は切刃121をもつ谷部切除
用のパンチ、13は中心ガイド、14はノックアウトピ
ン、15は押出しバネで、ワーク1はノックアウトピン
14に支持されている。16は前記位置決め用凹部13
の穿孔用ダイ穴である。
【0017】上ダイセット17には、切刃181をもち
前記パンチ12と共同するダイ18が固定され、更に前
記ダイ穴16と共同するパンチ19が固定され、スプリ
ング21で弾発されたパッド20が後退可能に保持され
ている。上ダイセット17を下降させると、ワーク1
は、パッド20とスプリング21を介して押付けられ、
中心ガイド13でパンチ14と同心に保持されながらパ
ンチ13上に圧着される。
【0018】次いでダイ18がパンチ12とともにワー
ク1に作用して前記谷部4が切除させれ、同時にパンチ
19で位置決め用凹部13が切除される。
【0019】次の第2工程には、図6、図7のプレス装
置が用いられる。図6の下ダイセット11には、前記厚
さ方向の膨出部51を形成するための高さtの段差251
を略歯形状に設けた、段形成パンチ25が設置されてい
る。そして、上ダイセット17には半抜きダイ26が取
付けられ、該半抜きダイ26には、第1工程のダイ18
の切刃181より少し大きい刃261と前記面取り部6を
成形するための傾斜部262が設けられている。
【0020】上ダイセット17を下降してワーク1に対
してストロークT2の加圧をすると、歯形3の外周部の
肉は半抜きされ、図3に示す厚さ方向増肉部51と径方
向増肉部52と段差tをもつ増肉部5が形成され、同時
に面取り部6が形成される。
【0021】第3工程には図8のプレス装置が用いら
れ、下ダイセット11に段付きパンチ30が取付けられ
る。該段付きパンチ30は、段部301と切刃302を有
する。上ダイセット17にはシェービングダイ31が取
付けられ、該シェービングダイ31の下端に切刃311
が設けられている。
【0022】上ダイセット17を下降してシェービング
ダイ31を作用させることにより、歯形3の表面はシェ
ービングされて図4(c)に示すスクラップ7が切除さ
れ、歯形3の下面には該歯形3に沿って下方へ突出する
増肉部5があるため、歯形3の幅は、増肉高さtだけ増
大されたT3の大きさになる。
【0023】かみ合いに有効な歯幅T4はT3より小さい
が、面取り部をもち増肉されないリングギヤに比して増
肉分だけ歯幅が広くなる。また面取り部6を設けないリ
ングギヤに前記の増肉分手段を施してよく、この場合
は、ワークの板厚と増肉分が全て歯幅となり、大きいか
み合い面が得られる。
【0024】次に、図9、図10のプレス装置は、前記
図6〜8の第2工程と第3工程を同時に行なうことがで
きる装置であり、図5の装置で荒加工されたワーク1を
一動作で仕上げることができる。
【0025】図9において、下ダイセット11には図8
の段付きパンチ30と同じ構造のパンチが取付けられ、
上ダイセット17には、半抜き兼仕上げ用のダイ35が
取付けられる。該ダイ35は、前記シェービングダイ3
1の切刃311と同形の切刃351と面取り部6を成形す
るための傾斜部352とを有する凹部353が設けられ、
該凹部の高さHは、前記歯幅T3より大とされる。
【0026】荒加工したワーク1を段付きパンチ30上
に置き、上ダイセット17を下降させると、ダイ35の
圧力でワーク1の肉は下方及び外方に流れ、パンチ30
の段部に沿って、図3に示す厚さ方向の増肉部51が形
成されながら径方向の増肉部52が押出され、終端で径
方向の増肉部52が打ち抜かれて図4に示す製品が得ら
れる。
【0027】前記実施例においてワーク1の内周に位置
決め用凹部13を設けているが、位置きめは歯形3です
ることができるから該位置決め用凹部は省略することが
できる。
【0028】また、前記実施例は、外歯式リングギヤに
関するものであるが、本発明は、内歯式リングギヤにも
実施することができる。
【0029】
【発明の効果】請求項1の手段によれば、増肉部により
ワークの板厚と同等又はそれ以上に歯幅の広い歯形を形
成するので、軽量でトルク伝達能力の高いリングギヤが
得られる。
【0030】また、請求項2の手段によれば、歯形の打
ち抜き、増肉、シェービングを全てプレス機で行なうこ
とができるから、請求項1のリングギヤを極めて能率的
に作ることができる。
【0031】そして、請求項3の手段によれば、請求項
2の第2工程と第3工程を一つの工程で行なうから、請
求項1のリングギヤを更に能率的に作ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 加工前のワークの斜視図
【図2】 第1工程後のワークを示し、(a)は平面
図、(b)は2b線断面図、(c)は斜視図
【図3】 第2工程後のワークを示し、(a)は平面
図、(b)は3b線断面図、(c)は斜視図、(d)は
底面図
【図4】 第3工程後のワークを示し、(a)は平面
図、(b)は4b線断面図、(c)はスクラップの断面
図、(d)は上部斜視図、(e)は底部斜視図、(f)
は底面図
【図5】 第1工程の加工装置の縦断面図
【図6】 第2工程の加工装置の縦断面図
【図7】 同上の要部拡大図
【図8】 第3工程の加工装置の縦断面図
【図9】 他の第2工程の加工装置の縦断面図
【図10】 同上要部拡大図
【符号の説明】
1 ワーク 3 歯形 31 原寸部 5 増肉部 51 厚さ方向増肉部 52 径方向増肉部 6 面取り部

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リング状のワークの円周部から谷部を打
    抜いて歯形を形成したリングギヤにおいて、ワークの厚
    さ方向一側面に歯形形状に沿う増肉部を突設し、ワーク
    の原寸部から増肉部にわたる歯形を形成したことを特徴
    とするリングギヤ。
  2. 【請求項2】 リング状のワークの円周部から小さ目の
    谷部を打ち抜いて歯形を荒加工する第1工程と、 ワークの厚さ方向に歯形に沿って半抜きし、歯形に沿っ
    て厚さ方向及び径方向に突出する増肉部を歯形の一側面
    側に形成する第2工程と、 所定の歯形形状に打ち抜く第3工程と、からなることを
    特徴とする、リングギヤの製造方法。
  3. 【請求項3】 リング状のワークの円周部から小さ目の
    谷部を打ち抜いて歯形を荒加工する第1工程と、 ワークの厚さ方向の歯形に沿う半抜きにより、歯形に沿
    って厚さ方向及び径方向に突出する増肉部を歯形に形成
    しながら径方向の増肉部を打ち抜く第2工程と、からな
    ることを特徴とする、リングギヤの製造方法。
JP8124295A 1995-04-06 1995-04-06 リングギヤとその製造方法 Expired - Fee Related JP2855513B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8124295A JP2855513B2 (ja) 1995-04-06 1995-04-06 リングギヤとその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8124295A JP2855513B2 (ja) 1995-04-06 1995-04-06 リングギヤとその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08281370A JPH08281370A (ja) 1996-10-29
JP2855513B2 true JP2855513B2 (ja) 1999-02-10

Family

ID=13740962

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8124295A Expired - Fee Related JP2855513B2 (ja) 1995-04-06 1995-04-06 リングギヤとその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2855513B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6151539B2 (ja) * 2012-03-19 2017-06-21 京セラ株式会社 しごき加工用ガイド部材およびこれを備えるしごき加工用型

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08281370A (ja) 1996-10-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3676192B2 (ja) 無段変速機用ベルトのエレメントの打抜き加工方法
JP3653793B2 (ja) プレス加工型およびプレス加工方法
US20080014036A1 (en) Steel plate sprocket and method of producing same
JPH1177182A (ja) 正確な切断表面を形成する方法
US5199170A (en) Manufacturing method of half-split bearings
JP2855513B2 (ja) リングギヤとその製造方法
JP3357422B2 (ja) プレス機械による剪断加工方法
JPH08300061A (ja) 鋼板の打ち抜き加工方法
JPS63154216A (ja) 長フランジ製品の製造方法
JP2982316B2 (ja) フアインブランキングによる歯部の加工方法
JP2661287B2 (ja) だれ・かえり防止打抜き加工法
JPH0155062B2 (ja)
JP3766797B2 (ja) プレス加工方法
EP0691164A1 (en) Method of manufacturing drive plate
JP4907811B2 (ja) クラッチギヤの面取り加工方法
JPH0576970A (ja) 板金製プーリの軸穴形成方法
JPS58122133A (ja) 打抜き孔の処理方法及び装置
JP3681654B2 (ja) タイヤ金型用サイプブレードの製造方法
JP2545303B2 (ja) スプライン成形用プレス型装置
JP2006224143A (ja) ギアの製造方法
JPH01293927A (ja) 溝を有する筒状部品の製造方法
JPH0732059A (ja) プレス加工方法
JPS6130251A (ja) 歯形を有する製品の冷間鍛造方法及びその装置
JPH0576971A (ja) 板金製プーリにおける軸受圧入用内周壁の形成方法
JP3370149B2 (ja) 溝を有する円筒形状物の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071127

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 10

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081127

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081127

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091127

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 12

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101127

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111127

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121127

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 14

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121127

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131127

Year of fee payment: 15

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees