JP2001146833A - ポリオレフィン系帯電防止床材 - Google Patents
ポリオレフィン系帯電防止床材Info
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Abstract
同等の床材としての特性を有するとともに、残留低分子
量成分に起因する揮発性成分の発生がなく、帯電の恐れ
もない新規なポリオレフィン系帯電防止床材の提供。 【解決手段】(A)DSCで観察される融点が80〜1
10℃の範囲、その融解エンタルピーが60〜120J
/g、密度0.87〜0.925g/ccであるエチレ
ン/炭素数4〜12のα−オレフィン共重合体10〜9
0重量%と、(B)DSCで観察される融点が30〜6
5℃の範囲、その融解エンタルピーが40〜80J/
g、密度0.87〜0.97g/ccであり、スチレン
の含有量が5〜50重量%であるエチレン−スチレン共
重合体90〜10重量%と、(C)樹脂成分の合計量1
00重量部に対し、界面活性剤0.5〜5.0重量%お
よび/または導電性可塑剤0.5〜50.0重量%を含
有する樹脂組成物よりなることを特徴とするポリオレフ
ィン系帯電防止床材。
Description
ン系シートに関し、更に詳しくはPVC床材に代え可能
な軽量で揮発成分の少ない導電性ノンハロゲン型ポリオ
レフィン系シートとくに床材に関する。
意匠が可能であり、これを床材とした場合、施工性、防
汚性、加工性、耐薬品性が優れることなどから、PVC
床材は従来のリノリュームやゴム、石材に代わり広く用
いられるに至った。
に発生するハロゲン化水素ガスの問題や使用されるジオ
クチルフタレート等の可塑剤や残留モノマーの室内への
飛散による人体に与える影響やクリーンルームにおける
半導体などの汚染が憂慮されるようになり、ポリオレフ
ィンで床材を構成する試みがためされている。ポリオレ
フィンで床材を構成する場合、問題となるのはコンクリ
ート下地に接着するためにあるいは、床表面にワックス
を塗布するために構成物に極性が無ければならない点で
ある。即ち安価であるポリエチレンやポリプロピレンを
そのまま構成樹脂として用いた場合には従来のPVC床
材用接着剤が使用できず、また樹脂の結晶性が高いため
に施工性の悪い床材となる。
含有するポリオレフィン系床材が検討された(特開平5
−9876ロンシール、DE4114085ターケッ
ト)。これらに使用されたのは極性基としての酢酸ビニ
ルやアクリレートとエチレンとの共重合体であるエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−エチル
アクリレート共重合体(EEA)、エチレン−メチルア
クリレート共重合体(EMA)等である。この内、EV
A床材については既にヨーロッパで一部生産販売される
に至っている。
の床材に較べて疎水性に富んでいるので、帯電の問題を
はらんでおり、金属類を用いないとなかなか109Ω以
下の電気抵抗値とすることができないのが実情である
が、高価なことと、これにより床材の物性、とくに引張
強度などの機械的強度が低下し、意匠性に制約をうける
し、帯電防止効果を安定して発現しにくいという問題が
ある。また、従来のポリマー用帯電防止剤は、ポリオレ
フィン系ポリマーに親和性が低く必要にして充分な量を
配合することができなかった。
ゲンや金属類を含有せず、PVC床材と同等の床材とし
ての特性を有するとともに、残留低分子量成分に起因す
る揮発性成分の発生がなく、帯電の恐れもない新規なポ
リオレフィン系帯電防止床材を提供する点にある。
で観察される融点が80〜110℃の範囲、その融解エ
ンタルピーが60〜120J/g、密度0.87〜0.
925g/ccであるエチレン/炭素数4〜12のα−
オレフィン共重合体10〜90重量%と、(B)DSC
で観察される融点が30〜65℃の範囲、その融解エン
タルピーが40〜80J/g、密度0.87〜0.97
g/ccであり、スチレンの含有量が5〜50重量%で
あるエチレン−スチレン共重合体90〜10重量%と、
(C)樹脂成分の合計量100重量部に対し、界面活性
剤0.5〜5.0重量%および/または導電性可塑剤
0.5〜50.0重量%を含有する樹脂組成物よりなる
ことを特徴とするポリオレフィン系帯電防止床材に関す
る。
は、DSCで観察される融点が80〜110℃の範囲、
好ましくは90〜105℃の範囲、その融解エンタルピ
ーが60〜120J/g、好ましくは80〜100J/
g、密度0.87〜0.925g/cc、好ましくは
0.89〜0.91g/ccのものである。
は、GPCにより測定された重量平均分子量(Mw)と
数平均分子量(Mn)との比Mw/Mnが1.2〜4の
範囲におさまり、Mnが10,000〜2,000,0
00であることが好ましい。
(イ)エチレン60〜95モル%と(ロ)炭素数4〜8
のα−オレフィンよりなる群から選らばれた少なくとも
1種の単量体5〜40モル%よりなる共重合体であるこ
とが好ましい。
ては、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−
ヘプテン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテンな
どを挙げることができる。
は、エチレン−オクテン共重合体であり、とりわけオク
テン含有量が5〜30重量%、MI値(メルトインデッ
クス)0.5〜5.0g(g/10min)、比重0.
86〜0.93(g/cc)のエチレン−オクテン共重
合体が好ましい。
共重合体は、DSCで観察される融点が30〜65℃の
範囲、好ましくは35〜60℃、その融解エンタルピー
が40〜80J/g、好ましくは50〜70J/g、密
度0.87〜0.97g/cc、スチレンの含有量が5
〜50重量%、好ましくは5〜30重量%の共重合体で
ある。
合体は、GPCにより測定された重量平均分子量(M
w)と数平均分子量(Mn)との比Mw/Mnが1.2
〜4の範囲におさまり、Mnが10,000〜2,00
0,000であることが好ましい。
ン触媒を用いて重合することにより、Mw/Mnが1.
2〜4というシャープな分子量分布をもつ共重合体を得
ることができる。メタロセン触媒を用いると、得られた
ポリマーは残留モノマーや低分子量成分を含有しないの
で、環境衛生の面から残留モノマーや低分子成分の混入
を嫌う製品の製造工程に用いる材料として好適である。
は、(A)成分10〜90重量%、好ましくは20〜8
0重量%、(B)成分90〜10重量%、好ましくは8
0〜20重量%である。
(B)成分のほかに、他のオレフィン系重合体または共
重合体を全樹脂中40重量%以下、好ましくは35重量
%以下の割合で配合することができる。
に必要な界面活性剤および/または導電性可塑剤を安定
的にブレンドできない点を、(B)成分を一緒にブレン
ドすることにより解消することができたものである。
系、非イオン系、両性のいずれでもよいが、床材の洗浄
によっても流出しないタイプのものが好ましく、カチオ
ン系、とくにアンモニウムカチオン系のものが帯電防止
性能にすぐれるので好ましい(昭和59年1月30日株
式会社大成社発行、阿部嘉長外1名編「新版・プラスチ
ック配合剤−基礎と応用」第261〜281頁参照)。
三級アミン塩、第四級アンモニウム化合物などを挙げる
ことができる。
変化するが、界面活性剤のみを使用する場合は通常、樹
脂成分に対し、0.5〜5.0重量%、好ましくは1.
0〜2.0重量%を用いることが好ましい。
はないが、その分子構造中にポリアルキレンオキサイド
(アルキレンの炭素数は2〜4である)基をもつ可塑剤
およびトリアルキルアンモニウム(アルキル基の炭素数
は1〜4である)可塑剤よりなる群から選ばれた導電性
可塑剤を用いることが好ましい。導電性可塑剤の具体例
としては特開平6−198820号公報、特開平10−
25385号公報、特開平10−298384号公報、
特開平11−58630号公報記載のものを挙げること
ができる。その1例を示せば、一般式
のアルキル基よりなる群からそれぞれ独立して選ばれた
基であり、A1とA2は、炭素数2〜4のアルキレン基
よりなる群から独立して選ばれた基であり、mとnは1
〜7の整数よりなる群から独立して選ばれた数であ
る。)で示されるフタル酸エステル(例えば、新日本理
化社製 商品名サンソサイザーC−1100)、あるい
はこれに対応する脂肪族二塩基酸エステルなどを挙げる
ことができる。
対して0.5〜50.0重量%、好ましくは2〜40重
量%である。
て無機系充填剤を配合するのが一般的である。通常その
使用量は前記樹脂組成物100重量部に対し30〜60
0重量%である。
ム、炭酸マグネシウム、タルク、シリカ、クレー、ガラ
ス繊維、合成天然繊維など、従来床材の充填材として使
用されていたものは何でも使用できる。
電気抵抗が109Ω以下、好ましくは109〜106Ω
であり、凹み試験機(JIS A1454)で測定され
る残留凹み率が20%以下、好ましくは5〜15%であ
り、テーバースティフネス試験機(ASTM D747
−61T)で測定される剛性が300〜3000g/c
m(5℃)、好ましくは1000〜2600g/cm
(5℃)、300〜1500g/cm(20℃)、好ま
しくは500〜1400g/cm(20℃)の範囲であ
り、濡れ指数が37〜45dyn/cm、好ましくは4
0〜43dyn/cmの範囲であることが好ましい。
界面活性剤のほかに、補助的に本出願人が先に出願した
特願平8−29925号明細書記載の導電性金属酸化物
粉末や他の導電性付与剤を用いることができる。
鉛、酸化錫、酸化銀、酸化チタン、酸化ジルコンおよび
酸化アンチモンよりなる群から選ばれたものが好まし
く、とりわけ酸化亜鉛が好ましい。また、前記導電性金
属酸化物に金属、とくにアルミニウムをドープしたもの
が好ましく、とりわけ酸化亜鉛にアルミニウムをドープ
したものが好ましい。
〜0.5μm、体積抵抗300Ωcm以下ものであるこ
とが好ましい。
るために、t−ブチルキュミルパーオキサイドやジブチ
ルパーオキサイド、ジキュミルパーオキサイド等の過酸
化物を加えることにより、架橋物とすることもできる。
加剤、例えば老化防止剤、光安定剤、染顔料などを添加
することができることは当然である。
カレンダー、押し出し、プレス成形でシート、板状に成
形することができ、通常のPVC床材の製造工程がその
まま使用することができる。
良い。また、本発明組成物を表面層とし、それ以外の層
は従来の組成物を用いてもよい。
本発明はこれにより何等限定されるものではない。
抗残留凹み率、スティフネスを測定し、その結果を表1
に示す。
せず、PVC床材と同等の床材特性をもつとともに、残
留低分子量成分に起因する揮発分の発生がなく、帯電の
恐れがない新規なポリオレフィン系帯電防止床材が提供
できた。
Claims (4)
- 【請求項1】(A)DSCで観察される融点が80〜1
10℃の範囲、その融解エンタルピーが60〜120J
/g、密度0.87〜0.925g/ccであるエチレ
ン/炭素数4〜12のα−オレフィン共重合体10〜9
0重量%と、(B)DSCで観察される融点が30〜6
5℃の範囲、その融解エンタルピーが40〜80J/
g、密度0.87〜0.97g/ccであり、スチレン
の含有量が5〜50重量%であるエチレン−スチレン共
重合体90〜10重量%と、(C)樹脂成分の合計量1
00重量部に対し、界面活性剤0.5〜5.0重量%お
よび/または導電性可塑剤0.5〜50.0重量%を含
有する樹脂組成物よりなることを特徴とするポリオレフ
ィン系帯電防止床材。 - 【請求項2】 前記界面活性剤がアンモニウムカチオン
系界面活性剤である請求項1記載のポリオレフィン系帯
電防止床材。 - 【請求項3】 前記導電性可塑剤が、その分子構造中に
ポリアルキレンオキサイド(アルキレンは炭素数2〜4
である)基をもつ可塑剤およびトリアルキルアンモニウ
ム(アルキル基の炭素数は1〜4である)可塑剤よりな
る群から選ばれた導電性可塑剤である請求項1または2
記載のポリオレフィン系帯電防止床材。 - 【請求項4】 請求項1〜3いずれか記載の樹脂組成物
100重量部に対し、無機質系充填材を30〜600重
量%添加してなる、凹み試験機(JIS A1454)
で測定される残留凹み率が20%以下、テーバースティ
フネス試験機(ASTM D747−61T)で測定さ
れる剛性が300〜3000g/cm(5℃)、濡れ指
数37〜45dyn/cmであるポリオレフィン系帯電
防止床材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33236399A JP2001146833A (ja) | 1999-11-24 | 1999-11-24 | ポリオレフィン系帯電防止床材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33236399A JP2001146833A (ja) | 1999-11-24 | 1999-11-24 | ポリオレフィン系帯電防止床材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001146833A true JP2001146833A (ja) | 2001-05-29 |
JP2001146833A5 JP2001146833A5 (ja) | 2006-12-28 |
Family
ID=18254128
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33236399A Pending JP2001146833A (ja) | 1999-11-24 | 1999-11-24 | ポリオレフィン系帯電防止床材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001146833A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005532440A (ja) * | 2002-07-05 | 2005-10-27 | デグサ アクチエンゲゼルシャフト | ポリマーとイオン性液体とからなるポリマー組成物 |
JP7468979B2 (ja) | 2019-09-30 | 2024-04-16 | ロンシール工業株式会社 | 熱可塑性樹脂製防水材 |
-
1999
- 1999-11-24 JP JP33236399A patent/JP2001146833A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005532440A (ja) * | 2002-07-05 | 2005-10-27 | デグサ アクチエンゲゼルシャフト | ポリマーとイオン性液体とからなるポリマー組成物 |
JP7468979B2 (ja) | 2019-09-30 | 2024-04-16 | ロンシール工業株式会社 | 熱可塑性樹脂製防水材 |
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Legal Events
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A977 | Report on retrieval |
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