JP2003138071A - エチレン系重合体組成物 - Google Patents
エチレン系重合体組成物Info
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Abstract
はそのアイオノマーは、練り込み型帯電防止剤の配合に
よって非帯電性にすることが難しいが、本願発明はこの
課題を解決するものである。 【解決手段】 エチレン・不飽和カルボン酸共重合体又
はそのアイオノマー(A1)及び(A1)を主成分とす
る(A1)と他の重合体の組成物(A2)から選ばれる
重合体成分(A)100重量部当たり、アルキルスルホ
ン酸塩とポリオキシエチレンアルキルエーテルの混合成
分(B)を0.1〜10重量部配合してなるエチレン系
重合体組成物。
Description
性、作業性、耐傷付き性、耐磨耗性、耐候性が良好で、
また滑り摩擦係数が小さい表面特性を有する成形品を製
造することが可能なエチレン系重合体組成物及びその表
皮材としての用途に関する。とくには、床材、手摺、壁
紙等の建築材料や自動車内外装部品、玩具、文具、雑貨
などの表皮材として好適な非帯電性に優れたエチレン系
重合体組成物に関する。
はそのアイオノマーは、加工性、透明性、金属接着性、
耐磨耗性、耐ピンホール性などに優れており、表皮材と
して魅力的な材料である。とくにエチレン・不飽和カル
ボン酸共重合体のカルボキシル基が金属イオンで中和さ
れてなるアイオノマーは、そのイオン架橋に起因する特
徴から、他のエチレン系コポリマーと比較して耐磨耗性
や透明性に優れる性能を示す。その性能を生かし、表面
傷付き性を改良した建材や自動車内外装部品などの用途
にアイオノマーを使用することは、例えば特開昭60ー
127149号公報などですでに知られている。該公報
によれば、表面光沢、耐スクラッチ性に優れた自動車外
装材料が得られることが記載されている。また建材用途
の床材においても、机や椅子の移動、歩行時の摩擦など
による材料の磨耗、傷付きを防ぐために、アイオノマー
を表層とした非PVC系床材への利用が、特開平8−2
54004号公報において知られている。
材料としては、とくに汚れ防止や感電防止などの観点か
ら帯電することが嫌われるが、そのためにも上記エチレ
ン・不飽和カルボン酸共重合体又はそのアイオノマーに
対して帯電防止の処方を開発することが望まれた。
剤として非常に数多くのものが知られているが、これら
を一般のエチレン・不飽和カルボン酸共重合体又はアイ
オノマーに対して適用してみても帯電防止性能が不足
し、ものによってはこれら重合体と反応してゲル化する
など、実用的に有用なものが見出されていないのが現状
であった。
7号において、アイオノマーの有する優れた耐磨耗性、
耐傷付き性、金属接着性等を生かしながら、折り曲げ白
化を起こさずに耐熱性、艶消し性を付与する処方とし
て、エチレンと不飽和エポキシモノマーの共重合体及び
ポリオレフィンを特定量配合したアイオノマー組成物に
ついて提案している。このようなアイオノマーを主成分
とする組成物においても、同様に既知のほとんどの帯電
防止剤が有効なものとはならなかった。
は、エチレン・不飽和カルボン酸共重合体又はそのアイ
オノマー、あるいはこれらを主成分とするこれらと他の
重合体とからなる組成物の優れた特性をそれ程犠牲にす
ることなく、帯電防止性能を付与する方法を見出すべ
く、鋭意検討を行った。その結果、特定の帯電防止剤を
適量配合するときに、その目的が達成されることを見出
すに至った。
工性、作業性、耐磨耗性、耐傷付き性、耐候性等に優れ
たエチレン系重合体組成物を提供することにある。本発
明の他の目的は、このような組成物から得られる表面特
性に優れた成形体、とくには多層材料における優れた表
面特性を有する表皮材を提供することにある。
レン・不飽和カルボン酸共重合体又はそのアイオノマー
(A1)及び(A1)を主成分とする(A1)と他の重
合体の組成物(A2)から選ばれる重合体成分(A)1
00重量部当たり、アルキルスルホン酸塩とポリオキシ
エチレンアルキルエーテルの混合成分(B)を0.1〜
10重量部配合してなるエチレン系重合体組成物に関す
る。
エチレン系重合体組成物の表皮材としての用途に関す
る。
に使用される重合体成分(A)は、エチレン・不飽和カ
ルボン酸共重合体又はそのアイオノマー(A1)、又は
(A1)を主成分とし、(A1)と他の重合体とからな
る組成物(A2)である。
ルボン酸共重合体は、不飽和カルボン酸含量が通常2〜
30重量%、好ましくは3〜25重量%の共重合体であ
り、エチレンと不飽和カルボン酸の二元共重合体のみな
らず、任意に他のモノマーが共重合された多元共重合体
であってもよい。
における不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタ
クリル酸、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、マ
レイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチルなどを例示
することができるが、とくにアクリル酸またはメタクリ
ル酸が好ましい。
において任意に共重合されていてもよい他のモノマーと
しては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルのようなビニ
ルエステル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、ア
クリル酸イソプロピル、アクリル酸イソブチル、アクリ
ル酸nブチル、アクリル酸イソオクチル、アクリル酸−
2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル
酸エチル、メタクリル酸イソブチル、マレイン酸ジメチ
ル、マレイン酸ジエチルなどの不飽和カルボン酸エステ
ル、一酸化炭素、二酸化硫黄などを例示することができ
る。これら他のモノマーは、例えば0〜40重量%、好
ましくは0〜30重量%の範囲で共重合されていてもよ
いが、一般にこのような他のモノマーの含有量が増える
と、耐磨耗性、耐傷付き性、耐熱性に優れた組成物を得
ることが難しくなるので、このような単量体を含まない
ものか、あるいは含んでいたとしても20重量%以下の
量で共重合されているものを使用するのが好ましい。
は、190℃、2160g荷重におけるメルトフローレ
ートが、0.1〜1000g/10分、とくに0.5〜
800g/10分程度のものを使用するのが望ましい。
このような共重合体は、高温、高圧下のラジカル共重合
によって得ることができる。
のアイオノマーとしては、上記共重合体のカルボキシル
基の90モル%以下、好ましくは5〜80モル%、一層
好ましくは10〜70モル%を陽イオンで中和したもの
が使用される。ここに陽イオンとしては、金属イオン又
はアンモニウムイオンなどであり、好ましくは金属イオ
ンであり、一層好ましくは2価金属イオンである。金属
イオンとしては、リチウム、ナトリウムなどのアルカリ
金属、亜鉛又はマグネシウム、カルシウムのようなアル
カリ土類金属のような多価金属のイオンを挙げることが
できる。これらは2種以上の金属イオンの組み合わせで
あってもよく、例えば上記2価金属と他の金属、例え
ば、リチウム、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金
属を組み合わせ使用することができる。
的特性などを考慮すると、190℃、2160g荷重に
おけるメルトフローレートが0.01〜100g/10
分、とくに0.1〜50g/10分のものを使用するの
が好ましい。
カルボン酸共重合体又はそのアイオノマー(A1)が主
成分であって、(A1)と他の重合体からなる組成物
(A2)を使用することもできる。(A2)成分として
使用できる他の重合体としては、オレフィンと極性モノ
マーの共重合体であって、(A1)以外のオレフィン共
重合体(C)及びポリオレフィン(D)から選ばれるも
のを例示することができる。
(C)におけるオレフィンとしては、エチレン、プロピ
レン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、4−
メチル−1−ペンテンなどのα−オレフィンを例示する
ことができ、とくにエチレンが好ましい。また極性モノ
マーとしては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルのよう
なビニルエステル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸イソブチル、
アクリル酸nブチル、アクリル酸イソオクチル、アクリ
ル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタ
クリル酸エチル、メタクリル酸イソブチル、マレイン酸
ジメチル、マレイン酸ジエチルなどの不飽和カルボン酸
エステル、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシ
ジルのようなグリシジルエステルやビニルグリシジルエ
ーテルのようなグリシジルエーテルなどの不飽和エポキ
シモノマー、一酸化炭素、二酸化硫黄などを挙げること
ができる。このような極性モノマーは、1種のみならず
2種以上含有する共重合体であってもよい。
(C)においては、極性モノマー含量は通常50重量%
以下、好ましくは1〜40重量%、一層好ましくは2〜
30重量%の範囲である。またエチレン共重合体の場合
は、190℃、2160g荷重におけるメルトフローレ
ートが、0.01〜100g/10分、とくに0.1〜
50g/10分のものを使用するのが好ましい。
の好適なものの一つとして、オレフィンと不飽和エポキ
シモノマーの共重合体を挙げることができる。かかる共
重合体は、オレフィンと不飽和エポキシモノマーの2元
共重合体のみならず、他のモノマーが共重合された多元
共重合体であってもよい。該共重合体を構成するオレフ
ィンとして、前述のαーオレフィンを例示することがで
きるが、エチレンが最も好ましい。
リシジルアクリレート、グリシジルメタクリレートのよ
うな不飽和グリシジルエステル、ビニルグリシジルエー
テル、アリルグリシジルエーテル、2−メチルアリルグ
リシジルエーテルなどの不飽和グリシジルエーテルなど
を例示することができるが、とくに不飽和グリシジルエ
ステルの使用が好ましい。
合に含有されていてもよい他のモノマーとしては、酢酸
ビニル、プロピオン酸ビニルのようなビニルエステル、
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソ
プロピル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸nブチ
ル、アクリル酸イソオクチル、アクリル酸−2−エチル
ヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、
メタクリル酸イソブチル、マレイン酸ジメチル、マレイ
ン酸ジエチルなどの不飽和カルボン酸エステルなどを例
示することができる。
重合体においては、オレフィンが40〜99重量%、と
くに50〜98重量%、不飽和エポキシモノマーが0.
5〜20重量%、とくに1〜15重量%、上記他のモノ
マーが0〜49.5重量%、好ましくは5〜40重量%
の範囲で共重合されているものが好ましい。
てもグラフト共重合体であってもよいが、一般には(A
1)成分との反応の均一性からランダム共重合体を使用
するのが好ましい。このようなランダム共重合体は、例
えば、高温、高圧下のラジカル共重合によって得ること
ができる。
用する場合には、190℃、2160g荷重におけるメ
ルトフローレートが、0.01〜1000g/10分、
とくに0.1〜200g/10分のものを使用するのが
好ましい。
ましい重合体の他の例として、ポリオレフィン(D)を
挙げることができる。ポリオレフィン(D)としては、
エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1
−オクテン、1−デセン、4−メチルー1−ペンテンな
どのα−オレフィンの単独重合体、相互共重合体などで
あり、各種触媒を使用し、種々の方法で製造されたもの
が使用できる。また融点が200℃以下、とくに180
℃以下のものを使用するのが好ましい。例えば高圧法ポ
リエチレン、直鎖低密度ポリエチレンとして知られてい
るエチレンと炭素数3以上、好ましくは炭素数4〜12
のα−オレフィンとの共重合体、中・高密度ポリエチレ
ン、プロピレン単独重合体、プロピレンと炭素数2〜1
2のα−オレフィンの共重合体、ポリ−1−ブテン、ポ
リ−4−メチル−1−ペンテンなどを挙げることができ
る。
度ポリエチレンあるいはプロピレンとα−オレフィンの
共重合体である。このうち直鎖低密度ポリエチレンは、
例えば密度が870〜930kg/m3、好ましくは8
80〜920kg/m3、190℃、2160g荷重に
おけるメルトフローレートが0.1〜100g/10
分、好ましくは0.2〜80g/10分のものが好適で
ある。かかる直鎖低密度ポリエチレンは、例えば、高活
性チタン触媒成分と有機アルミニウム化合物触媒成分か
らなるマルチサイト触媒あるいはメタロセン触媒成分と
アルミノオキサン触媒成分とからなるシングルサイト触
媒などを使用して製造されるものであり、最も好ましい
のはシングルサイト触媒を用いて製造されたものであ
る。
た、重量平均分子量/数平均分子量(MWD)が2.5
以下、とくに2.0以下のものを使用するのが好まし
い。また組成分布幅指数(CDBI)が50%以上、と
くに70%以上のものを使用するのが好ましい。このよ
うな共重合体は、例えば特表平6−509528号公報
に開示されている。また他の好ましい共重合体として、
メルトフロー比(I10/I2)が5.63以上、とく
に7〜20のものを挙げることができる。このような共
重合体の1例については、WO95/00587号公報
に開示されている。
ロピレン・α−オレフィン共重合体は、プロピレンを主
体とするプロピレンと炭素数2〜12、好ましくは炭素
数2〜10のα−オレフィンとの共重合体であって、ラ
ンダム共重合体でもブロック共重合体であってもよい。
該共重合体としてはまた、密度は870〜930kg/
m3、とくに880〜920kg/m3のものが好まし
く、また230℃、2160g荷重におけるメルトフロ
ーレートが0.1〜100g/10分、とくに0.2〜
80g/10分のものが好ましい。
量が85〜99.9重量%、好ましくは90〜99.5
重量%であるプロピレンとエチレンのランダム共重合体
又はプロピレンとエチレンと他のα−オレフィンとから
なるランダム共重合体である。これらは立体特異性触媒
の存在下で共重合された結晶性の重合体である。また好
適なブロック共重合体は、プロピレンと他のα−オレフ
ィンを順次に重合又は共重合して得られるもので、一般
には(1)プロピレンの重合ののち(2)プロピレンと
やや多量のα−オレフィンの共重合及び/又は(3)α
−オレフィンの重合からなる重合段階を一つ以上組み合
わせることによって行われる。上記(1)のプロピレン
の重合においては少量のα−オレフィンを共重合させる
場合があり、また(3)のα−オレフィンの重合におい
てプロピレンを少量共重合させる場合がある。いずれに
しても上記ブロック重合体は、立体特異性触媒の存在下
で上記多段階の重合によって得ることができる。好適な
プロピレン・α−オレフィンブロック共重合体は、
(1)のプロピレン重合体ブロックを60〜95重量%
程度含有するプロピレンとエチレンのブロック共重合体
である。
はプロピレン・α−オレフィン共重合体を使用すること
により、(A1)成分との分散性が優れ、意匠性、耐熱
性、耐磨耗性、耐傷付き性、機械的強度等に優れたアイ
オノマー組成物を容易に得ることができる。
合体の組成物(A2)の好適例として、例えば、アイオ
ノマー50〜94.5重量部、好ましくは60〜90重
量部、オレフィンと不飽和エポキシモノマーの共重合体
(C1)0.5〜10重量部、好ましくは1〜8重量部
及びポリオレフィン(D)5〜40重量部、好ましくは
9〜32重量部の割合からなる組成物を例示することが
できる。このような組成物は、耐スクラッチ性、耐熱
性、加工性、意匠性、滑り性、その他諸性質に優れてい
る。
ボン酸共重合体又はそのアイオノマー(A1)及び(A
1)を主成分とする(A1)と他の重合体の組成物(A
2)から選ばれる重合体成分(A)100重量部当た
り、アルキルスルホン酸塩とポリオキシエチレンアルキ
ルエーテルの混合成分(B)を0.1〜10重量部、好
ましくは0.5〜5重量部配合するものである。このよ
うな帯電防止剤の配合により、他の物性を実質的に損な
うことなく帯電防止性能が付与できる。また、(A)成
分の種類により、耐候性や滑り性等が改良されるという
効果を享受することができる。これに対し、帯電防止剤
として市販されている多くのものは、上記組成物に対
し、目ぼしい帯電防止効果を発揮することはできない。
しくは炭素数12〜22、一層好ましくは炭素数14〜
20のアルキル(アルケニルを含む)基を有するスルホ
ン酸塩の使用が好ましい。またスルホン酸塩としてはア
ルカリ金属塩が好ましく、例えば、リチウム、ナトリウ
ム、カリウムなどの塩である。具体的にはドデシルスル
ホン酸ナトリウム、テトラデシルスルホン酸ナトリウ
ム、ペンタデシルスルホン酸ナトリウム、オクタデシル
スルホン酸ナトリウム、オレイルスルホン酸ナトリウム
などを例示することができる。これらは単一化合物であ
ってもよいが、2種以上の混合物であってもよい。
共に、ポリオキシエチレンアルキルエーテルが使用され
る。ここにポリオキシエチレンアルキルエーテルにおけ
るエチレンオキサイドの重合単位は、好ましくは5〜5
0、一層好ましくは10〜40であり、またアルキルエ
ーテルは、好ましくは炭素数12〜22、一層好ましく
は10〜22のアルキルエーテルである。ポリオキシエ
チレンアルキルエーテルとして具体的には、ポリオキシ
エチレンドデシルエーテル、ポリオキシエチレンテトラ
デシルエーテル、ポリオキシエチレンヘキサデシルエー
テル、ポリオキシエチレンオクタデシルエーテル、ポリ
オキシエチレンオレイルエーテルなどを挙げることがで
きる。これらは単一化合物であってもよいが、2種以上
の混合物であってもよい。
ンアルキルエーテルは、重量比で好ましくは10/90
〜90/10、一層好ましくは20/80〜80/2
0、さらに好ましくは30/70〜70/30となる割
合で使用される。
レン・不飽和カルボン酸共重合体又はそのアイオノマー
(A1)及び(A1)を主成分とする(A1)と他の重
合体の組成物(A2)から選ばれる重合体成分(A)1
00重量部に対し、アルキルスルホン酸塩とポリオキシ
エチレンアルキルエーテルからなる重量比の混合成分
(B)を0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5重
量部配合するものである。アルキルスルホン酸塩及びポ
リオキシエチレンアルキルエーテルは、予め(A)を構
成するいずれかの重合体あるいはその他の重合体をベー
スポリマーとするマスターバッチの形で添加することが
好ましい。この際アルキルスルホン酸塩及びポリオキシ
エチレンアルキルエーテルは、それぞれ別個のマスター
バッチを作成して添加することもできる。
ロールミキサー、バンバリミキサー等の通常の混合装置
を使用することができる。
発明の目的を損なわない範囲内においてその他の重合体
や各種添加剤を配合することができる。このような添加
剤の一例として、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫
外線吸収剤、顔料、染料、分散助剤、滑剤、ブロッキン
グ防止剤、防黴剤、抗菌剤、難燃剤、難燃助剤、架橋
剤、架橋助剤、発泡剤、発泡助剤、無機充填剤、繊維強
化材などを挙げることができる。例えば、ステアリン酸
カルシウムのような高級脂肪酸塩の如き滑剤、アルキル
スルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル及
び滑剤を均一に分散させるためのグリセリン高級脂肪酸
(炭素数12〜22)エステルのような分散助剤などを
挙げることができる。これらは別々に添加することがで
きるし、また予めこれらを混合して添加することができ
る。
成形、射出成形、圧縮成形、中空成形などの各種成形方
法により、各種形状の成形体とすることができる。例え
ばインフレーションフイルム成形機やキャストフイルム
・シート成形機を用いて成形されるシートやフイルムな
どの成形体は、非帯電性、耐磨耗性、耐傷付き性、滑り
性、耐候性等が良好である。このようなシートやフイル
ムなどの成形体は単層でもよく、また各種基材との接着
性を向上させるために、共押出成形機により接着性樹脂
と共押出積層体を形成することもできる。
きる接着性樹脂は、エチレン・不飽和カルボン酸共重合
体、エチレン・不飽和カルボン酸・不飽和カルボン酸ア
ルキルエステル3元共重合体、エチレン・不飽和カルボ
ン酸アルキルエステル共重合体、エチレン・ビニルエス
テル共重合体、エチレン・不飽和カルボン酸アルキルエ
ステル・一酸化炭素共重合体、あるいはこれらの不飽和
カルボン酸グラフト物から選ばれる、単体もしくは任意
の複数からなるブレンド物を代表例として挙げることが
できる。また上記単体もしくは任意の複数からなるブレ
ンド物に、さらに(C)成分として例示したようなポリ
オレフィンをブレンドしたようなものであってもよい。
の押出成形例としては、押出コーティング成形機を用い
て他の基材表面に熱接着させることにより積層体を形成
する方法を例示することができる。このような基材とし
て、紙、各種金属箔、鋼板などの各種金属板、各種重合
体、例えばポリオレフィン、ポリ塩化ビニルなどのフイ
ルムやシート、織布、不織布などを挙げることができ
る。押出コーティング成形の場合、本発明のエチレン系
重合体組成物を構成する各重合体成分のメルトフローレ
ートや配合割合を巧くコントロールすることにより、押
出成形性と耐磨耗性、耐傷付き性、艶消し外観などの表
面特性のバランスを取ることができる。
ーティング成形機により他の基材の表面に積層する場
合、単層でもよく、また各種基材との接着性を向上させ
るために、共押出コーティング成形機により接着性樹脂
層を介して形成することができる。このような接着性樹
脂としては、前述の各種エチレン共重合体、あるいはこ
れらの不飽和カルボン酸グラフト物から選ばれる、単体
もしくは任意の複数からなるブレンド物を代表例として
挙げることができる。
る成形体は、耐磨耗性、耐傷付き性が良く、延伸時又は
折り曲げ時に樹脂白化がないというアイオノマーの特徴
を維持している。また非帯電性にも優れるので、帯電に
伴うトラブルの発生を回避することができる。このよう
な特徴から、床材、木材や合板等の突き板、鋼鈑、壁紙
などの建材の表層シート、化粧シート、手摺などの成形
品として、あるいは自動車内外装品、玩具、文具用品向
けの成形品として好適である。
発明はこれらの実施例に限定されるものではない。尚、
実施例、比較例に用いた原料の組成と物性及び得られた
フイルムの物性の測定方法は以下の通りである。
タクリル酸含量10重量%) 金属カチオン源:亜鉛、中和度:68モル%、MFR:
1.3g/10分 アイオノマー2: ベースポリマー:エチレン・メタクリル酸共重合体(メ
タクリル酸含量15重量%) 金属カチオン源:亜鉛、中和度:59モル%、MFR:
0.9g/10分 (2)エチレン・不飽和カルボン酸共重合体(A) EMAA1: 不飽和カルボン酸:メタクリル酸 メタクリル酸含量:9重量%、MFR:3g/10分
共重合体(B) GMA共重合体1:エチレン・グリシジルメタクリレー
ト・アクリル酸nブチル共重合体(グリシジルメタクリ
レート含量5重量%、アクリル酸nブチル含量28重量
%) MFR:12g/10分
レン・α−オレフィン共重合体(三井化学(株)製エボ
リューSP1540、密度:915kg/m3、MF
R:4.0g/10分)
部のデノン3136(炭素数14〜16のアルキルスル
ホン酸塩、ポリオキシエチレンオクタデシルエーテル
(エチレンオキサイド付加量約30モル)、少量のステ
アリン酸カルシウム及び少量のグリセリン高級脂肪酸
(炭素数16〜18)塩の混合物)の溶融混合物 マスターバッチ2:9.5重量部のアイオノマー1と
0.5重量部のデノン3071(丸菱油化(株)製)の
溶融混合物 マスターバッチ3:9.5重量部のアイオノマー1と
0.5重量部のDehydat93P(コグニスジャパン(株)
製)の溶融混合物 マスターバッチ4:9.5重量部のアイオノマー1と
0.5重量部のDehydatVPN790(コグニスジャパン
(株)製)の溶融混合物
荷重の条件で測定した。
スクリュー回転数45rpm、樹脂温230℃、加工厚
み50μm、フイルム折径210mm、引取速度4.0
m/分の条件でインフレーションフイルムの成形を行っ
たときのモーター負荷及び樹脂圧力を測定するととも
に、フイルム外観(厚みむら及びフィッシュアイ(F
E)、ゲル(Gel))を観察することにより、フイル
ム加工性の評価を行った。
ジングした後、表面抵抗率を三菱油化製高抵抗率計(H
IRESTA−IP)で測定した。
試験片を米国ETS社製Static Decay Meter Model4060
(Federal Test Method 101C 4046に準拠)を使用し、印
加電圧5000Vから50%、10%及び1%にまで減
衰する時間を測定した。
していたタバコの灰を近づけフイルムに付着する様子を
観察し、下記4段階により評価した。 ◎:灰がフイルム表面にほとんど吸い寄せられることの
ない状態 ○:灰がフイルム表面に僅かに吸い寄せられる状態 △:灰がフイルム表面に少量吸い寄せられる状態 ×:灰が多量にフイルム表面に付着する状態
を、表1に示す温度に加熱した10mm幅のシールバー
で実圧0.2MPa、0.5秒の条件でヒートシール
し、そのシール強度を測定することにより耐熱性の尺度
とした。
強度及び伸びを測定した。 試験速度:500mm/分、チャック間距離:90m
m、標線距離:40mm
ダーにフイルム試験片を装着し、基盤に取りつけた同じ
フイルム試験片上を150mm/分で引っ張った時の荷
重とホルダーの荷重の比から、滑り摩擦係数を測定し
た。
体1とm−LLDPEを予め溶融混合したものとアイオ
ノマー1とマスターバッチ1を表1に示す割合でドライ
ブレンドしたのち、30mmφ押出機を用いて造粒し
た。次いでインフレーションフイルム成形機を用いて上
述したような条件で50μm厚みのフイルムを成形し、
その物性を測定した。結果を表1に示す。
AA1とマスターバッチ1を表1に示す割合でドライブ
レンドした後、30mmφ押出機を用いて造粒した。次
いでインフレーションフイルム成形機を用いて上述した
ような条件で50μmのフイルムを成形し、その物性を
測定した。結果を表1に示す。
なように、デノン3136を適量配合することにより、
フイルム成形性を損なうことなく非帯電性が改良されて
いることが分かる。
りに、表2に示すマスターバッチ2〜4を使用した以外
は実施例1と同様にしてフイルム成形を行い、その電気
特性の評価を行った。結果を表2に示す。
たが、フイルム成形時にゲル化を起こした。また比較例
3〜4のものはいずれも帯電防止性能が劣っていた。
Claims (13)
- 【請求項1】 エチレン・不飽和カルボン酸共重合体又
はそのアイオノマー(A1)及び(A1)を主成分とす
る(A1)と他の重合体の組成物(A2)から選ばれる
重合体成分(A)100重量部当たり、アルキルスルホ
ン酸塩とポリオキシエチレンアルキルエーテルの混合成
分(B)を0.1〜10重量部配合してなるエチレン系
重合体組成物。 - 【請求項2】 (A2)成分における他の重合体が、
(A1)以外のオレフィンと極性モノマーの共重合体
(C)及びポリオレフィン(D)から選ばれる重合体で
ある請求項1記載のエチレン系重合体組成物。 - 【請求項3】 (A1)成分が、中和度5〜80%のア
イオノマーである請求項1又は2記載のエチレン系重合
体組成物。 - 【請求項4】 アイオノマーにおけるイオン種の少なく
とも一部が、2価金属イオンである請求項1〜3記載の
エチレン系重合体組成物。 - 【請求項5】 オレフィンと極性モノマーの共重合体
(C)が、オレフィンと不飽和エポキシモノマーの共重
合体(C1)である請求項1〜4記載のエチレン系重合
体組成物。 - 【請求項6】 オレフィンと不飽和エポキシモノマーの
共重合体(C1)における不飽和エポキシモノマーが、
不飽和グリシジルエステルである請求項5記載のエチレ
ン系重合体組成物。 - 【請求項7】 (A1)を主成分とする(A1)と他の
重合体の組成物(A2)が、アイオノマー50〜94.
5重量部、オレフィンと不飽和エポキシモノマーの共重
合体(C1)0.5〜10重量部及びポリオレフィン
(D)5〜40重量部からなることを特徴とする請求項
1〜6記載のエチレン系重合体組成物。 - 【請求項8】 ポリオレフィン(D)が、直鎖低密度ポ
リエチレン又はプロピレン・α−オレフィン共重合体で
ある請求項7記載のエチレン系重合体組成物。 - 【請求項9】 さらにグリセリン脂肪酸エステルを配合
してなる請求項1〜8記載のエチレン系重合体組成物。 - 【請求項10】 さらに高級脂肪酸塩を配合してなる請
求項1〜9記載のエチレン系重合体組成物。 - 【請求項11】 請求項1〜10記載のエチレン系重合
体組成物からなる成形体。 - 【請求項12】 多層材料の表皮材である請求項11記
載の成形体。 - 【請求項13】 単層又は多層の基材に請求項12記載
の表皮材を積層してなる多層材料。
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---|---|---|---|
JP2001338367A JP2003138071A (ja) | 2001-11-02 | 2001-11-02 | エチレン系重合体組成物 |
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ID=19152872
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005154707A (ja) * | 2003-10-27 | 2005-06-16 | Du Pont Mitsui Polychem Co Ltd | アイオノマー樹脂組成物 |
JP2009197099A (ja) * | 2008-02-20 | 2009-09-03 | Osaka Gas Co Ltd | ポリ乳酸系樹脂組成物及びそれを用いた積層体 |
JP2010533741A (ja) * | 2007-07-13 | 2010-10-28 | ダウ グローバル テクノロジーズ インコーポレイティド | シラン官能性非含有高圧ポリオレフィンを含む低誘電損失電力ケーブル外装 |
JP2011514917A (ja) * | 2008-02-11 | 2011-05-12 | イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー | 調整された透湿性を有する組成物および構造 |
-
2001
- 2001-11-02 JP JP2001338367A patent/JP2003138071A/ja active Pending
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