JP2001142268A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2001142268A
JP2001142268A JP32253999A JP32253999A JP2001142268A JP 2001142268 A JP2001142268 A JP 2001142268A JP 32253999 A JP32253999 A JP 32253999A JP 32253999 A JP32253999 A JP 32253999A JP 2001142268 A JP2001142268 A JP 2001142268A
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JP32253999A
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Masashi Sugano
雅至 菅野
Sunao Matsudaira
直 松平
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の後処理を行うことが可能な画像形成装
置で電流容量を低減させることを目的とする。 【解決手段】 画像読み取り部20と画像形成手段50
とが同時に動作していて、後処理部70が複数の後処理
手段を同時動作させる場合に、これら複数の後処理手段
の動作タイミングをずらすよう制御することで、画像読
み取り部、画像形成手段、および複数の後処理手段の突
入電流や定常電流が重なることはなく、生産性を低下さ
せずに電源手段の容量を抑えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像形成装置に関
し、さらに詳しくは、画像データ取得手段と画像形成手
段とを独立した状態で動作させることが可能であり、画
像形成された転写紙の後処理を行う後処理部を備えた画
像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】原稿を光学系により読み取り、読み取っ
て得た画像データを電子写真方式により記録媒体に転写
して画像形成し、この画像形成された記録媒体を定着し
て機外に排出する画像形成装置が存在している。
【0003】また、このような画像形成装置において、
画像形成された転写紙に対して、ステープル,紙折り,
穴開け,裁断,糊付けといった後処理を行う後処理部を
付加することがある。また、ファクシミリやネットワー
クなどに対応した画像形成装置も存在している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上のような各種の機
能を備えた画像形成装置では、消費電流が大きくなって
きている。このような画像形成装置では、画像データ取
得手段(スキャナなどの画像読み取り部や、プリントコ
ントローラなどの画像展開手段),画像形成手段,後処
理部の各部は、画像形成装置本体の単一の直流電源によ
って駆動されていることが多い。
【0005】このような単一の直流電源によって駆動さ
れる画像形成装置の場合、各部のピーク電流のタイミン
グが重なった場合には、直流電源の出力電流の許容値を
超えてしまって装置の動作を維持できない状態に陥るこ
とがある。
【0006】特に、後処理部などでは、複数のステイプ
ル処理部を同時動作させることが可能なものがある。な
お、ステイプル処理部はモータを使用しているため、処
理時に大きな突入電流が発生する。このため、画像形成
手段の画像形成動作や画像データ取得手段の画像データ
取得動作(画像読み取り部の場合には読み取り動作、画
像データ展開手段の場合には画像展開)と、この複数の
ステイプル処理部の同時動作とが重なると、極めて大き
な電流が消費されることになる。
【0007】なお、以上のような全ての部位の突入電流
や、その動作タイミングの重なりまで想定して直流電源
の出力電流の許容値(電源容量)を定めるとすると、直
流電源が大型化し、高価になる。また、普段は使用され
ない範囲の電流値を許容値として定めることになり、無
駄が多くなる。
【0008】なお、以上の説明は突入電流の重畳に関し
てであったが、突入電流と定常電流との重畳に関して
も、同様な問題が発生する。本発明はこのような課題に
鑑みてなされたものであって、複数の後処理を行うこと
が可能な画像形成装置で電流容量を低減させることを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち、前記した課題
を解決する本発明は、以下の通りである。 (1)請求項1記載の発明は、画像データ取得手段と画
像形成手段とを独立した状態で動作させることが可能で
あり、画像形成された転写紙の後処理を行う後処理部を
備えた画像形成装置であって、前記後処理部は同時動作
可能な複数の後処理手段を備えており、該複数の後処理
手段の動作タイミングをずらす処理とずらさない処理と
を切り替えることが可能な、ことを特徴とする画像形成
装置である。
【0010】なお、ここで、画像データ取得手段とは、
スキャナなどの画像読み取り部やプリントコントローラ
などの画像展開手段が該当する。従って、画像データ取
得手段の画像データ取得は、画像読み取り部ではスキャ
ン(画像読み取り)が該当し、画像展開手段の場合には
ページ記述言語などからの画像データへの展開が該当す
る。
【0011】この発明では、複数の後処理手段の動作タ
イミングをずらす処理/ずらさない処理の切り替えが可
能であり、複数の後処理手段を同時動作させる場合に
は、これら複数の後処理手段の動作タイミングをずらす
ように制御しているため、複数の後処理手段の突入電流
が重ならず、生産性を低下させずに電源手段の容量を抑
えることができる。
【0012】なお、ここで、動作タイミングをずらすと
は、少なくとも突入電流のピークと認められる部分で重
なりが生じないようにすることを意味する。すなわち、
後処理手段での消費電流の定常値の1.5倍を超える電
流が流れる期間同士で動作タイミングが重なるものを、
同時もしくはタイミングをずらしていないものとする。
そして、後処理手段での消費電流に関して、少なくとも
一方が定常値の1.5倍以下の電流が流れる期間でタイ
ミングが重なるものを、または、電流が流れる期間の重
なりのないものを、タイミングをずらしているとする。
【0013】(2)請求項2記載の発明は、画像データ
取得手段と画像形成手段とが同時に動作している際に、
複数の後処理手段を動作させるときは互いのタイミング
をずらすようにして処理を行う、ことを特徴とする請求
項1記載の画像形成装置である。
【0014】この発明では、画像データ取得手段と画像
形成手段とが同時に動作していて、複数の後処理手段を
同時動作させる場合に、これら複数の後処理手段の動作
タイミングを互いにずらすようにしているため、画像デ
ータ取得手段、画像形成手段、および複数の後処理手段
の突入電流や定常電流が重なることはなく、生産性を低
下させずに電源手段の容量を抑えることができる。
【0015】(3)請求項3記載の発明は、前記複数の
後処理手段が動作タイミングをずらすようにして処理を
行う場合、該処理を行う間に前記後処理部に送られる転
写紙の間隔が広がるように前記画像形成手段の通紙間隔
を制御する、ことを特徴とする請求項2記載の画像形成
装置である。
【0016】この発明では、後処理部の処理手段が動作
するタイミングに合わせて画像形成手段での通紙間隔を
広げるように制御しているので、後処理部の複数の後処
理手段がずれたタイミングでほぼ連続して動作するため
の十分な時間が得られ、突入電流の重なりを抑制するこ
とができる。
【0017】(4)請求項4記載の発明は、画像データ
取得手段と画像形成手段とを独立した状態で動作させる
ことが可能であり、画像形成された転写紙の後処理を行
う後処理部を備えた画像形成装置であって、前記画像デ
ータ取得手段を動作させる際に、前記複数の後処理手段
が同時に動作している場合、前記後処理部での同時動作
の終了後に、前記画像データ取得手段を動作させる、こ
とを特徴とする画像形成装置である。
【0018】この発明では、画像データ取得手段を動作
させる際であって、複数の後処理手段を同時動作させる
場合には、該同時動作の終了後に画像データ取得手段を
動作させるようにしているため、画像データ取得手段、
画像形成手段、および複数の後処理手段の突入電流や定
常電流が重なることはなく、電源手段の容量を抑えるこ
とができる。
【0019】(5)請求項5記載の発明は、画像データ
取得手段と画像形成手段とを独立した状態で動作させる
ことが可能であり、画像形成された転写紙の後処理を行
う後処理部を備えた画像形成装置であって、前記画像デ
ータ取得手段を動作させる際に、前記複数の後処理手段
が同時に動作している場合、前記複数の後処理手段が動
作していないときに比べて、前記画像データ取得手段の
動作を低速で実行する、ことを特徴とする画像形成装置
である。
【0020】この発明では、複数の後処理手段が同時に
動作している場合に画像データ取得手段を動作させる際
は、複数の後処理手段が動作していないときに比べて、
画像データ取得手段の動作を低速で実行するようにして
いるため、画像データ取得手段、画像形成手段、および
複数の後処理手段の突入電流や定常電流が重なることは
なく、電源手段の容量を抑えることができる。
【0021】(6)請求項6記載の発明は、画像データ
取得手段と画像形成手段とを独立した状態で動作させる
ことが可能であり、画像形成された転写紙の後処理を行
う後処理部を備えた画像形成装置であって、前記画像デ
ータ取得手段は画像読み取り部であり、前記複数の後処
理手段を同時に動作させる際は、前記画像読み取り部の
自動原稿搬送手段の搬送動作を停止あるいは前記複数の
後処理手段が動作していないときに比べて低速で動作さ
せる、ことを特徴とする画像形成装置である。
【0022】この発明では、複数の後処理手段を同時動
作させると共に、該同時動作と並行して自動原稿搬送手
段の搬送を低速で動作させるようにしているため、画像
読み取り部の原稿搬送、画像形成手段、および複数の後
処理手段の突入電流や定常電流が重なることはなく、電
源手段の容量を抑えることができる。
【0023】(7)請求項7記載の発明は、前記後処理
部の複数の後処理手段は、ステープル,紙折り,穴開
け,裁断,糊付けのうち同種または異種の複数である、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記
載の画像形成装置である。
【0024】以上請求項1〜請求項6の発明によれば、
大電流を必要とする複数の後処理手段の動作を実現する
際に、電源手段の容量を抑えることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態例を詳細に説明する。まず、図1乃至図3を用
いて画像形成装置の概略説明を行う。
【0026】図1は本発明の実施の形態の画像形成装置
の電気的構成例を示すブロック図である。この図1にお
いて、10は自動原稿給送手段(以下、ADFと言う)
であり、後述する画像読み取り部に原稿を給送する手段
であり、原稿の画像を読み取って画像データを生成する
画像読み取り部20を含むものとする。
【0027】なお、この画像読み取り部20は、請求項
における画像データ取得手段の一態様である。また、A
DF10が存在する場合には、ADF10と画像読み取
り部20とで画像データ取得手段を構成する。
【0028】50は読み取られた画像データを記録媒体
(以下、記録紙という)p上に記録する画像形成部であ
り、請求項の画像形成手段の一例である。70は仕分
け,ステープル,紙折り,穴開け,裁断,糊付け,とい
った後処理の仕上げを行う後処理部としてのフィニッシ
ャである。なお、このフィニッシャ70では、複数の後
処理を、同時であってタイミングをずらした状態に行う
ことが可能なように、同種または異種の複数の後処理手
段を備えて構成されている。なお、本実施の形態例で
は、複数のステープル手段を備えている。
【0029】110はコピー枚数、拡大・縮小率、記録
紙(A4,A4R,B5,B5R)などの選択や指定を
行なう操作部、120は操作部110から選択や指定の
操作から解析して操作モードを決定するモード解析部、
121は読み取り制御や記録制御の際に必要になる管理
データを保持する管理データ保持部である。
【0030】130はADF10の動作を制御するAD
F制御部、140はモード解析部120の解析結果を受
けて読み取った原稿の画像処理の制御を行なう読み取り
制御部、150はモード解析部120の解析結果を受け
て記録制御を行なう記録制御部である。
【0031】160はモード解析部120の解析結果を
受けてフィニッシャ70の制御を行うフィニッシャ制御
部である。170は画像読み取り部20から画像データ
を受けて読み取った画像の処理を行なう読み取り画像処
理部、180は読み取り画像処理部170で画像処理さ
れた画像データを記憶する画像メモリ、190は画像メ
モリ180から読み出された画像を記録(画像形成)す
るための画像処理を行なう記録画像処理部である。
【0032】192は図外のネットワークなどから受け
たページ記述言語などによるデータを画像データへと展
開するプリントコントローラであり、画像データ取得手
段の一態様である画像展開手段を構成している。なお、
展開して生成した画像データは、画像メモリ180に伝
達する。194はモード解析部120の解析結果を受け
てプリントコントローラ192の制御を行うプリントコ
ントローラ制御部である。
【0033】図2は本発明の画像形成装置の断面構成を
示す構成図である。なお、ここでは後処理部としてのフ
ィニッシャ70を備えていない状態を示している。この
図2において、原稿の両面読み取りが可能なADF10
の原稿載置部11には、原稿第1頁の表面を上にした状
態の原稿dが複数枚載置されている。ローラ12a、ロ
ーラ12bを介して繰り出された原稿の1枚目はローラ
13を介して回転される。
【0034】この時、光源23により原稿dの原稿面が
照射され、その反射光がミラー24,25,26を介し
て結像光学系27を介して光電変換手段であるCCD2
8の受光面に像を結ぶ。ここで、光源23、ミラー2
4,25,26、結像光学系27及びCCD28を有す
る光学系、並びに、図示されていない光学系駆動手段と
で画像読み取り部20を構成している。
【0035】この図において、原稿dがプラテンガラス
21上に読み取り面を下に向けた状態に載置された場合
には、光学系はプラテンガラス21に沿って走査して読
み取りを行う。
【0036】また、原稿dが自動給紙されてローラ13
の周囲を回る場合には、第2のプラテンガラス22下に
光源23とミラー24とが固定された状態で読み取りを
行う。そして、読み取られた原稿dの画像データは、C
CD28から図示しない読み取り画像処理部170に送
られる。
【0037】なお、原稿dがADF10により自動給紙
される場合には、原稿dの1ページ目が読み取られる
と、今度は反転ローラ14を介して再度ローラ13を用
いた巻き取り操作が行われ、原稿裏面の画像が画像読み
取り部20で読み取られ、読み取り画像処理部170に
送られる。
【0038】このようにして、表面と裏面との画像が読
み取られた原稿dは、再度反転ローラ14で反転され
て、表面を下に向けた状態で排紙皿16に積載されてい
く。このようにして画像読み取り部20で読み取られた
画像データは、読み取り画像処理部170で所定の画像
処理が行なわれた後、画像メモリ180に記憶される。
【0039】また、図外のネットワークを介してプリン
トコントローラ192にページ記述言語などで構成され
たデータが供給された場合は、プリントコントローラ1
92が画像展開を行って画像形成に適した画像データを
生成する。このようにして画像展開により生成した画像
データは、上述した場合と同様に、画像メモリ180に
記憶される。
【0040】一方、転写紙(記録紙)が積載されている
給紙カセット30a〜30cから記録紙pが繰り出さ
れ、画像形成部50に給送される。画像形成部50に給
送される記録紙pはその入口のレジストローラ57aで
同期がとられた後、感光体ドラム51により近接する。
【0041】記録画像処理部190から画像書き込み部
40に入力される画像データは、各原稿の裏面から先に
読み出される。そして、画像書込み部40内のレーザダ
イオードから画像データに応じたレーザ光を感光体ドラ
ム51上に照射し、静電潜像を形成する。この静電潜像
を現像部53で現像することで、感光体ドラム51上に
トナー像を形成する。
【0042】このトナー像は感光体ドラム51の下部の
転写部54により記録紙pに転写される。そして、感光
体ドラム51に圧着されている記録紙pは分離部55に
より分離される。感光体ドラム51から分離された記録
紙pは搬送機構58を介して定着部59に入り、トナー
像が熱と圧力とにより定着される。このようにして、記
録紙pに裏面の画像(第2頁目画像)が形成される。
【0043】トナー像が定着された記録紙pは、ガイド
61を介して下方に搬送され、反転部63に入る。次
に、反転部63に入っている記録紙pは、反転ローラ6
2により再度繰り出され、反転搬送路64を経由して再
度画像形成部50に送られる。前記原稿dの裏面の画像
形成が終了した画像形成部50では、感光体ドラム51
に付着したトナーがクリーニング部56で除去され、続
く帯電部52により帯電させられ、次の画像形成に備え
ている。
【0044】この状態で記録紙pの表面(未だ画像形成
されていない面)が画像形成部50に搬入され、表面の
画像(第1頁目画像)が形成される。分離部55で感光
体ドラム51から分離された記録紙pは搬送機構58を
介して再度定着部59に入って定着される。
【0045】このように、裏面と表面との画像形成が完
了した記録紙pは、後述するフィニッシャ70での出力
形態に合わせ、そのまま排出されるか、もしくは、再度
反転部63で往復して反転されて排出ローラ65により
機外(後述するフィニッシャ)に排出される。
【0046】なお、電源部60は各部に直流電流を供給
する電源手段であり、ADF10,画像読み取り部2
0,画像形成部50だけでなく、後述するフィニッシャ
70にも直流電流を供給するものである。
【0047】ここで図3を参照して、原稿の裏面,表面
の順に画像形成する装置の動作について、フィニッシャ
70の動作と共に説明する。給紙カセット30aから記
録紙pが繰り出され、画像形成部50に給送される(図
3(1))。記録画像処理部190から画像書き込み部
40に入力される画像データは、各原稿の裏面から先に
読み出される。したがって、記録紙pの裏面に原稿第2
頁目(原稿第1枚目の裏面)の画像が形成される(図3
(2))。
【0048】記録紙pはガイド61を介して下方に搬送
され(図3(3))、反転部63に入る(図3
(4))。次に、反転部63に入っている記録紙pは反
転ローラ62により再度繰り出され(図3(5))、反
転搬送路64を経由して(図3(6))再度画像形成部
50に送られる(図3(7))。この状態で記録紙pの
表面(未だ画像形成されていない面)が画像形成部50
に搬入され、原稿第1頁目(原稿第1枚目の表面)の画
像が形成される(図3(8))。このように、裏面と表
面との画像形成が完了した記録紙pは、表面を上に向け
た状態で、フィニッシャ70に向けて排出される(図3
(9))。
【0049】そして、フィニッシャ70のローラ71を
介し、ガイド71により反転搬送ドラム73方向に搬送
され、反転搬送ドラム73に記録紙pが巻き付いて反転
される。すなわち、記録紙pの表面が下向きにされて、
載置部74上に載置される。このような動作を順次行な
っていくと、載置部74には、表面が下になった記録紙
pが順に積載されていく。そして、請求項における後処
理手段としてのステープル手段75により、コピー1部
毎に丁合して針75aにより綴じ合わせて、排紙トレイ
76bに排出する。
【0050】なお、反転搬送ドラム73を使用せずに、
そのままの状態で排紙トレイ76aに排出する場合に
は、フィニッシャ70では破線のように排出する。ここ
で、反転搬送ドラム73により反転された転写材pがス
テープル仕上げされる様子を図4を参照して説明する。
【0051】ガイド72を介して反転搬送ドラム73に
向かった転写材pは、反転搬送ドラム73周囲に設けら
れたグリップ73aに把持される(図4(a))。そし
て、転写材pはグリップ73aに把持された状態で、反
転搬送ドラム73の回転に伴って反転搬送ドラム73に
沿った状態で搬送される。そして、転写材pはステープ
ル手段75の付き当て面などに当接して反転搬送ドラム
73から剥離し、それまで上向きだった表面を下向きに
して載置される(図4(b))。原稿最終頁に相当する
転写材pがこのように反転搬送された時点で、ステープ
ル手段75から針75aが打ち込まれる。そして、排出
アーム77により、綴じ合わされた転写材pが排紙トレ
イ76b上に排出される。
【0052】なお、ステープル手段75におけるステー
プル位置を図5に示す。図5(a)はステープル手段7
5と反転搬送ドラム73の側面から様子を示しており、
この図5(a)のA−A′断面を図5(b)に示す。こ
こで、75bは針75aを打ち込む際の開口部を模式的
に示している。
【0053】このステープル手段75は、複数のステー
プルを備えていて、複数箇所同時に実行可能な機能を備
えたものである。この場合、図5(b)のA位置もしく
はB位置が1カ所止め(角打ち)の位置であり、図5
(b)のC位置が2カ所止め(横打ち)の位置である。
このような位置に針75aを打ち込むために、打ち込み
機構は直線移動+首振り機構、または、75bの形状の
レールに沿って移動、のいずれかであることを必要とす
る。
【0054】ここで、本発明の実施の形態例の特徴部分
について、図6以降も参照して動作説明を行う。まず、
モード解析部120は、画像形成が開始されたとき、操
作部110によるモード選択に基づいた装置の動作状態
がどのようになっているかを調べる。まず、画像読み取
り部20が動作中であるか(図6S1)、複数ステープ
ルの設定がなされているか(図6S2)を調べる。
【0055】画像読み取り部20が動作中であり(図6
S1でYES)、複数ステープルでない(図6S2でN
O)場合は、モード解析部120は各部に通常動作を行
わせる(図6S3)。すなわち、各部に対して動作変更
の指示は出力しない。
【0056】複数ステープルが選択されている場合(図
6S2でYES)は、複数ステープルによって複数の突
入電流と他の部位との消費電流(定常電流)とが重なる
可能性がある。ここで、消費電流が大きい部位としての
代表的なものに、画像データ取得手段としての画像読み
取り部20やADF10がある。これらのADF10や
画像読み取り部20は、駆動モータが大電流を消費す
る。
【0057】画像読み取り部20が既に動いている場合
(図6S1でYES)であって、複数ステープルが選択
されている(図6S2でYES)場合、大電流を必要と
する手段の動作が重なることが予想されるため、以下の
ような動作を行う。
【0058】ここで、ステープル処理するタイミング
(針を転写紙に打ち込むタイミング)で通紙間隔を広げ
るようにして、給紙を行う。すなわち、部数区切りに相
当する部分で転写紙の間隔を通常より広げるように制御
する(図6S4)。その上で、複数ステープルについ
て、互いの動作タイミングをずらすようにタイミングの
制御を行う(図6S5)。
【0059】ここでは、図7のタイムチャートを参照し
て説明する。この図7は、3枚を2部出力する場合のス
テープル処理の際のタイミングを示している。従来は同
時に実行していた複数ステープル(図7(a),
(b),(c))を、本実施の形態例では、ずらして実
行(図7(e),(f))することが可能な時間t2を
有するように設定して給紙カセット30からの給紙を行
う(図7(d))。この場合、従来のステープル処理す
る通紙間隔t1より、この実施の形態例のステープル処
理する通紙間隔t2が広くなっている。
【0060】なお、フィニッシャ70のステイプル手段
75がモータM1とM2とにより構成されている場合
(図8参照)には、フィニッシャ制御部160からモー
タM1とM2とを駆動制御するためのコントロール信号
CNT1,CNT2とは、図9(b),(c)のように
ずれたタイミングのパルスになる。その結果、それぞれ
スイッチング素子によって駆動されるモータM1とM2
とを流れる電流のピークもずれた状態になり(図9
(d),(e))、総電流(図9(f))もピークがず
れた状態になる。
【0061】これにより、ステープル処理に必要な複数
の電流のピークが重ならないようになり、電源部60の
容量を抑えることができる。また、生産性を低下させる
こともない。
【0062】なお、ここで、動作タイミングをずらすこ
とに関し、少なくとも突入電流のピークと認められる部
分で重なりが生じないようにすればよい。望ましくは、
後処理手段での消費電流の定常値の1.5倍を超える電
流が流れる期間同士で動作タイミングが重なるものを、
同時もしくはタイミングをずらしていないものとする。
そして、後処理部での消費電流に関して、少なくとも一
方が定常値の1.5倍以下の電流が流れる期間でタイミ
ングが重なるもの、または、電流が流れる期間の重なり
のないものを、タイミングをずらしているとする。
【0063】したがって、図10(a)〜図10(c)
に示すように、電流のピークが重ならないように複数の
ステープル処理のタイミングをずらすことには、いくつ
かの変形例が考えられる。
【0064】ここで、図10(a)はタイミングをずら
すのにモータM1による第1の電流が流れ終わった時点
で、モータM2による第2の電流が流れ始まる様子を示
している。この場合には、電流の重なりが存在しておら
ず、全体の消費電流を抑えることができ、生産性もさほ
ど低下させないため望ましい。
【0065】また、図10(b)はタイミングをずらす
のにモータM1による第1の電流が流れ終わる以前に、
モータM2による第2の電流が流れ始まる様子を示して
いる。この場合には、第1の電流が定常値I1の1.5
倍以下となる期間t12で、モータM2による第2の電流
が流れ始まる。すなわち、少なくとも突入電流のピーク
と認められる部分(t11とt21)とが重なることはな
く、全体の消費電流もある程度抑えることができ、か
つ、生産性の低下も最小限であり、生産性の観点から望
ましい。
【0066】そして、図10(c)はタイミングをずら
すのにモータM1による第1の電流が流れ終わった後
に、モータM2による第2の電流が流れ始まる様子を示
している。この場合には、電流の重なりが全く存在して
おらず、全体の消費電流を抑えることができて望まし
い。
【0067】すなわち、以上の実施の形態例において、
消費電流の点からは(c),(a),(b)の順に望ま
しく、生産性の点からは(b),(a),(c)の順に
望ましい。
【0068】また、転写紙の給紙開始時点では画像読み
取り部20が稼働していない(図6S1でNO)場合、
すなわち、画像メモリ180から画像データを出力して
画像形成を行っている場合には、画像読み取りの指示が
なされているかをモード解析部120が調べる(図6S
6)。
【0069】ここで、画像読み取りの指示がなされてい
なければ、画像読み取り部20とフィニッシャ70との
消費電流の重なりは発生する可能性はないので、モード
解析部120はフィニッシャ70に複数ステープル同時
動作を行わせる(図6S7)。
【0070】また、画像読み取りの指示がなされていて
も、複数のステープルが作動中でもなくあるいは複数の
ステープルが作動する予定がない場合には(図6S8で
NO)、画像読み取り部20とフィニッシャ70との消
費電流の重なりは発生する可能性はないので、モード解
析部120は画像読み取り部20に通常動作を行わせる
(図6S9)。
【0071】また、複数のステープルが既に作動中ある
いは複数のステープルが作動する予定がある場合には
(図6S8でYES)、フィニッシャ70で複数ステー
プル同時処理を行って大電流を消費してもよいように、
後処理優先モードを実行する(図6S10)。この後処
理優先モードとしては、フィニッシャ70での複数ステ
ープル処理完了後に画像読み取り部20の動作を開始さ
せるように遅延させる、あるいは、複数のステープルが
動作していないときに比べて画像読み取り部20を低速
で動作させる、などである。また、可能であれば、複数
ステープル処理が実際に動作している期間で、画像読み
取り部20またはADF10を低速動作させ、それ以外
の期間では通常速度の動作に戻すようにしてもよい。
【0072】なお、画像読み取り部20の低速動作の場
合、ADF10を用いた場合の搬送速度の低速動作、A
DF10と画像読み取り部20の両方の低速動作、AD
F10だけ低速動作、プラテンガラス21上の原稿の場
合に画像読み取り部20の光学系だけの低速動作、とい
った態様が可能である。
【0073】この場合は、ステープル処理に必要な複数
の電流のピークが重なることになるが、画像読み取り部
20での消費電流(定常電流)が抑えられるため、トー
タルとしての電源部60の容量を抑えることができる。
【0074】また、ステープル処理を行うモータM1と
M2とに供給する電流について所定以上の電流値を制限
する電流リミッタを経由させるようにしてもよい。この
場合には、過大なピーク電流が制限されることにあわせ
て、動作時間が伸びる傾向にあるので、上述したような
ステープル処理する通紙間隔を更に広げることにより対
処が可能である。
【0075】なお、以上の説明では複数のステープル処
理を行う場合についてのみ説明したが、これら以外の別
な後処理が重なる場合について本実施の形態例を適用す
ることも可能である。別な後処理としては、紙折り,穴
開け,裁断,糊付け,といった各種の後処理であり、こ
れらの動作タイミングについて上述したような制御を行
えばよい。
【0076】また、以上の実施の形態例では、画像デー
タ取得手段の一態様である画像読み取り部20と複数の
後処理手段との関連について実施の形態例の説明を行っ
てきたが、画像データ取得手段の他の一態様である画像
展開手段に相当するプリントコントローラ192と複数
の後処理手段との間でも同様な制御が可能である。すな
わち、複数ステープルの実行に合わせてプリントコント
ローラ192の動作開始の遅延や低速動作をさせること
で消費電流を抑え、電源部60の容量を抑えることが可
能になる。
【0077】この場合に、動作開始の遅延としては、外
部からのデータの受け入れ開始の遅延、データの展開の
処理開始の遅延、などが考えられる。また、低速動作と
しては、低速動作モードへの切替や、動作クロックを低
い周波数に切り替える、などが考えられる。
【0078】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、以下のような効果が得られる。
【0079】(1)請求項1記載の発明では、複数の後
処理手段を同時動作させる場合には、これら複数の後処
理手段の動作タイミングをずらすようにしているため、
複数の後処理手段の突入電流が重ならず、生産性を低下
させずに電源手段の容量を抑えることができる。
【0080】(2)請求項2記載の発明では、画像デー
タ取得手段と画像形成手段とが同時に動作していて、複
数の後処理手段を同時動作させる場合に、これら複数の
後処理手段の動作タイミングを互いにずらすようにして
いるため、画像データ取得手段、画像形成手段、および
複数の後処理手段の突入電流や定常電流が重なることは
なく、生産性を低下させずに電源手段の容量を抑えるこ
とができる。
【0081】(3)請求項3記載の発明では、後処理部
の処理手段が動作するタイミングに合わせて画像形成手
段での通紙間隔を広げるようにしているので、後処理部
の複数の後処理手段がずれたタイミングでほぼ連続して
動作するための十分な時間が得られ、突入電流の重なり
を抑制することができる。
【0082】(4)請求項4記載の発明では、画像デー
タ取得手段を動作させる際に、複数の後処理手段が同時
に動作している場合、後処理部での同時動作の終了後
に、画像データ取得手段を動作させるように制御してい
るため、画像データ取得手段、画像形成手段、および複
数の後処理手段の突入電流や定常電流が重なることはな
く、電源手段の容量を抑えることができる。
【0083】(5)請求項5記載の発明では、画像デー
タ取得手段を動作させる際に、複数の後処理手段が同時
に動作している場合、前記複数の後処理手段が動作して
いないときに比べて、前記画像データ取得手段の動作を
低速で実行させるようにしているため、画像データ取得
手段、画像形成手段、および複数の後処理手段の突入電
流や定常電流が重なることはなく、電源手段の容量を抑
えることができる。
【0084】(6)請求項6記載の発明では、複数の後
処理手段を同時動作させると共に、該同時動作と並行し
て自動原稿搬送手段の搬送を低速で動作させるようにし
ているため、画像読み取り部の原稿搬送、画像形成手
段、および複数の後処理手段の突入電流や定常電流が重
なることはなく、電源手段の容量を抑えることができ
る。
【0085】(7)請求項7記載の発明では、後処理部
の複数の後処理手段としては、ステープル,紙折り,穴
開け,裁断,糊付けのうち同種または異種の複数である
ため、大電流を必要とする複数の後処理手段の動作を実
現する際に、電源手段の容量を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態例の画像形成装置の電気的
な構成を示す機能ブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態例の画像形成装置の機械的
な構成を示す構成図である。
【図3】画像形成の際の記録紙の通紙の様子の一例を示
す説明図である。
【図4】本実施の形態例のステープル処理の様子を示す
説明図である。
【図5】本実施の形態例のステープル処理の様子を示す
説明図である。
【図6】本実施の形態例の動作を示すフローチャートで
ある。
【図7】本実施の形態例の動作を示すタイムチャートで
ある。
【図8】本実施の形態例の主要部の構成を示すブロック
図である。
【図9】本実施の形態例の動作を示すタイムチャートで
ある。
【図10】本実施の形態例の動作による電流波形を示す
波形図である。
【符号の説明】
10 ADF 20 画像読み取り部 30 給紙部 40 画像書込み部 50 画像形成部 60 電源部 70 フィニッシャ(後処理手段) 110 操作部 120 モード解析部 130 ADF制御部 140 読み取り制御部 150 記録制御部 160 フィニッシャ制御部 170 読み取り画像処理部 180 画像メモリ 190 記録画像処理部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 1/00 108 B65H 37/06 // B65H 37/06 G03G 21/00 372 Fターム(参考) 2H027 DA32 DA33 DA38 EA18 EA20 EC20 ED04 ED16 ED21 ED29 ED30 EE02 EE03 EE07 EF06 EF09 FA16 FA21 FA23 FA24 2H072 AB17 GA01 GA02 GA08 GA09 3F108 GA01 GB01 GB03 GB07 HA02 HA32 HA54 5C062 AA05 AB17 AB22 AB35 AC02 AC04 AC12 AC13 AF00

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像データ取得手段と画像形成手段とを
    独立した状態で動作させることが可能であり、画像形成
    された転写紙の後処理を行う後処理部を備えた画像形成
    装置であって、 前記後処理部は同時動作可能な複数の後処理手段を備え
    ており、該複数の後処理手段の動作タイミングをずらす
    処理とずらさない処理とを切り替えることが可能な、こ
    とを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 画像データ取得手段と画像形成手段とが
    同時に動作している際に、前記複数の後処理手段を動作
    させるときは互いのタイミングをずらすようにして処理
    を行う、ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装
    置。
  3. 【請求項3】 前記複数の後処理手段が動作タイミング
    をずらすようにして処理を行う場合、該処理を行う間に
    前記後処理部に送られる転写紙の間隔が広がるように前
    記画像形成手段の通紙間隔を制御する、ことを特徴とす
    る請求項2記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 画像データ取得手段と画像形成手段とを
    独立した状態で動作させることが可能であり、画像形成
    された転写紙の後処理を行う後処理部を備えた画像形成
    装置であって、 前記画像データ取得手段を動作させる際に、前記複数の
    後処理手段が同時に動作している場合、前記後処理部で
    の同時動作の終了後に、前記画像データ取得手段を動作
    させる、ことを特徴とする画像形成装置。
  5. 【請求項5】 画像データ取得手段と画像形成手段とを
    独立した状態で動作させることが可能であり、画像形成
    された転写紙の後処理を行う後処理部を備えた画像形成
    装置であって、 前記画像データ取得手段を動作させる際に、前記複数の
    後処理手段が同時に動作している場合、前記複数の後処
    理手段が動作していないときに比べて、前記画像データ
    取得手段の動作を低速で実行する、ことを特徴とする画
    像形成装置。
  6. 【請求項6】 画像データ取得手段と画像形成手段とを
    独立した状態で動作させることが可能であり、画像形成
    された転写紙の後処理を行う後処理部を備えた画像形成
    装置であって、 前記画像データ取得手段は画像読み取り部であり、 前記複数の後処理手段を同時に動作させる際は、前記画
    像読み取り部の自動原稿搬送手段の搬送動作を停止ある
    いは前記複数の後処理手段が動作していないときに比べ
    て低速で動作させる、ことを特徴とする画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記後処理部の複数の後処理手段は、ス
    テープル,紙折り,穴開け,裁断,糊付けのうち同種ま
    たは異種の複数である、ことを特徴とする請求項1乃至
    請求項6のいずれかに記載の画像形成装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008290847A (ja) * 2007-05-24 2008-12-04 Ricoh Co Ltd 用紙後処理装置及び画像形成装置
JP2014205532A (ja) * 2013-04-11 2014-10-30 コニカミノルタ株式会社 後処理装置および画像形成システム
JP2016120675A (ja) * 2014-12-25 2016-07-07 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 画像形成装置
US9610795B2 (en) 2014-07-09 2017-04-04 Fuji Xerox Co., Ltd. Binding device and image forming apparatus for binding sheet bundle

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