JP2001141372A - 耐火物ブロック、その製造方法及び溶湯容器 - Google Patents

耐火物ブロック、その製造方法及び溶湯容器

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐火物ブロックは使用中に熱膨張、およびス
ピネル生成に伴う残存膨張により亀裂が生じて損耗しや
すいため、亀裂発生を抑制できる耐火物ブロックを提供
する。 【解決手段】 幅0.1〜10mmのスリットが30〜
5000mmの間隔で設けられている耐火物ブロックで
ある。該ブロックは、スリット、あるいはこれを耐火材
等で充填したものを設置し、使用中にスリットがつぶれ
ることでブロック内部に生じる応力を緩和し、亀裂の発
生を抑制できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は溶融金属や高温物質
を処理あるいは保持する窯炉あるいは設備に使用される
耐火物に関する。
【0002】
【従来の技術】耐火物は溶融金属を始めとする高温物質
の処理と保持には欠かせない部材である。耐火物は高温
の内容物の出入りにより熱衝撃にさらされ、破壊しやす
い環境にある。特に溶融金属製錬工程で使用される搬送
容器である取鍋用耐火物には、高い耐熱衝撃性と、溶融
金属に付随するスラグによる溶損に対する耐食性が同時
に要求される。
【0003】近年、鉄鋼精錬用取鍋には、アルミナ−マ
グネシア質流し込み材(以下、アルマグキャスタブルと
略す)が多用されている。これは、この耐火物の高い耐
食性と高い強度によるところが大きい。この耐火物には
アルミナ(コランダム)と通常10質量%以下のマグネ
シア(ペリクレス)が配合されており、これらが使用中
に熱を受け、化合して微細なスピネルを生成し、アルミ
ナを強く結合するためと考えられる。一方、スピネルの
生成に伴い、施工体は体積膨張を起こす。アルミナとマ
グネシアの銘柄や粒径を調整し、さらにシリカフラワー
を添加する事で、膨張がかなり抑制することができるよ
うになってきた。しかし、それでも1400℃で熱処理
すると2%程度の残存線膨張が生じる。
【0004】アルマグキャスタブルは、溶鋼取鍋の側壁
を始め、湯当たりブロックにも使用される。湯当たりと
は、転炉あるいは電気炉から溶鋼を取鍋に注入する際に
溶鋼流が当たり損耗しやすい部位で、高強度、高耐食性
で信頼性の高い耐火物を使用する。溶鋼取鍋がほとんど
すべて不定形耐火物で内張りされるようになった昨今で
は、湯当たりにもキャスタブル耐火物が使用されること
が多い。しかし取鍋に直接施工する方法では施工体の品
質管理が容易ではないため、専用の工場で厳格な管理の
もとに流し込み施工、乾燥することで製造した耐火物ブ
ロック(プレキャストブロック)を湯当たりに使用する
ことが多い。材質面では、アルマグキャスタブルからな
る湯当たりブロックは、アルミナ−スピネル質やアルミ
ナ質流し込み材よりも耐用性が良く、現在では広く使用
されている。
【0005】ところで、実開平7−15761号公報に
は、不定形耐火物の亀裂発生、内部れんがの目地開き、
間隙発生を抑制するために、シール金物の下方に下端を
開口したスリットを周方向に設けたRH浸漬管が開示さ
れている。一方、特開昭60−17007号公報及び特
開昭61−252846号公報には耐火れんがブロック
間の目地の厚さを適正化することで耐火物の損耗を抑制
する技術が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述のようにアルマグ
キャスタブルはスピネル生成に伴う残存膨張が大きく、
稼働面付近では材料が大きく膨張する。また、残存膨張
のみならず、ほとんどの材料が熱膨張を起こすため、こ
の膨張分がスピネル生成に伴う膨張に加算されるため、
ブロック内には亀裂が生じ、ブロックの破壊が加速され
る。もしこの亀裂の発生が抑制できれば、アルマグキャ
スタブル製の湯当たりブロックの寿命は大幅に延びるも
のと期待される。なおアルマグキャスタブルでなくて
も、熱膨張により亀裂は発生するため、耐火物ブロック
内部の亀裂発生抑制対策は耐火物技術全般における一般
的な課題である。
【0007】実開平7−15761号公報に記載の発明
はシール金物の変形に起因する耐火物の亀裂などを抑制
するために金物にスリットを設けた発明であり、金物を
有さない耐火物ブロックの場合には全く適用できない。
また、特開昭60−17007号公報及び特開昭61−
252846号公報に記載の発明は、いずれも耐火物ブ
ロック間の目地に着目した発明であり、耐火物ブロック
自体あるいはその内部の亀裂発生等の問題に対しては、
解決手段を何ら提供していない。
【0008】
【課題を解決するための手段】これらの問題を解決すべ
く工夫を重ねた結果、本発明を得た。すなわち本発明の
要旨とするところは、(1) 幅0.1〜10mmのス
リットが30〜5000mmの間隔で設けられている耐
火物ブロック、(2) スリットが耐火粒子からなる可
縮性耐火材、あるいは耐火粒子と高温で焼失し得る物質
の混合物で充填されている前記(1)記載の耐火物ブロ
ック、(3) スリットが背面から50mmの範囲を除
いた部分に設けられている前記(1)または(2)記載
の耐火物ブロック、(4) スリットが方向の異なる2
種以上の直線または曲線を有することを特徴とする
(1)〜(3)のいずれかに記載の耐火物ブロック、
(5)スリットが直線若しくは曲線の辺からなる多角形
をなしながら、又は折れ線状をなしながら、厚さ方向に
1段または2段以上網目状に配置されている前記(1)
〜(3)のいずれか1項に記載の耐火物ブロック、
(6) 前記(1)〜(5)の何れか1項に記載の耐火
物ブロックを製造するに際し、板状の紙、木材、樹脂、
又は金属を埋め込んで耐火物を成形し、乾燥または予熱
してスリットを形成させる耐火物ブロックの製造方法、
(7) 耐火粒子からなる板状の多孔体、セラミックフ
ァイバーからなるボード、あるいは耐火粒子と焼失し得
る物質の板状の混合物を埋め込んで耐火物を成形する、
前記(6)記載の耐火物ブロックの製造方法、および
(8)前記(1)〜(5)のいずれか1項に記載の耐火
物ブロックを一部または全部に内張りに使用したことを
特徴とする溶湯容器にある。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明におけるスリットの役割を
説明する。耐火物ブロックの稼働面が溶鋼等と接触して
加熱されると、熱膨張と、アルマグキャスタブルの場合
はスピネル生成に伴う膨張により、稼働面に並行な圧縮
応力が生じ、背面側の温度が低く膨張が少ない部分には
引っ張り応力が生じる。このため、ブロックが薄ければ
背面側の強度が足りず、稼働面に垂直な亀裂が生じる。
他方、ブロックが厚ければ、背面側の強度が十分である
ため、膨張した稼働面近くの部分が皮が剥がれるよう
に、稼働面に並行に近い亀裂が生じる。
【0010】本発明の耐火物ブロックの場合、スピネル
生成に伴う膨張や熱膨張は、スリットがつぶれることで
緩和されるため、亀裂が生じない、あるいは生じにく
い。スリットの設置間隔は30〜5000mmとする。
これは30mm未満ではスリットを形成させるために挿
入するスペーサーの間の耐火物坏土あるいは混練物の充
填が悪くなり、耐火物ブロックの品質が低下し、またス
リット自体が耐火物ブロック内部の欠陥として作用し、
耐火物ブロックの耐食性や耐スラグ浸潤性が低下するた
めである。また間隔が5000mmを越えると、必要な
スリットの厚さが大きくなり、スリットへのスラグや溶
鋼の侵入が起こる。推奨できるスリットの間隔は、例え
ば溶鋼取鍋の底に設置される縦横1.2m程度の湯当た
りブロックの場合なら、100〜600mm程度であ
る。
【0011】図4は本発明の耐火物ブロックに形成され
うるスリットのパターンを模式的に示したものであり、
本図を参照してスリットの間隔について説明する。スリ
ットの間隔とは、パターンが直線および/または曲線か
らなる多角形の場合、該多角形に接する二本の平行線の
うちで最も間隔の短い一対の平行線の間隔をスリットの
間隔とする(図4(a)〜(c))。また、折れ線状の
場合、交差しない直線および/または曲線状の場合、任
意の点から対向する線までの距離のうち、最短のものを
スリットの間隔とする(図4(d))。方向の異なる二
種類以上の直線および/または曲線からなる場合は、各
線分を延長して形成される多角形とみなして前述の多角
形の場合と同様に、二本の平行線のうちで最も間隔の短
い一対の平行線をスリットの間隔とする(図4(e))
スリットの幅は、0.1〜10mmとする。0.1mm
未満のスリットを形成させるには、厚さ0.1mm未満
のスペーサーが必要となる。それではスペーサー自体の
強度が足りず、耐火物坏土あるいは混練物を施工する際
に曲がったり壊れたりしてスリットを意図したように形
成させることが困難である。一方スリット厚みが10m
mを越えると、スリットがつぶれる前にスラグや溶鋼が
侵入する危険がある。
【0012】スリットの厚さは設置間隔と材料の熱膨張
係数、残存膨張率により調節する。取り扱う高温物質、
すなわち鉄鋼精錬設備であれば溶鋼の温度をT(℃)、
耐火物材料自体の熱膨張係数をE(1/℃)、残存線変
化率をR(%)、スリット間隔をD(mm)とすると、
必要なスリット厚さW(mm)の目安は(1)式で与え
られる。
【0013】
【数1】
【0014】ここでAは合わせこみのための係数で0.
2〜1、望ましくは0.5〜0.7程度である。残存線
変化率は温度Tで熱処理した後に常温まで冷却した後の
紙片の長さの熱処理前の長さに対するパーセンテージで
ある。熱処理時間は残存線変化率が飽和するまでの時間
とする。また、アルマグキャスタブルの熱膨張率を測定
して熱膨張係数を測定しようとすると、スピネル生成に
伴う残存線変化が加算された値となる。この場合はスピ
ネルが殆ど生成しない1000℃までの測定値を基に外
挿してもよい。
【0015】スリットが可縮性耐火材、すなわち耐火モ
ルタル、セラミックファイバー、可縮性キャスタブル、
多孔質耐火物等で充填されていても、それらには可縮性
があるため、スリットと同様の働きをする。なおこれら
の可縮性耐火材を用いる場合は、それぞれの可縮率に応
じてその施工厚さを調整する必要がある。すなわち可縮
率をS%とすると、必要な厚みはスリット厚みを(S/
100)で割った値が必要施工厚さの目安である。
【0016】スリットの形成方法としては、板状の紙、
木材、樹脂、融点の低い金属(例えばアルミニウム、亜
鉛、錫、鉛、アンチモン、ビスマス、あるいはこれらの
合金、化合物、混合物)をスペーサーとして埋め込み、
耐火物を流し込みやプレスなどの方法で耐火物ブロック
成形し、乾燥または予熱段階でスリットを形成させるの
が容易である。なお金属や樹脂からなるスペーサーを成
形後に抜き取ってスリットを形成させることも、またブ
レードやウォータージェットで切り込むこともできる。
【0017】スリットは通常は耐火物ブロックの表面か
ら内部に向かって伸びた形に設けうるが、必ずしも表面
に達している必要はなく、耐火物ブロック内部のみに存
在していても良い。
【0018】可縮性の耐火材の設置方法としては、耐火
粒子からなる板状の多孔体、セラミックファイバーから
なるボード、あるいは耐火粒子と焼失し得る物質の混合
物の板状のもの(たとえば耐火モルタルと樹脂を混合し
て練り、板状に成形したもの)などを埋め込んで耐火物
ブロックを成形する方法が容易である。耐火粒子として
は0.01〜1mm程度の粒径のアルミナ、ムライト、
シリカ、スピネル、マグネシア、クロム鉱、ジルコン、
ジルコニア、粘土あるいはこれを焼成したもの、ろう
石、炭化シリコンなど、耐火物原料として使用できるも
のが使用できる。樹脂は耐火物ブロックの乾燥あるいは
予熱中に焼失し、耐火粒子が板状に残留する。樹脂は通
常の接着や成形に使用されているものが使用できる。
【0019】耐火物ブロックの主要部分を構成する耐火
物の材質は、塩基性、中性、酸性を問わない。またキャ
スタブル耐火物のように流し込み施工により成形するも
の、れんがのようにプレス成形するもののどちらでも良
い。ただし効果が現れやすいのは、熱膨張の大きいも
の、あるいはアルマグキャスタブルにおけるスピネル生
成に伴う膨張のような残存線変化の大きい材料である。
【0020】スリットは、高温となって膨張する耐火物
ブロックの表面またはその近傍に存在する場合にその効
果を発揮する。しかし耐火物は使用回数あるいは時間と
ともにその厚さが減じるので、スリットもある程度深く
まで設置しておく必要がある。しかし、スリットが耐火
物ブロックの裏側まで貫通していると、スリットを通じ
てスラグや溶鋼が流れ出す危険がある。そこで、スリッ
トが耐火物ブロックの裏側すなわち背面側の50mmに
は存在しないようにしておけば、このような危険を回避
できる。
【0021】また、スリットが稼働面から深部まで貫通
していると、スラグや溶鋼が深くまで侵入する懸念があ
る。その場合、スリットが厚さ方向に面をなして貫通し
ておらず、少なくとも2段以上となっているようにすれ
ばよい。
【0022】一方、スリットの配置パターンも重要な要
因である。稼働面に投影した場合のスリットの配置が並
行線状だと、線に直角方向の膨張は緩和できるが、並行
方向の膨張は緩和できない。スリットで仕切られる部分
の形が三角形、四角形、六角形などの多角形の編目状の
場合はどの方向への膨張も緩和できる。特に六角形にす
ると、各交点に集まるスリットの数を3本と少なくする
ことができるため、交点付近の損傷を最小限にとどめる
ことができて好都合である。なお各種多角形の混在した
パターンとしてもよい。この場合は五角形やその他の多
角形とすることが可能である。またこれらの多角形の辺
は直線(立体的には平面)でも曲線(立体的には曲面)
でもかまわない。またスリットは厚さ方向に1段または
2段以上で網目状に配置されていてもよい。
【0023】他方、スリットの配置パターンを多角形と
せずに折れ線状としても良い。また方向の異なる直線ま
たは曲線の組み合わせとしても良い。
【0024】溶湯容器内張の耐火物施工体の材質は、塩
基性、中性、酸性を問わない。本発明に係るスリットを
有するブロックは必ずしも溶湯容器内表面の全面に設け
られている必要はなく、部分的でも良い。
【0025】
【実施例】本発明による耐火物ブロックの構造の例を図
1〜3に示す。図1は六角形を組み合わせたハニカム
型、図2は折れ線状、図3は千鳥型である。本発明の耐
火物ブロックの製造方法の一例を図1の場合で説明する
と、スリットは樹脂と耐火粒子を練って固めた板とし、
深さ方向に2段の六角形の編目状配置とし、スリットが
面に貫通するのを防ぐため、上段の編目と下段の編目を
ずらしてある。また背面側100mmにはスリットは配
置されていない。なお耐火物ブロックの大きさは長さ1
000×幅1000×厚さ400mmとした。
【0026】<実施例1>図1に示した構造の耐火物ブ
ロックを溶鋼取鍋の湯当たりブロックとして使用した。
材質はMgOを10質量%、Al23を85質量%含有
し、残部がSiO 2、CaO、Fe23などからなるア
ルマグキャスタブルとし、スリットはフェノール樹脂3
0質量%と粒径0.01〜0.5mmのアルミナ粒子7
0質量%を練って固めた厚さ5mmの板とした。このブ
ロックを溶鋼取鍋の敷に通常とおり設置し、他の部分の
耐火物も通常通り施工した上で乾燥、予熱し、実使用に
供した。従来のスリットのない湯当たりブロックは5c
h目までに大きな亀裂が発生するのに対して、本ブロッ
クは10ch目でも設置したスリット以外には顕著な亀
裂は見られなかった。また従来のブロックは30ch程
度で交換を要する程に損耗するのに対し、本ブロックは
50ch以上安定して使用できた。
【0027】<実施例2>図2に示した構造の耐火物ブ
ロックを溶鋼取鍋の湯当たりブロックとして使用した。
材質はアルマグキャスタブル、スリット材共に実施例1
の場合と同じとした。このブロックを溶鋼取鍋の湯当た
りブロックとして実施例1の場合と同様に試用した。従
来のスリットのない湯当たりブロックは5ch目までに
大きな亀裂が発生したのに対して、本ブロックは12c
h目でも設置したスリット以外には顕著な亀裂は見られ
なかった。また従来のブロックは30ch程度で交換を
要する程に損耗するのに対し、本ブロックは50ch以
上安定して使用できた。
【0028】<実施例3>図3に示した構造の耐火物ブ
ロックを実施例1及び2の場合と同様に製造して試用し
た。従来のスリットのない湯当たりブロックは5ch目
までに大きな亀裂が発生したのに対して、本ブロックは
10ch目でも設置したスリット以外には顕著な亀裂は
見られなかった。また従来のブロックは30ch程度で
交換を要する程に損耗するのに対し、本ブロックは50
ch以上安定して使用できた。
【0029】
【発明の効果】本発明により高耐用性の耐火物ブロック
が得られるようになり、これを使用することで耐火物ラ
イニングの寿命を大幅に向上させることができ、耐火物
コストを大きく引き下げることができる。また耐火物の
修理に要する時間や手間をも大幅に削減できるため、窯
炉の稼働率向上も図ることができ、鉄鋼等の生産性を向
上させることもでき、本発明は非常に有益であると言え
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の実施例である耐火物ブロックの
平面図、および(b)図1(a)の断面図(A−A断
面)。
【図2】(a)本発明の実施例である耐火物ブロックの
平面図、および(b)図2(a)の断面図(B−B断
面)。
【図3】(a)本発明の実施例である耐火物ブロックの
平面図、および(b)図3(a)の断面図(C−C断
面)。
【図4】本発明の耐火物ブロックに形成されるスリット
のパターンおよびスリットの間隔を説明するための模式
図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 天野 正彦 愛知県東海市東海町5−3 新日本製鐵株 式会社名古屋製鐵所内 (72)発明者 中村 壽志 愛知県東海市東海町5−3 新日本製鐵株 式会社名古屋製鐵所内 (72)発明者 山田 泰宏 愛知県東海市東海町5−3 新日本製鐵株 式会社名古屋製鐵所内 Fターム(参考) 4E014 BA02 4K002 BC01 4K051 AA06 AB05

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 幅0.1〜10mmのスリットが30〜
    5000mmの間隔で設けられている耐火物ブロック。
  2. 【請求項2】 スリットが耐火粒子からなる可縮性耐火
    材、あるいは耐火粒子と高温で焼失し得る物質の混合物
    で充填されている請求項1記載の耐火物ブロック。
  3. 【請求項3】 スリットが背面から50mmの範囲を除
    いた部分に設けられている請求項1または2記載の耐火
    物ブロック。
  4. 【請求項4】 スリットが方向の異なる2種以上の直線
    または曲線を有することを特徴とする請求項1〜3のい
    ずれか一項に記載の耐火物ブロック。
  5. 【請求項5】 スリットが直線もしくは曲線の辺からな
    る多角形をなしながら、又は折れ線状をなしながら、厚
    さ方向に1段または2段以上網目状に配置されている請
    求項1〜3のいずれか1項に記載の耐火物ブロック。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5の何れか1項に記載の耐火
    物ブロックを製造するに際し、板状の紙、木材、樹脂、
    又は金属を埋め込んで耐火物を成形し、乾燥または予熱
    してスリットを形成させる耐火物ブロックの製造方法。
  7. 【請求項7】 耐火粒子からなる板状の多孔体、セラミ
    ックファイバーからなるボード、あるいは耐火粒子と焼
    失し得る物質の板状の混合物を埋め込んで耐火物を成形
    する、請求項6記載の耐火物ブロックの製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜5のいずれか1項に記載の耐
    火物ブロックを一部または全部に内張りに使用したこと
    を特徴とする溶湯容器。
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