JP2001140371A - 表皮材被覆無機質繊維断熱材及びその製造方法 - Google Patents

表皮材被覆無機質繊維断熱材及びその製造方法

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JP2001140371A
JP2001140371A JP32100799A JP32100799A JP2001140371A JP 2001140371 A JP2001140371 A JP 2001140371A JP 32100799 A JP32100799 A JP 32100799A JP 32100799 A JP32100799 A JP 32100799A JP 2001140371 A JP2001140371 A JP 2001140371A
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inorganic fiber
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adhesive
resin sheet
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Takeshi Nishimura
健 西村
Kenji Kamiya
健二 神谷
Shigeru Matsumura
茂 松村
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MAG Co Ltd
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MAGU KK
MAG Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 無機質繊維マットの全面を熱可塑性樹脂シー
トで被覆してなる表皮材被覆無機質繊維断熱材および、
この表皮材被覆無機質繊維断熱材の溶着不良等を生じる
ことなく、生産性よく製造できるようにした製造方法を
提供する。 【解決手段】 無機質繊維マット11の表裏面及び長辺
方向に沿った両側面が熱可塑性樹脂シート13、14で
被覆され、また、無機質繊維マット11の長辺方向の両
端部も熱可塑性樹脂シート11で被覆されており、無機
質繊維マット11と熱可塑性樹脂シート13、14が、
接着剤15を用いて無機質繊維マット11の短辺方向に
おいて部分的に接着され、表面側の熱可塑性樹脂シート
13と裏面側の熱可塑性樹脂シート14とが無機質繊維
マット11の長辺方向の両端部から延出された接着剤の
塗布されない領域において部分的に溶着および切断さ
れ、未溶着部分において空気の流通を可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、住宅等の建築物の
断熱材に係り、特に、無機質繊維の飛散を防止した表皮
材被覆無機質繊維断熱材及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】住宅等の建材として、グラスウール、ロ
ックウール等を主な材料とする無機質繊維マットが知ら
れている。この無機質繊維マットは、取扱時に無機質繊
維が飛散して取扱者にチクチクした刺激を伴う不快感を
与えるのを防止するため、及び無機質繊維マットに防湿
性を付与するために、無機質繊維マットの表裏面及び長
辺方向に沿った両側面を表皮材で被覆しているのがー般
的である。
【0003】例えば、特開平6−79849号公報に
は、図5に示すように無機質繊維マット1を所定長さに
切断して供給し、その表裏面に熱可塑性樹脂シート3,
3を供給して、その長手方向両側部を熱溶着すると共
に、無機質繊維マット1、1どうしの間で、表裏の熱可
塑性樹脂シート3を部分的に熱溶着して熱溶着刃5aで
切断することにより、無機質繊維マット1の全面を熱可
塑性樹脂シート3で覆うと共に、熱可塑性樹脂シート3
の非溶着部分を供給方向に引き裂いて空気孔としたもの
が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
6−79849号の無機質繊維断熱材は、無機質繊維マ
ットと、これを被覆している熱可塑性樹脂シートが接着
されていないため、溶着位置および切断位置にある程度
のばらつきが生じ、これに伴い熱溶着状態が不安定にな
ったり、接着剤の付着により熱溶着刃が汚れて切断の機
能が損なわれ、熱可塑性樹脂シートの溶着不良を生じる
という問題があった。
【0005】熱溶着状態が不安定になると圧縮梱包時に
大きな圧力が掛かった場合には、熱可塑性樹脂シートが
切れたりする場合がある。このように圧縮梱包時に熱可
塑性樹脂シートが切れたりすると、その部分から内部の
無機質繊維が飛散して、取扱者にチクチクとした刺激感
を与えることになる。
【0006】本発明は、このような従来の問題点を解決
するもので、無機質繊維マットの全面を熱可塑性樹脂シ
ートで被覆してなる断熱材および、この断熱材を熱可塑
性樹脂シートの溶着不良等を生じることなく、生産性よ
く製造できるようにした製造方法を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の第1は、無機質繊維マットの表裏面及び長
辺方向に沿った両側面が熱可塑性樹脂シートで被覆され
ると共に、前記無機質繊維マットの長辺方向の両端部も
前記熱可塑性樹脂シートで被覆されており、前記無機質
繊維マットと前記熱可塑性樹脂シートが、接着剤を用い
て前記無機質繊維マットの短辺方向において部分的に接
着され、前記表面側の熱可塑性樹脂シートと前記裏面側
の熱可塑性樹脂シートとが前記無機質繊維マットの長辺
方向の両端部から延出された接着剤の塗布されない領域
において短辺方向に部分的に溶着および切断されること
により、前記熱可塑性樹脂シートどうしの未溶着部分に
空気の流通が可能とされていることを特徴とする表皮材
被覆無機質繊維断熱材提供するものである。
【0008】本発明の第2は、前記無機質繊維マット
が、表面側と裏面側の二枚の熱可塑性樹脂シートで被覆
され、前記二枚の熱可塑性樹脂シートどうしが、接着剤
を用いて前記無機質繊維マットの長辺方向の両端部から
延出された部分において部分的に接着されるとともに接
着剤の塗布されない領域において短辺方向に部分的に溶
着および切断されることにより、前記熱可塑性樹脂シー
トどうしの未溶着部分において空気の流通が可能とされ
ている請求項1記載の表皮材被覆無機質繊維断熱材を提
供するものである。
【0009】本発明の第3は、前記接着剤がホットメル
ト系接着剤である表皮材被覆無機質繊維断熱材を提供す
るものである。
【0010】本発明の第4は、所定寸法に切断した無機
質繊維マットを所定間隔をおいて供給する工程と、二枚
の熱可塑性樹脂シートを、この二枚の熱可塑性樹脂シー
トの少なくともー方の幅方向のー部に、長手方向に断続
的に接着剤を塗布しながら、前記無機質繊維マットの表
面側及び裏面側から挟むように供給する工程と、前記無
機質繊維マット及び前記熱可塑性樹脂シートの、前記接
着剤が塗布されない部分を熱溶着と同時に切断する工程
とを含むことを特徴とする表皮材被覆無機質繊維断熱材
の製造方法を提供するものである。
【0011】本発明の第1の表皮材被覆無機質繊維断熱
材によれば、無機質繊維マットの表裏面及び長辺方向に
沿った両側面が熱可塑性樹脂シートで被覆されると共
に、無機質繊維マットの長辺方向の両端部も熱可塑性樹
脂シートで被覆されており、したがって、無機質繊維マ
ットの全面が熱可塑性樹脂シートで被覆されるため、取
扱時に無機質繊維が取扱者の肌に直接触れることがな
い。
【0012】また、無機質繊維マットと熱可塑性樹脂シ
ートが、接着剤を用いて無機質繊維マットの短辺方向に
おいて部分的に接着され、この状態で表面側の熱可塑性
樹脂シートと裏面側の熱可塑性樹脂シートとが無機質繊
維マットの長辺方向の両端部から延出された接着剤の塗
布されない領域において短辺方向に部分的に溶着および
切断されるから、熱溶着状態が安定するので圧縮梱包時
に大きな圧力が掛かっても、熱可塑性樹脂シートが切れ
たりすることはなく、無機質繊維マットの内部の無機質
繊維が飛散して、取扱者がチクチクとした刺激による不
快感を感じることが軽減される。
【0013】また、無機質繊維マットと熱可塑性樹脂シ
ート、及び熱可塑性樹脂シートどうしが、接着剤を用い
て無機質繊維マットの短辺万向において部分的に接着さ
れ、接着剤の塗布されない領域での熱可塑性樹脂シート
どうしの未溶着部分において空気の流通が可能とされて
いるので、無機質繊維マットが熱可塑性樹脂シートの中
で動くことを防止できると共に、梱包時の圧縮、施工時
の復元に必要な空気の流出、流入が十分になされる。
【0014】本発明の第2によれば、無機質繊維マット
が、表面側と裏面側の二枚の熱可塑性樹脂シートで被覆
され、二枚の熱可塑性樹脂シートどうしが、接着剤を用
いて前記無機質繊維マットの長辺方向の両端部から延出
された部分において部分的に接着されるとともに接着剤
の塗布されない領域において短辺方向に部分的に溶着お
よび切断されることにより、前記熱可塑性樹脂シートど
うしの未溶着部分において空気の流通が可能とされてい
るから、無機質繊維マットの長辺方向の両端部から熱可
塑性樹脂シートを容易に延出させることができる。ま
た、熱可塑性樹脂シートが、無機質繊維マットの長辺方
向の両端部から延出された部分において部分的に接着お
よび切断され、熱可塑性樹脂シートどうしの接着剤の塗
布されない領域において空気の流通が可能とされている
ので、梱包時の圧縮、施工時の復元に必要な空気の流
出、流入が更に十分になされる。
【0015】本発明の第3によれば、接着剤としてホッ
トメルト系接着剤を用いるので、無機質繊維と熱可塑性
樹脂シート、あるいは熱可塑性樹脂シート同士を、短時
間に、容易に接着することができる。
【0016】本発明の第4によれば、無機質繊維マット
と熱可塑性樹脂シート、または熱可塑性樹脂シートどう
しを、接着剤を用いて接着し、熱可塑性樹脂シートの接
着剤が塗布されない部分を熱溶着と同時に切断するよう
にしたので、熱溶着状態が安定し、圧縮梱包時に大きな
圧力が掛かっても、熱可塑性樹脂シートが切れたりする
ことはなく、無機質繊維マットの内部の無機質繊維が飛
散して、取扱者がチクチクとした刺激による不快感を感
じることが軽減される。
【0017】また、接着剤が塗布されない部分を溶着と
同時に切断するようにしたので、熱溶着刃に接着剤が付
着して熱溶着刃が切断の機能を損なう虞もなく溶着と同
時の切断も円滑に表皮材被覆無機質繊維断熱材を、熱可
塑性樹脂シートの溶着不良を生じることなく、生産性よ
く製造することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明において無機質繊維は、特
に限定されず、通常の無機質繊維断熱吸音材に使用され
ているグラスウール、ロックウール等を用いることがで
きる。
【0019】また、無機質繊維マットも、特に限定され
ず、通常の無機質繊維断熱吸音材に使用されているも
の、すなわち、無機質繊維に熱硬化願化性樹脂を主成分
とするバインダーを付与して堆積させ、バインダーを加
熱硬化させてマット状に成形したものを用いることがで
きる。
【0020】本発明において熱可塑性樹脂シートは、通
常の無機質繊維断熱材の被覆に適したものを用いること
ができ、例えば、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ
塩化ビニリデン、ポリエステル、ポリカーボネート等の
フィルム、これらの積層品、これらにアルミニウム等の
金属を蒸着したものがより好ましい。
【0021】なお、無機質繊維マットの表面側を被覆す
る熱可塑性樹脂シートには、無機質繊維断熱材の梱包時
の圧縮、施工時の復元に必要な空気の流出、流入を容易
にするため、及び内部の湿気を通気によって逃がすため
に、直径1〜5mm程度の孔を多数設けておくことが好
ましい。
【0022】また、合成樹脂フィルムは、無機質繊維マ
ットの全面を被覆することができれば、一枚で被覆して
も、二枚で被覆してもよい。
【0023】本発明において接着剤は、熱可塑性樹脂シ
ートを接着できるものであればよく、例えばエチレン-
酢酸ピニル共重合体樹脂等のホットメルト系接着剤、ク
ロロプレンゴム、スチレンーブタジエンゴム等のゴム
糊、アクリル樹脂、ポリビニルアルコール等の水椿性接
着剤、アクリル樹脂、ポリビニルアルコール等のエマル
ジョン系接着剤等を用いるのが好ましいが、接着に要す
る時間が短いことから、粘着系のホットメルト系接着剤
がより好ましい。
【0024】また、接着剤を熱可塑性樹脂シートに塗布
する方法は、均一に塗布できれば特に限定されず、例え
ば、スプレーを用いる方法、ロールコーターを用いる方
法等が採用できるが、接着剤を断続的に塗布する場合に
は、エアアトマイズ方式、スパイラルスプレー方式、広
幅スプレー方式等のスプレーを用いる方法が好ましく、
塗布幅をー定に保ち易いことから広崎スプレー方式が特
に好ましい。なお、スプレーを用いて、接着剤を断続的
に塗布するには、スプレー装置の接着剤吐出口に、電磁
式等の弁を設け、この弁を所定間隔で開閉するように制
御して、接着剤を断続的に吐出させればよい。
【0025】本発明においては、二枚の熱可塑性樹脂シ
ートを用い、無機質繊維マットの表裏面及び長辺方向に
沿った両側面を被覆すると共に、無機質繊維マットの長
辺方向の両端部(両端面)から熱可塑性樹脂シートを延出
させて、無機質繊維マットの長辺方向の両端部も熱可塑
性樹脂シートで被覆する。無機質繊維マットを熱可塑性
樹脂シートで被覆した後、熱可塑性樹脂シートの重なり
合う部分、すなわち、熱可塑性樹脂シートの長辺方向に
沿った端縁部、及び熱可塑性樹脂シートの短辺方向に沿
った端縁部を接着または溶着して、無機質繊維マットを
熱可塑性樹脂シートで完全に被覆する。この場合、本発
明では、熱可塑性樹脂シートどうしの接着部分を除いた
接着剤の塗布されない領域で未溶着部分が一部残るよう
に溶着すると同時に切断し、切断後は、接着剤の塗布さ
れない領域で未溶着部分が開口するようにし、梱包時の
圧縮、施工時の復元の際の空気の流出、流入を助けるよ
うにする。
【0026】熱可塑性樹脂シートどうしの未溶着および
切断箇所は接着剤の塗布されない領域内であり、未溶着
および切断部分の手前の位置に熱可塑性樹脂シートの幅
方向のー部に接着剤を塗布することによって、無機質繊
維マットと熱可塑性樹脂シートを接着する接着剤を塗布
する位置、または、熱可塑性樹脂シートどうしを接着す
る接着剤を塗布する位置を間を空けて帯状に長手方向に
形成することにより、無機質繊維マットの短辺方向に沿
って無機質繊維マットを挿通する通気用の隙間を切断前
に形成しておくことができる。
【0027】次に、図面を参照して、本発明の実施例を
説明する。なお、無機質繊維マツトの熱可塑性樹脂シー
トとの被覆の対応、及び接着位置等は、以下に挙げる例
に限定されるものではない。
【0028】図3には、本発明の表皮材被覆無機質繊維
断熱材を製造するための装置のー例が示されている。ま
ず、図示しない製造工程にて、無機質繊維に熱硬化性樹
脂を主成分とするバインダーを付与して堆積させ、バイ
ンダーを加熱硬化させてマット状に成形し、所定の長さ
に切断することにより、無機質繊維マット11を製造す
る。この無機質繊維マット11は、図3におけるコンベ
ア35aに載って所定の間隔を設けて搬送される。
【0029】コンベア35aと、それに隣接するコンベ
ア35bとの間に、無機質繊維マット11を覆うため
の、表面側熱可塑性樹脂シート13と、裏面側熱可塑性
樹脂シート14とが供給されるようになっている。表面
側熱可塑性樹脂シート13は、ロール31から帯状をな
して供給され、複数本の被包ロール32及び押えロール
33によって、無機質繊維マット11の表面、長辺方向
に沿った両側面、更には裏面の長辺方向に沿った両側部
を被覆する。
【0030】また、裏面側熱可塑性樹脂シート14は、
スプレーガン24によって、その両側部に接着剤15を
所定幅で断続的に塗布され、無機質繊維マット11の下
面に当接されて、コンベア35bと無機質繊維マット1
1との間に挿入される。なお、スプレーガン24には、
図示しない供給装置によって接着剤及び空気が供給され
る。また、裏面側熱可塑性樹脂シート14の幅は、無機
質繊維マット11の長辺方向に沿った両側面から所定長
さ延出される長さとされており、上記接着剤の塗布位置
は、その延出部の内側とされている。
【0031】こうして、表裏面を熱可塑性樹脂シート1
3、14で被覆された無機質繊維マット11は、コンベ
ア35bに載って搬送され、コンベア35b上で押えロ
ール36、37によって圧着され、裏面側熱可塑性樹脂
シート14の接着剤15に、表面側熱可塑性樹脂シート
13の裏面折り返し部と、無機質繊維マット11の裏面
とが接着される。
【0032】コンベア35bと、それに隣接するコンベ
ア35cとの間には、熱溶着刃の機能を有する切断刃4
0が配置されている。この切断刃40は、搬送ラインに
対して直交して配置された金属製の切断刃の中央部に切
断刃の機能を有する耐熱性の樹脂刃41が配置され、図
示しない駆動手段によって昇降動作する。
【0033】そして、表裏面の熱可塑性樹脂シート1
3、14で被覆された無機質繊維マット11どうしの間
の接着剤を塗布しない領域が、上記切断刃40の下方に
位置すると、図示しない駆動手段によって切断刃40が
下降し、熱可塑性樹脂シート13、14が幅方向に部分
的(樹脂刃41による切断位置を除く部分)に溶着され、
同時に幅方向の全幅に亙って切断される。
【0034】図1は本発明に係る表皮材被覆無機質繊維
断熱材の斜視図、図2は図1に示される表皮材被覆無機
質繊維断熱材の製造工程の部分断面図、図4は本発明に
係る裏面側熱可塑性樹脂シートへの接着剤の塗布状態を
示す平面図である。
【0035】図1、図2および図4において、表皮材被
覆無機質繊維断熱材10は、無機質繊維マット11を表
面側熱可塑性樹脂シート13と、裏面側熱可塑性樹脂シ
ート14とにより被覆して構成されている。表面側熱可
塑性樹脂シート13は、長手方向に沿った両側部を折り
曲げてコ字状形成され、この折り曲げた先端をさらに折
り返されて、無機質繊維マット11の表面11aと、長
辺方向に沿った両側面11bを覆い、さらに折り返され
た先端は無機質繊維マット11の裏面11cと略同一面
をなす。そして、図4に示すように、裏面側熱可塑性樹
脂シート14には、長手方向両側部に一対の接着剤15
が2本の帯状に断続的に塗布されている。裏面側熱可塑
性樹脂シート14に表皮材被覆無機質繊維断熱材10が
載置される位置を図4に四角形状に破線10aで示した
が、一対の接着剤15が塗布される長さは、略表皮材被
覆無機質繊維断熱材10が載置される位置に合わせてあ
る。そして、が裏面側熱可塑性樹脂シート14の長手方
向を横切って略一定の幅に表皮材被覆無機質繊維断熱材
10どうしの間の接着剤の塗布しない領域が存在する。
この接着剤の塗布しない領域の中央付近に二点鎖線16
で示す熱溶着および切断箇所が選択されている。
【0036】無機質繊維マット11の裏面11cは、2
本の帯状に塗布された接着剤15によって、裏面側熱可
塑性樹脂シート14の長手方向の中央部に接着されてい
る。裏面側熱可塑性樹脂シート14の長手方向の両側部
は、表面側熱可塑性樹脂シート13の無機質繊維マット
11の下面で折り返された両側部と重なり合い更に外側
に裏面側熱可塑性樹脂シート14の長手方向の両側端部
がはみ出す。このはみ出した裏面側熱可塑性樹脂シート
14の長手方向の両側端部は、表面側熱可塑性樹脂シー
ト13の無機質繊維マット11の下面で折り返された両
側部の側端部で折り返され、図示しない溶着装置で可塑
性樹脂シート14の長手方向の両側端部を溶着される。
こうして、裏面側熱可塑性樹脂シート14の長手方向に
沿った両側縁部が、無機質繊維マット11の長辺方向に
沿った両側面11bから延出されて耳部を形成してい
る。
【0037】また、表面側熱可塑性樹脂シート13の長
手方向の端部は、無機質繊維マット11の長辺方向の両
端部11cから延出され、この延出部分が、裏面側熱可
塑性樹脂シート14の同じく無機質繊維マット11の長
辺方向の両端部11cから延出した部分には、接着剤1
5による接着はなされないが、接着剤の塗布されない領
域が確保できる極めて短い長さであれば、接着剤15に
よる接着をしても差し支えない。こうして無機質繊維マ
ット11の長辺方向の両端部11cも、熱可塑性樹脂シ
ート13、14で被覆されている。この場合、接着剤1
5が、裏面側熱可塑性樹脂シート14の両側部に塗布さ
れている。
【0038】したがって、無機質繊維マット11は、表
裏面11a、11c、長辺方向に沿った両側面11b、
長辺方向の両端部11dの全面を、熱可塑性樹脂シート
13、14で被覆され、表裏面の熱可塑性樹脂シート1
3、14の連結部には短辺方向に沿って所定幅に接着剤
の塗布されない領域が形成されている。
【0039】こうして、表面側熱可塑性樹脂シート13
と裏面側熱可塑性樹脂シート14の両側縁部、及び裏面
側熱可塑性樹脂シート14と無機質繊維マット11の下
面両側部を接着剤15で接着した後、図3に示した切断
刃40により、無機質繊維マット11どうしの間の接着
剤の塗布されない領域で、表面側熱可塑性樹脂シート1
3と裏面側熱可塑性樹脂シート14とを溶着すると同時
に、全幅に亙って切断する。
【0040】ここでは、裏面側熱可塑性樹脂シート14
に塗布する接着剤として、ホットメルト系接着剤を、単
位面積当たりの塗布量1g/m2で、幅140mmで、無機質
繊維マット11の長辺の長さにあわせ、各無機質繊維マ
ット11間に接着剤の塗布されない領域を残すように、
長手方向に沿って断続的に塗布した。
【0041】こうして、図1に示す表皮材被覆無機質繊
維断熱材10が形成される。表皮材被覆無機質繊維断熱
材10の切断面には、幅の広い底部の中央に未溶着部分
17が形成され、この未溶着部分17を挟んでその両側
に、溶着部分18、19が形成されている。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の表皮材被
覆無機質繊維断熱材及びその製造方法によれば、無機質
繊維マットと熱可塑性樹脂シートが、接着剤を用いて無
機質繊維マットの短辺方向において部分的に接着され、
この状態で表面側の熱可塑性樹脂シートと裏面側の熱可
塑性樹脂シートとが無機質繊維マットの長辺方向の両端
部から延出された接着剤の塗布されない領域において部
分的に溶着および切断されるから、熱溶着状態が安定す
るので圧縮梱包時に大きな圧力が掛かっても、熱可塑性
樹脂シートが切れたりすることはなく、無機質繊維マッ
トの内部の無機質繊維が飛散して、取扱者がチクチクと
した刺激による不快感を感じることが軽減される。
【0043】また、無機質繊維マットと熱可塑性樹脂シ
ート、及び熱可塑性樹脂シートどうしが、接着剤を用い
て無機質繊維マットの短辺万向において部分的に接着さ
れ、熱可塑性樹脂シートどうしの接着剤の塗布されない
領域内での溶着部分においては、空気の流通が可能とさ
れているので、梱包時の圧縮、施工時の復元に必要な空
気の流出、流入が十分になされ、生産性に優れている。
【0044】また、接着剤が塗布されない部分を溶着と
同時に切断するようにしたので、接着剤の付着により熱
溶着刃が汚れて切断の機能を損なう虞もなく、溶着と同
時の切断であっても、熱溶着刃は熱可塑性樹脂シートの
溶着不良を生じることなく、表皮材被覆無機質繊維断熱
材を円滑に生産性よく製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る表皮材被覆無機質繊維断熱材の斜
視図である。
【図2】図1に示す表皮材被覆無機質繊維断熱材の製造
工程での部分断面図である。
【図3】本発明に係る表皮材被覆無機質繊維断熱材の製
造装置の斜視図である。
【図4】本発明に係る裏面側熱可塑性樹脂シートへの接
着剤の塗布状態を示す平面図である。
【図5】従来の表皮材被覆無機質繊維断熱材の斜視図で
ある。
【符号の説明】
10 表皮材被覆無機質繊維断熱材 11 無機質繊維マット 13 表面側熱可塑性樹脂シート 14 裏面側熱可塑性樹脂シート 15 接着剤 16 熱溶着および切断箇所を示す二点鎖線 17 未溶着部分 18 溶着部分 19 溶着部分 24 接着剤を塗布するためのスプレーガン 32 被包ロール 36,37 押えロール 40 切断刃 41 耐熱性の樹脂刃
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松村 茂 東京都中央区日本橋本町4−8−14 株式 会社マグ内 Fターム(参考) 2E001 DD01 DF04 GA06 GA23 GA24 HA32 HA33 HB04 HD11 HD13 HD14 HE01 LA04 4F100 AA00A AB10B AB10C AC06A AG00A AK01A AK01B AK01C AK04B AK04C AK15B AK15C AK16B AK16C AK41B AK41C AK45B AK45C BA03 BA07 BA10B BA10C BA32 CB03 DB02 DB07 DD31 DG06A EA021 EC032 EC182 EH461 EH66B EH66C EJ303 GB07 JB13A JB16B JB16C JH01 JJ02 JL02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機質繊維マットの表裏面及び長辺方向
    に沿った両側面が熱可塑性樹脂シートで被覆されると共
    に、前記無機質繊維マットの長辺方向の両端部も前記熱
    可塑性樹脂シートで被覆されており、前記無機質繊維マ
    ットと前記熱可塑性樹脂シートが、接着剤を用いて前記
    無機質繊維マットの短辺方向において部分的に接着さ
    れ、前記表面側の熱可塑性樹脂シートと前記裏面側の熱
    可塑性樹脂シートとが前記無機質繊維マットの長辺方向
    の両端部から延出された接着剤の塗布されない領域にお
    いて、短辺方向に部分的に溶着および切断されることに
    より、前記熱可塑性樹脂シートどうしの未溶着部分にお
    いて空気の流通が可能とされていることを特徴とする表
    皮材被覆無機質繊維断熱材。
  2. 【請求項2】 前記無機質繊維マットが、表面側と裏面
    側の二枚の熱可塑性樹脂シートで被覆され、前記二枚の
    熱可塑性樹脂シートどうしが、接着剤を用いて前記無機
    質繊維マットの長辺方向の両端部から延出された部分に
    おいて部分的に接着されるとともに接着剤の塗布されな
    い領域において、短辺方向に部分的に溶着および切断さ
    れることにより、前記熱可塑性樹脂シートどうしの未溶
    着部分において空気の流通が可能とされている請求項1
    記載の表皮材被覆無機質繊維断熱材。
  3. 【請求項3】 前記接着剤がホットメルト系接着剤であ
    る請求項1、2のいずれかーつに記載の表皮材被覆無機
    質繊維断熱材。
  4. 【請求項4】 所定寸法に切断した無機質繊維マットを
    所定間隔をおいて供給する工程と、二枚の熱可塑性樹脂
    シートを、この二枚の熱可塑性樹脂シートの少なくとも
    ー方の幅方向のー部に、長手方向に断続的に接着剤を塗
    布しながら、前記無機質繊維マットの表面側及び裏面側
    から挟むように供給する工程と、前記無機質繊維マット
    及び前記熱可塑性樹脂シートの、前記接着剤が塗布され
    ない部分を熱溶着と同時に切断する工程とを含むことを
    特徴とする表皮材被覆無機質繊維断熱材の製造方法。
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