JP2001138465A - 光学用易接着フィルム - Google Patents
光学用易接着フィルムInfo
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Abstract
ンズ加工工程等の後工程においても曇価上昇が小さい光
学用易接着フィルムを提供する。 【解決手段】 共重合ポリエステル系樹脂及びポリウレ
タン系樹脂からなる易接着層が少なくとも片面に積層さ
れている二軸配向ポリエステルフィルムであって、前記
フィルムの全光線透過率が90%以上、さらに150℃
で120分間加熱処理した時の曇価上昇が0.5%以下
であることを特徴とする光学用易接着フィルム。
Description
ルム、特に、優れた透明性、易接着性を有し且つ加熱処
理による曇価上昇が小さい光学用易接着フィルムに関す
るものである。
明性、寸法安定性、耐薬品性から各種光学用フィルムと
して多く利用されている。特に、液晶表示装置に用いら
れるプリズムレンズシート用のベースフィルムやタッチ
パネル用ベースフィルム、バックライト用ベースフィル
ム、AR(アンチリフレクション)フィルム用のベース
フィルムやCRT用の破砕防止フィルムの用途は、優れ
た強度、寸法安定性が要求されるため、100μm以上
の比較的厚手のフィルムが好適に用いられる。この様な
光学用フィルムに用いられるフィルムは、優れた透明性
及びプリズムレンズ加工やハードコート加工、AR加工
など後加工時にフィルムに積層する対象物に対し優れた
易接着性が要求されている。
配向ポリエステルフィルムは、概して他の材料、例えば
アクリル系樹脂を主成分とするプリズムレンズやハード
コートとの接着性が悪いことが知られている。このた
め、ポリエステルフィルムの表面に、ポリウレタン樹脂
等よりなる易接着層を形成したものが、各種提案されて
いる(例えば、特開平6−340049号公報)。しか
し、ポリウレタン樹脂よりなる易接着層を形成したもの
では、ハードコート層などの外層との接着力は向上する
ものの、基材であるポリエステルフィルムとの接着力が
十分でなく、結果的に外層との十分な接着性が得られな
いという問題があった。
際して、100〜150℃の加熱が必要となる場合があ
る。しかし、この工程を経た、従来の二軸延伸されたポ
リエチレンテレフタレートを基材とした光学用易接着フ
ィルムは、曇価の上昇や白色状の外観欠点が発生すると
いう問題があった。これらは、得られた製品の視認性低
下や品位低下につながることから、改善が望まれてい
た。
み、優れた透明性、易接着性を有し、プリズムレンズ加
工工程等の後工程においても曇価上昇が小さい光学用易
接着フィルムを提供することにある。
下の達成手段により達成される。 1.共重合ポリエステル系樹脂及びポリウレタン系樹脂
からなる易接着層が少なくとも片面に積層されている二
軸配向ポリエステルフィルムであって、前記フィルムの
全光線透過率が90%以上、さらに150℃で120分
間加熱処理した時の曇価上昇が0.5%以下であること
を特徴とする光学用易接着フィルム。 2.前記易接着層上に光硬化型アクリル系コート層を設
けた時の接着性が85%以上であることを特徴とする1
記載の光学用易接着フィルム。上記でいう接着性とは、
JIS−K5400の8.5.1記載に準じた試験方法
に基づき、下記式から求めた値を意味する。 接着性(%)=(1−剥がれ面積/評価面積)×100 3.前記ポリエステルフィルム中の環状3量体の含有量
が5000ppm以下であることを特徴とする1または
2記載の光学用易接着フィルム。
ルムにおける実施の形態を説明する。本発明の基材フィ
ルムである二軸配向ポリエステルフィルムは、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポ
リエチレン−2,6−ナフタレート又はこれらの樹脂の
構成成分を主成分とする共重合体が用いられるが、中で
もポリエチレンテレフタレートから形成された二軸配向
フィルムが特に好適である。
樹脂として、ポリエステル共重合体を用いる場合、その
ジカルボン酸成分としてはアジピン酸、セバシン酸等の
脂肪族ジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フ
タル酸、及び2,6−ナフタレンジカルボン酸等の芳香
族ジカルボン酸、トリメリロット酸及びピロメリロット
酸等の多官能カルボン酸等が用いられる。また、グリコ
ール成分としてはエチレングリコール、ジエチレングリ
コール、1,4−ブタンジオール、プロピレングリコー
ル及びネオペンチルグリコール等の脂肪酸グリコール;
p−キシレングリコール等の芳香族グリコール;1,4
−シクロヘキサンジメタノール等の脂環族グリコール;
平均分子量が150〜20000のポリエチレングリコ
ール等が用いられる。好ましい共重合体の比率は20%
未満である。20%以上ではフィルム強度、透明性、耐
熱性が劣る場合がある。また、上記ポリエステル系樹脂
には、各種の添加剤が含有されていても良い。添加剤と
して、例えば、帯電防止剤、UV吸収剤、安定剤等が挙
げられる。また、本発明のポリエステル系基材フィルム
には、易滑性付与を目的とした不活性粒子は、透明性の
点から、含有させないことが望ましい。
ンテレフタレートフィルムが、加熱により曇価が上昇す
る主要因が白色状欠点であり、この白色状欠点がオリゴ
マーの主成分である環状3量体であることを見出した。
そこで、鋭意検討の結果、原料となるポリエチレンテレ
フタレートレジン中に含まれる環状3量体の含有量を低
減すること、及びフィルム製膜工程における溶融押し出
し工程からキャスティング工程までの滞留時間を短縮す
ることがフィルム中の環状3量体の含有量を低減するの
に最も有効であることを解明した。これらの手段によ
り、フィルム中に含まれる環状3量体の含有量を500
0ppm以下に、さらに好ましくは4500ppm以下
に制御することができ、その結果、光学用易接着フィル
ムを150℃で120分間加熱処理した時の曇価上昇を
0.5%以下に抑えることができるに至った。
を150℃で120分間加熱処理した時に、該フィルム
の曇価上昇を0.5%以下とするためには、フィルム中
に含まれる環状3量体の含有量を5000ppm以下と
することが有効である。
環状3量体に代表されるオリゴマー量を低減するために
は、まず原料レジンを窒素などの不活性ガス雰囲気下、
1013hPaより高く2026hPa以下の加圧下
で、180℃以上250℃以下に加熱し、12時間以上
36時間以下の低オリゴマー化処理を行うことが好まし
い。より好ましくは、1013hPaより高く1420
hPa以下の加圧下で、200℃以上230℃以下に加
熱し、12時間以上36時間以下の低オリゴマー化処理
を行う。
反応による着色などの障害が発生し、水蒸気が存在する
と加水分解反応によってポリエチレンテレフタレートの
重合度が低下しフィルムの強度低下などの障害が発生す
る。不活性雰囲気の気圧が1013hPaより低い場合
には、外気とともに酸素や水蒸気が侵入しないよう特別
に設計された装置が必要となり、2026hPaより高
い気圧下で処理をしても低オリゴマー化の効果は変わら
ない。
高いと、レジンの融着や溶融、変色などの障害を招きや
すくなる。一方、180℃より低いと、十分な低オリゴ
マー化効果が得られにくい。処理時間が12時間より短
いときも、十分な低オリゴマー化効果が得られず、36
時間より長く処理を続けてもフィルムの熱処理によるヘ
イズ上昇に及ぼす効果は変わらない。
触媒活性を低下させる失活処理を行っても良い。このよ
うな処理としては、例えば、酸化、還元、水和などの化
学処理、およびまたは音波、電磁波照射などの物理処理
などが挙げられる。また、ポリマーのアルコール末端
に、例えばエーテル化などの化学修飾を施して環状3量
体などのオリゴマー再生反応を抑止しても良い。
生抑止処理を行わない場合、フィルムの製造のために原
料レジンを再溶融した際に、時間の経過とともにオリゴ
マーが再生する。従って再溶融してから押し出し冷却す
るまでの滞留時間を20分以内、より好ましくは12分
以内に制御することにより、フイルム製膜後の環状3量
体含有量を5000ppm以下に抑制することができ、
その結果、加熱後の曇価上昇の少ないフィルムを製造す
ることができる。
料であるポリエステル樹脂ペレットの固有粘度は、0.
45〜0.70dl/gの範囲が好ましい。固有粘度が
0.45dl/g未満であると、耐引き裂き性向上効果
が悪化する。一方、固有粘度が0.70dl/gを超え
ると、濾圧上昇が大きくなり高精度濾過が困難となる。
は、二軸配向ポリエステルフィルムの少なくとも片面に
積層されており、未延伸または一軸延伸後のポリエステ
ルフィルムの少なくとも片面に易接着層を設け、その後
少なくとも一軸方向に延伸・熱固定処理するインライン
コート法により積層することが好ましい。インラインコ
ート法により積層された易接着層に、適切な粒径の微粒
子を含有させ、易接着層表面に凹凸を形成させることに
より、良好な滑り性、巻き取り性、耐スクラッチ性を付
与することができる。このため、二軸配向ポリエステル
フィルム中に微粒子を含有させる必要がなく、高透明性
を保持することができる。
61]に記載の方法にしたがって測定したときの光硬化
型アクリル系コート層との接着性が85%以上有するも
のを意味し、好ましくは90%以上であり、特に好まし
くは95%以上である。
は、主な樹脂成分として、共重合ポリエステル系樹脂及
びポリウレタン系樹脂を含有している。共重合ポリエス
テル系樹脂単独では、ポリエステル系基材フィルムとの
接着性は十分であるが、プリズムレンズやハードコート
に用いられるアクリル系樹脂との接着性に劣る。また、
ポリウレタン系樹脂単独ではアクリレート系樹脂との接
着性には優れるがポリエステル系基材フィルムとの接着
性に劣る。
テル系樹脂は、ジカルボン酸成分と分岐したグリコール
成分を構成成分とする。前記の分岐したグリコール成分
とは、例えば、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジ
オール、2−メチル−2−エチル−1,3−プロパンジ
オール、2−メチル−2−ブチル−1,3−プロパンジ
オール、2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパン
ジオール、2−メチル−2−イソプロピル−1,3−プ
ロパンジオール、2−メチル−2−n−ヘキシル−1,
3−プロパンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プ
ロパンジオール、2−エチル−2−n−ブチル−1,3
−プロパンジオール、2−エチル−2−n−ヘキシル−
1,3−プロパンジオール、2,2−ジ−n−ブチル−
1,3−プロパンジオール、2−n−ブチル−2−プロ
ピル−1,3−プロパンジオール、及び2,2−ジ−n
−ヘキシル−1,3−プロパンジオールなどが挙げられ
る。
コール成分の中に、好ましくは10モル%以上の割合
で、さらに好ましくは20モル%以上の割合で含有され
る。上記化合物以外のグリコール成分としては、エチレ
ンリコールが最も好ましい。少量であれば、ジエチレン
グリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、
ヘキサンジオールまたは1,4−シクロヘキサンジメタ
ノールなどを用いても良い。
て含有される、ジカルボン酸成分としては、テレフタル
酸およびイソフタル酸が最も好ましい。少量であれば他
のジカルボン酸、特に、ジフェニルカルボン酸及び2,
6−ナルタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸
を加えて共重合させてもよい。前記ジカルボン酸成分の
他に、水分散性を付与させるため、5−スルホイソフタ
ル酸を1〜10モル%の範囲で使用するのが好ましく、
例えば、スルホテレフタル酸、5−スルホイソフタル
酸、4−スルホナフタレンイソフタル酸−2,7−ジカ
ルボン酸および5−(4−スルフォフェノキシ)イソフ
タル酸及びその塩類等を挙げることができる。
に用いるポリウレタン樹脂は、例えば、ブロック型イソ
シアネート基を含有する樹脂であって、末端イソシアネ
ート基を親水性基で封鎖(以下ブロックと言う)した、
熱反応型の水溶性ウレタンなどが挙げられる。上記イソ
シアネート基のブロック化剤としては、重亜硫酸塩類及
びスルホン酸基を含有したフェノール類、アルコール
類、ラクタム類オキシム類及び活性メチレン化合物類等
が挙げられる。ブロック化されたイソシアネート基はウ
レタンプレポリマーを親水化あるいは水溶化する。フィ
ルム製造時の乾燥あるいは熱セット過程で、上記樹脂に
熱エネルギーが与えられると、ブロック化剤がイソシア
ネート基からはずれるため、上記樹脂は自己架橋した編
み目に混合した水分散性共重合ポリエステル樹脂を固定
化するとともに、上記樹脂の末端基等とも反応する。塗
布液調整中の樹脂は親水性であるため耐水性が悪いが、
塗布、乾燥、熱セットして熱反応が完了すると、ウレタ
ン樹脂の親水基すなわちブロック化剤がはずれるため、
耐水性が良好な塗膜が得られる。
理時間が適当で、工業的に広く用いられるものとして、
重亜硫酸塩類が最も好ましい。上記樹脂において使用さ
れる、ウレタンプレポリマーの化学組成としては、
(1)分子内に2個以上の活性水素原子を有する、有機
ポリイソシアネート、あるいは分子内に少なくとも2個
の活性水素原子を有する分子量が200〜20,000
の化合物、(2)分子内に2個以上のイソシアネート基
を有する、有機ポリイソシアネート、あるいは、(3)
分子内に少なくとも2個活性水素原子を有する鎖伸長剤
を反応せしめて得られる、末端イソシアネート基を有す
る化合物である。
いるのは、末端又は分子中に2個以上のヒドロキシル
基、カルボキシル基、アミノ基あるいはメルカプト基を
含むものであり、特に好ましい化合物としては、ポリエ
ーテルポリオールおよびポリエーテルエステルポリオー
ル等が挙げられる。 ポリエーテルポリオールとして
は、例えば、エチレンオキシド及び、プロピレンオキシ
ド等アルキレンオキシド類、あるいはスチレンオキシド
およびエピクロルヒドリン等を重合した化合物、あるい
はそれらのランダム重合、ブロック重合あるいは多価ア
ルコールへの付加重合を行って得られた化合物がある。
エステルポリオールとしては、主として直鎖状あるいは
分岐状の化合物が挙げられる。コハク酸、アジピン酸、
フタル酸及び無水マレイン酸等の多価の飽和あるいは不
飽和カルボン酸、あるいは該カルボン酸無水物等と、エ
チレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブ
タンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキ
サンジオール及びトリメチロールプロパン等の多価の飽
和及び不飽和アルコール類、比較的低分子量のポリエチ
レングリコールおよびポリプロピレングリコール等のポ
リアルキレンエーテルグリコール類、あるいはそれらア
ルコール類の混合物とを縮合することにより得ることが
できる。
は、ラクトン及びヒドロキシ酸から得られるポリエステ
ル類、またポリエーテルエステルポリオールとしては、
あらかじめ製造されたポリエステル類にエチレンオキシ
ドあるいはプロピレンオキシド等を付加せしめたポリエ
ーテルエステル類も使用することができる。
ては、トルイレンジイソシアネートの異性体類、4,4
−ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族ジイソ
シアネート類、キシリレンジイソシアネート等の芳香族
ジイソシアネート類、イソホロンジイソシアネート及び
4,4−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等の
脂環式ジイソシアネート類、ヘキサメチレンジイソシア
ネート、および2,2,4−トリメチルヘキサメチレン
ジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート類、ある
いはこれらの化合物を単一あるいは複数でトリメチロー
ルプロパン等とあらかじめ付加させたポリイソシアネー
ト類が挙げられる。
有する鎖伸長剤としては、エチレングリコール、ジエチ
レングリコール、1,4−ブタンジオール、及び1,6
−ヘキサンジオール等のグリコール類、グリセリン、ト
リメチロールプロパン、およびペンタエリスリトール等
の多価アルコール類、エチレンジアミン、ヘキサメチレ
ンジアミン、およびピペラジン等のジアミン類、モノエ
タノールアミンおよびジエタノールアミン等のアミノア
ルコール類、チオジエチレングルコール等のチオジグリ
コール類、あるいは水が挙げられる
常、上記鎖伸長剤を用いた一段式あるいは多段式イソシ
アネート重付加方法により、150℃以下、好ましくは
70〜120℃の温度において、5分〜数時間反応させ
る。活性水素原子に対するイソシアネート基の比は、1
以上であれば自由に選べるが、得られるウレタンプレポ
リマー中に遊離のイソシアネート基が残存することが必
要である。さらに、遊離のイソシアネート基の含有量は
10重量%以下であればよいが、ブロック化された後の
ウレタンポリマー水溶液の安定性を考慮すると、7重量
%以下であるのが好ましい。
ましくは重亜硫酸塩を用いてブロック化を行う。重亜硫
酸塩水溶液と混合し、5分〜1時間、よく攪拌しながら
反応を進行させる。反応温度は60℃以下とするのが好
ましい。その後、水で希釈して適当な濃度にして、熱反
応型水溶性ウレタン組成物とする。該組成物は使用する
際、適当な濃度および粘度に調製するが、通常80〜2
00℃前後に加熱すると、ブロック剤の重亜硫酸塩が解
離し、活性なイソシアネート基が再生するために、プレ
ポリマーの分子内あるいは分子間で起こる重付加反応に
よってポリウレタン重合体が生成したり、また他の官能
基への付加を起こす性質を有するようになる。
基を含有する樹脂(B)の1例としては、第一工業製薬
(株)製の商品名エラストロンが代表的に例示される。
エラストロンは、重亜硫酸ソーダによってイソシアネー
ト基をブロックしたものであり、分子末端に強力な親水
性を有する、カルバモイルスルホネート基が存在するた
め、水溶性となっている。
成分を含有する共重合ポリエステル樹脂(A)およびブ
ロック型イソシアネート基を含有する樹脂(B)を混合
して塗布液を調製する場合、樹脂(A)と樹脂(B)と
の重量比は(A):(B)=90:10〜10:90が
好ましく、更に好ましくは(A):(B)=80:20
〜20:80の範囲である。固形分重量に対する上記樹
脂(A)の割合が10重量%未満では、基材フィルムへ
の塗布性が不良で、表面層と該フィルムとの間の接着性
が不十分となる。固形分重量に対する上記樹脂(B)の
割合が10重量%未満の場合には、UV硬化タイプのハ
ードコートにおいては実用性のある接着性が得られな
い。
布液に水性塗布液を用いるのが好ましい。該水性塗布液
の組成物には、易接着性を消失しない限りにおいて、帯
電防止剤、紫外線吸収防止剤、可塑剤、無機及び/又は
有機の不活性粒子、顔料、有機潤滑剤、抗菌剤等の種々
の添加剤を混合してもよい。さらに、塗布液が水性であ
るため、その寄与効果を消失しない限りにおいて、性能
向上のために、他の水溶性樹脂、水分散性樹脂およびエ
マルジョン等を塗布液に添加してもよい。
橋反応を促進させるため、触媒を添加しても良く、例え
ば、無機物質、塩類、有機物質、アルカリ性物質、酸性
物質および含金属有機化合物等、種々の化学物質が用い
られる。また水溶液のpHを調節するために、アルカリ
性物質あるいは酸性物質を添加してもよい。
する際には、該フィルムへの濡れ性を上げ、塗布液を均
一にコートするために、公知のアニオン性活性剤および
ノニオン性の界面活性剤を必要量添加して用いることが
できる。塗布液に用いる溶剤は、水の他にエタノール、
イソプロピルアルコールおよびベンジルアルコール等の
アルコール類を、全塗布液に占める割合が50重量%未
満となるまで混合してもよい。さらに、10重量%未満
であれば、アルコール類以外の有機溶剤を溶解可能な範
囲で混合してもよい。ただし、塗布液中、アルコール類
とその他の有機溶剤との合計は、50重量%未満とす
る。
ば、塗布乾燥時に乾燥性が向上するとともに、水のみの
場合と比較して塗布膜の外観向上の効果がある。50重
量%以上では、溶剤の蒸発速度が速く塗工中に塗布液の
濃度変化が起こり、粘度が上昇して塗工性が低下するた
めに、塗布膜の外観不良を起こす恐れがあり、さらには
火災などの危険性も考えられる。
積当りの固形分重量)は、0.05〜0.50g/m2
が好ましい。塗布量が0.05g/m2未満であると、
接着性が不十分となる。塗布量が0.50g/m2を超
えると、全光線透過率が低下し、好ましくない。
率は90%以上である必要があり、91%以上が好まし
く、特に好ましくは92%以上である。全光線透過率が
90%未満であると、フィルムをLCD用のレンズフィ
ルムや、バックライト用ベースフィルム等に用いた場
合、画面の鮮明度が低下するので好ましくない。
率を90%以上にするためには、基材フィルム中に易滑
性付与のための粒子を含有させないことが好ましい。基
材フィルム中に易滑性付与のための粒子を含有しない場
合、易接着層に耐スクラッチ性、フィルムの巻き取り性
を向上させるために、易接着層中に適当な粒子を含有さ
せることが好ましい。
ム、リン酸カルシウム、シリカ、カオリン、タルク、二
酸化チタン、アルミナ、硫酸バリウム、フッ化カルシウ
ム、フッ化リチウム、ゼオライト、硫化モリブデン等の
無機粒子、架橋高分子粒子、シュウ酸カルシウム等の有
機粒子を挙げることができる。なかでもシリカ粒子はポ
リエステル樹脂と屈折率が比較的近く、高透明のフィル
ムを得やすいため最も好適である。
子(粒子A及び粒子B)を含有させることが好ましい。
粒子Aの平均粒径は20〜300nmが好ましく、さら
に好ましくは30〜100nmである。粒子Aの平均粒
径が20nm未満であると、耐スクラッチ性が悪化する
傾向がある。一方、粒子Aの平均粒径が300nmを超
えると、全光線透過率が低くなる傾向がある。
あるため、耐スクラッチ性をさらに向上させるために、
粒子Bを易接着層中に粒子Aと併用して含有させること
が好ましい。粒子Bの平均粒径は300〜1000nm
が好ましく、さらに好ましくは400〜800nmであ
る。粒子Bの平均粒径が300nm未満であると、耐ス
クラッチ性が悪化する傾向がある。一方、粒子Bの平均
粒径が1000nmを超えると、全光線透過率が低くな
る傾向がある。また、粒子Bは一次粒子が凝集した凝集
粒子であることが好ましく、凝集状態での平均粒径と一
次粒子との平均粒径の比を6倍以上とすることが耐スク
ラッチ性の点から好ましい。
有量比(A/B)を5〜30とし、かつ粒子Bの含有量
を易接着層の固形分に対し0.1〜1重量%とすること
は、本発明で規定した全光線透過率と耐スクラッチ性を
両立させるのに好適である。上記範囲になるようそれぞ
れの粒子含有量を設定することが好ましい。特に、易接
着層の固形分に対し、粒子Bの含有量が1重量%を超え
ると、全光線透過率の低下が著しい。上記に記載した易
接着層の固形分とは、樹脂A、樹脂B、粒子A、及び粒
子Bの固形分量の総和を意味する。易接着層中に含有さ
せる不活性粒子として、2種類の粒径及び形態の異なる
シリカ粒子を用い、粒子Aとして球状単分散シリカを、
粒子Bとして凝集体シリカをそれぞれ前記範囲内の含有
量及びその比率とし、さらに塗布量を前記範囲内にする
ことは、本発明で規定した全光線透過率と耐スクラッチ
性を両立させるのに特に好適である。
光線透過率を90%以上にするためには、塗布液及び基
材フィルム中の異物の除去、及び未延伸シート作成時の
シート全体(特にチルロールに接触しない面)を急冷す
ることが有効である
粒子サイズ(初期濾過効率:95%)が25μm以下で
あることが好ましい。濾過粒子サイズが25μmを超え
ると、粗大凝集物の除去が不十分となりやすい。そのた
め、濾過で除去できなかった粗大凝集物は、塗布乾燥後
の一軸延伸又は二軸延伸工程での延伸応力により広がっ
て、100μm以上の凝集物として認識され、フィルム
の全光線透過率を低下させる原因となる。
は、上記性能を有していれば特に限定はなく、例えば、
フィラメント型、フェルト型、メッシュ型が挙げられ
る。塗布液を精密濾過するための濾材の材質は、上記性
能を有しかつ塗布液に悪影響を及ばさない限り特に限定
はなく、例えば、ステンレス、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ナイロン等が挙げられる。
まれている異物を除去するために、溶融押出しの際に溶
融樹脂が約280℃に保たれた任意の場所で、高精度濾
過を行う。溶融樹脂の高精度濾過に用いられる濾材は、
特に限定はされないが、ステンレス焼結体の濾材の場
合、Si、Ti、Sb、Ge、Cuを主成分とする凝集
物及び高融点有機物の除去性能に優れ好適である。溶融
樹脂の高精度濾過に用いられる濾材の濾過粒子サイズ
(初期濾過効率95%)は15μm以下が好ましい。濾
材の濾過粒子サイズが15μmを超えると、20μm以
上の異物の除去が不十分となりやすい。濾過粒子サイズ
(初期濾過効率95%)が15μm以下の濾材を使用し
て溶融樹脂の高精度濾過を行うことにより生産性が低下
する場合があるが、全光線透過率の高い光学用フィルム
を得るには極めて好適である。
する微細な異物であっても、シート状溶融物の冷却過程
において異物の周囲で結晶化が進み、これが延伸工程に
おいて延伸の不均一性を引き起こし、微小な厚みの差異
を生じせしめレンズ状態となる。ここでは光はレンズが
あるかの様に屈折又は散乱し、肉眼で観察した時には実
際の異物より大きく見える様になる。この微小な厚みの
差は、凸部の高さと凹部の深さの差として観測すること
ができ、凸部の高さが1μm以上で、凸部に隣接する凹
部の深さが0.5μm以上であると、レンズ効果によ
り、大きさが20μmの形状の物でも肉眼的には50μ
m以上の大きさとして認識され、さらには100μm以
上の大きさの光学欠点として認識される場合もある。高
透明なフィルムを得るためには、基材フィルム中に易滑
性を付与するための粒子を含有させない方が望ましい
が、粒子添加量が少なく透明性が高い程、微小な凹凸に
よる光学欠点はより鮮明となる傾向にある。また、厚手
のフィルムの表面は薄手のフィルムより急冷となりにく
く、結晶化が進む傾向にあるため、未延伸シート作成時
フィルム全体を急冷することが必要となる。未延伸シー
トを冷却する方法としては、溶融樹脂を回転冷却ドラム
上にダイスからシート上に押し出し、シート状溶融物を
回転冷却ドラムに密着させながら、急冷してシートとす
る公知の方法が適用できる。このシート状物のエア面
(冷却ドラムと接触する面との反対面)を冷却する方法
としては、高速気流を吹きつけて冷却する方法が有効で
ある。
造方法について、ポリエチレンテレフタレート(以下P
ETと略称する)を例にして説明するが、当然これに限
定されるものではない。易滑性付与を目的とした不活性
粒子を実質的に含有していないPETのペレットを十分
に真空乾燥した後、押出し機に供給し、約280℃でシ
ート状に溶融押出しし、冷却固化せしめて未延伸PET
シートを製膜する。この際、溶融樹脂が約280℃に保
たれた任意の場所で、樹脂中に含まれる異物を除去する
ために前記高精度濾過を行う。上記の「不活性粒子を実
質的に含有していないPET」とは、PET中の不活性
粒子濃度が、蛍光X線で分析した際に検出限界よりも少
ない濃度のことを意味する。
に加熱したロールで長手方向に2.5〜5.0倍延伸し
て、一軸配向PETフィルムを得る。さらに、フィルム
の端部をクリップで把持して、80〜180℃に加熱さ
れた熱風ゾーンに導き、乾燥後幅方向に2.5〜5.0
倍に延伸する。引き続き200〜240℃の熱処理ゾー
ンに導き、1〜60秒間の熱処理を行い、結晶配向を完
了させる。この熱処理工程中で、必要に応じて、幅方向
及び/又は長手方向に3〜10%の弛緩処理を施しても
よい。
ィルムの少なくとも片面に、前記の共重合ポリエステル
及びポリウレタン樹脂の水溶液を塗布する。上記水性塗
布液を塗布するには、公知の任意の方法で行うことがで
きる。例えば、リバースロール・コート法、グラビア・
コート法、キス・コート法、ロールブラッシュ法、スプ
レーコート法、エアナイフコート法、ワイヤーバーバー
コート法、パイプドクター法、含浸・コート法およびカ
ーテン・コート法などが挙げられ、これらの方法を単独
であるいは組み合わせて行うことができる。
塗布工程、すなわち二軸延伸し熱固定した基材フィルム
に塗布する工程でもよいが、該フィルムの製造工程中に
塗布するインラインコート法が好ましい。さらに好まし
くは、結晶配向が完了する前の基材フィルムに塗布す
る。未延伸あるいは一軸延伸後のポリエステルフィルム
基材に上記塗布液を塗布した後、乾燥、延伸する場合、
塗布後の乾燥工程では水等の溶剤分のみを取り除きかつ
塗布層の架橋反応が進行しない温度及び時間を選定する
ことが重要である。乾燥温度は70〜140℃で行うこ
とが好ましく、乾燥時間は塗布液及び塗布量に応じて調
整するが、温度(℃)と時間(秒)の温度積として300
0以下が好ましい。
以下であることが好ましく、特に好ましくは10重量%
以下である。該水性塗布液が塗布・乾燥されたフィルム
は、延伸および熱固定のためにテンターに導かれ、そこ
で加熱されて、熱架橋反応により安定な被膜を形成し、
ポリエステル系積層フィルムとなる。インキとの良好な
密着性を得るためには、熱処理工程において100℃以
上でかつ1分間以上熱処理し、また熱処理後の易接着層
の塗布量を0.05g/m2以上となるように塗工する
ことが好ましい。
は、50〜300μmが好ましく、特に好ましくは10
0〜250μmである。フィルム厚みが50μm未満で
は、剛性が不十分となり好ましくない。一方、フィルム
厚みが300μmを超えると、フィルム中に存在する光
学欠点となる異物が増加し、全光線透過率を低下させる
ので好ましくない。
透明性、易接着性に優れ、かつ後加工時の熱処理工程に
おいて曇価上昇が小さいという特徴を有しており、プリ
ズムレンズシート用ベースフィルムやAR(アンチリフ
レクション)フィルム用ベースフィルム及びCRT用破
砕防止フィルム等に好適に使用することができる。
ィルムの製造方法について、ポリエチレンテレフタレー
ト(以下PETと略称する)を例にして説明するが、当
然これに限定されるものではない。実施例及び比較例中
の「部」は、特に断らない限り、「重量部」のことであ
る。また、本明細書中の特性の評価は下記の方法によっ
た。
P)を用いて測定した。
チルケトンで除去した後、150℃で120分熱処理
し、加熱処理前後の曇価を測定してその差を上昇値とし
た。曇価の測定は、ヘイズメーター(東京電色工業社製
モデルTC−H3DP)を用いた。
2を目視観察した。目視により認識できる白色状の外観
欠点が1ヶ以上検出された場合を有、検出されなかった
場合を無とした。
着性 実施例及び比較例で得たフィルムの易接着層面に、大日
精化社製ハードコート剤(セイカビームEXF01
(B))を#8ワイヤバーを用いて塗布し、70℃で1
分間乾燥し、溶剤を除去した後、高圧水銀灯で200m
J/cm2、照射距離15cm、走行速度5m/分の条
件下で、厚み3μmのハードコート層を形成した。得ら
れたフィルムをJIS−K5400の8.5.1記載に
準じた試験方法で接着性を求めた。具体的には、易接着
層を貫通して基材フィルムに達する100個の升目状の
切り傷を、隙間間隔2mmのカッターガイドを用いて付
けた。次いで、セロハン粘着テープ(ニチバン社製40
5番;24mm幅)を升目状の切り傷面に張り付け、消
しゴムでこすって完全に付着させた後、垂直に引き剥が
して目視により下記の式から接着性を求めた。 接着性(%)=(1−剥がれ面積/評価面積)×100
ジメチルテレフタレート95部、ジメチルイソフタレー
ト95部、エチレングリコール35部、ネオペンチルグ
リコール145部、酢酸亜鉛0.1部および三酸化アン
チモン0.1部を反応容器に仕込み、180℃で3時間
かけてエステル交換反応を行った。次に、5−ナトリウ
ムスルホイソフタル酸6.0部を添加し、240℃で1
時間かけてエステル化反応を行った後、250℃で減圧
下(13〜0.3hPa)で2時間かけて重縮合反応を
行い、分子量19500、軟化点60℃のポリエステル
樹脂を得た。
水分散液を6.7部、重亜硫酸ソーダでブロックしたイ
ソシアネート基を含有する自己架橋型ポリウレタン樹脂
(B)の20%水溶液(第一工業製薬製:商品名 エラ
ストロンH−3)を40部、エラストロン用触媒(第一
工業製薬製:商品名 Cat64)を0.5部、水を4
4.3部およびイソプロピルアルコールを5部、それぞ
れ混合し、さらにアニオン系界面活性剤の10%水溶液
を0.6部、球状シリカ粒子A(日産化学工業社製:ス
ノーテックスOL、平均粒径40nm)の20%水分散
液を1.8部、乾式法シリカ粒子B(日本アエロジル社
製;アエロジルOX50、平均粒径500nm、平均一
次粒径40nm)の4%水分散液を1.1部添加し塗布
液とした。
/gでかつ不活性粒子を実質上含有していないポリエチ
レンテレフタレート(PET)を、1115hPaの窒
素気流下、220℃で24時間熱処理し、固有粘度が
0.62dl/g、環状3量体の含有量が3000pp
mのPETレジンペレットを得た。該ペレットを135
℃で6時間減圧(1.3hPa)乾燥した後、押し出し
機に供給し、約280℃でシート状に溶融押し出して、
表面温度20℃に保った金属ロール上で急冷固化し、厚
さ1400μmのキャストフィルムを得た。この際、溶
融から急冷固化までの滞留時間を6分とした。また、溶
融樹脂の異物除去用濾材として、濾過粒子サイズ(初期
濾過効率95%)が15μmのステンレス製焼結濾材を
用いた。
ロール群及び赤外線ヒーターで100℃に加熱し、その
後周速差のあるロール群で長手方向に3.5倍延伸して
一軸配向PETフィルムを得た。次いで、前記塗布液を
濾過粒子サイズ(初期濾過効率95%)25μmのフェ
ルト型ポリプロピレン製濾材で精密濾過し、リバースロ
ール法で一軸配向PETフィルムの片面に塗布後引き続
いて、フィルムの端部をクリップで把持してテンターの
予熱ゾーンにおいて80℃で20秒間塗布層を乾燥させ
た後、横延伸ゾーンで幅方向に130℃で4.0倍に延
伸した。続いて240℃で熱固定を行い、さらに200
℃で3%の横緩和を行い、厚さ188μmの二軸配向P
ETフィルムを得た。得られたフィルムの塗布層中の粒
子Aと粒子Bの含有量比は8であり、粒子Bの含有量は
塗布層の固形分比で0.42重量%であった。また、塗
布量は固形分量として0.10g/m2であった。結果
を表1に示す。
Aと粒子Bの含有量比を20、粒子Bの含有量を易接着
層の固形分に対して0.17重量%とし、溶融から急冷
固化までの滞留時間を12分としたこと以外は、実施例
1と同様の方法で光学用易接着フィルムを得た。なお、
塗布液中の固形分濃度は実施例1と同様になるよう、水
及びイソプロピルアルコールの添加量を両者の添加量比
を一定にしながら調整した。結果を表1に示す。
Aと粒子Bの含有量比を12、粒子Bの含有量を易接着
層の固形分に対して0.41重量%とした以外は、実施
例1と同様の方法で光学用易接着フィルムを得た。な
お、塗布液中の固形分濃度は実施例1と同様になるよ
う、水及びイソプロピルアルコールの添加量を両者の添
加量比を一定にしながら調整した。結果を表1に示す。
エステル樹脂(A)を添加しないこと以外は、実施例1
と同様の方法で光学用易接着フィルムを得た。この時の
粒子Aと粒子Bの含有量比は8、粒子Bの含有量は易接
着層の固形分に対して0.52重量%であった。なお、
塗布液中の固形分濃度は実施例1と同様になるよう、水
及びイソプロピルアルコールの添加量を両者の添加量比
を一定にしながら調整した。結果を表1に示す。
タン樹脂(B)を添加しないこと以外は、実施例1と同
様の方法で光学用易接着フィルムを得た。この時の粒子
Aと粒子Bの含有量比は8、粒子Bの含有量は易接着層
の固形分に対して1.82重量%であった。なお、塗布
液中の固形分濃度は実施例1と同様になるよう、水及び
イソプロピルアルコールの添加量を両者の添加量比を一
定にしながら調整した。結果を表1に示す。
Aとして平均粒径1400nm(富士シリシア社製サイ
リシア310番)の凝集体シリカ粒子を用いた以外は、
実施例1と同様の方法で光学用易接着フィルムを得た。
この時の粒子Aと粒子Bの含有量比は8、粒子Bの含有
量は易接着層の固形分に対して0.42重量%であっ
た。なお、塗布液中の固形分濃度は実施例1と同様にな
るよう、水及びイソプロピルアルコールの添加量を両者
の添加量比を一定にしながら調整した。結果を表1に示
す。
Aと粒子Bを添加しなかったこと以外は、実施例1と同
様の方法で光学用易接着フィルムを得た。なお、塗布液
中の固形分濃度は実施例1と同様になるよう、水及びイ
ソプロピルアルコールの添加量を両者の添加量比を一定
にしながら調整した。結果を表1に示す。
00ppmのPETレジンをポリエステルフィルムの原
料レジンとして使用する以外は、実施例1と同様にして
光学用易接着フィルムを得た。結果を表1に示す。
以外は実施例1と同様にしてフィルムを得た。結果を表
1に示す。
着性、耐スクラッチ性、透明性に優れ、且つ後工程にお
いて曇価上昇が小さいため、各種光学用部材の全般にわ
たり使用される光学用フィルムとして、特にプリズムシ
ート用のベースフィルムやバックライト用ベースフィル
ムとして有用である。
Claims (3)
- 【請求項1】 共重合ポリエステル系樹脂及びポリウレ
タン系樹脂からなる易接着層が少なくとも片面に積層さ
れている二軸配向ポリエステルフィルムであって、前記
フィルムの全光線透過率が90%以上、さらに150℃
で120分間加熱処理した時の曇価上昇が0.5%以下
であることを特徴とする光学用易接着フィルム。 - 【請求項2】 前記易接着層上に光硬化型アクリル系コ
ート層を設けた時の接着性が85%以上であることを特
徴とする請求項1記載の光学用易接着フィルム。上記で
いう接着性とは、JIS−K5400の8.5.1記載
に準じた試験方法に基づき、下記式から求めた値を意味
する。 接着性(%)=(1−剥がれ面積/評価面積)×100 - 【請求項3】 前記ポリエステルフィルム中の環状3量
体の含有量が5000ppm以下であることを特徴とす
る請求項1または2記載の光学用易接着フィルム。
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