JP2001132811A - ボールねじおよびそれを具備する電動パワーステアリング装置 - Google Patents
ボールねじおよびそれを具備する電動パワーステアリング装置Info
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Abstract
容量が大きく得られるボールねじ、およびこれを用いた
電動パワーステアリング装置を提供する。 【解決手段】 このボールねじ20は、回転ナット22
に取付けられる駒部材24に、複数の連結溝28を設け
たものとする。連結溝28は、回転ナット22の内ねじ
溝26の隣合う1周部分同士を連結する溝である。この
ボールねじ20は、電動パワーステアリング装置におい
て、モータのロータの回転を操舵軸に伝える機構として
用いられる。
Description
じ、およびこのボールねじを具備する電動パワーステア
リング装置に関する。
は、ハンドルの操舵力を電動モータで補うものであり、
種々の形式のものがある。その一つとして、車輪の操舵
機構に連結された進退自在な操舵軸に対して、ハンドル
からラックピニオン機構等の変換機構を介して軸方向移
動力を与えると共に、電動モータの出力を、ボールねじ
を介して軸方向移動力として与えるようにしたものがあ
る。このボールねじには、電動パワーステアリング装置
の全体の小型化、ひいては自動車全体の軽量化のため、
コンパクトで負荷容量の大きいものが要望されている。
ボールねじには、ボールの循環形式が異なる種々の形式
のものがあり、その一種として、駒式と呼ばれるものが
ある。
を示す。ボールねじ軸51は、外ねじ溝52を外面に有
し、回転ナット53は、外ねじ溝52に対応する内ねじ
溝54を有していて、両ねじ溝52,54の間に嵌合し
た多数のボール55を介してボールねじ軸51に螺合し
ている。回転ナット53の円筒胴部には、内外の周面に
貫通して内ねじ溝54の一部を切欠く楕円状の嵌合孔5
6が穿設され、この嵌合孔56に、楕円状の駒57が嵌
合している。駒57は、内ねじ溝54の隣合う1周部分
同士を連結する連結溝58を形成した部品であり、内ね
じ溝54の略1周の部分と連結溝58とで、ボール55
の転動路が構成される。転動路内の内外のねじ溝52,
54間に介在した多数のボール55は、ねじ溝52,5
4に沿って転動して、駒57の連結溝58に案内され、
ボールねじ軸51のねじ山を乗り越えて隣接する内ねじ
溝54に戻り潤滑可能とされている。
回転ナット53の外径を小さくできる利点はあるが、駒
57の多数必要なため、構成部品の点数が多いという欠
点がある。また、負荷容量を大きくしようとした場合
に、次の課題がある。すなわち、ボールねじにおいて、
負荷容量を大きくする手段としては、次の各手段がある
が、いずれも駒式のボールねじでは、次のように採用が
難しい。 ピッチを小さくしてボール循環個数を増やす。この手
段を採る場合、ボール径が小さくなると、逆に負荷容量
が小さくなる。そのため、ボール径を変えずにピッチを
小さくすることが必要であるが、駒式では、1ピッチ
(ねじ溝の間隔)に一つの駒57が必要となるため、ボ
ール径を変えずにピッチを小さくすることはできない。 リード間に溝を入れて多条ねじとし、循環数を増やし
た場合と同様の効果を出す。ただし、多条ねじでは、リ
ード(1回転で進む距離)が制限され、リードを小さく
できない。また、多条ねじは、エンドキャップ方式では
可能であるが、駒式では、前記のように1ピッチ毎に一
つの駒57が必要となるため、多条ねじは採用できな
い。このため、駒式のボールねじにおいて、負荷容量を
大きくしたい場合、ナット長さを長くしてボール循環個
数を増やすしかなく、ナットが小径になるという利点が
ある反面、ナットが長くなってコンパクト化が得られな
い。また、ナット長さを長くすると、その分、駒57の
個数が増えて、加工工数と部品点数がさらに増え、コス
トアップになる。
ンパクトで、かつ負荷容量が大きく得られるボールねじ
を提供することである。この発明の他の目的は、電動モ
ータの出力を伝えるボールねじがコンパクトでかつ負荷
容量が大きくできて、装置全体のコンパクト化が図れる
電動パワーステアリング装置を提供することである。
は、ボールねじ軸と、このボールねじ軸に対向して内周
に内ねじ溝を有する回転ナットと、上記ボールねじ軸と
内ねじ溝との間に形成された転動路に連なって配置さ
れ、上記回転ナットとボールねじ軸の間で力を伝達する
ための複数のボールと、上記回転ナットに取付けられて
内ねじ溝同士を連結する連結溝を有する駒部材とを具
え、この駒部材は上記連結溝を複数有するものとする。
この構成によると、複数の連結溝を一つの駒部材に設け
たため、内ねじ溝のピッチを小さくすることができ、そ
のため回転ナットの長さを長くすることなく、ボール循
環個数を増やし、負荷容量を増大させることができる。
このため、従来の駒式のボールねじと同様にナットが小
径にできることと相まって、コンパクトで負荷容量の大
きいものとできる。しかも、複数の連結溝が一つの駒部
材に設けられるため、駒部品の個数が少なくて済み、部
品点数が少なく、加工が簡単で、コスト低下が図れる。
さらに、複数の連結溝が一つの駒部材に設けられること
から、精度向上も図り易い。
ットの内ねじ溝に係合してこの駒部材を回転ナットに対
して軸方向に位置決めするアームを設けても良い。上記
アームには、先端から基端側へ延びるスリットを設けて
も良い。このように、回転ナットのボール転走面として
形成される内ねじ溝に駒部材のアームを係合させること
で、駒部材の高精度の位置決めが行える。アームにスリ
ットを設けた場合は、アームに弾性を持たせることがで
き、アームを内ねじ溝の内面に隙間なく沿わせることが
できる。
転ナット円周方向の両側縁に、外径側へ立ち上がる一対
のガイド壁を設け、これらガイド壁は、回転ナットに形
成された駒部材嵌合用開口の対向する一対の内側面に弾
性的に接するものとしても良い。このように、駒部材に
ガイド壁を設けることにより、駒部材嵌合用開口に弾性
的に接触させて駒部材を固定することができ、駒部材の
固定が簡単に行える。
ットに形成された駒部材嵌合用開口に回転ナットの内径
側から嵌め込まれるものとしても良い。このように、内
側から嵌め込むことにより、抜け止めが不要となる。ま
た、上記のようにガイド壁を設ける場合に、このように
内側から嵌め込むようにすると共に、上記一対のガイド
壁の先端に外向きの抜け止め用突部を設け、これら抜け
止め用突部を、上記駒部材嵌合用開口の外径側の開口縁
に係合するものとしても良い。このように、駒部材を内
側から嵌め込み、ガイド壁先端の抜け止め用突部を駒部
材嵌合用開口の外径側に係合させることで、駒部材を嵌
め込み作業のみで簡単に固定することができる。
スリットを設けても良い。このようにスリットを設ける
ことで、ガイド壁の弾性効果を高めることができ、駒部
材嵌合用開口へ、より一層隙間なく、かつ簡単に嵌合さ
せることができる。
良い。このように焼結合金製とすることで、射出成形等
の成形と焼結によって製造でき、旋削や研削等の機械加
工が不要で、量産性が良い。これにより、安価な製作が
可能である。
は、ハウジングと、車輪を操舵する操舵機構に連結され
た操舵軸と、ハンドルからの回転力を、上記操舵軸を長
手方向に移動させるための力に変換する変換機構と、上
記操舵軸の一部がボールねじ軸となるボールねじと、こ
のボールねじの回転ナットに嵌合された電動モータとを
具えたものであって、上記ボールねじを、この発明の上
記いずれかの構成のボールねじとしたものである。この
構成により、電動モータの出力を伝えるボールねじが、
コンパクトでかつ負荷容量の大きいものとできて、電動
パワーステアリング装置の全体のコンパクト化が図れ
る。
し図5と共に説明する。図1に示すように、このボール
ねじ20は、ボールねじ軸21と、回転ナット22と、
複数のボール23とを具え、回転ナット22は、ナット
本体22aに駒部材24を取付けて構成されている。ボ
ールねじ軸21は外ねじ溝25を有する。回転ナット2
2は、円筒状に形成されたナット本体22aの内周に、
外ねじ溝25に対向する内ねじ溝26を有する。ボール
23は、ボールねじ軸21の外ねじ溝25と回転ナット
22の内ねじ溝26との間に形成された転動路27に連
なって配置される。回転ナット22は、外周面における
周方向の一部に、ローレット加工等による粗面部29が
形成してあり、モータロータへの結合等に利用される。
部分同士を連結する連結溝28を設けた部材であり、一
つの駒部材24に、連結溝28が複数設けられている。
各連結溝28は、各々内ねじ溝26の互いに異なる1周
部分同士の連結を行うものとされ、この実施形態では、
内ねじ溝26の順次隣合う1周部分同士を連結溝28で
連結している。回転ナット22の内ねじ溝26は、連結
溝28で連結されることで、1周の連続した周回経路と
なる。したがって、回転ナット22の内ねじ溝26は、
駒部材24が設けられた軸方向長さの範囲で、複数条並
んだ周回経路に分離される。各連結溝28の深さは、ボ
ール23が、連結溝28内でボールねじ軸21の外ねじ
溝25のねじ山を越えることができる深さとされてい
る。
ット本体22aに取付けられ、これら2個の駒部材24
は、互いに周方向位置が180°離れた位置とされてい
る。2個の駒部材24の連結溝28の本数は、互いに異
なっていても良い。図1では一つの駒部材24について
は連結溝28を3本とし、他の一つの駒部材24につい
ては連結溝28を2本としている。なお、一つの回転ナ
ット22に設けられる駒部材24の個数は、1個であっ
ても、3個以上であっても良い。
3は駒部材24の具体例を示す。図4は回転ナット22
の概念構成を示す説明図である。なお、図2において、
回転ナット22の外径形状は簡略化して図示してある。
回転ナット22のナット本体22aは、駒部材嵌合用開
口30が内外周面に貫通して設けられて、この駒部材嵌
合用開口30に、駒部材24が内径側から嵌め込まれ
る。
26に係合してこの駒部材24を回転ナット22のナッ
ト本体22aに対して軸方向に位置決めする一対のアー
ム31,31を有している。これらアーム31,31
は、駒部材24の軸方向の両端に、互いに円周方向の逆
方向に突出して設けられている。回転ナット22の内ね
じ溝26におけるアーム31が係合した部分は、非ボー
ル循環部となる。
半円状の断面形状に形成され、先端から基端側へ延びる
スリット32が設けられている。なお、内外のねじ溝2
5,26の断面形状は、詳しくはゴシックアーチ状であ
る。各アーム31は裏面に断面半円状の裏側溝33が形
成され、スリット32はアーム31の表面から裏側溝3
3に貫通している。また、各アーム31の表面には、裏
側溝33に達しない深さの縦溝34が複数設けられてい
る。
側縁は、他の部分よりも外径面側が凹む凹み部35(図
3(E))とされ、これら凹み部35から外径側へ立ち
上がる一対のガイド壁36が、駒部材24の周方向を向
く側面に沿って設けられている。各ガイド壁36は、先
端から基端側へ延びるスリット37により、複数枚に分
割されている。これらガイド壁36は、ナット本体22
aの駒部材嵌合用開口30の対向する一対の内側面に弾
性的に接するものである。両側のガイド壁36には、そ
の先端に沿って外向きの抜け止め用突部38が設けら
れ、ナット本体22aの駒部材嵌合用開口30の開口縁
には、抜け止め用突部38が係合する係合凹部39(図
4(C))が設けられている。
嵌合用開口30に内径面側から嵌め込まれ、一対のアー
ム31が内ねじ溝26に嵌合すると共に、ガイド壁36
の抜け止め用突部38が、駒部材嵌合用開口30の開口
縁の係合凹部39に係合することで、ナット本体22a
に固定される。抜け止め用突部38が係合凹部39に係
合した状態で、ガイド壁36の先端または抜け止め用突
部38を加締ることで、駒部材24の固定の確実を図っ
ても良い。
い。駒部材24を焼結合金製とする場合、金属粉末を可
塑状に調整し、射出成形機で成形することにより行われ
る。この射出成形に際しては、まず、金属粉と、プラス
チックおよびワックスからなるバインダとを混練機で混
練し、その混練物をペレット状に造粒する。造粒したペ
レットは、射出成形機のホッパに供給し、金型内に加熱
溶融状態で押し込むことにより成形する。前記金属粉と
しては、後に浸炭焼入が可能な材質が好ましく、例え
ば、炭素(C)が0.3%、ニッケル(Ni)が1〜2
%、残りが鉄(Fe)からなるものとする。回転ナット
22のナット本体22aも、駒部材24と同様に焼結合
金製としても良い。
動パワーステアリング装置の一例を説明する。図5は、
この電動パワーステアリング装置の破断側面図である。
同図において、ハウジング1は、図示しないブラケット
を有していて、車体に固定される。ハウジング1内には
操舵軸2が貫通し、操舵軸2はその両端にタイロッド
3,4が連結されている。タイロッド3,4は、車輪を
操舵する操舵機構(図示せず)に連結される。ハウジン
グ1の一端の近傍から斜め上方に延びるようにハンドル
軸5が設けられ、ハンドル軸5は上端にハンドルが連結
される。ハンドル軸5は、回転自在に支持されていて、
ハンドル軸5の回転は、その下端から変換機構6を介し
て操舵軸2に、軸方向の移動力として伝達される。変換
機構6は、操舵軸2の長手方向の一部で形成されるラッ
ク7と、ハンドル軸5の下端に設けられたピニオン(図
示せず)とからなり、上記ピニオンは、ハウジング1内
でラック7に噛み合う。ハンドル軸5に対して、その操
舵トルクを検出する操舵トルク検出器(図示せず)が設
けられている。
であり、中央の筒体1aの両端に端部材1b,1cを結
合して構成される。ハウジング1内の軸方向の中央部に
は、電動モータ8のステータ9が設けられている。ステ
ータ9は、コアおよびステータコイルで構成される。ス
テータ9の内周側には、電動モータ8のロータ10がギ
ャップを介して設けられている。ロータ10は、磁性体
により円筒状に形成されていて、スリーブ11の外周
に、このスリーブ11と一体に回転するように取付けら
れる。このスリーブ11内に、操舵軸2が軸方向移動自
在に挿通されている。電動モータ8は、図示しないモー
タ制御回路により、前記操舵トルク検出器の検出値に従
って制御される。
軸5側の端部は、軸受12によりハウジング1内に回転
自在に支持されている。軸受12は、単独の軸受であっ
ても、複数個を組み合わせて配置したものであっても良
く、全体としてラジアル荷重およびスラスト荷重の支持
が可能なものとされる。
介して、操舵軸2に軸方向に移動させる力として伝えら
れる。ボールねじ20は、操舵軸2の軸方向の一部がボ
ールねじ軸21となるものである。ボールねじ20の回
転ナット22は、その外径部が軸受16でハウジング1
内に回転自在に支持され、かつ電動モータ8のロータ1
0の一端が外径面に嵌合している。ロータ10の回転ナ
ット22側の端部は、スリーブ11よりも突出してい
て、この突出部分が回転ナット22に嵌合する。また、
回転ナット22は、前記のように外径面に粗面部29
(図1(A))を有していて、この粗面部29にロータ
10の内径面に嵌合する。軸受16は、単独の軸受であ
っても、複数個を組み合わせて配置したものであっても
良く、全体としてラジアル荷重およびスラスト荷重の支
持が可能なものとされる。軸受16は、例えばアンギュ
ラ玉軸受等の転がり軸受が用いられ、内輪、外輪、およ
び両輪間に介在した転動体を有するものとされる。
両が直進状態にあり、ハンドルの回転を停止していると
きは、ハンドル軸5の操舵トルク検出器(図示せず)か
らトルク信号が出力されず、モータ制御手段(図示せ
ず)により電動モータ8は回転停止状態とされる。した
がって、この電動パワーステアリング装置は補助操舵力
を出力しない状態にある。ハンドルを操舵すると、ハン
ドル軸5の操舵トルク検出器からトルク信号が出力さ
れ、モータ制御回路の制御により、電動モータ8はロー
タ10を回転させる。ロータ10が回転すると、ロータ
10と共にボールねじ20の回転ナット22が回転し、
ボールねじ軸21で一部が構成される操舵軸2が軸方向
に移動させられ、補助操舵力が発生する。このとき、ボ
ールねじ20のボール23は、回転ナット22の回転に
伴い、内外のねじ溝25,26間で形成される転動路内
で転動する。このようにして、ハンドルの操舵力が電動
モータ8で補われる。
て、ボールねじ20は、回転ナット22の複数の連結溝
28を一つの駒部材24に設けたため、内ねじ溝26の
ピッチを小さくすることができ、そのため回転ナット2
2の長さを長くすることなく、ボール循環個数を増や
し、負荷容量を増大させることができる。このため、従
来の駒式のボールねじと同様にナットが小径にできるこ
とと相まって、コンパクトで負荷容量の大きいものとで
きる。しかも、複数の連結溝28が一つの駒部材24に
設けられるため、駒部品24の個数が少なくて済み、部
品点数が少なく、加工が簡単で、コスト低下が図れる。
さらに、複数の連結溝28が一つの駒部材24に設けら
れることから、精度向上も図り易い。
ット22のボール転走面として形成される内ねじ溝26
に係合させるため、高精度の位置決めが行える。アーム
30にはスリット31が設けられているため、アーム3
0に弾性を持たせることができ、アーム30を内ねじ溝
26の内面に隙間なく沿わせることができる。
を設け、ナット本体22aの駒部材嵌合用開口30の内
側面に弾性的に接するようにしたため、駒部材24が駒
部材嵌合用開口30に隙間なく固定され、精度の良い固
定が簡単に行える。駒部材24は、ナット本体22aの
駒部材嵌合用開口30に内径側から嵌め込み、アーム3
1を内ねじ溝26に係合させると共に、ガイド壁36の
先端の抜け止め用突部38を開口縁に係合させるため、
駒部材24は、嵌め込み作業のみで簡単に固定すること
ができ、抜け止め用手段や作業を別に施すことが不要と
なる。駒部材24を焼結合金製とした場合は、射出成形
等の成形と焼結によって製造でき、旋削や研削等の機械
加工が不要で、量産性が良い。これにより、安価な製作
が可能である。
ように主要な構成部品であるモータ出力の伝達用のボー
ルねじ20を上記の構成のものとしたため、ボールねじ
20がコンパクトでかつ負荷容量が大きいものとできる
ことに伴い、電動パワーステアリング装置の全体のコン
パクト化が図れる。
設けられる駒部材が、内ねじ溝の連結溝を複数有するも
のとしたため、部品点数が少なく、コンパクトで、かつ
負荷容量の大きいものとできる。この発明の電動パワー
ステアリング装置は、電動モータの出力を伝えるボール
ねじに、この発明のボールねじを用いたため、ボールね
じがコンパクトでかつ負荷容量の大きいものとできて、
装置全体のコンパクト化が図れる。
にかかるボールねじの正面図、断面図、およびその駒部
材の概略斜視図である。
図、部分破断側面図、および背面図である。
駒部材の正面図、平面図、背面図、斜視図、および側面
図である。
回転ナットの概念構成を示す破断正面図、破断側面図、
および同図(B)の部分拡大図である。
アリング装置の破断正面図である。
面図、断面図、およびその駒の斜視図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 ボールねじ軸と、このボールねじ軸に対
向して内周に内ねじ溝を有する回転ナットと、上記ボー
ルねじ軸と内ねじ溝との間に形成された転動路に連なっ
て配置され、上記回転ナットとボールねじ軸の間で力を
伝達するための複数のボールと、上記回転ナットに取付
けられて内ねじ溝同士を連結する連結溝を有する駒部材
とを具え、この駒部材は上記連結溝を複数有するものと
したボールねじ。 - 【請求項2】 上記駒部材に、回転ナットの内ねじ溝に
係合してこの駒部材を回転ナットに対して軸方向に位置
決めするアームを設けた請求項1に記載のボールねじ。 - 【請求項3】 上記アームに、先端から基端側へ延びる
スリットを設けた請求項2に記載のボールねじ。 - 【請求項4】 上記駒部材における回転ナット円周方向
の両側縁に、外径側へ立ち上がる一対のガイド壁を設
け、これらガイド壁は、回転ナットに形成された駒部材
嵌合用開口の対向する一対の内側面に弾性的に接するも
のとした請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のボ
ールねじ。 - 【請求項5】 上記駒部材は、上記回転ナットに形成さ
れた駒部材嵌合用開口に回転ナットの内径側から嵌め込
まれるものとし、かつ上記一対のガイド壁の先端に外向
きの抜け止め用突部を設け、これら抜け止め用突部は、
上記駒部材嵌合用開口の外径側の開口縁に係合するもの
とした請求項4に記載のボールねじ。 - 【請求項6】 上記ガイド壁に、先端から基端側へ延び
るスリットを設けた請求項4または請求項5に記載のボ
ールねじ。 - 【請求項7】 上記駒部材を焼結合金によって形成した
請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のボールね
じ。 - 【請求項8】 ハウジングと、車輪を操舵する操舵機構
に連結された操舵軸と、ハンドルからの回転力を、上記
操舵軸を長手方向に移動させるための力に変換する変換
機構と、上記操舵軸の一部がボールねじ軸となるボール
ねじと、このボールねじの回転ナットに嵌合された電動
モータとを具えた電動パワーステアリング装置におい
て、上記ボールねじを、請求項1ないし請求項7のいず
れかに記載のボールねじとしたことを特徴とする電動パ
ワーステアリング装置。
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