JP2000297855A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

電動パワーステアリング装置

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JP2000297855A
JP2000297855A JP10739299A JP10739299A JP2000297855A JP 2000297855 A JP2000297855 A JP 2000297855A JP 10739299 A JP10739299 A JP 10739299A JP 10739299 A JP10739299 A JP 10739299A JP 2000297855 A JP2000297855 A JP 2000297855A
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nut
end cap
ball screw
circulation
nut body
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JP10739299A
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Masaaki Toda
正明 戸田
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Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ボールねじ機構のボールの転動および循環が
円滑で、ボール表面に付着した潤滑膜の削り取りが緩和
され、また部品点数が少なく、組立作業性の良いものと
する。 【解決手段】 進退自在な操舵軸2の一部をボールねじ
機構13のボールねじ軸2aとし、操舵力補い用の電動
モータ8のロータ10を回転ナット14に嵌合させる。
回転ナット14は、従来のエンドキャップ形式のものに
おいて、片方のエンドキャップをナット本体に一体化し
たものとする。すなわち、ナット本体17とその一端に
ボルト固定されたエンドキャップ19とで構成する。ナ
ット本体17は、ボール15の循環路22における循環
用貫通孔22aとその一端に続く片方の端部案内部22
bを有するものとする。エンドキャップ19は、もう片
方の端部案内部22cを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、自動車の電動パ
ワーステアリング装置に関し、特に、ボールねじ機構を
介して電動モータの出力を操舵軸の進退力として伝える
ようにした電動パワーステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電動パワーステアリング装置は、ハンド
ルの操舵力を電動モータで補うものであり、種々の形式
のものがある。その一つとして、車輪の操舵機構に連結
された進退自在な操舵軸に対して、ハンドルからラック
ピニオン機構等の変換機構を介して軸方向移動力を与え
ると共に、電動モータの出力を、ボールねじ機構を介し
て軸方向移動力として与えるようにしたものがある。ボ
ールねじ機構には、ボールの循環形式が異なる種々の形
式のものがあり、その一種として、エンドキャップ形式
と呼ばれるものがある。
【0003】図6は、従来のエンドキャップ形式のボー
ルねじ機構を電動パワーステアリング装置に応用したも
のを示す。回転ナット51は、ボールねじ軸52の外ね
じ溝54に対向する内ねじ溝55、およびボール53の
循環用貫通孔59が形成されたナット本体56と、その
両端にボルト62で結合されて循環用貫通孔59と内ね
じ溝54とを繋ぐ端部案内路60,61が形成された一
対のエンドキャップ57,58とで構成される。前記循
環用貫通孔59と端部案内路60,61とでボール循環
路が構成される。回転ナット51の各部の材質として、
例えば、ナット本体56は金属製またはセラミックス製
とされ、エンドキャップ57,58は樹脂製とされてい
る。
【0004】回転ナット51の外径には、ハウジングに
対して回転ナット51を回転自在に支持する転がり軸受
63、および回転ナット51を回転駆動する電動モータ
のロータ64がそれぞれ嵌合される。転がり軸受63
は、内輪63aの方が回転する、いわゆる内輪回転形式
であるため、内輪63aの内径面とナット51の外径面
とは締代を持って圧入される。また、エンドキャップ5
7,58は、ナット本体56に対するボルト固定の芯違
いを考慮して、ナット本体56の外径よりも僅かに小径
に形成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】回転ナット51が、ナ
ット本体56の両端にエンドキャップ57,58をボル
ト結合したものであるため、両者の芯違いにより、内ね
じ溝55やボール循環路に、ナット本体56の部分とエ
ンドキャップ57,58の部分の間で繋ぎ目が生じる。
そのため、ボール53の円滑な転動や循環が妨げられ、
ボール53の表面に付着した潤滑膜が削り取られること
がある。これが、ボールねじ機構の長寿命化の妨げとな
る。また、ナット本体56とエンドキャップ57,58
の外径面に生じる繋ぎ目のため、軸受63の圧入作業が
難しくなる。さらに、ナット本体56と2個のエンドキ
ャップ57,58とからなるため、部品点数が多く、そ
れだけ組立作業性が悪い。さらに、エンドキャップ5
7,58を樹脂製とした場合は、摩耗等の耐久性や、熱
変化による寸法的な影響が大きく、さらに固定ボルト6
2の締め付けによる弾性変形が大きく、締め付けトルク
管理も難しい。
【0006】この発明の目的は、ボールねじ機構のボー
ルの転動および循環が円滑で、ボール表面に付着した潤
滑膜の削り取りが緩和され、また部品点数が少なく、組
立作業性の良い電動パワーステアリング装置を提供する
ことである。この発明の他の目的は、回転ナットの量産
性の向上、加工コストの低減、耐久性,耐熱変形性,耐
締付け変形性の向上を図ることである。この発明のさら
に他の目的は、軸受の圧入作業の作業性の向上を図るこ
とである。この発明のさらに他の目的は、電動モータの
ロータを回転ナットに嵌合させる組立性を向上させるこ
とである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明の電動パワース
テアリング装置は、ハウジングと、車輪を操舵する操舵
機構に連結され前記ハウジング内を貫通した操舵軸と、
ハンドルから与えられる回転力を、前記操舵軸を軸方向
に移動させる力に変換する変換機構と、前記操舵軸の一
部がボールねじ軸となるボールねじ機構と、このボール
ねじ機構の回転ナットの外周にロータの一端が嵌合した
電動モータとを備えるものであって、ボールねじ機構の
回転ナットを、次の構成としたことを特徴とする。この
回転ナットは、いわば、エンドキャップ形式のものにお
いて、片方のエンドキャップをナット本体と一体形成し
たものである。すなわち、回転ナットは、ボールねじ軸
の外ねじ溝に対向する内ねじ溝、およびこの内ねじ溝の
両端に連続したボールの循環路を有し、かつナット本体
と、このナット本体の一端に結合されたエンドキャップ
とでなるものとする。前記循環路は、軸方向に延びる循
環用貫通孔と、この循環用貫通孔の両端から内ねじ溝に
連続する一対の端部案内路とでなるものであり、前記ナ
ット本体は、前記内ねじ溝と、前記循環路における循環
用貫通孔および片方の端部案内路を有し、前記エンドキ
ャップが、もう片方の端部案内路を有するものとする。
この構成の電動パワーステアリング装置によると、ボー
ルねじ機構における回転ナットのナット本体とエンドキ
ャップとの繋ぎ目が、片方だけとなるため、内ねじ溝に
おけるボールの転動や、循環路におけるボールの循環が
前記繋ぎ目で阻害されることが半減して、転動や潤滑が
円滑に行われ、ボール表面に付着した潤滑膜が削り取ら
れることも低減される。そのため、ボールねじ機構の長
寿命化が可能になる。また、回転ナットは、ナット本体
と一つのエンドキャップとで構成されるため、部品点数
が少なく、組立作業性に優れ、組立の自動化も図り易
い。なお、回転ナットの一端はエンドキャップを取付け
るものとしたため、ボールの装填は、このエンドキャッ
プを取り外した状態で行える。
【0008】この発明において、前記ナット本体を、焼
結合金によって形成しても良い。焼結合金製とすると、
ナット本体を射出成形等の成形と焼結によって製造で
き、旋削や研削等の機械加工が不要で、量産性が良い。
また、樹脂製のものと異なり、摩耗等の耐久性に優れ、
熱変化による寸法的な影響が小さく、さらにエンドキャ
ップをボルト等で締め付け固定する場合に、その締め付
け圧による弾性変形の問題がなく、締め付けトルク管理
が容易である。
【0009】この発明において、エンドキャップは、ナ
ット本体における前記ロータが嵌合する側の端部に結合
し、ナット本体の他端側に、回転ナットを支持する軸受
を圧入しても良い。この構成の場合、回転ナットの軸受
圧入側は、エンドキャップとなる部分がナット本体と一
体化されていて、エンドキャップ固定時に生じる外径面
の段差が完全に無くなるため、軸受の圧入作業が容易に
行える。
【0010】このようにエンドキャップをロータ嵌合側
の端部に結合した場合に、エンドキャップの外径面を、
ナット本体に対する当接部側から漸次縮径するテーパ形
状としても良い。このようにエンドキャップの外径面を
テーパ形状とすることで、電動モータのロータの嵌合に
よる組立も容易に行える。
【0011】
【発明の実施の形態】この発明の一実施形態を図面と共
に説明する。図1は、この電動パワーステアリング装置
の破断側面図である。同図において、ハウジング1は、
図示しないブラケットを有していて、車体に固定され
る。ハウジング1内には操舵軸2が貫通し、操舵軸2は
その両端にタイロッド3,4が連結されている。タイロ
ッド3,4は、車輪を操舵する操舵機構(図示せず)に
連結される。ハウジング1の一端の近傍から斜め上方に
延びるようにハンドル軸5が設けられ、ハンドル軸5は
上端にハンドルが連結される。ハンドル軸5は、回転自
在に支持されていて、ハンドル軸5の回転は、その下端
から変換機構6を介して操舵軸2に、軸方向の移動力と
して伝達される。変換機構6は、操舵軸2の長手方向の
一部で形成されるラック7と、ハンドル軸5の下端に設
けられたピニオン(図示せず)とからなり、上記ピニオ
ンは、ハウジング1内でラック7に噛み合う。ハンドル
軸5に対して、その操舵トルクを検出する操舵トルク検
出器(図示せず)が設けられている。
【0012】ハウジング1は、円筒状に形成されたもの
であり、中央の筒体1aの両端に端部材1b,1cを結
合して構成される。ハウジング1内の軸方向の中央部に
は、電動モータ8のステータ9が設けられている。ステ
ータ9は、コアおよびステータコイルで構成される。ス
テータ9の内周側には、電動モータ8のロータ10がギ
ャップを介して設けられている。ロータ10は、磁石ま
たは磁性体により円筒状に形成されていて、スリーブ1
1の外周に、このスリーブ11と一体に回転するように
取付けられる。このスリーブ11内に、操舵軸2が軸方
向移動自在に挿通されている。電動モータ8は、図示し
ないモータ制御回路により、前記操舵トルク検出器の検
出値に従って制御される。
【0013】スリーブ11の一端、この例ではハンドル
軸5側の端部は、軸受12によりハウジング1内に回転
自在に支持されている。軸受12は、単独の軸受であっ
ても、複数個を組み合わせて配置したものであっても良
く、全体としてラジアル荷重およびスラスト荷重の支持
が可能なものとされる。
【0014】電動モータ8の回転は、ボールねじ機構1
3を介して、操舵軸2に軸方向に移動させる力として伝
えられる。ボールねじ機構13は、操舵軸2の軸方向の
一部がボールねじ軸2aとなるものである。ボールねじ
機構13の回転ナット14は、その外径部が軸受16で
ハウジング1内に回転自在に支持され、かつ電動モータ
8のロータ10の一端が外径面に嵌合している。ロータ
10の回転ナット14側の端部は、スリーブ11よりも
突出していて、この突出部分が回転ナット14に嵌合す
る。軸受16は、単独の軸受であっても、複数個を組み
合わせて配置したものであっても良く、全体としてラジ
アル荷重およびスラスト荷重の支持が可能なものとされ
る。この実施形態では、軸受16は、アンギュラ玉軸受
等の転がり軸受が用いられ、内輪、外輪、および両輪間
に介在した転動体を有するものとされる。
【0015】ボールねじ機構13につき、図2ないし図
5と共に説明する。このボールねじ機構13は、ボール
ねじ軸2aと、回転ナット14と、これらボールねじ軸
2aおよび回転ナット14の間に介在した多数のボール
15とで構成される。このボールねじ機構13は、いわ
ばエンドキャップ形式のものにおいて、片方のエンドキ
ャップをナット本体と一体形成したものであり、回転ナ
ット14が、ナット本体17と、このナット本体17の
一端に結合されたエンドキャップ19とで構成される。
エンドキャップ19は、内径がナット本体17と等しい
リング状に形成されている。
【0016】回転ナット14は、ボールねじ軸2aの外
ねじ溝20に対向する内ねじ溝21、およびこの内ねじ
溝21の両端に連続したボール15の循環路22を有す
る。この循環路22は、軸方向に延びる循環用貫通孔2
2aと、この循環用貫通孔22aの両端から内ねじ溝2
1に連続する一対の端部案内路22b,22cとでな
る。ナット本体17は、前記内ねじ溝21と、循環路2
2における循環用貫通孔22aおよび片方の端部案内路
22bを有し、エンドキャップ19が、もう片方の端部
案内路22cを有する。ナット本体17の端部案内路2
2bは、図5(A)に示すように、内ねじ溝21の端部
からナット本体17の外径側へ延びる孔として形成され
ている。エンドキャップ19の端部案内路22cは、図
5(B)に示すように、エンドキャップ19の内径面に
形成されてナット本体17の内ねじ溝21に続く1周未
満の螺旋溝部と、この螺旋溝部から外径側へ斜めに延び
る溝部とでなる。
【0017】ナット本体17およびエンドキャップ19
は、円周方向の複数箇所に、互いに整合するボルト孔2
3およびボルト挿通孔26が各々設けられ、ボルト挿通
孔26の座繰り部が、エンドキャップ19の外側の側面
に形成されている。これらボルト挿通孔26に挿通され
てボルト孔23に螺合されたボルト25(図2)によ
り、エンドキャップ19とナット本体17とが結合され
る。エンドキャップ19の外径面は、ナット本体17に
対する当接部側から漸次縮径するテーパ面34とされ、
かつ外径面と外側の側面との角部は、円弧状断面の面取
33が施されている。
【0018】回転ナット14の外周形状を説明する。ナ
ット本体17は円筒状に形成されていて、図3に示すよ
うに、外径面における軸方向の略中央に、位置決め用の
フランジ27が形成されている。フランジ27の外径面
は、円筒面状に形成され、その円周方向の一部に円周方
向の位置決め用の平坦面部27aが形成されている。ナ
ット本体外径面におけるフランジ27の両側の部分は、
転がり軸受16が圧入される円筒面部28、および電動
モータ8のロータ10が嵌合する嵌合部32に形成され
ている。ナット本体17の円筒面部28側の端部外径
面、すなわち円筒面部28から端面までの外径面は、円
筒面部28から僅かに縮径するテーパ面29が形成さ
れ、そのナット端面との角部は、かじりを防止するため
に円弧状断面の面取31が施されている。一方、嵌合部
32は、円筒面部から端部にかけて、僅かに縮径するテ
ーパ面30が形成され、ロータ10の回り止め用のロー
レット加工状部31が、その円筒面部の全体とテーパ面
30の一部にかけて形成されている。ローレット加工状
部31は、図示したような平目のものに限らず、交差目
等の形状でも良い。両端のテーパ面29,30のテーパ
角度は、10〜15度とされる。
【0019】回転ナット14のナット本体17およびエ
ンドキャップ19は、いずれも焼結合金によって成形さ
れている。この成形は、金属粉末を可塑状に調整し、射
出成形機で成形することにより行われる。
【0020】この射出成形による製造方法の一例を説明
する。まず、金属粉と、プラスチックおよびワックスか
らなるバインダとを混練機で混練し、その混練物をペレ
ット状に造粒する。前記金属粉としては、後に浸炭焼入
が可能な材質が好ましく、例えば、炭素(C)が0.3
%、ニッケル(Ni)が1〜2%、残りが鉄(Fe)か
らなるものとする。前記のように造粒したペレットは、
射出成形機のホッパに供給し、金型内に加熱溶融状態で
押し込むことにより成形する。射出形成機は、プラスチ
ック用のものと同様であり、ノズルを先端に有するシリ
ンダ内に、油圧シリンダおよび油圧モータで駆動される
スクリューを設け、外部に加熱溶融用のヒータを設けた
ものである。
【0021】上記構成の動作および作用を説明する。車
両が直進状態にあり、ハンドルの回転を停止していると
きは、ハンドル軸5の操舵トルク検出器(図示せず)か
らトルク信号が出力されず、モータ制御手段(図示せ
ず)により電動モータ8は回転停止状態とされる。した
がって、この電動パワーステアリング装置は補助操舵力
を出力しない状態にある。ハンドルを操舵すると、ハン
ドル軸5の操舵トルク検出器からトルク信号が出力さ
れ、モータ制御回路の制御により、電動モータ8はロー
タ10を回転させる。ロータ10が回転すると、ロータ
10と共にボールねじ機構13の回転ナット14が回転
し、ボールねじ軸2aで一部が構成される操舵軸2が軸
方向に移動させられ、補助操舵力が発生する。このと
き、ボールねじ機構13のボール15は、回転ナット1
4の回転に伴い、内外のねじ溝20,21間で形成され
る転動路内で転動し、循環路22を通って循環する。こ
のようにして、ハンドルの操舵力が電動モータ8で補わ
れる。
【0022】この電動パワーステアリング装置におい
て、ボールねじ機構13の回転ナット14は、ナット本
体17とエンドキャップ19との繋ぎ目が、片方だけと
なるため、内ねじ溝21におけるボール15の転動や、
循環路22におけるボール15の循環が前記繋ぎ目で阻
害されることが半減される。そのため、ボール15の転
動や潤滑が円滑に行われ、またボール表面に付着した潤
滑膜が削り取られることも低減される。したがってボー
ルねじ機構13の長寿命化が可能になる。また、回転ナ
ット14は、ナット本体17と一つのエンドキャップ1
9で構成されるため、部品点数が少なく、組立作業性に
優れ、組立の自動化も図り易い。通常、別体のエンドキ
ャップをナット本体にボルト固定する場合、締結時の両
者の芯違いを考慮して、エンドキャップ側の外径をナッ
ト本体の外径よりも小径(例えばφ0.2程度)に形成
し、軸受は締代を持って圧入されるため、エンドキャッ
プ側の外径がナット本体の外径よりも突出しないように
される。したがって、この実施形態のように、一対のエ
ンドキャップのうち、軸受圧入側のエンドキャップをナ
ット本体17と一体に形成することにより、エンドキャ
ップ19の締結作業が半減するばかりでなく、外径面に
繋ぎ目が生じなくて、軸受16の圧入作業を容易にする
ことができる。一方、残り片側のエンドキャップ19
は、ボール15の装填の問題から別体にせざるを得ない
が、このエンドキャップ19の外径を、ナット本体当接
部から漸次縮径するようなテーパ面34と円弧状の面取
33との複合形状としたため、電動モータ8のロータ1
0の圧入時にガイド面となり、さらに作業性が向上す
る。
【0023】
【発明の効果】この発明の電動パワーステアリング装置
は、ボールねじ機構の回転ナットをエンドキャップ形式
としたものにおいて、いわば、片方のエンドキャップを
ナット本体と一体化したものであるため、ナット本体と
エンドキャップとの繋ぎ目が半減し、そのためボールの
転動や潤滑が円滑に行われ、潤滑膜の削り取りが緩和さ
れて、ボールねじ機構の長寿命化が可能になる。また、
回転ナットの部品点数が削減され、それだけ組立工数も
低減する。ナット本体を焼結合金によって形成した場合
は、成形と焼結によって製造できて、旋削や研削等の機
械加工が不要となり、ナット本体の量産性が良い。ま
た、樹脂製とした場合と異なり、耐久性に優れ、熱変化
による寸法的な変化や、エンドキャップのボルト締付け
による変形の問題も無くなる。エンドキャップを、ナッ
ト本体のロータ嵌合側の端部に結合した場合は、軸受圧
入側は一体ものとなって、繋ぎ目が生じず、軸受の圧入
作業の作業性が向上する。エンドキャップの外径面を、
ナット本体に対する当接部側から漸次縮径するテーパ形
状とした場合は、電動モータのロータを回転ナットに嵌
合させる作業が容易となり、ロータの組立性が向上す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態にかかる電動パワーステ
アリング装置のボールねじ機構の破断正面図である。
【図2】そのボールねじ機構の断面図である。
【図3】同ボールねじ機構の回転ナットの半裁正面図で
ある。
【図4】同回転ナットの断面図である。
【図5】同回転ナットを構成するエンドキャップの斜視
図である。
【図6】従来例の断面図である。
【符号の説明】
1…ハウジング 2…操舵軸 2a…ボールねじ軸 5…ハンドル軸 6…変換機構 7…ラック 8…電動モータ 9…ステータ 10…ロータ 11…スリーブ 13…ボールねじ機構 14…回転ナット 15…ボール 16…軸受 17…ナット本体 19…エンドキャップ 22…循環路 22a…循環用貫通孔 22b,22c…端部案内路 29,30,34…テーパ面

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジングと、車輪を操舵する操舵機構
    に連結され前記ハウジング内を貫通した操舵軸と、ハン
    ドルから与えられる回転力を、前記操舵軸を軸方向に移
    動させる力に変換する変換機構と、前記操舵軸の一部が
    ボールねじ軸となるボールねじ機構と、このボールねじ
    機構の回転ナットの外周にロータの一端が嵌合した電動
    モータとを備える電動パワーステアリング装置におい
    て、前記ボールねじ機構の回転ナットを、ボールねじ軸
    の外ねじ溝に対向する内ねじ溝、およびこの内ねじ溝の
    両端に連続したボールの循環路を有し、かつナット本体
    と、このナット本体の一端に結合されたエンドキャップ
    とでなるものとし、前記循環路は、軸方向に延びる循環
    用貫通孔と、この循環用貫通孔の両端から内ねじ溝に連
    続する一対の端部案内路とでなるものであり、前記ナッ
    ト本体は、前記内ねじ溝と、前記循環路における循環用
    貫通孔および片方の端部案内路を有し、前記エンドキャ
    ップが、もう片方の端部案内路を有するものとした電動
    パワーステアリング装置。
  2. 【請求項2】 前記ナット本体を、焼結合金によって形
    成した請求項1記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 【請求項3】 前記エンドキャップは、前記ナット本体
    における前記ロータが嵌合する側の端部に結合し、ナッ
    ト本体の他端側に、回転ナットを支持する軸受を圧入し
    た請求項1または請求項2記載の電動パワーステアリン
    グ装置。
  4. 【請求項4】 前記エンドキャップの外径面を、ナット
    本体に対する当接部側から漸次縮径するテーパ形状とし
    た請求項3記載の電動パワーステアリング装置。
JP10739299A 1999-02-04 1999-04-15 電動パワーステアリング装置 Pending JP2000297855A (ja)

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US09/493,072 US6464034B1 (en) 1999-02-04 2000-01-28 Electrically powered steering device
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