JP2001132596A - スタータ駆動装置 - Google Patents

スタータ駆動装置

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JP2001132596A
JP2001132596A JP31830199A JP31830199A JP2001132596A JP 2001132596 A JP2001132596 A JP 2001132596A JP 31830199 A JP31830199 A JP 31830199A JP 31830199 A JP31830199 A JP 31830199A JP 2001132596 A JP2001132596 A JP 2001132596A
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JP
Japan
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starter
microcomputer
reset signal
turned
relay
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JP31830199A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Katano
裕之 加田野
Satoshi Yamamoto
智 山本
Kuninori Suzuki
邦典 鈴木
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 エンジンの始動性を確保し、かつ、マイクロコンピュー
タの異常時にも適切なスタータの動作を実現することが
できるスタータ駆動装置を提供する。 【課題】 【解決手段】マイコン10は、スタータ2への電源を供
給・遮断すべくスタータリレー4をスタータ2の駆動許
可側または駆動禁止側に制御する。同マイコン10がリ
セットされるとき、プルアップ抵抗15によりトランジ
スタ11がオンされてスタータリレー4が駆動許可側と
なり、スタータスイッチ3のオン操作に伴いスタータ2
が駆動される。マイコン10の異常発生時には、リセッ
ト回路17によりリセット信号RSTが出力される。マ
イコンモニタ回路18は、このリセット信号RSTに基
づいて、トランジスタ19をオンするとともにトランジ
スタ11をオフし、スタータリレー4を駆動禁止側に切
り替える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンを始動さ
せるためのスタータを駆動するスタータ駆動装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】図10は、従来のスタータ駆動装置を示
す概略構成図である。図10において、エンジンを始動
させるためのスタータ41は、スタータスイッチ42及
びスタータリレー43を介してバッテリ電源+Bが供給
されるようになっている。スタータスイッチ42は、エ
ンジン始動時のイグニッションキー操作に伴ってオン/
オフされる。スタータリレー43には、トランジスタ4
5のコレクタ端子が接続され、同スタータリレー43
は、トランジスタ45によりオン/オフされる。また、
トランジスタ45のベース端子は、抵抗46,47を介
してマイクロコンピュータ(以下、マイコンという)4
8に接続されている。さらに、抵抗46と抵抗47と接
続部は、プルダウン抵抗49を介して接地されている。
【0003】そして、所定のスタータ駆動条件が成立し
たとき、マイコン48からHレベル(高電位レベル)の
制御信号が出力されてトランジスタ45がオンする。こ
のとき、スタータスイッチ42がオンされると、リレー
コイル43aが励磁状態となりリレー接点43bは閉位
置となる。従って、バッテリ電源+Bがスタータ41に
供給されてスタータ41が駆動する。一方、所定のスタ
ータ駆動条件が成立しないとき(スタータ禁止条件が成
立するとき)、マイコン48からLレベル(低電位レベ
ル)の制御信号が出力されトランジスタ45がオフす
る。このとき、スタータスイッチ42がオンされたとし
ても、リレーコイル43aが非励磁状態となりリレー接
点43bは開位置となる。従って、スタータリレー43
によってバッテリ電源+Bが遮断されてスタータ41の
駆動が禁止される。
【0004】このように、マイコン48から出力される
制御信号によりトランジスタ45がオン/オフされ、ト
ランジスタ45のオン時にスタータリレー43がスター
タの駆動許可側となり、トランジスタ45のオフ時にス
タータリレー43がスタータの駆動禁止側となる。
【0005】また、リセット信号が入力されてマイコン
48がリセットされるとき、制御信号を出力するための
マイコン48の出力ポートは、ハイインピーダンスとな
り、トランジスタ45のベース電位はプルダウン抵抗4
9によってLレベルになる。このため、トランジスタ4
5はオフとなり、スタータリレー43は駆動禁止側とさ
れる。
【0006】従って、マイコンリセット時において、仮
に、所定のスタータ駆動条件が成立していたとしても、
トランジスタ45をオンさせるまでに時間がかかってし
まう。その結果、スタータ駆動が遅れ、ひいてはエンジ
ンの始動性が悪化してしまう。
【0007】そこで、プルダウン抵抗49に代えて、図
1に点線で示すように、プルアップ抵抗50を配設する
装置が検討されている。この装置において、マイコン4
8のリセット時には、トランジスタ45がオン状態とな
るので、スタータリレー43が駆動許可側になる。よっ
て、スタータスイッチ42のオン動作に伴いスタータ4
1が迅速に駆動される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、マイコン4
8が正常に動作しない時には、スタータ禁止条件が成立
していたとしても、マイコン48によりトランジスタ4
5をオフさせることができない。つまり、プルアップ抵
抗50によりトランジスタ45がオンされてしまう。こ
のため、スタータスイッチ42のオン動作に伴いスター
タリレー43を介してバッテリ電源+Bが供給されスタ
ータ41が駆動してしまう。
【0009】本発明は、上記問題に着目してなされたも
のであって、その目的とするところは、エンジンの始動
性を確保し、かつ、マイクロコンピュータの異常時にも
適切なスタータの動作を実現することができるスタータ
駆動装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
よれば、マイクロコンピュータの起動時や電源電圧の低
下時などにおいてマイクロコンピュータがリセットされ
る場合、スイッチング手段がスタータリレーをスタータ
の駆動許可側とし、スタータスイッチのオン操作により
スタータに電源が供給されてエンジンが始動される。つ
まり、マイクロコンピュータのリセットに伴いスタータ
駆動が不用意に禁止されることはなく、エンジンの始動
性が確保される。しかしその反面、マイクロコンピュー
タのリセット時にスタータリレーがスタータの駆動許可
側で保持されるために、マイクロコンピュータが暴走す
る場合など、スタータの駆動許可信号の信頼性が低下す
る際にもスタータが駆動されてしまうという不都合があ
る。これに対し、本発明では、マイクロコンピュータの
リセット時に生成されるリセット信号の形態に応じてス
イッチング手段が切り替えられることにより、スタータ
駆動が適切に管理できる。その結果、エンジンの始動性
を確保し、かつ、マイクロコンピュータの異常時にも適
切なスタータの動作を実現することができる。
【0011】請求項2に記載の発明によれば、リセット
信号が連続して2パルス以上入力される時、スイッチン
グ手段が駆動禁止側に切り替えられる。つまり、マイク
ロコンピュータの異常が継続されるときには、リセット
信号が連続して生成されるため、複数のパルスがマイコ
ンモニタ回路に入力される。この場合、複数のパルスに
よりマイクロコンピュータの異常が確実に判定でき、そ
れに伴いスタータへの電源の供給を遮断してスタータ駆
動を禁止することができる。
【0012】請求項3に記載の発明によれば、スイッチ
ング手段をスタータの駆動禁止側へ切り替えた後、リセ
ット信号が所定期間入力されないと、スイッチング手段
を駆動許可側に復帰させるので、マイクロコンピュータ
の正常復帰に伴いリセット信号が入力されなくなると、
それ以降のスタータ駆動が好適に実施される。
【0013】請求項4に記載の発明によれば、スタータ
スイッチのオン時にスイッチング手段をスタータの駆動
禁止側へ切り替えた後、スタータスイッチがオフに戻さ
れた時にスイッチング手段を駆動許可側に復帰させる。
そして、次にスタータスイッチがオンされたときにマイ
コンモニタ回路により再びリセット信号の形態に応じて
スイッチング手段が切り替えられる。
【0014】請求項5に記載の発明によれば、分周回路
により連続して入力される2パルス以上のリセット信号
が分周される。この場合、リセット信号に応じてスイッ
チング手段を切り替えるための出力を容易に生成でき
る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、この発明を具体化した実施
の形態を図面に従って説明する。図1には、本実施の形
態における電子制御装置(ECU)1の概略構成を示
す。
【0016】図1に示すように、スタータ2は、車両用
エンジンの初期回転を付与するためのモータを備えて構
成され、スタータスイッチ3とスタータリレー4を介し
てバッテリ電源ラインに接続されている。つまり、スタ
ータスイッチ3とスタータリレー4を介してバッテリ電
源+Bが供給されることでスタータ2が駆動され、その
駆動に伴ってエンジンが始動される。
【0017】スタータスイッチ3は、運転者等によるイ
グニッションキー操作に伴ってオン又はオフする。スタ
ータリレー4は、電磁リレーからなり、リレーコイル4
aの非励磁状態でリレー接点4bが開位置に保持され、
リレーコイル4aの励磁状態でリレー接点4bが閉位置
にシフトされるようになっている。このスタータリレー
4の開閉動作はECU1により制御される。
【0018】ECU1は、点火制御、噴射制御などのエ
ンジン制御を行うためのマイクロコンピュータ(以下、
マイコンという)10を備える。また、マイコン10
は、ブレーキ信号等に基づき駆動許可信号Sを生成し、
その信号Sによりスイッチング手段としてのトランジス
タ11をオンする。これにより、スタータリレー4のリ
レーコイル4aを励磁させ、スタータリレー4を介して
スタータ2にバッテリ電源が供給されるようになってい
る。
【0019】詳しくは、トランジスタ11のコレクタ端
子は抵抗12を介してECU1の出力端子1aに接続さ
れている。そして、その出力端子1aはスタータリレー
4のリレーコイル4aに接続されている。また、トラン
ジスタ11のエミッタ端子は接地され、トランジスタ1
1のベース端子は、抵抗13,14を介してマイコン1
0に接続されている。さらに、抵抗13と抵抗14との
接続部は、プルアップ抵抗15を介して高電位電源Vc
(例えば、5V)に接続されている。
【0020】そして、スタータ2の駆動を許可するため
の所定条件が成立したとき、マイコン10は、Hレベル
(高電位レベル)の駆動許可信号Sを出力することで、
トランジスタ11をオンさせる。この状態で、スタータ
スイッチ3がオンされると、リレーコイル4aが励磁さ
れリレー接点4bが閉位置となる。従って、バッテリ電
源+Bが供給されてスタータ2が駆動する。なおここ
で、所定条件とは、例えば、ブレーキペダルが踏み込ま
れることによりオン状態のブレーキ信号がマイコン10
に入力されるときである。但し、所定条件として、他の
条件、例えば、トランスミッションのシフトレンジがニ
ュートラルレンジであること、或いは、車両が停止して
いること等の条件を加えて実施してもよい。
【0021】一方、上記所定条件が非成立のとき、マイ
コン10からLレベル(低電位レベル)の駆動許可信号
Sが出力されトランジスタ11がオフする。この状態
で、スタータスイッチ3がオンされたとしても、リレー
コイル4aが励磁されないためリレー接点4bは閉位置
となる。従って、スタータリレー4によってバッテリ電
源+Bが遮断されてスタータ2の駆動が禁止される。
【0022】このように、マイコン10の駆動許可信号
Sによって、トランジスタ11がオンされることでスタ
ータリレー4がスタータ2の駆動許可側となり、トラン
ジスタ11がオフされることでスタータリレー4がスタ
ータ2の駆動禁止側となる。
【0023】マイコン10には、リセット回路17が接
続されており、マイコン10はリセット回路17に対し
て一定周期でオン/オフするモニタ信号Mを出力する。
リセット回路17は、モニタ信号Mが予め定められた周
期でオン/オフするとき、それに応答してマイコン10
への出力をHレベルに保持する。これにより、マイコン
10のリセット端子がHレベルで保持される。
【0024】また、リセット回路17は、以下の場合
に、所定時間だけLレベルにするパルス状のリセット信
号RSTをマイコン10に対して出力する。例えば、 (a)ECU1への電源投入時 (b)バッテリ電源+Bが所定電圧以下に低下した時 (c)マイコン10の暴走時 にマイコン10をリセットする。
【0025】そのうち(c)について詳しく述べると、
マイコン10が暴走する場合、マイコン10は適切なモ
ニタ信号Mを出力することができなくなり、モニタ信号
MがHレベル又はLレベルに固定される。この場合、リ
セット回路17は、モニタ信号Mによりマイコンが異常
であるとしてマイコン10に対してリセット信号RST
を出力する。
【0026】上述したリセット信号RSTによりマイコ
ン10がリセットされると、その初期状態としてマイコ
ン10の出力はハイインピーダンスとなる。このため、
トランジスタ11のベース電位は、プルアップ抵抗15
によってHレベルに保持される。従って、マイコンリセ
ット時には、トランジスタ11はオンしてスタータリレ
ー4が駆動許可側となるので、スタータスイッチ3のオ
ン動作に伴いスタータ2が迅速に駆動される。つまり、
マイコンリセットに伴いスタータ駆動が不用意に禁止さ
れることはなくエンジンの始動性が確保される。
【0027】しかしながら、上記リセット信号RSTが
継続してマイコン10に入力される場合では、マイコン
10は、スタータリレー4を制御することができない。
つまり、プルアップ抵抗15によってトランジスタ11
がオンされて、スタータリレー4が常に駆動許可側で保
持されてしまう。従って、ブレーキが踏み込まれていな
い状態で、スタータ2が駆動されてしまうおそれがあ
る。このため、本実施の形態のECU1では、マイコン
モニタ回路18及びトランジスタ19を配設して、マイ
コン10の異常時には、トランジスタ11をオフさせる
ことによりスタータリレー4を駆動禁止側としてスター
タ2の駆動を禁止するよう構成されている。
【0028】詳述すると、トランジスタ19のコレクタ
端子は前記抵抗13と抵抗14との間に接続され、トラ
ンジスタ19のエミッタ端子は接地されている。また、
トランジスタ19のベース端子はマイコンモニタ回路1
8に接続されている。マイコンモニタ回路18には、前
記マイコン10に入力されるのと同じリセット信号RS
Tがリセット回路17から入力される。さらに、マイコ
ンモニタ回路18には、スタータスイッチ3のオン/オ
フ動作に応じて出力されるスタータ信号STが入力され
る。そして、同マイコンモニタ回路18の出力信号によ
りトランジスタ19をオンさせるとともにトランジスタ
11をオフさせ、スタータ2の駆動が禁止されるように
なっている。
【0029】ここで、マイコンモニタ回路18の回路構
成を図2を用いて詳述する。図2に示すように、マイコ
ンモニタ回路18は、2つのフリップフロップ21,2
2からなる分周回路を備えている。このマイコンモニタ
回路18において、その入力にはバッファ23が配設さ
れており、同バッファ23に前記リセット回路17から
のリセット信号RSTが入力される。バッファ23はゲ
ート回路24の一方の入力端子に接続され、同ゲート回
路24の出力がフリップフロップ21のクロック端子C
L1に接続されている。また、ゲート回路24の他方の
入力端子は、マイコンモニタ回路18の出力となるフリ
ップフロップ22の出力端子Q2に接続されている。
【0030】フリップフロップ21の出力端子Q1は、
フリップフロップ22のクロック端子CL2に接続さ
れ、フリップフロップ21の出力が反転されてフリップ
フロップ22のクロック端子CL2に入力される。フリ
ップフロップ21の反転出力端子バーQ1は、フリップ
フロップ21のデータ入力端子D1に接続され、同様
に、フリップフロップ22の反転出力端子バーQ2は、
フリップフロップ22のデータ入力端子D2に接続され
ている。
【0031】従って、マイコンモニタ回路18の出力が
Lレベルのとき、リセット信号RSTに対応した信号が
フリップフロップ21のクロック端子CL1に入力さ
れ、同信号に基づいてフリップフロップ21,22が動
作する。また、リセット信号RSTが入力されること
で、マイコンモニタ回路18の出力がHレベルとなる
と、リセット信号RSTの入力に拘わらずゲート回路2
4からクロック端子CL1に入力される信号はHレベル
に保持される。つまり、リセット信号RSTの入力が無
効化されて、フリップフロップ21,22は動作するこ
となく、マイコンモニタ回路18の出力はHレベルに保
持されるようになっている。
【0032】また、バッファ23の出力は、抵抗25を
介してゲート回路26の一方の入力端子に接続され、そ
の入力端子にリセット信号RSTに対応した信号が入力
される。また、ゲート回路26の他方の入力端子には、
スタータ信号STがインバータ27を介して入力され
る。なお、スタータ信号STは、スタータスイッチ3が
オンされたときHレベル(高電位レベル)となり、スタ
ータスイッチ3がオフされたときLレベル(低電位レベ
ル)となる。また、ゲート回路26の一方の入力端子と
抵抗25との間は、抵抗28を介して高電位電源Vcと
接続されるとともにコンデンサ29を介して接地されて
いる。なおここで、抵抗25の抵抗値は小さく、抵抗2
8の抵抗値は大きく設定されている。
【0033】さらに、ゲート回路26の出力端子は、ゲ
ート回路30の一方の入力端子に接続され、そのゲート
回路30の他方の入力端子は、フリップフロップ22の
出力端子Q2に接続されている。また、ゲート回路30
の出力端子は、フリップフロップ21,22のそれぞれ
のリセット端子バーR1,バーR2に接続される。な
お、フリップフロップ21,22においては、リセット
端子バーR1,バーR2がLレベルとなると、出力端子
Q1,Q2はLレベルとなるとともに反転出力端子バー
Q1,バーQ2はHレベルとなる。つまり、このリセッ
ト端子バーR1,バーR2がLレベルとなることによっ
て、マイコンモニタ回路18の出力がHレベルからLレ
ベルに遷移するようになっている。
【0034】ここで、上述のように構成されたマイコン
モニタ回路18の動作を図3を用いて説明する。図3に
は、スタータ駆動時にバッテリ電源+Bが所定電圧以下
に低下し、マイコンモニタ回路18に3パルスのリセッ
ト信号が入力される場合のタイミングチャートを示して
いる。
【0035】図3に示すように、t1のタイミングでス
タータスイッチ3がオンされてHレベルのスタータ信号
STが入力されるとゲート回路26の出力信号O1はH
レベルとなる。このとき、ゲート回路30の一方の入力
端子にはHレベルの信号が入力されることとなり、ゲー
ト回路30の出力信号O2はHレベルとなる。よって、
リセット回路17からのリセット信号RSTに応じてフ
リップフロップ21,22が動作する。
【0036】詳しくは、1パルス目のリセット信号RS
Tの立ち上がり(t2のタイミング)で、フリップフロ
ップ21の出力端子Q1はLレベルからHレベルにな
る。さらに、2パルス目のリセット信号RSTの立ち上
がり(t3のタイミング)で、フリップフロップ21の
出力端子Q1はHレベルからLレベルになる。これによ
り、フリップフロップ22の出力端子Q2(マイコンモ
ニタ回路18の出力)は、LレベルからHレベルにな
る。そして、フリップフロップ22の出力がHレベルと
なると、3パルス目以降のリセット信号RSTの入力は
無効化されて、フリップフロップ22の出力はHレベル
が保持される。
【0037】このように、2パルス以上のリセット信号
RSTが入力されるとき、マイコン10の異常が判定さ
れて、マイコンモニタ回路18からHレベルの信号が出
力される。よって、トランジスタ19がオンするととも
にトランジスタ11がオフし、スタータリレー4が駆動
禁止側となる。
【0038】また、本実施の形態のECU1では、マイ
コン10が正常状態に復帰した場合、マイコンモニタ回
路18の出力をLレベルとして、マイコン10からの駆
動許可信号Sによりスタータリレー4を開閉動作させる
ようになっている。
【0039】具体的には、リセット信号RSTの入力が
ない状態が所定期間(図3のt4〜t5の期間)継続さ
れ、かつスタータスイッチ3がオフとなったとき(t6
のタイミング)に、マイコンモニタ回路18の出力がH
レベルからLレベルに遷移されるようになっている。つ
まり、複数パルスのリセット信号RSTが入力されてい
る状態では、ゲート回路26の一方の入力端子はLレベ
ルとなるが、リセット信号RSTの入力がなくなると、
ゲート回路26の一方の入力端子の電位が徐々に上昇
し、t5のタイミングでHレベルとなる。さらに、t6
のタイミングでスタータスイッチ3がオフされると、ゲ
ート回路26の他方の入力端子はHレベルとなる。従っ
て、ゲート回路26の出力信号O1はLレベルとなり、
ゲート回路26の出力信号O2はLレベルとなる。これ
により、フリップフロップ21,22がリセットされ
て、フリップフロップ22の出力、つまり、マイコンモ
ニタ回路18の出力がLレベルとなる。
【0040】また、図4に示すように、リセット信号R
STの入力がない期間(t4〜t5の期間)が経過する
前にスタータスイッチ3がオフされた場合は、その期間
(t4〜t5の期間)が経過するt5のタイミングで、
ゲート回路26の出力信号O1がLレベルとなるととも
に、ゲート回路26の出力信号O2はLレベルとなる。
これにより、フリップフロップ21,22がリセットさ
れて、マイコンモニタ回路18の出力がLレベルとな
る。なお、t4〜t5の期間は、抵抗28の抵抗値及び
コンデンサ29の容量によって所望の値に設定されてい
る。
【0041】このようにして、マイコンモニタ回路18
の出力がLレベルとなると、トランジスタ19がオフさ
れる。その結果、マイコン10からの駆動許可信号Sに
よってトランジスタ11がオン又はオフされ、スタータ
2の駆動が許可又は禁止される。
【0042】次いで、本実施の形態におけるECU1の
動作を図5を用いて説明する。エンジンを始動させる際
のスタータ駆動時には、大電力が消費されてバッテリ電
圧が低下してしまう。このバッテリ電圧が所定電圧以下
に低下すると、上述したリセット回路17からリセット
信号RSTが出力される。このとき、図5に示すよう
に、2パルス以上のリセット信号RSTがマイコンモニ
タ回路18に入力されると、マイコンモニタ回路18の
出力はHレベルとなる。この状態では、トランジスタ1
9がオンして、トランジスタ11のベース電圧がLレベ
ルとなり、トランジスタ11はオフする。つまり、マイ
コンモニタ回路18の出力がHレベルとなる異常判定期
間では、マイコン10からHレベルの駆動許可信号Sが
出力されたとしても、トランジスタ11はオフに制御さ
れる。このとき、ECU1の出力端子1aはHレベルと
なり、リレーコイル4aには電流が流れないため、リレ
ー接点4bは開位置に保持される。その結果、スタータ
リレー4によりバッテリ電源+Bが遮断されて、スター
タ2の駆動は禁止される。
【0043】また、リセット信号RSTの入力がない期
間(t4〜t5の期間)が経過して、かつスタータスイ
ッチ3がオフされるとマイコンモニタ回路18の出力は
HレベルからLレベルとなる。この場合、トランジスタ
19がオフするため、マイコン10からの駆動許可信号
Sに応じてトランジスタ11はオン/オフする。つま
り、t7のタイミングでマイコン10からHレベルの駆
動許可信号Sが出力されると、トランジスタ11がオン
する。このとき、ECU1の出力端子1aはLレベルと
なり、リレーコイル4aに電流が流れてリレー接点4b
は閉位置となる。そのため、スタータリレー4によりバ
ッテリ電源+Bの供給が許可されて、スタータ2が駆動
される。また、t8のタイミングでマイコン10からL
レベルの駆動許可信号Sが出力されると、トランジスタ
11はオフする。このとき、ECU1の出力端子1aは
Hレベルとなり、リレーコイル4aには電流が流れない
ため、リレー接点4bは開位置となる。そのため、スタ
ータリレー4によりバッテリ電源+Bが遮断されて、ス
タータ2の駆動は禁止される。
【0044】さらに、本実施の形態におけるECU1の
動作例を図6〜図9のタイミングチャートを用いて説明
する。図6には、正常時の動作を示し、図7には、バッ
テリ電源+Bの電圧低下に伴い1パルスのリセット信号
RSTが入力されるときの動作を示す。また、図8に
は、バッテリ電源+Bの電圧低下に伴い2パルスのリセ
ット信号RSTが入力されるときの動作を示す。さら
に、図9には、マイコン暴走時の動作を示す。なお、図
6〜図9には、バッテリ電源+B、スタータ信号ST、
スタータ2への供給電圧(スタータ2とスタータリレー
4との間の電圧)、マイコンモニタ回路18の入力(リ
セット信号RSTの入力)及びマイコンモニタ回路18
の出力を示している。
【0045】図6に示すように、スタータ駆動に伴いバ
ッテリ電源+Bの電圧低下が比較的に小さいときは、リ
セット信号RSTはマイコンモニタ回路18に入力され
ずスタータ2が正常に駆動される。この場合、マイコン
モニタ回路18の出力はLレベルに保持される。つま
り、スタータリレー4は駆動許可側に保持されているの
で、スタータリレー4を介してバッテリ電源+Bが供給
されてスタータ2が駆動される。
【0046】また、バッテリが長時間使用されてその能
力が低下する場合、スタータ駆動に伴いバッテリ電源+
Bが所定電圧以下に低下して、図7に示すように、1パ
ルスのリセット信号RSTがマイコンモニタ回路18に
入力される。本実施の形態において、1パルスのリセッ
ト信号RSTでは、マイコン10の異常と判定しないた
めマイコンモニタ回路18の出力はLレベルに保持され
る。つまり、スタータリレー4は駆動許可側に保持さ
れ、スタータリレー4を介してバッテリ電源+Bが供給
されてスタータ2が駆動される。
【0047】さらにバッテリの能力が低下する場合、図
8のように、スタータ駆動に伴いバッテリ電源+Bが所
定電圧以下となり、その際に、2パルスのリセット信号
RSTがマイコンモニタ回路18に入力される。この場
合、マイコンモニタ回路18によってマイコン18の異
常が判定され、マイコンモニタ回路18の出力はLレベ
ルからHレベルに遷移される。従って、スタータリレー
4が駆動禁止側となり、スタータリレー4によりバッテ
リ電源+Bが遮断されてスタータ2の駆動が禁止され
る。また、リセット信号RSTの入力が所定期間なく、
スタータスイッチ3がオフされると、マイコンモニタ回
路18の出力はLレベルとなる。従って、スタータリレ
ー4が駆動許可側となり、スタータスイッチ3のオン動
作に伴いスタータリレー4を介してバッテリ電源+Bが
供給されてスタータ2が駆動される。
【0048】一方、図9に示すように、マイコン10が
暴走し、正常状態に復帰できず、常にリセット信号RS
Tがマイコンモニタ回路18に入力される場合では、マ
イコンモニタ回路18の出力はHレベルに保持される。
この場合、スタータリレー4が駆動禁止側となり、スタ
ータスイッチ3がオンされたとしても、スタータ2への
バッテリ電源+Bの供給が遮断されてスタータ2の駆動
が禁止される。
【0049】このように、マイコン10のリセット時に
生成されるリセット信号RSTの形態に応じてスタータ
リレー4が駆動禁止側又は駆動許可側に切り替えられる
ことにより、スタータ2の駆動が適切に管理されてい
る。
【0050】以上詳述した本実施の形態によれば、以下
に示す効果が得られる。 (1)マイコン10のリセット時には、プルアップ抵抗
15によってトランジスタ11がオンされ、スタータ2
の駆動が許可されるので、エンジン始動性の悪化を防止
できる。また、リセット回路17からのリセット信号R
STに基づいてスタータリレー4が駆動禁止側に切り替
えられるので、マイコン10の異常時にスタータ2の駆
動を禁止できる。その結果、エンジンの始動性を確保
し、かつ、マイコン10の異常時にも適切なスタータ2
の動作を実現できる。
【0051】(2)バッテリが長時間使用されその能力
が低下すると、スタータ駆動時にバッテリ電圧が低下し
て1パルスのリセット信号RSTが発生する場合がある
が、本実施の形態では、1パルスのリセット信号RST
が入力されるときは、スタータ2の駆動が許可される。
一方、マイコン10の異常が継続されるときには、リセ
ット信号RSTが連続して生成され、2パルス以上のリ
セット信号RSTがマイコンモニタ回路18に入力され
る。この場合、2パルスのリセット信号RSTによりマ
イコン10の異常が確実に判定でき、それに伴いスター
タ駆動を禁止することができる。
【0052】(3)リセット信号RSTが所定期間(図
4に示すt4〜t5期間)入力されないとき、トランジ
スタ11を駆動許可側に復帰させるので、マイコン10
の正常復帰に伴いリセット信号RSTが入力されなくな
ると、それ以降のスタータ駆動を好適に実施することが
できる。
【0053】(4)スタータスイッチ3がオフに戻され
た時(図3に示すt6のタイミング)に、トランジスタ
11が駆動許可側に復帰される。そして、次にスタータ
スイッチ3がオンされたときマイコンモニタ回路18に
より再びリセット信号RSTの形態に応じてトランジス
タ11を切り替えることができる。
【0054】(5)マイコンモニタ回路18は、2つの
フリップフロップ21,22からなる分周回路を備え、
その分周回路により連続して入力される2パルス以上の
リセット信号RSTが分周される。この場合、リセット
信号RSTに応じてトランジスタ11を駆動禁止側に切
り替えるための出力を容易に生成できる。
【0055】なお本発明は、上記以外に次の形態にて具
体化できる。上記実施の形態では、2パルスのリセット
信号RSTが入力されるときにマイコン10の異常と判
定してマイコンモニタ回路18の出力をHレベルとした
が、これに限定するものではなく、3パルス以上のリセ
ット信号RSTが入力されるときにマイコンモニタ回路
18の出力をHレベルとしてもよい。この場合、リセッ
ト信号RSTのパルス数に応じてマイコンモニタ回路1
8を構成するフリップフロップの個数を変更する。具体
的には、3パルスのリセット信号RSTの入力によりマ
イコン10の異常を判定する場合、3個のフリップフロ
ップを用いてマイコンモニタ回路18を構成する。
【0056】上記実施の形態では、リセット信号RST
の入力が所定期間なく、かつスタータスイッチ3がオフ
したときに、スタータリレー4を駆動許可側に復帰させ
ていたが、これに限定するものではない。例えば、スタ
ータスイッチ3の状態に拘わらず、リセット信号RST
の入力が所定期間ない場合に、スタータリレー4を駆動
許可側に復帰させてもよい。或いは、スタータスイッチ
3がオフされるときに、スタータリレー4を駆動許可側
に復帰させてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態における電子制御装置の概要
を示す構成図。
【図2】マイコンモニタ回路を示す回路図。
【図3】マイコンモニタ回路の動作を説明するためのタ
イミングチャート。
【図4】マイコンモニタ回路の動作を説明するためのタ
イミングチャート。
【図5】スタータ駆動装置の動作を説明するためのタイ
ミングチャート。
【図6】スタータ駆動装置の動作例を示すタイミングチ
ャート。
【図7】スタータ駆動装置の動作例を示すタイミングチ
ャート。
【図8】スタータ駆動装置の動作例を示すタイミングチ
ャート。
【図9】スタータ駆動装置の動作例を示すタイミングチ
ャート。
【図10】従来のスタータ駆動装置の概要を示す構成
図。
【符号の説明】
1…スタータ駆動装置、2…スタータ、3…スタータス
イッチ、4…スタータリレー、10…マイクロコンピュ
ータ、11…スイッチング手段としてのトランジスタ、
17…リセット回路、18…マイコンモニタ回路、2
1,22…フリップフロップ。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン始動時に操作されるスタータス
    イッチと、該スタータスイッチに接続され、スタータへ
    の電源を供給又は遮断するスタータリレーと、マイクロ
    コンピュータからのスタータの駆動許可信号に応じて前
    記スタータリレーをスタータの駆動許可側又は駆動禁止
    側の何れかに切り替えるスイッチング手段とを備え、マ
    イクロコンピュータのリセット時に前記スイッチング手
    段によりスタータリレーをスタータの駆動許可側とする
    スタータ駆動装置であって、 前記マイクロコンピュータのリセット時に生成されるパ
    ルス状のリセット信号を入力してマイクロコンピュータ
    の状態をモニタし、前記入力されるリセット信号の形態
    に応じて前記スイッチング手段を切り替えるマイコンモ
    ニタ回路を備えることを特徴とするスタータ駆動装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のスタータ駆動装置にお
    いて、 前記マイコンモニタ回路は、前記リセット信号が連続し
    て2パルス以上入力される時、スイッチング手段をスタ
    ータの駆動禁止側に切り替えることを特徴とするスター
    タ駆動装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載のスタータ
    駆動装置において、 前記マイコンモニタ回路は、スイッチング手段をスター
    タの駆動禁止側へ切り替えた後、前記リセット信号が所
    定期間入力されないと、当該スイッチング手段を駆動許
    可側に復帰させることを特徴とするスタータ駆動装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記
    載のスタータ駆動装置において、 前記マイコンモニタ回路は、スタータスイッチのオン時
    にスイッチング手段をスタータの駆動禁止側へ切り替え
    た後、スタータスイッチがオフに戻された時に当該スイ
    ッチング手段を駆動許可側に復帰させることを特徴とす
    るスタータ駆動装置。
  5. 【請求項5】 請求項2に記載のスタータ駆動装置にお
    いて、 前記マイコンモニタ回路は、連続して入力される2パル
    ス以上のリセット信号を分周する分周回路を備えること
    を特徴とするスタータ駆動装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006083716A (ja) * 2004-09-14 2006-03-30 Keihin Corp スタータ駆動装置
JP2010185451A (ja) * 2009-01-16 2010-08-26 Denso Corp スタータ制御装置
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JP2012207626A (ja) * 2011-03-30 2012-10-25 Sinfonia Technology Co Ltd エンジン始動制御装置及びこれを搭載した産業車両
JP2013064385A (ja) * 2011-09-20 2013-04-11 Denso Corp スタータ制御装置

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