JP2001131836A - 混繊糸およびその製造方法 - Google Patents

混繊糸およびその製造方法

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JP2001131836A
JP2001131836A JP31089099A JP31089099A JP2001131836A JP 2001131836 A JP2001131836 A JP 2001131836A JP 31089099 A JP31089099 A JP 31089099A JP 31089099 A JP31089099 A JP 31089099A JP 2001131836 A JP2001131836 A JP 2001131836A
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Toshihiko Kimura
俊彦 木村
Kazuo Umeda
和生 梅田
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】ハリ・腰およびドライハンドの風合いを有し、
かつ自然感覚のあるカスリ調の同系色染差や異色染差の
表面効果に優れた混繊糸およびその製造方法を提供す
る。 【解決手段】シックアンドシンフィラメト糸Aとシック
アンドシンフィラメント糸Bおよびマルチフィラメント
糸Cが一体で交絡処理が施された混繊糸であって、該混
繊糸を染色することにより濃色・中色・淡色のカスリ調
の同系色染差あるいはカスリ調の異色染差を有し、該混
繊糸のスペクトログラムのピーク値が5〜20cmであ
ることを特徴とする混繊糸。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハリ・腰の風合い
があり、かつカスリ調染差を有する表面効果に優れた混
繊糸およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、2種のマルチフィラメント糸
を混繊し同系色や異色を有するカスリ調の表面効果を特
徴とする空気混繊糸は多く提案されている。
【0003】例えば、ポリエチレンテレフタレートのシ
ックアンドシンフィラメント糸と通常の延伸されたポリ
エチレンテレフタレートフィラメント糸を組み合わせる
とカスリ調の表面効果は得られるものの、ムラ感が単調
なものになり、高級感に欠けるものであった。
【0004】また、特開平11−172548号公報で
は、ポリアミド系低収縮繊維と高収縮繊維と常圧カチオ
ン可染ポリエステル繊維からなる糸条が提案されてい
る。これは、異色効果とソフトさを狙いとしたものであ
るが、濃中淡のカスリ調表面効果は得ることができな
く、またポリエチレンテレフタレ−トの染色温度はポリ
アミドより高いため、ポリアミドが脆化したり損傷を受
けたりして染色堅牢度が弱くなったり、引き裂き強力が
低下するなど製品化するには問題が多い。
【0005】特開昭61−47886号公報においてカ
チオン染料可染型とポリアミド繊維の組み合わせが提案
されているが、濃中淡のカスリ調表面効果は期待できな
く、上記と同様の問題がある。
【0006】しかしながら、近年において商品の多様化
や高級化志向が進み、単色的な表面効果や風合はあきら
れてきており、自然感覚のある多色的な表面効果や手触
りによるムラ感や、基本風合いとなる「ハリ」・「腰」
を有した、高質感のある風合等の要求が高くなってい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ハリ
・腰およびドライハンドの風合いを有し、かつ自然感覚
のあるカスリ調の同系色染差や異色染差の表面効果に優
れた混繊糸およびその製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は以下の構成を有する。すなわち、シックアンド
シンフィラメト糸Aとシックアンドシンフィラメント糸
Bおよびマルチフィラメント糸Cが一体で交絡処理が施
された混繊糸であって、該混繊糸を染色することにより
濃色・中色・淡色のカスリ調の同系色染差あるいはカス
リ調の異色染差を有し、該混繊糸のスペクトログラムの
ピーク値が5〜20cmであることを特徴とする混繊糸
である。
【0009】また、不完全延伸糸Aと不完全延伸糸Bと
を引きそろえ、該引き揃え糸条を同時に同一錘にてシッ
クアンドシン加工し、さらに該糸条を同一錘にて弛緩熱
処理した後、さらにマルチフィラメント糸Cとを引きそ
ろえ、これら糸条を一体で交絡処理することを特徴とす
る混繊糸の製造方法である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳細に説明
をする。
【0011】本発明の混繊糸について、詳細に説明する
ならば、まずシックアンドシンフィラメト糸Aとシック
アンドシンフィラメント糸Bはポリエチレンテレフタレ
ートの不完全延伸糸の高配向未延伸糸(POY)から構
成されるが、同一品種よりも異品種同志の組み合わせが
表面効果や風合いの設計を行うのに好ましい。
【0012】ポリエチレンテレフタレート糸以外のポリ
アミドフィラメント糸であっても構わないが、異素材を
組み合わせると染色工程で強力低下や色合わせが困難な
どの問題が起こりやすいので、ポリエチレンテレフタレ
ート糸とポリアミドフィラメント糸の組み合わせは好ま
しくない。
【0013】異品種同志の組み合わせでは自然延伸倍率
(NDR)、単糸繊度、単繊維フィラメント繊度、単繊
維フィラメント数、断面形状、光沢、収縮率などを変更
して組み合わせると、バラエティに富んだ特徴を表現す
ることができる。
【0014】例えば、異NDR、異繊度、異フィラメン
ト数の組み合わせではソフト感やハリ・腰を、異形断面
形と光沢差などの組み合わせでは陰影感やシルバ−調の
輝きを表現することができる。また、収縮差を有する組
み合わせでは嵩高感やふくらみ感を表現することができ
る。
【0015】これらのうち特に自然延伸倍率(NDR)
が異なると、シック部とシン部の長さや太さが変わるの
で、本発明の効果をより強調することができ好ましい。
【0016】具体的な条件として、NDR差では2〜2
0%が好ましく20%以上では糸加工中の糸切れや糸長
差が大きくなり、好ましくない。
【0017】繊度差では単糸繊度差15〜100デシテ
ックスが好ましく、100デシテックスを越えると混繊
不良や異染差が得られにくくなるので好ましくない。
【0018】単繊維単繊維フィラメント繊度の組み合わ
せでは0.77デシテックス以下の細いフィラメント糸
と1.65〜5.5デシテックスの太いフィラメント糸
の組み合わせでは、ソフト感とハリ・腰のある風合いを
得ることができる。
【0019】断面形状では、丸型と楕円、三角とY型・
四角・五角、多葉型と多葉型など同形状の組み合わせが
好ましい。特に丸型と三角では反射光沢が異なりイラツ
キの原因になるので一般的には好ましくない。断面形状
の組み合わせで最も注意することは、光沢差でありほぼ
同じ光沢に設計したフィラメント糸を用いるならばこの
限りではない。
【0020】収縮差については、風合いを形成する上で
支配的であるが、収縮差は少なくとも5%以上が好まし
く、また自発伸長型のフィラメント糸など熱処理伸長型
と熱処理収縮型による収縮差はなお好ましい。
【0021】複屈折率については、ポリエステルフィラ
メントでは30×10-3〜90×10-3の範囲を用いる
ことが好ましく、その差は5×10-3〜50×10-3
好ましく、これ以上ではシックアンドシンの糸形成が起
こりにくいので好ましくない。
【0022】本発明はシックアンドシンフィラメントA
とシックアンドシンフィラメントBを混繊しているの
で、A糸のシックとB糸のシックが重なるとより濃色に
見え、A糸のシン部とB糸のシン部が重なると淡色のま
まであることから、濃淡差が極端に見えやすい。しか
し、シック部とシン部が重なると中間色に見える。
【0023】シック部とシック部が連なるように重なる
と、濃色部が長く見え、同様にシン部とシン部が連なる
ように重なると、淡色部が長く見える。
【0024】つまりA糸とB糸の重なり具合により、淡
色から極濃色までと短いものから長いものまで、また各
種長さの組み合わせによりパターンの複雑なものまで、
同系色や異色のカスリ調表面効果を表現することができ
るのである。
【0025】フィラメント糸Cは通常の延伸糸であっ
て、該A糸と該B糸の芯糸となり、該混繊糸の強度や伸
度の補強、あるいは製品のハリ・腰および反発性などの
風合いを形成するのである。一般には太繊度糸や高収縮
型のフィラメント糸を用いることが好ましい。
【0026】本発明の混繊糸の糸ムラパターンを設計す
る上で、ムラの周期性をスペクトログラムのピーク値か
ら好ましい範囲を設定するならば5〜20cmである。
5cm未満ではムラのピッチが細かくなり過ぎて、パタ
ーンが見えにくくなり、15cm越えるとピッチが粗く
なり過ぎ、上品さが低下するのでフェミニン感覚を必要
とされる婦人用途には不向きであるが、カジュアルやス
ポーツ用途には適している。
【0027】スペクトログラムのピーク値の測定方法
は、計測器工業(株)製EVENNESS TESTE
R 80にて糸速度25m/min、測定時間5mi
n、RANGE±100%にて測定した値である。
【0028】また、本発明は、前記A糸、B糸あるいは
C糸の少なくともいずれかにカチオン染料可染型のフィ
ラメント糸を用いると、異色染めはもちろんのこと同系
色のカスリ調ムラの他には異色カスリ調ムラも付与する
ことができ、極めて多色のカスリ調ムラを有する表面効
果の混繊糸を得ることができる。なお、A糸あるいはB
糸のいずれかにカチオン染料可染型のフィラメント糸を
用いることが効果的である。
【0029】次に、本発明の混繊糸の製造方法について
説明するならば、シックアンドシンフィラメト糸Aとな
りうる不完全延伸糸POY Aとシックアンドシンフィ
ラメント糸Bとなりうる不完全延伸糸POY Bの両糸
を引き揃えて、両糸を同時に同一錘にてシックアンドシ
ン加工を施し、さらに該両糸を同一錘にて弛緩熱処理し
た後、該両糸と延伸されたフィラメント糸Cの3糸条を
引き揃え、同時に交絡処理することを特徴とする混繊糸
の製造方法であり、図1の工程図に従い詳細に説明す
る。図1は本発明の混繊糸を製造する工程の一例を示す
概略図である。
【0030】図1に示すように、一方の不完全延伸糸A
のPOYをドラムから解舒しフィードローラ1へ供給
し、他方の不完全延伸糸BのPOYも同様にドラムから
解舒しフィードローラ1へ供給する。両糸を延伸ロ−ラ
3とフィードローラ1の間に設けたホットピン2に同時
に巻き付け、両糸条を同時にシックアンドシン加工す
る。
【0031】シックアンドシン加工後の該両糸をヒータ
4にて弛緩熱処理を施し、弛緩ローラ5から引き出す。
一方、延伸されたフィラメント糸Cをボビンから解舒し
弛緩ローラ5へ供給し、シックアンドシン加工後の不完
全延伸糸Aと不完全延伸糸Bおよび延伸されたフィラメ
ント糸Cの3本の糸条を同時に空気交絡ノズル6へ供給
し、引取りローラ7との間で空気交絡処理を施し、巻取
ローラ8を介してチ−ズに巻き上げるものである。
【0032】ここで用いる不完全延伸糸Aと不完全延伸
糸Bは混繊糸の鞘側を形成しやすく、ポリエステルとポ
リエステル等の同一素材や、繊度が同一の例えば84デ
シテックスと84デシテックス等の同一品種であっても
よいがポリアミドとポリエステル等の異素材やカチオン
可染型と分散可染型等の異品種がシックアンドシンのパ
タ−ンや異色効果あるいは風合いの形成に好ましい。
【0033】その他異素材ではポリエチレンテレフタレ
ートとポリアミドあるいはポリプロピレンテレフタレー
トなどの組み合わせが、異品種では伸度やNDRが異な
るとパターンが変化したり、繊度が異なるとさらに発色
性が変化しこれらの組み合わせによりバラエティに富ん
だカスリ調ムラの表面効果を得ることができる。また、
断面形状や光沢あるいはカチオンなど染色性などを組み
合わせるとさらにその範囲は広がる。
【0034】延伸されたフィラメント糸Cは不完全延伸
糸A、不完全延伸糸に比べると芯側を形成しやすく、不
完全延伸糸であってもよいが、一旦延伸して延伸糸とし
た後、用いることが混繊糸を形成するのに都合が良い。
そのためには、単繊維繊度が1.1デシテックス以上1
1.1デシテックス以下の比較的太い繊度の範囲が好ま
しく、また沸騰水収縮率は15%以上の高収縮糸とよば
れる品種や潜在ケン縮糸を用いた組み合わせが好まし
い。
【0035】シックアンドシン加工はホットピンを用い
るのがシックアンドシン形成効果が大きくて好ましい
が、ホットプレート型や鞍型ヒータあるいは冷延伸であ
っても構わない。ホットピンの温度はTg温度以下が好
ましく、ポリエチレンテレフタレートの場合では70〜
95℃の範囲が適している。
【0036】シックアンドシン加工の延伸倍率はムラパ
ターンを大きく決定するが、不完全延伸糸AおよびBの
自然延伸倍率(NDR)以下に設定することが好まし
く、ポリエチレンテレフタレ−トの不完全延伸糸では紡
糸速度にもよるが、紡糸速度1500〜6000m/m
inでは1.1〜1.7倍が好ましい範囲である。
【0037】不完全延伸糸A、Bを引き揃えて同一のホ
ットピンすなわち同一錘で同時にシックアンドシン加工
を施すと、該糸Aのシック部とシン部および該糸Bのシ
ック部とシン部の両者間の位相が大きくズレないので、
部分的に重なりやすくなる。しかし、不完全延伸糸Aと
Bを引き揃えず、別々のホットピンで別々にシックアン
ドシン加工し、空気交絡処理部で引き揃えると両者間の
位相が大きくズレて「こなれ」やすくなるので、本発明
の特徴である濃中淡カスリムラや多色カスリムラあるい
はドライタッチ風合いが表れにくいのである。
【0038】弛緩熱処理を行うヒ−タ4ではシックアン
ドシン加工した前記両糸A、Bに熱的な寸法安定化をは
かり、さらに自発伸長などによるソフトさやボリューム
感あるいは反発感の風合いを付与する目的にある。例え
ばポリエチレンテレフタレート糸では熱処理温度は12
0〜160℃の低温であることが好ましく、かつ弛緩率
は10〜30%が好ましい範囲である。ここでは、両糸
の収縮率が大きく異なるとヒータ内では糸同志が絡み合
うことがあるので、極端に異なる収縮率の組み合わせの
場合は弛緩率を下げるようにする。
【0039】上記3本の糸条A、B、Cを引き揃え空気
交絡ノズル6で交絡処理を施すのであるが、交絡ノズル
以外に流体乱流ノズル(いわゆる“タスラン”ノズル)
であっても構わない。また、マルチフィラメントCより
不完全延伸糸ABを過剰に供給しながら空気交絡処理を
施しても構わない。
【0040】
【実施例】実施例で用いた測定法は次の通りである。
【0041】NDR:TENSILON/UTM−III
L(東洋測器社製)使用 S−Sカーブにおける原点から2次立ち上がり点までの
延伸率を測定した。
【0042】沸騰水収縮率:JIS法 L−0208
(1096) 糸ムラ:ENENNESS TESTER 80(計測
器工業社製)使用 糸速度25m/min、NORMAL TEST 交絡数:ENTANGLEMENT TESTER E
T−500(東レエンジニアリング社製)使用 実施例1 同系色単一染めした場合の実施例を次に示す。
【0043】 [使用原糸] 不完全延伸糸Aとして紡糸速度3000m/minで製造した55.5デシ テックス24フィラメントのセミダル糸 NDR 60% 不完全延伸糸Bとして紡糸速度2750m/minで製造した61.1デシ テックス24フィラメントのセミダル糸 NDR 65% 延伸したフィラメント糸Cとして55.5デシテックス24フィラメントの セミダル糸 沸騰水収縮率 25% [糸加工条件] 図1のプロセスを使用 シックアンドシン延伸倍率(倍) 1.4 ピン温度(℃) 85 弛緩熱処理温度(℃) 140 弛緩熱処理率(%) +20 空気交絡圧(Pa ) 29.4×10の4乗(3.0kg/cm2) 糸加工速度(m/min) 300 交絡処理フィード(%) +1.5 [糸特性] スペクトログラムのピーク値 12cm 糸ムラU% 5.1% 交絡数 125個/m [製織条件] 経糸 ポリエステルフイラメント55.5デシテックス18フイラメント 緯糸 本発明の混繊糸(S600T/m) 組織 平 [染色仕上げ加工条件] 精練 ソ−ダ灰2g/L で60℃×30min リラックス 98℃×60min熱水処理 染色条件 133℃×60minにて分散染料で染色。
【0044】中間セット 乾熱180℃×90se
c 減量加工 NaOH(30g/L )98℃で減量
加工(減量率14%) した。
【0045】仕上げセット 190℃×90sec 以上の結果、同色系であるが濃中淡の3色がカスリ調に
ランダムに混在した自然感のある外観とドライハンドな
タッチとハリ・腰および反発性に優れた風合いの製品を
得た。 実施例2 分散染料可染型糸とカチオン染料可染型糸を用いた異色
2浴染めした場合の実施例を次に示す。
【0046】 [使用原糸] 不完全延伸糸Aとして紡糸速度3000m/minで製造した55.5デシテ ックス24フィラメントのセミダル糸 NDR 60% 不完全延伸糸Bとして紡糸速度2750m/minで製造した55.5デシテ ックス18フィラメントのカチオン可染型糸 NDR 53% 延伸したフィラメント糸Cとして55.5デシテックス24フィラメントの セミダル糸 沸騰水収縮率 25% [糸加工条件] 図1のプロセスを使用 シックアンドシン延伸倍率(倍) 1.35 ピン温度(℃) 80 弛緩熱処理温度(℃) 140 弛緩熱処理率(%) +18 空気交絡圧(Pa ) 29.4×10の4乗(3.0kg/cm2) 糸加工速度(m/min) 300 交絡処理フィード(%) +1.5 [糸特性] スペクトログラムのピーク値 10cm 糸ムラU% 4.8% 交絡数 137個/m [製織条件] 経糸 ポリエステルフイラメント55.5デシテックス18フイラメント 緯糸 本発明の混繊糸(S600T/m) 組織 平 [染色仕上げ加工条件] 精練 ソーダ灰2g/L で60℃×30min リラックス 98℃×60min熱水処理 染色条件 133℃×60minにて分散染料とカチオン染料の 2浴染めを行った。
【0047】中間セット 乾熱175℃×90se 減量加工 NaOH(30g/L )98℃で減量
加工(減量率15%) した。
【0048】仕上げセット 185℃×90sec 以上の結果、分散染料による同色系の濃中淡の3色とカ
チオン染料による濃中淡の3色が合成された異色染めの
濃中淡色のカスリムラを有する表面効果を得た。また、
ドライハンドなタッチとハリ・腰のある風合いの製品を
得た。 比較例1 不完全延伸糸Aと不完全延伸糸Bを別々のホットピンに
てシックアンドシン加工し、別々のヒータにて弛緩熱処
理を施した後、フィラメント糸Cとを空気交絡ノズル上
で引き揃えて交絡処理を施したもので、同系色染めによ
る比較例を次に示す。
【0049】[使用原糸]および[糸加工条件]は実施
例1に合わせた。
【0050】 [糸特性] スペクトログラムのピーク値 ピーク値を示さず測定不可能 (3〜30cm) 糸ムラU% 3.6% 交絡数 121個/m [製織条件][染色仕上げ加工条件]も実施例1と同様に製造した。
【0051】以上の結果、極めて短いカスリ調のハッキ
リしない表面となりドライハンドなタッチとハリ・腰の
ある風合いではあったが、本発明の目的とする表面効果
は得られなかった。
【0052】
【発明の効果】以上述べた通り本発明の混繊糸は濃中淡
のカスリ調染色差の表面効果とドライハンドでハリ・腰
および反発性を有する優れた風合いが特徴である。
【0053】同系色の単一染めについて、濃中淡の3色
が混在し濃部は一方のシックアンドシン糸の濃色部と他
方のシックアンドシン糸の濃色部が重なった部分であっ
てより濃色に見え、淡部は該一方糸の淡色部と該他方糸
の淡色部が重なった部分であってより淡色に見え、中部
は濃色部と淡色部が重なった部分であって中色に見え、
自然感のあるカスリ調の表面効果が特徴である。カスリ
調部分の長さは該シックアンドシン糸が重なり合う長さ
により決まるが、該シックアンドシン糸のカスリ調部の
長さより短いカスリになりやすく品位の高い表面効果が
特徴である。
【0054】次に、異色2浴染めについて、これは色の
組み合わせにより3色以上の多色カスリムラの表面効果
とドライハンドでハリ・腰および反発性に優れた風合い
を特徴とする。
【0055】色の組み合わせは赤色と青色が混繊した部
分は紫色になり、黄色と青色が混繊した部分は緑色にな
り、多色カスリムラを自由に設計することができるので
ある。
【0056】つまり該糸の重なり具合により淡色から極
濃色までと、その長さが短いものから長いものまで、色
数と長さのが広範囲にわたり表面効果を設計表現するこ
とができるのである。
【0057】以上述べた通り、本発明の混繊糸は編織物
製品において新規な多色カスリの染色差を有する表面効
果とハリ・腰あるいは反発性のある風合いを与えること
ができる。
【0058】シックアンドシン加工の延伸倍率を高目に
設定すれば、該混繊糸の地色は淡色になりやすく、濃色
がカスリムラとして表れやすく、逆に延伸倍率を低めに
設定すれば地色が濃色になり淡色がカスリムラとして表
れやすい傾向を示し、シックアンドシン加工の延伸倍率
を変更することにより、所望の多色カスリムラパタ−ン
や配色を容易に設計することができるのである。
【0059】該混繊糸の地色が淡色になる場合、濃色部
の糸は柔らかい風合いが得られやすく、地色が濃色にな
る場合、淡色部の糸は細く、やや硬い風合いのが得られ
やすくなることが特徴である。
【0060】該混繊糸の用途の一例として、明るい色彩
の多色カスリムラのファッション性を生かして春夏物の
トロピカルな婦人織物、濃色の多色カスリムラを生かし
て秋冬用の婦人紳士織物などに用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の混繊糸を製造する工程の一例を示す概
略図である。
【符号の説明】
A:不完全延伸糸のマルチフィラメント糸A B:不完全延伸糸のマルチフィラメント糸B C:マルチフィラメント糸C 1:フィードローラ 2:ホットピン 3:延伸ローラ 4:ヒータ 5:弛緩ローラ 6:交絡ノズルラ 7:引取りローラ 8:巻取ローラ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シックアンドシンフィラメト糸Aとシック
    アンドシンフィラメント糸Bおよびマルチフィラメント
    糸Cが一体で交絡処理が施された混繊糸であって、該混
    繊糸を染色することにより濃色・中色・淡色のカスリ調
    の同系色染差あるいはカスリ調の異色染差を有し、該混
    繊糸のスペクトログラムのピーク値が5〜20cmであ
    ることを特徴とする混繊糸。
  2. 【請求項2】シックアンドシンフィラメント糸Aまたは
    Bあるいはマルチフィラメント糸Cの少なくともいずれ
    かがカチオン染料可染型であることを特徴とする請求項
    1記載の混繊糸。
  3. 【請求項3】不完全延伸糸Aと不完全延伸糸Bとを引き
    そろえ、該引き揃え糸条を同時に同一錘にてシックアン
    ドシン加工し、さらに該糸条を同一錘にて弛緩熱処理し
    た後、さらにマルチフィラメント糸Cとを引きそろえ、
    これら糸条を一体で交絡処理することを特徴とする混繊
    糸の製造方法。
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CN114353948A (zh) * 2021-12-09 2022-04-15 广东溢达纺织有限公司 梭织面料颜色深度的判断方法、梭织面料的检测方法

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