JP2001131386A - ポリアセタール複合材料 - Google Patents

ポリアセタール複合材料

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JP2001131386A
JP2001131386A JP31048699A JP31048699A JP2001131386A JP 2001131386 A JP2001131386 A JP 2001131386A JP 31048699 A JP31048699 A JP 31048699A JP 31048699 A JP31048699 A JP 31048699A JP 2001131386 A JP2001131386 A JP 2001131386A
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polyacetal
composite material
resin
mass
acid amide
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JP31048699A
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Hirofumi Inoue
浩文 井上
Tsugio Ebata
亜夫 江端
Junichi Nakamura
純一 中村
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Showa Denko KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 白色度、表面平滑性に優れたポリアセタール
複合材料を提供する。 【解決手段】 (a)ポリアセタール樹脂、(b)無機
充填剤および(c)N−ビニルカルボン酸アミド系樹脂
からなるポリアセタール複合材料である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリアセタール樹
脂複合材料に関する。更に詳しくは、成形品の白色度、
及び表面が低減した、自動車部品、電気・電子部品等の
工業部品に好適なポリアセタール複合材料に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】ポリアセタール樹脂は、優れた機械的性
質、摺動性、耐熱性、電気的特性、成形性を有するた
め、代表的なエンジニアリングプラスチックスとして自
動車部品、電気・電子部品、家電製品材料、機械部品等
の幅広い分野に用いられている。ポリアセタール樹脂は
それ自身の機械的特性や耐熱性を向上させるため、様々
な無機充填剤が使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、無機充
填剤が成形品の白色度や表面平滑性を低下させることが
問題となっており、未だ十分に満足されるポリアセター
ル複合体は得られていない。本発明は、かかる状況に鑑
みてなされたものであり、成形品表面の白色度や表面平
滑性が改良されたポリアセタール複合材料を提供するこ
とを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を重ねた結果、本発明を成すに至ったものである。すな
わち、本発明は、(a)ポリアセタール樹脂、(b)無
機充填剤および(c)N−ビニルカルボン酸アミド系樹
脂からなるポリアセタール複合材料を提供するものであ
る。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明における成分(a)のポリ
アセタール樹脂は、オキシメチレン基(−CH2O−)
を主骨格に有する結晶性の高分子化合物である。すなわ
ち、公知のポリオキシメチレンホモポリマー、またはオ
キシメチレン基以外に他の構成単位、例えばオキシエチ
レン基(−CH2CH2O−)等を少量含有するコポリマ
ー、ターポリマー、ブロックコポリマーのいずれでもよ
く、また分子が線状のみならず分岐、架橋構造を有する
ものであってもよく、かつその末端基にも特に限定され
るものはない。また、その重合度、分岐、架橋度に関し
ても特に制限はなく、溶融成形加工性を有するものであ
ればよい。
【0006】本発明における成分(b)の無機充填剤と
しては、珪酸塩複合体、繊維状充填剤、非繊維状充填剤
が挙げられ、またそれらの混合物のいずれを使用しても
良い。これらの中でも珪酸塩複合体が好ましい。
【0007】珪酸塩複合体としては、膨潤性層状珪酸塩
に有機アンモニウムイオン化合物を処理して得られるも
のが挙げられる。膨潤性層状珪酸塩は、化学組成・結晶
構造など変化に富んでおり、分類・命名には確立された
ものがない。ここで言う層状珪酸塩の特徴は層状結晶で
あって鉱物学上はフィロシリケートに属し、その中で特
に二枚の四面体層と一枚の八面体層からなる2:1型フ
ィロシリケートと一枚の四面体層と一枚の八面体層から
なる1:1型フィロシリケートが挙げられる。2:1型
フィロシリケートの代表的な鉱物としてはスメクタイ
ト、バーミキュライト、マイカ、クロライト類があり、
1:1型フィロシリケートにはカオリン、サーペンティ
ン等がある。スメクタイト群には、サポナイト、ヘクト
ライト、ソーコナイト、モンモリロナイト、バイデライ
ト、ノントロナイト、ステブンサイト等があり、バーミ
キュライト群には、トリオクタヘドラルバーミキュライ
ト、ジオクタヘドラルバーミキュライト等があり、マイ
カ群には、フロゴパイト、バイオタイト、レピドライ
ト、マスコバイト、パラゴナイト、クロライト、マーガ
ライト、テニオライト、テトラシリシックマイカ等の組
成物が挙げられる。これらのフィロシリケートは天然か
ら産出されるもの、或いは、水熱法、溶融法、固相法等
による合成品であってもよい。さらに、層間に担持され
ているカチオンは、ナトリウム、カリウム、リチウム、
マグネシウム、銅(I)、銅(II)、アルミニウム等種
々の化合物が適用できる。
【0008】有機アンモニウムイオン化合物としては、
一般式R1234+[式中のR1 2 3 4は同一
又は異なり、炭素数1〜40のアルキル基、水素原子、
もしくは(CH2CH2O)n5基(R5は炭素数1〜5
のアルキル基または水素原子、n≧1)であり、かつR
1〜R4のうち一つ以上が(CH2CH2O)n5基]で示
される化合物が挙げられる。また、一般式の有機アンモ
ニウムイオン化合物を導入するには、該イオンを含む有
機アンモニウム塩化合物が用いられるが、そのような塩
としては、例えばCl-、Br-、NO3 -、OH-、CH3
COO-等の陰イオンとの塩を挙げることができる。上
記有機アンモニウムイオン化合物におけるアルキル基
は、炭素数1〜40である。具体的には、メチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、ペンチル、ヘキ
シル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシ
ル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシ
ル、オクタデシル等が挙げられる。また、(CH2CH2
O)n5基のR5は、炭素数1〜5のアルキル基または
水素原子である。また、nは1以上であるが、特に1〜
20が好適である。具体的には、ヒドロキシエチル、ヒ
ドロキシポリオキシエチレン、メトキシエチル、メトキ
シポリオキシエチレン、エトキシエチル、エトキシポリ
オキシエチレン、アルコキシエチル、アルコキシポリオ
キシエチレン等を挙げることができる。
【0009】有機アンモニウムイオン化合物の添加量と
しては、陽イオン交換容量(以下「CEC」という。)
に対して0.1〜10等量が好ましく、特に0.3〜5
等量が好適である。有機アンモニウムイオン化合物の添
加量がCECに対して0.1等量未満では複合材料中へ
の分散性が低下するおそれがある。一方、10等量を超
えると得られる複合材料の機械的特性及び成形性が低下
するおそれがある。なお、CECは、例えば、カラム浸
透法(日本粘土学会編「粘土ハンドブック」第二版、第
576〜577項、技法堂出版)、メチレンブルー吸着
法(日本ベントナイト工業会標準試験法、JBAS−1
07−91)等の方法で測定される。
【0010】本発明における珪酸塩複合体は、膨潤性層
状珪酸塩に上記の有機アンモニウムイオン化合物を処理
してインターカレーションさせることで、膨潤化と共に
イオン交換反応させることにより得られが、特にその処
理方法については限定されない。処理方法の具体例とし
ては、例えば、膨潤性層状珪酸塩の粉末を水やアルコー
ル等で十分溶媒和させた後、上記有機アンモニウムイオ
ン化合物を加え、撹拌し、膨潤性層状珪酸塩の層間に存
在する金属カチオンと置換させる。その後、生成した沈
殿物を濾過、乾燥して珪酸塩複合体が得られる。そのと
き未置換の有機アンモニウムイオン化合物を洗浄し取り
除いてもよい。
【0011】また、繊維状充填剤としては、ガラス繊
維、アスベスト繊維、カーボン繊維、シリカ繊維、シリ
カ・アルミナ繊維、ジルコニア繊維、窒化硼素繊維、窒
化珪素繊維、硼素繊維、チタン酸カリ繊維、さらにステ
ンレス、アルミニウム、チタン、銅、真鍮等の金属の繊
維状物などの無機質繊維状物質が挙げられる。
【0012】さらに、非繊維状充填物としてはカーボン
ブラック、シリカ、石英粉末、ガラスビーズ、ガラスフ
レーク、ガラス粉、珪酸カルシウム、カオリン、タル
ク、マイカ、層状珪酸塩、珪藻土、ウォラストナイトの
如き珪酸塩、酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛、アルミナ
の如き金属の酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ムの如き金属の炭酸塩、硫酸カルシウム、硫酸バリウム
の如き金属の硫酸塩、その他炭化珪素、窒化珪素、窒化
硼素、各種金属粉末、金属箔等の非繊維状無機充填剤が
挙げられる。
【0013】これらの充填剤の使用に当たっては必要な
らば収束剤又は表面処理剤を使用してもよい。かかる収
束剤又は表面処理剤としては、例えば、エポキシ系化合
物、シラン系化合物、チタネート系化合物等の官能性化
合物が挙げられる。これらの化合物はあらかじめ表面処
理又は収束処理を施しているか、又は材料調製の際同時
に添加しても良い。
【0014】本発明の(b)無機充填剤の配合量は、成
分(a)のポリアセタール樹脂100質量部に対して
0.01〜100質量部が好ましく、特に0.05〜5
0質量部が好適である。配合量が0.01質量部未満で
あると複合材料の機械的強度及び耐熱性を十分に改善す
るまでには至らず、一方、100質量部を超えると押出
性・成形性を悪化させるおそれがある。
【0015】本発明における成分(c)のN−ビニルカ
ルボン酸アミド系樹脂は、下記の式(I)で表されるN
−ビニルカルボン酸アミドの重合体、またはこれと共重
合可能なモノマーを全モノマー中50重量%未満含有す
るコモノマーとの共重合体が用いられる。
【0016】
【化1】
【0017】(式(I)中、R1:水素またはメチル
基、R2:水素またはメチル基、R3:水素、メチル基ま
たはエチル基を示す。また、R2とR3とが炭素数3〜5
のアルキレン基を形成していてもよい。)
【0018】N−ビニルカルボン酸アミドの具体例とし
ては、N−ビニルアセトアミド、N−メチル−N−ビニ
ルアセトアミド、N−ビニルホルムアミド、N−メチル
−N−ビニルホルムアミド、N−ビニルピロリドンなど
が挙げられる。また、これらN−ビニルカルボン酸アミ
ドと共重合可能なビニル化合物としては、(メタ)アク
リル酸およびその塩、(メタ)アクリルアミド、2−ア
クリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸およびそ
の塩、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートおよ
びその四級塩、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリ
ルアミドおよびその四級塩、2−ヒドロキシエチルメタ
クリレート、メチル(メタ)アクリレート、アクリロニ
トリル等が挙げられる。N−ビニルカルボン酸アミド
と、該N−ビニルカルボン酸アミドと共重合し得るモノ
マーの比率は、重量比で100:0〜50:50が好ま
しく、これより共重合し得るモノマーの比率が高いと、
耐候性が悪くなるため好ましくない。
【0019】N−ビニルカルボン酸アミド系樹脂は、1
分子中に重合可能な不飽和基を少なくとも2個以上有す
る化合物(「架橋剤」という)とN−ビニルカルボン酸
アミド、必要によりコモノマーを酸素の存在しない条件
下でラジカル重合開始剤を用いて製造することができ
る。また、N−ビニルカルボン酸アミド(共)重合体を
上記の方法で製造した後に、官能基を2個以上有する各
種のエポキシ化合物、アルコール、アミン、イソシアネ
ート、2価以上の金属イオン等により後架橋することに
より製造してもよい。重合プロセスについては必ずしも
限定されないが、ポリアクリル酸ソーダ架橋物の製造方
法として従来採用されている水溶液重合、逆相懸濁重合
等を採用することができ、その具体例は特開平3−22
3304号公報、特開平4−230250号公報、およ
び特開平4−346833号公報に記載されている。
【0020】上記(共)重合体架橋物の製造において使
用される架橋剤の具体例としては、N,N’−メチレン
ビスアクリルアミド、トリエチレングリコール(メタ)
アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アク
リレート等の複数個の(メタ)アクリル基を有する化合
物、N,N’−ブチレンビス(N−ビニルアセトアミ
ド)等のN,N’−アルキレンビス(N−ビニルカルボ
ン酸アミド)化合物、ジエチレングリコールジアリルエ
ーテル、トリメチロールプロパントリアリルエーテル、
テトラアリルオキシエタン、ペンタエリスリトールトリ
アリルエーテル、アジピン酸ジアリル、テレフタル酸ジ
アリル等のアリル基を2個以上有する化合物、シュウ酸
ジビニル、コハク酸ジビニル、マロン酸ジビニル、アジ
ピン酸ジビニル、マレイン酸ジビニル、クエン酸トリビ
ニル、ピロメリット酸テトラビニル等のビニルエステル
構造を2個以上有する化合物などが挙げられ、これらは
一種または必要により二種以上を用いることができる。
これらの架橋剤の使用量は(共)重合成分を基準として
2×10-4〜10モル%、好ましくは5×10-4〜2モ
ル%の範囲である。上記(共)重合体架橋物の製造にお
いて使用される重合開始剤は従来知られている過酸化
物、有機、無機過酸もしくはその塩、アゾビス系化合物
の単独、あるいは還元剤との組み合わせによるレドック
ス系のものが用いられ、これらの中で特に好ましいもの
はアゾビスイソブチロニトリルやアゾビス(2−アミジ
ノプロパン)二塩酸塩などのアゾビス系開始剤である。
また、重合開始剤の使用量は、(共)重合成分を基準と
して0.0005〜5モル%、特に好ましくは0.00
5〜0.5モル%とされる。重合開始温度は通常−10
〜80℃程度とされ、反応時間は通常0.5〜30時間
程度とされる。
【0021】上記N−ビニルカルボン酸アミド系樹脂と
しては、N−ビニルアセトアミドを含むN−ビニルアセ
トアミド系樹脂を用いるのが好ましい。該N−ビニルカ
ルボン酸アミド系樹脂は、一般に平均粒径50μm以
下、好ましくは平均粒径10μm以下、最も好ましいの
は5μm以下の粒状のものである。平均粒径が50μm
を超えると熱安定性の改良効果が小さく、かつ分散不良
による成形品表面の荒れの原因となるたおそれがある。
また、上記樹脂の配合量は、ポリアセタール樹脂100
質量部に対して0.01〜10質量部が好ましい。配合
量が0.01質量部未満では熱安定性の改良効果が小さ
い。一方、10質量部を超えるとポリアセタール複合材
料の本来の特性が発揮しにくくなるおそれがある。
【0022】更に、本発明のポリアセタール複合材料
(以下「複合材料」という。)は、目的とする用途に応
じて、当該技術分野で慣用の各種添加剤を加えることが
できる。例えば、各種着色剤、滑剤、離型剤、界面活性
剤、有機高分子改良剤、抗酸化剤、耐光性剤、耐電防止
剤、電気絶縁性向上剤、防かび剤、並びに他の添加剤等
を本発明の効果および複合材料の性能を損ねない範囲で
配合してもよい。
【0023】更に、本発明の複合材料には、他の熱可塑
性樹脂を混合することもできる。熱可塑性樹脂の種類に
は特に限定はなく、具体的には、ポリプロピレン系樹
脂、ポリエチレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂、ポ
リスチレン、ポリスチレン−ブタジエン共重合体等のス
チレン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体、
アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体等の
ニトリル基含有樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リブチレンテレフタレート等の芳香族系ポリエステル樹
脂、ポリエチレンサクシネート、ポリ乳酸等の脂肪族系
ポリエステルなどのエステル基含有樹脂、ポリアミド
6、ポリアミド11、ポリアミド12、ポリアミド6
6、ポリアミド610、ポリアミド612、ポリアミド
46、ポリアミド6−66、ポリアミド6−610、ポ
リアミド6−6T(T;テレフタル酸成分)、半芳香族
ポリアミド等の酸アミド(−CONH−)を繰り返し単
位に持つポリアミド樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹
脂、ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリイ
ミド樹脂、各種エラストマー等の熱可塑性樹脂が挙げら
れる。これら他の熱可塑性樹脂の配合量としては、ポリ
アセタール樹脂の特徴を活かすため、ポリアセタール樹
脂100質量部に対して60質量部未満であることが好
ましい。
【0024】本発明において、(a)ポリアセタール樹
脂、(b)無機充填剤および(c)N−ビニルカルボン
酸アミド系樹脂の混合方法については特に制限はない
が、基本的には(a)、(b)及び(c)成分を溶融混
練処理することによって調整される。また、調整法は特
に限定するものではなく、一般に合成樹脂組成物又はそ
の成形品の調整法として公知の設備と方法により調整す
ることができる。例えば、粉体、フレーク、ペレット等
任意の形態のポリアセタール樹脂と、無機充填剤及びN
−ビニルカルボン酸アミド系樹脂をタンブラー、スーパ
ーミキサー、リボンミキサー等で十分混合した後、バン
バリーミキサー、ローター付きコンティニュアスミキサ
ー、二軸押出機(スクリュー回転方向が異方向、同方
向)等の溶融混練装置で融点以上270℃以下の温度で
少なくとの30秒以上溶融混練する方法が挙げられる。
また、組成物を構成する成分の一部(例えば成分(a)
と成分(b)の一部、または成分(a)と成分(c)の
一部などを予め溶融混練し(マスターバッチ)、これを
残りの成分と更に溶融混練して所定の組成物又は成形品
とする方法が挙げられる。また、前記安定剤、添加剤等
の配合は任意の如何なる段階で添加してもよく、最終成
形品を得る直前で添加、混合することも可能である。ま
た、本発明の複合材料は、押出成形、射出成形、圧縮成
形、真空成形、吹込成形、発泡成形のいずれによっても
成形可能である。
【0025】
【実施例】次に、実施例および比較例により具体的に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、白色度および表面平滑性は次の方法による。射出
成形により平板状の試験片を作成し、無添加原料樹脂成
形品と対比して目視にて次の3段階で評価した。 ◎ ・… 原料より良好 ○ ・… 原料とほぼ同等 × ・… 原料より悪い
【0026】また、ポリアセタール樹脂として、ポリア
セタール(旭化成社製、商品名「テナック」4010)
(以下「POM−1」という。)、およびポリプラスチ
ックス社製、商品名「ジュラコン」M90)(以下「P
OM−2」という。)を用いた。
【0027】珪酸塩複合体の製造例 60℃の蒸留水(10L)に、層状珪酸塩として合成マ
イカ(コープケミカル社製「ME−100」、陽イオン
交換容量(CEC)=80meq/100g)を200
g溶解した。また、CECに対して1当量の塩化ドデシ
ルメチルメトキシエチルジメチルアンモニウム(市販試
薬)を蒸留水に分散させた後、上記の層状珪酸塩分散溶
液に添加し、60℃で2時間撹拌した。生成した沈殿物
を洗浄、濾過、乾燥した後、平均粒径5ミクロンに粉砕
し、珪酸塩複合体(以下「充填剤−1」という。)を得
た。充填剤−1の層間に挿入された有機アンモニウムイ
オン化合物は、X線回折装置(理学電機社製、RINT
2000、CuKα−40kV、20mA)を用いて層
間距離を測定し、層間距離が、16.8Åに増大する
(合成マイカの層間距離;9.6Å)ことから確認でき
る。また、有機アンモニウムイオン化合物の含有量は、
示差熱熱重量同時測定装置(セイコー電子社製、TG/
DTA220)を用いて測定され、その結果は22質量
%であった。
【0028】また、無機充填剤として、タルク(ハヤシ
化成社製、ミクロンホワイト)(以下「充填剤−2」と
いう。)、およびガラス繊維(旭ファイバーグラス社
製、CS03MAFT554)(以下「充填剤−3」と
いう。)を用いた。
【0029】N−ビニルカルボン酸アミド系樹脂とし
て、ポリ(N−ビニルアセトアミド)樹脂(昭和電工社
製、ノニオレックスNA−010F)(以下「PNV
A」という。)を用いた。
【0030】実施例1〜6、比較例1〜5 表1に各成分の種類及び配合表を示した。ポリアセター
ル樹脂、無機充填剤及びN−ビニルカルボン酸アミド系
樹脂をヘンシェルミキサーを用いて予備混合した後、同
方向二軸押出機(東芝機械社製 TEM37BS)を用
いてペレットを得た。得られたペレットを射出成形機
(住友重工業社製、サイキャップ75t)にて平板状試
験片(100×100×2mm)を作成し、評価を行っ
た。その結果を表2に示す。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【発明の効果】本発明の複合材料は、白色度、表面平滑
性に優れることから、各種成形品に加工し、電気・電子
部品材料、自動車部品、家電製品材料、機械部品材料な
ど幅広い分野に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 純一 神奈川県川崎市川崎区千鳥町3−2 昭和 電工株式会社総合研究所川崎研究室内 Fターム(参考) 4J002 BJ002 CB001 DA016 DA036 DA066 DE096 DE106 DE116 DE136 DE146 DE186 DE236 DG046 DG056 DJ006 DJ016 DJ026 DJ036 DJ046 DJ056 DK006 DL006 EN137 FA016 FA046 FA082 FA086 FB086 FD016 GN00 GQ01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)ポリアセタール樹脂、(b)無機
    充填剤および(c)N−ビニルカルボン酸アミド系樹脂
    からなるポリアセタール複合材料。
  2. 【請求項2】 (a)ポリアセタール樹脂 100質量
    部、(b)無機充填剤 0.01〜100質量部および
    (c)N−ビニルカルボン酸アミド系樹脂0.01〜1
    0質量部からなる請求項1記載のポリアセタール複合材
    料。
  3. 【請求項3】 N−ビニルカルボン酸アミド系樹脂が、
    N−ビニルアセトアミドの重合体、またはN−ビニルア
    セトアミドと共重合可能なモノマーを全モノマー中50
    質量%未満含有するコモノマーとの共重合体であること
    を特徴とする請求項1記載のポリアセタール複合材料。
  4. 【請求項4】 無機充填剤が、膨潤性層状珪酸塩に有機
    アンモニウムイオン化合物を処理してなる珪酸塩複合体
    であることを特徴とする請求項1記載のポリアセタール
    複合材料。
  5. 【請求項5】 有機アンモニウムイオン化合物が、一般
    式R1234+[式中のR1 2 3 4は同一又は
    異なり、炭素数1〜40のアルキル基、水素原子、もし
    くは(CH2CH2O)n5基(R5は炭素数1〜5のアル
    キル基または水素原子、n≧1)であり、かつR1〜R4
    のうち一つ以上が(CH2CH2O) n5基]であること
    を特徴とする請求項4記載のポリアセタール複合材料。
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