JPH1081510A - 珪酸塩トリアジン複合体及びそれを含有する難燃性樹脂複合体 - Google Patents

珪酸塩トリアジン複合体及びそれを含有する難燃性樹脂複合体

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JPH1081510A JP19010297A JP19010297A JPH1081510A JP H1081510 A JPH1081510 A JP H1081510A JP 19010297 A JP19010297 A JP 19010297A JP 19010297 A JP19010297 A JP 19010297A JP H1081510 A JPH1081510 A JP H1081510A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規な珪酸塩トリアジン複合体及びこれを含
有する機械的強度及び耐熱性に優れ、成形性、寸法安定
性が良好な難燃性樹脂複合体を提供する。 【解決手段】 膨潤性層状珪酸塩に、正電荷を有する基
を少なくとも1つ有するトリアジン系化合物誘導体をイ
ンターカレーションして得られる珪酸塩トリアジン複合
体である。また、該珪酸塩トリアジン複合体(A)0.
1〜40重量%および熱可塑性樹脂(B)99.9〜6
0重量%からなる難燃性樹脂複合体である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な珪酸塩トリ
アジン複合体及びこれを含有する機械的強度及び耐熱性
に優れ、成形性、寸法安定性が良好な難燃性樹脂複合体
に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジニアリングプラスチックとして用
いられているポリフェニレンサルファイト(PPS)、
ポリスルフォン、芳香族ポリエステル、ポリオキシメチ
レン(POM)、ポリブチレンテレフタレート(PB
T)、ポリアミド樹脂等は、自消性ポリマーであり、米
国アンダーライズ・ラボラトリーの安全規格UL−94
の難燃性はV−2にランクされており、電子部品材料と
して好適な性能を有している。
【0003】一方、エンジニアリングプラスチックの機
械的強度、耐熱性等を改良する目的で層状珪酸塩との複
合材が提案されている。例えば、層状珪酸塩の層間に有
機カチオンを挿入した層間化合物の存在下でポリアミド
モノマーを重合し珪酸塩を超微細分散させた複合体(特
開昭62−74957号公報、特開昭62−25242
6号公報、特開昭63−221125号公報、特開昭6
3−230766号公報、特開昭64−9202号公報
等)、層間化合物をポリアミドモノマーあるいは有機溶
媒等で層状珪酸塩の層間を拡げた後、ポリアミドと混合
あるいは溶融混練する方法(特開平2−173160号
公報、特開平2−305828号公報、特開平6−41
346号公報、特開平7−70357号公報等)等が挙
げられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の方法では、モノマーを層間に挿入しやすくするため
に、有機化合物イオンで底面間距離を20Å以上に拡げ
る必要がある。そのため、複合体中に自燃性の有機化合
物イオンが比較的多く存在するため難燃性が大幅に低下
するという問題があった。本発明は、かかる問題を解決
するためになされたものであり、機械的強度及び耐熱性
に優れ、成形性、寸法安定性が良好な難燃性樹脂複合体
を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を重ねた結果、正電荷を有する基を導入することにより
上記問題が解決できることを見出し、かかる知見に基づ
いて本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、
膨潤性層状珪酸塩に、正電荷を有する基を少なくとも1
つ有するトリアジン系化合物誘導体をインターカレーシ
ョンした珪酸塩トリアジン複合体を提供するものであ
る。また、上記珪酸塩トリアジン複合体(A)0.1〜
40重量%および熱可塑性樹脂(B)99.9〜60重
量%からなる難燃性樹脂複合体を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明における膨潤性層状珪酸塩
としては、膨潤性粘土化合物が挙げられる。該粘土化合
物の例としては、珪酸マグネシウムまたは珪酸アルミニ
ウムから構成される層状フィロ珪酸鉱物等が挙げられ
る。その具体例としては、モンモリロナイト,サポナイ
ト,バイデライト,ヘクトライト,ノントロナイト,ス
ティブンサイト等のスメクタイト系粘土鉱物、トリオク
タヘドラルバーミキュライト,ジオクタヘドラルバーミ
キュライト等のバーミキュライト類、マスコバイト、フ
ロゴバイト、バイオタイト、レピドライト、バラゴナイ
ト、テトラシリシックマイカ等のマイカ類などが例示さ
れる。さらに、タルクにフッ素処理を行って膨潤性マイ
カに合成した化合物、あるいは水熱合成によって上記の
ような構造を得たものでもよい。さらに、層間に担持さ
れているカチオンに、ナトリウム、カリウム、リチウ
ム、マグネシウム、銅、アルミニウム等異なる同種のイ
オンの置換による種々の化合物も利用できる。
【0007】膨潤性層状珪酸塩の層電荷密度は、通常4
0〜150Å2 /chargeであり、40〜100Å
2 /chargeが好ましい。層電荷密度が40Å2
charge未満のものは現状では存在しない。また、
150Å2 /chargeを超えると分散性に劣る傾向
が見られる。また、膨潤性層状珪酸塩の陽イオン交換容
量は、通常100g当り25〜200ミリ当量であり、
50〜150ミリ当量が好ましい。陽イオン交換容量が
25ミリ当量未満になると分散性の点で、一方200ミ
リ当量を超えると珪酸塩の層間結合力が強固になりすぎ
弊害が見られるようになる。
【0008】また、本発明におけるトリアジン系化合物
誘導体は、正電荷を有する基を少なくとも1つ有するト
リアジン系化合物であり、トリアジン系化合物とルイス
酸化合物を酸・塩基反応させることにより得ることがで
きる。トリアジン系化合物としては、メラミン化合物、
シアヌル酸化合物、シアヌル酸メラミン化合物等が挙げ
られる。メラミン化合物の具体例としては、メラミン、
N−エチレンメラミン、N,N’,N”−トリフェニル
メラミン等が例示される。シアヌル酸化合物の具体例と
しては、シアヌル酸、イソシアヌル酸、トリメチルシア
ヌレート、トリスメチルイソシアヌレート、トリエチル
シアヌレート、トリスエチルイソシアヌレート、トリ
(n−プロピル)シアヌレート、トリス(n−プロピ
ル)イソシアヌレート、ジエチルシアヌレート、N,
N’−ジエチルイソシアヌレート、メチルシアヌレー
ト、メチルイソシアヌレート等が例示される。シアヌル
酸メラミン化合物は、シアヌル酸化合物とメラミン化合
物との等モル反応物であって、例えばメラミンの水溶液
とシアヌル酸の水溶液とを混合し、約90〜100℃の
温度で攪拌下反応させて得られる。生成物は白色の固体
で、微粉末に粉砕して使用する。また、市販品をそのま
ま、あるいは粉砕して使用できる。
【0009】一方、ルイス酸化合物は、電子対受容体で
あり、例えば塩酸,硫化水素等の水素酸、硫酸,硝酸,
酢酸,燐酸等のオキソ酸、エチルキサントゲン酸等のチ
オ酸、塩化ハロゲン化アルキル、酸ハロゲン化物等が例
示される。
【0010】また、酸・塩基反応の方法としては、塩基
であるトリアジン系化合物を水あるいはアルコールで十
分に溶媒和させた後、ルイス酸を加え、攪拌しメラミン
化合物誘導体溶液を生成する。生成した誘導体は、この
まま溶液の状態で使用できるし、誘導体を抽出して用い
てもよい。また、市販品をそのまま、もしくは水に溶解
して使用してもよい。ルイス酸化合物の添加量は、トリ
アジン系化合物1モルに対して0.01〜3モルが好ま
しく、0.1〜1モルが好適である。
【0011】本発明の(A)珪酸塩トリアジン複合体
(以下「珪酸塩複合体」という)は、前記膨潤性層状珪
酸塩にトリアジン系化合物誘導体をインターカレーショ
ンすることにより得られる。インターカレーションの方
法としては、膨潤性層状珪酸塩粉末を水またはアルコー
ルで十分溶媒和させた後、トリアジン系化合物誘導体を
加えて攪拌し、珪酸塩の層間に存在する金属カチオンを
トリアジン系化合物カチオンと置換させる。その後、生
成した沈殿物を濾過、乾燥して珪酸塩複合体が得られ
る。このとき、未置換のトリアジン化合物誘導体を洗浄
し除去してもよい。トリアジン系化合物誘導体の添加量
は、膨潤性層状珪酸塩の陽イオン交換容量に対して0.
1〜100当量が好ましく、特に0.3〜10当量が好
適である。また、本発明に用いる珪酸塩複合体は、10
Å以上20Å未満の底面間距離を有するものが好まし
い。
【0012】本発明における(B)熱可塑性樹脂として
は、特に限定されるものはなく、ポリアミド6、ポリア
ミド66等のポリアミド樹脂、ポリフェニレンサルファ
イド(PPS)、ポリスルフォン、芳香族ポリエステ
ル、ポリオキシメチレン(POM)、ポリブチレンテレ
フタレート(PBT)等が例示される。
【0013】本発明の樹脂複合体は、前記(A)珪酸塩
複合体と(B)熱可塑性樹脂とを混合して得られる。混
合方法には、特に制限するものはないが、熱可塑性樹脂
を溶融した状態で機械的せん断力を加えながら混合する
ことが肝要である。具体的には、珪酸塩複合体と熱可塑
性樹脂をタンブラー、ヘンシェルミキサー、リボンミキ
サー等で混合した後、バンバリーミキサー、ローター付
コンティニュアスミキサー、二軸押出機等の溶融混練装
置で溶融混練する方法が挙げられる。なお、ポリアミド
樹脂を用いる場合は、該樹脂が縮重合系樹脂であるた
め、カプロラクタム等のポリアミド樹脂原料やオリゴマ
ーに添加し、押出機等で溶融重合を行いながらせん断混
合する方法、該溶融重合途中や溶融重合後ペレタイズす
る前に混合し、ポリアミド複合体を製造する方法でもよ
い。
【0014】本発明の難燃性樹脂複合体は、珪酸塩複合
体0.1〜40重量%と熱可塑性樹脂99.9〜60重
量%からなり、珪酸塩複合体の組成割合は好ましくは
0.5〜35重量%であり、特に1〜30重量%が好適
である。珪酸塩複合体の組成割合が0.1重量%未満で
は機械的強度および耐熱性の改良効果が劣る。一方、4
0重量%を超えると分散性が不十分となるので好ましく
ない。
【0015】本発明においては、上記の方法により、熱
可塑性樹脂マトリックス中に層状珪酸塩が底面間距離が
10Å以上、珪酸塩層の長さ300Å以上で均一に分散
した複合体を得ることができる。これにより、曲げ弾性
率や引張強度などの機械的特性や、軟化温度などの耐熱
性に非常に優れた樹脂複合体を得ることができる。さら
に、珪酸塩複合体は、層間にトリアジン系化合物誘導体
が存在するため、ポリアミド複合体の場合、難燃性を改
良できるだけでなく、イオン結合などの化学的相互作用
を生じるため、従来の複合体では問題となっていた発
泡、モールドデポジット、ブリードアウトといった現象
を改良することができる。
【0016】本発明の樹脂複合体は、膨潤性層状珪酸塩
が5層以下の積層状態で均一に分散しているため、燃焼
に際して熱可塑性樹脂マトリックスは珪酸塩層により遮
蔽され、空気との接触が妨げられるため乾留作用によっ
て有機物が炭化し難燃性が向上するものと推測される。
また、他の添加剤、例えば、有機リン系化合物等の難燃
剤、抗酸化剤等の添加によるブリードアウト等を押さえ
る効果もある。
【0017】また、本発明の樹脂複合体は、重合法、溶
媒膨潤化法など従来の分散方法に比べ簡略化された工程
で製造でき、経済的、かつ効果的である。すなわち、
(1)本発明の樹脂複合体は通常の混練機を用いて製造
されるので、重合方法に比べ工程が非常に簡単である。
(2)珪酸塩複合体が熱可塑性樹脂中で溶融混練される
ことで珪酸塩層が剥離、分散するため、層状珪酸塩の粉
砕や混合方法が簡略化でき、かつ過粉砕によるアスペク
ト比の低下も生じない。(3)本発明の樹脂複合体は直
接射出成形や加熱圧縮成形などが利用でき、経済的、か
つ効果的に目的とする成形品を得ることができる。さら
に、本発明の樹脂複合体には、当業界で慣用の添加剤、
例えば抗酸化剤、紫外線吸収剤、滑剤、帯電防止剤、着
色剤、補強材等を本発明の効果を損ねない範囲で添加し
てもよい。
【0018】
【実施例】次に、実施例によりさらに詳しく説明する。
なお、測定方法を以下に示す。 (1)陽イオン交換容量 メチレンブルー吸着量測定法(日本ベントナイト工業会
標準試験法、JBAS−107−91)に準拠した。 (2)珪酸塩複合体の層間距離 理学社製X線回折装置(RINT2000)を用いて粉
末X線回折法により測定した。 (3)珪酸塩複合体のメラミン誘導体含有量 理学社製示差熱/熱天秤測定(TG−DTA)装置を用
いて熱重量測定により行った。 (4)曲げ弾性率 ASTM D791に準拠した。 (5)耐熱性(熱変形温度) ASTM D648に準拠し、18.5kg/cm
2 (264psi)の荷重が作用するように試験片の中
央部に5分間荷重をかけ、2℃/分の速度で昇温して測
定した。
【0019】(6)分散性 ウルトラミクロトームを用いて試験片から超薄切片(厚
さ約100nm)を作製し、透過型電子顕微鏡を用いて
珪酸塩層粒子を測定した。分散状態は次の4段階で評価
した。 ◎ ・・・・ 5層以下の珪酸塩積層体が全体の80%以上で、かつ均一に分 散 ○ ・・・・ 5層以下の珪酸塩積層体が全体の50%以上80%未満で、か つ均一に分散 △ ・・・・ 5層以下の珪酸塩積層体が全体の50%未満で分散 × ・・・・ 5層以上の珪酸塩積層体が大部分で分散性が悪い
【0020】(7)難燃性 試験片(長さ;5インチ×厚さ;1/2インチ×幅;1
/3インチ)を用いて米国UL−94に準拠した。ま
た、厚さ;1/64インチの試験片も用いた。 (8)モールドデポジット 射出成形機を用いて、シリンダー温度270℃、ホッパ
ー温度270℃、ノズル温度280℃、計量47mm、
金型温度40℃、冷却10秒の条件でカラープレート
(100mm×100mm、厚さ2mm)を300ショ
ット成形後、金型のパーティングラインの付着物量を測
定した。 (9)ブリードアウト 上記カラープレート10枚を温度40℃、湿度95%R
Hの恒温恒室槽内に500時間放置した後、目視により
次の4段階で評価した。 ◎ ・・・・ ブリードアウト なし ○ ・・・・ ブリードアウト 1枚 △ ・・・・ ブリードアウト 2〜3枚 × ・・・・ ブリードアウト 4枚以上
【0021】また、熱可塑性樹脂として下記の樹脂を用
いた。 ポリアミド樹脂; PA−1:相対粘度(JIS K6810に準じて測
定)が2.37であるナイロン6(昭和電工社製) PA−2:相対粘度が2.61であるナイロン66(昭
和電工社製) PA−3:相対粘度が2.34であるナイロン66(昭
和電工社製) ポリオキシメチレン(POM);ジュラコンM90−4
4(ポリプラスチック社製) ポリブチレンテレフタレート(PBT);C7000
(帝人社製) ポリフェニレンサルファイド(PPS);フォートロン
0220A9(ポリプラスチック社製)
【0022】さらに、珪酸塩複合体(SC)を次の方法
で調製した。 SC−1:メラミン(80mmol、市販試薬)の水溶
液に塩酸(80mmol)を加え、60℃で1時間攪拌
し、メラミン誘導体水溶液を調製した。得られた溶液
を、陽イオン交換容量が80meq/100gであり、
層間距離が9.6Åであるフッ素型合成マイカ(コープ
ケミカル社製、ME−100)100gの水懸濁液に添
加した後、60℃で6時間攪拌した。生成した沈殿物を
洗浄、濾過、乾燥、粉砕し、平均粒径が5μmの複合体
を得た。得られた複合体の層間距離は12.7Åであ
り、メラミン誘導体含有量は16重量%であった。 SC−2:上記と同様の方法で、フッ素型合成マイカ1
00g、シアヌル酸(80mmol、市販試薬)および
塩酸(80mmol)から複合体を調製した。得られた
複合体の層間距離は13Åであり、シアヌル酸誘導体含
有量は15重量%であった。 SC−3:同様にして、フッ素型合成マイカ100g、
シアヌル酸メラミン(80mmol、市販試薬)および
塩酸(80mmol)から複合体を調製した。得られた
複合体の層間距離は14.6Åであり、シアヌル酸メラ
ミン誘導体含有量は24重量%であった。
【0023】また、比較例用として、次の親油性層状化
合物(OC)を用いた。 OC:フッ素型合成マイカ100gをビーカー内の蒸留
水に浸漬し、攪拌して懸濁液とした。この懸濁液を60
℃で攪拌しながら、塩化ジオクタデシルジメチルアンモ
ニウム80mmol(市販試薬)を添加し、6時間攪拌
した。以下は上記と同様にして層状化合物を得た。得ら
れた層状化合物の層間距離は35Åであり、有機カチオ
ン含有量は40重量%であった。
【0024】実施例1〜17、比較例1〜8 表1に示す種類および配合量で、同方向二軸混練機(神
戸製鋼所社製、KTK−30)を用いて溶融混練し、樹
脂複合体及び樹脂複合体組成物を得た。得られた各複合
体または組成物を射出成形機(FANAC社製、mod
el100型)を用いて試験片を作製した。試験片によ
る各種物性の測定結果を表2に示す。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】
【発明の効果】本発明の樹脂複合体及び樹脂複合体組成
物は、機械的強度及び耐熱性に優れ、成形性、寸法安定
性が良好で、かつモールドデポジット性、発泡およびブ
リードアウト性が改良された難燃性材料であり、自動車
部品、家電製品、航空機部品、建築材料など多方面の分
野に好適に用いられるので有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09C 1/30 C09C 1/30

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 膨潤性層状珪酸塩に、正電荷を有する基
    を少なくとも1つ有するトリアジン系化合物誘導体をイ
    ンターカレーションして得られる珪酸トリアジン塩複合
    体。
  2. 【請求項2】 膨潤性層状珪酸塩は、電荷密度が40〜
    150Å2 /chargeであり、底面間距離d(00
    1)が7〜15Åであり、かつ陽イオン交換量が100
    gあたり50〜200ミリ当量である請求項1記載の珪
    酸塩トリアジン複合体。
  3. 【請求項3】 トリアジン系化合物誘導体を膨潤性層状
    珪酸塩の陽イオン交換容量に対し0.1〜100当量含
    有し、かつ底面間距離が20Å未満である請求項1また
    は請求項2記載の珪酸塩トリアジン複合体。
  4. 【請求項4】 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記
    載の珪酸塩トリアジン複合体(A)0.1〜40重量%
    および熱可塑性樹脂(B)99.9〜60重量%からな
    る難燃性樹脂複合体。
  5. 【請求項5】 膨潤性層状珪酸塩は、長さが300Å以
    上で、かつ5層以下の積層状態で熱可塑性樹脂マトリッ
    クス中に均一に分散していることを特徴とする請求項4
    記載の難燃性樹脂複合体。
  6. 【請求項6】 請求項4または請求項5記載の難燃性樹
    脂複合体100重量部とトリアジン系化合物3〜10重
    量部からなる難燃性樹脂複合体組成物。
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