JP2001130398A - ブレーキマスタシリンダ - Google Patents
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Abstract
接続ポートと第1圧力室を連通させる連通路(キャップ
に設けた連通路)の構成を改善すること。 【解決手段】 第1圧力室R1が、第1ピストン31の
後退位置にて、ピストンポート31a、第1連通路(連
通溝26a)、キャップ12に設けた第2連通路を通し
て、リザーバ接続ポート11bに連通するブレーキマス
タシリンダにおいて、前記第1連通路をシールカップ2
4の後方に近接して設け、前記第2連通路を、シールカ
ップ24の外径より大径でシールカップ24の後方に近
接して形成されてキャップ12の内周に向けて開口し前
記第1連通路に連通する環状溝12dと、キャップ12
の外周から環状溝12dの前方外周部位に向けて穿設さ
れて環状溝12dとリザーバ接続ポート11bを連通さ
せリザーバ接続ポート11bに向けて上方に傾斜する連
通孔12eによって構成した。
Description
置に使用されるマスタシリンダすなわちブレーキマスタ
シリンダに関する。
一端にて開口する内孔を有したボディと、このボディの
内孔開口部に組付けられて前記ボディとによってシリン
ダハウジングを構成するキャップと、このキャップを通
して前記シリンダハウジング内に嵌挿されて軸方向へ摺
動可能な第1ピストンと、この第1ピストンに対して同
軸的に配置されて前記シリンダハウジング内にて軸方向
へ摺動可能な第2ピストンとを備えて、前記第1ピスト
ンと前記第2ピストン間に形成される第1圧力室が、前
記第1ピストンの後退位置にて、前記第1ピストンに設
けられて前記第1圧力室に連通するピストンポートと、
前記第1ピストンと前記キャップ間に介装したシールカ
ップの背部に設けられて前記ピストンポートに連通する
第1連通路と、前記キャップに設けられて前記第1連通
路に連通する第2連通路と、前記キャップと前記ボディ
間に形成されて前記第2連通路に連通する環状通路を通
して、前記ボディの上部に設けたリザーバ接続ポートに
連通するようにしたもの(タンデム式マスタシリンダ)
があり、例えば特開平11−198794号公報に示さ
れている。
タシリンダにおいては、シールカップの後方(背部)に
て第1ピストンを軸方向へ摺動可能に支持するガイド
(ピストンガイド部)がキャップの内周部に一体的に設
けられていて、このガイドの内周部に第1連通路(第1
ピストンの後退位置にてピストンポートに連通する通
路)が設けられている。この第1連通路は、ガイドの前
方内周に形成されたストレート内孔と、このストレート
内孔の後端から後方に向けて拡径するテーパー内孔によ
って構成されている。
(上述した第1連通路とボディとキャップに形成された
環状通路とを連通させる通路)が、キャップの外周面に
開口して環状通路に連通し第1ピストンの中心軸に対し
て所定の傾斜角で内周に向けて直線状に延びる第1連通
孔と、上述した第1連通路におけるテーパー内孔の途中
に開口して連通し第1連通孔より大きい傾斜角で外周に
向けて直線状に延びて第1連通孔に連通接続される第2
連通孔によって構成されている。
キマスタシリンダにおいては、上述したように第2連通
路が第1連通孔と第2連通孔によって構成されていて、
第2連通孔がテーパー内孔の途中に開口しているため、
リザーバからリザーバ接続ポートと環状通路を通して第
1連通路に流れるブレーキ液は、第2連通路の第1連通
孔と第2連通孔及び第1連通路のテーパー内孔小径部と
ストレート内孔を通して第1圧力室に向けて流れる。
ブレーキ液が的確に流れず、テーパー内孔の大径部位に
残留するエアーを的確に抜き取ることができなくて、同
部位にエアーが残留するおそれがある。なお、上記した
公報のブレーキマスタシリンダにおいては、後端にてテ
ーパー内孔の大径部位に開口し前端にてシールカップの
背面に開口するバイパス通路がガイドに設けられている
ため、第1圧力室が負圧となるとき、リザーバからテー
パー内孔の大径部位に補充されるブレーキ液がバイパス
通路とシールカップのリップ部を通して第1圧力室に補
充されるのに伴って、テーパー内孔の大径部位に残留す
るエアーがブレーキ液とともに第1圧力室に流出するも
のの、上述した第1連通路と第2連通路の構成に改善の
余地がある。
通孔と第2連通孔によって構成されていて、第1連通孔
と第2連通孔のそれぞれはドリル加工等により容易に加
工することができるものの、第1連通孔の後端(内端)
と第2連通孔の前端(外端)を一致させて第1連通孔と
第2連通孔を的確に連通接続させるためには、第1連通
孔のドリル加工位置と第2連通孔のドリル加工位置を一
致させる必要があって、高い加工精度が要求され、生産
コストが高くなる。
に対処すべくなされたものであり、上記した形式のブレ
ーキマスタシリンダにおいて、前記第1連通路を前記シ
ールカップの後方に近接して設けるとともに、前記キャ
ップに設けた第2連通路を、前記シールカップの外径よ
り大径で前記シールカップの背面に近接して形成されて
前記キャップの内周に向けて開口し前記第1連通路に連
通する環状溝と、前記キャップの外周から前記環状溝の
前方外周部位に向けて穿設されて前記環状溝とリザーバ
接続ポートを連通させ前記リザーバ接続ポートに向けて
上方に傾斜する連通孔によって構成したこと(請求項1
に係る発明)に特徴がある。
ルカップの背部に組付けられて前記第1ピストンを軸方
向へ摺動可能に支持するガイドの前端部に設けられた連
通溝が前記第1連通路であること(請求項2に係る発
明)、または前記環状溝の外周壁を前方に向けて大径と
なるテーパー形状とすること(請求項3に係る発明)が
望ましい。さらに、前記キャップと前記ボディとの間に
形成されるとともに前記第2連通路と前記リザーバ接続
ポートとの間に位置して前記第2連通路と前記リザーバ
接続ポートとを連通する環状通路を備えること(請求項
4に係る発明)が望ましい。
ンダ(請求項1に係る発明)においては、第1連通路を
シールカップの後方に近接して設けるとともに、第2連
通路を上述した環状溝と連通孔によって構成したため、
当該ブレーキマスタシリンダを車両に組付ける際に行わ
れる周知のエアー抜き作業においては、ブレーキ液が第
2連通路の連通孔と環状溝及びシールカップの背面に近
接して設けた第1連通路を通して第1圧力室に向けて流
れる。
ップの外径より大径でキャップの内周に向けて開口し第
1連通路に連通するものであり、また第2連通路の連通
孔はキャップの外周から環状溝の前方外周部位に向けて
穿設されたものであるため、周知のエアー抜き作業が行
われるときには、ブレーキ液が第1連通路と第2連通路
を澱みなく的確に流れる。したがって、周知のエアー抜
き作業によって第1連通路と第2連通路に残留するエア
ーを的確に抜き取ることができる。
ディの上部に設けたリザーバ接続ポートに連通する通
路)に向けて上方に傾斜しているため、仮にエアーが第
1連通路と第2連通路のブレーキ液中に混入していて
も、そのエアーはその浮力によって第1連通路から第2
連通路の環状溝と連通孔を通して環状通路に至り、この
環状通路からリザーバ接続ポートを通してリザーバへと
排出されて、当該ブレーキマスタシリンダ内に残留する
ことはない。したがって、当該ブレーキマスタシリンダ
の性能が良好に維持される。
ダ(請求項1に係る発明)においては、第2連通路がキ
ャップに形成される環状溝と連通孔によって構成されて
いて、環状溝は旋盤加工等によって容易に加工でき、ま
た連通孔はドリル加工等によって容易に加工できる。ま
た、連通孔は環状溝の前方外周部位に向けて穿設される
ものであって、周方向の加工精度は全く要求されないた
め、低コストにて生産することができる。
プの後方に組付けられて第1ピストンを軸方向へ摺動可
能に支持するガイドの前端部に設けられた連通溝が第1
連通路である場合(請求項2に係る発明)においては、
ガイドをキャップとは別体で樹脂にて成形する際に連通
溝を一体的に成形することができて、低コストにて生産
することができる。
長、すなわちガイドの前端部に設けた連通溝の第2連通
路に連通する部位からシールカップの背面までの長さを
短くし得る。したがって、当該ブレーキマスタシリンダ
が車両に組付けられて使用される場合において、第1ピ
ストンが後退位置に向けて急激に戻されて第1圧力室が
負圧となるときの第1圧力室へのブレーキ液の吸い込み
性(シールカップのリップ部を通して第1圧力室にブレ
ーキ液が補充されるときの性能)を良好とすることがで
きて、当該ブレーキマスタシリンダの性能を向上させる
ことができる。
の外周壁を前方に向けて大径となるテーパー形状とした
場合(請求項3に係る発明)においては、環状溝におけ
るテーパー形状の外周壁が誘導機能を発揮するため、第
2連通路の連通孔から第1連通路へのブレーキ液の流動
性および第1連通路と第2連通路の環状溝から第2連通
路の連通孔へのエアーの排出性を良好とすることができ
る。
プと前記ボディとの間に形成されるとともに前記第2連
通路と前記リザーバ接続ポートとの間に位置して前記第
2連通路と前記リザーバ接続ポートとを連通する環状通
路を備える場合(請求項4に係る発明)においては、キ
ャップとボディ間に形成される環状通路によってキャッ
プに設けた第2連通路とボディに設けたリザーバ接続ポ
ートを容易かつ的確に連通させることができる。
面に基づいて説明する。図1に示した本発明によるブレ
ーキマスタシリンダは、ボディ11とキャップ12(カ
バーと言うこともある)によって構成されるシリンダハ
ウジング10と、このシリンダハウジング10に組付け
たシールカップ21、スペーサ22、スリーブ23、シ
ールカップ24、スペーサ25、ガイド26と、第1ピ
ストン31、第2ピストン32とを備えている。
端)にて開口する段付の内孔11aを有するとともに、
リザーバ(図示省略)にコネクタ19を介して接続され
るリザーバ接続ポート11b,11cと、ブレーキ配管
を介してホイールシリンダ(共に図示省略)に接続され
る送出ポート11d,11eを有していて、内孔11a
の開口端部にはめねじ部11fが形成されている。ま
た、ボディ11の内孔11aには、ボディ11と第2ピ
ストン32間に形成されて送出ポート11eが連通する
第2圧力室R2を液密的にシールする環状のシールカッ
プ21がスペーサ22とともに組付けられている。スペ
ーサ22は、環状に形成されていて、シールカップ21
とスリーブ23間に介装されており、内外周にて軸方向
の液流通を許容するとともに、第2圧力室R2に圧力が
発生したときにシールカップ21の一部が後述するスリ
ーブ23の連通溝23aに食い込むことを抑制する。
ねじ部11fに螺合するおねじ部12aを中間部外周に
有するとともに、ボディ11の内孔11aに嵌合してス
リーブ23の小径部を収容する筒部12bを有してい
る。また、キャップ12は、Oリング13,14を介し
てボディ11に液密的に組付けられていて、シールカッ
プ21,スペーサ22及びスリーブ23を筒部12bの
端面にて抜け止めするとともに、環状のシールカップ2
4,スペーサ25及びガイド26を段付内孔12cの右
端段部12c1にて抜け止めしている。スペーサ25
は、環状に形成されていて、シールカップ24とガイド
26間に介装されており、内外周にて軸方向の液流通を
許容するとともに、第1圧力室R1に圧力が発生したと
きにシールカップ24の一部が後述するガイド26の連
通溝26aに食い込むことを抑制する。
のシールカップ15が組付けられ、キャップ12の右端
部外周にはOリング16が組付けられている。Oリング
13はキャップ12の左端部外周に組付けられてボディ
11とキャップ12間を液密的にシールしており、Oリ
ング14はOリング13より右方にてボディ11の内周
に組付けられてボディ11とキャップ12間を気密かつ
液密的にシールしている。シールカップ15はキャップ
12と第1ピストン31間を気密かつ液密的にシールし
ており、Oリング16はブレーキブースタのハウジング
(図示省略)とキャップ12間を気密的にシールするも
のである。なお、キャップ12の右端外周は六角形状に
形成されていて、この部位を工具にて回転することによ
り、キャップ12がボディ11に脱着される。
状の樹脂成形品であって、左端部内周には環状のシール
カップ27が組付けられ、左端部外周にはOリング28
が組付けられており、ボディ11の内孔段部とキャップ
12の筒部12b端面によって挟持されている。シール
カップ27はスリーブ23と第2ピストン32間を液密
的にシールしており、Oリング28はスリーブ23とボ
ディ11間を液密的にシールしている。
23b,23cが設けられるとともに、突起23dと開
口部23eが設けられている。連通溝23aは、スリー
ブ23の大径左端部に傾斜して形成されていて、周方向
にて所定の間隔で複数個設けられており、ボディ11と
スリーブ23間に形成される環状通路P1を通してリザ
ーバ接続ポート11cに常に連通するとともに、スペー
サ22と第2ピストン32間の隙間を通して第2ピスト
ン32に設けたピストンポート32aに連通している。
方向に沿って直線状に設けられていて、周方向にて所定
の間隔で複数個設けられており、両ピストン31,32
間に形成される第1圧力室R1と各シールカップ24,
27のカップ凹部を常に連通させている。連通溝23c
は、スリーブ23の小径部外周に軸方向に沿って形成さ
れるととともにスリーブ23の外周段部に径方向に沿っ
て形成されてL字状となっていて、周方向にて所定の間
隔で複数個設けられており、一端にてボディ11とスリ
ーブ23間に形成される環状通路P2を通して送出ポー
ト11dに常に連通し他端にてシールカップ24のカッ
プ凹部に常に連通している。
に形成されていて、軸方向に突出しており、シールカッ
プ24のカップ凹部に突入している。開口部23eは、
スリーブ23の小径部の全部と大径部の一部にわたって
形成されていて、軸方向に延びており、径方向にて開口
して第1圧力室R1を送出ポート11dに常に連通させ
るとともに、小径右端部(第1ピストン31側端部)に
て軸方向にも開口している。
ていて、キャップ12の内孔12cに組付けられてお
り、外周から両端にまで延びる連通溝26aが設けられ
ている。連通溝26aは、ガイド26の外周に軸方向に
沿って形成されるととともにガイド26の両端部に径方
向に沿って形成されてコ字状となっていて、周方向にて
所定の間隔で複数個設けられており、シールカップ24
の背面に近接してスペーサ25とにより第1連通路を形
成している。
ップ12に設けた環状溝12d及び連通孔12e(周方
向にて所定の間隔で複数個設けられている)からなる第
2連通路と、ボディ11とキャップ12間に形成される
環状通路P3とを通して、リザーバ接続ポート11bに
常に連通するとともに、スペーサ25と第1ピストン3
1間の隙間を通して、第1ピストン31に設けたピスト
ンポート31aに連通し、ガイド26の後端部分にてキ
ャップ12と第1ピストン31間の隙間を通してシール
カップ15のカップ凹部に常に連通している。
ールカップ24の外径より大径で、シールカップ24の
背面に近接して形成されていて、その外周壁が前方に向
けて大径となるテーパー形状に形成されており、キャッ
プ12の内周に向けて開口してガイド26の連通溝26
aに連通している。また、連通孔12eは、キャップ1
2の外周から環状溝12dの前方外周部位に向けて穿設
されていて、環状溝12dと環状通路P3を連通させて
おり、環状通路P3に向けて上方に傾斜している。な
お、連通孔12eは、リザーバ接続ポート11bをガイ
ド26より前方に配置させるために有効な構成であり、
かかる構成によれば当該ブレーキマスタシリンダの車両
への搭載性が良好となる。
2を通してシリンダハウジング10内に嵌挿されてい
て、スリーブ23とガイド26によって軸方向へ摺動可
能に支持されている。また、第1ピストン31は、第2
ピストン32との間に介装した第1スプリングS1によ
って図1の右方に向けて付勢されていて、第1ロッド3
3と第1リテーナ34と第1スプリングリテーナ35に
よって第2ピストン32に対する後退量(第1スプリン
グS1の取付長でもある)が規定されている。
1リテーナ34を介して第1ピストン31に一体的に組
付けられていて、第1ピストン31と一体的に軸方向へ
移動する。第1リテーナ34は、金属製で第1スプリン
グS1のスプリングリテーナを兼ねていて、第1ロッド
33の右端部に嵌着固定されるとともに、第1ピストン
31の内孔31bに圧入によって嵌合固定されている。
第1スプリングS1と第2ピストン32間に介装されて
いて、右端部にて第1ロッド33の頭部33aと左方に
向けて離脱可能に係合しており、左端に径外方に向けて
延びる突起35aを有している。突起35aは、中間部
が図示右方(軸方向)に折れ曲がった形状であり、スリ
ーブ23に設けた開口部23eを通してキャップ12の
段付内孔12cの大径部にまで延びていて、キャップ1
2の段付内孔12cに設けた大径段部12c2に対して
所定の隙間で対向しており、両ピストン31,32の後
退方向にて大径段部12c2と係合可能となっている。
ン31に対して同軸的に配置されていて、シリンダハウ
ジング10内にてスリーブ23によって軸方向へ摺動可
能に支持されている。また、第2ピストン32は、ボデ
ィ11との間に介装した第2スプリングS2によって図
1の右方に向けて付勢されていて、第2ロッド36と第
2リテーナ37と第2スプリングリテーナ38によって
図1右方への後退量(第2スプリングS2の取付長でも
ある)が規定されている。
2リテーナ37を介して第2ピストン32に一体的に組
付けられていて、第2ピストン32と一体的に軸方向へ
移動する。第2リテーナ37は、金属製で第2スプリン
グS2のスプリングリテーナを兼ねていて、第2ロッド
36の右端部に嵌着固定されるとともに、第2ピストン
32の内孔32bに圧入によって嵌合固定されている。
第2スプリングS2とボディ11間に介装されていて、
右端部にて第2ロッド36の頭部36aに所定の隙間
(第1スプリングリテーナ35の突起35aとキャップ
12の大径段部12c2間の隙間より小さい隙間)で対
向している。このため、第2スプリングS2が第2ロッ
ド36と第2リテーナ37と第2スプリングリテーナ3
8によって規定される取付長にまで延びる間では、第1
スプリングリテーナ35の突起35aがキャップ12の
大径段部12c2に係合しないように設定されている。
がキャップ12の大径段部12c2に係合(当接)する
のは、図1に示したように、当該ブレーキマスタシリン
ダが組み立てられた状態で搬送される場合において、第
1ピストン31、第2ピストン32、第1ロッド33、
第1リテーナ34、第1スプリングリテーナ35、第2
ロッド36、第2リテーナ37及び第2スプリングリテ
ーナ38等が自重等により一体的に右方へ移動する場合
であって、当該ブレーキマスタシリンダが車両に組付け
られた状態では、第1ピストン31及び第2ピストン3
2が図1に示した位置を後退限とするように調整され
る。
は、当該ブレーキマスタシリンダが車両に組付けられ、
シリンダハウジング10内にブレーキ液が充填された状
態にて、第1ピストン31が図1の左方に押し込まれて
軸方向移動すると、第1ピストン31のピストンポート
31aがシールカップ24を通過することにより、第1
圧力室R1とリザーバ接続ポート11bとの連通が遮断
されて第1圧力室R1内に圧力が生じる。
図1の左方に押し込まれて軸方向移動し、第2ピストン
32のピストンポート32aがシールカップ21を通過
することにより、第2圧力室R2とリザーバ接続ポート
11cとの連通が遮断されて第2圧力室R2内に圧力が
生じる。このため、第1圧力室R1から送出ポート11
d(ホイールシリンダに接続されるポート)に向けて圧液
が押し出されるとともに、第2圧力室R2から送出ポー
ト11e(ホイールシリンダに接続されるポート)に向け
て圧液が押し出されて制動作用が得られる。
5とガイド26の連通溝26aにより形成される第1連
通路をシールカップ24の背面に近接して設けるととも
に、この第1連通路を環状通路P3に連通させる第2連
通路をキャップ12に設けた環状溝12dと連通孔12
eによって構成したため、当該ブレーキマスタシリンダ
を車両に組付ける際に行われる周知のエアー抜き作業に
おいては、ブレーキ液が連通孔12eと環状溝12d及
びシールカップ24の背面に近接して設けた連通溝26
aを通して第1圧力室R1に向けて流れる。
2dはシールカップ24の外径より大径でキャップ12
の内周に向けて開口しガイド26の連通溝26aに連通
するものであり、またキャップ12に設けた連通孔12
eはキャップ12の外周から環状溝12dの前方外周部
位に向けて穿設されたものであるため、周知のエアー抜
き作業が行われるときには、ブレーキ液がキャップ12
の連通孔12e及び環状溝12dとガイド26の連通溝
26aにて澱みなく的確に流れる。したがって、周知の
エアー抜き作業によってキャップ12の連通孔12e及
び環状溝12dとガイド26の連通溝26aに残留する
エアーを的確に抜き取ることができる。
が環状通路P3(ボディ11の上部に設けたリザーバ接
続ポート11bに連通する通路)に向けて上方に傾斜し
ているため、仮にエアーがキャップ12の連通孔12e
及び環状溝12dとガイド26の連通溝26aのブレー
キ液中に混入していても、そのエアーはその浮力によっ
てガイド26の連通溝26aからキャップ12の環状溝
12dと連通孔12eを通して環状通路P3に至り、こ
の環状通路P3からリザーバ接続ポート11bを通して
リザーバ(図示省略)へと排出されて、当該ブレーキマス
タシリンダ内に残留することはない。したがって、当該
ブレーキマスタシリンダの性能が良好に維持される。
2に形成される通路が環状溝12dと連通孔12eによ
って構成されていて、環状溝12dは旋盤加工等によっ
て容易に加工でき、また連通孔12eはドリル加工等に
よって容易に加工できる。また、連通孔12eは環状溝
12dの前方外周部位に向けて穿設されるものであっ
て、周方向の加工精度は全く要求されないため、低コス
トにて生産することができる。
プ24の背部にてキャップ12に組付けられて第1ピス
トン31を軸方向へ摺動可能に支持するガイド26を樹
脂成形する際に、連通溝26aを一体的に成形すること
ができて、低コストにて生産することができる。
2に設けた環状溝12dの内周開口部からシールカップ
24の背面までの長さを短くし得る。したがって、当該
ブレーキマスタシリンダが車両に組付けられて使用され
る場合において、第1ピストン31が後退位置に向けて
急激に戻されて第1圧力室R1が負圧となるときの第1
圧力室R1へのブレーキ液の吸い込み性(シールカップ
24のリップ部を通して第1圧力室R1にブレーキ液が
補充されるときの性能)を良好とすることができて、当
該ブレーキマスタシリンダの性能を向上させることがで
きる。
2に設けた環状溝12dの外周壁を前方に向けて大径と
なるテーパー形状としたため、環状溝12dにおけるテ
ーパー形状の外周壁が誘導機能を発揮し得て、キャップ
12の連通孔12eからガイド26の連通溝26aへの
ブレーキ液の流動性およびガイド26の連通溝26aと
キャップ12の環状溝12dからキャップ12の連通孔
12eへのエアーの排出性を良好とすることができる。
2とボディ11との間に環状通路P3を形成して、この
環状通路P3を通して連通孔12eとリザーバ接続ポー
ト11bとを連通させるようにしたため、仮に連通孔1
2eとリザーバ接続ポート11bの位置が周方向におい
て変位していても、環状通路P3によってキャップ12
に設けた連通孔12eとボディ11に設けたリザーバ接
続ポート11bを容易かつ的確に連通させることができ
る。
4とガイド26間に環状のスペーサ25(内外周にて軸
方向の液流通を許容するとともに、第1圧力室R1に圧
力が発生したときにシールカップ24の一部がガイド2
6の連通溝26aに食い込むことを抑制するもの)を介
装して実施したが、このスペーサ25の形状・構造は適
宜に設定可能であることは勿論のこと、同スペーサ25
を無くして実施することも可能である。なお、シールカ
ップ21とスリーブ23間に介装したスペーサ22に関
しても同様である。
施形態を示す断面図である。
孔、11b…ボディに設けたリザーバ接続ポート、12
…キャップ、12d,12e…環状溝,連通孔(第2連
通路)、24…シールカップ、26…ガイド、26a…
連通溝(第1連通路)、31…第1ピストン、31a…ピ
ストンポート、32…第2ピストン、R1…第1圧力
室、R2…第2圧力室、P3…環状通路。
Claims (4)
- 【請求項1】 一端にて開口する内孔を有したボディ
と、このボディの内孔開口部に組付けられて前記ボディ
とによってシリンダハウジングを構成するキャップと、
このキャップを通して前記シリンダハウジング内に嵌挿
されて軸方向へ摺動可能な第1ピストンと、この第1ピ
ストンに対して同軸的に配置されて前記シリンダハウジ
ング内にて軸方向へ摺動可能な第2ピストンとを備え
て、前記第1ピストンと前記第2ピストン間に形成され
る第1圧力室が、前記第1ピストンの後退位置にて、前
記第1ピストンに設けられて前記第1圧力室に連通する
ピストンポートと、前記第1ピストンと前記キャップ間
に介装したシールカップの後方に設けられて前記ピスト
ンポートに連通する第1連通路と、前記キャップに設け
られて前記第1連通路に連通する第2連通路とを通し
て、前記ボディの上部に設けたリザーバ接続ポートに連
通するようにしたブレーキマスタシリンダにおいて、前
記第1連通路を前記シールカップの後方に近接して設け
るとともに、前記キャップに設けた第2連通路を、前記
シールカップの外径より大径で前記シールカップの後方
に近接して形成されて前記キャップの内周に向けて開口
し前記第1連通路に連通する環状溝と、前記キャップの
外周から前記環状溝の前方外周部位に向けて穿設されて
前記環状溝とリザーバ接続ポートを連通させ前記リザー
バ接続ポートに向けて上方に傾斜する連通孔によって構
成したことを特徴とするブレーキマスタシリンダ。 - 【請求項2】 前記シールカップの後方に組付けられて
前記第1ピストンを軸方向へ摺動可能に支持するガイド
の前端部に設けられた連通溝が前記第1連通路であるこ
とを特徴とする請求項1に記載のブレーキマスタシリン
ダ。 - 【請求項3】 前記環状溝の外周壁を前方に向けて大径
となるテーパー形状としたことを特徴とする請求項1に
記載のブレーキマスタシリンダ。 - 【請求項4】 前記キャップと前記ボディとの間に形成
されるとともに前記第2連通路と前記リザーバ接続ポー
トとの間に位置して前記第2連通路と前記リザーバ接続
ポートとを連通する環状通路を備えることを特徴とする
請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のブレーキ
マスタシリンダ。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32022899A JP2001130398A (ja) | 1999-11-10 | 1999-11-10 | ブレーキマスタシリンダ |
DE10055256A DE10055256A1 (de) | 1999-11-10 | 2000-11-08 | Hauptbremszylinder |
US09/709,374 US6430926B1 (en) | 1999-11-10 | 2000-11-13 | Brake master cylinder |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32022899A JP2001130398A (ja) | 1999-11-10 | 1999-11-10 | ブレーキマスタシリンダ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001130398A true JP2001130398A (ja) | 2001-05-15 |
Family
ID=18119166
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32022899A Pending JP2001130398A (ja) | 1999-11-10 | 1999-11-10 | ブレーキマスタシリンダ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001130398A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2019044115A1 (ja) * | 2017-08-29 | 2019-03-07 | 日立オートモティブシステムズ株式会社 | マスタシリンダ |
-
1999
- 1999-11-10 JP JP32022899A patent/JP2001130398A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2019044115A1 (ja) * | 2017-08-29 | 2019-03-07 | 日立オートモティブシステムズ株式会社 | マスタシリンダ |
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Legal Events
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A977 | Report on retrieval |
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