JP2001126744A - 燃料電池用セパレータおよびその製造方法 - Google Patents

燃料電池用セパレータおよびその製造方法

Info

Publication number
JP2001126744A
JP2001126744A JP30685299A JP30685299A JP2001126744A JP 2001126744 A JP2001126744 A JP 2001126744A JP 30685299 A JP30685299 A JP 30685299A JP 30685299 A JP30685299 A JP 30685299A JP 2001126744 A JP2001126744 A JP 2001126744A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
particles
graphite
fuel cell
resin
conductive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP30685299A
Other languages
English (en)
Inventor
Arata Sakamoto
新 坂本
Hiroyuki Okazaki
博行 岡崎
Hiroyuki Tajiri
博幸 田尻
Yoshiteru Nakagawa
喜照 中川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Osaka Gas Co Ltd filed Critical Osaka Gas Co Ltd
Priority to JP30685299A priority Critical patent/JP2001126744A/ja
Publication of JP2001126744A publication Critical patent/JP2001126744A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Conductive Materials (AREA)
  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 炭化及び黒鉛化工程並びに切削工程を経るこ
となく、成形・賦型により、導電性、熱伝導性、機械強度、
溝の寸法精度の高い燃料電池用セパレータを得る。 【解決手段】 平均粒子径(D50%)40〜120μ
mの導電性粗粒子(黒鉛粗粒子など)を含む導電性粒子
と、非炭素質熱可塑性樹脂(ポリフェニレンスルフィド
系樹脂など)とを含む樹脂組成物を成形(射出成形、圧
縮成形やスタンピング成形など)し、炭化及び黒鉛化す
ることなく、燃料電池用セパレータを得る。前記導電性
粒子は、前記粗粒子と、平均粒子径の小さな細粒子(5
〜30μm程度の球状黒鉛、薄片状天然黒鉛粒子など)
とを、前者/後者=100/0〜40/60(重量比)
の割合で組み合わせて使用できる。熱可塑性樹脂と導電
性粒子との割合は、前者/後者=5/95〜50/50
(重量比)程度である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料電池(特に固体
高分子型燃料電池、PEFCと称する)におけるセパレ
ータおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】燃料電池、例えば、固体高分子型燃料電池
は、固体高分子膜(デュポン社のナフィオン膜やダウケミ
カル社のダウ膜など)を電解質膜として用い、この電解質
膜の両側に、厚み0.1〜0.3mm程度のポーラスな
黒鉛質ペーパーを設け、このペーパーの表面に電極触媒
として白金合金触媒を担持させている。また、前記黒鉛質
ペーパーの外側には、ガス流路である溝が形成された厚
み1〜3mm程度の多孔質黒鉛板と、厚み0.5mm程
度の緻密質炭素板である平板セパレータとを順次配設し
てセルを構成したり、ガス流路である溝が形成された厚
み1〜3mm程度の緻密質炭素板であるセパレータを配
設してセルを構成している。
【0003】前記平板セパレータには、酸素、水素に対す
るガス不透過性、電気導電性、熱伝導性、機械強度、耐酸性
などが要求される。また、溝付きセパレータには、平板セ
パレータに対する要求性能に加えて、ガス流路の寸法精
度が高いことが要求される。
【0004】このようなセパレータとしては、フェノー
ル樹脂等の樹脂単独及び炭素粉末との混練物を平板に成
形した後、非酸化性雰囲気中で炭化又は黒鉛化処理する
ことにより全体が炭素質又は黒鉛質の平板を形成し、さ
らに切削加工により、平板の表面に溝を形成することに
より製造されている。また、フェノール樹脂に代えて、炭
化収率の高い石油又は石炭系ピッチをバインダーとして
用いて同様に製造されている。
【0005】しかし、セパレータにはガス不透過性に加
え、厚み方向の高い導電性(例えば、10-1〜10-3Ωc
m程度の導電性)が要求される。そのため、前述のように、
フェノール樹脂やピッチと黒鉛粉末の成形板を炭化する
ことにより、フェノール樹脂やピッチの導電性の低さを
解消する必要がある。すなわち、セパレータの製造には炭
化工程が必要であり、未焼成(すなわち非炭素質)の樹脂
を含む成形体では、とうてい燃料電池セパレータに必要
な導電性には達し得ない。
【0006】そこで、常法としては、成形板を不活性雰
囲気中で焼成、炭化させ、更に2000℃以上の温度で
熱処理することにより黒鉛化処理を施し、全体が炭素質
の板を得ている。
【0007】しかし、この工程は、重縮合反応を伴う炭化
後の板の反りや割れなどにより歩留まりが低下すること
と、平板セパレータおよび溝付きセパレータのいずれも
切削加工が必要なことなどの理由から、非常にコスト高
となる。さらに、炭化工程により、ガスに対する不透過性
が損なわれるため、更に樹脂を含浸することが必要とな
る。
【0008】WO99/49530号には、非炭素質樹
脂と導電剤とを含む樹脂組成物を射出成形又は圧縮成形
し、燃料電池用セパレータを製造することが開示されて
いる。この文献には、フェノール樹脂と黒鉛粉末との前
記混合樹脂組成物を金型に入れて加熱加圧により圧縮成
形することが開示されている。しかし、この方法では、
樹脂組成物中の樹脂含有量が少ないため、樹脂が偏析し
やすい。そのためか、高い電気伝導性及び熱伝導性と機
械的強度とのバランスが崩れ、いずれか一方の特性が低
下する場合がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、炭化工程を必要とすることなく、ガス不透過性、電気
導電性、熱伝導性、機械強度、耐酸性などの諸特性に優れ
る燃料電池用セパレータ(特に固体高分子型燃料電池用
セパレータ)およびその製造方法を提供することにある。
【0010】本発明の他の目的は、炭化・黒鉛化工程お
よび切削工程を経ることなく、成形・賦型工程を経るだ
けで、高い導電性,熱伝導性などの特性に加えて、寸法精
度の高い溝(ガス流路)を形成できる燃料電池用セパレー
タ(特に固体高分子型燃料電池用セパレータ)の製造方法
を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するため鋭意検討の結果、非炭素質の熱可塑性樹
脂と特定の黒鉛粒子とを組み合わせた組成物で平板を成
形すると、炭化・黒鉛化工程および切削工程を経ること
なく、性能の高いセパレータが得られることを見いだし、
本発明を完成した。
【0012】すなわち、本発明の特色は、導電性粒子
(黒鉛粒子など)と非炭素質熱可塑性樹脂とで構成され
た燃料電池用セパレータ(又は導電性プレート)であっ
て、導電性粒子を、少なくとも平均粒子径(D50%)
40〜120μmの粗粒子(黒鉛粗粒子など)で構成す
る点にある。導電性粗粒子(黒鉛粗粒子など)は、通
常、非球形の無定形粒子であり、粗粒子の粒度分布の均
斉度(D80%/D20%)は、通常、5.0以下であ
る。導電性粒子は、前記粗粒子(黒鉛粗粒子など)と、
この粗粒子よりも平均粒子径が小さく、前記粗粒子の粒
子間の間隙に充填可能な細粒子(黒鉛細粒子など)とを
組み合わせて構成してもよく、前記粗粒子と細粒子との
割合は、例えば、前者/後者=40/60〜100/0
(重量比)程度である。熱可塑性樹脂には、ポリフェニ
レンスルフィド系樹脂などが含まれ、前記非炭素質樹脂
と前記導電性粒子との割合は、例えば、前者/後者=5
/95〜50/50(重量比)程度の範囲から選択でき
る。より具体的には、本発明の燃料電池用セパレータ
(又は導電性プレート)は、少なくとも平均粒子径(D
50%)40〜120μmの黒鉛粗粒子と、非炭素質熱
可塑性樹脂とを必須成分とする組成物、必要によりさら
に前記黒鉛粗粒子よりも平均粒子径が小さく、黒鉛粗粒
子間を充填可能な黒鉛細粒子を含む組成物で形成されて
いることを特色とする。前記セパレータ又はプレート
は、前記組成物を成形することにより製造できる。
【0013】なお、本明細書において、「黒鉛粒子」と
は黒鉛質又は炭素質粒子を意味し、高い導電性を有する
限り黒鉛構造を有する必要はないが、高い結晶性の黒鉛
構造を有するのが好ましい。また、「非炭素質熱可塑性
樹脂」には、例えば、700℃以下(特に500℃以
下)の温度で熱処理された非炭素質樹脂又は成形履歴を
受けた非炭素質樹脂が含まれ、500℃(特に700
℃)を越える温度で焼成した炭化又は黒鉛化樹脂は含ま
れない。
【0014】粉体粒子群の粒度分布は、レーザー光回折
法によって容易に測定でき、得られる累積粒度分布曲線
より累積度20%、50%、80%点での粒子径を得る
ことができる。ここで、累積度50%の粒径を記号D5
0%で表し、平均粒子径と称す。また、粒度分布の広が
りは、累積度20%粒度(D20%)と、累積度80%
粒度(D80%)との比で表すことができ、前記比(D
80%/D20%)を均斉度と呼ぶ。この均斉度の数値
が大きいと、大粒径から小粒径までさまざまな粒子から
なるブロードな粒度特性であることを示し、この数値が
小さいと、粒径が揃った粒度特性であることを示す。
【0015】なお、燃料電池用セパレータは高い導電性
を示す。そのため、「燃料電池用セパレータ」を、「導
電性プレート」と同義に用いるとともに、燃料電池用セ
パレータ及び導電性プレートを単にプレート又はセパレ
ータと称する場合がある。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明のプレート又はセパレータ
(特に固体高分子型燃料電池用セパレータなど)は、炭化
又は黒鉛化工程を経ることなく、非炭素質の樹脂を含む
にも拘わらず、厚み方向の体積抵抗が小さく、曲げ強度
が高いという特色がある。プレート又はセパレータの厚
さ方向の体積抵抗は、0.001〜0.15Ωcm、好
ましくは0.001〜0.1Ωcm、さらに好ましくは
0.001〜0.08Ωcm程度であり、通常、0.0
01〜0.05Ωcm、好ましくは0.001〜0.0
3Ωcm(例えば、0.001〜0.025Ωcm)程
度である。セパレータの厚み方向の熱伝導率は2〜60
W/mK(例えば、3〜60W/mK)、好ましくは5
〜60W/mK、さらに好ましくは10〜60W/mK
程度であってもよい。
【0017】セパレータの見掛け密度(嵩密度)は、
1.1〜2.2g/cm3程度の範囲から選択でき、例
えば、1.7〜2.1g/cm3、好ましくは1.8〜
2.1g/cm3(例えば、1.8〜2g/cm3)であ
る。
【0018】さらに、セパレータの曲げ強度は、30〜
200MPa(例えば、30〜150MPa)、好まし
くは50〜200MPa程度であり、セパレータの厚み
は、例えば、0.5〜3mm、好ましくは0.8〜2.
5mm程度である。さらに好ましくは燃料電池用セパレ
ータは、未焼成(未炭化および未黒鉛化)であり、少なく
とも一種の非炭素質熱可塑性樹脂 (バインダー)と導電
性粒子とで構成される。
【0019】[非炭素質樹脂]熱可塑性樹脂としては、
例えば、ポリオレフィン系樹脂(ポリプロピレン樹脂,
エチレン−プロピレン共重合体など)、ポリエステル系
樹脂(ポリアルキレンテレフタレート,ポリアルキレン
ナフタレート又はこれらのコポリエステル,ポリアリレ
ートなど)、ポリカーボネート樹脂(ビスフェノールA
型ポリカーボネート樹脂など)、ポリスチレン系樹脂
(スチレンなどのスチレン系単量体の単独又は共重合体
など)、アクリル系樹脂(メタクリル酸メチルなどのア
クリル系単量体の単独又は共重合体など)、ポリアミド
樹脂(ポリアミド6,ポリアミド66,ポリアミド61
0など)、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリフェニ
レンスルフィド系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン系
樹脂、ポリスルホン系樹脂(ポリスルホン樹脂、ポリエ
ーテルスルホン樹脂など)などが例示できる。これらの
熱可塑性樹脂も単独で又は二種以上組合わせて使用でき
る。
【0020】なお、固体高分子型燃料電池の作動温度
は、通常、80℃程度である。そのため、高温での耐久
性の高い樹脂(例えば、加水分解などによる劣化が生じ
にくいエンジニアリングプラスチックなど)が好まし
い。特に、前記熱可塑性樹脂のうち、成形性、耐薬品
性、耐久性、機械的強度などの点から、ポリフェニレン
スルフィド系樹脂が好ましい。
【0021】ポリフェニレンスルフィド系樹脂は、ポリ
フェニレンスルフィド骨格を有していればよく、ポリフ
ェニレンスルフィドと同族ポリマー(例えば、ポリフェ
ニレンスルフィドケトンPPSK,ポリフェニレンスル
フィドスルホンPPSS,ポリビフェニレンスルフィド
PBPSなど)も含まれる。ポリフェニレンスルフィド
系樹脂は、部分的な架橋構造を有していてもよく、架橋
構造を有していなくてもよい。ポリフェニレンスルフィ
ド系樹脂は、直鎖構造を有する直鎖型(通常、リニア型
又はセミリニア型と称する)であってもよく、分岐構造
を有する分岐型であってもよいが、通常、直鎖型ポリフ
ェニレンスルフィド系樹脂が好ましい。さらに、ポリフ
ェニレンスルフィド系樹脂は、ベンゼン環に置換基(例
えば、C 1-4アルキル基など)を有していてもよい。
【0022】[導電性粒子]導電性粒子は、少なくとも
粗粒子を含んでおり、粗粒子の平均粒子径(D50%)
は、例えば、40〜150μm(例えば、50〜125
μm)、好ましくは50〜150μm(例えば、50〜
125μm)程度であり、通常、50〜120μm程度
である。このような導電性粗粒子は、プレート又はセパ
レータにおいて導電骨格を形成し、導電に寄与する実効
断面積を増加できるとともに、比表面積が小さいため樹
脂量を大きく低減しても、ガス透過性が小さく、一体性
及び機械的強度の高いプレート又はセパレータを形成で
きる。
【0023】このような導電性粗粒子は、種々の導電性
粒子、例えば、金属、非金属の粒子から選択できる。好
ましい導電性粗粒子は、黒鉛粒子、例えば、天然黒鉛、
人造黒鉛から選択できる。前記黒鉛粒子は、通常、ブタ
ノール置換真比重が2.1以上(例えば、2.1〜2.
3程度)であり、石油系又は石炭系の針状コークスを素
原料とした黒鉛粒子などが例示できる。導電性粗粒子
(特に黒鉛粒子)のBET比表面積は、通常、10m2
/g以下(例えば、1〜5m2/g)、好ましくは2〜
5m2/g程度である。また、JIS K 6221に
規定するA法(ジブチルフタレート(DBP)を使用)に
よる吸油量は、例えば、60〜75cc/100g程度
である。
【0024】導電性粗粒子(黒鉛粗粒子など)の形状は
特に制限されないが、通常、非球形であり、無定形粒子
である。特に黒鉛粒子などの導電性粗粒子は、通常、扁
平で断面形状が無定形の形状を有している。導電性粗粒
子(特に黒鉛粗粒子)の粒度分布の均斉度(D80%/
D20%)は、例えば、5以下(すなわち1〜5程度)
の範囲から選択でき、通常、1.5〜5,好ましくは2
〜5,特に2.2〜4.8程度である。
【0025】前記導電性粗粒子は、導電性細粒子と組み
合わせて使用できる。導電性細粒子は、導電性粗粒子よ
りも平均粒子径が小さく、導電性粗粒子間の間隙に充填
可能であれば、種々の導電性粒子が使用できる。粗粒子
間の空隙を細粒子で埋めることにより、導電性を大きく
向上できる。
【0026】前記導電性粗粒子の平均粒子径をD1とす
るとき、導電性微粒子の平均粒子径(D50%)D2
は、D2=D1×0.001〜D1×0.6程度の範囲
から選択でき、通常、D1×0.01〜D1×0.5、
好ましくはD1×0.02〜D1×0.5、特にD1×
0.05〜D1×0.5程度である。
【0027】導電性を付与するため、細粒子の平均粒子
径(D50%)は、粗粒子の平均粒子径に応じて、例え
ば、0.1〜50μm程度の範囲から選択でき、通常、
1〜50μm、好ましくは5〜40μm、さらに好まし
くは5〜30μm(例えば、10〜25μm)程度であ
る。
【0028】導電性細粒子としては、粗粒子と同様、金
属粒子、非金属粒子から選択できるが、通常、天然黒
鉛、人造黒鉛などの黒鉛粒子から選択できる。細粒子の
形状は特に制限されず、例えば、球形、楕円形、方形な
どの多角形状の他、鱗片又は薄片状などの板状、ロッド
状、無定形状などであってもよい。これらの導電性細粒
子のうち充填性や成形時の潤滑性を付与するためには、
球状粒子(球状黒鉛)および薄片状粒子(薄片状天然黒
鉛粒子又は黒鉛粉)から選択された少なくとも一種が好
適に使用できる。球状の導電性細粒子は、粗粒子間の間
隙に対する充填性が高いので、効率よく導電性を向上で
きる。また、薄片状粒子は、球状細粒子と同じく粗粒子
間の間隙に対する充填性が高く、導電骨格として機能す
る導電性粗粒子と面接触するので、効率よく導電性を向
上できる。
【0029】球状黒鉛粒子には、メソカーボンマイクロ
ビーズ(以下、単にMCMBという)の黒鉛化品、球状
化された天然及び人造黒鉛、フリュードコークス、ギルソ
ナイトコークスなどが含まれる。これらの球状黒鉛粒子
のうち、MCMBは、高度に結晶が配向し、黒鉛類似の
構造を有する球状体(メソフェーズ小球体)である。M
CMBの平均粒径は、通常、5〜50μm、好ましくは
10〜40μm、特に10〜25μm程度である。MC
MBは、コールタール,コールタールピッチ,重質油な
どの歴青物を300〜500℃程度で加熱することによ
り生成する。このようなMCMBの製造方法は、例え
ば、特公平1−27968号公報、特開平1−2426
91号公報などに記載されている。MCMBの黒鉛化品
とは、通常の方法でMCMBを黒鉛化したものである。
【0030】薄片状天然黒鉛粒子(又は薄片状天然黒鉛
粉)は、高結晶性天然黒鉛を公知の方法で(例えば硫酸
を用いて)膨張化処理し、ジェットミルなどにより粉砕
した粉粒体である。膨張化処理によって黒鉛結晶の積層
構造が層間で剥離した生成物を粉砕することにより、非
常に平面的な黒鉛粉末(鱗片又は薄片状粉末)が得られ
る。このような粉末は加圧によって容易に圧縮可能であ
り、充填性を改善することができる。薄片状天然黒鉛粒
子の平均粒子径は、粉砕操作により任意に調整できる。
【0031】導電性粗粒子と導電性細粒子(特に黒鉛粒
子)との組み合わせにより、成形時に黒鉛粒子の高密度
充填が可能となり、プレートやセパレータに高い導電性
を有効に付与できる。更に、自己潤滑性の高い黒鉛細粒
子の添加により成形時の内部応力が緩和され、応力ひず
みが残存しにくくなり、プレートやセパレータに反りや
変形が生じるのを防止できる。
【0032】導電性粗粒子と導電性細粒子との割合は、
高い導電性を付与できる範囲、例えば、前者/後者(重
量比)=100/0〜40/60、好ましくは100/
0〜50/50(例えば、100/0〜60/40)程
度である。
【0033】なお、導電性粒子と非炭素質樹脂との総量
を基準にして、前記導電性粗粒子の含有量は、通常、5
0〜95重量%(好ましくは55〜90重量%、特に6
0〜90重量%)、導電性細粒子の含有量は、0〜40
%(好ましくは0〜35重量%)程度である。
【0034】前記導電性粒子が少なくとも粗粒子を含む
ため、導電性粒子の比表面積や吸油量を低減できる。そ
のため、非炭素質樹脂の含有量が少なくても、一体性、
機械的強度の高いプレート(セパレータなど)を得るこ
とができるとともに、炭化又は黒鉛化工程を経ることな
く、高い導電性及び熱伝導性のプレート(セパレータな
ど)を得ることができる。
【0035】熱可塑性樹脂と導電性粒子との割合は、導
電性,機械的強度や熱伝導性などを損なわない範囲、例
えば、前者/後者=5/95〜50/50(重量比)程
度の範囲から選択でき、通常、10/90〜50/50
(重量比)、好ましくは10/90〜40/60(重量
比)、さらに好ましくは10/90〜35/65(重量
比)、特に10/80〜30/70(重量比)程度であ
る。導電性粒子の含有量が50重量%未満であると、導
電性及び熱伝導性が低下し、95重量%を越えると曲げ
強度が低下し、ガス透過率も大きくなる。特に、非炭素
質樹脂の含有量は、通常、導電性粒子および非炭素質樹
脂の総量に対して25重量%以下(好ましくは5〜25
重量%程度)である。より具体的には、前記非炭素質樹
脂と導電性粒子とを、前者/後者=5/95〜25/7
5(重量比)、好ましくは10/90〜20/80(重
量比)程度の割合で用いると、導電性,機械的強度や熱
伝導性などのプレート(セパレータ)の物性を向上でき
る。
【0036】上記組成物(樹脂複合材料)は、さらに炭
素繊維を含んでいてもよい。炭素繊維の種類は制限され
ず、石油系又は石炭系のピッチ系炭素繊維、PAN(ポ
リアクリロニトリル)系炭素繊維、レーヨン系炭素繊
維、フェノール樹脂系炭素繊維などが使用できる。炭素
繊維の平均繊維径は、例えば、0.5〜50μm、好ま
しくは1〜30μm、さらに好ましくは5〜20μmの
範囲から選択できる。炭素繊維の平均繊維長は、適当に
選択でき、例えば、10μm〜5mm、好ましくは20
μm〜3mm程度である。炭素繊維の使用量は、セパレ
ータを構成する複合材全体の1〜10重量%程度の範囲
から選択できる。炭素繊維の含有量が10重量%を超え
ると気密性が低下し、ガス透過率が大きくなる。
【0037】さらに、非炭素質樹脂の導電性を改善する
ため、必要に応じ導電性カーボンブラック(ファーネス
ブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラックな
ど)、コロイダル黒鉛などの導電性微粒子を含有させて
もよい。
【0038】さらには、前記成分で構成された組成物
(樹脂複合材料)には、必要に応じて、カップリング剤、
離型剤、滑剤、可塑剤、硬化剤、硬化助剤、安定剤などを適
宜配合してもよい。
【0039】このようなプレート(セパレータ)は、合
成樹脂に対する慣用の成形法、例えば、射出成形又は圧
縮成形により製造できる。射出成形では、前記樹脂,導
電性粒子(黒鉛粒子など)、および必要により炭素繊維
で構成された複合材成分(樹脂組成物)を溶融混練し
(必要によりペレットを調製して溶融混練し)、所定の
金型に射出成形することにより平板状プレート(平板状
セパレータ)を製造できる。圧縮成形では、例えば、圧
力2〜200MPa(例えば、10〜100MPa)、
温度100〜300℃程度で、前記複合材成分(樹脂組
成物)を金型内で加熱して加圧成形することにより平板
状プレート(平板状セパレータ)を製造できる。
【0040】さらに、プレート(セパレータ)は、スタ
ンピング成形法、例えば、樹脂組成物(複合材)を、慣
用の方法でシート成形し、このシートをスタンピング法
により成形することにより製造してもよい。シート成形
においては、熱可塑性樹脂中に導電性粒子を均一に分散
できる種々の方法、例えば、樹脂組成物を加熱混練して
シート状に押し出す押し出し成形法、熱ロールにより圧
延した後、冷却してシートを作製するカレンダ加工法、
ロールプレス法などが利用できる。なお、シート成形に
おいては、組織が緻密な導電性シート又は燃料電池用セ
パレータを得るため、気孔率20%以下(特に10%以
下)に加熱加圧するのが有利である。成形により得られ
る複合シートの厚みは、例えば、1〜10mm、好まし
くは1〜5mm(例えば、1〜4mm)程度である。
【0041】複合シート(スタンパブルシート)のスタ
ンピング成形は、例えば、必要により所定寸法に切断し
た前記シート(ブランク)を、加熱又は予熱手段(加熱
炉や赤外線加熱など)により加熱軟化させ、前記シート
の固化温度よりも低い温度に加熱した型を用いて冷却圧
縮成形することにより行うことができる。前記スタンピ
ング成形は、熱可塑性樹脂の種類や含有量、複合シート
の特性に応じて成形条件を選択でき、例えば、熱可塑性
樹脂の融点又は軟化点(溶融温度)T℃以上の温度(例
えば、T℃〜(T+80)℃、好ましくはT℃〜(T+
50)℃程度)で、所定時間(例えば、約3〜10分
間)シートを予熱し、金型温度が熱可塑性樹脂の融点又
は軟化点Tよりも低い温度(例えば、(T−30)〜
(T−170)℃、好ましくは(T−50)〜(T−1
50)℃程度)の金型を用い、圧力10〜200MPa
(好ましくは30〜200MPa、さらに好ましくは5
0〜150MPa)程度で加圧成形することにより行う
ことができる。
【0042】より具体的には、熱可塑性樹脂として溶融
温度T=250〜290℃のポリフェニレンスルフィド
系樹脂を用いる場合、例えば、温度250〜370℃
(好ましくは280〜350℃)程度で加熱し、温度1
00〜250℃(好ましくは120〜230℃)程度の
金型内で圧力10〜200MPa(好ましくは30〜2
00MPa、さらに好ましくは50〜150MPa)程
度で加圧成形することにより行うことができる。
【0043】金型は、セパレータの表面形態に応じて選
択でき、平滑面又平坦面を有する金型を用いて、平滑面
を有する平板状セパレータを成形してもよく、凹凸部を
有する金型(特に連続した凸部(突条)又は溝を有する
溝付き金型)を用いることにより凹凸部を有するセパレ
ータ(特に溝付きセパレータ)を成形してもよい。
【0044】このようなスタンピング成型法を利用する
と、樹脂組成物中の樹脂含有量が少なくても均質なスタ
ンパブルシートを容易に調製できると共に、スタンパブ
ルシートを圧縮成型することによりセパレータ又はプレ
ートを得ることができ、成形サイクルを短縮して高い生
産性でセパレータを製造できる。特に、炭化又は黒鉛化
工程及び切削工程を経ることなく、溝付きセパレータ又
はプレートを高い精度で得ることができる。
【0045】本発明の方法では、炭化又は黒鉛化工程及
び切削工程を経ることなく、炭化温度以下での成形・賦
型工程のみで経済的にセパレータを製造できる。更に成
形時の金型として、連続した凸部(突条)又は溝を形成し
た金型(射出成形や圧縮成形法では、キャビティ側及び
コア側のうち少なくとも一方(特にコア側)に連続した凸
部(突条)又は溝を形成した金型)を用いることにより、
溝付きセパレータを低コストでありながら高い精度で得
ることができる。
【0046】本発明のセパレータは、燃料電池、特に、固
体高分子膜を電解質膜とする固体高分子型燃料電池用セ
パレータとして有用である。
【0047】
【発明の効果】本発明のセパレータは、炭化・黒鉛化工
程及び切削工程を経ることなく、ガス不透過性、電気導電
性、熱伝導性、機械強度、耐酸性などの諸特性に優れてい
る。本発明の方法では、炭化・黒鉛化工程および切削工
程を経ることなく、成形・賦型工程により、高い導電性,
熱伝導性などの特性に加えて、寸法精度の高い溝(ガス流
路)を形成できる。そのため、本発明は、燃料電池用セパレ
ータ(特に固体高分子型燃料電池用セパレータ)に有効に
適用できる。
【0048】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定され
るものではない。なお、実施例及び比較例において、下記
の材料を用いた。
【0049】(1)黒鉛粗粒子 人造黒鉛として、針状コークスを素原料とし、温度28
00℃で黒鉛化を施した後、粉砕分級することにより、
下記の高純度人造黒鉛粉を得た。
【0050】(1a)平均粒径(D50%)110μmの
黒鉛粗粒子は、D20%=73μm、D80%=180
μmであり、均斉度D80%/D20%=2.5であ
り、BET比表面積は2m2/g、ジブチルフタレート
(DBP)を用いた吸油量65cc/100gであった。
この黒鉛粗粒子のJIS−R−7222によるブタノー
ル置換真比重は2.24であった。
【0051】(1b)平均粒径(D50%)50μmの黒
鉛粗粒子は、D20%=20μm、D80%=90μm
であり、均斉度D80%/D20%=4.5であり、B
ET比表面積は5m2/g、ジブチルフタレート(DBP)
を用いた吸油量70cc/100gであった。この黒鉛
粗粒子のJIS−R−7222によるブタノール置換真
比重は2.24であった。
【0052】(2)黒鉛細粒子 (2a)上記黒鉛粗粒子と同様にして、平均粒径(D50
%)が25μmの黒鉛細粒子を得た。この黒鉛細粒子
は、D20%=10μm、D80%=42μmであり、
均斉度D80%/D20%=4.2であり、BET比表
面積は8m2/g、ジブチルフタレート(DBP)を用いた
吸油量80cc/100gであった。この黒鉛粗粒のJ
IS−R−7222によるブタノール置換真比重は2.
24であった。
【0053】(2b)MCMBの黒鉛化品(大阪ガス(株)
製、「MCMB」:平均粒径20μm) (2c)薄片状天然黒鉛粒子((株)エスイーシー製、「S
NE−10G」:平均粒径10μm) (3)樹脂 (3a)ポリフェニレンスルフィド系樹脂PPS((株)ト
ープレン製:「T−1」,「LC−5G」,「T−
4」) (3b)ポリフェニレンエーテル系樹脂(三菱エンジニアリ
ングプラスチック(株)製、「ユピエースNX−700
0N」) (3c)不飽和ポリエステル樹脂(昭和高分子(株)製,
「リゴラック」) (4)ピッチ系炭素繊維((株)ドナック製「ドナカー
ボS」、平均繊維径13μm、平均繊維長3mm) (5)導電性カーボンブラック(三菱化学(株)製、導
電性カーボンブラック、「#3050」:特殊ファーネ
スブラック、単位粒子径0.04μm、DBP吸油量1
75cc/100g) 比較例1〜4 黒鉛細粒子として、人造黒鉛25μm(2a)、黒鉛化MC
MB20μm品(2b)、粉末状ポリフェニレンスルフィド
系樹脂(3a)、不飽和ポリエステル樹脂(3c)、導電性カー
ボンブラック(5)とを表1に示す割合でミキサーを用い1
0分間乾式混合した。この粉末混合物を金型に投入し、成
形圧力5MPa、320℃×20分間の条件で成形し
た。
【0054】実施例1〜8 黒鉛粗粒子として、人造黒鉛粗粒子110μm(1a)、人
造黒鉛粒子50μm(1b)、黒鉛細粒子として、人造黒鉛
25μm(2a)、黒鉛化MCMB20μm品(2b)、薄片状
天然黒鉛SNE−10G(2c)、粉末状ポリフェニレン
スルフィド系樹脂(3a)、導電性カーボンブラック(5)と
を表1に示す割合でミキサーを用い10分間乾式混合した。
この粉末混合物を金型に投入し、成形圧力5MPa、3
20℃×20分間の条件でプレス成形した。
【0055】結果を表1に示す。なお、実施例及び比較
例において、種々物性の測定は常法に基いて行った。表
面状態は、熟練者が目視により判定した。
【0056】
【表1】
【0057】表1から明らかなように、比較例では、良
好な成形体が得られたものの、厚み方向の固有抵抗は
0.04Ωcm以上であり目的とする低抵抗の成形体は
得られなかった。これに対して、実施例では、成形体の
表面状態は良好であり、また、厚み方向の固有抵抗も
0.01〜0.02Ωcmという高い導電性を示した。
【0058】実施例9 粉末状ポリフェニレンスルフィド系樹脂(3a)「T−1」
100重量部と、導電性カーボンブラック(5)100重
量部とを予めミキサーを用い10分間乾式混合した。更
に、人造黒鉛粗粒子110μm品(1a)を480重量
部、黒鉛細粒子として黒鉛化MCMB20μm品(2b)を
120重量部加え、ミキサーを用い10分間乾式混合し
た。この粉末混合物を金型に投入し、成形圧力5MPa、
320℃×20分間の条件でプレス成形した。その結
果、得られた成形板の見掛け密度は1.80g/c
3、厚み方向の固有抵抗は0.020Ωcmであっ
た。
【0059】実施例10 人造黒鉛粗粒子110μm品(1a)を480重量部、黒
鉛細粒子として黒鉛化MCMB20μm品(2b)を120
重量部、炭素繊維(4)を10重量部、粉末状ポリフェニ
レンスルフィド系樹脂(3a)「T−1」を100重量部の
割合で秤り取り、ミキサーを用い10分間乾式混合した。
この粉末混合物を金型に投入し、成形圧力5MPa、3
20℃×20分間の条件でプレス成形した。その結果、
得られた成形板の見掛け密度は1.81g/cm3、厚
み方向の固有抵抗は0.015Ωcmであった。
【0060】実施例11 ポリフェニレンスルフィド系樹脂 (3a)「T−1」を1
00重量部、人造黒鉛粗粒子110μm品(1a)を40
0重量部、黒鉛細粒子として黒鉛化MCMB20μm品
(2b)を100重量部加え、ミキサーを用い10分間乾式混
合した。この粉末混合物を押出し成形機に供給し、ペレ
ットを調製した。調製したペレットを用い、射出成形機
により平板を射出成形した。その結果、得られた成形板
の見掛け密度は1.90g/cm3、厚み方向の固有抵
抗は0.012Ωcmであった。
【0061】実施例12 ポリフェニレンスルフィド系樹脂 (3a)「T−1」10
0重量部に代えて、ポリフェニレンエーテル系樹脂(3b)
100重量部を用いる以外、実施例11と同様にしてペ
レットを調製すると共に、射出成形機により平板を射出
成形した。その結果、得られた成形板の見掛け密度は
1.90g/cm3、厚み方向の固有抵抗は0.014
Ωcmであった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田尻 博幸 大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪 瓦斯株式会社内 (72)発明者 中川 喜照 大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪 瓦斯株式会社内 Fターム(参考) 4G046 EA03 EA05 EC01 EC02 EC05 EC06 4J002 BB121 BB151 BC031 BG061 CF051 CF081 CG001 CH071 CH091 CL011 CL031 CN011 CN031 DA018 DA026 DA027 FA016 FA017 FA048 FA086 FA087 GQ00 5G301 CD10 DA19 DA20 DA60 5H026 AA06 BB00 CX02 EE06 EE18 HH01 HH05

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 黒鉛粒子と非炭素質熱可塑性樹脂とで構
    成された燃料電池用セパレータであって、前記黒鉛粒子
    が、少なくとも平均粒子径(D50%)40〜120μ
    mの黒鉛粗粒子を含む燃料電池用セパレータ。
  2. 【請求項2】 黒鉛粗粒子が非球形の無定形粒子である
    請求項1記載の燃料電池用セパレータ。
  3. 【請求項3】 黒鉛粗粒子の粒度分布の均斉度(D80
    %/D20%)が5.0以下である請求項1記載の燃料
    電池用セパレータ。
  4. 【請求項4】 黒鉛粒子が、平均粒子径(D50%)4
    0〜120μmの黒鉛粗粒子と、この黒鉛粗粒子よりも
    平均粒子径の小さな黒鉛細粒子とを、前者/後者=10
    0/0〜40/60(重量比)の割合で含む請求項1記
    載の燃料電池用セパレータ。
  5. 【請求項5】 黒鉛粗粒子の平均粒子径をD1とすると
    き、黒鉛細粒子の平均粒子径(D50%)D2が、D2
    =D1×0.05〜D1×0.5である請求項4記載の
    燃料電池用セパレータ。
  6. 【請求項6】 黒鉛細粒子が、球状黒鉛および薄片状天
    然黒鉛粒子から選択された少なくとも一種である請求項
    4又は5記載の燃料電池用セパレータ。
  7. 【請求項7】 非炭素質熱可塑性樹脂と黒鉛粒子との割
    合が、前者/後者=5/95〜50/50(重量比)で
    ある請求項1記載の燃料電池用セパレータ。
  8. 【請求項8】 熱可塑性樹脂がポリフェニレンスルフィ
    ド系樹脂である請求項1記載の燃料電池用セパレータ。
  9. 【請求項9】 さらに炭素繊維を含む請求項1〜8のい
    ずれかの項に記載の燃料電池用セパレータ。
  10. 【請求項10】 導電性粒子と非炭素質熱可塑性樹脂と
    で構成されたプレートであって、導電性粒子が、平均粒
    子径(D50%)40〜120μmの粗粒子40〜10
    0重量%と、この粗粒子の粒子間に充填可能な微粒子0
    〜60重量%とで構成され、かつ前記導電性粒子と前記
    非炭素質樹脂との割合が、前者/後者=95/5〜75
    /25(重量比)である導電性プレート。
  11. 【請求項11】 請求項1記載の黒鉛粒子と非炭素質熱
    可塑性樹脂とを含む組成物を成形し、請求項1〜9のい
    ずれかの項に記載の燃料電池用セパレータを製造する方
    法。
JP30685299A 1999-10-28 1999-10-28 燃料電池用セパレータおよびその製造方法 Pending JP2001126744A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30685299A JP2001126744A (ja) 1999-10-28 1999-10-28 燃料電池用セパレータおよびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30685299A JP2001126744A (ja) 1999-10-28 1999-10-28 燃料電池用セパレータおよびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001126744A true JP2001126744A (ja) 2001-05-11

Family

ID=17962036

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30685299A Pending JP2001126744A (ja) 1999-10-28 1999-10-28 燃料電池用セパレータおよびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001126744A (ja)

Cited By (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002065567A1 (fr) * 2001-02-15 2002-08-22 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Cellule a combustible de type a electrolyte polymerique
JP2002284514A (ja) * 2001-01-18 2002-10-03 Taisei Laminator Co Ltd グラファイトシートおよびグラファイトシートを用いた放熱装置
JP2003096265A (ja) * 2001-09-26 2003-04-03 Oiles Ind Co Ltd ポリアセタール樹脂組成物およびこれを成形してなる摺動部材
JP2003105098A (ja) * 2001-09-27 2003-04-09 Mitsubishi Plastics Ind Ltd 導電性に優れた熱可塑性樹脂成形体
JP2004047872A (ja) * 2002-07-15 2004-02-12 Matsushita Electric Ind Co Ltd シ−トからフィルムに至る希土類ボンド磁石の製造方法とその永久磁石型モ−タ
JP2004263026A (ja) * 2003-02-28 2004-09-24 Dainippon Ink & Chem Inc 導電性ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物及び燃料電池用セパレータ
JP2005005094A (ja) * 2003-06-11 2005-01-06 Dainippon Ink & Chem Inc 燃料電池用セパレータ、その製造方法及び燃料電池
WO2005057699A1 (ja) * 2003-12-09 2005-06-23 Nitta Corporation セパレータおよびセパレータの製造方法
EP1553651A1 (en) * 2002-08-23 2005-07-13 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha Fuel cell separator and its manufacturing method
JP2005197222A (ja) * 2003-12-12 2005-07-21 Nisshinbo Ind Inc 燃料電池セパレータ
JP2006012778A (ja) * 2004-05-21 2006-01-12 Toray Ind Inc 固体高分子型燃料電池用電極触媒層および固体高分子型燃料電池用膜電極複合体
JP2007077298A (ja) * 2005-09-15 2007-03-29 Showa Denko Kk 熱伝導性樹脂組成物、その構造体及びその用途
WO2007043600A1 (ja) * 2005-10-07 2007-04-19 Tokai Carbon Co., Ltd. 燃料電池用セパレータ材およびその製造方法
JP2007106901A (ja) * 2005-10-14 2007-04-26 Showa Denko Kk 熱伝導性樹脂組成物、その構造体及びその用途
WO2008007886A1 (en) * 2006-07-11 2008-01-17 Ja Hwa Electronics Co., Ltd. Fuel cell separator using the graphite composite and preparing method thereof
JP2008078023A (ja) * 2006-09-22 2008-04-03 Shin Etsu Polymer Co Ltd 燃料電池用セパレータの製造方法及び燃料電池用セパレータ
US7547403B2 (en) 2003-07-02 2009-06-16 Polyplastics Co., Ltd. Electroconductive resin composition
US7611643B2 (en) 2004-05-27 2009-11-03 Showa Denko K.K. Electrically conducting resin composition for fuel cell separator and fuel cell separator
WO2010013740A1 (ja) * 2008-08-01 2010-02-04 ニチアス株式会社 燃料電池用セパレータ用樹脂組成物及びその製造方法、燃料電池用セパレータ
US7704624B2 (en) 2006-01-25 2010-04-27 Dic Corporation Fuel cell bipolar plate, process for producing the same, and fuel cell including the bipolar plate
JP2018154830A (ja) * 2017-03-20 2018-10-04 イニッツ・カンパニー・リミテッドInitz Co.,Ltd. ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物およびその成形品
JP2019067687A (ja) * 2017-10-04 2019-04-25 信越ポリマー株式会社 燃料電池用セパレータ
JP2019204601A (ja) * 2018-05-21 2019-11-28 信越ポリマー株式会社 燃料電池用セパレータ

Cited By (27)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002284514A (ja) * 2001-01-18 2002-10-03 Taisei Laminator Co Ltd グラファイトシートおよびグラファイトシートを用いた放熱装置
WO2002065567A1 (fr) * 2001-02-15 2002-08-22 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Cellule a combustible de type a electrolyte polymerique
US7452624B2 (en) 2001-02-15 2008-11-18 Panasonic Corporation Polymer electrolyte type fuel cell
JP2003096265A (ja) * 2001-09-26 2003-04-03 Oiles Ind Co Ltd ポリアセタール樹脂組成物およびこれを成形してなる摺動部材
JP2003105098A (ja) * 2001-09-27 2003-04-09 Mitsubishi Plastics Ind Ltd 導電性に優れた熱可塑性樹脂成形体
JP2004047872A (ja) * 2002-07-15 2004-02-12 Matsushita Electric Ind Co Ltd シ−トからフィルムに至る希土類ボンド磁石の製造方法とその永久磁石型モ−タ
EP1553651A4 (en) * 2002-08-23 2008-01-23 Honda Motor Co Ltd FUEL CELL SEPARATOR AND METHOD FOR MANUFACTURING THE SAME
EP1553651A1 (en) * 2002-08-23 2005-07-13 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha Fuel cell separator and its manufacturing method
JP2004263026A (ja) * 2003-02-28 2004-09-24 Dainippon Ink & Chem Inc 導電性ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物及び燃料電池用セパレータ
JP2005005094A (ja) * 2003-06-11 2005-01-06 Dainippon Ink & Chem Inc 燃料電池用セパレータ、その製造方法及び燃料電池
US7547403B2 (en) 2003-07-02 2009-06-16 Polyplastics Co., Ltd. Electroconductive resin composition
US8252475B2 (en) 2003-12-09 2012-08-28 Nitta Corporation Separator comprising a metal sheet and a resin
WO2005057699A1 (ja) * 2003-12-09 2005-06-23 Nitta Corporation セパレータおよびセパレータの製造方法
JP2005197222A (ja) * 2003-12-12 2005-07-21 Nisshinbo Ind Inc 燃料電池セパレータ
JP2006012778A (ja) * 2004-05-21 2006-01-12 Toray Ind Inc 固体高分子型燃料電池用電極触媒層および固体高分子型燃料電池用膜電極複合体
US7611643B2 (en) 2004-05-27 2009-11-03 Showa Denko K.K. Electrically conducting resin composition for fuel cell separator and fuel cell separator
JP2007077298A (ja) * 2005-09-15 2007-03-29 Showa Denko Kk 熱伝導性樹脂組成物、その構造体及びその用途
WO2007043600A1 (ja) * 2005-10-07 2007-04-19 Tokai Carbon Co., Ltd. 燃料電池用セパレータ材およびその製造方法
JP2007106901A (ja) * 2005-10-14 2007-04-26 Showa Denko Kk 熱伝導性樹脂組成物、その構造体及びその用途
US7704624B2 (en) 2006-01-25 2010-04-27 Dic Corporation Fuel cell bipolar plate, process for producing the same, and fuel cell including the bipolar plate
WO2008007886A1 (en) * 2006-07-11 2008-01-17 Ja Hwa Electronics Co., Ltd. Fuel cell separator using the graphite composite and preparing method thereof
JP2008078023A (ja) * 2006-09-22 2008-04-03 Shin Etsu Polymer Co Ltd 燃料電池用セパレータの製造方法及び燃料電池用セパレータ
WO2010013740A1 (ja) * 2008-08-01 2010-02-04 ニチアス株式会社 燃料電池用セパレータ用樹脂組成物及びその製造方法、燃料電池用セパレータ
US8663871B2 (en) 2008-08-01 2014-03-04 Nichias Corporation Resin composition for fuel cell separator, process for producing same, and fuel cell separator
JP2018154830A (ja) * 2017-03-20 2018-10-04 イニッツ・カンパニー・リミテッドInitz Co.,Ltd. ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物およびその成形品
JP2019067687A (ja) * 2017-10-04 2019-04-25 信越ポリマー株式会社 燃料電池用セパレータ
JP2019204601A (ja) * 2018-05-21 2019-11-28 信越ポリマー株式会社 燃料電池用セパレータ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2001126744A (ja) 燃料電池用セパレータおよびその製造方法
US7758783B2 (en) Continious production of exfoliated graphite composite compositions and flow field plates
US8691129B2 (en) Method of producing exfoliated graphite composite compositions for fuel cell flow field plates
WO2002001660A1 (fr) Composition conductrice pour separateur de pile a combustible de type a polymere solide, separateur de pile a combustible de type a polymere solide, pile a combustible de type a polymere solide et systeme de pile a combustible de type a polymere solide utilisant ce separateur
US8728679B2 (en) Laminated exfoliated graphite composite-metal compositions for fuel cell flow field plate or bipolar plate applications
JP5567534B2 (ja) 導電性構造体およびその製造方法ならびに燃料電池用セパレータ
WO2010116674A1 (ja) シートプレス成形方法および燃料電池用セパレータの製造方法
US20090151847A1 (en) Process for producing laminated exfoliated graphite composite-metal compositions for fuel cell bipolar plate applications
JP2001122677A (ja) 燃料電池用セパレータの製造方法
US20080277628A1 (en) Exfoliated graphite composite compositions for fuel cell flow field plates
JP2001052721A (ja) 燃料電池用セパレータおよびその製造方法
JP4889962B2 (ja) 導電性構造体およびその製造方法ならびに燃料電池用セパレータ
JP3142587B2 (ja) 炭素質組成物、燃料電池用炭素材およびその製造方法
JP4067317B2 (ja) 導電性組成物およびその成形体
JP2004269567A (ja) 導電性組成物およびその成形体
JP2002083608A (ja) 燃料電池用セパレータ及びその製造方法
JP2005129507A (ja) 燃料電池セパレータ用黒鉛質粉末および燃料電池セパレータ
KR100485285B1 (ko) 연료전지용 세퍼레이터 및 그 제조방법
JP2000331690A (ja) 燃料電池用セパレータの製造方法
JP2001236966A (ja) 燃料電池用セパレータおよび燃料電池
JP2003257446A (ja) 燃料電池セパレータ成形用複合材及びその製造方法、並びに該複合材を用いた燃料電池セパレータ
KR101169388B1 (ko) 그라핀을 이용한 고강도 탄소복합재, 그 제조방법 및 이를 이용한 연료전지 분리판
JP7460610B2 (ja) バイポーラプレートのための組成物と前記組成物を製造するための方法
JPH06135770A (ja) 炭素質予備成形体とその製造方法並びに電極基板の製造方法
JP4385670B2 (ja) 燃料電池用セパレータの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050217

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071225

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080422