JP2001126486A - プログラマブル遅延を利用しアドレス・バッファを制御するメモリ - Google Patents

プログラマブル遅延を利用しアドレス・バッファを制御するメモリ

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JP2001126486A
JP2001126486A JP2000217612A JP2000217612A JP2001126486A JP 2001126486 A JP2001126486 A JP 2001126486A JP 2000217612 A JP2000217612 A JP 2000217612A JP 2000217612 A JP2000217612 A JP 2000217612A JP 2001126486 A JP2001126486 A JP 2001126486A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プログラマブル遅延回路を利用してアドレス
・バッファを制御するメモリを提供する。 【解決手段】 プログラマブル遅延素子が、メモリ素子
の各ブロックに設けられている。各ブロックには、ビッ
ト・アレイが関連付けられ、そのデータを格納する。遅
延素子を用いて、ブロック選択時点から、センス・アン
プの活性化を遅延させる。この遅延は、ブロック内のビ
ット・アレイに供給されるアドレスの期間に対応する。
各ブロック内における各遅延は、グローバル・ヒューズ
回路がプログラムするので、全ブロックは同じ遅延を有
する。メモリ素子のIC化後、最も遅いデータ経路を識
別する。識別後、各ブロック内の全プログラマブル遅延
に対応する遅延をプログラムする。同様の遅延素子は、
クロック制御回路内にも設けられ、クロック信号のパル
ス幅を制御する。グローバル・ヒューズ回路は、クロッ
ク制御回路内の遅延素子をプログラムする際にも用いる
ので、クロック制御回路およびデータ・ブロック内の遅
延は本質的に同一となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、メモリ・システム
に関し、更に特定すれば、ゼロ復帰方式(returnto zero
scheme)のためにリセット信号をアドレス・バッファに
発生し、高速化および電力低減を図るプログラマブル遅
延に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ある種のメモリ・システムにおいて小さ
なビット・ライン電圧差を検出するために、ダイナミッ
ク・センシング(dynamic sensing)が一般に用いられて
いる。例えば、同期ランダム・アクセス・メモリ(SR
AM:synchronous random access memory)は、一般に
ダイナミック・センシングを用いている。ダイナミック
・センシングは、典型的に、ダイナミック増幅器を用い
て実施し、次のセンシング・イベントの前にプリチャー
ジする必要がある。したがって、次のセンシング・イベ
ントに備えるために、ダイナミック増幅器をプリチャー
ジするリセット信号が必要となる。リセット信号を発生
するために用いられている共通の方法は、アドレスの全
てを0に戻すことであり、ゼロ復帰(RTZ:return to
zero)方式とも呼ばれている。リセット信号は、プリ
デコーダおよびダイナミック検出増幅器の全てをリセッ
トするために用いられる。典型的なRTZ方式では、各
アドレス・バッファは、2つの信号、即ち、真のアドレ
ス信号およびその二進相補信号をバッファする。真のア
ドレス信号および相補アドレス信号の全ては、リセット
を実行するために0に戻される。
【0003】RTZ方式の1つに、外部クロックの立ち
下がりエッジをリセット・イベントとして用いるものが
ある。しかしながら、外部クロックに頼ることは問題で
あり、メモリ・チップを用いる設計者に、入力クロック
信号に対して特定のタイミング要件を満たすように強制
することになる。外部クロック信号が低いデューティ・
サイクルを有し、したがって「オン」パルスが短い場
合、立ち下がりエッジの到達が早すぎ、その後にメモリ
・アレイのビット・ラインが検出されるという可能性が
ある。したがって、メモリ素子は、リセットが早すぎる
と、誤動作を生ずる。一方、外部クロック信号が比較的
高いデューティ・サイクルを有する場合、素子は比較的
遅くリセットすることにより、不必要に電力使用が増大
する。
【0004】別のRTZ方式に、自己計時パルス(self-
timed pulse)の使用がある。自己計時パルスの幅は、し
かしながら、温度,電源および種々のプロセスによって
変動する。したがって、自己計時パルスの幅が小さすぎ
る場合、データを検出する前に、アドレス・バッファが
リセットするのが早過ぎる可能性がある。逆に、パルス
幅が広すぎると、最少サイクル時間が不必要に長くな
る。自己計時パルスの電圧および温度依存性のために、
動作の変化が生じ、周囲環境に応じてメモリのタイミン
グに影響が及ぶ。また、自己計時パルスはプロセスに依
存し、任意のタイミング値が選択される。選択されたタ
イミング期間が短すぎると、製造プロセスにおいて歩留
まりの著しい損失が生ずる。選択されたタイミング期間
が長すぎると、サイクル・タイムおよび不必要な電力消
費の著しい増大が生ずる。
【0005】ダイナミック増幅器を検出するために別個
の制御信号を形成しようとすると、状況は一層悪化す
る。何故なら、アドレスのリセットとダイナミック増幅
器のイネーブルとの間には追跡機構がないからである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】したがって、リセット
および等化に最大の時間を許しつつ、電力を低減し、サ
イクル・タイムを改善する新たなRTZ方式が望まれて
いる。また、種々の温度、電源レベルおよびプロセスの
変動があっても動作し、外部クロック仕様に依存せず、
外部クロックのジッタの影響を受けないメモリ素子を提
供することも望まれている。
【0007】
【発明の実施の形態】図1は、本発明にしたがって実施
したメモリ素子100の代表的部分のブロック図であ
る。メモリ素子100は、当業者には既知のあらゆる種
類の集積回路(IC)またはパッケージにも実施可能で
ある。図示のメモリ素子100は、約333メガヘルツ
で動作する8メガビットのレイト・ライト同期(late wr
ite synchrous)スタティックRAM(SRAM)素子で
ある。しかしながら、本発明は、あらゆるサイズおよび
速度のあらゆる種類のメモリ素子にも適用可能であるこ
とは理解されよう。
【0008】複数のアドレス・ビット(ADDRj)が
アドレス・バッファ102に供給され、プリデコーダ1
04への対応する複数のアドレス信号Ajおよびアドレ
ス相補信号ABjをアサートする。プリデコーダ104
は、ブロック選択アドレス信号AB,行アドレス信号
R,および列アドレス信号ACを含む数組のアドレス信
号をアサートする。アドレス・バッファ102は、纏め
てKR/W信号として示す、1つ以上のリード/ライト
(R/W)クロック信号によって制御される。KR/ W
号は、クロック制御回路(K制御)106によってアサ
ートされる。外部クロック信号KPADおよびR/Wク
ロック信号SSBPAD,SWBPADはK制御回路1
06に供給される。K制御回路106は、遅延回路10
8を含む。遅延回路108は、ヒューズ回路(fuse circ
uit)110から発生するマルチビット遅延コードを受信
する。マルチビット遅延コードを纏めて示しDC信号と
呼ぶことにする。図示の具体的な実施例では、18個の
ADDRjアドレス信号があるので、jは1から18ま
で変化する。しかしながら、本発明は、あらゆる数のア
ドレス・ビットにも適用可能であることは理解されよ
う。
【0009】AB,AR,AC,DC信号は、メモリ素子
100のブロック回路112に供給される。図示するの
は1つのブロック回路112のみであるが、メモリ素子
100は、複数のかかるブロック回路112を含み、特
定サイズのメモリ素子100を実施することができる。
例えば、一実施例では、メモリ素子100は、オクタン
ト(octant)と呼ぶと便利な、8つのデータ・アレイを含
み、各オクタントは、データ・ブロック112と同様な
データ・ブロックを32個含む。メモリ素子100のい
ずれの所与のアクセスにおいても、8つのオクタントの
内4つが、9ビットのデータを供給し、各々合計で36
ビットとなる。したがって、4つの選択されたデータ・
ブロックの各々は、データ・ブロック112と同様に、
9ビットのデータを供給する。明確化の目的のため、1
つのデータ・ブロック112のみを示す。
【0010】データ・ブロック112において、AB
号はブロック選択回路120に供給され、ブロック選択
回路120は、別の遅延回路122およびワード・ライ
ン・ドライバ(WLDRV)124にブロック選択信号
BSELを発生する。遅延回路122は、K制御回路1
06内の遅延回路108と機能が類似しており、ヒュー
ズ回路110からDC信号を受信する。このように、遅
延回路108,122は、DC信号を通じて同じ遅延コ
ードを受信し、したがってそれらの入力および出力間に
事実上ほぼ同じ量の遅延が発生する。これについては、
以下で更に説明する。AR信号は、行選択回路126に
供給され、対応するワード・ライン信号をワード・ライ
ン・ドライバ124に発生する。ワード・ライン・ドラ
イバ124は、ワード・ライン信号WLを、データ・ブ
ロック112内のu×vデータ・アレイ128に発生す
る。図示の実施形態では、アレイ128は、合計36K
ビットに対して72×512ビットとすることが好まし
く、ここでk=1024ビットである。データ・アレイ
128へのWL信号をアサートすると、データ・アレイ
128は、列デコーダ130へのBLで示すビット・ラ
イン信号およびBLBで示すビット・ライン相補信号を
アサートする。列デコーダ130は、ACアドレス信号
およびBSEL信号を受信する。列デコーダ130は、
BLおよびBLB信号から選択を行い、DLで示す対応
するデータ・ライン信号およびDLBで示すデータ・ラ
イン相補信号を発生し、センス・アンプ132に供給す
る。センス・アンプ132は、遅延回路122によって
アサートされたクロック制御信号KAMP1によって活
性化される。KAMP1信号をアサートすると、センス
・アンプ132は、DL,DBL信号上のデータを検出
し、GDLで示す対応のグローバル・データ・ライン信
号,およびGDLBで示すそれらの相補信号を発生す
る。
【0011】K制御回路106内の遅延回路108は、
KPAD信号のアサートに応答して発生(initiate)した
R/Wクロック信号上のクロック・パルスの幅を判定す
る。遅延回路108は、K制御回路106が、アドレス
・バッファ102へのKR/W信号のパルス幅を制御する
際に利用される。一方、これは、プリデコーダ104に
供給されるアドレス信号Aj/ABjのパルス幅を制御す
る。更に、AB,AR,ACアドレス信号のパルス幅,お
よびデータ・アレイ128に供給されるWL信号のパル
ス幅は、遅延回路108によって概略的に決定される。
BSEL信号は、最終的に、K制御回路106,アドレ
ス・バッファ102,プリデコーダ104およびブロッ
ク選択回路120による遅延の後、外部クロック信号K
PADのアサートによって発生する。KAMP1信号
は、遅延回路122によって遅延された後のBSEL信
号のアサートに応答して、遅延回路122によってアサ
ートされる。このように、センス・アンプ132は、遅
延回路122による遅延の後のKAMP1信号に応答し
て活性化される。ヒューズ回路110は、この遅延の長
さを決定するようにプログラムされている。また、デー
タ・ブロック112に供給されるAB,AR,ACアドレ
ス信号のパルス幅,およびアドレスをデータ・アレイ1
28に供給した後のセンス・アンプ132の活性化は、
ヒューズ回路110によってプログラムされる、遅延回
路108による同一量の遅延によって総合的に制御され
る。したがって、センス・アンプ132が活性化され得
られるデータをサンプルするまで、アドレス信号は必要
な長さだけアサートされる。
【0012】メモリ素子100を完全に処理し、対応す
るIC上に製作し終えた後、これを検査し、そのタイミ
ング特性を判定する。即ち、ADDRj信号,SSBP
AD,SWBPADによって、メモリ素子100へのア
ドレスをアサートし、KPAD信号を発生して、メモリ
・ブロック112を含むメモリ・ブロックの全てにデー
タを書き込み、更にメモリ・ブロックの全てからデータ
を読み出す。かかる検査は、種々の温度および電圧条件
だけでなく、種々の周波数レベルにおいて行なうことが
好ましい。データ・アレイ128のようなデータ・アレ
イがビット・ラインBL,BLBおよびデータ・ライン
LD,DLB上に発生するビット・ライン・データを検
出し、測定する。これらの検査を行い、BSEL信号の
アサートに応答した遅延回路122の適切な遅延量を判
定し、センス・アンプ132を含む、各ブロックのセン
ス・アンプ全てが適切な時点に活性化されることを保証
する。遅延の決定は、メモリ素子100の全オクタント
の各ブロック内における、各データ・アレイの最も遅い
データ経路を考慮に入れなければならない。このよう
に、遅延回路122による適切な遅延を決定し、適切な
時点でセンス・アンプ132へのKAMP1信号をアサ
ートし、データ・ラインDL,DLBが十分な電圧差を
有し、データ・アレイ128から正しいデータを検出す
ることを保証する。一旦遅延を決定したなら、ヒューズ
回路110内のヒューズを破断して、決定した遅延を遅
延回路122にプログラムする。遅延回路108は遅延
回路122と同様であり双方共同じDC信号を受信する
ので、遅延回路108には、遅延回路122とほぼ同じ
遅延がプログラムされる。
【0013】ヒューズの破断は、メモリ技術では一般的
である。典型的に、メモリは、ヒューズの破断によって
選択的に実施される冗長性を有する。更に、今日では、
ロット番号,ウエハ上の位置,およびその他の情報に基
づいて個々の集積回路を識別することも一般的となって
いる。この情報はIC上にも置かれ、したがってヒュー
ズの破断によってエンコードされる。このように、ヒュ
ーズの破断は、実際には、製作される各素子上で、この
ような場合に行なうことも可能である。メモリにおける
冗長性の場合、冗長性が要求される場合のみに限られ
る。しかしながら、冗長性を実施する技術は非常に信頼
性が高いので、ヒューズ破断技術を使用する危険性は、
各素子上で実行しても、極めて低い。本明細書で説明す
るように、メモリ素子100には、更に、センス・アン
プ132を含む複数のセンス・アンプを活性化するため
の最短時間量を判定するための検査が行われ、データ・
アレイ128を含む複数のデータ・アレイによる最も遅
い遅延を考慮に入れる。一旦このように判定したなら、
ヒューズ回路110を破断し、遅延回路122の適正な
遅延を確定する。メモリ素子100の各ブロック内には
同様の種類の遅延素子も設けられているので、オクタン
トの全てにわたる全ての遅延素子,およびメモリ素子1
00の各ブロック内にある全ての遅延素子には、同じ遅
延量がプログラムされる。このように、検査後には、製
造した個々のICに基づいて最適な遅延量がプログラム
されている。
【0014】図2は、メモリ素子100の遅延回路10
8,122のいずれかまたは双方に使用可能な、プログ
ラマブル遅延回路200の一実施例の構成図である。遅
延回路200は、所定の遅延回路202ないし205,
三状態型バッファ(tri-stateable buffer)206ないし
213,反転器214ないし217および入力バッファ
201を含む。入力バッファ201は、入力および出力
反転バッファと置換することができる。バッファ201
は、INで示す入力信号を受信し、その出力をアサート
して所定の遅延回路202の入力および三状態型バッフ
ァ206の入力に供給する。所定の遅延回路202の出
力は、三状態型バッファ210の入力に供給される。三
状態型バッファ210の出力は、所定の遅延回路203
の入力および三状態型バッファ207の入力に供給され
る。所定の遅延回路203の出力は、三状態型バッファ
211の入力に供給される。三状態型バッファ211の
出力は、所定の遅延回路204の入力、および三状態型
バッファ208の入力に供給される。所定の遅延回路2
04の出力は、三状態型バッファ212の入力に供給さ
れる。三状態型バッファ212の出力は、所定の遅延回
路205の入力および三状態型バッファ209の入力に
供給される。所定の遅延回路205の出力は、三状態型
バッファ213の入力に供給される。三状態型バッファ
213の出力は、三状態型バッファ209の出力に結合
され、OUTで示す出力信号を供給する。三状態型バッ
ファ206の出力は、三状態型バッファ207の入力に
供給される。三状態型バッファ207の出力は、三状態
型バッファ208の入力に供給される。三状態型バッフ
ァ208の出力は、三状態型バッファ209の入力に供
給される。
【0015】ヒューズ回路110は、纏めてDC信号と
して示す、N個の遅延コード信号を、各入力に供給し、
遅延回路200をプログラムする。図示の実施例では、
4つのDC信号200ないし223を示すが、プログラ
マブル遅延の分解能に応じて、あらゆる数の遅延コード
信号でも代替実施例では使用可能であることは理解され
よう。4つの遅延信号220ないし223は、24即ち
16個の異なる遅延レベルを与える。これらはメモリ回
路100の遅延回路106,122に対して受け入れ可
能と判断される。コード信号220は、反転器214の
入力,三状態型バッファ206の反転制御入力,および
三状態型バッファ210の非反転制御入力に供給され
る。コード信号221は、反転器215の入力,三状態
型バッファ207の反転制御入力,および三状態型バッ
ファ211の非反転制御入力に供給される。コード信号
222は、反転器216の入力,三状態型バッファ20
8の反転制御入力,および三状態型バッファ212の非
反転制御入力に供給される。コード信号223は、反転
器217の入力,三状態型バッファ209の反転制御入
力,および三状態型バッファ213の非反転制御入力に
供給される。反転器214の出力は、三状態型バッファ
206の非反転制御入力,および三状態型バッファ21
0の反転制御入力に供給される。反転器215の出力
は、三状態型バッファ207の非反転制御入力,および
三状態型バッファ211の反転制御入力に供給される。
反転器216の出力は、三状態型バッファ208の非反
転制御入力,および三状態型バッファ212の反転制御
入力に供給される。反転器217の出力は、三状態型バ
ッファ209の非反転制御入力,および三状態型バッフ
ァ213の反転制御入力に供給される。
【0016】遅延回路200は、4つの異なる遅延を含
む。これらは、互いに対して増大する比率となってい
る。この場合、所定の遅延回路205は、(1)の遅延
として括弧書きで示す基準遅延を有する。所定の遅延回
路204は所定の遅延回路205の2倍(2)である遅
延を有し、所定の遅延回路203は所定の遅延回路20
5の4倍(4)の遅延を有し、所定の遅延回路202は
所定の遅延回路205の8倍(8)の遅延を有する。D
C信号上には4つの二進ビットが送られるので、4つの
遅延は、これら4つのビットに応じて選択され、4つの
二進ビットから得られる16種類の選択肢全てを考慮に
入れて、0から16まで(16の遅延レベル)の中から
あらゆる遅延量が選択可能となるように構成する。
【0017】動作は、所定の遅延回路202ないし20
5のいずれかを迂回するか、あるいはいずれの組み合わ
せでも使用可能とする。遅延回路202ないし205
は、二進コード信号220ないし223にそれぞれ対応
する。特定のビット信号が論理ハイである場合、対応す
る遅延がイネーブルされる。例えば、二進信号220,
222を論理ハイ状態で印加し、二進コード信号22
1,223を論理ロー状態で印加することにより、10
の遅延を得ることができる。これは、所定の遅延回路2
02および所定の遅延回路204を通過し、一方所定の
遅延回路203,205を迂回するという意味である。
2の累乗とし、更に遅延間に三状態型ドライバを用いる
ことによって、遅延は、0から15までの選択肢全てを
線形に与える。これは、デコーディング回路を遅延経路
に統合し、その結果比較的小さな面積となるようにした
ので、コンパクトでもある。この種のプログラマブル遅
延は、このように有効であるが、必須ではない。当技術
分野では既知の他の種類のプログラマブル遅延を遅延回
路200の代わりに用いることも可能である。
【0018】二進数の1,2,4,8という手法以外の
遅延比率を選択する別の選択肢も使用可能である。ビッ
ト選択に基づいて、非線形遅延を用いる状況もあり得
る。選択が大量の遅延または殆ど無遅延のいずれかであ
るが、双方の場合において微調整が必要な状況もあり得
る。かかる場合、所定の遅延回路202は、大きな遅延
が望ましい場合の遅延の推定値である、比較的大きな数
値に選択することができる。他の遅延は、1,2および
4の関係のように、同一のままとすれば、大きな遅延ま
たは殆ど0の遅延のいずれかの場合における、精細な解
像度を確保することができる。いずれの場合でも、更に
有用で、DC信号によって選択可能な他の遅延の組み合
わせも可能である。
【0019】図3は、図1に示したK制御回路106の
概略ブロック図である。外部クロックKPADをバッフ
ァ301の入力に供給し、その出力を制御ロジック30
5に供給する。リード/ライト制御信号は、SSBPA
Dで示す同期選択バー信号およびSWBPADで示す同
期ライト・バー信号を含む。バー即ち「B」は、否定論
理を示す。SSBPAD信号をローにアサートすると、
リードまたはライトいずれかのためのメモリ・アクセス
を示し、SWBPAD信号をローにアサートするとライ
ト・サイクルとなり、ハイにアサートするとリード・サ
イクルとなる。SSBPAD信号は、バッファ303に
供給され、その出力は制御ロジック305に供給され
る。SWBPAD信号は、バッファ304に供給され、
その出力は制御ロジック305に供給される。制御ロジ
ック305は、SSBPAD信号を通じてメモリ・アク
セス・サイクルを検出し、SWBPAD信号に基づい
て、リードまたはライト・サイクルを判定する。リード
・サイクルでは、制御ロジック305は、KPADクロ
ック信号のアサートと同期して、リード信号Rをアサー
トする。ライト・サイクルでは、制御ロジック305
は、クロック信号KPADのアサートと同期してライト
信号Wをアサートする。R信号は、バッファKRBUF
307の入力に供給され、KRで示す出力リード・クロ
ック信号をアサートする。W信号は、ライト・バッファ
KWBUF309の入力に供給され、出力ライト信号K
をアサートする。KRおよびKW信号を、纏めてKR/W
信号と呼ぶ。この信号は、前述のように、アドレス・バ
ッファ102に供給される。KR,KW信号は、二入力
ORゲート313の各入力に供給される。ORゲート3
13の出力は、遅延回路108の入力に供給される。ま
た、遅延回路108は前述のように、ヒューズ回路11
0からDC信号も受信する。遅延回路108の出力は、
信号RESETをアサートし、これをリードおよびライ
ト・バッファKRBUF307,KWBUF309のリ
セット入力に供給する。この実施例では、KRBUFお
よびKWBUF双方に1つの遅延回路を用いるが、2つ
の遅延回路を用いること、言い換えると、1つをKRB
UFにそして1つをKWBUFに用いることも既知であ
る。
【0020】KRBUF回路307は、その入力におけ
るR信号のアサートに応答してKR信号をアサートす
る。同様に、KWBUF回路309は、その入力におけ
るW信号のアサートに応答して、KW信号をアサートす
る。KRおよびKW信号のいずれかのアサートは、OR
ゲート313を介して、遅延回路108によって検出さ
れる。遅延回路108によって遅延をプログラムした
後、遅延回路108はRESET信号をアサートし、K
RBUF回路307およびKWBUF回路309をリセ
ットする。このように、メモリ・アクセスの間にKPA
D信号のアサートに応答して、KRまたはKW信号のい
ずれかがアサートされると、アサートされたクロック信
号は、遅延回路108にプログラムされた遅延にほぼ等
しいパルス幅を有する。同時に、KR/W信号は、リード
およびライト・サイクル双方に対して遅延回路108に
よって制御されたパルス幅を有する。
【0021】図4は、ゼロ復帰(RTZ)方式にしたが
って実施したパルス幅制御型アドレス・バッファの簡略
ブロック図である。KR/W信号がアドレス・バッファ4
00のクロック入力に供給される。アドレス・バッファ
400は、そのデータ入力において、ADDRjのそれ
ぞれを1つずつ受信する。アドレス・バッファ400
は、その非反転出力において対応するアドレス信号Aj
をアサートし、その反転出力において相補アドレス・ビ
ットABjをアサートする。KR/Wクロック信号がローの
場合、出力Aj,ABjにおけるアドレス信号は双方と
も、RTZ方式にしたがって、ローにアサートされる。
R/Wクロック信号がハイに移行すると、アドレス・バ
ッファ400は、Aj出力をアサートし、ADDRj入力
信号上でアサートされた入力アドレス・ビットと対応付
ける。相補アドレス・ビットABjは、Ajアドレス・ビ
ットの逆論理レベルにアサートされる。KR/Wクロック
信号がローに移行すると、アドレス・ビットAj,ABj
の双方は0即ち論理ローに戻る。このように、KR/W
号がハイに移行するのに応答してアドレス・ビット
j,ABjの一方のみがハイにアサートされ、KR/W
号の場合と同じ長さだけハイに留まる。したがって、結
果的にアドレス・ビットAj,ABjのいずれかでアサー
トされたパルスは、KR/W信号の入力クロック・パルス
とほぼ同じ持続時間を有することになる。
【0022】図5は、図1に示したメモリ回路100の
リード動作を示すタイミング図である。A0で示すアド
レスが、入力ADDRj信号上に現れ、SSBPAD信
号がローにアサートされメモリ・アクセスを指定する。
SWBPAD信号がハイにアサートされ、リード・サイ
クルを指定する。次に、KPAD信号がハイにアサート
され、SSBPAD,SWBPAD,ADDRj信号を
サンプルし、リード・サイクルおよび対応するアドレス
を検出する。したがって、これに応答してKR信号がハ
イにアサートされ、VALで示すパルス幅を有する。V
ALは遅延回路108によって決定される。KR信号の
アサートにより、アドレス・バッファ102からの
j,ABjアドレス信号双方の対応するパルスが、プリ
レコーダ104に供給される。プリデコーダ104はA
B,AC,AR信号を発生する。これらは、最終的に、AB
アドレス信号によって決定される選択ブロックに対す
る、データ・アレイ128への対応するWL信号をアサ
ートすることに関与する。また、AB信号上のパルスに
より、BSEL信号も、選択したブロックに対して、ブ
ロック選択回路120によってハイにアサートされる。
ワード・ライン・ドライバ124は、データ・アレイ1
28への対応するWL信号をアサートする。データ・ア
レイ128は、これに応答して、ビット・ラインBL/
BLB上でデータを発生し始める。列デコーダ130
は、ビット・ラインBL,BLBを選択し、その出力に
おいて対応するDL,DLBデータ・ライン上のデータ
をアサートし始める。
【0023】ブロック選択回路120によるBSEL信
号のアサートにより、遅延回路122のプログラムした
遅延が開始する。したがって、プログラムした遅延VA
Lの後、遅延回路122はKAMP1信号をアサート
し、センス・アンプ132を活性化する。KAMP1信
号のアサートにより、データ・ラインDL,DLB上の
データが分離し、適切なデータを発生する。GDLEQ
Bと呼ぶ、グローバル・イコライザ信号も、KAMP1
信号に応答してアサートされ、グローバル・データ・ラ
イン等化回路(図示せず)をオフとし、センス・アンプ
132にGDL,GDLBグローバル・データ・ライン
上に素早くデータを発生させる。こうして、GDL,G
DLBグローバル・データ・ライン上でアサートされた
データは、メモリ素子100の他の増幅器(図示せず)
による検出およびサンプリングに使用可能となる。
【0024】KR信号は、遅延回路108によって決定
されるVALのパルス期間を有する。VALの遅延の
後、KR信号はローにディアサートされ、アドレス信号
j,ABj上でゼロ復帰が生ずる。一方、Aj,ABj
号のRTZによって、ワード・ライン・ドライバ124
がWL信号をニゲートする。KAMP1信号がアサート
されると、ブロック選択回路120はBSEL信号をデ
ィアサートし、これによって列デコーダ130を不活性
化するので、データ・ラインDL,DLBは初期化状態
に戻る。GDLEQB信号は、所定のパルス幅を有し、
ニゲートされると、GDL,GDLBグローバル・デー
タ・ラインを初期化状態に戻させる。
【0025】尚、遅延回路108は、アドレス・バッフ
ァ400で代表されるアドレス・バッファ102によっ
てアサートされたアドレスが、メモリ素子100のブロ
ックの各々が確実に安定したデータを発生するのに必要
な長さだけアサートされることを保証する。各ICは製
造後検査されるので、あらゆるプロセスのばらつきにも
完全に解明される。電圧または温度変動によるタイミン
グの差は解消される。メモリ素子100は、外部クロッ
クの仕様には依存せず、外部クロックのジッタも受けな
い。ブロックは、KAMP1信号によって可能な限り早
くオフになるので、電力消費は低減する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるプログラマブル遅延素
子を利用したメモリ素子の代表的部分のブロック図。
【図2】図1の遅延回路に利用可能な、本発明の一実施
例によるプログラマブル遅延回路の一例のブロック図。
【図3】本発明の一実施例にしたがって実施した図1の
クロック制御回路のブロック図。
【図4】図1のメモリ素子に利用するゼロ復帰(RT
Z)アドレス・バッファのブロック図。
【図5】図1のメモリ素子の動作を示すタイミング図。
【符号の説明】
100 メモリ素子 102 アドレス・バッファ 104 プリデコーダ 106 クロック制御回路(K制御) 108 遅延回路 110 ヒューズ回路 112 ブロック回路 120 ブロック選択回路 122 遅延回路 124 ワード・ライン・ドライバ 126 行選択回路 128 データ・アレイ 130 列デコーダ 132 センス・アンプ 200 プログラマブル遅延回路 202〜205 遅延回路 206〜213 三状態型バッファ 214〜217 反転器 301〜304 バッファ 305 制御ロジック 307 バッファKRBUF 309 ライト・バッファKWBUF 313 二入力ORゲート 400 アドレス・バッファ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 レイ・チャン アメリカ合衆国テキサス州オースチン、フ ォレスト・ハイツ・レーン8405 (72)発明者 グレン・スターンズ アメリカ合衆国テキサス州オースチン、テ ィンバーライン・ドライブ4910 Fターム(参考) 5B015 HH01 HH03 JJ01 JJ21 KB42 KB45 KB84 NN03 5J001 AA00 BB00 BB12 CC00 DD01 DD02 DD03 DD09

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】メモリであって、 アドレス信号(ADDR)を受信する入力,真のアドレ
    ス信号(A)を供給する第1出力,相補アドレス信号
    (AB)を供給する第2出力,および制御入力を有する
    アドレス・バッファ(102);遅延プログラム(D
    C)信号を供給する複数のヒューズ(110);外部ク
    ロック(KPAD)を受信する入力および出力(KR/
    W)を有するクロック回路(106);前記クロック回
    路の出力に結合された第1入力,前記遅延プログラム信
    号を受信する第2入力,および前記アドレス・バッファ
    の制御入力に結合された出力を有するプログラマブル・
    パルス幅回路(108);イネーブル信号に応答してイ
    ネーブルされるワード・ライン・ドライバ;遅延イネー
    ブル信号に応答してイネーブルされるセンス・アンプ;
    および前記イネーブル信号に応答して前記遅延イネーブ
    ル信号を供給するプログラマブル遅延回路であって、前
    記プログラマブル・パルス幅回路が発生するパルスの幅
    と同一である遅延を有する、プログラマブル遅延回路;
    から成り、 前記アドレス・バッファは、前記制御入力のディゼーブ
    ルに応答して、前記真のアドレスおよび相補アドレス信
    号を同一論理状態とすることを特徴とするメモリ。
  2. 【請求項2】アドレス信号を受信する入力と、真のアド
    レス信号を供給する第1出力と、相補アドレス信号を供
    給する第2出力と、制御入力とを有するアドレス・バッ
    ファを有するメモリであって、複数のブロックを有し、
    各ブロックが対応するブロック選択信号によって選択さ
    れ、前記メモリがアクティブ・サイクルに入ることに応
    答して、アクティブ・アドレス信号を供給し、デコーダ
    をイネーブルしてビット・セルを選択するメモリにおい
    て:遅延を示す遅延プログラム信号を供給する複数のヒ
    ューズ;前記アクティブ・サイクルにいつ入ったかを示
    す外部クロックを受信する入力と、出力とを有するクロ
    ック回路;前記クロック回路の前記出力に結合された第
    1入力と、前記遅延プログラム信号を受信する第2入力
    と、前記アドレス・バッファの前記制御入力に結合され
    た出力とを有するプログラマブル・パルス幅回路;前記
    対応するブロック選択信号に応答するプログラマブル遅
    延回路であって、前記遅延プログラム信号に応答する遅
    延を有する、プログラマブル遅延;前記プログラマブル
    遅延回路によってイネーブルされるセンス・アンプ;前
    記ブロック選択信号によってイネーブルされるワード・
    ライン・ドライバ;から成ることを特徴とする回路。
  3. 【請求項3】前記プログラマブル・パルス幅回路は、前
    記プログラマブル遅延回路の遅延に等しいパルス幅を有
    するようにプログラムされることを特徴とする請求項2
    記載のメモリ。
  4. 【請求項4】メモリであって:アドレス・バッファ;前
    記アドレス・バッファに応答するメモリ・アレイ;前記
    アドレス・バッファに結合された第1プログラマブル遅
    延回路;前記アドレス・バッファおよび前記メモリ・ア
    レイに結合され、イネーブル信号に応答してイネーブル
    されるワード・ライン・ドライバ;前記メモリ・アレイ
    に結合され、遅延イネーブル信号に応答してイネーブル
    されるセンス・アンプ;前記イネーブル信号に応答し
    て、前記遅延イネーブル信号を供給する第2プログラマ
    ブル遅延回路;および前記第1および第2プログラマブ
    ル遅延回路に結合され、遅延を示す選択信号を供給する
    出力を有する選択回路;から成ることを特徴とするメモ
    リ。
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