JP2001122847A - ビナフチル誘導体の製造方法 - Google Patents

ビナフチル誘導体の製造方法

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JP2001122847A
JP2001122847A JP30777399A JP30777399A JP2001122847A JP 2001122847 A JP2001122847 A JP 2001122847A JP 30777399 A JP30777399 A JP 30777399A JP 30777399 A JP30777399 A JP 30777399A JP 2001122847 A JP2001122847 A JP 2001122847A
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JP30777399A
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Akihisa Ishii
章央 石井
Mikio Ujiie
幹夫 氏家
Mitsuru Tanuma
満 田沼
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Central Glass Co Ltd
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Central Glass Co Ltd
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−
1,1’−ビナフチル(BINAP)類を高純度でしか
も効率よく製造する。 【解決手段】 BINAP類の製造方法であって、下記
の2工程を少なくとも含む製造方法。 ビナフトール類に、塩基存在下、炭素数2または3
のパーフルオロアルキルスルホニルハライドまたはパー
フルオロアルカンスルホン酸無水物を反応させて、ジパ
ーフルオロアルキルスルホネート体を得る。の工程で得られたジパーフルオロアルキルスルホ
ネート体を(a)塩基およびニッケル触媒の存在下、ジ
フェニルホスフィン類と、または(b)亜鉛およびニッ
ケル触媒の存在下、塩化ジフェニルホスフィン類と反応
させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2,2’−ビス
(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル(以
下、「BINAP」)類の製造方法およびその前駆体で
ある新規な1,1’−ビ−2−ナフトール類のパーフル
オロアルキルスルホネート体およびその製造方法に関す
る。BINAP類は触媒的不斉誘導のためのキラル配位
子として重要である。
【0002】
【従来の技術】従来、BINAPの製造方法としてはい
くつかの方法が知られているが、1つの有効な方法とし
て、下式に示すようにビナフトールを一旦そのジトリフ
レート体とし、それにジフェニルホスフィンを作用させ
てBINAPとする方法が、米国特許5399771号
明細書に開示されている。
【0003】
【化13】
【0004】ビナフトールのジトリフレート体の製造方
法は文献(例えばTetrahedron Letters 1990年、985
頁)にビナフトールをトリフルオロメタンスルホン酸無
水物と反応させて得られることが記述されている。
【0005】また、WO99/36397号公報には、
トリフレート体の代わりに同種の機能を持つパーフルオ
ロアルキルスルホネート体が、ビナフトールにパーフル
オロアルキルスルホニルハライド(Cn2n+1SO2X、
但し、nは4〜10、X=F、Cl)または酸無水物
((Cn2n+1SO22O、但し、nは4〜10)を反
応させて得られることが記載されている。この様にして
得られた炭素数が4〜10のパーフルオロアルキルスル
ホンネート基を有する1,1’−ビ−2−ナフトール類
のパーフルオロアルキルスルホネート体にジフェニルホ
スフィンを作用させてBINAP類が生成することも開
示されている。
【0006】また、文献(Chem.Commun.,1997 2359)に
は、NiCl2(dppe)の存在下、塩化ジフェニル
ホスフィンと亜鉛をビナフトールのジトリフレート体に
作用させてBINAPが得られることが記載されてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】トリフルオロメタンス
ルホン酸無水物を使用する場合、分子中の2個のトリフ
ルオロメタンスルホニル基のうち1個しか有効に使用さ
れず、一方、炭素数の大きなパーフルオロアルキルスル
ホネート基を用いるのは該基が脱離基であることから経
済的に不利である。
【0008】そこで、本発明は、ビナフトール類に工業
的に入手の可能な原料を反応させて得られるパーフルオ
ロアルキルスルホネート化合物の製造方法および該化合
物にホスフィン化合物を反応させてBINAP類を効率
よく製造する方法を提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討を加えたところ、ビナフトー
ル類に工業的に入手可能な特定のパーフルオロアルキル
スルホニル化合物を反応させることで容易にビナフトー
ル類のジパーフルオロアルキルスルホネート体が得ら
れ、その前駆体は特定のホスフィン類を用いて容易にB
INAP類に変換できることを見いだし本発明に至っ
た。
【0010】すなわち、本発明は、一般式(1)
【0011】
【化14】
【0012】[式中、 Aは
【0013】
【化15】
【0014】Bは
【0015】
【化16】
【0016】であって、AおよびBを示す両式中、R
はそれぞれ独立に 水素、C1-12アルキル基、C1-12
ルコキシ基、C1-12アシル基、C1-12アルコキシカルボ
ニル基、−CN基、C1-12パーフルオロアルキル基、−
OCF3基、ハロゲン原子(F、Cl、Br、I)、フ
ェニル基、置換フェニル基(1〜3個の置換基を有し、
それぞれの置換基は同一または異なっていてもよくハロ
ゲン原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基からなる
群から任意に選ばれる)、−SiR'3 (R'は同一また
は異なっていてもよくアルキル基、分岐アルキル基、環
状アルキル基、フェニル基、置換フェニル基からなる群
から任意に選ばれる)を示し、R1はフェニル、4−メ
チルフェニル、3−メチルフェニル、2−メチルフェニ
ル、3,5−ジメチルフェニル、3,5−ジ−tert-ブ
チルフェニル、4−メトキシフェニル、3−メトキシフ
ェニル、2−メトキシフェニル、3,5−ジメトキシフ
ェニル、2,5−ジメチル−4−メトキシフェニル、シ
クロヘキシル、シクロペンチル、3,5−ジトリフルオ
ロメチルフェニル、1−ナフチル、2−ナフチルおよび
3,5−ジシリル置換フェニル(シリル基:SiR’3
においてR'は同一または異なっていてもよくアルキル
基、分岐アルキル基、環状アルキル基、フェニル基、置
換フェニル基からなる群から任意に選ばれる)を示す]
で示される化合物の製造方法であって、下記の2工程を
少なくとも含む製造方法。 一般式(2)
【0017】
【化17】
【0018】[式中、A、Bは一般式(1)と同じ。n
は2または3]で示される化合物を塩基存在下、パーフ
ルオロアルキルスルホニルハライド(Cn2n+1SO
2X、但し、nは2または3、XはF、Cl、Br、I
よりなる群から任意に選ばれる)またはパーフルオロア
ルカンスルホン酸無水物((Cn2n+1SO22O、但
し、nは2または3)と反応させて、一般式(3)
【0019】
【化18】
【0020】[式中、A、Bは一般式(1)と同じ。n
は2または3]で示される化合物を製造する工程(第1
工程)。 の工程で得られた一般式(3)で示される化合物
を(a)塩基およびニッケル触媒の存在下、一般式
(4)
【0021】
【化19】
【0022】[式中、R1は一般式(1)と同じ]で示
されるホスフィン化合物と反応させるか、または(b)
亜鉛とニッケル触媒存在下、一般式(5)
【0023】
【化20】
【0024】[式中、R1は一般式(1)と同じ]で示
されるホスフィン化合物と反応させて、一般式(1)で
示される化合物を製造する工程(第2工程)。
【0025】また、他の発明は前記第1工程並びに第2
工程であり、さらに一般式(3)
【0026】
【化21】
【0027】[式中、 Aは
【0028】
【化22】
【0029】Bは
【0030】
【化23】
【0031】[AおよびBを示す両式中、R はそれぞ
れ独立に 水素、C1-12アルキル基、C1-12アルコキシ
基、C1-12アシル基、C1-12アルコキシカルボニル基、
−CN基、C1-12パーフルオロアルキル基、−OCF3
基、ハロゲン原子(F、Cl、Br、I)、フェニル
基、置換フェニル基(1〜3個の置換基を有し、それぞ
れの置換基は同一または異なっていてもよくハロゲン原
子、低級アルキル基、低級アルコキシ基からなる群から
任意に選ばれる)、−SiR'3 (R'は同一または異な
っていてもよくアルキル基、分岐アルキル基、環状アル
キル基、フェニル基、置換フェニル基からなる群から任
意に選ばれる)を示す]で示される新規化合物である。
【0032】
【発明の実施の形態】本発明の一般式(1)で示される
BINAP類の製造方法においては、第1工程および第
2工程の何れにおいても一般式(2)または一般式
(3)で示される化合物のヒドロキシル基またはパーフ
ルオロアルキルスルホネート基が変化するのみであり、
その他の部分構造および置換基は反応の過程において変
化することはない。すなわち、一般式(2)または一般
式(3)の中のA、B、Rは何れの工程でも反応の前後
で変化しない。
【0033】本発明の一般式(1)で示されるBINA
P類の製造方法の第1工程を説明する。
【0034】本発明の製造方法の出発原料となる一般式
(2)
【0035】
【化24】
【0036】で示される化合物において、Aは
【0037】
【化25】
【0038】Bは
【0039】
【化26】
【0040】を示し、R はそれぞれ独立に 水素、C
1-12アルキル基、C1-12アルコキシ基、C1-1 2アシル
基、C1-12アルコキシカルボニル基、−CN基、C1-12
パーフルオロアルキル基、−OCF3基、ハロゲン原子
(F、Cl、Br、I)、フェニル基、置換フェニル基
(1〜3個の置換基を有し、それぞれの置換基は同一ま
たは異なっていてもよくハロゲン原子、低級アルキル
基、低級アルコキシ基からなる群から任意に選ばれ
る)、−SiR'3 (R'は同一または異なっていてもよ
くアルキル基、分岐アルキル基、環状アルキル基、フェ
ニル基、置換フェニル基からなる群から任意に選ばれ
る)を示すものが挙げられる。
【0041】これらのうち、Aが
【0042】
【化27】
【0043】であり、Bが
【0044】
【化28】
【0045】であるのが好ましい。また、Rは水素、C
1-7アルキル基、C1-7アルコキシ基、C1-7アシル基、
1 -7アルコキシカルボニル基、−CN基、C1-7パーフ
ルオロアルキル基、−OCF3基、ハロゲン原子(F、
Cl、Br、I)より成る群から独立に選ばれるのが好
ましい。
【0046】さらに好ましくは一般式(2)で示される
化合物が、式(6)、
【0047】
【化29】
【0048】、一般式(7)、
【0049】
【化30】
【0050】[式中、R2は水素、C1-3アルキル基、C
1-3アルコキシ基、F、Br、またはCN基を示す]、
一般式(8)、
【0051】
【化31】
【0052】[式中、R2は水素、C1-3アルキル基、C
1-3アルコキシ基、F、Br、またはCN基を示す]、
一般式(9)、
【0053】
【化32】
【0054】[式中、R2は水素、C1-3アルキル基、C
1-3アルコキシ基、F、Br、またはCN基を示す]よ
り選ばれる化合物が好ましく、とりわけ式(6)の化合
物が好ましい。
【0055】本発明の一般式(3)で示される化合物の
製造は、適当な塩基の存在下、一般式(2)で示される
ビナフトール類にパーフルオロアルキルスルホニルハラ
イド(Cn2n+1SO2X、但し、nは2または3、Xは
F、Cl、Br、Iよりなる群から任意に選ばれる)ま
たはパーフルオロアルカンスルホン酸無水物((Cn
2n+1SO22O、但し、nは2または3)を作用させる
ことにより、ジパーフルオロアルキルスルホネート体が
効率よく生成する。
【0056】また、ビナフトール類にはS体およびR体
の光学異性体が存在するので、それに対応して、S体か
らはS体であるビナフトール類のジパーフルオロアルキ
ルスルホネート体が生成し、R体からはR体であるジパ
ーフルオロアルキルスルホネート体が生成する。本反応
中にラセミ化は起こらないので、目的とする光学異性体
に応じて適宜出発原料のビナフトール類のS体またはR
体を使い分ければよい。
【0057】本反応に用いられるパーフルオロアルキル
スルホニルハライドはペンタフルオロエタンスルホニル
ハライド(ハロゲンはF、Cl、Br、Iよりなる群か
ら任意に選ばれる)または、ヘプタフルオロプロパンス
ルホニルハライド(ハロゲンはF、Cl、Br、Iより
なる群から任意に選ばれる)で、好ましくはペンタフル
オロエタンスルホニルフルオライド、ペンタフルオロエ
タンスルホニルクロライド、ヘプタフルオロプロパンス
ルホニルフルオライドおよびヘプタフルオロプロパンス
ルホニルクロライドであり、さらに好ましくは、ペンタ
フルオロエタンスルホニルフルオライド、ヘプタフルオ
ロプロパンスルホニルフルオライドである。
【0058】また、本反応に用いられるパーフルオロア
ルカンスルホン酸無水物は、ペンタフルオロエタンスル
ホン酸無水物、ヘプタフルオロプロパンスルホン酸無水
物であるが好ましくは、ペンタフルオロエタンスルホン
酸無水物である。
【0059】本発明において最も好適なパーフルオロア
ルキルスルホニル化剤としては、ペンタフルオエタンス
ルホニルフルオライドが挙げられ、次いでヘプタフルオ
ロプロパンスルホニルフルオライドを挙げることができ
る。
【0060】本反応において使用されるパーフルオロア
ルキルスルホニルハライドまたはパーフルオロアルカン
スルホン酸無水物は、一般式(2)で示される化合物1
モルに対して2モル以上使用すればよいが、2〜20モ
ル使用でき、好ましくは2〜10モル、さらに好ましく
は2〜5モル使用する。
【0061】本発明の製造方法において、パーフルオロ
アルキルスルホニルハライドまたはパーフルオロアルカ
ンスルホン酸無水物を使用する場合、化合物によっては
沸点が低く揮発性であるので、ボンベからガスで直接圧
入する方式もしくは、沸点以下に冷却後、液化注入する
方法を採用することができる。
【0062】特にペンタフルオロエタンスルホニルフル
オライドを使用する場合は、沸点が低いため、加圧下に
おいて反応するのが好ましく、0.1〜10MPa程度
で行い、1.0MPa以下において行うことができる。
例えば反応系の温度を100℃程度とすると圧力が4kg
/cm2(0.4MPa)程度まで上昇するが、耐圧反応
器を用いることにより、加熱下での反応も充分可能であ
る。10MPa以上の圧力下においても反応の点からは
問題ないが、装置の強度が要求されるので避ける方が好
ましい。
【0063】また、塩基としては、アミン類、例えばト
リメチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエ
チルアミン、トリn−プロピルアミン、トリn−ブチル
アミン、ジメチルラウリルアミン、ジメチルアミノピリ
ジン、N,N−ジメチルアニリン、ジメチルベンジルア
ミン、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセ
ン−7、1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタ
ン、ピリジン、2,4,6−トリメチルピリジン、ピリ
ミジン、ピリダジン、3,5−ルチジン、2,6−ルチ
ジン、2,4−ルチジン、2,5−ルチジン、3,4−
ルチジン等が、また、無機塩基としては、例えば水素化
ナトリウム、水素化カリウム、水素化リチウム、水素化
カルシウム等の金属水素化物、炭酸ナトリウム、炭酸カ
リウム、炭酸セシウム、炭酸リチウム等のアルカリ金属
の炭酸塩、炭酸水素ナトリウム等のアルカリ金属の炭酸
水素塩等が有効である。
【0064】本発明に使用される塩基は、アミン類を使
用した場合、一般式(2)で示された化合物1モルに対
して1〜100モル使用でき、好ましくは1〜50モ
ル、更に好ましくは1〜20モル使用できる。また、無
機塩基を使用した場合、1〜20モル使用でき、好まし
くは1〜10モル、更に好ましくは1〜5モル使用す
る。
【0065】本発明の製造方法は、無溶媒で行ってもよ
いが、適当な溶媒を用いることも可能で、使用される溶
媒としては、塩化メチレン、塩化エチレン、クロロホル
ム、四塩化炭素などのハロゲン化炭化水素類、ジエチル
エーテル、テトラヒドロフラン、t−ブチルメチルエー
テル、ジオキサン等のエーテル類、ヘキサメチルリン酸
トリアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトア
ミド、N−メチルピロリドン等のアミド類、アセトニト
リル、ジメチルスルホキシドなどを挙げることができ、
これらのうち二種類以上を併用することもできる。
【0066】これらのうち、ヘキサメチルリン酸トリア
ミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、
N−メチルピロリドン等のアミド類およびジメチルスル
ホキシドは特に好ましく、添加することにより反応系を
均質化することができ、反応の再現性が著しく改善され
る。他の溶媒と併用する場合においても、反応を再現よ
く進行させるのに必要な量を使用することが好ましい。
具体的には、一般式(2)で示された化合物1重量部に
対し20重量部以下、好ましくは10重量部以下、さら
に好ましくは5重量部以下使用する。
【0067】本発明に係るパーフルオロアルキルスルホ
ニル化反応は、塩基としてアミン類を使用したときは、
−20℃〜200℃で反応を行わせることができ、好ま
しくは50℃〜150℃、さらに好ましくは90〜11
0℃の温度で反応が進行する。一方、無機塩基を使用し
た場合は、−20℃〜100℃での反応が可能で、好ま
しくは0℃〜50℃、さらに好ましくは10℃〜30℃
で反応が進行する。
【0068】本発明のパーフルオロアルキルスルホニル
化反応においては、反応終了後、ヒドロキシル基のトリ
フルオロメタンスルホン酸無水物によるスルホニル化反
応の処理として行われる一般的な処理をすることによ
り、粗生成物を得ることができる。続く精製操作として
は、カラムクロマトグラフィー処理、活性炭処理、再結
晶処理を適宜組み合わせて行うか、通常これらの順にお
こなうのが好ましく、ビナフトール類のジペンタフレー
ト体またはジヘプタフレート体を高純度かつ高収率で得
ることができる。精製操作においては活性炭による吸着
処理が特に有効で、量的な損失が少ない上に純度および
色調の向上に効果的である。
【0069】本発明の一般式(1)で示されるBINA
P類の製造方法の第2工程を説明する。第2工程は、第
1工程で得られる一般式(3)で示される化合物にホス
フィン化合物を作用させBINAP類とする工程であ
る。
【0070】第2工程での出発原料は、一般式(3)
【0071】
【化33】
【0072】で示される化合物であり、AおよびB並び
にAおよびBに含まれるRは一般式(2)において好適
な基が同様に好適である。
【0073】第2工程は、一般式(3)で示される化合
物を(a)塩基およびニッケル触媒の存在下、一般式
(4)
【0074】
【化34】
【0075】[式中、R1は、フェニル、4−メチルフ
ェニル、3−メチルフェニル、2−メチルフェニル、
3,5−ジメチルフェニル、3,5−ジ−tert-ブチル
フェニル、4−メトキシフェニル、3−メトキシフェニ
ル、2−メトキシフェニル、3,5−ジメトキシフェニ
ル、2,5−ジメチル−4−メトキシフェニル、シクロ
ヘキシル、シクロペンチル、3,5−ジトリフルオロメ
チルフェニル、1−ナフチル、2−ナフチルおよび3,
5−ジシリル置換フェニル(シリル基:SiR’ 3にお
いてR'は同一または異なっていてもよくアルキル基、
分岐アルキル基、環状アルキル基、フェニル基、置換フ
ェニル基からなる群から任意に選ばれる)を示す]で示
されるホスフィン化合物と反応させるか、または(b)
亜鉛とニッケル触媒存在下、一般式(5)
【0076】
【化35】
【0077】で示されるホスフィン化合物[式中、R1
は上記と同じ]と反応させることからなっている。
【0078】ここで、R1はフェニル、4−メチルフェ
ニル、3−メチルフェニル、2−メチルフェニル、3,
5−ジメチルフェニル、3,5−ジ−tert-ブチルフェ
ニル、4−メトキシフェニル、3−メトキシフェニル、
2−メトキシフェニル、3,5−ジメトキシフェニル、
2,5−ジメチル−4−メトキシフェニル、シクロヘキ
シル、シクロペンチル、3,5−ジトリフルオロメチル
フェニル、1−ナフチルおよび2−ナフチルであること
がさらに好ましい。
【0079】本発明に係る第2工程において、出発原料
であるビナフトール類のジパーフルオロアルキルスルホ
ネート体にはS体およびR体の光学異性体が存在するの
で、それに対応して、S体からはS体のBINAP類が
生成し、R体からはR体のBINAP類が生成する。本
反応中にラセミ化は起こらないので、目的とする光学異
性体に応じて適宜出発原料であるビナフトール類のジパ
ーフルオロアルキルスルホネート体のS体またはR体を
使い分ければよい。
【0080】本発明のBINAP類の製造方法において
使用されるホスフィン化合物は、一般式(4)に示され
るジフェニルホスフィン誘導体または一般式(5)に示
される塩化ジフェニルホスフィン誘導体で、一般式
(3)で示されるビナフトール類のジパーフルオロアル
キルスルホネート化合物(ジペンタフレート体あるいは
ジヘプタフレート体)1モルに対し、2〜20モル使用
でき、好ましくは2〜10モル、更に好ましくは2〜5
モル使用される。
【0081】第2工程において、ホスフィン化合物とし
て一般式(4)に示されるジフェニルホスフィン誘導体
を用いる場合、副生するパーフルオロアルカンスルホン
酸(ペンタフルオロエタンスルホン酸あるいはヘプタフ
ルオロプロパンスルホン酸)を中和させるためにアミン
類を存在させることが望ましく、アミン類としては例え
ば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、
トリn−プロピルアミン、トリn−ブチルアミン、1,
4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタンが好まし
い。ホスフィン化合物は、一般式(3)で示されるビナ
フトール類のジパーフルオロアルキルスルホネート体
(ジペンタフレート体あるいはジヘプタフレート体)1
モルに対し、2〜20モル使用でき、好ましくは2〜1
0モル、更に好ましくは2〜5モル使用される。塩基の
量は、一般式(3)で示されるビナフトール類のジパー
フルオロアルキルスルホネート体1モルに対し、2〜2
0モル使用でき、好ましくは2〜15モル、更に好まし
くは2〜10モル使用される。
【0082】第2工程において、ホスフィン化合物とし
て一般式(5)に示される塩化ジフェニルホスフィン誘
導体を用いた場合は、亜鉛を存在させることが必要で、
好ましくは、活性化した亜鉛粉末がよい。ホスフィン化
合物は一般式(3)で示されるビナフトール類のジパー
フルオロアルキルスルホネート体1モルに対し、2〜4
0モル使用でき、好ましくは2〜20モル、更に好まし
くは2〜10モル使用される。亜鉛は一般式(3)で示
されるビナフトール類のジパーフルオロアルキルスルホ
ネート体1モルに対して、1〜5モル使用する。
【0083】第2工程で用いられるニッケル触媒は、N
iCl2・ビス(ジフェニルホスフィニル)C1-4アルカ
ン、NiBr2、NiCl2、NiCl2−ビス(ジフェ
ニルホスフィニル)フェロセン[省略記号NiCl2
dppf]、NiCl2−ビス(トリフェニルホスフィ
ン)[省略記号NiCl2/(Ph3P)2]、Ni−テ
トラキス(トリフェニルホスフィン)[省略記号Ni
(Ph3P)4]、Ni−テトラキス(トリフェニルホス
ファイト)[省略記号Ni((PhO)3P)4]および
Ni−ジカルボニルビス(トリフェニルホスフィン)
[省略記号Ni(CO)2(Ph3P)2]よりなる群か
ら選ばれる。本発明の使用にあたり好適な触媒は、Ni
Cl2・ビス(ジフェニルホスフィニル)C1-4アルカン
である。特にC 2-3アルカンが好ましい。すなわち、よ
り好ましい触媒はNiCl2・ビス(ジフェニルホスフ
ィニル)エタン[省略記号NiCl2(dppe)]と
NiCl2・ビス(ジフェニルホスフィニル)プロパン
[省略記号NiCl2(dppp)]である。
【0084】第2工程に用いられるニッケル触媒の量
は、一般式(3)で示されるビナフトール類のジパーフ
ルオロアルキルスルホネート体1モルに対し、0.01
〜0.5モル使用でき、好ましくは0.02〜0.2モ
ル、更に好ましくは0.03〜0.1モル使用される。
【0085】第2工程は、反応温度を0℃〜200℃程
度で行い、20℃〜180℃が好ましく、50〜150
℃がより好ましい。
【0086】第2工程に係る反応は通常溶媒中で行わ
れ、適切な温度でジフェニルホスフィンなどのホスフィ
ン化合物を実質的に酸化することなく、要求される溶解
度を保持するものが含まれる。極性溶媒がより好適であ
る。使用される溶媒としては、ジメチルホルムアミド、
アセトニトリルおよびN−メチルピロリジノンで、最も
好ましい溶媒は、ジメチルホルムアミド(DMF)であ
る。また、これらのうち二種類以上を併用することもで
きる。
【0087】
【実施例】以下に実施例をもって説明するが、本発明の
実施態様はこれらに限られない。
【0088】[実施例1] C25SO2F−Et3N系 耐圧反応器に(S)−(−)−1,1’−ビ−2−ナフ
トール(2.86g,10mmol、1eq)、トリエ
チルアミン(14.1g、140mmol、14eq)
を仕込み、−78℃でペンタフルオロエタンスルホニル
フルオライド(4.04g、20mmol、2.0e
q)を液化注入して密封した。100℃で16時間攪拌
し、冷却後、ショートカラム(シリカゲル、展開液/酢
酸エチル:n−ヘキサン=1:5)に付し流出液を濃縮
しジペンタトリフレート体を得た。活性炭処理後、n−
ヘキサン再結晶により精製した。トータル収率は89%
であった。
【0089】1H−NMR(CDCl3,TMS):7.
25(d,J=8Hz,2H)、7.41(t,J=8
Hz,2H)、7.57(t,J=8Hz,2H)、
7.62(d,J=8Hz,2H)、8.01(d,J
=8Hz,2H)、8.14(d,J=8Hz,2
H).13 C−NMR(CDCl3):111.6(tq,11
88,126Hz),116.8(qt,1148,1
28Hz),119.3,123.7,126.7,1
27.3,128.0,128.3,132.0,13
2.4,133.2,145.3.19 F−NMR(CDCl3、BTF):−115.95
(272Hz,2F),−116.06(272Hz,
2F),−16.69(6F). HRMS:649.9914(計算値:649.991
3) 比旋光度:[α]27 D=+123.0°(c=1.00
0,CHCl3)また、(R)-(+)−1,1’−ビ−
2−ナフトールについても同様に反応 を行い、(R)-(+)−1,1’-ビ-2-ナフトールの
ジペンタフレート体を得た。
【0090】[実施例2] C25SO2F−Et3N−DMF系 耐圧反応器に(S)−(−)−1,1’−ビ−2−ナフ
トール(2.86g,10mmol、1eq)、トリエ
チルアミン(14.1g、140mmol、14eq)
とDMF(ジメチルホルムアミド)4mlを仕込み、−
78℃でペンタフルオロエタンスルホニルフルオライド
(4.04g、20mmol、2.0eq)を液化注入
して密封した。100℃で16時間攪拌し、冷却後、シ
ョートカラム(シリカゲル、展開液/酢酸エチル:n−
ヘキサン=1:5)に付し流出液を濃縮しペンタトリフ
レート体を得た。活性炭処理後、n−ヘキサン再結晶に
より精製した。トータル収率は90%であった。実施例
1と同じ機器データが得られた。
【0091】また、(R)−(+)−1,1’−ビ−2
−ナフトールについても同様に反応を行い、(R)-
(+)−1,1’-ビ-2-ナフトールのジペンタフレー
ト体を得た。
【0092】[実施例3] C37SO2F−Et3N−DMF系 耐圧反応器に(S)−(−)−1,1’−ビ−2−ナフ
トール(2.86g,10mmol、1eq)、トリエ
チルアミン(14.1g、140mmol、14eq)
とDMF(ジメチルホルムアミド)4mlを仕込み、−
78℃でヘプタフルオロプロパンスルホニルフルオライ
ド(5.04g、20mmol、2.0eq)を液化注
入して密封した。100℃で16時間攪拌し、冷却後、
ショートカラム(シリカゲル、展開液/酢酸エチル:n
−ヘキサン=1:5)に付し流出液を濃縮しジヘプタフ
レート体を得た。粗収率は92%であった。
【0093】1H−NMR(CDCl3,TMS):7.
28(d,J=8Hz,2H)、7.42(t,J=8
Hz,2H)、7.60(t,J=8Hz,2H)、
7.64(d,J=8Hz,2H)、8.03(d,J
=8Hz,2H)、8.18(d,J=8Hz,2
H). また、(R)−(+)−1,1’−ビ−2−ナフトール
についても同様に反応を行い、(R)-(+)−1,
1’-ビ-2-ナフトールのジヘプタフレート体を得た。 [実施例4−10]下記の構造を持つ類似の化合物につ
いても実施例2と同様に得られた。
【0094】
【化36】
【0095】
【表1】
【0096】[実施例11−12]下記の構造を持つ類
似の化合物についても実施例2と同様に得られた。
【0097】
【化37】
【0098】
【表2】
【0099】[実施例13] NiCl2(dppe)−HPPh2−DABCO−DM
F NiCl2(dppe)(528mg,1mmol,
0.1eq)のDMF(20ml)溶液にジフェニルホ
スフィン(HPPh2:1.07g,5.75mmo
l,0.575eq)を室温で加え、得られた溶液を1
00℃で加熱した。100℃で30分加熱した後、
(S)−1,1’−ビ−2−ナフトールのジペンタフレ
ート体(6.5g、10mmol、1eq)と1,4−
ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン(DABCO:
4.48g、40mmol、4eq)のDMF(30m
l)溶液を一度に加え、生じた暗緑色溶液を100℃に
保持し、さらにHPPh2を3回に分けて1、3、7時
間後に加えた。(3×1.07g、トータル17.25
mmol、トータル1.725eq)。出発物質のジペ
ンタフレート体が完全になくなるまで(2〜3日)反応
を100℃で持続した。そして暗褐色の溶液を室温に冷
却し、室温で2時間攪拌し、最終的には氷浴で0〜5℃
に冷却した。所望の製品をろ過し、フィルターケーキを
メタノール(2×10ml)で洗浄し、室温で減圧下に
乾燥した。単離した生成物(4.6g、74%)は白色
またはオフホワイトの結晶性化合物で、化学純度は94
面積%(HPLC、220nm)であった。機器データ
は(S)-2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−
1,1’−ビナフチルの文献値(Organic Sy
ntheses、76,6)と一致した。
【0100】また、(R)−1,1’−ビ−2−ナフト
ールのジペンタフレート体についても同様に反応を行
い、(R)-2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)
−1,1’−ビナフチルを得た。
【0101】[実施例14] NiCl2(dppe)−ClPPh2−亜鉛−DMF (S)−1,1’−ビ−2−ナフトールのジペンタフレ
ート体(6.5g、10mmol、1eq)、NiCl
2(dppe)(158mg,0.3mmol,0.0
3eq)と塩化ジフェニルホスフィン(ClPPh2
4.42g、20mmol、2eq)を含む無水DMF
(12.5ml)溶液に0〜5℃で亜鉛(2.048
g、31.5mmol、3.15eq)を徐々に加え
た。反応混合物を100〜110℃に加熱し、出発物質
のジペンタフレート体が完全になくなるまで(2〜3
日)反応を持続した。反応終了液を80℃に冷却後、ろ
過し、最小量のDMFで洗浄した。ろ液と洗浄液を合わ
せて5℃に冷却し、結晶を終夜析出させた。所望の製品
をろ過し、フィルターケーキをメタノールで洗浄し、室
温で減圧下に乾燥した。単離した生成物(3.8g、6
1%)は白色またはオフホワイトの結晶性化合物で、化
学純度は95面積%(HPLC、220nm)であっ
た。実施例13と同じ機器データが得られた。
【0102】また、(R)−1,1’−ビ−2−ナフト
ールのジペンタフレート体についても同様に反応を行
い、(R)-2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)
−1,1’−ビナフチルを得た。
【0103】[実施例15−24]下記の構造を持つ類
似の化合物についても実施例13と同様に得られた。
【0104】
【化38】
【0105】
【表3】
【0106】[実施例25−28]下記の構造を持つ類
似の化合物についても実施例13と同様に得られた。
【0107】
【化39】
【0108】
【表4】
【0109】
【発明の効果】本発明によれば、新規なビナフトール類
のジパーフルオロアルキルスルホネート体を中間体とし
て用いることにより、触媒不斉誘導のためのキラル配位
子として重要な2,2’−ビス(ジフェニルホスフィ
ノ)−1,1’−ビナフチル(BINAP)類を高純度
でしかも効率よく製造することが可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田沼 満 東京都千代田区神田錦町3丁目7番地1 セントラル硝子株式会社内 Fターム(参考) 4H006 AA01 AA02 AB84 AC61 BA69 4H039 CA80 CD10 CD20 CD40 4H050 BA07 BA17 BA69 WA26

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 [式中、 Aは 【化2】 Bは 【化3】 であり、AおよびBを示す両式中、Rはそれぞれ独立に
    水素、C1-12アルキル基、C1-12アルコキシ基、C1-12
    アシル基、C1-12アルコキシカルボニル基、−CN基、
    1-12パーフルオロアルキル基、−OCF3基、ハロゲ
    ン原子(F、Cl、Br、I)、フェニル基、置換フェ
    ニル基(1〜3個の置換基を有し、それぞれの置換基は
    同一または異なっていてもよくハロゲン原子、低級アル
    キル基、低級アルコキシ基からなる群から任意に選ばれ
    る)、−SiR'3 (R'は同一または異なっていてもよ
    くアルキル基、分岐アルキル基、環状アルキル基、フェ
    ニル基、置換フェニル基からなる群から任意に選ばれ
    る)を示し、R1はフェニル、4−メチルフェニル、3
    −メチルフェニル、2−メチルフェニル、3,5−ジメ
    チルフェニル、3,5−ジ−tert-ブチルフェニル、4
    −メトキシフェニル、3−メトキシフェニル、2−メト
    キシフェニル、3,5−ジメトキシフェニル、2,5−
    ジメチル−4−メトキシフェニル、シクロヘキシル、シ
    クロペンチル、3,5−ジトリフルオロメチルフェニ
    ル、1−ナフチル、2−ナフチルおよび3,5−ジシリ
    ル置換フェニル(シリル基:SiR’3においてR'は同
    一または異なっていてもよくアルキル基、分岐アルキル
    基、環状アルキル基、フェニル基、置換フェニル基から
    なる群から任意に選ばれる)を示す]で示される化合物
    の製造方法であって、下記の2工程を少なくとも含む製
    造方法。 一般式(2) 【化4】 [式中、A、Bは一般式(1)と同じ]で示される化合
    物を塩基存在下、パーフルオロアルキルスルホニルハラ
    イド(Cn2n+1SO2X、但し、nは2または3、ハロ
    ゲンはF、Cl、Br、Iよりなる群から任意に選ばれ
    る)またはパーフルオロアルカンスルホン酸無水物
    ((Cn2n+1SO22O、但し、nは2または3)と
    反応させて、一般式(3) 【化5】 [式中、A、Bは一般式(1)と同じ。nは2または
    3]で示される化合物を製造する工程。 の工程で得られた一般式(3)で示される化合物
    を(a)塩基およびニッケル触媒の存在下、一般式
    (4) 【化6】 [式中、R1は一般式(1)と同じ]で示されるホスフ
    ィン化合物と反応させるか、または(b)亜鉛とニッケ
    ル触媒存在下、一般式(5) 【化7】 [式中、R1は一般式(1)と同じ]で示されるホスフ
    ィン化合物と反応させて、一般式(1)で示される化合
    物を製造する工程。
  2. 【請求項2】 一般式(2) 【化8】 [式中、A、Bは一般式(1)と同じ]で示される化合
    物を塩基存在下、パーフルオロアルキルスルホニルハラ
    イド(Cn2n+1SO2X、但し、nは2または3、Xは
    F、Cl、Br、Iよりなる群から任意に選ばれる)ま
    たはパーフルオロアルカンスルホン酸無水物((Cn
    2n+1SO22O、但し、nは2または3)と反応させ
    て、一般式(3) 【化9】 [式中、A、Bは一般式(1)と同じ。nは2または
    3]で示される化合物を製造する方法。
  3. 【請求項3】 一般式(3)で示される化合物を(a)
    塩基およびニッケル触媒の存在下、一般式(4) 【化10】 [式中、R1は一般式(1)と同じ]で示されるホスフ
    ィン化合物と反応させるか、または(b)亜鉛とニッケ
    ル触媒存在下、一般式(5) 【化11】 [式中、R1は一般式(1)と同じ]で示されるホスフ
    ィン化合物と反応させて、一般式(1)で示される化合
    物を製造する工程。
  4. 【請求項4】 一般式(3) 【化12】 [式中、A、Bは一般式(1)と同じ。nは2または
    3]で示される化合物。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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