JP2001121619A - ベルトの製造方法 - Google Patents

ベルトの製造方法

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JP2001121619A
JP2001121619A JP30323599A JP30323599A JP2001121619A JP 2001121619 A JP2001121619 A JP 2001121619A JP 30323599 A JP30323599 A JP 30323599A JP 30323599 A JP30323599 A JP 30323599A JP 2001121619 A JP2001121619 A JP 2001121619A
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belt
sheet
unvulcanized rubber
rubber
press plate
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JP30323599A
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Inventor
Takeshi Takehara
剛 竹原
Toshimichi Takada
俊通 高田
Hiroyuki Nishio
裕之 西尾
Hiroyuki Shibata
博之 柴田
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Mitsuboshi Belting Ltd
Original Assignee
Mitsuboshi Belting Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接合部における段差は完全に消してしまうこ
とができ、そのまま加硫することによって接合部におけ
る段差のないベルトを得ることができる。 【解決手段】 ベルトの製造方法において、未加硫ゴム
シートの端部同士を突き合わせた状態で接合部をプレス
し、ゴムを軟化させて接合部に段差が生じないよう接合
し、その後モールドにかぶせて加硫する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無端ベルトにおい
てゴムの接合部の段差をなくし、搬送用途、伝動用途の
いずれにおいても優れた精度を有するベルトに係る。
【0002】
【従来の技術】従来ゴム製の搬送用や伝動用のベルトを
製造する際には、未加硫のゴムシートをモールド上に巻
きつけて、端部を重ね合わせてハンドローラなどで転圧
することによって未加硫ゴムの粘着にて仮固定してい
た。
【0003】もちろん、未加硫ゴムシート以外の帆布や
心線などの材料は、ゴムシートに先だって、またはゴム
シートを巻いた後に、巻きつけてやはり仮固定すること
になる。
【0004】以上のように全ての材料をモールド上に巻
きつけ、ジャケットを被せて加硫缶に投入し加熱・加圧
することによって加硫したベルトスリーブが得られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、近年のベルト
の用途として、磁気カードの読取り装置におけるカード
の搬送など僅かな回転変動や、微細な位置決め精度を求
められるものがあり、上記のような方法で段差を少なく
した程度では十分な効果が得られないという場合も増え
てきた。
【0006】また、電子写真方式を利用した画像形成装
置は、無機または有機光導電性材料で構成された感光体
からなる像坦持体上に一様な電荷を形成し、画像信号を
変調したレーザ光などで静電潜像を形成した後、帯電し
たトナーにより静電潜像を現像して可視化されたトナー
像とする。そして、このトナー像を直接あるいは中間転
写体を介して、用紙などの転写材に転写することにより
所用の再生画像を得る。像坦持体上に形成されたトナー
像をベルト上中間転写体に一次転写し、更に中間転写体
上のトナー像を転写材に二次転写する方式を採用した画
像形成装置としては例えば特開昭62−206567号
公報に開示されている。
【0007】これらの画像形成装置に用いられるベルト
材料としては、例えば、ポリカーボネート、ポリアルキ
レンテレフタレートや、それらの樹脂のブレンド物、ま
たそれらの樹脂とエチレン−テトラフルオロエチレン共
重合体ブレンド物などの熱可塑性樹脂にカーボンブラッ
クを配合した電導性無端ベルトが提案されている。
【0008】ところで、前記ポリカーボネート等の熱可
塑性樹脂の導電材料は、機械的特性のうちヤング率が大
きく、このためベルトの周長、厚みのばらつきや、アラ
イメント、張力などによる初期張力のばらつきが発生
し、ベルトが走行中に蛇行してしまうことがあり、中間
転写ベルトや転写材搬送ベルトに適用した場合に高品質
の転写画像が安定して得られないという問題と、駆動時
にベルト端部にクラックが発生するためベルトの耐久性
に劣るという問題があった。
【0009】一方、ヤング率の大きい代表的な材料とし
て、ポリイミド樹脂を挙げることができる。しかし、ポ
リイミド樹脂は、熱硬化性であるため、ベルト材料を熱
溶融して接合する上述の超音波振動により無端ベルトを
製造することができない。
【0010】従来技術において、ポリイミド樹脂などの
熱硬化性樹脂で構成される無端ベルトの製造方法とし
て、シートの両端縁を重ね合わせて、接着剤により接合
する方法、できるだけ段差を生じさせない様、シートの
両端面を突き合せて、接合部を接着剤や、粘着テープで
覆って接合部の耐久性を延ばす方法、パズル状にカット
したシートの両端縁を噛み合わせて、やはり接合部を接
着剤や粘着テープで覆う方法などが挙げられる。
【0011】中間転写ベルト方式の画像形成装置におい
て、二次転写後に中間転写ベルト上に残留したトナー
は、一般にウレタンゴム等のクリーニングブレードを中
間転写ベルトに当接させて除去される。そのため、ベル
トの厚さが一様でなく段差が存在するような場合には、
ベルト上の残留トナーをクリーニングすることが困難に
なる。また、ベルトの全周内に接合部の段差がある場
合、抵抗の変動の原因となるのでその部分は転写用とし
て用いることができない。そのため、センサーなどを設
置してその部分を用いないなどの制御を行う必要があっ
た。
【0012】さらに、ベルト上の段差がベルト搬送ロー
ルやクリーニングブレードと接触すると、ベルトの周速
度が変動したりあるいはベルトの位置が微妙にずれたり
し、カラー画像の品質に悪影響を与えるという問題があ
る。
【0013】その結果、二次転写後の中間転写ベルト上
に残留したトナーを完全にクリーニングすることができ
ず、更にはカラー画像の品質が悪化するなどの問題が発
生する。又、シートの両端面を突き合わせて接着材やテ
ープで覆って接合する上記方法では、接合部と非接合部
での段差は接着剤やテープの厚さと同じになる。接合部
の段差を小さくするために、接着剤を薄く塗布するかま
たは薄い粘着テープを用いると、接合部の必要な接合強
度が得られない等の問題がある。
【0014】このように、従来の画像形成装置用無端ベ
ルトにおいては、接合部の強度が高く且つ段差の小さい
無端ベルトを熱硬化性樹脂から製造することができない
という問題があった。
【0015】そこで、本発明は、上述の問題点を解決し
ようとするものであって、ベルトにおいて接合部に生じ
る段差をできるだけ小さくし、ベルトの回転変動による
誤動作が発生したり、段差やベルトが蛇行することがな
く、またクラックなどによる早期寿命などの問題のない
ベルトを提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記のような目的を達成
するために本発明の請求項1では、加硫ゴムからなるベ
ルトの製造方法において、未加硫ゴムシートの端部同士
を突き合わせた状態で加熱・加圧し、ゴムを軟化させて
接合することによって、少なくとも接合部の片面には段
差が生じないよう円筒状に形成し、該円筒をモールドに
かぶせた後加硫することを特徴とする。
【0017】このように、未加硫ゴムシートの端部を加
熱して軟化させた状態で突き合わせ接合しており、しか
も未加硫ゴムが軟化した状態で圧力をかけているので、
接合部における段差は完全に消してしまうことができ、
そのまま加硫することによって接合部における段差のな
いベルトを得ることができる。
【0018】請求項2では未加硫ゴムシートの端部はテ
ーパ状にカットされており、その斜面同士が向き合うよ
うに突き合わせたベルトの製造方法としている。
【0019】未加硫ゴムシートの端部をテーパ状にカッ
トすることによって、突き合わせた接合部を加圧すると
未加硫ゴムシートの上下から加圧することによって突き
合わせ面を加圧することができるので、より確実な接合
を行うことができる。
【0020】請求項3では、接合部の加熱はプレス板に
よって行い、プレス板と接合部との間にプレス板にて加
圧される未加硫ゴムシートの面よりも広い面を有するエ
ンボスシートを介在して加熱するベルトの製造方法とし
ている。
【0021】プレス板と未加硫ゴムの間に、エンボスパ
ターンを有するシートを介在することによって一方向の
加圧力を多方向に分散させることができ、また、プレス
板にて加圧される未加硫ゴムシートの面よりも広い面の
エンボスシートを配置することによって、プレス板やエ
ンボスシートのエッジによりゴムに段差がつくことを防
止することができる。
【0022】請求項4では、エンボスシートは、ピッチ
が0.1〜5.0mmで、高さが0.01〜10.0m
mの範囲のエンボスを有するとしており、プレス板で加
圧するゴム表面に大きなエンボスパターンをつけてしま
うことなく、しかもプレス板のエッジにてゴムに段差が
つくことを効果的に防止することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明のベルトの製造方法で平ベ
ルトを製造する工程を説明する。図1は本発明のベルト
の製造方法で、未加硫ゴムシート1を接合しているとこ
ろの側断面図である。
【0024】ゴムに各種配合剤を配合したゴムを主成分
とする組成物をバンバリミキサー、ニーダーなどの混練
機を用いて混練し、所要厚みの圧延して未加硫ゴムシー
ト1とする。
【0025】未加硫ゴムシート1を所要の長さにカット
するが、その時に未加硫ゴムシート1の長手方向の端部
2、3は図1に示すように厚み方向の傾斜を有するよう
角度をつけてカットされており、未加硫後ゴムシート1
の端部2、3同士を突き合わせると傾斜面4、5同士が
向き合うようになっている。
【0026】このようにカットした未加硫ゴムシート1
の端部2、3同士を突き合せて、傾斜面4、5同士を合
わせた状態でプレス板6を用いて100〜130℃、
0.2〜0.4MPaで30〜60秒に加熱・加圧して
ゴムが軟化した状態にて接合し、接合部7における段差
のない状態にする。
【0027】このときにプレス板6と未加硫ゴムシート
1との間にはプレス板6にて加圧される未加硫ゴムシー
ト1の面よりも広い面を有するエンボスシート7を介在
させてプレス板6のエッジ6aやエンボスシート8のエ
ッジ8aにて未加硫ゴムシート1が直接加圧されないよ
うになっており、そうすることによって図2に示すよう
にエンボスパターン8bによってプレス板6から未加硫
ゴムシート1に与えられる一方向の加圧力(二重矢印)
を多方向の加圧力(一重矢印)に変えることができて、
プレス板6やエンボスシート7のエッジ6a、8aによ
ってゴムがプレス板より外側へ流れ出るのをせき止める
ことができ、プレス板端部に生じる急激な厚みの変動を
押さえることができることから、未加硫ゴムシート1に
段差がついてしまうといった不具合を解消できる。ま
た、この例ではエンボスシート8を片面のみに配置して
いるが、両面に配置することも可能である。
【0028】端部2、3同士を接合して円筒状になった
未加硫ゴムシート1を金属製のモールド9上に被せてさ
らに加硫ゴムからなるジャケット10を被せ、図3に示
すように加硫缶11内に投入配置する。そして、蒸気な
どの熱源を用いて加硫缶11内を130〜200℃、
0.1〜2.0MPaで5〜60分間、加熱・加圧し、
加硫が完了した後に加硫缶11から取り出して、ベルト
スリーブを脱型する。
【0029】図示はしないがモールド9からベルトスリ
ーブを脱型した後は、必要に応じてカットマシンなどを
用いて所定の幅にカットすることによってベルトを得る
ことができる。
【0030】この方法で得られたベルトは、元々の未加
硫ゴムシート1の接合部7において全く段差を生じるこ
とがなく、ベルト全周にわたって一様に平坦な面を有す
るベルトを得ることができる。
【0031】未加硫ゴムシート1の端部2、3は、前記
では厚み方向の傾斜を有するようカットして、傾斜面同
士の突き合せ接合としているが、傾斜面としなくても図
4に示すように傾斜のない面12、13同士を通常の突
き合わせで、加熱して軟化させた状態で接合し、未加硫
ゴムシート14の段差なくすことによって同じ効果を得
ることができる。そういうものも本発明に含まれるもの
である。しかし、厚み方向の傾斜面をもった端部同士の
接合とした方が、当接する面に圧力をかけやすくより確
実な接合をすることができるので好ましい。
【0032】傾斜面4、5の角度は図5に示すように加
硫ゴムシート1の厚み方向に対する角度θが30〜60
°の範囲とすることが好ましく、30°未満であると接
合する面に十分な加圧力を与えるという傾斜の効果が少
なく、60°を超えるとそのような角度でのカット作業
自体が困難となる他、接合部7が広くなりすぎてやはり
接合作業が困難になるので好ましくない。
【0033】また、エンボスシート8を使わなかった場
合でも、同様に段差のない接合を行うことができ、それ
も本発明に含まれるものである。プレス板6を用いる場
合は接合部7以外にプレス板6のエッジ6aで段差がつ
いてしまうことがあるので、大きな加圧力をかけにくく
接合部7に段差が残ってしまったり、接合力が不十分と
なってしまいやすいが、エンボスシート8を介在するこ
とによって、加圧力を大きくしてもプレス板6のエッジ
6aによる段差がつきにくく、接合部7における段差を
なくすことができ、接合力もあがることから、エンボス
シート8を用いるほうが好ましいといえる。
【0034】本発明で用いる未加硫ゴムシートの素材と
できるゴムは、特にゴムの種類を限定するものではな
く、天然ゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、水素
化ニトリルゴム、ウレタンゴム、クロロスルフォン化ポ
リエチレン、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴ
ム、エチレンプロピレンゴム(EPDM)等の単一材も
しくはこれらのブレンド物が挙げられる。水素化ニトリ
ルゴムの場合は更に不飽和カルボン酸金属塩を配合する
ことによって高強度のゴムとなりベルトも基本物性の高
いものとすることができる。
【0035】不飽和カルボン酸金属塩はカルボキシル基
を有する不飽和カルボン酸と金属とがイオン結合したも
のであり、不飽和カルボン酸としてはアクリル酸、メタ
クリル酸等のモノカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、
イタコン酸等のジカルボン酸が好ましく、金属として
は、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロン
チウム、バリウム、チタン、クロム、モリブデン、マン
ガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、銀、亜鉛、カドミ
ウム、アルミニウム、錫、鉛、アンチモン等を用いるこ
とができる。
【0036】また、前記のゴムに配合する配合剤として
は他にも短繊維、カーボンブラック、シリカ等の補強
剤、炭酸カルシウム、タルク等の耐摩耗性を向上させる
充填剤、架橋補助剤、加硫促進剤、可塑剤、安定剤、加
工補助剤、老化防止剤、着色剤等の通常使用される種々
の添加剤、更に導電性を付与するための導電性カーボン
ブラックや帯電防止剤などが使用目的に応じて配合され
ても構わない。
【0037】架橋剤として挙げることができるのは、硫
黄や有機過酸化物であり、有機過酸化物の場合は、ジ−
t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、
t−ブチルクミルパーオキサイド、1.1−t−ブチル
ペロキシ−3.3.5トリメチルシクロヘキサン、2.
5−ジ−メチル−2.5−ジ(t−ブチルペロキシ)ヘ
キサン、2.5−ジ−メチル−2.5−ジ(t−ブチル
ペロキシ)ヘキサン−3、ビス(t−ブチルペロキシジ
−イソプロピル)ベンゼン、2.5−ジ−メチル−2.
5−ジ(ベンゾイルペロキシ)ヘキサン、t−ブチルペ
ロキシベンゾアート、t−ブチルペロキシ−2−エチル
−ヘキシルカーボネートなどが用いられる。
【0038】本発明でいうエンボスシート8とは、例え
ば帆布上をポリテトラフルオロエチレンなどのフッ化炭
素からなる樹脂をコーティングしてエンボスパターンを
形成したようなシートで表面に凸を隆起させたものや、
ある程度の硬度を有するシート自身を凹凸変形させるこ
とによって凸を形成したものなど、少なくとも片面に多
数の凸を有するシートのことを指す。
【0039】また、エンボスシート8のエンボスパター
ンの度合いは、ピッチが0.1〜10.0mmで、高さ
が0.01〜5.0mmの範囲とすることが好ましい。
ここでエンボスパターンのピッチとは、エンボスシート
の表面に形成された隣り合う凸同士の距離のことであ
り、高さとはその凸の隆起している部分の高さを意味す
る。
【0040】前記ピッチが0.1mm未満となったり、
エンボスを形成する凸の高さが0.01mm未満になる
と、エンボスパターンをつけることによるプレス板から
の圧力の方向を分散するという作用が小さくなるので好
ましくない。また、ピッチが10.0mmより大きくな
ると、エンボスパターンの目が粗すぎて細部において、
段差が表れることがあり、エンボスの凸の高さが5.0
mmを超えるサイズとなると、ゴム上についたエンボス
自体のパターンが、大きくなりすぎてそれ自身が段差と
なってしまうので好ましくない。
【0041】本発明を適用するベルトとしては上記のよ
うな平ベルトだけではなく、Vベルト、Vリブドベルト
で加硫ゴムからなるにも適用することができる。
【0042】また、ゴム組成物のみからなるベルトだけ
でなく、ゴム中に心体を埋設したものや、カバー帆布を
被覆したようなベルトに対しても適用可能である。心体
としては、織布からなる帆布心体やロープからなる心線
をゴム中にスパイラル状に埋設したものも含まれる。
【0043】上記の心体帆布は、ポリエステル繊維、ポ
リアミド繊維、アラミド繊維、綿などからなる平織り帆
布や広角度帆布を使用することができる。
【0044】また心線は、低伸度高強力のロープが用い
られアラミド繊維、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維
などの有機繊維や、ガラス繊維等の無機繊維や金属繊維
からなる撚成したロープが挙げられる。この心線3は一
般にレゾルシン−ホルマリン−ラテックス処理すること
によって接着ゴム2と接着する。また、レゾルシン−ホ
ルマリン−ラテックス処理した表面に更にゴム糊などコ
ーティングしたものも用いることが可能である。
【0045】
【実施例】[実施例1]クロロプレンゴムを主成分とす
る表1に示す配合のゴムを混練・圧延して幅600m
m、厚み3mmのシートとしたものを、500mmの長
さにカットした。カットは、図2に示すように45°の
角度をもってカットしており、シートの端部同士を突き
合せると傾斜面同士が向き合って接するようになってい
る。それからシート端部同士の傾斜面同士を合わせるよ
うに突き合せて、その接合部に1.8mmピッチで高さ
が0.2mmのエンボス加工したポリテトラフルオロエ
チレンからなるシートを当ててプレス板にて100℃、
0.2MPaで30秒間加熱・加圧した。
【0046】このときのプレス板により未加硫ゴムシー
トの加圧される面は10mm×600mmであるのに対
して、エンボスシートは30mm×600mmのものと
し、プレス板のエッジからエンボスシートがはみだした
状態で使用した。
【0047】前記のように未加硫ゴムを軟化させて段差
のついていない状態で接合し円筒状にした未加硫ゴムシ
ートをφ1000mmの円筒形金属製モールドにかぶせ
てさらにジャケットをかぶせた後、加硫缶内に投入配置
し、蒸気にて150℃、1.0MPaで30分間加熱・
加圧した。
【0048】加硫されたベルトスリーブをモールドから
脱型して、接合部付近の20ヵ所、接合部以外の箇所で
20ヵ所の表面状態を形状測定機で測定し、その平均
値、最大値、最小値をとって、表面粗さのばらつきを見
るために最大値と最小値との差を算出した。その結果を
表2に示す。また、目視で段差の有無を確認した。その
結果を表3に示す。
【0049】[比較例]比較例では、未加硫ゴムシート
の端部を傾斜面同士が接するように突き合わせて加熱す
ることなくハンドロールで転圧し接合した以外は実施例
1と同様にベルトスリーブを製造した。そして実施例と
同様に、接合部付近の20ヵ所、接合部以外の箇所で2
0ヵ所の表面粗さを測定し、その平均値、最大値、最小
値をとって、表面粗さのばらつきを見るために最大値と
最小値との差を算出した。その結果を表2に示す。ま
た、目視で段差の有無を確認した。その結果を表3に示
す。
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】
【0052】
【表3】
【0053】表2の結果からわかるように、未加硫ゴム
シートの状態でゴムを加熱して軟化させて接合し、段差
のない状態にして加硫し得られたベルトでは、ゴムシー
トの接合部、非接合部にかかわらず均等な表面粗さを有
しており、表3からわかるように目視でも段差がみとめ
られておらず、ベルト全周にわたってなめらかな表面を
有するベルトを得ることができる。
【0054】
【発明の効果】以上のように本発明の請求項1では、加
硫ゴムからなるベルトの製造方法において、未加硫ゴム
シートの端部同士を突き合わせた状態で加熱・加圧し、
ゴムを軟化させて接合することによって、少なくとも接
合部の片面には段差が生じないよう円筒状に形成し、該
円筒をモールドにかぶせた後加硫することを特徴とす
る。
【0055】このように、未加硫ゴムシートの端部を加
熱して軟化させた状態で突き合わせ接合しており、しか
も未加硫ゴムが軟化した状態で圧力をかけているので、
接合部における段差は完全に消してしまうことができ、
そのまま加硫することによって接合部における段差のな
いベルトを得ることができる。
【0056】請求項2では未加硫ゴムシートの端部はテ
ーパ状にカットされており、その斜面同士が向き合うよ
うに突き合わせたベルトの製造方法としている。
【0057】未加硫ゴムシートの端部をテーパ状にカッ
トすることによって、突き合わせた接合部を加圧すると
未加硫ゴムシートの上下から加圧することによって突き
合わせ面を加圧することができるので、より確実な接合
を行うことができる。
【0058】請求項3では、接合部の加熱はプレス板に
よって行い、プレス板と接合部との間にプレス板にて加
圧される未加硫ゴムシートの面よりも広い面を有するエ
ンボスシートを介在して加熱するベルトの製造方法とし
ている。
【0059】プレス板と未加硫ゴムの間に、エンボスパ
ターンを有するシートを介在することによって一方向の
加圧力を多方向に分散させることができ、また、プレス
板にて加圧される未加硫ゴムシートの面よりも広い面の
エンボスシートを配置することによって、プレス板やエ
ンボスシートのエッジによりゴムに段差がつくことを防
止することができる。
【0060】請求項4エンボスシートはピッチが0.1
〜10.0mmで、高さが0.01〜5.0mmの範囲
のエンボスを有するとしており、プレス板で加圧するゴ
ム表面に大きなエンボスパターンをつけてしまうことな
く、しかもプレス板のエッジにてゴムに段差がつくこと
を効果的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】未加硫ゴムシートを接合しているところの断面
図である。
【図2】未加硫ゴムシートがエンボスシートを介して加
圧されているところの拡大断面図である。
【図3】加硫缶で加硫しているところの断面図である。
【図4】本発明の別の実施例を示す図1に相当する断面
図である。
【図5】未加硫ゴムシート端部の傾斜角度を示す断面図
である。
【符号の説明】
1 未加硫ゴムシート 2 端部 3 端部 4 傾斜面 5 傾斜面 6 プレス板 6a エッジ 7 接合部 7a エッジ 8 エンボスシート 9 モールド 10 ジャケット 11 加硫缶
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29L 29:00 B29L 29:00 (72)発明者 柴田 博之 兵庫県神戸市長田区浜添通4丁目1番21号 三ツ星ベルト株式会社内 Fターム(参考) 3F024 AA19 CA04 CA08 CB03 4F211 AA45 AF01 AG16 AH81 TA09 TA13 TC05 TD07 TQ01 4F213 AA45 AF01 AG05 AG16 AH12 WA04 WA15 WA53 WA72 WA83 WA87 WB01 WB13

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加硫ゴムからなるベルトの製造方法にお
    いて、未加硫ゴムシートの端部同士を突き合わせた状態
    でプレス板により加熱・加圧し、ゴム軟化させて接合す
    ることによって、少なくとも接合部の片面には段差が生
    じないよう円筒状に形成し、該円筒をモールドにかぶせ
    た後加硫することを特徴とするベルトの製造方法。
  2. 【請求項2】 未加硫ゴムシートの端部はシートの厚み
    方向に傾斜を有するようにカットされており、その傾斜
    面同士が向き合うように突き合わせた請求項1記載のベ
    ルトの製造方法。
  3. 【請求項3】 接合部の加熱、加圧による接合はプレス
    板によって行い、プレス板と接合部との間にプレス板に
    て加圧される未加硫ゴムシートの面よりも広い面を有す
    るエンボスシートを介在して加熱する請求項1または2
    記載のベルトの製造方法。
  4. 【請求項4】 エンボスシートは、ピッチが0.1〜
    5.0mmで、高さが0.01〜10.0mmの範囲の
    エンボスを有する請求項3記載のベルトの製造方法。
JP30323599A 1999-10-26 1999-10-26 ベルトの製造方法 Pending JP2001121619A (ja)

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