JP2008170715A - 無端ベルト及びその製造方法、ベルト保持装置、並びに、画像形成装置 - Google Patents

無端ベルト及びその製造方法、ベルト保持装置、並びに、画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008170715A
JP2008170715A JP2007003602A JP2007003602A JP2008170715A JP 2008170715 A JP2008170715 A JP 2008170715A JP 2007003602 A JP2007003602 A JP 2007003602A JP 2007003602 A JP2007003602 A JP 2007003602A JP 2008170715 A JP2008170715 A JP 2008170715A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
belt
circumferential direction
reinforcing tape
endless belt
endless
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007003602A
Other languages
English (en)
Inventor
Seiji Ogiwara
誠司 荻原
Kenji Omori
健司 大森
Yusaku Sato
裕作 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP2007003602A priority Critical patent/JP2008170715A/ja
Publication of JP2008170715A publication Critical patent/JP2008170715A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Fixing For Electrophotography (AREA)
  • Discharging, Photosensitive Material Shape In Electrophotography (AREA)
  • Electrophotography Configuration And Component (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)

Abstract

【課題】溶着部の引張強度の低減を抑えると共に、帯状部材の剥がれを抑制した無端ベルト及びその製造方法、ベルト保持装置、及び画像形成装置を提供すること。
【解決手段】無端ベルト100を、ベルト本体110とベルト本体110内周面の端部に配設されたリブ部材120と、ベルト本体110外周面の端部に配設された補強テープ130と、を含んで構成している。補強テープ130の周方向の一端部がベルト本体110に巻き付けられた補強テープ130外周面上に重ね合わされて重なり部132を形成する。重なり部132には、上補強テープ130Aと下補強テープ130Bを接合するための溶着部134が設けられ、溶着部134は、上補強テープ130Aの周方向の一端部側(補強テープ130の巻き付け方向の一端側)における溶着部端部134Aの溶着深さが、当該周方向の一端部側とは反対側における溶着部端部134Bの溶着深さよりも深くなっている。
【選択図】図1

Description

本発明は、無端ベルト及びその製造方法、ベルト保持装置、並びに、画像形成装置に関する。
従来、電子写真方式を用いた画像形成装置としては、例えば、無端ベルトを中間転写ベルトとして使用した中間転写方式のカラー画像形成装置がある。これは、電子写真プロセス等によりトナー像が形成される像保持体(例えば感光体ドラム)の転写部で接触して回転する中間転写ベルトを複数のベルト支持ロール間に張架して配設したものであり、その像保持体上に形成される複数のトナー像を一旦中間転写ベルトに重ねあわせるように一次転写した後、その中間転写ベルト上に転写されたトナー像を用紙に一括して転写するものである。そして、用紙上に転写された多重のトナー像は、その後定着装置により定着されてカラー画像となる。
また、無端ベルトを備えた画像形成装置としては、用紙を保持して複数の画像形成ユニットの転写部を通過させるように搬送する用紙搬送ベルトを使用した、いわゆるタンデムタイプのカラー画像形成装置もある。これは、各色成分のトナー像を個々に形成するため画像形成ユニットを複数並べて配置し、その各画像形成ユニットの転写部で接触して回転するように用紙搬送ベルトを複数のベルト支持ロール間に張架して配設したものであり、その用紙搬送ベルトに吸着して保持した用紙を各画像形成ユニットの転写部を通過させるように搬送することにより、各画像形成ユニットで形成される各トナー像を用紙に順次重ねあわせるように転写し、最後に定着させてカラー画像とするものである。
その他、無端ベルトは画像形成装置の感光体、定着ベルトとして利用されている。
上記如く、画像形成装置の部材として利用される無端ベルトは、疲労による破断を防ぐためにベルト端部にポリエステルなどの樹脂テープによる補強をおこない、その樹脂テープの剥離を防ぐためにテープ端部を溶着している。(例えば、特許文献1)。
特許公報第3649270号
本発明の課題は、溶着部の引張強度の低減を抑えると共に、帯状部材の剥がれを抑制した無端ベルト及びその製造方法を提供することである。また、本発明の課題は、当該無端ベルトを利用したベルト保持装置、及び画像形成装置を提供することである。
上記課題は、以下の手段により解決される。即ち、
請求項1に係る発明は、
ベルト本体と、
前記ベルト本体の軸方向の少なくとも片側縁部の外周面に、前記ベルト本体の周方向に沿って帯状に配設された帯状部材と、
少なくとも前記帯状部材の周方向の一端部が前記帯状部材の外周面上に重ね合わされた重なり部と、
前記重なり部の少なくとも1部に設けられ、前記帯状部材の周方向の一端部を前記帯状部材の外周面に溶着する溶着部と、
を備え、
前記帯状部材の周方向の一端部側における前記溶着部の端部の溶着深さが、当該周方向の一端部側とは反対側における前記溶着部の端部の溶着深さよりも深い、
ことを特徴とする無端ベルトである。
請求項2に係る発明は、
前記溶着部は、最も溶着深さの深い領域が前記帯状部材の周方向の一端部側に偏在していることを特徴とする請求項1に記載の無端ベルトである。
請求項3に係る発明は、
前記溶着部を前記帯状部材の周方向に沿って剥離するとき、剥離強度のピーク値を複数有し、
且つ前記帯状部材の周方向の一端部側から剥離するときの最初の前記ピーク値が、前記帯状部材の周方向の一端部側とは反対側から剥離するときの最初の前記ピーク値よりも大きいことを特徴とする請求項1又は2に記載の無端ベルトである。
請求項4に係る発明は、
前記溶着部において、前記帯状部材の周方向の一端部側における引張強度が当該周方向の一端部側とは反対側における引張強度よりも小さいことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の無端ベルトである。
請求項5に係る発明は、
前記ベルト本体の軸方向の少なくとも片側縁部の内周面に、前記ベルト本体の周方向に沿って帯状に配設された凸状部材をさらに備えることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の無端ベルトである。
請求項6に係る発明は、
前記ベルト本体の内周面に対する前記凸状部材が配設される領域を前記ベルト本体の厚み方向に投影した領域内に、前記溶着部が設けられることを特徴とする請求項5に記載の無端ベルトである。
請求項7に係る発明は、
請求項1乃至6のいずれか1項に記載の無端ベルトと、
前記無端ベルトを内周面側から回転可能に保持する保持部材と、
を備えるベルト保持装置である。
請求項8に係る発明は、
前記帯状部材の周方向の一端部側が、前記無端ベルトの回転方向の下流側となるように備えられてなる請求項7に記載のベルト保持装置である。
請求項9に係る発明は、
像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
前記像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成手段と、
前記潜像をトナー像として現像する現像手段と、
前記トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、
前記トナー像を前記記録媒体に定着する定着手段と、
を備え、
前記像保持体、前記帯電手段、前記転写手段、及び前記定着手段の少なくとも1つが、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の無端ベルトを備えることを特徴とする画像形成装置である。
請求項10に係る発明は、
ベルト本体を準備する準備工程と、
前記ベルト本体に円筒状の支持体を嵌め込み、前記ベルト本体を前記支持体により保持する保持工程と、
前記ベルト本体の軸方向の少なくとも片側縁部の外周面に、帯状部材を前記ベルト本体の周方向に沿って帯状に配設すると共に、前記帯状部材の周方向の一端部を前記帯状部材の外周面上に重ね合わせる重ね合わせ工程と、
前記帯状部材の周方向の一端部を前記帯状部材の外周面上に重ね合わせた重なり部の少なくとも1部に対して、溶着エネルギーを付与する付与部を対向させて、当該付与部を前記重なり部に対し加圧しつつ溶着エネルギーを付与して、前記帯状部材の周方向の一端部を前記帯状部材の外周面に溶着する溶着工程と、
を有し、
前記溶着工程は、前記付与部における前記重なり部との対向面のうち前記重なり部と最初に接触する領域が、当該対向面の中央部よりも前記帯状部材の周方向の一端部側に位置するように、前記付与部を前記重なり部に対向させる、
ことを特徴とする無端ベルトの製造方法である。
請求項11に係る発明は、
前記溶着エネルギーが超音波であり、
前記帯状部材の周方向の一端部側における前記付与部の前記対向面の端部と前記重なり部との距離が、前記付与部の前記超音波による振幅の10分の1以下である、
ことを特徴とする請求項10に記載の無端ベルトの製造方法である。
請求項12に係る発明は、
前記支持体は、周方向に溝が設けられてなることを特徴とする請求項10又は11に記載の無端ベルトの製造方法である。
請求項1に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べ、溶着部の引張強度の低減を抑えると共に、帯状部材の剥がれが抑制される、といった効果を奏する。
請求項2に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べ、重なり部における帯状部材の一端部からの剥がれが抑制される、といった効果を奏する。
請求項3に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べ、重なり部における帯状部材の一端部からの剥がれがより抑制される、といった効果を奏する。
請求項4に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べ、重なり部における帯状部材の破断が抑制される、といった効果を奏する。
請求項5に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べ、無端ベルトの蛇行が抑制される、といった効果を奏する。
請求項6に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べ、凸状部材に起因するベルトの歪みによる帯状部材の剥がれ及び溶着部の破断が抑制される、といった効果を奏する。
請求項7に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べ、ベルトの破断が抑制され、機械的寿命が向上する、といった効果を奏する。
請求項8に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べ、ベルトの破断がより抑制され、機械的寿命がより向上する、といった効果を奏する。
請求項9に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べ、ベルトの破断が抑制され、機械的寿命が向上する、といった効果を奏する。
請求項10に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べ、溶着部の引張強度の低減を抑えると共に、帯状部材の剥がれが抑制された無端ベルトが得られる、といった効果を奏する。
請求項11に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べ、重なり部における帯状部材の一端部からの剥がれがより抑制される、といった効果を奏する。
請求項12に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べ、工程数が低減され効率良く製造できる、といった効果を奏する。
以下、本発明について図面を参照しつつ説明する。なお、実質的に同一の機能・作用を有する部材には全図面通して同じ符合を付与し、重複する説明は省略する場合がある。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る無端ベルトを示す斜視図である。図2は、第1実施形態に係る無端ベルトにおける補強テープの重なり部を示す部分斜視図である。図3は、第1実施形態に係る無端ベルトにおける補強テープの重なり部を示す部分断面図(図2のA−A断面図)である。図4は、第1実施形態に係る無端ベルトにおける補強テープの重なり部を示す部分平面図である。
第1実施形態に係る無端ベルト100は、図1に示すように、ベルト本体110と、ベルト本体110の側縁に沿ってベルト本体110内周面の片端部(ベルト軸方向の片端部)に配設されたリブ部材120(凸状部材:蛇行防止部材)と、ベルト本体110の側縁に沿ってベルト本体110外周面の片端部(ベルト軸方向の片端部)に配設された補強テープ130(帯状部材)と、を含んで構成している。また、図示しないが、リブ部材120は、接着部を介して配設されている。
なお、本実施形態では、リブ部材120と補強テープ130とがベルト本体110の片端部(ベルト軸方向の片端部)に配設された形態を説明するが、ベルト本体110の両端部(ベルト軸方向の両端部)に配設した形態であってもよい。また、本実施形態では、リブ部材120を配設した形態を説明するが、無端ベルトの用途に応じては設けない形態であってもよい。
以下、各部材につき詳細に説明する。
−ベルト本体−
ベルト本体110の材質としては、ヤング率2000MPa以上の樹脂材料が好適に用いられる。ベルト本体110の材質としては、熱硬化性樹脂が望ましく、具体的にはポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、フッ素系樹脂等が挙げられる。
ベルト本体110の材質として特に好適には、例えばポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂を用いることができる。
特に、ベルト本体110の材質としては、ヤング率が3000N/mm以上の樹脂材料が好ましい。ヤング率が3000N/mm以上の樹脂材料としては、ポリイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などが挙げられるが、特に高ヤング率の樹脂材料であるポリイミド樹脂が特に望ましい。例えば、宇部興産(株)のユーピレックスSなどのポリビフェニルテトラカルボン酸イミド系樹脂材料にカーボンブラックを分散した場合のヤング率は、6200N/mmである。
また、ベルト本体110のヤング率は大きければ大きい程良いが、実用上は8000MPaあれば十分である。ヤング率は、使用する樹脂材料の化学構造を選択することで上記範囲に制御することができ、芳香環構造を含むものほどヤング率を高くすることができる。
なお、ヤング率は、JIS K7127(1999)に準じて引張試験を行い、得られた応力・歪曲線の初期ひずみ領域の曲線に接線を引き、その傾きにより求めることができる。測定条件としては、短冊状試験片(幅6mm、長さ130mm)、ダンベル1号、試験速度500mm/分、厚さはベルト本体の厚さの各設定で測定するものとする。
ベルト本体110は環状であれば、つなぎ目があってもなくてもよい。無端ベルトの厚さは、通常、0.02mm以上0.2mm以下程度が好ましく、より望ましくは0.06mmmm以上0.1mm以下程度である。
ベルト本体110の一例を挙げると、電子写真方式を用いた画像形成装置等における中間転写ベルト及び転写搬送ベルトの場合、導電性フィラー(導電剤)を含有するポリイミド系樹脂を含んで構成される半導電性ベルト等が好適に使用される。ここで、「導電性」とは、体積抵抗率が10 Ωcm未満であることを意味する。また、「半導電性」とは、体積抵抗率が10以上1013 Ωcm以下であることを意味する。以下同様である。
ここで、例えば、無端ベルト100を画像形成装置の中間転写ベルトとして用いる場合、1×109Ω/□以上1×1014Ω/□以下の範囲に表面抵抗率を、1×108Ωcm以上1×1013Ωcm以下の範囲に体積抵抗率を制御するために、ベルト本体110には必要に応じて導電性フィラーを配合することがよい。この導電性フィラーとしては、ケッチェンブラック、アセチレンブラックなどのカーボンブラック、グラファイト、アルミニウム、ニッケル、銅合金などの金属又は合金、酸化スズ、酸化亜鉛、チタン酸カリウム、酸化スズ−酸化インジウム又は酸化スズ−酸化アンチモン複合酸化物などの金属酸化物、又はポリアニリン、ポリピローラ、ポリサルフォン、ポリアセチレンなどの導電性ポリマーなどが好適に使用できる。これら導電性フィラーは単独又は2種以上を併用して使用される。安価及び抵抗調整が容易であるという観点からはカーボンブラックを使用することが好適である。さらに、必要に応じて分散剤、滑剤などの加工助剤を無端ベルト中に添加することができる。
ベルト本体110は、無端ベルト100の用途に応じて、上記樹脂の単層構成であってもよいし、その他、機能層を外周面に設けてもよし、上述の通り導電性を付与してもよい。具体的には、例えば、無端ベルト100を感光体ベルトとして適用する場合、機能層として感光層を設け、定着ベルトとして適用する場合、機能層として離型層(例えばフッ素樹脂層)を設ける。
−リブ部材−
リブ部材120は、図1に示すように、ベルト本体110の軸方向における少なくとも片側縁部の内周面(ベルトの幅方向における少なくとも片側縁部の内周面)に、当該ベルト本体110の周方向に沿って全周に渡り帯状に連続して、且つベルト本体110の内周面から突出するように配設されている。
リブ部材120は、例えば、その端面がベルト本体110の一端面(ベルト本体110軸方向外側の一端面)と所定の間隙を持って配設されている。リブ部材120の配設位置(接着位置即ち、ベルト本体側縁からの距離)は、無端ベルトの用途、機能、無端ベルトを用いる装置等に応じて設定される。なお、リブ部材120は、その端面がベルト本体110の幅方向端面と面一で設けてもよい。
リブ部材120は、デュロメータ硬さがA60以上A90以下の部材であることが好ましく、特に望ましくは、A60以上A80以下の範囲である。ここで、デュロメータ硬さとは、JIS K6253(1997)に規定されるゴム硬度である。
弾性部材の材質としては、ポリウレタン樹脂、ネオプレンゴム、ポリウレタンゴム、シリコーンゴム、ポリエステルエラストマー、クロロプレンゴム、ニトリルゴム等の適度な硬度を有する材料等が使用できる。これらの中でも、ポリウレタンゴムやシリコーンゴムが好適に用いられる。
また、本実施形態では、リブ部材120をベルト本体110の周方向全周に渡って配設している。このようにリブ部材120をベルト本体110の周方向全周に渡って配設することが望ましいが、リブ部材120は、例えば1mm以上10mm以下程度の間隙を有するように不連続で配設してもよい。
ここで、リブ部材120は接着部を介してベルト本体110に取り付けることができ、該接着部としては以下の接着剤が好適に用いられる。
(1)弾性接着剤
接着剤としては、硬化後の接着剤のデュロメータ硬さがA30以上A50以下の範囲内の弾性を有することが好ましく、例えば、セメダイン(株)製のアクリル変性シリコンポリマーを主成分とするスーパ−XNo8008、コニシ(株)製の特殊変成シリコンポリマーを主成分とするサイフレックス100などを挙げることができる。ベルト本体との接着強度よりセメダイン(株)製のアクリル変性シリコンポリマーを主成分とするスーパ−XNo8008がより好ましく用いられる。
(2)感熱性接着剤シート
感熱性接着剤シートとしては、ベルト本体110とリブ部材120との接着性に優れたものであれば特に限定されず、例えば、アクリル系、シリコン系、天然又は合成のゴム系、ウレタン系、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体等の合成樹脂系などの樹脂系材料を主材料とする接着剤シートを用いることができる。
具体的には、東洋紡(株)製ポリエステル系接着剤シートGM−913、GM−920、ソニーケミカル(株)製ポリエステル系接着剤シートD3600などを挙げることができる。無端ベルトとの接着強度よりソニーケミカル(株)製ポリエステル系接着剤シートD3600、東洋紡(株)製ポリエステル系接着剤シートGM−920がより望ましくは用いられる。
弾性接着剤又は感熱性接着剤シートを用いた接着部の厚みは、0.01mm以上0.3mm以下が望ましく、より望ましくは0.02mm以上0.05mm以下である。
弾性接着剤又は感熱性接着シートを用いたベルト本体110へのリブ部材120の貼設は、シート状のベルト本体110を用い、まず該ベルト本体110にリブ部材120を貼設して、その後ベルト本体110の端部と他端部とを接着して環状に形成してもよいし、まずベルト本体110を環状に形成した後にリブ部材120を貼設してもよい。
−補強テープ−
補強テープ130は、図1に示すように、ベルト本体110の少なくとも片端部(ベルト軸方向の片端部)の外周面に、ベルト本体110の周方向に沿って巻き付けられて配設されている。補強テープ130は、例えば、その端面がベルト本体110の一端面(ベルト本体110軸方向外側の一端面)と面一となるように配設されている。補強テープ130は一本で巻き付けてもよいし、複数本重ねて巻き付けてもよい。
なお、本実施形態では、補強テープ130は、その端面がベルト本体110の幅方向端面と面一で設けているが、補強テープ130の配設位置(接着位置即ち、ベルト本体側縁からの距離)は、無端ベルトの用途、機能、無端ベルトを用いる装置等に応じて設定される。
そして、図1乃至図3に示すように、補強テープ130の周方向の一端部がベルト本体110に巻き付けられた補強テープ130外周面上に重ね合わされて重なり部132を形成している。この重なり部132において、補強テープ130の周方向の一端部に相当する外側(ベルト外周面側)の補強テープを上補強テープ130Aと標記し、当該一端部の下層となる内側(ベルト内周面側)の補強テープを下補強テープ130Bと標記する。
ここで、補強テープ130(帯状部材)の周方向の一端部とは、ベルト本体110に巻き付けて配設したとき、無端ベルト100の外周面側に露出して重なり部132を構成する補強テープ130(帯状部材)の一端部を意味する。
重なり部132には、上補強テープ130Aと下補強テープ130Bを接合する溶着部134が設けられている。溶着部134は、重なり部132の少なくとも1部において上補強テープ130Aの少なくとも一部と下補強テープ130Bの少なくとも一部とを溶融させ接合している領域である。なお、溶着部134を含む重なり部132の引張強度が、重なり部132以外の補強テープ130の引張強度よりも大きいことが望ましい。
溶着部134は、図2乃至図4に示すように、上補強テープ130Aの周方向の一端部側(補強テープ130の巻き付け方向の一端側)における溶着部の端部134Aの溶着深さが、当該周方向の一端部側とは反対側における溶着部端部134Bの溶着深さよりも深くなっている。そして、溶着部134では、最も溶着深さの深い領域が、上補強テープ130Aの周方向の一端部側とは反対側よりも上補強テープ130Aの周方向の一端部側(補強テープ130の巻き付け方向の一端側)に偏在している。
具体的には、例えば、図3に示すように、溶着部134において、上補強テープ130Aの周方向の一端部側(補強テープ130の巻き付け方向の一端側)では、溶着深さが所定の深さに達しており、そこから当該周方向の一端部側とは反対側に向かって溶着深さが深くなっている。そして、溶着部134の周方向中央部に達する前に溶着深さが最も深くなり、そこをピークに浅くなっていき、当該周方向の一端部側とは反対側の一端部に向かって順次浅くなっている。このように、溶着部134は、溶着深さの分布を持っている。
ここで、溶着深さとは、補強テープ130(帯状部材)の非溶融の外周面を基準とし、補強テープ130(帯状部材)が溶融して生じた溶融部の厚み方向に沿った深さを意味する。なお、溶着深さは、補強テープ130の重なり部132を補強テープ130周方向に沿って切断した切断面を観察して測定される。
なお、溶着部134において、溶融深さが深くなるに従って、溶融の度合いが大きくなり剥離強度は強くなるが、脆くなるため引張強度は低下する。一方で、溶融深さが浅くなるに従って、溶融の度合いが低くなり剥離強度は弱くなるが、引張強度の低下は抑制される。即ち、上記溶着深さの分布を持たせることは、溶着部134において、上補強テープ130Aの周方向の一端部側(補強テープ130の巻き付け方向の一端側)がその反対側よりも剥離強度が高くなっていることを意味すると共に、引張強度が低いことを意味している。つまり、溶着部134には、剥離強度と共に、引張強度にも周方向に分布を持たせている。
溶着部134は、詳細には後述するが、例えば、超音波付与部としての突起が千鳥状又は格子状に配列された超音波ホーンにより加圧させつつ超音波を付与して溶着が行われる。この場合、溶着部134を補強テープ130の周方向に沿って剥離するとき、図5に示すように、剥離強度のピークが複数存在することになる。
そして、溶着部134は、上記溶着深さの分布を持っているので、上補強テープ130Aの周方向の一端部側(補強テープ130の巻き付け方向の一端側)から剥離するときの最初の剥離強度のピーク値が、上補強テープ130Aの周方向の一端部側とは反対側(補強テープ130の巻き付け方向とは反対の一端側)から剥離するときの最初の剥離強度のピーク値よりも大きくなっている。この上補強テープ130Aの周方向の一端部側(補強テープ130の巻き付け方向の一端側)から剥離するときの最初の剥離強度のピーク値は、T型剥離強度で3N以上であることがよい。
ここで、図5は、第1実施形態に係る無端ベルト100における補強テープの重なり部の剥離強度を示す図である。なお、図中、X軸の左側が上補強テープ130Aの周方向の一端部側(補強テープ130の巻き付け方向の一端側)を示し、右側が上補強テープ130Aの周方向の一端部側とは反対側(補強テープ130の巻き付け方向とは反対の一端側)を示している。
溶着部134は、上補強テープ130Aの周方向の一端部側(補強テープ130の巻き付け方向の一端側)における引張強度が当該周方向の一端部側とは反対側における引張強度よりも小さくなっている。これは、上述したように溶着部134において、上補強テープ130Aの周方向の一端部側における溶着部端部134Aの溶着深さが当該周方向の一端部側とは反対側における溶着部端部134Bの溶着深さよりも深くなっており、溶融された度合いが異なるためである。
無端ベルト100にリブ部材120が配設される場合、溶着部134を設ける領域、即ち重なり部132における上補強テープ130Aと下補強テープ130Bとの接合領域は、ベルト本体110の内周面に対するリブ部材120の配設領域をベルト本体110の厚み方向に投影した領域内に設けられている。リブ部材120の配設領域をベルト本体110の厚み方向に投影した領域内は、リブ部材120に応力が掛かったとき、ベルト本体110が歪み難い領域である。
この溶着部134を含む重なり部132が形成された補強テープ130は、例えば、厚み0.03mm以上0.1mm以下で、ポリエステル(例えばポリエチレンテレフタレート(PET))、ポリイミド、オルトフェニルポリプロピレン(OPP)等の熱可塑性樹脂を含んで構成されたものが挙げられる。
ここで、剥離強度の測定方法は、以下の通りである。剥離強度はT型剥離強度を採用し、その測定方法はJIS K6854−3(1999)に準ずる。測定装置としては、アイコーエンジニアリング社製MODEL−1605Nを使用し、以下の手順により測定を行う。なお、剥離強度の値は以下の手順よる測定を5回行い、その5回の平均値とする。
1)ベルト本体に、重なり部が溶着部(溶着領域)の周方向長さより80mm以上長くなるように補強テープを巻き付ける。
2)重なり部に対して、補強テープの周方向の一端部側(巻き付け方向の一端部側)から40mmの位置に溶着を施す。
3)補強テープの重なり部をベルト本体ごと幅4mmでカットする。
4)重なり部で重なった2層の補強テープをベルト周方向に相当する方向に溶着部手前まで剥がして、試験片を作製する(図6参照:図中、136は試料片を示す。)。なお、補強テープの巻き付け方向の一端部側から剥離したときの剥離強度を測定する場合、又は補強テープの巻き付け方向とは反対の一端部側から剥離するときの剥離強度を測定する場合に応じて、これらに相当する側から重なり部で重なった2層の補強テープを剥がす。
5)試験片における剥がした2つの補強テープの端部(一方はベルト本体付き)を引張試験機で1mm/分の速度で引張りつつ剥離し、そのときの剥離強度を測定する。
引張強度の測定方法は、以下の通りである。引張強度は引張破断強度を採用し、その測定方法はプラスチックフィルム及びシートの引張特性の試験JIS K7127(1999)に準ずる。測定装置としては、アイコーエンジニアリング社製MODEL−1605Nを使用し、以下の手順により測定を行う。なお、引張強度の値は以下の手順よる測定を5回行い、その5回の平均値とする。
1)ベルト本体に、重なり部が溶着部(溶着領域)の周方向長さより80mm以上長くなるように補強テープを巻き付ける。
2)重なり部に対して、補強テープの周方向の一端部側(巻き付け方向の一端部側)から40mmの位置に溶着を施す。
3)補強テープの重なり部をベルト本体ごと幅4mmで溶着部134が長手方向中央部に位置するようにカットし、試験片を作製する。
4)試験片(補強テープ)からベルト本体を剥がし、試験片を作製する(図7参照:図中、136は試料片を示す。)。
5)試験片における長手方向両端部を引張試験機で1mm/分の速度で引張り、破断したときの引張破断強度を測定する。
溶着部134(溶着領域)内の引張強度の分布は、破断した位置によって判断することができる。すなわち、上記測定で得た引張強度は破断した位置における引張強度であり、破断しなかった位置における引張強度は測定で得た引張強度よりも大きいと判断することができる。
−無端ベルト100の作製−
以下、無端ベルト100の作製例につき、詳細に説明する。
まず、ベルト本体110を準備する。ベルト本体110は、市販のものを用意してもよいし、浸漬法、螺旋法等の従来公知の方法により、各種樹脂を用いて製造してもよい。
次に、ベルト本体110にマンドレル140(円筒状の支持体)を嵌め込み、ベルト本体110をマンドレル140により保持する。マンドレル140は、ベルト本体110の内径より僅かに小さい円筒状で構成されている。また、マンドレル140は割型を組み合わせて構成させ、ベルト本体110を脱着するときに外周を小さくし、保持するときには外周を広げることによって、ベルト本体を保持(固定化)するようにしてもよい。また、エア吸引によってベルト本体110をマンドレル140に固定してもよい。
そして、マンドレル140により保持した状態のベルト本体110に対し、補強テープ130を上記重なり部132が形成されるように巻き付ける。補強テープ130は、補強テープ130に張力を掛けず、且つベルト本体110の軸方向に対し垂直方向に沿ってベルト本体110に巻き付けることがよい。
次に、図8及び図9に示すように、補強テープ130の重なり部132に対して超音波を付与するための超音波ホーン142(付与部)をその超音波付与面の少なくとも一部を重なり部132(上補強テープ130A)に接触させて対向させる。この超音波ホーン142は、図10に示すように、例えば千鳥状又は格子状に配列された突起状の超音波付与部142Aが自ら振動して超音波を付与するものである。なお、図中、超音波付与部142Aは千鳥状に配列されており、超音波を発生させる超音波発生源は図示を省略している。
ここで、超音波ホーン142の超音波付与面(重なり部132との対向面)は、平面状で構成されるのに対し、重なり部132は、補強テープ130が円筒状のマンドレル140に保持されているので、曲率を有している。このため、超音波ホーン142の超音波付与面の補強テープ130周方向の両端部と重なり部132との間には間隙が生じる。
そして、この上補強テープ130Aの周方向一端部側(上補強テープ130Aの巻き付け方向の一端部側)における超音波ホーン142の超音波付与面端部と重なり部132との間隙が、上補強テープ130Aの周方向一端部側とは反対側(上補強テープ130Aの巻き付け方向とは反対側の一端部側)における超音波ホーン142の超音波付与面端部と重なり部132との間隙よりも小さくなるように、超音波ホーン142の超音波付与面を重なり部132に対して対向させている。言い換えれば、図9に示すように、超音波ホーン142の超音波付与面における補強テープ130周方向中央部を、上補強テープ130Aの周方向一端部側とは反対側にズレ量R1でずらして配置する。
ここで、ズレ量R1は、ベルト本体110の軸方向から見たとき、マンドレル140の中心を通り、超音波ホーン142の超音波付与面に直交する線を基準とし、これと当該超音波付与面のベルト周方向中心を通り超音波付与面に直交する線との距離を示す。
これにより、超音波ホーン142の超音波付与面が重なり部132(上補強テープ130A)と最初に接触する領域が、当該超音波付与面の中央部よりも上補強テープ130Aの周方向の一端部側に位置するように、超音波ホーン142が重なり部132に対し対向配置される。この超音波ホーン142の超音波付与面における重なり部132(上補強テープ130A)と接触する領域は、当該超音波付与面のうち補強テープ130巻き付け方向端部から中央部の間がよい。但し、当該領域は、補強テープ130巻き付け方向の超音波付与面端部には位置しないことがよい。
超音波ホーン142の配置位置は、ベルト本体110の曲率や補強テープ130の厚さ、溶着する面積や形状、ホーン(超音波付与部)の超音波による振幅、溶着荷重、溶着時間、等によって、選択され得る。
ここで、図9に示すように、上補強テープ130Aの周方向一端部側(上補強テープ130Aの巻き付け方向の一端部側)における超音波ホーン142の超音波付与面端部と重なり部132との間隙の長さR2は、超音波ホーン142の超音波による振幅の10分の1以下(望ましくは10分の1乃至50分の1)とすることがよい。振幅の10分の1を超える間隙があると効果的な溶着がなされず補強テープ130が剥離しやすくなってしまうが、振幅の10分の1以下の間隙であれば効果的に超音波による溶着させることができる。また、超音波付与面端部と重なり部132とを完全に密着(R2=0)させても溶着は可能であるが、わずかな間隙(超音波による振幅の50分の1程度)を与える方が、溶着部と非溶着部の境界部への残存応力の集中を避けることができ、実使用上は補強テープの剥離又は破断に対して有利となることが多い。
なお、上記「間隙の長さR2」とは、超音波ホーン142の超音波付与面と垂直方向に沿った、当該超音波付与面の端部から重なり部132(上補強テープ)外周面まで距離を示し、「帯状部材の周方向の一端部側における前記付与部の対向面の端部と前記重なり部との距離」に相当する。
次に、上記超音波ホーン142の配置状態で、超音波により超音波ホーン142を振動させ、超音波付与面に配列された突起状の超音波付与部142Aを重なり部132に対して加圧する。この超音波により重なり部132におけるテープが超音波振動して摩擦熱が生じ、この摩擦熱で上補強テープ130Aと下補強テープ130Bとが溶融して溶融部を形成し、溶着される。このとき、超音波ホーン142には超音波付与面に対して垂直方向に対して所定の荷重を掛けて加圧する。このため、超音波ホーン142は、その突起状の超音波付与部142Aが重なり部132のテープを溶融しながら潜り込んで、重なり部132の一部が厚み方向に凹みつつ溶着が行われる。このようにして溶融部が形成された領域が溶着部134となる。
ここで、上記超音波ホーン142の配置状態で超音波ホーン142によって加圧しつつ超音波を付与して溶着を行うと、図11に示すように、重なり部132の厚み方向に超音波ホーン142の突起状の超音波付与部142Aが到達する深さ(溶着深さ)に分布を持つこととなる。具体的には、例えば、上補強テープ130Aの周方向一端部側(上補強テープ130Aの巻き付け方向の一端部側)における超音波ホーン142の超音波付与面端部に対向する重なり部132では、所定の深さに超音波付与部142Aが達し、そこから当該周方向の一端部側とは反対側に向かって超音波付与部142Aが達する深さが深くなっている。そして、超音波ホーン142の超音波付与面の周方向中央部達する前に超音波付与部142Aが達する深さが最も深くなり、そこをピークに浅くなっていき、当該周方向の一端部側とは反対側の一端部向かって順次浅くなっている。このように、溶着部134は、超音波付与部142Aが到達する深さの分布を持っている。なお、図11中、142Bは、超音波ホーン142の超音波付与部142Aが到達する深さ(溶融部)を模式的に示している。
この超音波付与部142Aが到達する深さの分布は、上補強テープ130Aの周方向一端部側(上補強テープ130Aの巻き付け方向の一端部側)における超音波ホーン142の超音波付与面端部に対向する重なり部132での超音波付与部142Aの到達する深さが上補強テープ130Aの周方向一端部側とは反対側(上補強テープ130Aの巻き付け方向とは反対側の一端部側)における超音波ホーン142の超音波付与面端部に対向する重なり部132よりも深くなっている。そして、超音波ホーン142の超音波付与面が重なり部132(上補強テープ130A)と最初に接触する領域が最も深くなっている。
このようにして超音波ホーン142により重なり部132における上補強テープ130Aと下補強テープ130Bとを溶着すると、その溶着部134は、超音波付与部142Aが達する深さの分布に応じて、図3に示すが如く溶着深さも分布をもって形成される。
なお、溶着後の重なり部132の裏面(超音波ホーンを対向させる面とは反対側の面)には、図12に示すように、溶着部134に相当する領域に、超音波ホーン142における配列されたにより突起状の超音波付与部142Aに応じた円形状の溶融跡142Cが生じる。円形状の溶融跡142Cは、上記超音波の到達深さに応じて大きさが異なる。具体的には、例えば、上補強テープ130Aの巻き付け方向一端部側における溶融跡142Cの大きさを基準とすると、当該巻き付け方向とは反対方向に向かって大きさが大きくなり、溶着部134中央部前で当該大きさが最大となって、以降、上補強テープ130Aの巻き付け方向とは反対側に向かって小さくなっている。この溶融跡142Cの大きさによっても、溶着部134の溶着深さの度合いや分布が確認される。
その後、マンドレル140から補強テープ130付きベルト本体110を取り外し、ベルト本体110の内周面にリブ部材120を接着する。この接着は、通常ハンドローラ、ゴムローラ、プレス等での貼り合わせ、減圧下での貼り合わせ、加圧下での貼り合わせ等の方法を用いられる。また、リブ部材表面又は無端ベルト表面は、コロナ処理、ブラスト処理、プライマー処理又はエージング等を行ってもよい。
以上のようにして、無端ベルトが作製される。なお、作製方法においては、超音波による溶着を説明したが、これに限られず、加熱によって溶着する形態であってもよい。
また、上記ベルト本体110に対し補強テープ130を巻き付けるとき、必要なベルト本体110の幅よりも長いベルト本体110を準備し、これに対して最終製品に必要な補強テープ130の幅より幅広のものを巻き付け、その後、必要な補強テープ130ごとにベルト本体110幅にカットする方が望ましい。また、1本のベルト本体110を複数のベルト本体110に切り分けることも可能であり、その場合は、ベルト本体110の軸方向端部以外(例えば中央部)に巻き付ける補強テープ130は最終製品に必要なテープ幅の倍の幅とし、その中心をカットする。
この際、マンドレル140にベルトカットのためのカット刃が入る溝をマンドレル140の周方向に沿って付けておくことがよい。これにより、1)ベルト本体110への補強テープ130の巻き付け、3)後述する補強テープ130の重なり部132に対する溶着、3)ベルトカットを、連続して行うことができ、マンドレル140へのベルト本体110の脱着を1回行うだけで、前記1)乃至3)の工程を自動化し得る。
なお、無端ベルト100は、電子写真式複写機、レーザープリンター等における感光体ベルト、中間転写ベルト、転写ベルト、搬送ベルト、帯電ベルト、定着ベルト等に好適に使用され。また、無端ベルト100は、その用途、機能等に応じて、材質、形状、大きさ等が設定される。
(第2実施形態)
図13は、第2実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。
第2実施形態に係る画像形成装置は、中間転写ベルトとして第1実施形態に係る無端ベルトを備えるものである。
第2実施形態に係る画像形成装置は、感光体ドラムを各色毎に4台持つ出力機である。実施形態に係る画像形成装置は、図13に示すように、画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kが備えられている。
画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kには、それぞれ、像保持体としての感光体ドラム12Y,12M,12C,12K(Yはイエロー用、Mはマゼンタ用、Cはシアン用、Kはブラック用を示す)を備え、感光体ドラム12Y,12M,12C,12Kの周囲には、それぞれ、感光体ドラム12Y,12M,12C,12Kの表面を帯電する帯電装置14Y,14M,14C,14Kと、帯電された感光体ドラム12Y,12M,12C,12Kの表面に静電潜像を形成する露光装置16Y,16M,16C,16Kと、感光体ドラム12Y,12M,12C,12Kの表面に形成された静電潜像を現像剤に含まれるトナーによりトナー像とする現像装置18Y,18M,18C,18Kと、トナー像を中間転写ベルト24に転写するための一次転写装置20Y,20M,20C,20K(例えば転写ロール)と、転写後の感光体ドラム12Y,12M,12C,12Kの表面に付着した残留トナーを除去するための感光体ドラムクリーナー22Y,22M,22C,22Kとが備えられている。
また、画像形成ユニット10Y,10M,10C,10Kに対向して、中間転写体としての中間転写ベルト24が配設されている。中間転写ベルト24は、感光体ドラム12Y,12M,12C,12Kと一次転写装置(例えば一次転写ロール)20Y,20M,20C,20Kとの間に配設されている。
そして、中間転写ベルト24は、駆動ロール26a、中間転写ベルト24がゆがんだり蛇行したりすることを防ぐテンション・ステアリングロール26c、支持ロール26b,26d,26eと共に、バックアップロール28により内周面側から張力を掛けつつ回転可能に支持されて、ベルト保持装置25を構成している。
ベルト保持装置25において、中間転写ベルトとしての第1実施形態に係る無端ベルトは、上補強テープ130Aの周方向の一端部側(補強テープ130の巻き付け方向の一端側)が、回転方向の下流側となるように備えられることが、無端ベルトの耐久性の点から好ましい。例えば、図1において無端ベルトが反時計回りに回転させるとき、溶着部134においては、より引張強度が必要な回転時の先頭側の引張強度が大きく、より補強テープが剥離しやすい上補強テープ130Aの周方向の一端部側の剥離強度が大きくなる。
中間転写ベルト24の周囲には、当該中間転写ベルト24を介してバックアップロール28と対向して二次転写装置30(例えば二次転写ロール)が配設されると共に、二次転写装置30よりも中間転写ベルト24の回転方向下流側にベルトクリーナー32が配設されている。
そして、二次転写装置30よる転写後の記録用紙P(記録媒体)を搬送するための搬送装置34が配設されると共に、搬送装置34による搬送方向下流側に定着装置36が配設されている。
本実施形態に係る画像形成装置では、まず、画像形成ユニット10Yにおいて、感光体ドラム12Yは図中時計方向に回転し、帯電装置14Yでその表面が帯電される。帯電された感光体ドラム12Yにレーザー書き込み装置などの露光装置16Yにより第1色(Y)の静電潜像が形成される。
この静電潜像は現像装置18Yにより供給されるトナー(トナーを含む現像剤)よってトナー現像されて可視化されたトナー像が形成される。トナー像は感光体ドラム12Yの回転により一次転写部に到り、一次転写装置20Yからトナー像に逆極性の電界を作用させることにより、トナー像が、反時計方向に回転する中間転写ベルト24に一次転写される。
そして、同様にして第2色のトナー像(M)、第3色のトナー像(C)、第4色のトナー像(K)が画像形成ユニット10M,10C,10Kにより順次形成され中間転写ベルト24において重ね合わせられ、多重トナー像が形成される。
次に、中間転写ベルト24に転写された多重トナー像は中間転写ベルト24の回転で二次転写装置30が設置された二次転写部に到る。
この二次転写部では、二次転写装置30と中間転写ベルト24を介して対向配置したバックアップロール28との間にトナー像の極性と同極性のバイアス(転写電圧)を印加することで、当該トナー像を記録用紙Pに静電反発で転写する。
記録用紙Pは、記録用紙容器(図示せず)に収容された記録用紙束からピックアップローラ(図示せず)で一枚ずつ取り出され、フィードロール(図示せず)で二次転写部の中間転写ベルト24と二次転写装置30との間に所定のタイミングで給送される。
給送された記録用紙Pには、二次転写装置30とバックアップロール28による圧接及び転写電圧搬送と、中間転写ベルト24の回転と、の作用により、中間転写ベルト24に保持されたトナー像が転写される。
トナー像が転写された記録用紙Pは、搬送装置34により定着装置36に搬送され、加圧/加熱処理でトナー像を固定して永久画像とされる。
なお、多重トナー像の記録用紙Pへの転写の終了した中間転写ベルト24は二次転写部の下流に設けたベルトクリーナー32で残留トナーの除去が行われて次の転写に備える。また、二次転写装置30はブラシクリーニング(図示せず)により、転写で付着したトナー粒子や紙紛等の異物が除去される。
また、単色画像の転写の場合は、一次転写されたトナー像を単色で二次転写して定着装置に搬送するが、複数色の重ね合わせによる多色画像の転写の場合は各色のトナー像が一次転写部で一致するように中間転写ベルト24と感光体ドラム12Y,12M,12C,12Kとの回転を同期させて各色のトナー像がずれないようにする。
このようにして、本実施形態に係る画像形成装置では、記録用紙P(記録媒体)に画像が形成される。
なお、本実施形態では、第1実施形態に係る無端ベルトを中間転写ベルトに適用した形態を説明したが、用紙(記録媒体)を搬送する用紙搬送ベルト(記録媒体搬送ベルト)として適用することもできる。
また、本実施形態では、感光体ベルト、転写ベルト、搬送ベルト、帯電ベルト、定着ベルト等を備えた画像形成装置であってもよく、これらのベルトとして上記第1実施形態に係る無端ベルト100を適用することもできる。
また、本実施形態では、ベルト保持装置25が中間転写ベルト24を備え、画像形成装置に装着した形態を説明しているが、無端ベルトを備えるベルト保持装置25は、その用途に応じて搬送機器等の装置に備えられる。
(試験例)
以下、第1実施形態に係る画像形成装置の試験例を示す。なお、本発明はこれらの試験例に何ら限定されるものではない。
−試験例1−
上記第1実施形態に係る無端ベルトの作製例に従って、以下のようにして無端ベルトを作製した。
まず、周長593mm、幅334mm、厚さ80μmのカーボンブラックを分散させたポリイミド樹脂製のベルト本体を用意した。このベルト本体をφ188.8mmのSUS製マンドレルに挿入した。該マンドレルは2分割できる形状になっており、ベルト本体挿入時には径が小さくなり、ベルト本体に挿入後は空気圧によって分割型の間が開き、ベルト本体を固定できるようになっている。
このベルト本体の軸方向両端部に、補強テープとして幅10mm、厚さ50μm、粘着剤厚さ30μmのポリエステル製粘着テープを1周巻いた。このときマンドレルは軸方向が水平となるように横置きに設置し、回転させながら、テープに張力を掛けず、皺やフクレが発生しないように注意深くおこなった。また、テープの巻き終わり端部には、13mmの重なり部を設けた。
次に、予めマンドレルに設けてあったカット刃用の溝に沿ってカット刃を挿入し、マンドレルを回転させることによって、ベルト本体を幅330mmとなるようにカットした。このとき、両端の補強テープの幅は、どちらも8mmになるようにした。
補強テープの重なり部が重力方向の最上部となるように位置させた状態で、補強テープの重なり部に超音波溶着するため、超音波付与面中央部が、マンドレルの中心から補強テープの巻き付け方向とは反対の方向へ水平に2mmずれた位置(図9におけるズレ量R1が2mm)にセットした。この位置で超音波ホーンを重力方向に下降させ、超音波ホーンの超音波付与面の一部が補強テープ表面に接触したとき、補強テープ巻き付け方向端部側の当該超音波付与面端部と補強テープの重なり部との距離(間隙の長さR2)は5μmとなった。なお、超音波ホーンは超音波付与面が3.5mm×6mmであり、ローレットによる突起を千鳥状に設けている。また、超音波による振動を与えたとき、超音波ホーンの振幅は60μmとなるように設計されている。
そして、超音波ホーンに40Nの荷重を加え、補強テープの重なり部表面に密着させた後、超音波工業(株)製アンプP200を用いて、70m秒間、超音波振動を与え、補強テープの重なり部を溶着した。これにより形成された溶着部の溶着深さは、図3に示す分布を持っていた。
その後、補強テープ付きのベルト本体をマンドレルから外した。そして、幅5mm、厚さ1mmのウレタンゴム製のリブ部材を用意し、リブ部材の片面に接着剤(セメダイン株式会社製スーパ−X No8008)を20μmの厚さで塗布した後、ベルト内面の軸方向における両端部に0.03MPaの圧力で加圧して接着した。このとき、リブ部材の長さは588mmで、接着後、リブ部材の先端部同士に4mmの隙間が生じた。
以上のようにして作製した無端ベルトを、評価用装置に搭載して耐久性を評価した。評価用装置は、駆動ロール、テンション・ステアリングロールを含む5つのロールにより、無端ベルトに張力を掛けつつ回転駆動させるものである。また、評価用装置は、無端ベルトを補強テープ巻き付け方向と逆方向に150rpmの速度で回転し、駆動ロールと他のロールとの平行度を変化させることによって無端ベルトの片寄りを制御した。
評価は、無端ベルト1回転あたりの片寄り量を0.2mmに調整して実施し、補強テープが剥離又は破断するまでの無端ベルトの回転数を比較した。加えて、T型剥離強度及び引張破断強度測定用の試験片も前述のようにして作製し、それぞれの強度を測定した。なお、T型剥離強度は最大値を示す。結果を表1に示す。
また、T型剥離強度は、補強テープ巻き付け方向側から剥離したところ、図5に示す結果が得られた。
(比較例1)
補強テープの重なり部が重力方向の最上部となるように位置させた状態で、補強テープの重なり部に超音波溶着するため、超音波付与面の中央部が、マンドレルの中心から補強テープの巻き付け方向へ水平に2mmずれた位置(図14におけるズレ量R1が2mm)に、超音波ホーンをセットした。この位置で、ホーンを重力方向に下降させ、超音波ホーンの超音波付与面の一部が補強テープ表面に接触したとき、補強テープ巻き付け方向端部側の当該超音波付与面端部と補強テープの重なり部との距離(間隙の長さR2)は133μmとなった。
これ以外は、試験例1と同様にして無端ベルトを作製し、評価を行った。結果を表1に示す。なお、本例の溶着部の溶着深さは、図15に示すように、試験例1の溶着深さ分布とは線対称の分布(即ち、最も溶着深さが深い領域が、補強テープ巻き付け方向とは反対側偏在した分布)を持っていた。
また、T型剥離強度は、補強テープ巻き付け方向側から剥離したところ、図16に示すように、試験例1とは線対称の分布(即ち、剥離強度のピークの最大値が補強テープ巻き付け方向とは反対側に偏在した分布)であった。
(比較例2)
補強テープ付きベルト本体をマンドレルから外し、補強テープの重なり部を一直線状にした状態で、超音波ホーンを超音波付与面が全面に接するように超音波ホーンをセットした。
これ以外は、試験例1と同様にして無端ベルトを作製し、評価を行った。結果を表1に示す。なお、本例の溶着部の溶着深さは、図17に示すように、溶着深さ分布に分布はなく、一定であった。
また、T型剥離強度は、補強テープ巻き付け方向側から剥離したところ、図18に示すように、剥離強度のピークは複数有すものの、ピーク値の大きさには変化がなかった。
(比較例3)
超音波ホーンに加える荷重を25Nとした以外は、比較例2と同様にして無端ベルトを作製し、評価を行った。結果を表1に示す。
(参考例)
補強テープの重なり部に溶着を施さないこと以外は、試験例1と同様にして無端ベルトを作製し、評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 2008170715
上記結果から、試験例1では、比較例に比べ、補強テープの剥離又は破断が抑制されていることがわかる。
−試験例2、3−
表2に示すように、超音波ホーンの振幅を変更した以外は、試験例1と同様に無端ベルトを作製し、評価を行った。結果を表2に示す。
Figure 2008170715
上記結果から、試験例1、2は、比較例2に比べ、補強テープが剥離又は破断するまでの無端ベルトの回転数が大きくなることがわかる。
また、上記試験例1で作製した無端ベルトは、引張破断強度の測定時に破断した位置が溶着部の中央部よりも補強テープ巻き付け方向の一端側で破断しており、溶着部において、補強テープの周方向の一端部側における引張強度が当該周方向の一端部側とは反対側における引張強度よりも小さいことがわかった。
一方、上記比較例1で作製した無端ベルトは、引張破断強度の測定時に破断した位置が溶着部の中央部よりも補強テープ巻き付け方向とは反対側で破断しており、溶着部において、補強テープの周方向の一端部側における引張強度が当該周方向の一端部側とは反対側における引張強度よりも大きいことがわかった。
また、上記比較例2で作製した無端ベルトは、引張破断強度の測定時に破断した位置が溶着部のほぼ中央部で破断しており、溶着部において、引張強度の分布がないことがわかった。
第1実施形態に係る無端ベルトを示す斜視図である。 第1実施形態に係る無端ベルトにおける補強テープの重なり部を示す部分斜視図である。 第1実施形態に係る無端ベルトにおける補強テープの重なり部を示す部分断面図(図2のA−A断面図)である。 第1実施形態に係る無端ベルトにおける補強テープの重なり部を示す部分平面図である。 第1実施形態に係る無端ベルト100における補強テープの重なり部の剥離強度を示す図である。 T型剥離強度測定用の試料片を示す概略図である。 引張破断強度測定用の試料片を示す概略図である。 第1実施形態に係る無端ベルトの作製例を説明するための模式図である。 超音波ホーンの配置位置を説明するための模式図である。 超音波ホーンの超音波付与面を示す平面図である。 超音波ホーンの突起状の超音波付与部が重なり部へ到達する深さを説明するための模式図である。 補強テープの重なり部の内周面を示す平面図である。 第2実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。 比較例1における超音波ホーンの配置位置を説明するための模式図である。 比較例1における補強テープの重なり部を示す部分断面図(図2のA−A断面図に相当)である。 比較例1における補強テープの重なり部の剥離強度を示す図である。 比較例2における補強テープの重なり部を示す部分断面図(図2のA−A断面図に相当)である。 比較例2における補強テープの重なり部を示す部分断面図(図2のA−A断面図に相当)である。
符号の説明
10Y,10M,10C,10K 画像形成ユニット
12Y,12M,12C,12K 感光体ドラム
14Y,14M,14C,14K 帯電装置(静電潜像形成装置)
16Y,16M,16C,16K 露光装置
18Y,18M,18C,18K 現像装置
20Y,20M,20C,20K 一次転写装置
22Y,22M,22C,22K 感光体ドラムクリーナー
24 中間転写体(中間転写ベルト)
26a 駆動ロール
26c テンション・ステアリングロール、
26b,26d,26e 支持ロール
28 バックアップロール
30 二次転写装置
32 ベルトクリーナー
34 搬送装置
36 定着装置

Claims (12)

  1. ベルト本体と、
    前記ベルト本体の軸方向の少なくとも片側縁部の外周面に、前記ベルト本体の周方向に沿って帯状に配設された帯状部材と、
    少なくとも前記帯状部材の周方向の一端部が前記帯状部材の外周面上に重ね合わされた重なり部と、
    前記重なり部の少なくとも1部に設けられ、前記帯状部材の周方向の一端部を前記帯状部材の外周面に溶着する溶着部と、
    を備え、
    前記帯状部材の周方向の一端部側における前記溶着部の端部の溶着深さが、当該周方向の一端部側とは反対側における前記溶着部の端部の溶着深さよりも深い、
    ことを特徴とする無端ベルト。
  2. 前記溶着部は、最も溶着深さの深い領域が前記帯状部材の周方向の一端部側に偏在していることを特徴とする請求項1に記載の無端ベルト。
  3. 前記溶着部を前記帯状部材の周方向に沿って剥離するとき、剥離強度のピーク値を複数有し、
    且つ前記帯状部材の周方向の一端部側から剥離するときの最初の前記ピーク値が、前記帯状部材の周方向の一端部側とは反対側から剥離するときの最初の前記ピーク値よりも大きいことを特徴とする請求項1又は2に記載の無端ベルト。
  4. 前記溶着部において、前記帯状部材の周方向の一端部側における引張強度が当該周方向の一端部側とは反対側における引張強度よりも小さいことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の無端ベルト。
  5. 前記ベルト本体の軸方向の少なくとも片側縁部の内周面に、前記ベルト本体の周方向に沿って帯状に配設された凸状部材をさらに備えることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の無端ベルト。
  6. 前記ベルト本体の内周面に対する前記凸状部材が配設される領域を前記ベルト本体の厚み方向に投影した領域内に、前記溶着部が設けられることを特徴とする請求項5に記載の無端ベルト。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の無端ベルトと、
    前記無端ベルトを内周面側から回転可能に保持する保持部材と、
    を備えるベルト保持装置。
  8. 前記帯状部材の周方向の一端部側が、前記無端ベルトの回転方向の下流側となるように備えられてなる請求項7に記載のベルト保持装置。
  9. 像保持体と、
    前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
    前記像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成手段と、
    前記潜像をトナー像として現像する現像手段と、
    前記トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、
    前記トナー像を前記記録媒体に定着する定着手段と、
    を備え、
    前記像保持体、前記帯電手段、前記転写手段、及び前記定着手段の少なくとも1つが、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の無端ベルトを備えることを特徴とする画像形成装置。
  10. ベルト本体を準備する準備工程と、
    前記ベルト本体に円筒状の支持体を嵌め込み、前記ベルト本体を前記支持体により保持する保持工程と、
    前記ベルト本体の軸方向の少なくとも片側縁部の外周面に、帯状部材を前記ベルト本体の周方向に沿って帯状に配設すると共に、前記帯状部材の周方向の一端部を前記帯状部材の外周面上に重ね合わせる重ね合わせ工程と、
    前記帯状部材の周方向の一端部を前記帯状部材の外周面上に重ね合わせた重なり部の少なくとも1部に対して、溶着エネルギーを付与する付与部を対向させて、当該付与部を前記重なり部に対し加圧しつつ溶着エネルギーを付与して、前記帯状部材の周方向の一端部を前記帯状部材の外周面に溶着する溶着工程と、
    を有し、
    前記溶着工程は、前記付与部における前記重なり部との対向面のうち前記重なり部と最初に接触する領域が、当該対向面の中央部よりも前記帯状部材の周方向の一端部側に位置するように、前記付与部を前記重なり部に対向させる、
    ことを特徴とする無端ベルトの製造方法。
  11. 前記溶着エネルギーが超音波であり、
    前記帯状部材の周方向の一端部側における前記付与部の前記対向面の端部と前記重なり部との距離が、前記付与部の前記超音波による振幅の10分の1以下である、
    ことを特徴とする請求項10に記載の無端ベルトの製造方法。
  12. 前記支持体は、周方向に溝が設けられてなることを特徴とする請求項10又は11に記載の無端ベルトの製造方法。
JP2007003602A 2007-01-11 2007-01-11 無端ベルト及びその製造方法、ベルト保持装置、並びに、画像形成装置 Pending JP2008170715A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007003602A JP2008170715A (ja) 2007-01-11 2007-01-11 無端ベルト及びその製造方法、ベルト保持装置、並びに、画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007003602A JP2008170715A (ja) 2007-01-11 2007-01-11 無端ベルト及びその製造方法、ベルト保持装置、並びに、画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008170715A true JP2008170715A (ja) 2008-07-24

Family

ID=39698861

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007003602A Pending JP2008170715A (ja) 2007-01-11 2007-01-11 無端ベルト及びその製造方法、ベルト保持装置、並びに、画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008170715A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012068402A (ja) * 2010-09-22 2012-04-05 Fuji Xerox Co Ltd ベルト部材及び画像形成装置
JP2014059445A (ja) * 2012-09-18 2014-04-03 Konica Minolta Inc 発熱ベルト、定着装置および画像形成装置
JP2014164250A (ja) * 2013-02-27 2014-09-08 Toshiba Corp 画像形成装置用無端ベルトおよび画像形成装置
KR101610325B1 (ko) * 2015-08-21 2016-04-14 (주)상아프론테크 내구성이 개선된 화상형성장치용 전사벨트

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012068402A (ja) * 2010-09-22 2012-04-05 Fuji Xerox Co Ltd ベルト部材及び画像形成装置
JP2014059445A (ja) * 2012-09-18 2014-04-03 Konica Minolta Inc 発熱ベルト、定着装置および画像形成装置
US9268272B2 (en) 2012-09-18 2016-02-23 Konica Minolta, Inc. Heat-generation belt, fixing device, and image forming apparatus
JP2014164250A (ja) * 2013-02-27 2014-09-08 Toshiba Corp 画像形成装置用無端ベルトおよび画像形成装置
US9217961B2 (en) 2013-02-27 2015-12-22 Kabushiki Kaisha Toshiba Endless belt for image forming device and image forming device having the same
KR101610325B1 (ko) * 2015-08-21 2016-04-14 (주)상아프론테크 내구성이 개선된 화상형성장치용 전사벨트

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2008257118A (ja) 画像形成装置用の無端状ベルト、画像形成装置用のベルト張架装置および画像形成装置
JP2007041530A (ja) エンドレスベルトおよびそれを用いた画像形成装置
JP6552294B2 (ja) 画像形成装置及び押圧部材
JP4365954B2 (ja) ベルト及びこれを備える画像形成装置
JP2008170715A (ja) 無端ベルト及びその製造方法、ベルト保持装置、並びに、画像形成装置
JP4845994B2 (ja) ベルト及びこれを備える画像形成装置
JP2010189109A (ja) 無端ベルト、ベルト支持装置、及び画像形成装置
JP5092666B2 (ja) 無端ベルトおよび画像形成装置
JP2008076999A (ja) 無端ベルト及びそれを備える画像形成装置
JP5011946B2 (ja) シームレス管状物の製造方法
JP5120095B2 (ja) 画像形成装置用ベルト、ベルト張架装置及び画像形成装置
WO2021014780A1 (ja) 転写部材、転写胴及び画像形成装置
JP5157190B2 (ja) エンドレスベルト及び画像形成装置
JP2003255718A (ja) 画像形成装置
JP6961375B2 (ja) 画像形成装置
JP2007193059A (ja) 定着用ローラ、定着装置および画像形成装置
JP4670415B2 (ja) エンドレスベルト及びそれを用いた画像形成装置
JP2004191714A (ja) 転写用ベルトおよびそれを用いた画像形成装置
JP2009109577A (ja) 画像形成装置用の無端状ベルト、画像形成装置用のベルト張架装置および画像形成装置
JP2008203781A (ja) ベルト張架装置、及び画像形成装置
JP2001097521A (ja) エンドレスベルト及び画像形成装置
JP2009109693A (ja) 画像形成装置用のベルト、ベルト張架装置及び画像形成装置
JP6809127B2 (ja) 無端ベルト、中間転写体及び画像形成装置
JP5675147B2 (ja) 導電性エンドレスベルト
JP2007147920A (ja) エンドレスベルト及び画像形成装置