JP2001119790A - 振動膜及び平面スピーカ - Google Patents

振動膜及び平面スピーカ

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JP2001119790A JP30042899A JP30042899A JP2001119790A JP 2001119790 A JP2001119790 A JP 2001119790A JP 30042899 A JP30042899 A JP 30042899A JP 30042899 A JP30042899 A JP 30042899A JP 2001119790 A JP2001119790 A JP 2001119790A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 引っ張り張力を与えた多角形状の振動膜を駆
動することにより、恒常的な安定再生を図るとともに音
圧向上を図る。 【解決手段】 平面スピーカ11は、四隅を切り欠いた
四角形状の振動膜12の四辺を、上下辺と左右辺に個別
にそれぞれ離間方向に引っ張り張力を与えた状態で支持
枠13に支持し、振動膜12の背面に当接する加振器1
4により振動膜12を振動駆動する。加振器14の駆動
点から周縁部に至る距離が方位によって変化する四角形
状の振動膜12は、多数の共振周波数を有するために十
分広い再生周波数帯域を有しており、さらに四角形状の
振動膜12は上下辺と左右辺に個別にそれぞれ離間方向
に引っ張り張力を与えることで、所望の周波数特性を自
在に実現することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、引っ張り張力を与
えて振動させる振動膜及び該振動膜を僅かな駆動力をも
って振動駆動できるようにした平面スピーカに関する。
【0002】
【従来の技術】図15は、従来の平面スピーカの一例を
示す縦断面図である。同図に示す平面スピーカ1は、平
板状の振動膜2をボイスコイル式の加振器(エキサイ
タ)3により背面側から駆動するものである。加振器3
は、振動膜2の背面中央部にピストン板4を介して一端
が接着されたボイスコイル5と、このボイスコイル5の
他端側に同軸的に配設した柱状マグネット6等から構成
される。柱状マグネット6は、鍔付き有底円筒形状のヨ
ーク7内に収容されており、このヨーク7の円筒部分に
嵌装した緩衝用スリーブ7aを保持する皿状の背面板8
の周縁部に組み付けた支持枠9に、膜形状維持用のリン
グ状ガスケット9aを介して振動膜2の周縁部が固定し
てある。ボイスコイル5は、その側面に一端を接続した
ダンパ10によりヨーク7の鍔部に連結してある。従来
の加振器3は、柱状マグネット6が形成する磁界内にあ
るボイスコイル5に音声電流を通電して励磁したとき
に、ボイスコイル5に発生するフレミングの力によって
ピストン板4を前後方向に駆動し、振動する振動膜2が
音圧を発生するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の平面スピー
カ1は、加振器3の振動膜駆動能力が柱状マグネット6
の発生磁力やボイスコイル5のコイル巻数に比例するた
め、ボイスコイル5や柱状マグネット6の仕様を変えず
に実用上必要とされる音圧を確保しようとすると、振動
膜2の重量を軽減するしかないものであった。これは、
加えられた振動エネルギを効率よく大気中に伝達しよう
とすると、静的には振動膜2を可能な限り広い面積部分
で平面を保ちながら前後方向に往復変位させる必要があ
るからであり、振動膜2の軽量化はスピーカ開発者にと
って大きな使命とされてきた。しかしながら、軽量化に
適した振動膜は一般には高価な膜材料の使用を意味し、
高価な膜材料ほど加工性が低下するため、現実にはある
程度の重量を持った振動膜2を用いざるを得ず、その場
合の出力音圧レベルは70〜80dB/W程度となるた
め、90dB以上の音圧を得るには駆動源となる電力増
幅器に10W以上の出力を有するアンプが必要であっ
た。かくして、従来の平面スピーカ1は、例えば数十m
W出力程度の携帯型オーディオ機器のヘッドフォン出力
端子に直結して使用するなどということは到底不可能で
あり、電池駆動を前提にした戸外での使用には途が閉ざ
されているのが実情であった。
【0004】また、従来の平面スピーカ1は、膜形状維
持用のリング状ガスケット9aを介して振動膜2の周縁
部を支持枠9に支持してあるが、ガスケット9a自体は
振動膜2の振動を阻害したり余計な負荷を与えたりする
ことがないよう、必要最小限の膜形状維持力しか与えら
れておらず、駆動原理上からは振動膜2はあくまで四辺
が自由端であることを前提に製造されている。このた
め、ある程度の使用期間が経過すると、外気から吸収し
た湿気等により剛性が徐々に低下し、一部が微妙に反り
返ったり湾曲したりする結果、振動膜2の正確なピスト
ン振動が望めなくなり、振動膜2の周縁部が周囲に触れ
てビリツキの原因となったり、或いは変形部分がボイス
コイル5を圧迫して加振器3の動作を妨げたり、極端な
場合にはボイスコイル5が磁気回路と接触して摺動音を
発したりするなど、次第に再生音に切れがなくなって精
彩を欠きやすい等の課題を抱えるものであった。また、
こうした振動膜2に生ずる反りや弛みは、振動膜2の表
面と裏面で受ける温度や湿度といった環境が異なるとい
った理由以外にも、作用する重力や外部応力が上下辺と
左右辺で異なるといったことにも原因があり、従来の平
面スピーカ1には、恒常的な安定再生を阻害する要因が
多数存在する等の課題があった。
【0005】さらにまた、従来の平面スピーカ1は、加
振器3先端のピストン板4を接着等により振動膜2の背
面に固着する構成であり、接着に必要な時間を含めた組
み立て所要時間が長く、またピストン板4はある程度の
接着面積をもって振動膜2に固着するため、振動膜2の
振動がピストン板4により規制されやすく、しかもボイ
スコイル5をヨーク7に連結するダンパ10には、振動
膜2の重量に耐える強度が要求されるため、ボイスコイ
ル5の軽快な動きを阻害しやすく、さらにピストン板4
を振動膜2に固着するときの姿勢ずれを吸収するため、
ボイスコイル5にはある程度の軸線傾斜余地を確保して
おく必要があり、このためボイスコイル5とこれを囲繞
する磁気回路との間の磁気ギャップを極小化できず、磁
気能率を極限まで高めるのが困難である等の課題を抱え
るものであった。また、加振器3が振動膜2に固着され
ているため、仮に表面に印刷された絵柄や図柄が異なる
複数の振動膜2が選択肢として提供されていたとして
も、加振器3が付いた状態で振動膜2を交換しなければ
ならず、振動膜2だけを取り外して交換できないため、
交換コストが嵩む等の課題を抱えるものであった。
【0006】本発明は、上記課題を解決したものであ
り、引っ張り張力を与えた角形の振動膜を駆動すること
により、恒常的な安定再生を図るとともに音圧向上を図
ることを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に係る本発明の振動膜は、外部から加振さ
れて振動する多角形状の振動膜部と、該振動膜部の各辺
ごとに互いに独立して周辺側に延出させて一体形成さ
れ、前記振動膜部を引っ張り張力を与えた状態で支持し
固定される固定膜部とを具備することを特徴とするもの
である。
【0008】また、前記振動膜部及び固定膜部が、ポリ
エチレンテレフタレート又は金属蒸着したポリエチレン
テレフタレートからなること、或いは前記振動膜部及び
固定膜部が、ポリエチレンナフタレート又は金属蒸着し
たポリエチレンナフタレートからなること、或いは前記
振動膜部及び固定膜部が、カーボンファイバからなるこ
と等を他の特徴とするものである。
【0009】また、請求項6に係る本発明の振動膜は、
四角形状の膜素材の四隅に矩形状の切り欠きを形成して
成形され、該各切り欠きの切り込み頂点どうしを結ぶ線
又はその近傍を通る線で囲まれた四角形状の振動膜部
と、前記成形された膜素材から前記振動膜部を除いた領
域からなる固定膜部とを具備することを特徴とするもの
である。また、請求項14に係る本発明の振動膜は、振
動膜部の上下に固定膜部が連なる四角形状の縦膜と、振
動膜部の左右に固定膜部が連なる四角形状の横膜と、該
横膜と前記縦膜の振動膜部どうしを重ね合わせた状態で
該振動膜部間に介挿され、表面張力により該振動膜部ど
うしを合体させる液体とを具備することを特徴とするも
のである。
【0010】請求項5に係る本発明の平面スピーカは、
請求項1ないし4のいずれか1項に記載の振動膜と、該
振動膜の前記固定膜部を支持固定する支持枠と、該支持
枠に支持された前記振動膜の前記振動膜部に対し中央部
から周辺部に向かう引っ張り張力を付勢する引っ張り張
力付勢手段と、前記支持枠に支持され、前記振動膜の前
記振動膜部の背面に当接して該振動膜部を振動駆動する
加振器とを具備することを特徴とするものである。
【0011】請求項7に係る本発明の平面スピーカは、
請求項6記載の振動膜と、該振動膜の前記固定膜部を支
持固定する四角枠形状の支持枠と、該支持枠に支持され
た前記振動膜の前記振動膜部に対し上下辺と左右辺に個
別にそれぞれ離間方向に引っ張り張力を付勢する引っ張
り張力付勢手段と、前記支持枠に支持され、前記振動膜
の前記振動膜部の背面に当接して該振動膜部を振動駆動
する加振器とを具備することを特徴とするものである。
また、請求項15に係る本発明の平面スピーカは、請求
項14記載の振動膜と、該振動膜の前記縦膜及び横膜の
各固定膜部を支持固定する四角枠形状の支持枠と、該支
持枠に支持された前記振動膜に対し前記縦膜の振動膜部
には上下方向に前記横膜の振動膜部には左右方向にそれ
ぞれ引っ張り張力を付勢する引っ張り張力付勢手段と、
前記支持枠に支持され、前記振動膜の前記振動膜部の背
面に当接して該振動膜部を振動駆動する加振器とを具備
することを特徴とするものである。
【0012】さらにまた、請求項7又は請求項15に係
る本発明の平面スピーカにおいて、前記引っ張り張力付
勢手段が、前記支持枠の内側縁部に突設され、前記固定
膜部に当接して振動端を区画形成するフレットと、前記
支持枠に穿設した係合溝と、該係合溝に係合して前記振
動膜の固定膜部の一部を該係合溝内に係止するクリップ
部材とからなること、或いは前記引っ張り張力付勢手段
が、前記支持枠の内側縁部に突設され、前記固定膜部に
当接して振動端を区画形成するフレットと、前記支持枠
の各辺の結合部に介在し、結合距離を可変調整する調整
螺子であること、或いは前記引っ張り張力付勢手段が、
前記支持枠の内側縁部に突設され、前記固定膜部に当接
して振動端を区画形成するフレットと、前記振動膜の固
定膜部に加熱形成され、加熱時に収縮して前記支持枠に
溶着する溶着部とからなること等を特徴とするものであ
る。或いはまた、請求項7に係る本発明の平面スピーカ
において、前記請求項6記載の振動膜が、特定の一軸方
向にのみ熱収縮性を備え、前記特定の一軸方向に斜交す
る直交二軸に平行な四辺により区画された四角形状の膜
素材から成形され、前記引っ張り張力付勢手段が、前記
支持枠の内側縁部に突設され、前記振動膜の前記固定膜
部を前記支持枠に支持固定した状態で前記振動膜を加熱
収縮させたときに、前記固定膜部に密接して前記振動膜
を前記直交二軸方向に緊張させ振動端を区画形成するフ
レットを備えることを特徴とするものである。
【0013】さらに、前記振動膜が、少なくとも前記振
動膜部が光を透過する透明膜又は半透明膜からなり、前
記加振器は該振動膜部の周縁近傍に配設したこと、或い
は前記振動膜が、少なくとも前記振動膜部が光を透過し
ない不透明膜からなり、前記加振器は該振動膜部の中央
近傍に配設したことを特徴とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図1な
いし図14を参照して説明する。図1(A),(B)
は、それぞれ本発明の平面スピーカの第1実施形態の概
略構成を示す斜視図及び分解斜視図、図2(A),
(B),(C)は、それぞれ図1に示した平面スピーカ
の正面図、縦断面図及び背面図、図3は、図1に示した
平面スピーカの要部拡大断面図、図4(A),(B),
(C)〜図8(A),(B),(C)は、それぞれ本発
明の平面スピーカの第2実施形態〜第6実施形態の各概
略構成を示す分解斜視図、正面図及び要部拡大断面図、
図9(A),(B),(C)は、それぞれ図8に示した
平面スピーカの変形例を示す正面図、要部側面図及び要
部底面図、図10(A),(B)は、それぞれ図8に示
した平面スピーカの他の変形例を示す正面図及び振動膜
裁断加工法の説明図、図11は、本発明の平面スピーカ
の第7実施形態の概略構成を示す分解斜視図、正面図及
び断面図、図12は、図11に示した平面スピーカの一
適用例を示す概略斜視図、図13は、図12に示した平
面スピーカの変形例の他の適用例を示す概略斜視図、図
14(A),(B)は、それぞれ本発明の振動膜の他の
実施形態を示す正面図及び側面図である。
【0015】図1(A),(B)に示す平面スピーカ1
1は、テンスドダイアフラムと呼ぶ四角形状の振動膜1
2の四辺を四角枠体状の支持枠13に支持し、振動膜1
2の背面中央部を加振器14によりピストン駆動して発
音させる構成としたものである。振動膜12は、例えば
PEN(ポリエチレンナフタレート)やPET(ポリエ
チレンテレフタレート)或いはそれらに金属蒸着したも
の又はカーボンファイバ等の素材を支持枠13の前面を
覆う大きさの四角形状の膜に成形加工したものを用い
る。すなわち、振動膜12として、膜加工に適した合成
樹脂材或いは合成繊維でかつ高耐張力を有する膜素材を
使用することで、長期に亙って安定した振動特性が維持
できるようにしてあり、特に金属蒸着を施したPENや
PETのように引っ張り剛性の高い膜材料を使用した場
合は、経年劣化等の殆どない安定した振動特性が恒常的
に維持できる。なお、成形した四角形状膜は、四方から
引っ張り張力を与えて使用するため、四隅が矩形状に切
り欠いてあり、各部の働きに着目した場合、各切り欠き
の切り込み頂点どうしを結ぶ線又はその近傍を通る線で
囲まれた所定の縦横比を有する四角形状の振動膜部12
aと、成形された膜素材から振動膜部12aを除いた残
りの領域からなる固定膜部12bとに機能分類できる。
支持枠13には固定膜部12bが固定され、振動膜部1
2aは緊張状態に支持される。
【0016】ところで、背面中央部を点音源として駆動
することを想定したときに、上記四角形状の振動膜部1
2aと円形状の振動膜(図示せず)との形状差に基づく
音響特性の差異は明らかである。すなわち、四角形状の
振動膜部12aは、点音源から周縁部に至る距離が方位
ごとに異なるため、点音源から周縁部に至る距離が全方
位において一致する円形状の振動膜のように、単一周波
数において顕著に共振するといった共振特性を示すこと
はなく、実に多数の共振周波数を有する。従って、四角
形状の振動膜部12aは、円形状の振動膜に比べ十分広
い再生周波数帯域を有しており、また上下の辺に対し与
える縦方向の引っ張り張力と、左右の辺に与える横方向
の引っ張り張力を互いに独立して調整することで、所望
の周波数特性を自在に実現できるなど、膜形状に由来す
る利点を音響効果に多々有効活用することができる。
【0017】加振器14は、図2(B),(C)に示し
たように、振動膜12の背面中央部にピストン板15a
を介して一端が当接するボイスコイル15と、このボイ
スコイル15の他端側に同軸的に配設した逆E字状断面
を有するカルデラ火山形状のヨーク16と、このヨーク
16の円環部中間に挟持した環状マグネット17と、ボ
イスコイル15の側面とヨーク16の端部とを連結する
ダンパ18とから構成される。加振器14は、磁力強化
や磁気ギャップの極小化或いはダンパの摩擦低減等によ
り高効率化を徹底した構成としてあり、ヨーク16に沿
って環状マグネット17が形成する磁界内にあるボイス
コイル15に音声電流を通電すると、ボイスコイル15
に発生するフレミングの力によりボイスコイル15が軸
方向に振動し、ピストン板15aが前後方向に駆動され
るようになっている。
【0018】また、ピストン板15aは振動膜12に接
着するのではなく、ただ単に振動膜12の背面中央部に
当接させてあるだけである。従って、加振器14は、振
動膜12の背面側に別途保持しておく必要がある。この
ため、本実施形態では、X字状に交差する一対の押さえ
棒19を用い、これらの押さえ棒19の交点部分にヨー
ク16の背面部を固着するとともに、押さえ棒19の端
部を支持枠13の四隅に固定するようにしてある。かく
して、加振器14は振動膜12の背面中央部に押圧保持
される。なお、ボイスコイル15の軸線を振動膜12に
直交調整できるよう、押さえ棒19の交点部分に押さえ
棒19に対する加振器14の首振り角度を調整するスキ
ュウ調整機構(図示せず)が組み込んである。
【0019】支持枠13は、上辺部と下辺部と左辺部と
右辺部が四角枠体状に結合されて構成されている。各辺
部には、図2(A)或いは図3に示したように、半円形
断面を有するフレット20が内側縁側に突設してあり、
また外側縁側に振動膜12の端縁部を固定するための帯
状フリル21が固着してある。さらにまた、本実施形態
の場合、支持枠13の下辺部と右辺部の各中央部に、U
字状断面を有する係合溝22がそれぞれ長手方向に穿設
してあり、それぞれ楕円形状断面を有するクリップ棒2
3を係合させて振動膜12に張力付勢する構成としてあ
る。すなわち、本実施形態の場合、フレット20と係合
溝22とクリップ棒23が、振動膜12に対し中央部か
ら周辺部に向かう引っ張り張力を与える引っ張り張力付
勢手段を構成しており、フレット20の高さと係合溝2
2の高さ及び係合溝22に対するクリップ棒23の係合
深さが引っ張り張力を左右する。
【0020】平面スピーカ11の組み立てに際しては、
まず支持枠13の左辺部と上辺部の帯状フリル21に振
動膜12の固定膜部12bの対応端縁部を糊付け接着す
る。次に、振動膜12を平らに引っ張り、支持枠13の
右辺部と下辺部の帯状フリル21に振動膜12の固定膜
部12bの対応端縁部を糊付け接着する。ただし、この
状態では、振動膜12にはごく僅かな張力しか与えられ
ておらず、緊張状態というよりは若干弛んだとも言える
状態にある。そこで、2本のクリップ棒23を取り出
し、振動膜12の上から支持枠13の右辺部と下辺部の
各係合溝22に係合させる。これにより、それまで弛み
をもって張られていた振動膜12は、クリップ棒23の
押し込み量に応じて左右方向と上下方向に引っ張られ、
図2(A)に示したように、それぞれ一定の張力をもっ
て張られる。この場合、左右方向の張力と上下方向の張
力は、それぞれ対応するクリップ棒23の押し込み量に
応じて随意調節することができ、前述したように、振動
膜12の左右ならびに上下の引っ張り張力を互いに独立
して調整することで、所望の周波数特性を自在に実現す
ることができる。
【0021】こうして支持枠13に対する振動膜12の
組み付けを終えたならば、次に交点部分に加振器14が
固着された一対の押さえ棒19の端部を、支持枠13の
背面側の四隅に螺子止め固定する。その場合、加振器1
4のボイスコイル15先端のピストン板15aが振動膜
12の背面中央部に当接するが、振動膜12自体が上下
左右に引っ張られているため、ピストン板15aが当接
する部分の振動膜12に対し最大振幅の1/2程度の変
位を生ずる程度の押圧力をもって当接させるよう組み付
けるとよい。また、スキュウ調整機構により押さえ棒1
9に対する加振器14の首振り角度が自在に調整できる
ので、調整治具(図示せず)等を用い、ピストン板15
aが振動膜12に対し垂直な方向に振動するよう調整す
ることができる。
【0022】上記構成になる平面スピーカ11は、ボイ
スコイル15に対し音声電流を通電すると、電流の大き
さとコイル巻数に応じたフレミングの力が発生し、ピス
トン板15aにより振動膜12が前後方向にピストン駆
動されることで音圧を発生する。この場合、振動膜12
自体が張力を与えられて緊張しており、僅かな押圧駆動
力をもって振動するため、微小な駆動電流を通電するだ
けで十分な音圧を発生させることができる。従って、例
えばA4判程度の大きさの面積の振動膜12であれば、
ヘッドフォン出力端子の出力信号をアンプを通すことな
く、そのままボイスコイル15に通電して駆動すること
ができる。実験結果によれば、引っ張り張力を与えた振
動膜12による音圧向上効果は数dBを越えることが判
っており、高感度の加振器14の併用に伴う数dB程度
の音圧向上効果を併せることで、平面スピーカ11全体
で10数dB程度の音圧向上を図ることができる。具体
的には、従来のフリーエッジ型の平面スピーカであれば
ヘッドフォン出力を増幅する1.2W出力程度の電力増
幅器を介して駆動していたA6版サイズ振動膜を、振動
膜12に張力を与えた状態で駆動する平面スピーカ11
は、ヘッドフォン出力をもって直接駆動することがで
き、しかも得られる再生音は音圧も周波数特性も歪率も
同等であることが確認されている。また、従来のフリー
エッジ型の平面スピーカであればヘッドフォン出力を増
幅する10W出力程度の電力増幅器を介して駆動してい
たA3版サイズ振動膜も、振動膜12に張力を与えた状
態で駆動する平面スピーカ11は、ヘッドフォン出力を
単3乾電池4本程度のバッテリ駆動が可能な1W出力程
度の電力増幅器で増幅して駆動でき、平面スピーカへの
外部給電が不要な電源コードレス駆動が可能であること
が確認されている。
【0023】このように、上記平面スピーカ11は、四
隅を切り欠いた四角形状の振動膜12の四辺を、上下辺
と左右辺に個別にそれぞれ離間方向に引っ張り張力を与
えた状態で支持枠13に支持し、振動膜12の背面に当
接する加振器14により振動膜12を振動駆動する構成
としたから、加振器14の駆動点から周縁部に至る距離
が方位によって変化する四角形状の振動膜12の特徴と
して、多数の共振周波数が存在することによって十分広
い再生周波数帯域を獲得することができ、さらに四角形
状の振動膜12は上下辺と左右辺に個別にそれぞれ離間
方向に引っ張り張力を与えることで、所望の周波数特性
を実現することができ、また振動膜12の四隅が切り欠
いてあるので、上下方向の引っ張り張力と左右方向の引
っ張り張力を互いに干渉させることなく、自在に可変設
定することができる。
【0024】また、加振器14先端のピストン板15a
は、振動膜12の背面に固着する必要はなく、ただ単に
当接させるだけでよいため、平面スピーカ11の組み立
て所要時間が短くて済み、しかもピストン板15aが振
動膜12の振動を規制することはない。また、振動膜1
2は四方に引っ張り支持されているため、ボイスコイル
15をヨーク16に連結するダンパ18に強度は不要で
あり、ダンパ18がボイスコイル15の軽快な動きを阻
害することはない。さらに、ピストン板15aを振動膜
12に当接させるときに姿勢ずれが生じないので、ボイ
スコイル15に軸線傾斜余地を確保しておく必要はな
く、これによりボイスコイル5とこれを囲繞する磁気回
路との間の磁気ギャップを極小化し、磁気能率を極限ま
で高めることができる。かくして、引っ張り張力を付勢
した振動膜12は軽量であっても十分な振動源となり
得、僅かな駆動力でもって十分な音量を発生させること
ができる。このため、平面スピーカ11は、オーディオ
機器或いはビデオ機器に付属のヘッドフォン出力端子に
直結して直接駆動することが可能であり、これにより特
別な電力増幅器を必要としない携帯型AV機器のための
スピーカに好適であり、例えばCD(コンパクトディス
ク)を収容するプラスチックケース程度の外形のスピー
カに仕上げることで、旅先での本格的な音響再生も可能
である。
【0025】また、振動膜12は緊張状態で支持枠13
に支持されているため、基本的には周縁部が自由端であ
った従来の平面スピーカ1のように、使用経過とともに
吸湿効果により平面形状が損なわれ、ピストン振動が望
めなくなって再生音に精彩を欠くといったことはなく、
高品位の再生特性を恒常的に維持することができ、さら
にまた振動膜12を駆動する加振器14は駆動点におい
て振動膜12に対し当接させてあるだけであるため、印
刷された絵柄や図柄が異なる複数の振動膜12或いは自
由に写真が張り付けられる振動膜12が用意されている
場合、これらの振動膜12のなかからユーザが好みの一
枚を選択し、加振器14はそのままに振動膜12だけを
交換することもでき、写真立てや室内装飾品としての利
用にも配慮し、交換コストを抑制したエンドユーザ志向
の使い勝手を提供することができる。
【0026】なお、上記第1実施形態では、支持枠13
の右辺部と下辺部に係合するクリップ棒23により振動
膜12に張力を付勢する構成としたが、図4(A)〜
(C)に示す平面スピーカ31のごとく、四角形状に一
体化されたクリップ枠34を用いて振動膜32の四辺を
支持枠33に固定する構成とすることもできる。なお、
本第2実施形態の場合、支持枠33の内側縁側に四角枠
状にフレット35が突設してあり、このフレット35の
高さと支持枠33の環状係合溝36に対するクリップ枠
34の係合深さとに応じて振動膜32に付勢する張力を
調整することができる。なお、クリップ枠34は四辺が
枠状に一体化されているが、隣接辺の接続部分にはある
程度の可撓性をもたせてあるため、接続部分の撓み限界
の範囲内で上下方向と左右方向で互いに独立した張力調
整が可能である。また、本実施形態に示した振動膜32
は、四隅に切り欠きを形成する前の輪郭形状に沿って可
撓性に富む針金32dでもって終端処理してある。この
針金32dは、切り欠き箇所以外は振動膜32の稜線部
分に一体化してあり、切り欠き箇所については切り欠き
加工前の形状を保っているため、支持枠33に対し振動
膜32を宛てがう際にフレット35を目安にした位置合
わせガイドとして活用することができる。また、係合溝
36に対するクリップ枠34の係合深さが支持枠33の
各辺で異なるために段差が生ずる場合でも、切り欠き部
分に対応する針金32dが撓み変形することで段差に対
応することができる。
【0027】なお、上記第1、第2実施形態では、フレ
ット20,35の高さとクリップ棒23やクリップ枠3
4の押し込み深さに応じて振動膜12や32に付勢する
張力を調整する構成としたが、図5(A),(B),
(C)に示す第3実施形態の平面スピーカ41のごと
く、内周縁部に沿って前面に四角枠状のフレット45を
突設した支持枠43の各辺に矩形枠状のワッシャ46を
宛てがい、各辺の中央部に螺合する締め付け螺子44を
もって振動膜42を固定する構成とすることもできる。
本実施形態の場合、振動膜42に与える引っ張り張力
は、振動膜42に穿設される螺子挿通孔42aの穿設位
置によって調整することができる。すなわち、本実施形
態の場合、フレット45と締め付け螺子44と螺子挿通
孔42aが引っ張り張力付勢手段を構成しており、上下
辺どうし或いは左右辺どうしの螺子挿通孔42aの間隔
を狭めれば、振動膜42は上下又は左右に引っ張った状
態で螺子止めすることになるので、それだけ引っ張り張
力も増大する。また、螺子挿通孔42aの穿設位置を変
える代わりに、例えば螺子挿通孔42a自体を長孔で形
成し、この長孔の範囲内で締め付け螺子44の挿通位置
を変えるようにしても、同様に振動膜42に付勢する引
っ張り張力を調整することができる。
【0028】また、上記第3実施形態では、各辺に1個
ずつの締め付け螺子44でもって振動膜42を締め付け
固定したが、図6(A),(B),(C)に示す平面ス
ピーカ51のごとく、振動膜52の各辺を複数(ここで
は、2個)の締め付け螺子54を用いて支持枠53に締
め付け固定する構成とすることもできる。なお、本実施
形態の場合、ワッシャ56は螺子締めの容易さを考慮し
て四辺を一体形成せず、上辺部と下辺部及び左辺部と右
辺部に分解してあるが、フレット55は四角枠状に一体
化してある。
【0029】また、上記各実施形態では、支持枠33,
43,53として四辺が一体形成されたものを用いた
が、図7(A),(B),(C)に示す平面スピーカ6
1のごとく、互いに独立した上下左右計4本の枠部材を
調整螺子64を介して相互連結した支持枠63を用いる
構成とすることもできる。本実施形態の場合、支持枠6
3に突設したフレット65と枠部材どうしを連結する調
整螺子64が引っ張り張力付勢手段を構成しており、こ
の調整螺子64を正転或いは逆転させることにより、隣
接する枠部材間で調整螺子64の螺合長を調整し、各辺
の連結距離を調整することができる。具体的には、例え
ば右斜め上の調整螺子64を操作して連結距離を伸長す
れば、右辺の枠部材が上辺の枠部材から離間するため、
右斜め上の方向に振動膜62の張力が増強される。ま
た、これとは逆に、例えば右斜め上の調整螺子64を操
作して連結距離を縮小すれば、右辺の枠部材が上辺の枠
部材に接近し、右斜め上の方向に振動膜62の張力が減
退する。同様にまた、左斜め下の調整螺子64を操作す
ることで、左斜め下の方向に振動膜62の張力を増減す
ることができる。さらにまた、左斜め上の調整螺子64
の操作により左斜め上の方向に振動膜62の張力を調整
し、右斜め下の調整螺子64の操作により右斜め下の方
向に振動膜62の張力を調整することができる。かくし
て、振動膜62に対し4個の頂点に向かう方向に独立し
て引っ張り張力を付勢することができ、各張力の上下方
向成分或いは左右方向成分がベクトル加算されることで
振動膜62に所要の張力が与えられる。
【0030】さらにまた、図8(A),(B),(C)
に示す平面スピーカ71のごとく、引っ張り張力付勢手
段を、支持枠73の内側縁部に突設され、振動膜72の
固定膜部72bに当接して振動端を区画形成するフレッ
ト75と、固定膜部72bに加熱形成され、加熱時に収
縮して支持枠73に溶着する溶着部72cとで構成する
こともできる。振動膜72に適した材料としては、加熱
により収縮する熱収縮性をもったPETやアセテートフ
ィルム等が好ましい。平面スピーカ71の組み立てに際
しては、まず振動膜72の固定膜部72bを支持枠73
に位置合わせして宛てがい、続いて支持枠73の各辺の
中央部分を専用のラミネータ(図示せず)により固定膜
部72bの稜線に沿って直線状に加熱する。ラミネータ
により加熱された箇所は、熱収縮して支持枠に溶着され
て収縮する。すなわち、収縮した溶着部72cが固定膜
部72bを介して振動膜部72aを緊張させるので、支
持枠73に対する振動膜72の固着と引っ張り張力の付
勢がラミネータによる加熱作業により一度に達成され
る。この場合、溶着部72cの厚みは固定膜部72bと
大差ないため、スピーカ全体を偏平かつ薄型に構成する
ことができる。また、仮に時を経て引っ張り張力が減退
した場合には、再度の加熱作業により既存の溶着部72
cの内側に新たな溶着部を形成することで、引っ張り張
力の復元或いは増強が簡単に可能である。
【0031】なお、上記第6実施形態に示した平面スピ
ーカ71は、支持枠73の内側縁部に形成したフレット
75の高さを全ての辺で同一かつ均一高さに設定した
が、図9に示す平面スピーカ81のごとく、支持枠83
の各辺の中央部分で最も盛り上がった円弧形状の輪郭を
もったフレット85に変更することもできる。この中央
部分に近づくほど突出する形状のフレット85を用いた
ことで、隣接する固定膜部82bの接点すなわち振動膜
82の振動膜部82aの四隅への引っ張り張力の集中が
緩和される。このため、振動膜部82a全体で引っ張り
張力が均一化され、振動膜部82aの背面中央部から膜
全体を良好に加振することができる。なお、溶着部82
cは、前記平面スピーカ71と同様、固定膜部82bの
稜線に沿って直線状に形成してある。
【0032】また、上記平面スピーカ71,81は、熱
収縮性の振動膜72,82の上下辺と左右辺をラミネー
タを用いて支持枠73,83に溶着させる構成とした
が、図10(A)に示す平面スピーカ86のごとく、四
隅を切り欠いた熱収縮性の振動膜87の上下辺と左右辺
をそれぞれ接着により支持枠88に固定し、接着固定後
に振動膜87全体に熱を加え、上下方向と左右方向に引
っ張り張力を与える構成とすることもできる。この平面
スピーカ86に用いる振動膜87は、図10(B)に示
すように、特定の一軸方向に熱収縮特性を有するPET
等の膜素材89を裁断加工したものである。すなわち、
図中矢印で示す加熱による素材の収縮方向を考慮し、膜
素材89の相対向する二辺に0〜90度(ただし、両端
は含まず)の斜交角度をもって斜交する直交二軸X,Y
に平行な上下辺と左右辺を有する振動膜87が得られる
よう、膜素材89を実線に沿って裁断加工する。その結
果、裁断により得られた振動膜87は、熱収縮方向がほ
ぼ対角線方向となる。従って、この振動膜87の上下辺
と左右辺を支持枠88に接着固定した後、平面パネルヒ
ータや温風機或いは赤外線ヒータ等を用いて振動膜87
を加熱すると、振動膜87は対角線方向に収縮しようと
する。その結果、図10(A)に矢印で示したように、
対角線方向の引っ張り張力の二軸分力として、上下方向
と左右方向に引っ張り張力が与えられ、振動膜87は緊
張する。
【0033】このように、膜素材89の熱収縮性による
引っ張り張力の付与は振動膜87全体で行われ、溶着部
分で引っ張り張力を発生する構成の前述の振動膜72,
82とは引っ張り張力発生態様が基本的に異なる。すな
わち、平面スピーカ86は、四辺を支持枠88に接着固
定した状態で加熱処理した振動膜87に残留する熱応力
と、支持枠88に突設したフレット85とが引っ張り張
力付勢手段を構成するものである。この場合、膜全体が
熱収縮する振動膜87は必ずしも接着により支持枠88
に固定する必要はなく、クリップ枠や締め付け螺子など
により支持枠88に固定することもできる。また、支持
枠8への固定法によらず、振動膜87のX,Y軸方向へ
の引っ張り張力付勢が一度の加熱処理により行われるた
め、大量生産に適した製法が容易に適用できる利点があ
る。しかも、振動膜87を支持枠88に固定した時点で
振動膜87が多少弛んでいたとしても、その後の加熱処
理により振動膜87が緊張状態に至る程度の弛みであれ
ば、全く問題はない。また、加熱処理後も振動膜87の
熱収縮性は消滅しないので、使用中の平面スピーカ86
の振動膜87の引っ張り張力が時間の経過とともに減退
した場合は、再度の加熱処理により引っ張り張力を回復
させることができる。
【0034】なお、上記実施形態では、振動膜の背面中
央部に加振器を当接させた構成の平面スピーカを例にと
ったが、図11(A)〜(C)に示す平面スピーカ91
のごとく、透明膜により振動膜72を構成し、その振動
膜部92aの周辺近傍に複数の加振器94を当接配置す
る構成とすることもできる。平面スピーカ91は、四角
枠形状の支持枠93に振動膜92の固定膜部92bを緊
張支持したものであるが、支持枠93の上辺部と下辺部
の左右に架設した左右一対の押さえ棒99にそれぞれ一
対の加振器94が取り付けてあり、振動膜部92aを左
右2箇所で振動駆動するようになっている。この平面ス
ピーカ91は、押さえ棒99に重なる部分を除く振動膜
部92aの大半の領域が光を透過するため、例えば図1
2に示したように、直視型のCRTディスプレイ100
の画面の手前に配置し、左右チャンネルの音声出力を左
右の加振器94に振り分けて使用することができる。こ
の場合、振動膜92には有害紫外線を遮断するフィルタ
機能をもたせるとよく、全体として非常にコンパクトな
フィルタ兼スピーカを提供することができる。
【0035】また、上記第7実施形態の平面スピーカ9
1において、透明膜からなる振動膜92に代え、光反射
率の高い不透明膜からなる振動膜を用いることもでき
る。図13に示す平面スピーカ111は、不透明膜から
なる振動膜2を前面投写型液晶プロジェクタ200のた
めの反射スクリーンとして用いるものであり、液晶プロ
ジェクタ200から投写された映像を写すスクリーン自
体が音声信号により振動するため、音像定位に優れた音
響再生が可能であり、臨場感に溢れた映像空間を構築す
ることができる。ただし、振動膜112の振幅は数μm
であって視覚で捕捉できるものではなく、従ってスクリ
ーンに投写された再生映像が揺らいで視聴者に視覚的な
悪影響を及ぼすといったことはない。なお、本実施形態
に示した加振器114は、支持枠113の上辺部中央と
下辺部中央の間に架設した押さえ棒119の中央部分に
固定してある。
【0036】また、上記第7実施形態に示した平面スピ
ーカ111は、不透明膜からなる振動膜112を用いた
場合を例にとったが、振動膜112を半透明膜からなる
振動膜で構成することもでき、その場合は、前面投写型
ではなくスクリーンの背面側から映像を投写する液晶プ
ロジェクタと組み合わせることで、平面スピーカを音の
出る背面投写型スクリーンとして用いることもできる。
ただし、液晶プロジェクタが映像を投写するスクリーン
の背面を開放する必要があるので、平面スピーカに使用
する加振器は、前記第7実施形態に示したように、振動
膜の背面中央部ではなく背面周縁部に配設すべきであ
る。
【0037】なお、上記実施形態では、矩形状の振動膜
32,42,52,62,72,82,92,112を
用いた平面スピーカ11,31,41,51,61,7
1,81,91,111を例にとったが、振動膜は多角
形状をなすものであればよく、三角形や五角形或いは六
角形以上の多角形状をなす振動膜を用いることができ
る。その場合、四角形や六角形といった偶数辺からなる
多角形状の振動膜を用いるときは、対角辺に対し与える
引っ張り張力を個別調整することにより、所望の周波数
特性を実現することができ、一方また三角形や五角形と
いった奇数辺からなる多角形を用いるときは、頂点とこ
れに対向する辺を結ぶ方向の張力を個別調整することに
より、所望の周波数特性を実現することができる。
【0038】また、上記各実施形態では、単一の膜素材
からなる振動膜を用いた場合を例にとったが、図14に
示す振動膜310のごとく、2枚の膜素材を合体させた
振動膜を用いることもできる。2枚の膜素材とは、振動
膜部311aの上下に固定膜部311bが連なる四角形
状の縦膜311と、振動膜部312aの左右に固定膜部
312bが連なる四角形状の横膜312である。縦膜3
11と横膜312は、振動膜部311a,312aどう
しを重ね合わせた状態で両振動膜部311a,312a
間に水或いはオイル等の液体313が数滴介挿してあ
り、この液体311の表面張力により振動膜部311
a,312aどうしが合体している。本実施形態に示し
た振動膜310は、縦膜311と横膜312の2枚の膜
素材を必要とするが、縦膜311と横膜312は中間に
介在する液体313の表面張力により一体化されている
ため、例えば支持枠(図示せず)上に宛てがってラミネ
ータ等により稜線沿いに加熱収縮させ、合体された縦膜
311の振動膜部311aには固定膜部311bから上
下方向の引っ張り張力を作用させ、かつ横膜312の振
動膜部312aには固定膜部312bから左右方向に引
っ張り張力を及ぼすことができる。このため、四隅を切
り欠いた四角形状の単一膜からなる振動膜のように、四
方に引っ張り張力を及ぼしたときに切り欠き頂点に引っ
張り張力が集中するといったことはなく、上下方向と左
右方向の各引っ張り張力をそれぞれ均一化し、長期に亙
る安定振動を約束することができる。
【0039】また、上記振動膜310は、合体された振
動膜部311a,312aに対し縦膜311を介して上
下方向の引っ張り張力を作用させ、かつ横膜312を介
して左右方向に引っ張り張力を及ぼすことで平面スピー
カ(図示せず)を構成することができ、その場合、上下
方向の引っ張り張力と左右方向の引っ張り張力を互いに
干渉させることなく、自在に可変設定することができ
る。また、こうした平面スピーカは、振動膜部311
a,312aが膜素材2枚分の重量を有するので、単一
の膜素材を駆動する場合に比べ駆動力は余計必要である
が、上下方向と左右方向の各引っ張り張力がそれぞれ均
一化されるため、長期に亙る安定駆動が可能である。な
お、上記振動膜310は、前記振動膜12,32,4
2,52,62,72,82,92,112に代えて、
いずれの平面スピーカ11,31,41,51,61,
71,81,91,111にも適用することができる。
また、これまでの説明では、加振器は先端のピストン板
を振動膜12,32,42,52,62,72,82,
92,112,310に当接させて組み付けるものとし
て説明したが、この種の当接組み付け以外にも、例えば
圧接や接着により加振器のピストン板を振動膜に結合さ
せることもできる。ただし、こうした圧接や接着により
加振器を振動膜に結合させる方法を採用した場合でも、
振動膜自体が四方に引っ張られているため、仮り止め程
度の結合態様で十分であり、結合箇所に過大な強度が要
求されることはない。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る本
発明の振動膜は、外部から加振されて振動する多角形状
の振動膜部と、該振動膜部の各辺ごとに互いに独立して
周辺側に延出させて一体形成され、前記振動膜部を引っ
張り張力を与えた状態で支持し固定される固定膜部とを
具備する構成であるから、固定した固定膜部が振動膜部
を緊張状態に支持することで、振動膜部に加わる加振エ
ネルギが振動膜部を効率よく振動駆動し、僅かな駆動力
をもって発音体としての機能を存分に発揮させることが
でき、また多角形状の振動膜部は、加振点から各辺まで
の距離が多様に異なるので、共振周波数が広く分散し、
これにより広帯域の音再生が可能であり、しかも振動膜
部に及ぼす引っ張り張力を調整することで、再生周波数
特性を用途に応じて自在に可変調整することができる等
の優れた効果を奏する。
【0041】また、請求項6に係る本発明の振動膜は、
四角形状の膜素材の四隅に矩形状の切り欠きを形成して
成形され、該各切り欠きの切り込み頂点どうしを結ぶ線
又はその近傍を通る線で囲まれた四角形状の振動膜部
と、前記成形された膜素材から前記振動膜部を除いた領
域からなる固定膜部とを具備するので、四角形状の膜素
材の四隅に矩形状の切り欠きを形成することで振動膜部
と固定膜部とを同時に簡単に製作することができ、各種
サイズの振動膜を画一的かつ大量に成形することができ
る等の効果を奏する。
【0042】また、本発明の振動膜は、前記振動膜部及
び固定膜部が、ポリエチレンテレフタレート又は金属蒸
着したポリエチレンテレフタレートからなること、或い
はポリエチレンナフタレート又は金属蒸着したポリエチ
レンナフタレートからなること、或いはカーボンファイ
バからなるので、膜加工に適した合成樹脂材或いは合成
繊維でかつ高耐張力を有する膜素材を使用し、長期に亙
って安定した振動特性を維持することができ、さらに膜
素材に対し金属蒸着を施して引っ張り剛性を高めること
で、経年劣化等の殆どない安定した振動特性を恒常的に
維持できる等の効果を奏する。
【0043】また、請求項5に係る本発明の平面スピー
カは、多角形状の振動膜に対し中央部から周辺部に向か
う引っ張り張力を与えた状態で支持枠に各辺を支持し、
振動膜の背面に当接させた加振器により振動膜を振動駆
動する構成としたから、加振器の駆動点から周縁部に至
る距離が方位によって変化する多角形状の振動膜は、背
面中央部の駆動点から周縁部に至る距離が全方位におい
て一致する円形状の振動膜と異なり、多数の共振周波数
を有するために十分広い再生周波数帯域を有しており、
さらに四角形や六角形といった偶数辺からなる多角形状
の振動膜を用いる場合は、対角辺に対し与える引っ張り
張力を個別調整することにより、所望の周波数特性を実
現することができ、一方また三角形や五角形といった奇
数辺からなる多角形状の振動膜を用いる場合は、頂点と
これに対向する辺を結ぶ方向の張力を個別調整すること
により、所望の周波数特性を実現することができ、また
加振器は振動膜の背面に固着する必要はなく、ただ単に
当接させるだけでよいため、スピーカ組み立て所要時間
が短くて済み、しかも固着箇所が振動膜の振動を規制す
ることはなく、また振動膜は四方に引っ張り支持されて
いるため、加振器内のダンパに強度は不要であり、ダン
パが可動部分の軽快な動きを阻害することはなく、しか
も加振器を振動膜に当接させるときに姿勢ずれが生じな
いので、加振器内の可動部分に軸線傾斜余地を確保して
おく必要はなく、これにより加振器内の磁気ギャップを
極小化し、磁気能率を極限まで高めることができ、かく
して引っ張り張力を付勢した振動膜を軽量ながらも十分
な振動源とし、僅かな駆動力でもって十分な音量を発生
させることができ、オーディオ機器或いはビデオ機器に
付属のヘッドフォン出力端子に直結して直接駆動もでき
るので、特別な電力増幅器を必要としない携帯型AV機
器のためのスピーカに好適であり、また振動膜は緊張状
態で支持枠に支持されているため、基本的には周縁部が
自由端であった従来の平面スピーカのように、使用経過
とともに吸湿効果により平面形状が損なわれ、ピストン
振動が望めなくなって再生音に精彩を欠くといったこと
はなく、高品位の再生特性を恒常的に維持することがで
き、さらにまた振動膜を駆動する加振器は駆動点におい
て振動膜に対し当接させてあるだけであるため、印刷さ
れた絵柄や図柄が異なる複数の振動膜或いは自由に写真
が張り付けられる振動膜が用意されている場合、これら
の振動膜のなかからユーザが好みの一枚を選択し、加振
器はそのままに振動膜だけを交換することもでき、写真
立てや室内装飾品としての利用にも配慮し、交換コスト
を抑制したエンドユーザ志向の使い勝手を提供すること
ができる等の優れた効果を奏する。
【0044】また、請求項7に係る本発明の平面スピー
カは、四隅を切り欠いた四角形状の振動膜の四辺を、上
下辺と左右辺に個別にそれぞれ離間方向に引っ張り張力
を与えた状態で四角枠状の支持枠に支持し、振動膜の背
面に当接する加振器により振動膜を振動駆動する構成と
したから、加振器の駆動点から周縁部に至る距離が方位
によって変化する四角形状の振動膜の特徴として、多数
の共振周波数が存在することで十分広い再生周波数帯域
を獲得することができ、さらに四角形状の振動膜は上下
辺と左右辺に個別にそれぞれ離間方向に引っ張り張力を
与えることで、所望の周波数特性を実現することがで
き、また振動膜の四隅が切り欠いてあるので、上下方向
の引っ張り張力と左右方向の引っ張り張力を互いに干渉
させることなく、自在に可変設定することができ、また
加振器は振動膜の背面に固着する必要はなく、ただ単に
当接させるだけでよいため、スピーカ組み立て所要時間
が短くて済み、しかも固着箇所が振動膜の振動を規制す
ることはなく、また振動膜は四方に引っ張り支持されて
いるため、加振器内のダンパに強度は不要であり、ダン
パが可動部分の軽快な動きを阻害することはなく、しか
も加振器を振動膜に当接させるときに姿勢ずれが生じな
いので、加振器内の可動部分に軸線傾斜余地を確保して
おく必要はなく、これにより加振器内の磁気ギャップを
極小化し、磁気能率を極限まで高めることができ、かく
して引っ張り張力を付勢した振動膜を軽量ながらも十分
な振動源とし、僅かな駆動力でもって十分な音量を発生
させることができ、オーディオ機器或いはビデオ機器に
付属のヘッドフォン出力端子に直結して直接駆動もでき
るので、特別な電力増幅器を必要としない携帯型AV機
器のためのスピーカに好適であり、例えばCD(コンパ
クトディスク)を収容するプラスチックケース程度の外
形のスピーカに仕上げることで、旅先での本格的な音響
再生も可能であり、また振動膜は緊張状態で支持枠に支
持されているため、基本的には周縁部が自由端であった
従来の平面スピーカのように、使用経過とともに吸湿効
果により平面形状が損なわれ、ピストン振動が望めなく
なって再生音に精彩を欠くといったことはなく、高品位
の再生特性を恒常的に維持することができ、さらにまた
振動膜を駆動する加振器は駆動点において振動膜に対し
当接させてあるだけであるため、印刷された絵柄や図柄
が異なる複数の振動膜が用意されている場合、これらの
振動膜のなかからユーザが好みの一枚を選択し、加振器
はそのままに振動膜だけを交換することも可能であり、
室内装飾品としての利用にも配慮し、交換コストを抑制
したエンドユーザ志向の使い勝手を提供することができ
る等の優れた効果を奏する。
【0045】さらにまた、請求項7に係る本発明の平面
スピーカにおいて、前記引っ張り張力付勢手段を、前記
支持枠の内側縁部に突設され、前記固定膜部に当接して
振動端を区画形成するフレットと、前記支持枠に穿設し
た係合溝と、該係合溝に係合して前記振動膜の固定膜部
の一部を該係合溝内に係止するクリップ部材とから構成
したので、振動膜の固定膜部の一部を係止した状態でク
リップ部材を係合溝内に係合させたときに、固定膜部の
一部がクリップ部材と係合溝との間に密着挟持され、密
着面に作用する摩擦力により係止される固定膜部が、ク
リップ部材の係合深さに応じた引っ張り張力をもって振
動膜部を支持し、これによりフレットで囲まれた部分の
固定膜部をしかるべき緊張状態に保ち、所期の振動特性
を実現することができる等の効果を奏する。
【0046】また、前記引っ張り張力付勢手段を、前記
支持枠の内側縁部に突設され、前記固定膜部に当接して
振動端を区画形成するフレットと、前記支持枠の各辺の
結合部に介在し、結合距離を可変調整する調整螺子で構
成したので、調整螺子を締め付けるか或いはその逆に緩
めることで支持枠を構成する四辺のうちの隣接二辺間の
結合距離を可変調整することができ、4箇所の結合部を
個々に距離調整することで、振動膜部に与える引っ張り
張力を自在に調整することができ、調整螺子の螺子送り
量に従った微妙な張力調整が精度よく可能である等の効
果を奏する。
【0047】また、前記引っ張り張力付勢手段を、前記
引っ張り張力付勢手段が、前記支持枠の内側縁部に突設
され、前記固定膜部に当接して振動端を区画形成するフ
レットと、前記振動膜の固定膜部に加熱形成され、加熱
時に収縮して前記支持枠に溶着する溶着部とで構成した
から、振動膜の固定膜部を支持枠に宛てがって外部から
加熱し、加熱箇所を収縮させて支持枠に溶着させたとき
に、溶着部が収縮して固定膜部を介して振動膜部を緊張
させるので、支持枠に対する振動膜の固着と引っ張り張
力の付勢とを外部加熱作業により一度に達成することが
でき、しかも溶着部の厚みは固定膜部と大差ないので、
スピーカ全体を偏平かつ薄型に構成することができ、ま
た仮に時を経て引っ張り張力が減退した場合には、再度
の加熱作業により既存の溶着部の内側に新たな溶着部を
形成することで、引っ張り張力の復元或いは増強が簡単
に可能である等の効果を奏する。
【0048】また、請求項6記載の振動膜が、特定の一
軸方向にのみ熱収縮性を備え、前記特定の一軸方向に斜
交する直交二軸に平行な四辺により区画された四角形状
の膜素材から成形され、前記引っ張り張力付勢手段が、
前記支持枠の内側縁部に突設され、前記振動膜の前記固
定膜部を前記支持枠に支持固定した状態で前記振動膜を
加熱収縮させたときに、前記固定膜部に密接して前記振
動膜を前記直交二軸方向に緊張させ振動端を区画形成す
るフレットを備える構成としたから、支持枠への固定法
によらず、一度の加熱処理により振動膜の直交二軸方向
への引っ張り張力付勢が可能であり、これにより大量生
産に適した製法が容易に適用でき、しかも振動膜を支持
枠に固定した時点で振動膜が多少弛んでいたとしても、
その後の加熱処理により振動膜が緊張状態に至る程度の
弛みであれば全く問題はなく、さらにまた加熱処理後も
振動膜の熱収縮性は消滅しないので、使用中の平面スピ
ーカの振動膜の引っ張り張力が時間の経過とともに減退
した場合は、再度の加熱処理により引っ張り張力を回復
させることができる等の効果を奏する。
【0049】さらに、請求項12に係る本発明の平面ス
ピーカは、前記振動膜が、少なくとも前記振動膜部が光
を透過する透明膜又は半透明膜からなり、前記加振器は
該振動膜部の周縁近傍に配設したので、振動膜部を上下
或いは左右の複数箇所で振動駆動し、振動膜部中央の大
半の領域を光透過領域とすることで、例えば直視型のC
RTディスプレイや液晶ディスプレイ等の前方に配置し
た透明な振動膜を、有害紫外線を遮断するフィルタ機能
をもった発音体とし、視覚保護と聴感向上を同時に果た
したり、或いはまた半透明の振動膜を背面投写型の液晶
プロジェクタの前方に配置し、液晶プロジェクタから背
面投写した映像を振動膜に表示することで、音像定位の
良い音を出すスクリーンを提供できる等の効果を奏す
る。
【0050】また、請求項13に係る本発明の平面スピ
ーカは、前記振動膜が、少なくとも前記振動膜部が光を
透過しない不透明膜からなり、前記加振器は該振動膜部
の中央近傍に配設したから、例えば液晶プロジェクタの
ための反射スクリーンとして用い、前面投写型の液晶プ
ロジェクタから投写した映像を振動膜に写し出すととも
に、加振器により振動膜を振動させることで、音像定位
に優れた音響再生が可能であり、音声臨場感に溢れた映
像空間を構築できる等の効果を奏する。
【0051】また、請求項14に係る本発明の振動膜
は、振動膜部の上下に固定膜部が連なる四角形状の縦膜
と、振動膜部の左右に固定膜部が連なる四角形状の横膜
と、該横膜と前記縦膜の振動膜部どうしを重ね合わせた
状態で該振動膜部間に介挿され、表面張力により該振動
膜部どうしを合体させる液体とを具備するので、縦膜と
横膜の2枚の膜素材を必要とするが、縦膜と横膜は中間
に介在する液体の表面張力により一体化されているた
め、合体された振動膜部には縦膜を介して上下方向の引
っ張り張力を作用させ、かつ横膜を介して左右方向に引
っ張り張力を及ぼすことができ、従って四隅を切り欠い
た四角形状の単一膜からなる振動膜のように、四方に引
っ張り張力を及ぼしたときに切り欠き頂点に引っ張り張
力が集中するといったことはなく、上下方向と左右方向
の各引っ張り張力をそれぞれ均一化し、長期に亙る安定
振動を約束することができる等の優れた効果を奏する。
【0052】また、請求項15に係る本発明の平面スピ
ーカは、請求項14記載の振動膜と、該振動膜の前記縦
膜及び横膜の各固定膜部を支持固定する四角枠形状の支
持枠と、該支持枠に支持された前記振動膜に対し前記縦
膜の振動膜部には上下方向に前記横膜の振動膜部には左
右方向にそれぞれ引っ張り張力を付勢する引っ張り張力
付勢手段と、前記支持枠に支持され、前記振動膜の前記
振動膜部の背面に当接して該振動膜部を振動駆動する加
振器とを具備するので、加振器の駆動点から周縁部に至
る距離が方位によって変化する四角形状の振動膜部の特
徴として、多数の共振周波数が存在することで十分広い
再生周波数帯域を獲得することができ、さらにまた合体
された振動膜部には縦膜を介して上下方向の引っ張り張
力を作用させ、かつ横膜を介して左右方向に引っ張り張
力を及ぼすことができるので、上下方向の引っ張り張力
と左右方向の引っ張り張力を互いに干渉させることな
く、自在に可変設定することができ、また振動膜部が膜
素材2枚分の重量を有するので、単一の膜素材を駆動す
る場合に比べ駆動力は余計必要であるが、上下方向と左
右方向の各引っ張り張力がそれぞれ均一化されるため、
長期に亙る安定駆動が可能である等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A),(B)は、それぞれ本発明の平面スピ
ーカの第1実施形態の概略構成を示す斜視図及び分解斜
視図である。
【図2】(A),(B),(C)は、それぞれ図1に示
した平面スピーカの正面図、縦断面図及び背面図であ
る。
【図3】図1に示した平面スピーカの要部拡大断面図で
ある。
【図4】(A),(B),(C)は、それぞれ本発明の
平面スピーカの第2実施形態の概略構成を示す分解斜視
図、正面図及び要部拡大断面図である。
【図5】(A),(B),(C)は、それぞれ本発明の
平面スピーカの第3実施形態の概略構成を示す分解斜視
図、正面図及び要部拡大断面図である。
【図6】(A),(B),(C)は、それぞれ本発明の
平面スピーカの第4実施形態の概略構成を示す分解斜視
図、正面図及び要部拡大断面図である。
【図7】(A),(B),(C)は、それぞれ本発明の
平面スピーカの第5実施形態の概略構成を示す分解斜視
図、正面図及び要部拡大断面図である。
【図8】(A),(B),(C)は、それぞれ本発明の
平面スピーカの第6実施形態の概略構成を示す分解斜視
図、正面図及び要部拡大断面図である。
【図9】(A),(B),(C)は、それぞれ図8に示
した平面スピーカの変形例を示す正面図、要部側面図及
び要部底面図である。
【図10】(A),(B)は、それぞれ図8に示した平
面スピーカの他の変形例を示す正面図及び振動膜裁断加
工法の説明図である。
【図11】(A),(B),(C)は、それぞれ本発明
の平面スピーカの第7実施形態の概略構成を示す分解斜
視図、正面図及び断面図である。
【図12】図11に示した平面スピーカの一適用例を示
す概略斜視図である。
【図13】図12に示した平面スピーカの変形例の他の
適用例を示す概略斜視図である。
【図14】(A),(B)は、それぞれ本発明の振動膜
の他の実施形態を示す正面図及び側面図である。
【図15】従来の平面スピーカの一例を示す縦断面図で
ある。
【符号の説明】
11,31,41,51,61,71,81,86 平
面スピーカ 12,32,42,52,62,72,82,87 振
動膜 12a,72a,82a 振動膜部 12b,72b,82b 固定膜部 13,33,43,53,63,73,83 支持枠 14,74 加振器 15 ボイスコイル 15a ピストン板 16 ヨーク 17 環状マグネット 18 ダンパ 19 押さえ棒 20,35,45,55,65,75,85 フレット 22,36 係合溝 23 クリップ棒 34 クリップ枠 42a 螺子挿通孔 44,54 締め付け螺子 72c,82c 溶着部 91,111 平面スピーカ 92,112,310 振動膜 92a,311a,312a 振動膜部 92b,311b,312b 固定膜部 93,113 支持枠 99,119 押さえ棒 114 加振器 311 縦膜 312 横膜 313 液体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // H04R 1/00 310 H04R 1/00 310F C08L 67:02 C08L 67:02 (72)発明者 武者 哲治 大阪府大阪市中央区城見一丁目4番24号 日本電気ホームエレクトロニクス株式会社 内 Fターム(参考) 5D012 BA03 BB01 BB03 CA02 5D016 AA02 AA04 DA01 EA05 EC02 EC06 EC22 EC28 FA03 GA02 GA03 HA06

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部から加振されて振動する多角形状の
    振動膜部と、該振動膜部の各辺ごとに互いに独立して周
    辺側に延出させて一体形成され、前記振動膜部を引っ張
    り張力を与えた状態で支持し固定される固定膜部とを具
    備することを特徴とする振動膜。
  2. 【請求項2】 前記振動膜部及び固定膜部は、ポリエチ
    レンテレフタレート又は金属蒸着したポリエチレンテレ
    フタレートからなることを特徴とする請求項1記載の振
    動膜。
  3. 【請求項3】 前記振動膜部及び固定膜部は、ポリエチ
    レンナフタレート又は金属蒸着したポリエチレンナフタ
    レートからなることを特徴とする請求項1記載の振動
    膜。
  4. 【請求項4】 前記振動膜部及び固定膜部は、カーボン
    ファイバからなることを特徴とする請求項1記載の振動
    膜。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか1項に記載
    の振動膜と、該振動膜の前記固定膜部を支持固定する支
    持枠と、該支持枠に支持された前記振動膜の前記振動膜
    部に対し中央部から周辺部に向かう引っ張り張力を付勢
    する引っ張り張力付勢手段と、前記支持枠に支持され、
    前記振動膜の前記振動膜部の背面に当接して該振動膜部
    を振動駆動する加振器とを具備することを特徴とする平
    面スピーカ。
  6. 【請求項6】 四角形状の膜素材の四隅に矩形状の切り
    欠きを形成して成形され、該各切り欠きの切り込み頂点
    どうしを結ぶ線又はその近傍を通る線で囲まれた四角形
    状の振動膜部と、前記成形された膜素材から前記振動膜
    部を除いた領域からなる固定膜部とを具備することを特
    徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の振動
    膜。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の振動膜と、該振動膜の前
    記固定膜部を支持固定する四角枠形状の支持枠と、該支
    持枠に支持された前記振動膜の前記振動膜部に対し上下
    辺と左右辺に個別にそれぞれ離間方向に引っ張り張力を
    付勢する引っ張り張力付勢手段と、前記支持枠に支持さ
    れ、前記振動膜の前記振動膜部の背面に当接して該振動
    膜部を振動駆動する加振器とを具備することを特徴とす
    る平面スピーカ。
  8. 【請求項8】 前記引っ張り張力付勢手段は、前記支持
    枠の内側縁部に突設され、前記固定膜部に当接して振動
    端を区画形成するフレットと、前記支持枠に穿設した係
    合溝と、該係合溝に係合して前記振動膜の固定膜部の一
    部を該係合溝内に係止するクリップ部材とからなること
    を特徴とする請求項7記載の平面スピーカ。
  9. 【請求項9】 前記引っ張り張力付勢手段は、前記支持
    枠の内側縁部に突設され、前記固定膜部に当接して振動
    端を区画形成するフレットと、前記支持枠の各辺の結合
    部に介在し、結合距離を可変調整する調整螺子であるこ
    とを特徴とする請求項7記載の平面スピーカ。
  10. 【請求項10】 前記引っ張り張力付勢手段は、前記支
    持枠の内側縁部に突設され、前記固定膜部に当接して振
    動端を区画形成するフレットと、前記振動膜の固定膜部
    に加熱形成され、加熱時に収縮して前記支持枠に溶着す
    る溶着部とからなることを特徴とする請求項7記載の平
    面スピーカ。
  11. 【請求項11】 前記請求項6記載の振動膜は、特定の
    一軸方向にのみ熱収縮性を備え、前記特定の一軸方向に
    斜交する直交二軸に平行な四辺により区画された四角形
    状の膜素材から成形され、前記引っ張り張力付勢手段
    は、前記支持枠の内側縁部に突設され、前記振動膜の前
    記固定膜部を前記支持枠に支持固定した状態で前記振動
    膜を加熱収縮させたときに、前記固定膜部に密接して前
    記振動膜を前記直交二軸方向に緊張させ振動端を区画形
    成するフレットを備えることを特徴とする請求項7記載
    の平面スピーカ。
  12. 【請求項12】 前記振動膜は、少なくとも前記振動膜
    部が光を透過する透明膜又は半透明膜からなり、前記加
    振器は該振動膜部の周縁近傍に配設したことを特徴とす
    る請求項7ないし11のいずれか1項に記載の平面スピ
    ーカ。
  13. 【請求項13】 前記振動膜は、少なくとも前記振動膜
    部が光を透過しない不透明膜からなり、前記加振器は該
    振動膜部の中央近傍に配設したことを特徴とする請求項
    7ないし11のいずれか1項に記載の平面スピーカ。
  14. 【請求項14】 振動膜部の上下に固定膜部が連なる四
    角形状の縦膜と、振動膜部の左右に固定膜部が連なる四
    角形状の横膜と、該横膜と前記縦膜の振動膜部どうしを
    重ね合わせた状態で該振動膜部間に介挿され、表面張力
    により該振動膜部どうしを合体させる液体とを具備する
    ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記
    載の振動膜。
  15. 【請求項15】 請求項14記載の振動膜と、該振動膜
    の前記縦膜及び横膜の各固定膜部を支持固定する四角枠
    形状の支持枠と、該支持枠に支持された前記振動膜に対
    し前記縦膜の振動膜部には上下方向に前記横膜の振動膜
    部には左右方向にそれぞれ引っ張り張力を付勢する引っ
    張り張力付勢手段と、前記支持枠に支持され、前記振動
    膜の前記振動膜部の背面に当接して該振動膜部を振動駆
    動する加振器とを具備することを特徴とする平面スピー
    カ。
  16. 【請求項16】 前記引っ張り張力付勢手段は、前記支
    持枠の内側縁部に突設され、前記固定膜部に当接して振
    動端を区画形成するフレットと、前記支持枠に穿設した
    係合溝と、該係合溝に係合して前記振動膜の固定膜部の
    一部を該係合溝内に係止するクリップ部材とからなるこ
    とを特徴とする請求項15記載の平面スピーカ。
  17. 【請求項17】 前記引っ張り張力付勢手段は、前記支
    持枠の内側縁部に突設され、前記固定膜部に当接して振
    動端を区画形成するフレットと、前記支持枠の各辺の結
    合部に介在し、結合距離を可変調整する調整螺子である
    ことを特徴とする請求項15記載の平面スピーカ。
  18. 【請求項18】 前記引っ張り張力付勢手段は、前記支
    持枠の内側縁部に突設され、前記固定膜部に当接して振
    動端を区画形成するフレットと、前記振動膜の固定膜部
    に加熱形成され、加熱時に収縮して前記支持枠に溶着す
    る溶着部とからなることを特徴とする請求項15記載の
    平面スピーカ。
  19. 【請求項19】 前記振動膜は、少なくとも前記振動膜
    部が光を透過する透明膜又は半透明膜からなり、前記加
    振器は該振動膜部の周縁近傍に配設したことを特徴とす
    る請求項15ないし18のいずれか1項に記載の平面ス
    ピーカ。
  20. 【請求項20】 前記振動膜は、少なくとも前記振動膜
    部が光を透過しない不透明膜からなり、前記加振器は該
    振動膜部の中央近傍に配設したことを特徴とする請求項
    15ないし18のいずれか1項に記載の平面スピーカ。
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