JP2001119124A - フレキシブル配線板の加工方法およびフレキシブル配線板の固定装置 - Google Patents

フレキシブル配線板の加工方法およびフレキシブル配線板の固定装置

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JP2001119124A JP29543999A JP29543999A JP2001119124A JP 2001119124 A JP2001119124 A JP 2001119124A JP 29543999 A JP29543999 A JP 29543999A JP 29543999 A JP29543999 A JP 29543999A JP 2001119124 A JP2001119124 A JP 2001119124A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フレキシブル配線板に、正確かつ確実にレー
ザー加工を行なうことができるフレキシブル配線板の加
工方法、および、その方法に使用するためのフレキシブ
ル配線板の固定装置を提供すること。 【解決手段】 複数の吸引孔14を有する受板12と、
吸引孔14から吸引する真空ポンプPとを備えるフレキ
シブル配線板の固定装置を用意して、フレキシブル配線
板16を、この受板12上に載置して、真空ポンプPに
よって、吸引孔14を介して吸引することにより、その
受板12上に固定した後に、レーザーによる孔開け加工
を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フレキシブル配線
板の加工方法およびフレキシブル配線板の固定装置、詳
しくは、フレキシブル配線板をレーザー加工する方法、
および、その方法に使用するためのフレキシブル配線板
の固定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】フレキシブル配線板は、可撓性のある絶
縁層に導体パターンが形成されてなる配線板であり、例
えば、装置の内部の狭く複雑な空間に実装する場合や、
屈曲性が必要な場合に広く使用されている。
【0003】このようなフレキシブル配線板には、通
常、ビアホールやスルーホールなどの孔や、端子を接続
するためのバンプを形成するための孔、あるいは、位置
決め用または加工用の孔が形成されている。このような
孔を形成する方法としては、例えば、レーザーによる孔
開け加工が行なわれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、レーザーによ
る孔開け加工において、フレキシブル配線板に、正確な
位置および深さで孔を形成するには、フレキシブル配線
板を、正確に位置決めして確実に固定した状態におい
て、レーザーを照射する必要がある。
【0005】しかるに、このようなレーザーによる孔開
け加工において、例えば、フレキシブル配線板を受板上
に載置した後、治具を用いて、その載置されたフレキシ
ブル配線板を受板との間に挟み込むようにして固定する
と、フレキシブル配線板が、そのフレキシブル配線板の
有する可撓性に起因して、受板上でたるんでしまうこと
があり、そのため、フレキシブル配線板を正確に位置決
めして固定することができず、正確な位置および深さで
孔を形成することができない場合がある。
【0006】また、フレキシブル配線板における治具に
より挟まれた部分には、治具によって挟み込む力が加え
られるので、その部分が治具の挟み込む力によって損傷
してしまう場合もある。
【0007】一方、近年、フレキシブル配線板の小型
化、高密度化に伴って、レーザー加工によって、より正
確かつ確実に孔を開けることが強く求められている。
【0008】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、その目的とするところは、フレキシブル配線板
に、正確かつ確実にレーザー加工を行なうことができる
フレキシブル配線板の加工方法、および、その方法に使
用するためのフレキシブル配線板の固定装置を提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のフレキシブル配線板の加工方法は、フレキ
シブル配線板を、吸引孔を有する受板上に載置し、吸引
孔を介して吸引することにより、その受板上に固定した
後に、レーザー加工することを特徴としている。
【0010】この方法によると、フレキシブル配線板
は、受板上に載置された状態で吸引孔から吸引されるの
で、受板上に密着した状態で固定され、その固定された
状態において、レーザー加工がなされる。
【0011】また、この受板は、その熱伝導率が、8W
/m・K以上であることが好ましい。熱伝導率が、8W
/m・K以上であると、レーザー加工時において、フレ
キシブル配線板におけるレーザーが照射されている部分
の熱を、より多く放熱させることができる。
【0012】また、この受板は、そのレーザーアブレー
ションしきい値が、800mJ/cm2 以上であること
が好ましい。レーザーアブレーションしきい値が、80
0mJ/cm2 以上であると、例えば、フレキシブル配
線板に貫通状の孔を形成した時に、受板の表面にレーザ
ーが照射されるようなことがあっても、その表面が粗さ
れることを少なくすることができる。
【0013】また、この受板は、より具体的には、金属
製であることが好ましい。金属であると、熱伝導率が良
く、しかも、レーザーアブレーションしきい値が高いの
で、レーザーが照射されている部分の熱を、より多く放
熱させることができるとともに、受板の表面にレーザー
が照射されても、その表面が粗されることを少なくする
ことができる。
【0014】また、この加工方法において、熱伝導率
が、8W/m・K以上の受板を用いた場合には、とりわ
け、レーザー加工時において、フレキシブル配線板の加
工部分を、前記受板の吸引孔と重ならないように載置す
ることが好ましい。
【0015】フレキシブル配線板の加工部分を、受板の
吸引孔と重ならないように載置すると、フレキシブル配
線板におけるレーザーが照射されている部分が、受板と
接するため、レーザー加工時において、フレキシブル配
線板におけるレーザーが照射されている部分の熱を、そ
の部分に接している受板に直ぐに放熱することができ
る。
【0016】また、本発明は、吸引孔を有し、フレキシ
ブル配線板を受ける受板と、前記受板の吸引孔を介して
フレキシブル配線板を吸引する吸引手段とを備え、前記
吸引手段の吸引により、前記受板上にフレキシブル配線
板を固定するように構成されている、フレキシブル配線
板の固定装置をも含むものである。
【0017】このようなフレキシブル配線板の固定装置
を用いて、フレキシブル配線板を固定すると、フレキシ
ブル配線板は、受板上に載置された状態で吸引手段によ
って吸引孔から吸引されるので、受板上に密着した状態
で固定される。そのため、フレキシブル配線板をたるま
せることなく、正確に位置決めして固定することができ
る。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の加工方法では、まず、フ
レキシブル配線板を、吸引孔を有する受板上に載置し、
吸引孔を介して吸引することにより、その受板上に固定
する。
【0019】本発明に用いられるフレキシブル配線板
は、可撓性の絶縁層に導体パターンが形成された配線板
である。絶縁層としては、フレキシブル配線板の絶縁層
として通常使用される、例えば、ポリイミド、ポリエー
テルニトリル、ポリエーテルスルホン、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ塩化ビ
ニルなどのプラスチックフィルムが用いられ、好ましく
は、ポリイミドフィルムが用いられている。
【0020】また、導体パターンを形成するための導体
としては、フレキシブル配線板の導体として通常使用さ
れる、例えば、銅、ニッケル、金、はんだ、またはこれ
らの合金などの金属が用いられ、好ましくは、銅が用い
られている。
【0021】そして、フレキシブル配線板は、例えば、
絶縁層を、所定形状のドライフィルムに成形するなど、
公知の方法によって形成した後、その絶縁層上に、導体
を、例えば、アディティブ法、セミアディティブ法、サ
ブトラクティブ法などの公知の方法によって導体パター
ンとすることにより、形成されている。
【0022】このようなフレキシブル配線板は、例え
ば、図1に示すように、絶縁層からなるベース層1上
に、導体パターンとして形成される導体層2が形成さ
れ、さらにその導体層2上に、絶縁層からなるカバー層
3が被覆された片面フレキシブル配線板や、図2に示す
ように、ベース層1の両面に、導体層2が形成され、さ
らに各導体層2上に、カバー層3がそれぞれ被覆された
両面フレキシブル配線板、あるいは、図3に示すよう
に、片面あるいは両面フレキシブル配線板が複数積層さ
れた多層フレキシブル配線板(図3では、2枚の両面フ
レキシブル配線板が積層されている例を示してい
る。)、さらには、図4に示すように、片面あるいは両
面フレキシブル配線板に、補強板4が積層されたリジッ
ド・フレックスフレキシブル配線板(図4では、両面フ
レキシブル配線板の片側に補強板4が積層されている例
を示している。)などが挙げられる。
【0023】なお、図1〜図4において、ベース層1、
導体層2、カバー層3の各層は、接着剤層5を介して積
層しているが、例えば、ベース層1またはカバー層3を
導体層2上に成膜する方法などによって、接着剤層5を
介さずに、各層を積層してもよい。また、ベース層1お
よびカバー層3の厚みは、5〜100μm、好ましく
は、5〜50μmであり、導体層2の厚みは、1〜50
μm、好ましくは、2〜35μmである。また、接着剤
層5が設けられる場合には、その厚みは、5〜300μ
m程度である。
【0024】そして、本発明の加工方法では、このよう
なフレキシブル配線板を、例えば、図5に示すようなフ
レキシブル配線板の固定装置の受板上に載置する。
【0025】図5は、フレキシブル配線板の固定装置の
一実施形態を示す概略斜視図である。なお、図5は、固
定装置の概略を説明するためのものであって、後述する
寸法関係の説明と必ずしも一致するものではない。
【0026】図5において、この固定装置11は、受板
12と、支持テーブル13とを備えている。
【0027】受板12は、矩形平板状に形成され、厚さ
方向を貫通する複数の吸引孔14が形成されている。こ
の吸引孔14は、例えば、その直径が、0.1〜2m
m、好ましくは、0.4〜1.0mmで、孔間のピッチ
が、0.5〜15mm、好ましくは、1〜5mmで、格
子状に配列されている。なお、吸引孔14の孔の形状
は、円形に限らず多角形などであってもよく、また、そ
の配列状態は、格子状に限らず、千鳥状などであっても
よく、また、規則正しく配列されている必要はないが、
たとえば、0.4個/cm2 以上の密度であることが好
ましい。
【0028】また、受板12の材質は、特に限定されな
いが、例えば、ガラスなどのセラミック、例えば、アク
リル樹脂、ガラス強化エポキシ樹脂などのプラスチック
または繊維強化プラスチック、例えば、ステンレス、
銅、鉄、黄銅、アルミニウムなどの金属または合金など
が用いられる。
【0029】これらの材質のうち、熱伝導率(0℃での
熱伝導率)が8W/m・K以上、好ましくは、70〜4
30W/m・Kのものが好ましく用いられる。熱伝導率
が、8W/m・K以上であると、レーザー加工時におい
て、フレキシブル配線板におけるレーザーが照射されて
いる部分の熱を、より多く放熱させることができるの
で、フレキシブル配線板におけるレーザーが照射される
部分の蓄熱による損傷を防止することができる。より具
体的に説明すると、例えば、図7に示すように、片面フ
レキシブル配線板にバンプを形成する場合など、カバー
層3を孔開け加工して導体層2を露出させるようなレー
ザー加工を行なう場合においては、レーザーの継続照射
によって、導体層2に熱が蓄えられて、その結果、導体
層2の表面が熱によるダメージを受けて粗されてしま
い、例えば、突起などの起伏(数μmの凹凸など)を生
じてしまう場合がある。このような突起を生じると、バ
ンプの形成時に、その突起が起点となって、めっきが局
部的に不均一に成長してしまい、例えば、図8に示すよ
うに、バンプがいびつな形状となり、導通不良を生じる
原因なることがある。
【0030】そのため、受板12を、熱伝導率が8W/
m・K以上の材質で形成しておけば、レーザーの継続照
射によって導体層2が熱をもっても、その熱は、熱伝導
率の良好な受板12に放熱(伝導)されるので、導体層
2には蓄熱されず、これによって、導体層2の表面が熱
により粗されてしまうことを有効に防止することがで
き、例えば、図9に示すような、良好な形状のバンプを
形成することができる。
【0031】また、これらの材質のうち、レーザーアブ
レーションしきい値が、800mJ/cm2 以上、好ま
しくは、1000〜30000mJ/cm2 のものが好
ましく用いられる。レーザーアブレーションしきい値
は、産業実用上、0.1μm/pulse以上のエッチ
ング速度が得られるエネルギーの密度と定義され、レー
ザーアブレーションしきい値が、800mJ/cm2
上であると、受板12の表面にレーザーが照射されて
も、その表面が粗されることを少なくすることができ
る。そのため、粗されることにより発生する受板12の
粉塵などが、フレキシブル配線板に付着することを回避
することができる。より具体的に説明すると、例えば、
図10に示すように、両面フレキシブル配線板にスルー
ホールめっきを形成するために、カバー層3、導体層2
およびベース層1を貫通するスルーホールをレーザー加
工により形成する場合においては、受板12の表面にレ
ーザーが照射されることにより、その受板12の表面が
粗されてしまい、その粗されることにより発生する粉塵
(燃えかすや分解物)などが、フレキシブル配線板に付
着する場合があり、そのような場合には、異物の付着に
よりフレキシブル配線板の品質が低下する場合がある。
【0032】そのため、受板12を、レーザーアブレー
ションしきい値が、800mJ/cm2 以上の材質で形
成しておけば、受板12の表面にレーザーが照射されて
も、その表面が粗されることを少なくすることができる
ので、粗されることにより発生する受板12の粉塵など
が、フレキシブル配線板に付着することを回避すること
ができ、異物の付着によるフレキシブル配線板の品質の
低下を有効に防止することができる。
【0033】また、この受板12は、より具体的には、
金属製であることが好ましい。金属であると、熱伝導率
が良く、しかも、レーザーアブレーションしきい値が高
いので、レーザーが照射されている部分の熱を、より多
く放熱させることができるとともに、受板12の表面に
レーザーが照射されても、その表面が粗されることを少
なくすることができる。
【0034】また、受板12の表面は、フレキシブル配
線板を密着した状態で受けるために、平滑であることが
好ましい。より具体的には、例えば、有効面積500m
m角の表面を、100mm間隔の格子状に区画して、各
格子の四隅を測定ポイント(36ポイント)とし、レー
ザー顕微鏡で受板12の表面の高さを測定したときの3
σが、50μm以下であることが好ましい。
【0035】また、受板12の厚みは、特に限定されな
いが、例えば、上記したように、熱伝導率が8W/m・
K以上の材質を用いて、レーザー加工時におけるフレキ
シブル配線板の放熱を促進する目的においては、その厚
みが厚い方が有利であるが、受板12の取扱性、とりわ
け、可搬性などを考慮すると、5.0mm以下であるこ
とが好ましく、さらには、1.0〜3.0mmであるこ
とが好ましい。なお、厚みが、1.0mm以下である場
合には、受板12の表面の平滑性が低下する場合があ
る。
【0036】なお、このような受板12は、例えば、平
板にドリルにより吸引孔14を穿孔したり、あるいは、
フォトリソグラフィーを用いるなど、公知の成形加工方
法により作製することができる。なお、受板12を金属
で作製する場合には、フォトリソグラフィーを用いて作
製することにより、安価に作製することができる。
【0037】支持テーブル13は、ボックス形状をな
し、その上面に受板12が載置されるように形成されて
いる。受板12が載置される上面には、図5には現れな
いが、複数の吸引孔14と連通する大径の貫通状の孔が
複数形成されている。なお、受板12は、支持テーブル
13の上面に載置されることにより、その受板12の吸
引孔14が、支持テーブル13の上面に形成される孔と
対向し、これによって、吸引孔14と支持テーブル13
の孔とが連通するように構成されるが、吸引孔14のな
かには、支持テーブル13の上面によって閉塞される
(すなわち、支持テーブル13の上面に形成される孔
と、吸引孔14が対向しない)ものがあってもよい。そ
のような場合には、支持テーブル13の上面によって閉
塞される吸引孔14の割合が、すべての吸引孔14中の
10%以下となるように構成することが好ましい。
【0038】また、支持テーブル13の側壁には、支持
テーブル13内に臨む吸引管15が接続されており、こ
の吸引管15の遊端部に、例えば、真空ポンプや排気ブ
ロワなどの公知の吸引手段が接続される。なお、本実施
形態においては、真空ポンプPが接続されている。
【0039】そして、図6に示すように、このように構
成された固定装置の受板12上に、フレキシブル配線板
(図6においては、フレキシブル配線板は符号16で示
されている。)を載置した後、真空ポンプPを作動させ
る。そうすると、吸引管15を介して支持テーブル13
内が吸引されるとともに、吸引孔14を介して、受板1
2上に載置されているフレキシブル配線板が吸引され
る。これによって、フレキシブル配線板は、受板12上
に密着した状態で固定される。
【0040】次いで、このように固定されたフレキシブ
ル配線板を、レーザーによって孔開け加工する。レーザ
ーによる孔開け加工には、例えば、レーザーアブレーシ
ョン法などが用いられる。加工に用いられるレーザーと
しては、例えば、炭酸ガスレーザーなどの赤外線レーザ
ー、例えば、エキシマレーザー(248nm)、YAG
レーザーの第3高調波(355nm)や第4高調波(2
66nm)などの紫外線レーザーが用いられる。微小径
の孔を形成する場合には、紫外線レーザーが好ましく用
いられる。なお、紫外線レーザーは、400nm以下の
波長を有し、エネルギーが高いため、紫外線レーザーを
用いる場合には、特に、受板12の材質として、その熱
伝導率が、8W/m・K以上、および/または、そのレ
ーザーアブレーションしきい値が、800mJ/cm2
以上のもの、とりわけ、金属を用いることが好ましい。
【0041】レーザーの照射エネルギーは、通常、0.
5〜9J/cm2 で、次に述べるように、例えば、貫通
しない孔を形成する場合には、0.5〜1.5J/cm
2 、また、貫通する孔を形成する場合には、1.0〜
2.0J/cm2 程度である。
【0042】また、レーザーにより孔開け加工する孔
は、その形状および深さなどは、特に限定されず、いか
なる孔であってよい。すなわち、フレキシブル配線板を
貫通する孔であっても、貫通しない孔であってもよく、
また、1つ1つを開口するような孔であっても、所定の
パターンとして形成するような連続した孔であってもよ
い。このような孔開け加工により形成される孔は、例え
ば、貫通しない孔として、導体層2の間を連絡するため
のビアホール、バンプを形成するための孔、加工用の孔
(例えば、フレキシブル配線板を折り曲げ加工するため
の切り目状の孔など)などが挙げられ、また、貫通する
孔として、スルーホールめっき用のスルーホール、位置
決め用の孔、加工用の孔(例えば、フレキシブル配線板
を切断するためのミシン目状の孔など)などが挙げられ
る。
【0043】そして、このレーザーによる孔開け加工に
おいて、とりわけ、熱伝導率が、8W/m・K以上の受
板12を用いた場合には、図11に示すように、フレキ
シブル配線板を受板12に対して、フレキシブル配線板
における加工部分17、すなわち、レーザーを照射する
部分が、受板12の吸引孔14と重ならないように載置
しておくことが好ましい。
【0044】例えば、図12に示すように、フレキシブ
ル配線板の加工部分17を、受板12の吸引孔14と重
なるように載置しておくと、その加工部分17が受板1
2と接していないため、レーザーによる孔開け加工時に
おいて、レーザの照射によって加工部分17に蓄えられ
る熱が、直に受板12に伝導されず、放熱を効率的に行
なえない場合がある。
【0045】一方、図11に示すように、フレキシブル
配線板の加工部分17を、受板12の吸引孔14と重な
らないように載置しておくと、その加工部分17が受板
14と接するため、レーザーによる孔開け加工時におい
て、レーザの照射によって加工部分17に蓄えられる熱
が、その加工部分17に接している受板12に直ぐに伝
導され、これによって、放熱を効率的に行なうことがで
きる。そのため、迅速な放熱によって、加工部分17の
蓄熱による損傷を、より一層、効果的に防止することが
できる。
【0046】このような加工方法によれば、フレキシブ
ル配線板は、受板12上において密着した状態で固定さ
れるので、そのフレキシブル配線板の有する可撓性に起
因して、受板12上でたるんでしまうことはなく、フレ
キシブル配線板を正確に位置決めして固定することがで
きる。そのため、レーザーによる孔開け加工によって、
正確な位置および深さで孔を形成することができる。ま
た、フレキシブル配線板は、吸引により固定されるの
で、治具を用いなくても、単にフレキシブル配線板を受
板12に載せるのみで設置でき、しかも、治具で挟む場
合のような損傷を生じることもない。
【0047】なお、以上の説明において、図5に示すフ
レキシブル配線板の固定装置では、受板12と支持テー
ブル13とを別体として構成したが、これら受板12と
支持テーブル13とを一体として構成してもよく、ま
た、支持テーブル13は、特に設けなくてもよく、例え
ば、受板12の下面から真空ポンプPなどの吸引手段に
よって直に吸引してもよい。
【0048】また、以上の説明では、レーザー加工とし
て、レーザーによる孔開け加工について専ら説明した
が、本発明におけるレーザー加工には、レーザーをフレ
キシブル配線板に照射することによって、そのフレキシ
ブル配線板の形状に変化を与えるすべての加工が含まれ
る。
【0049】
【実施例】以下に実施例および比較例を示し本発明をさ
らに具体的に説明するが、本発明は、何ら実施例および
比較例に限定されることはない。
【0050】実施例1 ガラス強化エポキシ樹脂(熱伝導率:約0.2W/m・
K、レーザーアブレーションしきい値:800mJ/c
2 )を用いて、複数の吸引孔を有する受板(600m
m角、1.5mm厚)を作製した。なお、吸引孔は、格
子状に配列されその孔直径が0.5mmで、孔間のピッ
チが5.0mmであった。
【0051】この受板を、予め用意しておいた支持テー
ブル上に載置し、その上に、片面フレキシブル配線板
を、フレキシブル配線板における加工部分が、受板の吸
引孔と重ならないように載置した。次いで、そのフレキ
シブル配線板の加工部分(5000箇所)のカバー層
に、紫外線レーザー(YAGレーザー(第3高調波)ま
たはエキシマレーザー)を用いて、孔開け加工を行な
い、導体層を露出させた。露出した導体層にめっきによ
りバンプをそれぞれ形成した。形成されたバンプに位置
ずれはなかった。またバンプの異形発生率は、15%で
あった。
【0052】実施例2 紫外線レーザー(YAGレーザー(第3高調波)または
エキシマレーザー)を用いて、孔開け加工によりスルー
ホールを形成したこと以外は、実施例1と同様の操作を
行なった。
【0053】次いで、スルーホールめっき後の層間導通
検査により評価した。その結果、導通不良率は、0.0
1%であった。
【0054】実施例3 SUS304(熱伝導率:約80W/m・K、レーザー
アブレーションしきい値:10000mJ/cm2 )を
用いて受板を作製したこと以外は、実施例1と同様の操
作を行なった。形成されたバンプに位置ずれはなかっ
た。またバンプの異形発生率は、0.6%であった。
【0055】実施例4 SUS304(熱伝導率:約80W/m・K、レーザー
アブレーションしきい値:10000mJ/cm2 )を
用いて受板を作製したこと以外は、実施例2と同様の操
作を行なった。
【0056】次いで、スルーホールめっき後の層間導通
検査により評価した。その結果、導通不良率は、0%で
あった。
【0057】実施例5 片面フレキシブル配線板を、フレキシブル配線板におけ
る加工部分が、受板の吸引孔と重なるように載置したこ
と以外は、実施例3と同様の操作を行なった。形成され
たバンプに位置ずれはなかった。またバンプの異形発生
率は、1.0%であった。
【0058】実施例6 銅(熱伝導率:約400W/m・K、レーザーアブレー
ションしきい値:9000mJ/cm2 )を用いて受板
(600mm角、3.0mm厚)を作製したこと以外
は、実施例1と同様の操作を行なった。形成されたバン
プに位置ずれはなかった。またバンプの異形発生率は、
0.5%であった。
【0059】比較例1 平板の台の上に、片面フレキシブル配線板を載置し、チ
ャックで挟むことにより固定したこと以外は、実施例1
と同様の操作を行なった。その結果、30%のバンプに
位置ずれを生じた。なお、位置ずれは、正規の位置から
30μm以上ずれたものを位置ずれありとして判定し
た。
【0060】
【発明の効果】以上述べたように、本発明のフレキシブ
ル配線板の加工方法によれば、フレキシブル配線板が受
板上に密着した状態で固定されるので、フレキシブル配
線板が、そのフレキシブル配線板の有する可撓性に起因
して、受板上でたるんでしまうこともなく、フレキシブ
ル配線板を正確に位置決めして固定することができる。
そのため、レーザー加工によって、正確な位置および深
さで加工することができる。また、フレキシブル配線板
は、吸引により固定されるので、治具を用いなくても簡
単に設置でき、しかも、治具で挟む場合のような損傷を
生じることもない。
【0061】また、受板の熱伝導率が、8W/m・K以
上であると、レーザー加工時において、フレキシブル配
線板におけるレーザーが照射されている部分の熱を、よ
り多く放熱させることができるので、フレキシブル配線
板におけるレーザーが照射される部分の蓄熱による損傷
を防止することができる。
【0062】また、受板のレーザーアブレーションしき
い値が、800mJ/cm2 以上であると、受板の表面
にレーザーが照射されても、その表面が粗されることを
少なくすることができる。そのため、粗されることによ
り発生する受板の粉塵などが、フレキシブル配線板に付
着することを回避することができ、異物の付着によるフ
レキシブル配線板の品質の低下を防止することができ
る。
【0063】また、この受板が金属製であると、フレキ
シブル配線板における、レーザーが照射される部分の蓄
熱による損傷を防止することができるとともに、受板の
表面にレーザーが照射されても、その表面が粗されるこ
とを少なくすることができ、そのため、粗されることに
より発生する受板の粉塵などの付着によるフレキシブル
配線板の品質の低下を防止することができる。
【0064】また、この加工方法において、熱伝導率
が、8W/m・K以上の受板を用いた場合において、レ
ーザー加工時に、フレキシブル配線板の加工部分を、受
板の吸引孔と重ならないように載置すれば、フレキシブ
ル配線板におけるレーザーが照射されている部分が、受
板と接するため、レーザー加工時において、フレキシブ
ル配線板におけるレーザーが照射されている部分の熱
を、その部分に接している受板に直ぐに放熱することが
できる。そのため、より一層、迅速に放熱することがで
きるので、フレキシブル配線板におけるレーザーが照射
される部分の蓄熱による損傷を、より一層、効果的に防
止することができる。
【0065】そして、本発明のフレキシブル配線板の固
定装置によれば、フレキシブル配線板をたるませること
なく、正確に位置決めして固定することができるので、
レーザー加工によって、フレキシブル配線板に正確な位
置および深さで加工することができる。また、フレキシ
ブル配線板は、吸引により固定されるので、治具を用い
なくても簡単に設置でき、しかも、治具で挟む場合のよ
うな損傷を生じることもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の加工方法に用いられる片面フレキシブ
ル配線板の一実施形態を示す断面図である。
【図2】本発明の加工方法に用いられる両面フレキシブ
ル配線板の一実施形態を示す断面図である。
【図3】本発明の加工方法に用いられる多層フレキシブ
ル配線板の一実施形態を示す断面図である。
【図4】本発明の加工方法に用いられるリジッド・フレ
ックスフレキシブル配線板の一実施形態を示す断面図で
ある。
【図5】フレキシブル配線板の固定装置の一実施形態を
示す概略斜視図である。
【図6】図5に示すフレキシブル配線板の固定装置の使
用状態を示す概略斜視図である。
【図7】片面フレキシブル配線板のカバー層を孔開け加
工して導体層を露出させるようなレーザー加工を行なっ
ている状態を示す、断面図である。
【図8】図7のレーザー加工により形成された孔に異形
のバンプが形成されている状態を示す、断面図である。
【図9】正常なバンプが形成されている状態を示す、図
8に対応する断面図である。
【図10】両面フレキシブル配線板に、スルーホールを
レーザー加工により形成している状態を示す、断面図で
ある。
【図11】フレキシブル配線板の加工部分が、受板の吸
引孔と重ならないように載置されている状態を示す、断
面図である。
【図12】フレキシブル配線板の加工部分が、受板の吸
引孔と重なるように載置されている状態を示す、断面図
である。
【符号の説明】
12 受板 14 吸引孔 16 フレキシブル配線板 17 加工部分 P 真空ポンプ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年5月11日(2000.5.1
1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、フレキシブル配線板を、吸引孔を有する
受板上に載置し、吸引孔を介して吸引することにより、
その受板上に固定した後に、レーザー加工するフレキシ
ブル配線板の加工方法であって、前記受板が、熱伝導率
が8W/m・K以上の金属製からなることを特徴として
いる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】この方法によると、フレキシブル配線板
は、受板上に載置された状態で吸引孔から吸引されるの
で、受板上に密着した状態で固定され、その固定された
状態において、レーザー加工がなされる。しかも、受板
は、その熱伝導率が、8W/m・K以上の金属製からな
るので、レーザー加工時において、フレキシブル配線板
におけるレーザーが照射されている部分の熱を、より多
く放熱させることができる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】また、本発明は、フレキシブル配線板を、
吸引孔を有する受板上に載置し、吸引孔を介して吸引す
ることにより、その受板上に固定した後に、レーザー加
工するフレキシブル配線板の加工方法であって、前記受
板が、レーザーアブレーションしきい値が800mJ/
cm2 以上の金属製からなるものをも含んでいる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】この方法によると、フレキシブル配線板
は、受板上に載置された状態で吸引孔から吸引されるの
で、受板上に密着した状態で固定され、その固定された
状態において、レーザー加工がなされる。しかも、受板
は、そのレーザーアブレーションしきい値が800mJ
/cm2 以上の金属製からなるので、例えば、フレキシ
ブル配線板に貫通状の孔を形成した時に、受板の表面に
レーザーが照射されるようなことがあっても、その表面
が粗されることを少なくすることができる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】また、本発明は、フレキシブル配線板を、
吸引孔を有する受板上に載置し、吸引孔を介して吸引す
ることにより、その受板上に固定した後に、レーザー加
工するフレキシブル配線板の加工方法であって、前記受
板が、熱伝導率が8W/m・K以上であり、かつ、レー
ザーアブレーションしきい値が800mJ/cm2 以上
の金属製からなるものをも含んでいるこの方法による
と、フレキシブル配線板は、受板上に載置された状態で
吸引孔から吸引されるので、受板上に密着した状態で固
定され、その固定された状態において、レーザー加工が
なされる。しかも、受板は、その熱伝導率が8W/m・
K以上であり、かつ、そのレーザーアブレーションしき
い値が、800mJ/cm2 以上の金属製からなるの
で、レーザーが照射されている部分の熱を、より多く放
熱させることができるとともに、受板の表面にレーザー
が照射されても、その表面が粗されることを少なくする
ことができる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】また、この加工方法において、とりわ
け、レーザー加工時において、フレキシブル配線板の加
工部分を、前記受板の吸引孔と重ならないように載置す
ることが好ましい。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】削除
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】削除
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】また、受板12の材質は、例えば、ステン
レス、銅、鉄、黄銅、アルミニウムなどの金属または合
金などの金属製が用いられる。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正内容】
【0029】これらの材質のうち、熱伝導率(0℃での
熱伝導率)が8W/m・K以上、好ましくは、70〜4
30W/m・Kのものが用いられる。熱伝導率が、8W
/m・K以上であると、レーザー加工時において、フレ
キシブル配線板におけるレーザーが照射されている部分
の熱を、より多く放熱させることができるので、フレキ
シブル配線板におけるレーザーが照射される部分の蓄熱
による損傷を防止することができる。より具体的に説明
すると、例えば、図7に示すように、片面フレキシブル
配線板にバンプを形成する場合など、カバー層3を孔開
け加工して導体層2を露出させるようなレーザー加工を
行なう場合においては、レーザーの継続照射によって、
導体層2に熱が蓄えられて、その結果、導体層2の表面
が熱によるダメージを受けて粗されてしまい、例えば、
突起などの起伏(数μmの凹凸など)を生じてしまう場
合がある。このような突起を生じると、バンプの形成時
に、その突起が起点となって、めっきが局部的に不均一
に成長してしまい、例えば、図8に示すように、バンプ
がいびつな形状となり、導通不良を生じる原因なること
がある。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正内容】
【0031】また、これらの材質のうち、レーザーアブ
レーションしきい値が、800mJ/cm2 以上、好ま
しくは、1000〜30000mJ/cm2 のものが用
いられる。レーザーアブレーションしきい値は、産業実
用上、0.1μm/pulse以上のエッチング速度が
得られるエネルギーの密度と定義され、レーザーアブレ
ーションしきい値が、800mJ/cm2 以上である
と、受板12の表面にレーザーが照射されても、その表
面が粗されることを少なくすることができる。そのた
め、粗されることにより発生する受板12の粉塵など
が、フレキシブル配線板に付着することを回避すること
ができる。より具体的に説明すると、例えば、図10に
示すように、両面フレキシブル配線板にスルーホールめ
っきを形成するために、カバー層3、導体層2およびベ
ース層1を貫通するスルーホールをレーザー加工により
形成する場合においては、受板12の表面にレーザーが
照射されることにより、その受板12の表面が粗されて
しまい、その粗されることにより発生する粉塵(燃えか
すや分解物)などが、フレキシブル配線板に付着する場
合があり、そのような場合には、異物の付着によりフレ
キシブル配線板の品質が低下する場合がある。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正内容】
【0033】そのため、この受板12を金属製とする
と、熱伝導率が良く、しかも、レーザーアブレーション
しきい値が高いので、レーザーが照射されている部分の
熱を、より多く放熱させることができるとともに、受板
12の表面にレーザーが照射されても、その表面が粗さ
れることを少なくすることができる。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正内容】
【0036】なお、このような受板12は、例えば、平
板にドリルにより吸引孔14を穿孔したり、あるいは、
フォトリソグラフィーを用いるなど、公知の成形加工方
法により作製することができる。なお、フォトリソグラ
フィーを用いて作製することにより、安価に作製するこ
とができる。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】変更
【補正内容】
【0040】次いで、このように固定されたフレキシブ
ル配線板を、レーザーによって孔開け加工する。レーザ
ーによる孔開け加工には、例えば、レーザーアブレーシ
ョン法などが用いられる。加工に用いられるレーザーと
しては、例えば、炭酸ガスレーザーなどの赤外線レーザ
ー、例えば、エキシマレーザー(248nm)、YAG
レーザーの第3高調波(355nm)や第4高調波(2
66nm)などの紫外線レーザーが用いられる。微小径
の孔を形成する場合には、紫外線レーザーが好ましく用
いられる。
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正内容】
【0043】そして、このレーザーによる孔開け加工に
おいて、とりわけ、図11に示すように、フレキシブル
配線板を受板12に対して、フレキシブル配線板におけ
る加工部分17、すなわち、レーザーを照射する部分
が、受板12の吸引孔14と重ならないように載置して
おくことが好ましい。
【手続補正17】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0050
【補正方法】変更
【補正内容】
【0050】実施例1SUS304(熱伝導率:約80W/m・K、レーザー
アブレーションしきい値:10000mJ/cm2
用いて、複数の吸引孔を有する受板(600mm角、
1.5mm厚)を作製した。なお、吸引孔は、格子状に
配列されその孔直径が0.5mmで、孔間のピッチが
5.0mmであった。
【手続補正18】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0051
【補正方法】変更
【補正内容】
【0051】この受板を、予め用意しておいた支持テー
ブル上に載置し、その上に、片面フレキシブル配線板
を、フレキシブル配線板における加工部分が、受板の吸
引孔と重ならないように載置した。次いで、そのフレキ
シブル配線板の加工部分(5000箇所)のカバー層
に、紫外線レーザー(YAGレーザー(第3高調波)ま
たはエキシマレーザー)を用いて、孔開け加工を行な
い、導体層を露出させた。露出した導体層にめっきによ
りバンプをそれぞれ形成した。形成されたバンプに位置
ずれはなかった。またバンプの異形発生率は、0.6%
であった。
【手続補正19】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0053
【補正方法】変更
【補正内容】
【0053】次いで、スルーホールめっき後の層間導通
検査により評価した。その結果、導通不良率は、%で
あった。
【手続補正20】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0054
【補正方法】変更
【補正内容】
【0054】実施例3片面フレキシブル配線板を、フレキシブル配線板におけ
る加工部分が、受板の吸引孔と重なるように載置したこ
と以外は、実施例1と同様の操作を行なった。形成され
たバンプに位置ずれはなかった。またバンプの異形発生
率は、1.0%であった。
【手続補正21】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0055
【補正方法】変更
【補正内容】
【0055】実施例4銅(熱伝導率:約400W/m・K、レーザーアブレー
ションしきい値:9000mJ/cm2 )を用いて受板
(600mm角、3.0mm厚)を作製したこと以外
は、実施例1と同様の操作を行なった。形成されたバン
プに位置ずれはなかった。またバンプの異形発生率は、
0.5%であった。
【手続補正22】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0056
【補正方法】変更
【補正内容】
【0056】比較例1 平板の台の上に、片面フレキシブル配線板を載置し、チ
ャックで挟むことにより固定したこと以外は、実施例1
と同様の操作を行なった。その結果、30%のバンプに
位置ずれを生じた。なお、位置ずれは、正規の位置から
30μm以上ずれたものを位置ずれありとして判定し
た。
【手続補正23】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0057
【補正方法】変更
【補正内容】
【0057】比較例2 ガラス強化エポキシ樹脂(熱伝導率:約0.2W/m・
K、レーザーアブレーションしきい値:800mJ/c
2 )を用いて、複数の吸引孔を有する受板(600m
m角、1.5mm厚)を作製した。なお、吸引孔は、格
子状に配列されその孔直径が0.5mmで、孔間のピッ
チが5.0mmであった。
【手続補正24】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0058
【補正方法】変更
【補正内容】
【0058】この受板を、予め用意しておいた支持テー
ブル上に載置し、その上に、片面フレキシブル配線板
を、フレキシブル配線板における加工部分が、受板の吸
引孔と重ならないように載置した。次いで、そのフレキ
シブル配線板の加工部分(5000箇所)のカバー層
に、紫外線レーザー(YAGレーザー(第3高調波)ま
たはエキシマレーザー)を用いて、孔開け加工を行な
い、導体層を露出させた。露出した導体層にめっきによ
りバンプをそれぞれ形成した。形成されたバンプに位置
ずれはなかった。またバンプの異形発生率は、15%で
あった。
【手続補正25】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0059
【補正方法】変更
【補正内容】
【0059】比較例3 紫外線レーザー(YAGレーザー(第3高調波)または
エキシマレーザー)を用いて、孔開け加工によりスルー
ホールを形成したこと以外は、比較例2と同様の操作を
行なった。次いで、スルーホールめっき後の層間導通検
査により評価した。その結果、導通不良率は、0.01
%であった。
【手続補正26】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0061
【補正方法】変更
【補正内容】
【0061】また、受板が、熱伝導率が8W/m・K以
の金属製からなるので、レーザー加工時において、フ
レキシブル配線板におけるレーザーが照射されている部
分の熱を、より多く放熱させることができるので、フレ
キシブル配線板におけるレーザーが照射される部分の蓄
熱による損傷を防止することができる。
【手続補正27】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0062
【補正方法】変更
【補正内容】
【0062】また、受板が、レーザーアブレーションし
きい値が800mJ/cm2 以上の金属製からなるの
、受板の表面にレーザーが照射されても、その表面が
粗されることを少なくすることができる。そのため、粗
されることにより発生する受板の粉塵などが、フレキシ
ブル配線板に付着することを回避することができ、異物
の付着によるフレキシブル配線板の品質の低下を防止す
ることができる。
【手続補正28】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0063
【補正方法】削除
【手続補正29】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0064
【補正方法】変更
【補正内容】
【0064】また、この加工方法において、レーザー加
工時に、フレキシブル配線板の加工部分を、受板の吸引
孔と重ならないように載置すれば、フレキシブル配線板
におけるレーザーが照射されている部分が、受板と接す
るため、レーザー加工時において、フレキシブル配線板
におけるレーザーが照射されている部分の熱を、その部
分に接している受板に直ぐに放熱することができる。そ
のため、より一層、迅速に放熱することができるので、
フレキシブル配線板におけるレーザーが照射される部分
の蓄熱による損傷を、より一層、効果的に防止すること
ができる。
【手続補正30】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0065
【補正方法】削除
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西田 幹司 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 (72)発明者 糸川 晶儀 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 (72)発明者 家倉 健吉 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フレキシブル配線板を、吸引孔を有する
    受板上に載置し、吸引孔を介して吸引することにより、
    その受板上に固定した後に、レーザー加工することを特
    徴とする、フレキシブル配線板の加工方法。
  2. 【請求項2】 前記受板の熱伝導率が、8W/m・K以
    上であることを特徴とする、請求項1に記載のフレキシ
    ブル配線板の加工方法。
  3. 【請求項3】 前記受板のレーザーアブレーションしき
    い値が、800mJ/cm2 以上であることを特徴とす
    る、請求項1または2に記載のフレキシブル配線板の加
    工方法。
  4. 【請求項4】 前記受板が、金属製であることを特徴と
    する、請求項1〜3のいずれかに記載のフレキシブル配
    線板の加工方法。
  5. 【請求項5】 フレキシブル配線板の加工部分を、前記
    受板の吸引孔と重ならないように載置することを特徴と
    する、請求項2または4に記載のフレキシブル配線板の
    加工方法。
  6. 【請求項6】 吸引孔を有し、フレキシブル配線板を受
    ける受板と、前記受板の吸引孔を介してフレキシブル配
    線板を吸引する吸引手段とを備え、 前記吸引手段の吸引により、前記受板上にフレキシブル
    配線板を固定するように構成されていることを特徴とす
    る、フレキシブル配線板の固定装置。
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