JP2007005732A - プリント配線板用基板、プリント配線板及びその検査方法、並びに多層プリント配線板 - Google Patents
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Abstract
【課題】 均質なプリント配線板を製造することができるプリント配線板用基板を提供する。
【解決手段】 絶縁層1の両面に接着層2を介して保護フィルム3を積層する。保護フィルム3の表面粗度がRmaxで0.5〜2.0μm又はRzで0.3〜1.5μmである。多数枚のプリント配線板用基板Aを積み重ねたときに、保護フィルム3、3同士が接触してドリル加工によりプリント配線板用基板Aに作用する力でプリント配線板用基板Aが位置ずれを起さないようにすることができ、所定の位置に貫通孔4を形成することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 絶縁層1の両面に接着層2を介して保護フィルム3を積層する。保護フィルム3の表面粗度がRmaxで0.5〜2.0μm又はRzで0.3〜1.5μmである。多数枚のプリント配線板用基板Aを積み重ねたときに、保護フィルム3、3同士が接触してドリル加工によりプリント配線板用基板Aに作用する力でプリント配線板用基板Aが位置ずれを起さないようにすることができ、所定の位置に貫通孔4を形成することができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、両表面に回路パターンを有する二層プリント配線板を製造するためのプリント配線板用基板、これを用いて製造されるプリント配線板及びその検査方法、並びに前記プリント配線板を用いて製造される多層プリント配線板に関するものである。特に、インターステイシャルバイアホール(Interstitial Via Hole 以下「IVH」と記載する)を内蔵する二層プリント配線板であって、ビルドアップ多層プリント配線板の薄物のベース配線板に有効なプリント配線板用基板に関するものである。
近年、電子機器の高機能化と軽薄短小化の要求の結果、多層プリント配線板において、高密度化を目的とした新しい多層プリント配線板、所謂ビルトアップ多層プリント配線板が提案されている。図4にビルトアップ多層プリント配線板の製造に用いるプリント配線板の製造方法の一例を示す。この製造方法では、まず、図4(a)に示すように、両面銅張り積層板22に厚み方向の貫通孔23を形成する。次に、図4(b)に示すように、貫通孔23に導電ペースト24を充填する。次に、貫通孔23からはみ出した導電ペースト24を研磨等で除去した後、図4(c)に示すように、銅箔25の表面にメッキを施して厚みを増す。次に、銅箔25にサブトラクティブ法などで回路形成工程を行うことによって、図4(d)に示すように、ランドなどの回路パターン26を形成する。このようにして両表面に二層の回路パターン26を有するプリント配線板を形成することができ、貫通孔23及び導電ペースト24をIVH32として用いて、ビルドアップ方式で多層プリント配線板を製造することができる。
上記のような製造方法において、両面銅張り積層板22に貫通孔23を形成するにあたっては、ドリル加工が一般的に行われており(例えば、特許文献1参照)、また、ドリル加工の効率化のために、多数枚の両面銅張り積層板22を積み重ねて、一回のドリル加工作業により積み重ねた多数枚の両面銅張り積層板22の全部に貫通孔23を形成するようにしている。
特開2004−281731号公報
しかし、多数枚の両面銅張り積層板22を積み重ねてドリル加工を行う場合、ドリル加工により両面銅張り積層板22に作用する力で各両面銅張り積層板22が所定の位置からずれることがあり、このため、最上の両面銅張り積層板22を基準としてドリル加工を行うと、この最上の両面銅張り積層板22に対して位置ずれをした他の両面銅張り積層板22には所定の位置に貫通孔23を形成することができず、この結果、各プリント配線板でIVH32の位置が不均一なって、均質なプリント配線板を製造することができないという問題があった。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、均質なプリント配線板を製造することができるプリント配線板用基板を提供することを目的とするものである。
また、本発明は、導通信頼性の高いプリント配線板及び多層プリント配線板を提供することを目的とするものである。
さらに、本発明は、均質なプリント配線板を製造することができるプリント配線板の検査方法を提供することを目的とするものである。
本発明に係るプリント配線板用基板Aは、絶縁層1の両面に接着層2を介して保護フィルム3を積層し、保護フィルム3の表面粗度がRmaxで0.5〜2.0μm又はRzで0.3〜1.5μmであることを特徴とするものである。
本発明にあっては、保護フィルム3の厚みが接着層2の厚みよりも大きいことが好ましい。
また、本発明にあっては、保護フィルム3の厚みが絶縁層1の厚みよりも小さいことが好ましい。
また、本発明にあっては、保護フィルム3の軟化温度が100℃以上であることが好ましい。
また、本発明にあっては、保護フィルム3が可視光線を20%以上透過することが好ましい。
また、本発明にあっては、接着層2が可視光線を20%以上透過することが好ましい。
また、本発明にあっては、保護フィルム3が可視光線以外の電磁波を吸収することが好ましい。
本発明に係るプリント配線板Bは、上記のいずれかに記載のプリント配線板用基板Aの絶縁層1に形成された貫通孔4と、貫通孔4に充填された導電ペースト5と、絶縁層1の両面に形成されて導電ペースト5により導通した回路パターン6とを備えて成ることを特徴とするものである。
本発明に係る多層プリント配線板Cは、上記のプリント配線板Bの表面に絶縁層7を介して回路パターン8を形成して成ることを特徴とするものである。
本発明に係るプリント配線板Bの検査方法は、上記のいずれかに記載のプリント配線板用基板Aの保護フィルム3と絶縁層1とを貫通する貫通孔4を形成した後、可視光線以外の電磁波を照射して貫通孔4の開通性を検査することを特徴とするものである。
本発明では、保護フィルム3の表面粗度がRmaxで0.5〜2.0μm又はRzで0.3〜1.5μmであるため、多数枚のプリント配線板用基板Aを積み重ねたときに、保護フィルム3、3同士が接触してドリル加工によりプリント配線板用基板Aに作用する力でプリント配線板用基板Aが位置ずれを起さないようにすることができ、所定の位置に貫通孔4を形成することができる。従って、IVH32を所定の位置に形成することができて均質なプリント配線板を製造することができるものである。
また、保護フィルム3の厚みを接着層2の厚みよりも大きくすることにより、ドリル加工の均一性を高くすることができるものである。つまり、接着層2は未硬化状態(生状態;Aステージ)であるためドリル加工熱に対して溶解しやすくスミアを発生しやすい。そこで、保護フィルム3を接着層2よりも厚くしてある程度の厚さを有することにより、ドリルの直進性を確保し、ドリル加工の均一性を高くすることができるのである。
また、保護フィルム3の厚みを絶縁層1の厚みよりも小さくすることにより、ドリルと絶縁層1の摩擦よりもドリルと保護フィルム3との摩擦を小さくすることができ、ドリル加工の際に保護フィルム3で過度の放熱を伴わないようにすることができるものである。
また、保護フィルム3の軟化温度を100℃以上にすることにより、ドリル加工時に発生する摩擦熱による保護フィルム3の変形を抑制することができ、貫通孔4の形状の安定性を図ることができるものである。
また、保護フィルム3や接着層2が可視光線を20%以上透過することにより、プリント配線板用基板Aの検査を目視や顕微鏡で容易に行うことができ、品質の高いプリント配線板用基板Aを得ることができるものである。
また、保護フィルム3が可視光線以外の電磁波を吸収することにより、可視光以外の紫外線などによる貫通孔4の検査を行うにあたって、貫通孔4のコントラストを明確にすることができ、貫通孔4の検査を容易に行うことができるものである。
また、上記のプリント配線板用基板Aの貫通孔4に導電ペースト5を充填してIVH32を形成することにより、IVH32を所定の位置に形成することができ、従って、絶縁層1の両面に形成された回路パターン6を導電ペースト5により精度良く導通することができ、プリント配線板Bの導通信頼性を高くすることができるものである。
また、上記のプリント配線板Bの表面に絶縁層7を介して回路パターン8を形成することにより、IVH32を所定の位置に形成することができ、従って、絶縁層1の両面に形成された回路パターン6を導電ペースト5により精度良く導通することができ、プリント配線板Bの導通信頼性を高くすることができるものである。
また、上記のいずれかに記載のプリント配線板用基板Bの保護フィルム3と絶縁層1とを貫通する貫通孔4を形成した後、可視光線以外の電磁波を照射して貫通孔4の開通性を検査するので、貫通孔4のコントラストを明確にすることができ、貫通孔4の検査を容易に行うことができるものである。
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1に本発明のプリント配線板用基板Aの一例を示す。このプリント配線板用基板Aは絶縁層1の両面に接着層2を設けると共に各接着層2の表面に保護フィルム3を設けて形成されている。
絶縁層1は絶縁性硬質材料で形成されるものであって、例えば、樹脂と補強材の複合材料の硬化物で形成することができる。この場合、樹脂としてはエポキシ樹脂やメラミン樹脂などの熱硬化性樹脂を用いることができる。また、補強材としてはガラス織布、ガラス不織布、有機繊維織布、有機繊維不織布などを用いることができ、これにより、絶縁層1の寸法安定性を向上させることができる。特に、補強材は絶縁層1を貫通して回路パターン6と接するIVH32を形成するための貫通孔4が穿孔容易な材料であることが好ましく、例えば、偏平、解繊されたガラス織布が寸法安定性などの点から好ましい。
接着層2は、保護フィルム3の除去後に絶縁層1と銅箔などの金属箔とを強固に接着(密着)するためのものであって、ビルドアップ方式の多層プリント配線板を製造する際の加熱処理工程などに耐え得るものであればよく、例えば、エポキシ樹脂プリプレグ(PP)やポリイミド樹脂プリプレグ、樹脂付き銅箔用の樹脂などの熱硬化性樹脂であることが好ましい。
保護フィルム3は、絶縁層1及び接着層2を熱や欠損などから保護するためのものであって、例えば、ポリエチレンテレフタレートなどの合成樹脂製のフィルムを用いることができる。
そして、絶縁層1の両面の全面に亘って接着層2を塗布するなどして設けると共に各接着層2の表面の全面に亘って保護フィルム3を載置するなどして設けることによって、本発明のプリント配線板用基板Aが形成される。プリント配線板用基板Aの大きさは特に限定されないが、絶縁層1の厚みは0.03〜1.5mm、接着層2の厚みは0.01〜0.035mm、保護フィルム3の厚みは0.015〜0.50mmにそれぞれ設定することができる。
上記のプリント配線板用基板Aの製造では、絶縁層1と接着層2と保護フィルム3の積層工程において、絶縁層1と接着層2の境界及び接着層2と保護フィルム3の境界に異物やボイドなどの不連続部分が無いことが必要である。そこで、プリント配線板用基板Aの検査が行われるが、その検査方法は目視あるいは顕微鏡などによる外観検査を行う。従って、本発明では保護フィルム3及び接着層2が可視光線を20%以上透過することが好ましく、これにより、保護フィルム3及び接着層2を透して上記境界を視認することができてプリント配線板用基板Aの検査を目視や顕微鏡で容易に行うことができ、品質の高いプリント配線板用基板Aを得ることができる。尚、保護フィルム3及び接着層2の可視光線の透過率は高い方が好ましいので、透過率の上限は100%である。
本発明のプリント配線板Bは、上記のプリント配線板用基板Aの絶縁層1に形成された貫通孔4と、貫通孔4に充填された導電ペースト5と、絶縁層1の両面に形成されて導電ペースト5により導通した回路パターン6とを備えるものである。具体的には、以下のようにしてプリント配線板Bを形成することができる。
まず、プリント配線板用基板Aにその表裏に開口する多数個の貫通孔4を形成する。ここで、貫通孔4を形成するにあたって、レーザ加工に比べて生産効率面から重ね加工が容易なドリル加工を行うのが好ましい。従って、図2(a)に示すように、多数枚のプリント配線板用基板Aを積み重ねると共に積み重ねた多数枚のプリント配線板用基板Aの最上にエントリーボードと称される板状体30を配置し、この板状体30及び積み重ねた全てのプリント配線板用基板Aを貫通するように板状体30の上側からドリル45で穿孔する。ここで、IVH32用の貫通孔4の形成は、微小径(100〜250μm)及び微細ピッチ(250〜500μm)に対応することが必要であり、ドリルの切削性の制御等が重要である。そのため、保護フィルム3の表面はドリルの切削性を安定させるために、適正な範囲の粗度を有する必要がある。従って、本発明では、表面粗度(接着層2と反対側の表面の粗度)がRmaxで0.5〜2.0μm又はRzで0.3〜1.5μmである保護フィルム3を用いるものであり、この結果、多数枚のプリント配線板用基板Aを積み重ねたときに、保護フィルム3、3同士が接触してドリル加工によりプリント配線板用基板Aに作用する力でプリント配線板用基板Aが位置ずれを起さないようにすることができ、ドリルによる切削性が向上して所定の位置に貫通孔4を形成することができる。従って、IVH32を所定の位置に形成することができ、均質なプリント配線板Bを製造することができる。尚、Rmax、RzはJIS B 0601−1982で規定される「最大高さ」と「十点平均粗さ」を意味する。
また、ドリル加工時のプリント配線板用基板Aの接着層2はプリプレグ相当の未硬化状態(Bステージ状態)であるため、ドリル加工時の熱(摩擦熱)により完全硬化状態への変化やドリルへのスミア付着などを抑制する必要がある。そこで、本発明では上記のように保護フィルム3の厚みを絶縁層1の厚みよりも小さくすることにより、ドリルと絶縁層1の摩擦よりもドリルと保護フィルム3との摩擦を小さくし、ドリル加工の際に保護フィルム3で過度の放熱を伴わないようにするものであり、この結果、ドリル加工時の熱による上記の完全硬化状態への変化やスミアの付着を防止することができるものである。また、保護フィルム3の厚みを接着層2の厚みよりも大きくすることにより、ドリル加工の均一性を高くすることができる。
さらに、本発明では、保護フィルム3として軟化温度を100℃以上のものを用いることにより、ドリル加工時に発生する摩擦熱による保護フィルム3の変形を抑制するものであり、この結果、貫通孔4の形状の安定性を図ることができ、導通信頼性などの高いIVH32を形成することができるものである。尚、保護フィルム3の軟化温度の上限は特に設定されないが、入手の容易さなどを考慮すると、例えば、ポリイミドの300℃以下にするのが好ましい。また、本発明では保護フィルム3が複層構造であって、軟化温度が高い層を外側に配置しても良い。
本発明ではプリント配線板用基板Aに貫通孔4を形成した後、貫通孔4の開通性(真円に近い開口面、壁面の円滑性、孔内のドリルカスなし)の検査を行うが、上記のようにプリント配線板用基板Aでは各層の境界の検査を行うために、接着層2と保護フィルム3の可視光線の透過率を20%以上にしていることがあり、この場合は貫通孔4とそれ以外の部分との境界認識が可視光線においては困難となる。そこで、本発明では貫通孔4の開通性の検査を行うにあたって、可視光線とは異なる波長の光線の電磁波による検査方法を行う必要があり、それを実現するために、例えば、可視光線以外の電磁波で紫外線(UV)などを照射することによって、貫通孔4のコントラストを明確にすることが考えられ、本発明では保護フィルム3として可視光線以外の電磁波である紫外線などを吸収するものを用いることによって、貫通孔4が明るく、その周囲が暗くなるようにコントラストチェックで貫通孔4の検査を行うようにすることができる。本発明では保護フィルム3として、紫外線吸収材を塗布したポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムを選定することができ、具体的には、例えば、株式会社トチセンのT−UVフィルムなどを用いることができる。
上記のようにプリント配線板用基板Aに貫通孔4を形成した後、図2(b)に示すように、貫通孔4に導電ペースト5を充填する。導電ペースト5としては、アクリル、エポキシ、ポリイミド、シリコーン等の樹脂に、ニッケル、銅、パラジウム、スズ、銀−パラジウム、銀−スズ、鉄−ニッケルなどの金属粉末を配合したものを用いることができる。次に、接着層2から保護フィルム3を剥離して除去する。次に、図2(c)に示すように、保護フィルム3を剥離して露出させた接着層2の表面に銅箔等の金属箔31を載置する。次に、真空プレスなどで加熱加圧処理を行って接着層2及び導電ペースト5を硬化させることによって、絶縁層1と金属箔31とを接着層2で接着して一体化すると共に導電ペースト5と貫通孔4をIVH32として形成することができる。ここで、加熱加圧処理の温度は140〜200℃、圧力は0.5〜6.0MPaにすることができる。次に、絶縁層1と接着した金属箔31にサブトラクティブ法などの回路形成工程を行うことによって、ランドなどの回路パターン6を形成する。このようにして図2(d)に示すように、両表面に二層の回路パターン6を有するプリント配線板Bを形成することができる。
そして、本発明のプリント配線板Bは上記のように貫通孔4が所定の位置に形成されたプリント配線板用基板Aを用いているので、IVH32を所定の位置に形成することができ、絶縁層1の両面に形成された回路パターン6をIVH32の導電ペースト5により精度良く導通することができて導通信頼性を高くすることができる。
本発明の多層プリント配線板Cは、上記のプリント配線板Bの表面に絶縁層7を介して回路パターン8を設けることによって形成することができる。具体的には、以下のようなビルドアップ方式により多層プリント配線板Cを形成することができる。
まず、図3(a)に示すように、プリント配線板Bの両表面に絶縁層7を形成する。この絶縁層7は熱硬化性樹脂や紫外線硬化型樹脂を塗布したりこれら樹脂のフィルムを載置したりして硬化させることにより形成することができる。次に、図3(b)に示すように、レーザ加工などでビアホール35を形成する。次に、図3(c)に示すように、絶縁層7の表面及びビアホール35の内面に無電解銅めっきや電解銅めっきを施すことにより導電層36を形成する。次に、図3(d)に示すように、導電層36にエッチングなどの回路形成工程を施すことにより回路パターン8を形成する。このようにして四層の多層プリント配線板Cを形成することができる。そして、上記の絶縁層7の形成から回路パターン8の形成までの一連の工程を繰り返すことにより、四層よりも多い層数の多層プリント配線板Cを形成することができる。
以下本発明を実施例によって具体的に説明する。
(実施例1)
絶縁層1としてはFR−4グレードのガラス織布基材エポキシ樹脂アンクラッド積層板(松下電工社製 品番R−1621)を用いた。この絶縁層1の厚みは0.06mmであった。次に、絶縁層1の両面に熱硬化性フィルム(松下電工社製 品番R−0996)を載置して接着層2を形成した。この接着層2の厚みは0.020mmであり、可視光線の平均透過率は85%であった。次に、接着層2の表面にポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(株式会社トチセン社製の品番T−UV)を載置して保護フィルム3を設けた。この保護フィルム3の厚みは0.038mmであり、可視光線の平均透過率は90%であり、軟化温度は120℃であった。また、保護フィルム3の表面粗度はRmax=0.5μm、Rz=0.3μmであった。上記の各層は真空ラミネータを用いて加熱圧締して積層してプリント配線板用基板Aとした。このプリント配線板用基板Aについて、保護フィルム3と接着層2との境界及び接着層2と絶縁層1との境界に、異物やボイドなどの不連続部分が存在するか否かを目視により検査したが、問題なかった。
絶縁層1としてはFR−4グレードのガラス織布基材エポキシ樹脂アンクラッド積層板(松下電工社製 品番R−1621)を用いた。この絶縁層1の厚みは0.06mmであった。次に、絶縁層1の両面に熱硬化性フィルム(松下電工社製 品番R−0996)を載置して接着層2を形成した。この接着層2の厚みは0.020mmであり、可視光線の平均透過率は85%であった。次に、接着層2の表面にポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(株式会社トチセン社製の品番T−UV)を載置して保護フィルム3を設けた。この保護フィルム3の厚みは0.038mmであり、可視光線の平均透過率は90%であり、軟化温度は120℃であった。また、保護フィルム3の表面粗度はRmax=0.5μm、Rz=0.3μmであった。上記の各層は真空ラミネータを用いて加熱圧締して積層してプリント配線板用基板Aとした。このプリント配線板用基板Aについて、保護フィルム3と接着層2との境界及び接着層2と絶縁層1との境界に、異物やボイドなどの不連続部分が存在するか否かを目視により検査したが、問題なかった。
次に、上記プリント配線板用基板Aを5枚積み重ねた後、その上にさらに厚み0.10mmのアルミニウム板を板状体30として配置し、その上からドリル加工によって直径0.2mmの貫通孔4を形成した。貫通孔4を形成したプリント配線板用基板Aについて、波長380nmの紫外線を照射して貫通孔4の外観検査(開通性の検査)を行った。上記保護フィルム3は上記波長の電磁波の透過率が10%であるので、貫通孔4とそれ以外の部分とのコントラストチェックを行うことができた。尚、コントラストチェックとは、貫通孔はUVが直接透過するため明るく、その他部分はUV光が遮蔽されるため暗くなることの明るさの比較で、孔形状、孔内壁の平滑性、孔内部の異物チェックなどを行うものである。
次に、保護フィルム3の表面から貫通孔4に対して導電ペースト(タツタ・システムエレクトロニクス社製の品番AE1875)5をスクリーン印刷法により充填印刷した後、保護フィルム3を接着層2から剥離し、露出した接着層2の表面に厚み18μmの銅箔を金属箔31として設けた。次に、真空プレスで温度180℃、圧力3MPa、時間120分で加熱加圧成形することにより、接着層2及び導電ペースト5を硬化させ、絶縁層1と金属箔31とを接着層2で接着して一体化すると共に導電ペースト5と貫通孔4をIVH32として形成することができる。次に、絶縁層1と接着した金属箔31にエッチングを含む回路形成工程を行うことによって、直径0.40mmのランドなどの回路パターン6を形成する。このようにして両表面に二層の回路パターン6を有するプリント配線板Bを形成した。このプリント配線板Bには、各層の境界に異物や不連続部分がなく、また、内蔵したIVH32の形状も安定していて、充填された導電ペースト5によって表層の回路パターン6、6間の導通性が確保されていると共に、IVH32とそのランドの位置合わせが良好なものであった。
(実施例2〜7及び比較例1)
表1に示した条件に変更した以外は、上記実施例1と同様にしてプリント配線板Bを作製した。この場合、実施例2〜7については実施例1と同様に、内蔵したIVH32の形状も安定していて、充填された導電ペースト5によって表層の回路パターン6、6間の導通性が確保されていると共に、IVH32とそのランドの位置合わせが良好なものであったが、比較例1はIVH32とそのランドの位置合わせが不良で導通性の確保が不充分であった。
表1に示した条件に変更した以外は、上記実施例1と同様にしてプリント配線板Bを作製した。この場合、実施例2〜7については実施例1と同様に、内蔵したIVH32の形状も安定していて、充填された導電ペースト5によって表層の回路パターン6、6間の導通性が確保されていると共に、IVH32とそのランドの位置合わせが良好なものであったが、比較例1はIVH32とそのランドの位置合わせが不良で導通性の確保が不充分であった。
尚、表1の「プリント基板判定」は、IVHの連結パターンを形成して、その導通抵抗値が10mΩ/ビア以下であることを良好(○)とし、それ以外は×とした。これは、IVH孔加工が不適の場合、ペーストがIVH内に適切に充填されず(形状が悪いとプレス時にIVHに不均一な圧力が掛かり上下の銅箔との密着が不安定になったり、孔内部にゴミが残っていたりするとペーストが途切れた状態で充填されるなどによって)導通劣化を引き起こすことの有無を判定している。
1 絶縁層
2 接着層
3 保護フィルム
4 貫通孔
5 導電ペースト
6 回路パターン
7 絶縁層
8 回路パターン
2 接着層
3 保護フィルム
4 貫通孔
5 導電ペースト
6 回路パターン
7 絶縁層
8 回路パターン
Claims (10)
- 絶縁層の両面に接着層を介して保護フィルムを積層し、保護フィルムの表面粗度がRmaxで0.5〜2.0μm又はRzで0.3〜1.5μmであることを特徴とするプリント配線板用基板。
- 保護フィルムの厚みが接着層の厚みよりも大きくすることを特徴とする請求項1に記載のプリント配線板用基板。
- 保護フィルムの厚みが絶縁層の厚みよりも小さくすることを特徴とする請求項1又は2に記載のプリント配線板用基板。
- 保護フィルムの軟化温度が100℃以上であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のプリント配線板用基板。
- 保護フィルムが可視光線を20%以上透過することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のプリント配線板用基板。
- 接着層が可視光線を20%以上透過することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のプリント配線板用基板。
- 保護フィルムが可視光線以外の電磁波を吸収することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のプリント配線板用基板。
- 請求項1乃至7のいずれかに記載のプリント配線板用基板の絶縁層に形成された貫通孔と、貫通孔に充填された導電ペーストと、絶縁層の両面に形成されて導電ペーストにより導通した回路パターンとを備えて成ることを特徴とするプリント配線板。
- 請求項8に記載のプリント配線板の表面に絶縁層を介して回路パターンを形成して成ることを特徴とする多層プリント配線板。
- 請求項1乃至7のいずれかに記載のプリント配線板用基板の保護フィルムと絶縁層とを貫通する貫通孔を形成した後、可視光線以外の電磁波を照射して貫通孔の開通性を検査することを特徴とするプリント配線板の検査方法。
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JP2011107072A (ja) * | 2009-11-20 | 2011-06-02 | Rion Co Ltd | 貫通孔の検査装置 |
CN102933023A (zh) * | 2011-08-11 | 2013-02-13 | Lg伊诺特有限公司 | 发光器件阵列和照明系统 |
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2005
- 2005-06-27 JP JP2005187229A patent/JP2007005732A/ja not_active Withdrawn
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