JP2001267695A - 折り曲げ可能な回路基板とその製造方法 - Google Patents

折り曲げ可能な回路基板とその製造方法

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JP2001267695A
JP2001267695A JP2000070199A JP2000070199A JP2001267695A JP 2001267695 A JP2001267695 A JP 2001267695A JP 2000070199 A JP2000070199 A JP 2000070199A JP 2000070199 A JP2000070199 A JP 2000070199A JP 2001267695 A JP2001267695 A JP 2001267695A
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健一 佐藤
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定夫 水野
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秀樹 林
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良典 酒井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 折り曲げ可能な基板において、低コストで高
信頼性、耐久性を有する品質のよい折り曲げ可能な回路
基板とその製造方法を提供する。 【解決手段】 基板折り曲げ部分に空隙部3が配置され
るように間隔をあけて配置された複数の絶縁体2と、上
記複数の絶縁体にまたがって配置されかつ上記複数の絶
縁体に保持される導電体1とを備えて、上記空隙部が上
記基板折り曲げ部分となるように回路基板が折り曲げ可
能となっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子機器などの回
路に用いられる、折り曲げ可能な回路基板とその製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器は例えば携帯電話に代表
されるように、小型、高機能化が進められ、部品自身の
小型化が行われ、それに伴い、回路基板上の配線密度の
向上が図られている。このため、回路基板は多層化、微
細配線化が行われ、より高密度な実装を可能にする形状
へと進行している。また、最終製品の多様化に伴って回
路基板にも多種多様な特性が求められており、特に可動
部分を持つ電気製品では回路基板に対して折り曲げ、屈
曲性が求められており、これによって接続部分の可動性
を確保している。回路基板上に形成される配線パターン
は、ガラスエポキシ基板や紙フェノール基板においては
未硬化の樹脂をシート状の基材(ガラスクロスや紙)に
含浸させたプリプレグと呼ばれる基板素材に対して銅箔
を熱プレスにより貼り合わせ、一度、いわゆる銅貼り板
の状態とした後、ドライフィルムを貼り、露光、現像、
エッチング、洗浄の工程を通って配線を完了させる。
【0003】一方、折り曲げ可能な基板(いわゆるフレ
キシブル基板)では一般にポリイミドフィルム上に銅箔
によって配線を形成し、必要な部分にカバーをかぶせて
基板の形状を確保するとともに屈曲性を実現している。
このような形態の回路基板は原材料が高価なため、基板
単価はガラスエポキシ基板や紙フェノール基板と比べて
かなり高価なものとなっている。このため、基板のレイ
アウトを工夫し、基板のワークサイズに対して少しでも
たくさんの基板がとれるように工夫をすることで基板単
価を低くする試みがなされてきた。
【0004】以下に、図面を参照しながら従来の回路基
板の製造方法について説明する。
【0005】図24は従来技術の回路基板の製造方法を
示す流れ図である。図24において、14は銅貼積層板
であり、全面銅箔を貼り合わせた状態となっている(図
24の(A)参照)。これに対し、層間の導通を望む所
に孔14aをあけ(図24の(B)参照)、孔14aの
内面に銅めっき14bを施した(図24の(C)参照)
後、銅貼積層板の最外層に対し、レジスト14cを形成
し、エッチングによって、配線パターン14dを形成し
ている(図24の(D)参照)。この際に絶縁体にガラ
スエポキシを用いればガラスエポキシ基板、ポリイミド
を用いればフレキシブル基板となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図24
に示すような従来の製造方法では、必要な部分以外にも
高価な材料を使用しなければならず、低コストが実現で
きないという問題を有しつつ、新たな基板やその製造方
法が見出せないというきわめて重大で深刻な課題を有し
ていた。
【0007】また、絶縁体に比較的安価なガラスエポキ
シなどを用いた場合には、絶縁体に屈曲性がないか、ヤ
ング率が高く所望の曲げが得られない、さらに剛性の必
要な部分と屈曲性が必要な部分が必要な場合には屈曲性
のある基板に対してガラスエポキシなどで補強をすると
いう工程が必要となり、製造コストを増大させるという
重大な課題を有していた。
【0008】本発明の目的は、上記問題点に鑑み、折り
曲げ可能な基板において、低コストで高信頼性、耐久性
を有する品質のよい折り曲げ可能な回路基板とその製造
方法を提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は以下のように構成する。
【0010】本発明の第1態様によれば、基板折り曲げ
部分に空隙部が配置されるように間隔をあけて配置され
た複数の絶縁体と、上記複数の絶縁体にまたがって配置
されかつ上記複数の絶縁体に保持される導電体とを備え
て、上記空隙部が上記基板折り曲げ部分となるように折
り曲げ可能な回路基板を提供する。
【0011】本発明の第2態様によれば、上記導電体は
電気信号を伝達するとともに、上記絶縁体は有機材料を
主成分とする第1の態様に記載の回路基板を提供する。
【0012】本発明の第3態様によれば、上記空隙部
は、上記基板折り曲げ時に、上記空隙部を挟んで隣接す
る上記複数の絶縁体同士が接触しないような大きさに形
成されている第1又は2の態様に記載の回路基板を提供
する。
【0013】本発明の第4態様によれば、上記空隙部は
V字溝である第1〜3のいずれか1つの態様に記載の回
路基板を提供する。
【0014】本発明の第5態様によれば、上記導電体の
上記空隙部に面する側とは反対側に、フィルム状の絶縁
体を備えるようにした第1〜4のいずれか1つの態様に
記載の回路基板を提供する。
【0015】本発明の第6態様によれば、上記導電体の
上記空隙部に面する側に、フィルム状の絶縁体を備える
ようにした第1〜3,5のいずれか1つの態様に記載の
回路基板を提供する。
【0016】本発明の第7態様によれば、基板折り曲げ
部分に薄肉部が配置される絶縁体と、上記絶縁体の上記
薄肉部にまたがって配置されかつ上記絶縁体に保持され
る導電体とを備えて、上記薄肉部が上記基板折り曲げ部
分となるように折り曲げ可能な回路基板を提供する。
【0017】本発明の第8態様によれば、基板折り曲げ
部分に、屈曲性を有する屈曲性絶縁体が配置される絶縁
体と、上記絶縁体の上記屈曲性絶縁体にまたがって配置
されかつ上記絶縁体に保持される導電体とを備えて、上
記屈曲性絶縁体が上記基板折り曲げ部分となるように折
り曲げ可能な回路基板を提供する。
【0018】本発明の第9態様によれば、絶縁体のシー
トに導電体のシートを貼り付けた後、上記導電体を所定
の形状に加工し、上記絶縁体の基板折り曲げ部分を除去
して空隙部を形成することにより、上記空隙部が上記基
板折り曲げ部分となるように折り曲げ可能な回路基板の
製造方法を提供する。
【0019】本発明の第10態様によれば、基板折り曲
げ部分に空隙部が形成された絶縁体のシートに導電体の
シートを貼り付けた後、上記導電体を所定の形状に加工
することにより、上記空隙部が上記基板折り曲げ部分と
なるように折り曲げ可能な回路基板の製造方法を提供す
る。
【0020】本発明の第11態様によれば、上記空隙部
は上記絶縁体の上記基板折り曲げ部分をレーザ光線によ
り切除することにより形成され、上記絶縁体の上記基板
折り曲げ部分の初期の厚さから所定厚さまでは、上記導
電体に損傷を与える程度に大きなレーザ出力でレーザ光
線を上記絶縁体に照射して切除を行い、上記所定厚さに
到達したのちは、上記導電体に損傷を与えない程度に小
さなレーザ出力でレーザ光線を上記絶縁体に照射して切
除を行うようにした第9の態様に記載の回路基板の製造
方法を提供する。
【0021】本発明の第12態様によれば、上記空隙部
は、上記基板折り曲げ時に、上記空隙部を挟んで隣接す
る上記複数の絶縁体同士が接触しないような大きさに形
成されている第9〜11のいずれか1つの態様に記載の
回路基板の製造方法を提供する。
【0022】本発明の第13態様によれば、上記導電体
の上記空隙部に面する側とは反対側に、フィルム状の絶
縁体を形成するようにした第9〜12のいずれか1つの
態様に記載の回路基板の製造方法を提供する。
【0023】本発明の第14態様によれば、上記導電体
の上記空隙部に面する側に、フィルム状の絶縁体を形成
するようにした第9〜13のいずれか1つの態様に記載
の回路基板の製造方法を提供する。
【0024】本発明の第15態様によれば、上記フィル
ム状の絶縁体は、上記導電体に貼り付けられて形成され
る第13又は14の態様に記載の回路基板の製造方法を
提供する。
【0025】本発明の第16態様によれば、上記フィル
ム状の絶縁体は、絶縁性有機材料を印刷することによ
り、上記導電体に形成される第13又は14の態様に記
載の回路基板の製造方法を提供する。
【0026】本発明の第17態様によれば、絶縁体のシ
ートに導電体のシートを貼り付けた後、上記導電体を所
定の形状に加工し、上記絶縁体の基板折り曲げ部分を薄
肉部を形成することにより、上記薄肉部が上記基板折り
曲げ部分となるように折り曲げ可能な回路基板の製造方
法を提供する。
【0027】本発明の第18態様によれば、上記基板折
り曲げ部分に上記空隙部が形成された上記複数枚の絶縁
体のシートに、上記導電体のシートを貼り付けた後、加
熱プレスし、その後、上記導電体を所定の形状に加工す
るようにした第10の態様に記載の回路基板の製造方法
を提供する。
【0028】本発明の第19態様によれば、上記絶縁体
の切断時において使用する上記レーザ光線は、炭酸ガス
レーザ又はYAGレーザのレーザ発振源から発せられた
ものである第11の態様に記載の回路基板の製造方法を
提供する。
【0029】本発明の第20態様によれば、上記絶縁性
有機材料を印刷するとき、上記回路基板が載置されるス
テージの突起部で上記導電体を支えながら、上記導電体
の上記空隙部に面する側とは反対側の面上で印刷ヘッド
により上記有機材料を移動させて、上記フィルム状の絶
縁体を上記導電体に形成させる第16の態様に記載の回
路基板の製造方法を提供する。
【0030】本発明の第21態様によれば、上記ステー
ジの上記突起部の上記導電体との接触面は、上記絶縁性
有機材料とはなじみの悪い材料で構成されて、上記絶縁
性有機材料が上記接触面に残りにくくしている第20の
態様に記載の回路基板の製造方法を提供する。
【0031】本発明の第22態様によれば、基板折り曲
げ部分に空隙部が形成された複数枚の絶縁体のシート
に、架橋反応前の屈曲性絶縁体用シートを配置し、導電
体のシートを上記屈曲性絶縁体用シートの上に配置し、
上記屈曲性絶縁体用シートの架橋温度未満の温度で加熱
しつつ、上記導電体と上記絶縁体とを加圧して貼り合わ
せて、上記屈曲性絶縁体用シートを軟化させて上記空隙
部内に流入させ、その後、上記屈曲性絶縁体用シートの
架橋温度以上の温度で加熱して、上記空隙部内に流入し
た上記屈曲性絶縁体用シートの架橋反応を完了させて屈
曲性絶縁体を形成し、その後、上記導電体を所定の形状
に加工することにより、上記屈曲性絶縁体が上記基板折
り曲げ部分となるように折り曲げ可能な回路基板の製造
方法を提供する。
【0032】本発明の第23態様によれば、上記屈曲性
絶縁体用シートを軟化させて上記空隙部内に流入させる
とき、上記絶縁体のシートと上記屈曲性絶縁体用シート
との周囲に流れ止め用枠を配置して上記空隙部以外の部
分に上記屈曲性絶縁体用シートが流れるのを防止する第
22の態様に記載の回路基板の製造方法を提供する。
【0033】本発明の第24態様によれば、第9〜23
のいずれか1つの態様に記載の回路基板の製造方法によ
り製造される折り曲げ可能な回路基板を提供する。
【0034】本発明の第25態様によれば、上記導電体
は光ピックアツプ部品用の回路を構成する第1〜8のい
ずれか1つの態様に記載の光ピックアツプ部品用の折り
曲げ可能な回路基板を提供する。
【0035】本発明の第26態様によれば、第9〜23
のいずれか1つの態様に記載の回路基板の製造方法によ
り製造され、上記導電体は光ピックアツプ部品用の回路
を構成する光ピックアツプ部品用の折り曲げ可能な回路
基板を提供する。
【0036】
【発明の実施の形態】以下に、本発明にかかる実施形態
を図面に基づいて詳細に説明する。
【0037】(第1実施形態)以下、本発明の第1実施
形態における回路基板とその製造方法及び製造装置につ
いて、図面を参照しながら説明する。
【0038】図1は本発明の第1実施形態における折り
曲げ可能な回路基板21の構成を示すものである。図1
において、1は例えば電気信号を伝達する導電体、2は
例えば有機材料を主成分とする絶縁体、3は絶縁体2間
の空隙部であって、これらより構成される基板21を折
り曲げる際に、絶縁体2が干渉して折り曲げを妨げない
ように、絶縁体2の干渉する可能性の有る部分(基板折
り曲げ部分)に、空隙部3が設けられている。導電体1
は絶縁体2によって保持されており、基板自身の剛性は
絶縁体2によって与えられる。導電体1の具体例として
は、金、銅、又は、アルミニウムなどより構成され、よ
り具体的には、導電体本体として厚さ10μmの銅の表
面に酸化防止用の厚さ1μmの金を形成したものが好ま
しい。銅は、曲げ加工性がよく安価であるため好まし
く、第1実施形態では、導電体1の本体として圧延銅箔
を使用する。絶縁体2の具体例としては、厚さ100μ
mのアラミド繊維エポキシ樹脂が好ましい。
【0039】よって、基板21の全体の屈曲性は、絶縁
体2の無い部分である絶縁体2の空隙部3と導電体1と
によって与えられる構成となっている。電気信号の導通
は導電体1で行われており、屈曲性もまた導電体1の塑
性によって得られる。本第1実施形態では、導電体1と
して圧延銅箔を用いたが、ピンホールなどの不良の心配
がなければ電解銅箔でもかまわない。また、所望の屈曲
性が得られるのであれば、導電体1の厚みは規制されな
い。また、絶縁体2に空隙部3を形成する代わりに、屈
曲性が得られれば、屈曲性を得たい所望の部分の絶縁体
2の厚みを、所望の量だけ薄くするだけでもかまわな
い。
【0040】以上のように構成された折り曲げ可能な回
路基板について、以下、図2を用いてその製造方法につ
いて説明する。
【0041】まず、図2は第1実施形態の上記回路基板
21の製造方法の工程を示す模式図であって、1は導電
体、2は絶縁体、3は空隙部である。
【0042】図2の(B)に示す第1工程は、図2の
(A)に示す導電体1のシートを絶縁体2のシートに加
熱プレスによって貼り合わせる工程である。
【0043】図2の(C)に示す第2工程は、絶縁体2
のシートに貼り付けられた導電体1のシートをエッチン
グによって配線パターンとして形成する工程である。
【0044】図2の(D)に示す第3工程は、所望の部
分に屈曲性を持たせるための空隙部3を作成する工程で
ある。絶縁体2において、絶縁体2が干渉して折り曲げ
を妨げないように、絶縁体2の干渉する可能性の有る部
分(基板折り曲げ部分)に空隙部3が形成される。
【0045】図2の(E)に示す第4工程は、作成され
た空隙部3を利用して、絶縁体2が干渉して折り曲げを
妨げることなく、例えば大略90度に容易にかつ円滑に
基板を折り曲げる工程である。ここでは、絶縁体2が外
側に、導電体1が内側に位置するように折り曲げる。た
だし、屈曲に必要な空隙部3が確保できるのであれば、
絶縁体2を切断した後、導電体1に切断した絶縁体2を
貼り付けて、図2の(E)のような折り曲げ状態を形成
するようにしてもよい。
【0046】1つの実例として、空隙部3の間隔が0.
5mmのとき、導電体1は半径0.5mmから1.0m
m程度の円に沿って折り曲げることができる。
【0047】以上のような工程で製造される折り曲げ可
能な回路基板の製造方法において、空隙部3を与える図
2の(D)に示す第3工程で用いる製造装置について、
以下、図3を用いて説明する。
【0048】まず、図3は第1実施形態の回路基板21
の製造方法の工程のうち、第3工程である絶縁体2を切
断する工程を示した模式図である。ここでは、レーザ切
断装置を使用して、レーザ切断装置のレーザ発振源35
から発射されるレーザ光線26を集光レンズ4によって
絶縁体2上に集光し、集光されたレーザ光線26は、絶
縁体2を除去しながら導電体1へ向かって進んでいく。
絶縁体2を除去する速度はレーザ光線26のパワーの分
布に比例する。このため、レーザ光線26の光軸近傍が
もっとも早く導電体1に到着することになる。レーザの
出力が強い場合は、この後、レーザ光線26は導電体1
を除去し始めることになるため、適切な出力調整をする
ことが必要である。例えば、絶縁体2がアラミド繊維エ
ポキシ樹脂の場合には、レーザ光線26の照射により1
00μm/0.1秒以下で絶縁体2が除去できるように
レーザの出力を調整する。このようなレーザの出力調整
によって、絶縁体2は除去するが導電体1には損傷を与
えないようにすることができるため、回路基板21の信
頼性を著しく向上させることができる。通常、絶縁体2
の厚みは薄くとも0.1mm程度あるためレーザ光線2
6の焦点深度、基板21の温度上昇など留意すべき項目
はあるが、絶縁体2にガラスなどの加工しにくい成分が
含まれていない場合はほとんど検討する必要はない。レ
ーザ光線26の発射源は産業上安価な炭酸ガスやYAG
が低コスト製造のためには望ましいが、絶縁体2が完全
に有機物の場合、採算が取れるのであればエキシマレー
ザがもっとも望ましい。
【0049】以下に、レーザの出力の調整の仕方につい
て説明する。
【0050】例えば、一例として、図11に示すよう
に、ガラスエポキシ製の絶縁体2の場合には、加工開始
直後は、銅製の導電体1に損傷を与えるレーザ出力P3
よりも大きなレーザ出力P1でもって、迅速に絶縁体2
の除去作業を開始する。そして、絶縁体2の厚さが当初
の厚さT1から所定の厚さT2まで薄くなると、レーザ
出力をP1から、銅製の導電体1には損傷を与えない程
度のP2まで低下させて、残りの厚さT2の絶縁体2の
除去を行う。この場合、レーザが絶縁体2を貫通して銅
製の導電体1に照射されても、レーザ出力P2が銅製の
導電体1には損傷を与えない程度に小さいものであるた
め、銅製の導電体1には損傷を与えることがない。この
ようにすれば、絶縁体2を除去作業を開始した直後は、
大きな出力で迅速に除去作業が行うことができて生産性
を上げることができる一方、導電体1を損傷しそうな程
度まで絶縁体2が薄くなると、レーザの出力を小さくし
て、万が一、導電体1に照射されても、導電体1を損傷
させないようにすれば、安全かつ確実に絶縁体2の除去
作業を行うことができる。
【0051】なお、後述するように、絶縁体2を完全に
除去する代わりに、空隙部3を形成すべき部分に薄肉部
(図14の2gの薄肉部参照)を形成する場合には、絶
縁体2の厚さが当初の厚さT1から所定の厚さT2まで
薄くなると、レーザ出力を停止させて、所定の厚さT2
の絶縁体2を残すようにすればよい。
【0052】また、他の例として、図12に示すよう
に、紙フェノール製の絶縁体2の場合には、銅製の導電
体1に損傷を与えるレーザ出力P3よりも小さなレーザ
出力P4により、厚さT4の絶縁体2を除去するように
すればよい。レーザ出力P4を照射する時間は、厚さT
4の絶縁体2が完全に除去できると理論上考えられる時
間より少し長めにすることにより、より確実にかつ完全
に、絶縁体2を除去することができる。
【0053】以上のように、第1実施形態によれば、回
路基板21を屈曲させたい部分の絶縁体2に空隙部3設
けることにより、絶縁体2同士が相互に接触することな
く、容易にかつ円滑に回路基板21を屈曲させることが
可能となる。
【0054】また、絶縁体2に空隙部3を設ける工程
を、絶縁体2と導電体1を貼り付けたのち、エッチング
を導電体1に施すことなどにより配線を形成した後、絶
縁体2を切断することで行う製造方法を用いることによ
り、低コストで、折り曲げ可能な回路基板21を作成す
ることができる。
【0055】さらに、絶縁体2の切断工程に用いる設備
としてレーザ切断装置を用いることによって、導電体1
に損傷を与えることなく、レーザ光線26により絶縁体
2のみを切断することが可能となるため、信頼性の高い
折り曲げ可能な回路基板21を製造することができる。
【0056】なお、上記第1実施形態の第1変形例とし
て、図4に示すように、導電体1のシートに予め空隙部
3を形成するための穴を形成しておくようにしてもよ
い。一般に、レーザ加工は微細加工に適しているため、
特に、1mm以上の大きな穴を形成したい場合には、レ
ーザ加工よりも、予め形成しておくほうが全体としての
生産効率が良い。具体的には、以下のとおりである。
【0057】まず、図4の(A)に示すように、絶縁体
2が干渉して折り曲げを妨げないように、絶縁体2の干
渉する可能性の有る部分(基板折り曲げ部分)に空隙部
3が形成されるように、あらかじめ所望の穴2aを有す
る絶縁体2のシートと、導電体1のシートとを用意す
る。
【0058】図4の(B)に示す第1工程は、図4の
(A)に示す導電体1のシートを絶縁体2のシートに加
熱プレスによって貼り合わせる工程である。
【0059】図4の(C)に示す第2工程は、絶縁体2
のシートに貼り付けられた導電体1のシートをエッチン
グによって配線パターンとして形成する工程である。
【0060】図4の(D)に示す第3工程は、空隙部3
を利用して、絶縁体2が干渉して折り曲げを妨げること
なく、大略90度に容易にかつ円滑に折り曲げる工程で
ある。
【0061】このような第1変形例によれば、絶縁体2
のシートに予め穴2aが形成されているため、空隙部形
成工程を省くことができる。
【0062】上記第1実施形態では、絶縁体2が外側
に、導電体1が内側に位置するように折り曲げている
が、これに限られるものではなく、上記第1実施形態の
第2変形例として、図5〜図9に示すように、絶縁体2
が内側に、導電体1が外側に位置するように折り曲げる
ようにしてもよい。すなわち、図5の(A)及び(B)
に示すように、空隙部3を挟んだ2枚の絶縁体2のシー
トにまたがるようにして、導電体1を帯状に複数本隙間
を空けて配置する。そして、図6に示すように、筐体2
5の連続して90度に屈曲している2つの面において、
2枚の絶縁体2のシートを、2枚の絶縁体2のシート間
の空隙部3が筐体25の角部に位置するように配置し
て、上記基板31を折り曲げて、筐体25にビスなどの
固定具で固定して上記基板31が筐体25に対して相対
的に移動しないようにする。図8及び図9は、より具体
的に、上記基板31を光ピックアップ部品24の対物レ
ンズ23を有する筐体27に固定して、その導電体1に
コネクタ22を接続している状態を示す。図8及び図9
において、矢印Aの部分が屈曲している部分であり、内
側に空隙部3が位置しているため、絶縁体2が干渉せ
ず、折り曲げを妨げないようになっている。
【0063】また、さらに、絶縁体2が外側に、導電体
1が内側に位置するように折り曲げるとき、図10に示
すようにさらに大きく(例えば、大略180度)曲げ
て、導電体同士が接触する可能性がある場合には、例え
ば2mm程度の保護用絶縁シート28を間に挟み込むこ
とにより、導電体1同士の短絡を防止することもでき
る。
【0064】また、上記第1実施形態の別の変形例とし
て、上記第1実施形態のように絶縁体2を断面矩形状に
切除して空隙部3を形成するものに限らず、任意の断面
形状に切除するようにしてもよい。例えば、図13
(A)に示すように、絶縁体2が干渉して折り曲げを妨
げないように、絶縁体2の干渉する可能性の有る部分
(基板折り曲げ部分)にV字溝3aを形成するようにし
てもよい。このようにすれば、図13(B)に示すよう
に、180度未満で90度を越える鈍角程度まで基板を
折り曲げても何ら問題はない。また、このV字溝3aは
1個に限らず、任意の個数だけ設けるようにしてもよ
い。例えば、図14に示すように、このV字溝3aの両
側にさらにV字溝3bをそれぞれ形成することにより、
より円滑にかつ90度以下の鋭角まで基板を折り曲げら
れるようにしてもよい。また、V字溝3aの形状は、大
略同一のものを複数設けたり、異なる大きさのV字溝を
設けるようにしてもよい。なお、V字溝を形成する工程
は、図2のように導電体1を配置した後でもよいし、図
4のように導電体1を配置する前に形成するようにして
もよい。なお、このV字溝は、3aとして示すように、
絶縁体2を完全に貫通する程度まで深いものに限らず、
3bとして示すように、絶縁体2を完全には貫通せずに
薄肉部2gを残す程度までしか形成しないものでもよ
い。
【0065】(第2実施形態)以下、本発明の第2実施
形態における回路基板とその製造方法及び製造装置につ
いて、図面を参照しながら説明する。第2実施形態が第
1実施形態と大きく異なる点は、折り曲げ部分に位置す
る導電体1の所望の面を絶縁層で被覆することである。
【0066】図15は本発明の第2実施形態の折り曲げ
可能な回路基板32の構成を示すものである。図15に
おいて、1は一例としての圧延銅箔製の導電体、2は絶
縁体、3は空隙部、5は例えば導電体1の圧延銅箔の厚
み以下のポリイミドなどのフィルム状絶縁体、6は接着
剤であって、これらより構成される基板32を折り曲げ
る際に、絶縁体2が干渉して折り曲げを妨げないよう
に、絶縁体2の干渉する可能性の有る部分(基板折り曲
げ部分)に空隙部3が設けられている。導電体1は絶緑
体2によって保持されており、基板32自身の剛性は絶
縁体2によって与えられる。屈曲性は導電体1と空隙部
3によって与えられる構成となっている。電気信号の導
通は導電体1で行われており、屈曲もまた導電体1の塑
性によって得られる。導電体1の具体例及び絶縁体2の
具体例としては第1実施形態と同様なものがそれぞれ使
用できる。
【0067】上記回路基板32を折り曲げて製品内に組
み込む際に、導電体1が他の部品と接触の可能性がある
場合には、上記他の部品が導体、不導体にかかわらず、
導電体1との接触によって導電体1の磨耗や亀裂を発生
させることになるため、これを防止するために、上記他
の部品に接触する可能性がある導電体1の面に、フィル
ム状絶縁体5を配置する。このフィルム状絶縁体5の存
在によって、これらのトラブルを未然に防ぐことができ
るようにしている。
【0068】なお、上記第2実施形態で、導電体1の例
として圧延銅箔を用いたが、ピンホールなどの不良の心
配がなければ電解銅箔でもかまわない。フィルム状絶縁
体5を基板32に貼り付ける工法を取る場合には、フィ
ルム状絶縁体5を絶縁性接着剤6によって導電体1の所
望の面に貼り付けるとよい。また、所望の屈曲性が得ら
れるのであれば、導電体1の厚みは規制されないのは第
1実施形態と同様である。フィルム状絶縁体5の具体例
としては、PETフィルム、ポリイミドフィルム、導電
体が100μm程度のとき、厚みは60μm程度の日東
電工株式会社製のポリイミドテープ(NITTO TA
PE)などが使用できる。
【0069】以上のように構成された折り曲げ可能な回
路基板32について、以下、図16を用いてその製造方
法の一例について説明する。
【0070】まず、図16は本発明の第2実施形態の回
路基板32の製造方法の工程を示す模式図であって、1
は導電体、2は絶縁体、3は空隙部である。
【0071】図16(B)に示す第1工程は、上記第1
実施形態と同様に、図16(A)に示す導電体1のシー
トを絶縁体2のシートに加熱プレスによって貼り合わせ
る工程である。
【0072】図16(C)に示す第2工程は、上記第1
実施形態と同様に、絶縁体2のシートに貼り付けられた
導電体1のシートをエッチングによって配線パターンと
して形成する工程である。
【0073】図16(D)に示す第3工程は、上記第1
実施形態と同様に、所望の部分に屈曲性を持たせるため
の空隙部3を作成する工程である。絶縁体2において、
絶縁体2が干渉して折り曲げを妨げないように、絶縁体
2の干渉する可能性の有る部分(基板折り曲げ部分)に
空隙部3が形成される。
【0074】図16(E)に示す第4工程は、空隙部3
の導電体1との反対側(図16(E)では導電体1の上
面側、言い換えれば、上記空隙部3に面する側とは反対
側)にフィルム状絶縁体5を配置する工程である。
【0075】図16(F)に示す第5工程は、作成され
た空隙部3を利用して、絶縁体2が干渉して折り曲げを
妨げることなく、例えば大略90度に容易にかつ円滑に
基板32を折り曲げる工程である。ここでは、絶縁体2
が外側に、導電体1が内側に位置するように折り曲げ
る。ただし、折り曲げに必要な空隙部3が確保できれ
ば、絶縁体2を切断した後、導電体1に貼り付けたの
ち、フィルム状絶縁体5を配置してもよい。あるいは、
所望の折り曲げ性(屈曲性)が得られれば、空隙部3に
面する側にフィルム状絶縁体5を配置して折り曲げるよ
うにしてもよい(図16(G)及び(H)参照)。
【0076】以上のような工程で製造される折り曲げ可
能な回路基板32の製造方法において、フィルム状絶縁
体5を与える第3の工程で用いる製造装置について、以
下、図17を用いて説明する。
【0077】まず、図17は上記第2実施形態の回路基
板の製造装置とそれによる製造工程の詳細を示すもの
で、7はスキージなどの印刷ヘッド、8は絶縁性有機材
料などより構成されるインク状絶縁体、9はステージで
あって、ステージ9は回路基板32の導電体1を下側か
ら支えるような凹凸形状になっており、ステージ9の突
起部9aの表面はインク状絶縁体8となじみの悪い(表
面張力のため相溶性が悪い)もので形成されている。よ
って、ステージ9の突起部9aの表面は、例えば、セラ
ミック、ポリテトラフルオロエチレン、フロロカーボン
などで構成されている。
【0078】図17(A)に示す第1工程では、回路基
板32に対してインク状絶縁体8を印刷、塗布する。こ
の第1工程においては、図17(A)のA1の領域に対
してインク状絶縁体8を印刷、塗布することによって、
図16(E)に示すように基板32の導電体側(図16
(E)において導電体1の上面側)にフィルム状絶縁体
8を配置することができる。一方、図17(A)のB1
の領域に対してインク状絶縁体8を印刷、塗布すること
によって、隣接する導電体1間の隙間41から空隙部3
側にインク状絶縁体8が、図18の矢印40に示すよう
に、押し込まれることにより、図16(G)に示すよう
に基板32の絶縁体側(図16(G)において導電体1
の下面側)にフィルム状絶縁体8を配置することができ
る。
【0079】その後、図17(B)に示す第2工程に
て、ステージ9から回路基板32を引き剥がす。
【0080】次いで、図17(C)に示す第3工程に
て、インク状絶縁体8を乾燥又は加熱することにより、
フィルム状絶縁体5の形成を完了することができる。
【0081】なお、図17(B)及び図17(C)で
は、図17(A)のB1の領域に対してインク状絶縁体
8を印刷、塗布することによって、隣接する導電体1間
の隙間41から空隙部3側にインク状絶縁体8が押し込
まれることにより、図16(G)に示すように基板32
の絶縁体側(図16(G)において導電体1の下面側)
にフィルム状絶縁体8を配置する状態について図示した
ものである。
【0082】以上のように第2実施形態によれば、絶縁
体2同士の空隙部3内の導電体1の面あるいは絶縁体側
の導電体1の面にフィルム状絶縁体5を配置した構成を
採ることによって、他の部品が導電体1に接触するなど
したときの導電体1への損傷を防止することが可能とな
り、耐久性の高い折り曲げ可能な回路基板32を得るこ
とができる。また、フィルム状絶縁体5を配置する工程
において、印刷によってこれを配置する製造方法を用い
れば、印刷範囲を変更することによって所望の位置にフ
ィルム状絶縁体5を配置することが可能となり、製造リ
ードタイムを短く、フィルム状絶縁体5を安価に配置す
ることが可能となる。さらに、フィルム状絶縁体8を印
刷によって行う設備のステージ9が、導電体1を支える
突起部9aを持ち、インク状絶縁体8となじみが悪いも
ので表面が構成されていることにより、第2工程におい
てインク状絶縁体8がステージ9に付着する量を最低限
に押さえることができ、インク状絶縁体のにじみが少な
く、製造歩留まりを向上させることができる。さらに、
スキージなどの印刷ヘッド7の角度や速度を調整するこ
とによって、第3工程において形成されるフィルム状絶
縁体8の厚みや面積をより精度よく制御できるようにな
る。
【0083】(第3実施形態)以下、本発明の第3実施
形態における回路基板とその製造方法及び製造装置につ
いて、図面を参照しながら説明する。第3実施形態が第
1及び第2実施形態と大きく異なる点は、空隙部3を形
成する代わりに、屈曲性絶縁体を備えて、衝撃力が導電
体1に作用しても導電体1が損傷しにくくすることであ
る。
【0084】図19は本発明の第3実施形態の折り曲げ
可能な回路基板の構成を示すものである。図19におい
て、1は導電体、2は絶縁体、10は屈曲性絶縁体であ
って、これらより構成される基板32を折り曲げる際
に、絶縁体2が干渉して折り曲げを妨げないように、絶
縁体2の干渉する可能性の有る部分(基板折り曲げ部
分)に屈曲性絶縁体10が配置されている。
【0085】屈曲性絶縁体10の具体例としては、衝撃
力を吸収しやすい、アラビアゴム、又は、商品名「エピ
コート871」(油化シェルエポキシ株式会社製)など
が使用できる。導電体1は絶縁体2によって保持されて
おり、基板自身の剛性は絶縁体2によって与えられる。
本第3実施形態でも、導電体1として圧延銅箔を用いた
が、ピンホールなどの不良の心配がなければ電解銅箔で
もかまわない。導電体1の具体例及び絶縁体2の具体例
としては第1実施形態と同様なものがそれぞれ使用でき
る。また、所望の屈曲性が得られるのであれば、導電体
1の厚みは規制されないのは先の実施形態と同様であ
る。
【0086】以上のように構成された折り曲げ可能な回
路基板について、以下、図20を用いてその製造方法に
ついて説明する。
【0087】まず、図20は本発明の第3実施形態の回
路基板の製造方法の工程を示す模式図であって、1は導
電体、2は絶縁体、3は空隙部、11は化学反応を起こ
す前(架橋反応を生じさせるための加熱前)の屈曲性絶
縁体である。図20(A)に示されるように、化学反応
前の屈曲性絶縁体用シート11は絶縁体2のシートと密
着して配置されており、これを複数枚用意し、屈曲性絶
縁体用シート11の上に導電体1を配置する。このと
き、所望の屈曲部すなわち絶縁体2の干渉する可能性の
有る部分(基板折り曲げ部分)には、予め空隙部3を設
けて配置する。
【0088】次いで、図20(B)に示されるように、
導電体1のシートと絶縁体2のシートを加熱プレスにて
貼り合わせる際に、化学反応前の屈曲性絶縁体用シート
11はその流動性のために空隙部3に流入する。このと
きの加熱温度は、屈曲性絶縁体用シート11の架橋温度
未満とする。
【0089】その後、加熱温度を屈曲性絶縁体用シート
11の架橋温度以上に上昇させて、図20(C)に示さ
れるように、加熱プレスによって化学反応が終了し、空
隙部3に流入した化学反応前の屈曲性絶縁体用シート1
1は加熱により化学反応すなわち架橋反応を終了して屈
曲性絶縁体10に変化し、空隙部3のあったところが図
20(D)に示されるように屈曲性絶縁体10に置き換
わり、所望の部分のみ屈曲性を持つ回路基板を得ること
ができる。以下、配線パターンを形成する工程は、第1
及び第2実施形態と同様である。
【0090】以上のような工程で製造される折り曲げ可
能な回路基板の製造方法において、空隙部3に化学反応
前の屈曲製絶縁体11を流し込む工程の製造装置につい
て、以下、図21を用いて説明する。
【0091】まず、図21及び図22は本発明の第3実
施形態の回路基板の製造装置の模式図及び平面図を示す
もので、1は導電体、2は絶縁体、3は空隙部、11は
化学反応を起こす前の屈曲性絶縁体、12は製造装置内
の流れ止め用矩形枠、13は加熱プレス装置の上下のプ
レス盤である。
【0092】以上のように構成された折り曲げ可能な回
路基板の製造装置について、以下、その動作を説明す
る。
【0093】絶縁体2のシートと密着して配置された化
学反応前の屈曲性絶縁体用シート11のシートを、所望
の位置で分離して空隙部3を形成するようにして、下側
のプレス盤13上に配置する。次いで、絶縁体2と屈曲
性絶縁体用シート11との周囲に流れ止め用矩形枠12
を配置し、絶縁体2の上面に導電体1のシートを配置す
る。さらに、その導電体1のシートの上方には、上側の
プレス盤13が位置するようにする。
【0094】まず、上下のプレス盤13によって導電体
1、絶縁体2、化学反応前の屈曲性絶縁体用シート11
を挟み込み、加熱を開始する。その後、十分温度が上昇
して化学反応前の屈曲性絶縁体用シート11が流動性を
持つようになってから、上下のプレス盤13によって、
導電体1、絶縁体2、化学反応前の屈曲性絶縁体用シー
ト11の圧縮を開始する。圧縮された化学反応前の屈曲
性絶縁体用シート11は絶縁体2と導電体1の間から逃
げ出すように流動し、流れ止め用矩形枠12と空隙部3
の方向に流出する。しかしながら流れ止め用矩形枠12
によって、この方向に流出しようとする化学反応前の屈
曲性絶縁体用シート11の流動を阻止し、空隙部3へ流
し込む働きをする。その後、さらに加熱して化学反応す
なわち架橋反応を十分進行させ、屈曲性絶縁体10に変
化させると同時に導電体1と絶縁体2を接着させる。続
いて、上下のプレス盤13を徐々に冷却した後、プレス
盤13を開いて回路基板を取り出すことで、所望の部分
にのみ屈曲性を持たせた回路基板を得ることができる。
【0095】以上のように第3実施形態によれば、所望
の部分のみ絶縁体が屈曲性を持つことで基板の折り曲げ
信頼性を向上させることができるとともに、任意の部分
にのみ剛性を持たせることができるため、低コストで折
り曲げ可能な基板を得ることができる。また、加熱プレ
スすることによって、基板の任意の部分に屈曲性絶縁体
10を形成することができるため、安価に、耐久性のあ
る折り曲げ可能な回路基板を製造することができる。ま
た、加熱プレスの際に流れ止めを設けた製造設備を用い
ることによって、製造歩留まりを向上させることが可能
となり、低コストで折り曲げ可能な回路基板を製造する
ことが可能となる。
【0096】なお、図23に示すように、必要に応じ
て、絶縁体を全て屈曲性絶縁体10により構成するよう
にしてもよい。
【0097】なお、本発明は上記実施形態に限定される
ものではなく、その他種々の態様で実施できる。例え
ば、上記様々な実施形態のうちの任意の実施形態を適宜
組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏す
るようにすることができる。
【0098】
【発明の効果】本発明において、絶縁体の基板折り曲げ
部分に、空隙部や屈曲性絶縁体や薄肉部などが配置され
るようにして、上記空隙部などが上記基板折り曲げ部分
となるように回路基板を折り曲げ可能とするものであ
る。従って、従来の製造プロセスを大幅に変更させるこ
となく、基板の必要な部分のみに屈曲性を持たせること
ができ、低コストな折り曲げ可能な回路基板を得ること
ができる。
【0099】また、本発明において、回路基板の基板折
り曲げ部分に、保護フィルムとして機能するフィルム状
の絶縁体を導電体に備えるようにする場合には、折り曲
げ部分の導電体が他の構成部材とこすれあった場合で
も、導電体に直接ダメージを与えることがなく、屈曲部
分の導通の信頼性を向上させることが可能となる。
【0100】また、本発明において、回路基板の折り曲
げ部分に屈曲性のある絶縁体を備える場合には、繰り返
しの折り曲げに絶えることが可能となり、回路基板の折
り曲げ信頼性を向上させることが可能となる。
【0101】また、本発明においては、絶縁体のシート
に導電体のシートを貼り付けた後、上記導電体を所定の
形状に加工し、上記絶縁体の基板折り曲げ部分を除去し
て空隙部を形成するか、又は、基板折り曲げ部分に空隙
部が形成された絶縁体のシートに導電体のシートを貼り
付けた後、上記導電体を所定の形状に加工するようにし
ている。従って、折り曲げが必要な部分のみに屈曲性を
与えられるだけでなく、折り曲げ部分の変更が容易にな
り、設計変更や製品のロット変更にもすばやく対応する
ことが可能となり、製造リードタイムと製造コストを低
減させることが可能となる。
【0102】また、本発明において、上記フィルム状の
絶縁体は、絶縁性有機材料を印刷することにより、又
は、フィルム状の絶縁体を上記導電体に貼り付けたりす
ることにより、上記フィルム状の絶縁体を上記導電体に
形成している場合には、折り曲げ部分のみに保護フィル
ムとして機能する上記フィルム状の絶縁体を配置するこ
とが可能となり、信頼性、耐久性を得ることができるだ
けでなく、高価な耐久性のある部材を必要以上に使用す
る必要がなくなるため、回路基板の製造コストを低減さ
せることが可能となる。
【0103】さらに、本発明において、基板折り曲げ部
分に空隙部が形成された複数枚の絶縁体のシートに、架
橋反応前の屈曲性絶縁体用シートを配置し、導電体のシ
ートを上記屈曲性絶縁体用シートの上に配置し、上記屈
曲性絶縁体用シートの架橋温度未満の温度で加熱しつ
つ、上記導電体と上記絶縁体とを加圧して貼り合わせ
て、上記屈曲性絶縁体用シートを軟化させて上記空隙部
内に流入させ、その後、上記屈曲性絶縁体用シートの架
橋温度以上の温度で加熱して、上記空隙部内に流入した
上記屈曲性絶縁体用シートの架橋反応を完了させて屈曲
性絶縁体を形成し、その後、上記導電体を所定の形状に
加工することにより、上記屈曲性絶縁体が上記基板折り
曲げ部分となるように折り曲げ可能な回路基板の製造す
ることができる。よって、折り曲げ部分のみに上記屈曲
性絶縁体を配置することが可能となり、屈曲の繰り返し
によっても導電体が断線することなく長期にわたって折
り曲げを繰り返すことが可能となるため、耐久性を得る
ことができる。
【0104】さらに、本発明において、上記空隙部は上
記絶縁体の上記基板折り曲げ部分をレーザ光線により切
除することにより形成され、上記絶縁体の上記基板折り
曲げ部分の初期の厚さから所定厚さまでは、上記導電体
に損傷を与える程度に大きなレーザ出力でレーザ光線を
上記絶縁体に照射して切除を行い、上記所定厚さに到達
したのちは、上記導電体に損傷を与えない程度に小さな
レーザ出力でレーザ光線を上記絶縁体に照射して切除を
行うようにする場合には、導電体に損傷を与えることな
く絶縁体のみを切断することが可能となり、基板の信頼
性を向上させることが可能である。
【0105】また、本発明において、上記絶縁性有機材
料を印刷するとき、上記ステージの上記突起部の上記導
電体との接触面が、上記絶縁性有機材料とはなじみの悪
い材料で構成されて、上記絶縁性有機材料が上記接触面
に残りにくくした状態で、上記回路基板が載置される上
記ステージの上記突起部で上記導電体を支えながら、上
記導電体の上記空隙部に面する側とは反対側の面上で印
刷ヘッドにより上記有機材料を移動させて、上記フィル
ム状の絶縁体を上記導電体に形成させるようにしている
場合には、導電体を保護する有機材料を印刷する際に他
の部分ににじむことがなく、製造歩留まりを向上させる
ことができる。
【0106】また、本発明において、上記絶縁性有機材
料の印刷により、屈曲性が必要な部分のみが屈曲性の有
機絶縁材料で構成することができるため、低コストで製
造歩留まりを上げることができる。
【0107】本発明においては、これらの回路基板の構
成及び製造方法を用いることによって、低コストで高信
頼性、耐久性を有する品質のよい折り曲げ可能な回路基
板を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態における折り曲げ可能
な回路基板の構成を示す模式図である。
【図2】 (A)〜(E)はそれぞれ上記第1実施形態
における回路基板の製造工程を示す模式図である。
【図3】 上記第1実施形態における第3工程で空隙部
を形成するときの製造設備を示す模式図である。
【図4】 (A)〜(D)はそれぞれ上記第1実施形態
の第1変形例における回路基板の製造工程を示す模式的
な断面図である。
【図5】 (A)及び(B)はそれぞれ上記第1実施形
態の第2変形例における回路基板の模式的な平面図及び
側面図である。
【図6】 上記第1実施形態の第2変形例における回路
基板を筐体に取り付けた状態での模式的な斜視図であ
る。
【図7】 図6の上記第1実施形態の第2変形例におけ
る回路基板を筐体に取り付けた状態での模式的な断面図
である。
【図8】 図6の上記第1実施形態の第2変形例におけ
る回路基板を光ピックアップ部品に適用した場合の模式
的な斜視図である。
【図9】 図6の上記第1実施形態の第2変形例におけ
る回路基板を光ピックアップ部品に適用した場合の模式
的な断面図である。
【図10】 上記第1実施形態の別の変形例における回
路基板を導電体が内側に位置するように大きく折り曲げ
た場合の模式的な断面図である。
【図11】 上記第1実施形態における第3工程で空隙
部を形成するとき、ガラスエポキシ製の絶縁体の場合、
レーザ切断装置のレーザ発振源から発射されるレーザ光
線のレーザ出力と絶縁体の厚さと時間との関係を示す図
である。
【図12】 上記第1実施形態における第3工程で空隙
部を形成するとき、紙フェノール製の絶縁体の場合、レ
ーザ切断装置のレーザ発振源から発射されるレーザ光線
のレーザ出力と絶縁体の厚さと時間との関係を示す図で
ある。
【図13】 (A),(B)はそれぞれ上記第1実施形
態の別の変形例において、絶縁体の干渉する可能性の有
る部分にV字溝を形成した回路基板の模式図及び折り曲
げ状態での模式図である。
【図14】 上記第1実施形態のさらに別の変形例にお
いて、絶縁体の干渉する可能性の有る部分に複数のV字
溝を形成した回路基板の折り曲げ状態での模式図であ
る。
【図15】 本発明の第2実施形態における折り曲げ可
能な回路基板の構成を示す模式的な断面図である。
【図16】 (A)〜(H)はそれぞれ本発明の第2実
施形態の回路基板の製造方法の工程を示す一部断面の模
式図である。
【図17】 (A)〜(C)はそれぞれ本発明の第2実
施形態の回路基板の製造装置を使用して回路基板を製造
する製造工程を示す模式図である。
【図18】 図17の上記第2実施形態の回路基板の製
造装置とそれによる製造工程において、隣接する導電体
間の隙間から空隙部側にインク状絶縁体が押し込まれる
状態を説明するための回路基板の模式的な平面図であ
る。
【図19】 本発明の第3実施形態の折り曲げ可能な回
路基板の構成を示す模式図である。
【図20】 (A)〜(D)はそれぞれ本発明の第3実
施形態の回路基板の製造方法の工程を示す模式図であ
る。
【図21】 本発明の第3実施形態の回路基板の製造装
置の模式図である。
【図22】 図21の第3実施形態の回路基板の製造装
置の平面図である。
【図23】 本発明の第3実施形態の変形例にかかる折
り曲げ可能な回路基板の構成を示す模式図である。
【図24】 (A)〜(D)はそれぞれ従来技術の回路
基板の製造方法を示す工程図である。
【符号の説明】
1…導電体、2…絶縁体、2a…穴、2g…薄肉部、3
…空隙部、3a,3b…V字溝、4…集光レンズ、5…フ
ィルム状絶縁体、6…接着剤、7…印刷ヘッド、8…イ
ンク状絶縁体、9…ステージ、10…屈曲性絶縁体、1
1…化学反応前の屈曲性絶縁体用シート、12…流れ止
め用矩形枠、13…プレス盤、14…銅張積層板、21
…回路基板、22…コネクタ、23…対物レンズ、24
…光ピックアップ部品、25…筐体、26…レーザ光
線、27…筐体、28…保護用絶縁シート、31…回路
基板、32…回路基板、35…レーザ発振源、40…矢
印、41…隙間。
フロントページの続き (72)発明者 水野 定夫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 林 秀樹 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 酒井 良典 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5E314 AA34 AA36 BB06 CC15 FF05 FF06 FF19 GG03 5E338 AA01 AA12 AA16 AA20 BB02 BB19 BB28 BB55 BB56 BB72 CC01 CD13 EE32 EE60

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板折り曲げ部分に空隙部(3)が配置
    されるように間隔をあけて配置された複数の絶縁体
    (2)と、上記複数の絶縁体にまたがって配置されかつ
    上記複数の絶縁体に保持される導電体(1)とを備え
    て、上記空隙部が上記基板折り曲げ部分となるように折
    り曲げ可能な回路基板。
  2. 【請求項2】 上記導電体は電気信号を伝達するととも
    に、上記絶縁体は有機材料を主成分とする請求項1に記
    載の回路基板。
  3. 【請求項3】 上記空隙部は、上記基板折り曲げ時に、
    上記空隙部を挟んで隣接する上記複数の絶縁体同士が接
    触しないような大きさに形成されている請求項1又は2
    に記載の回路基板。
  4. 【請求項4】 上記空隙部はV字溝(3a,3b)であ
    る請求項1〜3のいずれか1つに記載の回路基板。
  5. 【請求項5】 上記導電体の上記空隙部に面する側とは
    反対側に、フィルム状の絶縁体(5)を備えるようにし
    た請求項1〜4のいずれか1つに記載の回路基板。
  6. 【請求項6】 上記導電体の上記空隙部に面する側に、
    フィルム状の絶縁体(5)を備えるようにした請求項1
    〜3,5のいずれか1つに記載の回路基板。
  7. 【請求項7】 基板折り曲げ部分に薄肉部(2g)が配
    置される絶縁体(2)と、上記絶縁体の上記薄肉部にま
    たがって配置されかつ上記絶縁体に保持される導電体
    (1)とを備えて、上記薄肉部が上記基板折り曲げ部分
    となるように折り曲げ可能な回路基板。
  8. 【請求項8】 基板折り曲げ部分に、屈曲性を有する屈
    曲性絶縁体(10)が配置される絶縁体(2)と、上記
    絶縁体の上記屈曲性絶縁体にまたがって配置されかつ上
    記絶縁体に保持される導電体(1)とを備えて、上記屈
    曲性絶縁体が上記基板折り曲げ部分となるように折り曲
    げ可能な回路基板。
  9. 【請求項9】 絶縁体(2)のシートに導電体(1)の
    シートを貼り付けた後、上記導電体を所定の形状に加工
    し、上記絶縁体の基板折り曲げ部分を除去して空隙部
    (3)を形成することにより、上記空隙部が上記基板折
    り曲げ部分となるように折り曲げ可能な回路基板の製造
    方法。
  10. 【請求項10】 基板折り曲げ部分に空隙部(3)が形
    成された絶縁体(2)のシートに導電体(1)のシート
    を貼り付けた後、上記導電体を所定の形状に加工するこ
    とにより、上記空隙部が上記基板折り曲げ部分となるよ
    うに折り曲げ可能な回路基板の製造方法。
  11. 【請求項11】 上記空隙部は上記絶縁体の上記基板折
    り曲げ部分をレーザ光線により切除することにより形成
    され、上記絶縁体の上記基板折り曲げ部分の初期の厚さ
    から所定厚さまでは、上記導電体に損傷を与える程度に
    大きなレーザ出力でレーザ光線を上記絶縁体に照射して
    切除を行い、上記所定厚さに到達したのちは、上記導電
    体に損傷を与えない程度に小さなレーザ出力でレーザ光
    線を上記絶縁体に照射して切除を行うようにした請求項
    9に記載の回路基板の製造方法。
  12. 【請求項12】 上記空隙部は、上記基板折り曲げ時
    に、上記空隙部を挟んで隣接する上記複数の絶縁体同士
    が接触しないような大きさに形成されている請求項9〜
    11のいずれか1つに記載の回路基板の製造方法。
  13. 【請求項13】 上記導電体の上記空隙部に面する側と
    は反対側に、フィルム状の絶縁体(5)を形成するよう
    にした請求項9〜12のいずれか1つに記載の回路基板
    の製造方法。
  14. 【請求項14】 上記導電体の上記空隙部に面する側
    に、フィルム状の絶縁体(5)を形成するようにした請
    求項9〜13のいずれか1つに記載の回路基板の製造方
    法。
  15. 【請求項15】 上記フィルム状の絶縁体は、上記導電
    体に貼り付けられて形成される請求項13又は14に記
    載の回路基板の製造方法。
  16. 【請求項16】 上記フィルム状の絶縁体は、絶縁性有
    機材料(8)を印刷することにより、上記導電体に形成
    される請求項13又は14に記載の回路基板の製造方
    法。
  17. 【請求項17】 絶縁体(2)のシートに導電体(1)
    のシートを貼り付けた後、上記導電体を所定の形状に加
    工し、上記絶縁体の基板折り曲げ部分を薄肉部(2g)
    を形成することにより、上記薄肉部が上記基板折り曲げ
    部分となるように折り曲げ可能な回路基板の製造方法。
  18. 【請求項18】 上記基板折り曲げ部分に上記空隙部
    (3)が形成された上記複数枚の絶縁体(2)のシート
    に、上記導電体(1)のシートを貼り付けた後、加熱プ
    レスし、その後、上記導電体を所定の形状に加工するよ
    うにした請求項10に記載の回路基板の製造方法。
  19. 【請求項19】 上記絶縁体の切断時において使用する
    上記レーザ光線は、炭酸ガスレーザ又はYAGレーザの
    レーザ発振源(35)から発せられたものである請求項
    11に記載の回路基板の製造方法。
  20. 【請求項20】 上記絶縁性有機材料を印刷するとき、
    上記回路基板が載置されるステージ(9)の突起部(9
    a)で上記導電体を支えながら、上記導電体の上記空隙
    部に面する側とは反対側の面上で印刷ヘッド(7)によ
    り上記有機材料を移動させて、上記フィルム状の絶縁体
    を上記導電体に形成させる請求項16に記載の回路基板
    の製造方法。
  21. 【請求項21】 上記ステージ(9)の上記突起部(9
    a)の上記導電体との接触面は、上記絶縁性有機材料と
    はなじみの悪い材料で構成されて、上記絶縁性有機材料
    が上記接触面に残りにくくしている請求項20に記載の
    回路基板の製造方法。
  22. 【請求項22】 基板折り曲げ部分に空隙部(3)が形
    成された複数枚の絶縁体(2)のシートに、架橋反応前
    の屈曲性絶縁体用シート(11)を配置し、 導電体(1)のシートを上記屈曲性絶縁体用シートの上
    に配置し、 上記屈曲性絶縁体用シートの架橋温度未満の温度で加熱
    しつつ、上記導電体と上記絶縁体とを加圧して貼り合わ
    せて、上記屈曲性絶縁体用シートを軟化させて上記空隙
    部内に流入させ、 その後、上記屈曲性絶縁体用シートの架橋温度以上の温
    度で加熱して、上記空隙部内に流入した上記屈曲性絶縁
    体用シートの架橋反応を完了させて屈曲性絶縁体(1
    0)を形成し、 その後、上記導電体を所定の形状に加工することによ
    り、上記屈曲性絶縁体が上記基板折り曲げ部分となるよ
    うに折り曲げ可能な回路基板の製造方法。
  23. 【請求項23】 上記屈曲性絶縁体用シートを軟化させ
    て上記空隙部内に流入させるとき、上記絶縁体のシート
    と上記屈曲性絶縁体用シートとの周囲に流れ止め用枠
    (12)を配置して上記空隙部以外の部分に上記屈曲性
    絶縁体用シートが流れるのを防止する請求項22に記載
    の回路基板の製造方法。
  24. 【請求項24】 請求項9〜23のいずれか1つに記載
    の回路基板の製造方法により製造される折り曲げ可能な
    回路基板。
  25. 【請求項25】 上記導電体は光ピックアツプ部品用の
    回路を構成する請求項1〜8のいずれか1つに記載の光
    ピックアツプ部品用の折り曲げ可能な回路基板。
  26. 【請求項26】 請求項9〜23のいずれか1つに記載
    の回路基板の製造方法により製造され、上記導電体は光
    ピックアツプ部品用の回路を構成する光ピックアツプ部
    品用の折り曲げ可能な回路基板。
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