JP2001117315A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2001117315A
JP2001117315A JP29565199A JP29565199A JP2001117315A JP 2001117315 A JP2001117315 A JP 2001117315A JP 29565199 A JP29565199 A JP 29565199A JP 29565199 A JP29565199 A JP 29565199A JP 2001117315 A JP2001117315 A JP 2001117315A
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JP29565199A
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Osamu Fujimoto
修 藤本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 像担持体ベルトの位相状態を短時間で判定し
て調整し、継目の位置を容易に避けて画像の重ね合わせ
を行うことのできる画像形成装置を提供する。 【解決手段】 継目U・Vを有する第1および第2像担
持体ベルト5a・6aを用いて画像を形成する。継目U
を検出する第1継目検出器5jに対し、継目Vを検出す
る第2継目検出器6jを、転写位置間距離Lだけ第2像
担持体ベルト6aの回転上流側に設ける。継目U・Vの
初期位相を設定する際に、第1および第2像担持体ベル
ト5a・6aをステッピングモータで駆動して継目U・
Vを検出位置G1・G2まで移動させる。その後、中間
転写体7a上における継目U・Vの接触位置のばらつき
範囲を考慮して、継目U・Vを検出位置G1・G2から
等距離離れた基準位置H1・H2まで移動させる。ばら
つき範囲をより正確に制御するために基準位置H1・H
2からの補正も可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の像担持体ベ
ルトから被転写体に複数の画像を重ね合わせて目的の画
像を得る画像形成装置に係り、特に画像の重ね合わせの
制御に関するものである。
【0002】
【従来の技術】カラー画像を形成するために、複数の像
担持体ベルトを用いて中間転写体にトナー像を一色ずつ
重ね合わせ、重ね合わされたトナー像を一括して転写媒
体に転写するようにした画像形成装置は広く知られてい
る。また、複数の像担持体ベルトから、搬送された転写
媒体にトナー像を順次一色ずつ重ね合わせるタンデム型
の画像形成装置も周知である。このような画像形成装置
では、像担持体ベルトが継目で貼り合わされて作製され
るため、各像担持体ベルトに継目の位置を避けながら画
像形成を行って画像乱れを防止することが重要である。
中間転写体を用いる場合には、加えて、中間転写体上で
各トナー像の位置合わせを正確に行うことが必須であ
る。
【0003】1つのベルト状感光体を有する画像形成装
置については、継目の位置を避けて画像形成を行う方法
として、例えば特開昭60−97367号公報に、ベル
ト状感光体の継目の位置を感光体の厚み変化から検知
し、この位置を避けるようにしてベルト状感光体への作
像タイミングをとることが開示されている。
【0004】また、特開平6−167842号公報に
は、一つのベルト状感光体を用いる画像形成装置におい
て、中間転写ベルト上での各トナー像の位置合わせ方法
が開示されている。この方法では、中間転写ベルトの周
長を中間転写ベルトを駆動する駆動ローラの周長の整数
倍とし、かつ、上記駆動ローラの周長をベルト状感光体
を駆動する駆動ローラの周長の整数倍とする。これによ
り、中間転写ベルトの回動方向上における任意の位置
と、中間転写ベルトの駆動ローラおよびベルト状感光体
の駆動ローラの回動方向上の各位置とが、中間転写ベル
トの1周ごとに一致するので、駆動ローラの偏心に起因
する色ずれを防ぐことができる。また同公報には、中間
転写ベルトの一端に複数の基準マークを設けておき、中
間転写ベルトが1周するまでの基準マークの数を計数し
てベルト状感光体の次の潜像担持の開始タイミングを制
御することも開示されている。
【0005】さらに特開平5−27541号公報には、
一つのベルト状感光体を用いる画像形成装置において、
上記課題の両方を克服する方法が開示されている。この
方法では、中間転写体に基準マークを設けておき、この
基準マークとベルト状感光体の継目との位相差を検知す
ることにより、ベルト状感光体に形成するトナー像が継
目にかからないように画像形成開始のタイミングを制御
するとともに、中間転写体上で各トナー像が位置ずれを
起こさないように重ね合わせを行う。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報の方法を複数の像担持体ベルトを用いる画像形成装置
に適用しようとすると、以下の問題が生じる。まず、像
担持体ベルトはそれぞれを同一の周長で作製しようとし
ても若干寸法が異なってしまうので、像担持体ベルトを
全て等しい周速で回転しても、各継目の位相差は、被転
写体の同一箇所に接触するように設定された初期値から
次第にずれてくる。また、継目にトナーが一旦付着する
と除去が困難であるため、継目が常時トナーを保持した
状態となり、中間転写体や転写媒体などの被転写体に継
目跡が転写されやすい。従って、継目跡を回避して被転
写体にトナー像を重ね合わせようとすると、ある像担持
体ベルトの周速を途中で変えたり、駆動を止めたりして
像担持体ベルト間の位相調整を行う複雑な制御が必要と
なる。
【0007】さらに、上記位相差のずれが小さいうちに
位相調整を行うとしても、継目の位置を検出するために
像担持体ベルトごとに設けられる継目検出器を単に各像
担持体ベルトの同一位置に配置して各像担持体ベルトを
同時に回転駆動すると、各継目検出器の検出タイミング
に大きな差が生じるようになる。また、継目検出器を像
担持体ベルト間で相関のない位置に配置しても、当然検
出タイミングの差は大きい。従って、全ての継目の位相
状態を確認するには、常に、継目検出器から回転上流側
に最も離れた位置にある継目で決まる時間がかかる。
【0008】これにより、最初にいずれかの継目が検出
されてから各像担持体ベルトの位相制御へ移行するまで
に長時間を要するという問題が起こる。また、位相調整
時には継目検出器による継目の検出位置を基準にして、
各継目の位相を個別に上記初期値に合わせるため、初期
値までの位相差が継目ごとに大きく異なると、画像形成
プロセスが開始可能となるまでにも長時間を要してしま
う。
【0009】本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされ
たものであり、その目的は、像担持体ベルトの位相状態
を短時間で判定して調整し、継目の位置を容易に避けて
画像の重ね合わせを行うことのできる画像形成装置を提
供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の画像形成装置
は、上記の課題を解決するために、ほぼ同一周長で継目
を有し互いに等周速で回転駆動される複数の像担持体ベ
ルトのそれぞれに画像を形成する画像形成部と、上記像
担持体ベルトに接触して上記画像が転写される被転写体
を上記像担持体ベルトの周速に等しい速度で走行させる
ことにより、上記各像担持体ベルトから上記被転写体に
上記画像を順次重ね転写させる転写部とを備えた画像形
成装置において、上記画像形成部は、各継目が上記像担
持体ベルトごとに定めた検出位置を通過することを検出
する継目検出器を上記像担持体ベルトごとに有し、上記
被転写体の走行上流側から走行下流側へ向かって2番目
以降に重ね転写が行われる像担持体ベルトの継目検出器
の位置を、1つ走行上流側の像担持体ベルトの継目検出
器の位置よりも、上記被転写体の走行経路に沿った両者
の転写位置間距離だけ上記像担持体ベルトに沿って回転
上流側とするとともに、上記各検出位置を上記各継目検
出器の位置あるいは上記各継目検出器の位置から上記各
像担持体ベルトに沿って互いに同じ向きに等距離だけ離
れた位置とすることを特徴としている。
【0011】上記の発明によれば、各像担持体ベルトに
継目検出器を設け、それぞれの配置位置を、被転写体の
1つ走行上流側の像担持体ベルトの継目検出器に対し
て、両像担持体ベルトの転写位置間距離だけ像担持体ベ
ルトに沿って回転上流側に設定する。継目検出器は、継
目が像担持体ベルトごとに定めた検出位置を通過するこ
とを検出することによって継目の位置を確認する。上記
各検出位置は、各継目検出器の位置あるいは各継目検出
器の位置から互いに同じ向きに等距離だけ離れた位置で
あればよい。
【0012】一旦、各継目が被転写体のほぼ同一箇所に
接触するように各像担持体ベルト上での各継目の位相を
調整すれば、像担持体ベルトが回転駆動される間に各継
目間の位相差が初期値から次第にずれるとしても、画像
形成プロセスの区切りなどに各継目の位相を再度調整す
る場合には、上記位相差のずれは小さい。従って、位相
調整を行う前に継目の位置を確認するために各像担持体
ベルトを同時に回転駆動すると、継目検出器間の距離が
転写位置間距離に設定されていることにより、各継目が
それぞれの検出位置に到達するまでの時間が継目間でほ
ぼ等しくなる。すなわち、各継目が各継目検出器によっ
て検出されるタイミングの差は小さくなる。
【0013】これにより、位相調整に移行するまでの時
間は、いずれか1つの継目が継目検出器で検出されるま
での時間でほぼ決まるため、平均的に短縮される。ま
た、上記のように継目検出器間の距離が設定されている
ため、検出位置にある各継目の位相差は目的の初期値に
等しいかあるいはそれに近く、位相調整では各継目を検
出位置で停止させたままとしたり、各継目を各検出位置
からほぼ等距離移動させるだけでよい。従って、画像形
成プロセスが開始可能となるまでの時間も短縮される。
【0014】以上により、像担持体ベルトの位相状態を
短時間で判定して調整し、継目の位置を容易に避けて画
像の重ね合わせを行うことのできる画像形成装置を提供
することができる。
【0015】さらに本発明の画像形成装置は、上記の課
題を解決するために、上記画像形成部は、画像形成プロ
セスの開始前に、上記被転写体上における全継目の接触
位置のばらつき範囲が所定範囲内となるように、各継目
を上記各検出位置から上記各像担持体ベルトごとに定め
た所定距離だけ移動させることにより、各継目の上記各
像担持体ベルト上での初期位相を調整することを特徴と
している。
【0016】上記の発明によれば、各継目の初期位相を
調整する際に、各継目を各検出位置から個別に定めた所
定距離だけ移動させる。継目間には検出位置で既に転写
位置間距離に相当する位相差が与えられているので、こ
のまま画像形成プロセスを開始しても被転写体上におけ
る全継目の接触位置のばらつき範囲は小さい。従って、
このばらつき範囲が所定範囲内であれば継目を移動させ
る必要はなく、このとき上記所定距離は全継目ともゼロ
である。一方、さらにばらつき範囲を狭めたいときなど
には、それに応じた位相差を継目間に与えるために、各
継目を検出位置から個別に定めた所定距離だけ移動させ
るが、その場合も微調整で済む。これにより、各継目の
初期位相を短時間で調整することがきる。
【0017】さらに本発明の画像形成装置は、上記の課
題を解決するために、上記画像形成部は、上記初期位相
の調整時に、各継目を上記各検出位置から互いに同じ向
きに等距離だけ離れた基準位置まで移動させた後、少な
くとも1つの継目を上記基準位置から移動させて補正す
ることを特徴としている。
【0018】上記の発明によれば、初期位相の調整時に
は、各継目を互いに同じ向きに等距離だけ離れた各基準
位置まで移動させ、例えば被転写体上における全継目の
接触位置のばらつき範囲が所定範囲に近くなるようにす
る。そして、各基準位置から少なくとも1つの継目を基
準位置から移動させて補正することにより、例えばばら
つき範囲を正確に所定範囲内とする。従って、基準位置
までの移動には各継目が各検出位置に達したときの各継
目検出器の検出信号を基準にして同一の制御信号を用い
ることができ、基準位置からの補正には、各像担持体ベ
ルトの周長差に基づく各継目検出器の検出タイミングの
差に応じた制御信号を用いることができる。これによ
り、初期位相の調整の制御が容易になる。
【0019】さらに本発明の画像形成装置は、上記の課
題を解決するために、等周速の回転駆動に際して位相速
度が小さくなる継目ほど、上記基準位置からの補正時に
上記基準位置よりも先に大きく位相を進めることを特徴
としている。
【0020】上記の発明によれば、等周速の回転駆動に
際して位相速度が小さくなる継目ほど、基準位置よりも
先に位相を進めて補正量を大きくする。従って、被転写
体上における全継目の接触位置のばらつき範囲をより狭
めることができ、長時間にわたって被転写体の画像転写
領域に継目跡が侵入することを防ぐことができる。
【0021】さらに本発明の画像形成装置は、上記の課
題を解決するために、等周速の回転駆動に際して位相速
度が大きくなる継目ほど、上記基準位置からの補正時に
上記基準位置よりも後に大きく位相を遅らせることを特
徴としている。
【0022】上記の発明によれば、等周速の回転駆動に
際して位相速度が大きくなる継目ほど、基準位置よりも
後に位相を遅らせて補正量を大きくする。従って、被転
写体上における全継目の接触位置のばらつき範囲をより
狭めることができ、長時間にわたって被転写体の画像転
写領域に継目跡が侵入することを防ぐことができる。
【0023】さらに本発明の画像形成装置は、上記の課
題を解決するために、上記画像形成部は、画像形成プロ
セスの終了時に次回の画像形成プロセスに対する上記初
期位相の調整を行い、上記初期位相の調整終了後に上記
被転写体への転写位置で停止する上記各像担持体ベルト
の箇所が、前回の上記初期位相の調整終了後の箇所と異
なるようにすることを特徴としている。
【0024】上記の発明によれば、画像形成プロセスの
終了時に次回の初期位相の調整を行うとともに、初期位
相の調整後に被転写体への転写位置で停止する各像担持
体ベルトの箇所が前回とは異なるようにする。従って、
画像形成プロセスの終了後から次回の画像形成プロセス
の開始までに、被転写体あるいは被転写体を保持搬送す
る搬送体に接触したまま放置される像担持体ベルトの箇
所が、常に更新される。これにより、像担持体ベルトの
回転駆動の開始時および停止時における衝撃が像担持体
ベルトの同一箇所に加わることがないので、像担持体ベ
ルトが損傷しにくくなって長寿命化する。また、画像形
成プロセスを行わない期間を有効に利用して初期位相の
調整を行うので、次回の画像形成プロセスをより早く開
始することができる。
【0025】さらに本発明の画像形成装置は、上記の課
題を解決するために、上記画像形成部は、上記像担持体
ベルトを回転駆動するパルスモータを上記像担持体ベル
トごとに有することを特徴としている。
【0026】上記の発明によれば、各像担持体ベルトを
個別のパルスモータで回転駆動するので、各継目の初期
位相の調整および画像形成プロセスを、各パルスモータ
のステップ数を設定することにより行うことができる。
また、各パルスモータを同一のものとすれば、各像担持
体ベルトを等距離だけ回転駆動したり同一の立ち上げパ
ターンや減速パターンで回転駆動する際に、共通のステ
ップ数で制御することができる。これにより、各像担持
体ベルトの回転駆動の制御が容易になる。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明の画像形成装置の実施の一
形態について、図1ないし図4に基づいて説明すれば以
下の通りである。
【0028】図1に本実施の形態の画像形成装置1の構
成を示す。同図の画像形成装置1はデジタルカラー複写
機であり、自動原稿搬送装置2、スキャナユニット3、
画像形成部4、中間転写部7、および用紙搬送部8から
構成される。
【0029】自動原稿搬送装置2は原稿を載置台へ搬送
する。スキャナユニット3は、可動光源ユニット3a、
可動ミラーユニット3b、集光レンズ3c、およびCC
D3dを有する。自動原稿搬送装置2により載置台へ搬
送された原稿に対し、可動光源ユニット3が走査しなが
ら光照射を行い、可動光源ユニット3に対して所定の速
度で移動する可動ミラーユニット3bによって原稿から
の反射光を集光レンズ3cに導く。集光レンズ3cはC
CD3に集光を行い、CCD3がRGB(R:赤、G:
緑、B:青)の光信号を電気信号に変換することで原稿
画像を読み取る。
【0030】画像形成部4は、スキャナユニット3から
送られてくるRGB信号を基にして、YMCBk(Y:
イエロー、M:マゼンタ、C:シアン、Bk:ブラッ
ク)の色成分ごとの画像を電子写真方式で形成するもの
である。中間転写部7は、画像形成部4で形成された複
数の画像を重ね転写プロセスによって一旦保持し、重ね
られた画像を記録用紙などの転写媒体Pに一括転写す
る。これら画像形成部4および中間転写部7の詳細な構
成については後述する。
【0031】用紙搬送部8は、給紙トレイ8a、搬送路
8b・8c・8d、および定着装置8eからなる。用紙
搬送部8は給紙トレイ8aから搬送路8bを通して転写
媒体Pを搬送し、転写媒体Pには中間転写部7で画像の
一括転写が行われてカラー画像が形成される。その後、
転写媒体Pを搬送路8cを通して搬送し、搬送路8e上
で定着装置8dによってカラー画像の定着を行って外部
に排出する。なお、転写媒体Pとしては記録用紙に限ら
ず、OHPシートのようなフィルムなど画像の転写が可
能な媒体であれば何でもよい。
【0032】上記構成のうち、画像形成部4と中間転写
部7とについて以下に詳述する。
【0033】画像形成部4は、YおよびCの画像を形成
する第1画像形成ステーション5、およびMおよびBk
の画像を形成する第2画像形成ステーション6からな
る。第1および第2画像形成ステーション5・6はとも
に、後述する中間転写体7aに接触しており、第1画像
形成ステーション5の接触点、すなわち転写位置F1
が、中間転写体7aの回転方向に対して第2画像形成ス
テーション6の接触点、すなわち転写位置F2よりも上
流側となるように配置されている。
【0034】第1画像形成ステーション5は、第1像担
持体ベルト5a、駆動ローラ5b・5c、主帯電器5
d、LSU5e、Y現像器5f、C現像器5g、転写ロ
ーラ5h、クリーニング装置5i、および第1継目検出
器5jを有している。第1像担持体ベルト5aは外周面
に感光体などの光導電体が塗布された後、継目Uで貼り
合わされて作製されるものであり、駆動ローラ5b・5
cに張架されて矢符A方向に回転駆動される。主帯電器
5dは第1像担持体ベルト5aの一次帯電を行い、LS
U5eは一次帯電した第1像担持体ベルト5aに露光を
行って静電潜像を形成する。Y現像器5fおよびC現像
器5gは上記静電潜像をそれぞれYトナー、Cトナーに
よって画像あるいは後述するマーク画像Eに可視像化す
る。
【0035】転写ローラ5hは第1像担持体ベルト5a
に形成された画像を中間転写体7aに接触させて転写
し、クリーニング装置5iは転写後の第1像担持体ベル
ト5a上の残留トナーを除去する。第1継目検出器5j
は、第1像担持体ベルト5aが回転する際に継目Uが検
出位置G1を通過することを検出する。また、前記駆動
ローラ5b・5cは図示しない同一のステッピングモー
タ(パルスモータ)によって駆動されるようになってお
り、第1継目検出器5jから継目Uの検出信号が出力さ
れると、所定のステップ数に応じた角度だけ回転し、継
目Uを上記検出位置G1から所定の距離だけ進めて停止
させることができる。
【0036】一方、第2画像形成ステーション6は、継
目Vを有し矢符B方向に回転駆動される第2像担持体ベ
ルト6a、第2像担持体ベルト6aが張架される駆動ロ
ーラ6b・6c、一次帯電用の主帯電器6d、露光用の
LSU6e、Mトナーを有するM現像器6f、Bkトナ
ーを有するBk現像器6g、中間転写体7aへの転写用
の転写ローラ6h、残留トナー除去用のクリーニング装
置6i、および継目Vが検出位置G2を通過することを
検出する第2継目検出器6jを有している。これらの構
成部材は第1画像形成ステーション5の各構成部材と同
等の機能を果たす。
【0037】第1像担持体ベルト5aおよび第2像担持
体ベルト6aは同一周長となるように作製されたもので
あるが、作製のばらつきにより若干の周長差があるた
め、厳密にはほぼ同一周長である。第1継目検出器5j
と第2継目検出器6jとは、それぞれ第1像担持体ベル
ト5a、第2像担持体ベルト6aに対する配置位置が異
なっており、第2継目検出器6jが第1継目検出器5j
よりも、中間転写体7aの転写面に沿った転写位置F1
・F2間の距離L(以後、転写位置間距離Lと称する)
に等しい距離だけ第2像担持体ベルト6の回転上流側に
設けられている。
【0038】第1および第2継目検出器5j・6jとし
ては、継目U・Tを直接検出するものでもよいし、継目
U・Tと所定距離だけ離れた箇所に設けた位置決めマー
クや穴を検出することにより継目U・Tを間接的に検出
するものでもよい。また、継目U・Vのそれぞれが通過
する第1および第2像担持体ベルト5a・6aの前記検
出位置G1・G2は、図1のように第1および第2継目
検出器5j・6jが設けられている位置でもよいし、第
1および第2継目検出器5j・6jの位置から第1およ
び第2像担持体ベルト5a・6aに沿って、互いに同じ
向きに等距離だけ離れた位置でもよい。
【0039】また、第1像担持体ベルト5aにおけるL
SU5eの露光位置から中間転写体7aとの接触点まで
の距離と、第2像担持体ベルト6aにおけるLSU6e
の露光位置から中間転写体7aとの接触点までの距離と
は等しくなるよう設定されている。さらに、第1および
第2画像形成ステーション5・6に設ける現像器の組み
合わせは上述のものに限らず任意である。同色のトナー
の現像器が複数設けられていても構わない。
【0040】中間転写部(転写部)7は、中間転写体7
a、駆動ローラ7b・7c・7d、転写ローラ7e、ク
リーニング装置7f、およびマーク画像検出器7gを有
している。中間転写体(被転写体)7aは継目のないベ
ルトであって、駆動ローラ7b・7c・7dに張架さ
れ、矢符D方向に回転駆動される。また、その周長は第
1および第2像担持体ベルト5・6のそれぞれの周長の
ほぼ整数倍で、かつその整数倍よりも若干短くなるよう
に設定されている。なお、中間転写体7aとしては、こ
の他ドラムを用いてもよい。ドラムの場合は、転写位置
間距離Lはドラムの転写面に沿った距離となる。
【0041】中間転写体7aには上記第1および第2画
像形成ステーション5・6からそれぞれの転写位置F1
・F2で画像が順次重ね転写される。例えば重ね転写プ
ロセスにおける中間転写体7aの1回転目に第1画像形
成ステーション5からYの画像、第2画像形成ステーシ
ョン6からMの画像が重ね転写され、2回転目に第1画
像形成ステーション5からCの画像、第2画像形成ステ
ーション6からBkの画像が重ね転写される。
【0042】転写ローラ7eは、こうして中間転写体7
aに重ね転写された複数の画像を、搬送されてきた転写
媒体Pに一括転写する。この転写ローラ7eは、一括転
写時にのみ転写媒体Pを中間転写体7aに押し付け、そ
の他のときには中間転写体7a上の画像を乱さないよう
にするために、中間転写体7aに対して離接動作を行
う。クリーニング装置7fも中間転写体7aに対して離
接動作を行い、転写媒体Pへの一括転写プロセス後に中
間転写体7aに接触して中間転写体7a上の残留トナー
を除去する。マーク画像検出器7gは、中間転写体7a
に転写された後述するマーク画像Eが所定位置を通過す
ることを検出し、中間転写体7aの2回転目における画
像の形成プロセス、および一括転写プロセスの開始タイ
ミングの基準となる信号を出力する。
【0043】ここで、一例としてY→M→C→Bkの順
に画像を中間転写体7aに重ね合わせる場合の動作につ
いて説明する。
【0044】まず、予め第1および第2像担持体ベルト
5a・6aを、それぞれ継目Uが第1継目検出器5jに
よって、継目Vが第2継目検出器6jによって通過が検
出される検出位置G1・G2まで移動させておく。第1
および第2継目検出器5j・6jは、中間転写体7a上
面に沿った転写位置間距離Lに等しい距離だけ離れてい
るので、検出位置G1・G2で停止した継目U・V間に
は転写位置間距離Lに相当する位相差がある。この状態
を継目U・Vの初期位相としてそのまま各ステッピング
モータを同一の立ち上げパターンで駆動し、画像形成プ
ロセスを開始しても、中間転写体7a上における継目U
・Vの接触位置のばらつき範囲は小さいが、本実施の形
態ではさらにばらつき範囲が狭まるように継目U・Vの
初期位相の調整を行う。
【0045】初期位相の調整を行うには、まず各ステッ
ピングモータを同一のステップ数で駆動して第1および
第2像担持体ベルト5j・6jを回転駆動し、継目U・
Vを検出位置G1・G2から互いに同じ向きに等距離だ
け離れた基準位置H1・H2まで移動させる。検出位置
G1・G2と基準位置H1・H2との距離は、上記ばら
つき範囲をどの程度の範囲にするかによって異なる。基
準位置H1・H2をそれぞれ検出位置G1・G2よりも
回転下流側に向かって転写位置F1・F2に近づけるほ
ど、ばらつき範囲が狭まる。
【0046】継目U・Vを基準位置H1・H2とした状
態を継目U・Vの初期位相とし、この状態から、第1お
よび第2像担持体ベルト5a・6aの回転駆動を、それ
ぞれのステッピングモータにより同時にかつ同一のステ
ップ数の立ち上げパターンで開始し、また中間転写体7
aの回転駆動も開始して互いに等周速となるようにす
る。すると、上記のような初期位相の設定により、継目
U・Vが、後述するようにわずかに異なるものの、中間
転写体7aのほぼ同一箇所に接触するようになる。
【0047】このように、一旦、継目U・Vが中間転写
体7aのほぼ同一箇所に接触するように第1および第2
像担持体ベルト5a・6a上での継目U・Vの位相を調
整すれば、第1および第2像担持体ベルト5a・6aが
回転駆動される間に継目U・V間の位相差が初期値から
次第にずれるとしても、画像形成プロセスの区切りなど
に継目U・Vの位相を再度調整する場合には、上記位相
差のずれは小さい。従って、位相調整を行う前に継目U
・Vの位置を確認するために第1および第2像担持体ベ
ルト5a・6aを同時に回転駆動すると、第1および第
2継目検出器5j・6j間の距離が転写位置間距離Lに
設定されていることにより、継目U・Vがそれぞれの検
出位置G1・G2に到達するまでの時間が継目U・V間
でほぼ等しくなる。すなわち、継目U・Vが第1および
第2継目検出器5j・6jによって検出されるタイミン
グの差は小さくなる。
【0048】これにより、位相調整に移行するまでの時
間は、いずれか1つの継目が継目検出器で検出されるま
での時間でほぼ決まるため、平均的に短縮される。ま
た、上記のように第1および第2継目検出器5j・6j
間の距離が設定されているため、検出位置G1・G2に
ある継目U・Vの位相差は目的の初期値に等しいかある
いはそれに近い。従って、位相調整前において、中間転
写体7a上における継目U・Vの接触位置のばらつき範
囲が既に目的の範囲内であれば継目U・Vを移動させる
必要はなく、このとき検出位置G1・G2からの所定距
離は継目U・Vともゼロである。また、目的の範囲がこ
れよりも狭いときには、継目U・Vを検出位置G1・G
2からほぼ等距離移動させるだけでよい。従って、画像
形成プロセスが開始可能となるまでの時間も短縮され
る。
【0049】以上により、画像形成装置1は、第1およ
び第2像担持体ベルト5a・6aの位相状態を短時間で
判定して調整し、継目U・Vの位置を容易に避けて画像
の重ね合わせを行うことができる。
【0050】今、仮に第1像担持体ベルト5aの周長が
第2像担持体ベルト6aの周長よりもわずかに短くなっ
ているとすると、回転駆動開始後、継目U・Vが上記初
期位相の位置、すなわち検出位置G1・G2から再び検
出位置G1・G2に最初に達するまでの時間は継目Uの
方が短い。すなわち、継目Uは継目Vよりもそれぞれの
初期位相に対して位相が進んでいる。このとき継目検出
器5jから継目Uの検出位置G1通過の検出信号が先に
出力される。
【0051】第1画像形成ステーション5は、この検出
タイミングを基準にして主帯電器5d、LSU5e、お
よびY現像器5fの駆動を所定のシーケンスで開始す
る。そして、検出タイミングから所定時間経過した後、
第1像担持体ベルト5aに継目Uよりも回転下流側、す
なわち先位相の箇所でYトナーを用いてマーク画像Eを
形成する。マーク画像Eの形状は特に問わない。もしも
第1および第2像担持体ベルト5a・6aの周長が全く
等しく、継目U・V間の位相差が回転中に一定である場
合には、継目U・Vの検出位置G1・G2通過が同時に
検出されるので、第1および第2像担持体ベルト5a・
6aのいずれか一方を選択してマーク画像Eを形成する
ように予め定めておく。
【0052】そして、前記検出タイミングから、マーク
画像Eの形成終了後となる所定時間経過後に、継目Uよ
りも回転上流側、すなわち後位相の所定位置にYトナー
の画像Y1を形成する。そしてこのマーク画像Eおよび
画像Y1を、まず第1画像形成ステーション5の転写位
置で図2(a)に示すように中間転写体7aに順次転写
する。なお、マーク画像Eおよび画像Y1が転写された
後、第1像担持体ベルト5a上の残留トナーを、クリー
ニング装置5iによって除去する。
【0053】また、第2画像形成ステーション6は、継
目検出器5jの前記検出タイミングを基準にして主帯電
器6d、LSU6e、およびY現像器6fの駆動を所定
のシーケンスで開始する。そして、前記検出タイミング
から重ね転写に必要な所定時間が経過したタイミング、
すなわち第1像担持体ベルト5a上でLSU5eによる
画像Y1用の静電潜像が形成された箇所の先頭が、転写
位置間距離Lだけ進むのに要する時間が経過したタイミ
ングで、第2像担持体ベルト6aにLSU6eにより画
像M2用の静電潜像の形成を開始する。なお、上記所定
時間は、LSU5e・6eのそれぞれの露光位置から転
写位置F1・F2までの距離が異なっていても、それぞ
れの転写位置F1・F2までの距離と、第1および第2
像担持体ベルト5a・6aの周速とから求められる。
【0054】上記画像M2を第2画像形成ステーション
6の転写位置F2で中間転写体7aに転写し、同図のよ
うに1層目の画像Y1と2層目の画像M2とを重ね合わ
せる。同図において画像Y1・M2よりも回転下流側に
ある実線は、第1像担持体ベルト5aの継目Uから中間
転写体7aに転写された継目跡U1を示し、破線は第2
像担持体ベルト6aの継目Vから中間転写体7aに転写
された継目跡V1を示す。継目U・Vに一度トナーが付
着すると、クリーニング装置5i・6iでの除去が困難
になり、常時トナーを保持する状態となるので、中間転
写体7aには上記継目跡U1・V1が転写されやすい。
しかし、マーク画像Eは第1像担持体ベルト5aにおい
て継目Uよりも先位相の位置に形成されたものであるの
で、中間転写体7a上では第2像担持体ベルト6aの継
目跡V1によって乱されることがない。
【0055】このように、本実施の形態では、第1およ
び第2像担持体ベルト5a・6aの回転駆動を開始した
後に、第1継目検出器5jで継目Uの位置を検出し、そ
の検出タイミングからの時間経過を計って、第1および
第2像担持体ベルト5a・6aへの画像Y1・M2およ
びマーク画像Eの形成を開始する。これにより、重ね転
写プロセスにおける中間転写体7aの1回転目に対し、
第1および第2像担持体ベルト5a・6aにおいて継目
U・Vを避け、継目U・Vと所定の関係を持って画像Y
1・M2およびマーク画像Eを形成する制御が容易にな
る。
【0056】次いで、中間転写体7aに転写されたマー
ク画像Eが所定位置を通過するとマーク画像検出器7g
がこれを検出するので、重ね転写プロセスにおける中間
転写体7aの2回転目に対しては、マーク画像検出器7
gの検出タイミングを基準にして3層目および4層目の
画像形成タイミングを制御する。この画像形成タイミン
グにより、第1像担持体ベルト5aにCトナーによる画
像C3、第2像担持体ベルト6aにBkトナーによる画
像Bk4を順次形成して、中間転写体7aに重ね合わせ
ることにより、図2(b)に示すような状態となる。
【0057】このように、本実施の形態では、中間転写
体7aに転写されたマーク画像Eの位置をマーク画像検
出器7gにより検出し、この検出タイミングからの時間
経過を計って、重ね転写プロセスにおける中間転写体7
aの2回転目に対する画像C3・Bk4の形成を開始す
る。従って、2回転目の画像C3・Bk4を先に中間転
写体7aに転写された画像Y1・M2に正確に重ねて色
ずれを防止する制御が容易になる。
【0058】またこのとき、中間転写体7aの周長が第
1および第2像担持体ベルト5a・6aの周長の整数倍
よりも若干短くなっているので、中間転写体7aが2回
転目に再度第1および第2像担持体ベルト5a・6aに
接触する際には、継目U・Vと接触する箇所が1回転目
よりも回転上流側に遠ざかる。従って、2回転目に継目
U・Vから転写される継目跡U2・V2は継目跡U1・
V1よりも回転上流側に付く。これにより、マーク画像
Eは2回転目の継目跡U2・V2に対して必ず位相が進
んだ状態となるので、マーク画像Eがこれら継目跡U2
・V2によって乱されるのを確実に防止することができ
る。
【0059】上記の中間転写体7a上における各転写像
の位置関係を図2(c)に示す。マーク画像Eが回転下
流側の先頭にあり、続いて回転上流側に向かって継目跡
U1、継目跡V1、継目跡U2、継目跡V2、画像の重
ね転写領域Wの順となる。画像の形成開始から全ての重
ね転写までを通して、第2像担持体ベルト6aの継目V
の位相は第1像担持体ベルト5aの継目Uの位相に対し
て遅れ続けるので、継目跡U1−継目跡V1間距離Xよ
りも継目跡U2−継目跡V2間距離Yの方が大きくなっ
ている。また、継目跡U1−継目跡U2間距離Zは、前
述した第1像担持体ベルト5aの周長の整数倍と、中間
転写体7aの周長との差に等しい。
【0060】この場合、重ね転写領域Wは継目跡V2よ
りも回転上流側に位置しなければならないので、全ての
継目跡を回避することができるよう、第1像担持体ベル
ト5aに継目Uから余裕を持って画像Y1を形成するこ
とが望ましい。従って、画像Y1の形成位置は、第1お
よび第2像担持体ベルト5a・6aの周長差と、中間転
写体7aの周長とを考慮して決定される。ただし、継目
U・Vが中間転写体7aのほぼ同一箇所に接触するよう
に、継目U・Vの像担持体ベルト5a・6a上での初期
位相が調整されているので、継目U・Vが接触する中間
転写体7a上の位置のばらつきは小さい。すなわち、図
2(c)で距離Xおよび距離Yは極めて小さく、また距
離Zも小さく設定されている。従って、第1像担持体ベ
ルト5aに継目Uからある程度の距離を置いて画像Y1
を形成すれば、継目U・Vの位相を途中で調整すること
なく、継目跡の全てを容易に避けて中間転写体7aに画
像を重ね転写することができる。
【0061】また、第1像担持体ベルト5aに継目Uよ
りも先位相の箇所でマーク画像Eを形成することは、重
ね転写プロセスの1回転目の中間転写体7aに、全ての
重ね転写プロセスを通じて継目U・Vと接触する全箇
所、すなわち前記ばらつき範囲と、重ね転写領域Wとを
避けて転写することに相当する。従って、マーク画像E
が中間転写体7a上で乱されないようにするためには、
第1像担持体ベルト5aに形成するマーク画像Eの、継
目Uと画像とからの距離を適切に設定するだけでよく、
中間転写体7a上での転写位置は任意となる。これによ
り、マーク画像Eを以降の中間転写体7aの位置基準と
して用いることができるので、第1および第2像担持体
ベルト5a・6aと中間転写ベルト7aとの位置合わせ
制御を予め行う必要がない。
【0062】複数の像担持体ベルトと、予め位置基準が
作りこまれた中間転写体との位置合わせはそれぞれが大
幅にずれている場合にかなりの時間を要する。しかし、
上述のように、第1および第2像担持体ベルト5a・6
a同士の位置合わせを中間転写体7aの位置とは無関係
に行い、第1像担持体ベルト5aの位置に応じて中間転
写体7aに位置基準を設けるので、位置合わせ制御が容
易になるとともに位置合わせ時間を短縮することでき
る。また、中間転写体7aには位置を検出する穴を設け
る必要がなく、中間転写体7aの引っかかりなどによる
走行トラブルや破損がないので寿命が長くなる。
【0063】この後、転写ローラ7eが中間転写体7a
側に移動して、搬送された転写媒体Pを中間転写体7a
に接触させ、中間転写体7aに重ね転写された画像を転
写媒体Pに一括転写する。一括転写のタイミングは、中
間転写体7aに重ね転写された画像がマーク画像Eから
所定距離だけ離れた位置にあることを利用し、マーク画
像Eの所定位置通過をマーク画像検出器7gで検出した
タイミングを基準にする。このように、マーク画像検出
器7gの検出タイミングを基準にして一括転写タイミン
グを制御することにより、転写媒体P上の所望の位置に
カラー画像を正確に転写することができる。
【0064】こうしてカラー画像が転写された転写媒体
Pは、定着装置8eで定着されて外部へ排出される。ま
た、一括転写後に中間転写体7aに残留したトナーとマ
ーク画像Eとはクリーニング装置7fによって除去され
る。次の転写媒体Pを処理する場合には、改めてマーク
画像Eの形成および転写を行う。このように、マーク画
像Eは転写媒体Pの1枚ごとに除去され新しく形成され
るので、中間転写体7aに転写されたマーク画像Eが第
1および第2像担持体ベルト5a・6aに接触すること
により生じる乱れが最小限に抑えられる。従って、位置
基準の劣化を考慮する必要がなく、複数の転写媒体Pを
処理しても高い位置合わせ精度を維持することができ
る。
【0065】また、転写媒体Pごとに継目U・Vの初期
位相調整を行うことになるので、第1および第2像担持
体ベルト5a・6aにおける画像およびマーク画像Eの
形成位置を設定する際に、考慮する継目U・V間の位相
差ずれが小さくて済み、継目U・Vの位置を容易に回避
することができる。
【0066】さらに上述の例ではマーク画像EをYトナ
ーで形成したが、中間転写体7aは通常、黒色か透明か
半透明であるので、この色と区別できる他のMトナーや
Cトナーなど異なる色材を用いさえすればよく、これに
より既存の色材用の検出器が使用可能となり検出が容易
になる。画像形成プロセスをここで終了するときには、
次回の画像形成プロセスに備えて第1および第2像担持
体ベルト5a・6aの継目U・Vのそれぞれを所定位置
に移動させ、そこから全てのステッピングモータを同一
のステップ数による減速パターンで駆動し、継目U・V
を前記初期位相に合わせる調整を行って止めるようにし
てもよい。
【0067】上述の例は中間転写体7aの周長が第1お
よび第2像担持体ベルト5a・6aの周長の整数倍より
も若干短く、初期位相に対する位相が進んでいる方の継
目Uを有する像担持体ベルト5aにマーク画像Eを形成
するものであった。これとは反対に、中間転写体7aの
周長を第1および第2像担持体ベルト5a・6aの周長
の整数倍よりも所定の長さだけ長くし、初期位相に対す
る位相が遅れている方の継目Vを有する像担持体ベルト
6aにマーク画像Eを形成するようにしてもよい。この
場合、マーク画像Eは継目Vよりも回転上流側に形成す
ればよく、中間転写体7a上の各転写像の位置関係は、
図2(c)のマーク画像Eから継目跡V2までの前後関
係を反転したものになる。
【0068】すなわち、第1および第2像担持体ベルト
5a・6aから重ね転写プロセスの1回転目の中間転写
体7aに転写される継目跡U1・V1は、いずれも中間
転写体7a上でマーク画像Eから回転下流側へ離れた位
置に付き、初期位相に対する位相の進みが大きい継目U
による継目跡U1の方がマーク画像Eから遠ざかる。従
って、中間転写体7a上のマーク画像Eが継目跡U1に
よって乱されることがない。また、重ね転写プロセスに
おける中間転写体7aの2回転目に、中間転写体7aが
再度第1および第2像担持体ベルト5a・6aに接触す
るときに、転写される継目跡U2・V2が前回の継目跡
U1・V1よりも中間転写体7aの回転下流側へ遠ざか
る。従って、中間転写体7aの2回転目に継目U・Vに
よりマーク画像Eが乱されることがない。
【0069】次に、前記画像形成装置1を用いた画像形
成プロセスを図3および図4のフローチャートに従って
具体的に説明する。ここでは、第1および第2像担持体
ベルト5a・6aのいずれの方が周長が長いかは分かっ
ておらず、周長が短いと判定された方にマーク画像Eを
形成するものとする。継目U・Vの初期位相調整が終了
している段階から、まずS1で第1および第2像担持体
ベルト5a・6aの回転駆動を同時に開始し、S2・S
3で第2像担持体ベルト6aの第2継目検出器6jが先
に継目Vの所定位置通過を検出すればS4へ進み、第1
像担持体ベルト5aの第1継目検出器5jが先に継目U
の所定位置通過を検出すればS12へ進む。
【0070】S4では、継目Vの検出時からマーク画像
Eを形成開始するまでの時間を計る第1タイマー、継目
Vの検出時から第1像担持体ベルト5aに1番目の画像
である第1画像を形成開始するまでの時間を計る第2タ
イマー、継目Vの検出時から第2像担持体ベルト6aに
2番目の画像である第2画像を形成開始するまでの時間
を計る第3タイマーをそれぞれスタートさせる。S5で
第1タイマーが終了するとS6で第2像担持体ベルト6
aにマーク画像Eを形成する。続いてS7で第2タイマ
ーが終了するとS8で第1像担持体ベルト5aに第1画
像を形成する。S9で第3タイマーが終了するとS10
で第2像担持体ベルト6aに第2画像を形成する。
【0071】S8とS10とがともに終了するとS11
へ進み、中間転写体7aに第1画像を転写し、続いてマ
ーク画像Eを転写しながら第1画像に第2画像を重ね転
写する。S12からS18までは、S14で第1像担持
体ベルト5aにマーク画像Eを形成する他はS4〜S1
0と同一であり、S16とS18とがともに終了すると
S19へ進み、中間転写体7aにマーク画像Eを転写し
ながら第1画像を転写し、続いて第1画像に第2画像を
重ね転写する。S11とS19とからはともにS20へ
進み、中間転写体7a上のマーク画像Eが所定位置を通
過することをマーク画像検出器7gが検出して検出信号
を出力すると、S21へ進む。
【0072】S21ではマーク画像検出器7gによるマ
ーク画像Eの検出時から第1像担持体ベルト5aに3番
目の画像である第3画像を形成開始するまでの時間を計
る第4タイマー、マーク画像Eの検出時から第2像担持
体ベルト6aに4番目の画像である第4画像を形成開始
するまでの時間を計る第5タイマーをそれぞれスタート
させる。S22で第4タイマーが終了するとS23で第
1像担持体ベルト5aに第3画像を形成する。S24で
第5タイマーが終了するとS25で第2像担持体ベルト
6aに第4画像を形成する。
【0073】S23とS25とがともに終了するとS2
6へ進み、中間転写体7a上の第2画像に第3画像を重
ね転写し、続いて第3画像に第4画像を重ね転写する。
全ての画像が重ね合わされるとS27へ進み、中間転写
体7a上のマーク画像Eをマーク画像検出器7gが検出
して検出信号を出力すると、S28でマーク画像Eの検
出時から転写媒体Pへ一括転写を開始するまでの時間を
計る第6タイマーをスタートさせる。S29で第6タイ
マーが終了すると同時に、S30で転写媒体Pを一括転
写位置に搬送スタートし、S31で中間転写体7aの画
像を一括して転写媒体Pに転写する。
【0074】一括転写が終了すると、S32では第1継
目検出器5jにより継目Uの所定位置通過が検出される
まで待ち、検出されたらS33で所定のステップ数でス
テッピングモータを停止させ、継目Uを前記初期位相と
して第1像担持体ベルト5aの駆動を停止する。S34
では第2継目検出器6jにより継目Vの所定位置通過が
検出されるまで待ち、検出されたらS35で所定のステ
ップ数でステッピングモータを停止させ、継目Vを前記
初期位相として第2像担持体ベルト6aの駆動を停止す
る。これで全ての画像形成動作が終了する。
【0075】以上は、継目U・Vの初期位相を基準位置
H1・H2に設定する場合の説明であったが、次に、さ
らに中間転写体7a上における継目U・Vの接触位置の
ばらつき範囲を細かく調整する場合について説明する。
【0076】図5(a)に示すように、第1あるいは第
2像担持体ベルト5a・6aは、周長がL1であり、そ
のうち画像形成領域の長さをL2、継目U・Vを含む画
像形成禁止領域の長さをL3、画像形成領域と画像形成
禁止領域との間に設けた余裕の領域の長さをL4および
L5とする。このうち、第1および第2像担持体ベルト
5a・6a間で長さL3・L4・L5は等しく、長さL
2が異なっている。
【0077】継目U・V間の初期位相は、画像形成装置
1の固定部材を基準にした場合には前述のように異なっ
ているが、ここでは便宜的にそれぞれの初期位相をそれ
ぞれの像担持体ベルト上で同一と見なすことにする。す
ると、画像形成プロセスの開始から終了までに許容され
る継目U・Vの位相のずれは、同図(b)と同図(c)
とで示されるように画像形成禁止領域の長さL3に相当
する位相差以下である。従って、上記ばらつき範囲をを
正確に長さL3以下にするには、それぞれの初期位相を
細かく調整するのが好ましい。
【0078】初期位相を細かく調整するには、まず継目
U・Vを検出位置G1・G2まで移動させた状態から、
第1および第2像担持体ベルト5j・6jの各ステッピ
ングモータを駆動し、再び継目U・Vが第1および第2
継目検出器5j・6jによって検出されるまで第1およ
び第2像担持体ベルト5a・6aを等周速で回転駆動し
て停止させる。すなわち、第1および第2像担持体ベル
ト5a・6aを1回転させる。
【0079】第1および第2像担持体ベルト5a・6a
は互いに若干周長が異なっているので、1回転に要する
時間が異なる。従って、ステッピングモータのステップ
数と、第1および第2継目検出器5j・6jの検出タイ
ミングの周期とから両者の周長および周長差が求まる。
以後、求めた周長および周長差を利用して初期位相の細
かい調整を行う。なお、求めた周長差は画像形成装置1
内部に記憶させておくことができるので、ここまでの動
作を一度行っておくと、次回の初期位相の調整以降はこ
れから後に述べる動作を行うだけでよい。
【0080】まず、ばらつき範囲を目的の所定範囲に大
まかに近づけるため、第1および第2像担持体ベルト5
a・6aをそれぞれのステッピングモータにより、周長
および周長差に基づいた同一のステップ数P1で回転駆
動し、継目U・Vを検出位置G1・G2から互いに同じ
向きに等距離だけ離れた基準位置H1・H2まで移動さ
せる。この状態では、継目U・V間距離は転写位置間距
離Lに等しく、上記のように改めて定義した位相差はゼ
ロである。第1および第2像担持体ベルト5a・6aを
等周速で回転駆動したときの継目Uの位相速度は、継目
Vの位相速度よりも大きいので、この差を考慮して、次
に第2像担持体ベルト6aのみをさらにステッピングモ
ータによりステップ数PL3で同じ方向に回転駆動し、
継目Vの位相を基準位置H2よりも先に進める。すなわ
ち継目Vの位置を基準位置H2から補正する。
【0081】この状態を継目U・Vの初期位相として、
第1および第2像担持体ベルト5a・6aをステッピン
グモータを同時にかつ同一のステップ数の立ち上げパタ
ーンで駆動して等周速で回転駆動すると、継目U・Vは
回転を重ねる間に徐々に接近し、ついには逆転して継目
Vの方が位相が遅れるようになる。従って、中間転写体
7a上での接触位置のばらつき範囲は、回転駆動の開始
時から常に継目Uの方が先位相にある場合に比べて狭く
なる。そして、継目Vの位相遅れが長さL3に達するま
では第1および第2像担持体ベルト5a・6aに画像を
形成することが可能である。これにより、画像を形成す
ることのできる時間を長くすることができる。すなわ
ち、長時間にわたって中間転写体7aの画像転写領域に
継目跡U1・U2・V1・V2が侵入することを防ぐこ
とができる。
【0082】また反対に、継目U・Vが基準位置H1・
H2にある状態から、第1像担持体ベルト5aのみをさ
らにステッピングモータによりステップ数PL3で逆の
方向に回転駆動し、継目Uの位相を基準位置H2よりも
後に遅らせる、すなわち継目Uの位置を基準位置H2か
ら補正するようにしてもよい。
【0083】本実施の形態では第1および第2像担持体
ベルト5a・6aを個別のステッピングモータで回転駆
動するので、継目U・Vの初期位相の調整および画像形
成プロセスを、各ステッピングモータのステップ数を設
定することにより行うことができる。また、各ステッピ
ングモータが同一のものであるので、第1および第2像
担持体ベルト5a・6aを等距離だけ回転駆動したり同
一の立ち上げパターンや減速パターンで回転駆動する際
に、共通のステップ数で制御することができる。これに
より、第1および第2像担持体ベルト5a・6aの回転
駆動の制御が容易になる。従って、ステッピングモータ
は特に上述の細かい初期位相の制御に適している。
【0084】このように、さらにばらつき範囲を狭めた
いときなどには、それに応じた位相差を継目U・V間に
与えるために、継目U・Vを検出位置G1・G2から個
別に定めた所定距離だけ移動させる。しかし、検出位置
G1・G2で既にばらつき範囲が小さくなるようになっ
ているので、この場合でも、初期位相の調整は微調整で
済む。これにより、継目U・Vの初期位相をやはり短時
間で調整することがきる。また、基準位置H1・H2ま
での移動距離は互いに等しいので、基準位置H1・H2
までの移動には継目U・Vが検出位置G1・G2に達し
たときの第1および第2継目検出器5j・6jの検出信
号を基準にして同一の制御信号を用いることができる。
基準位置H1・H2からの補正には、第1および第2像
担持体ベルト5a・6aの周長差に基づく第1および第
2継目検出器5j・6jの検出タイミングの差に応じた
制御信号を用いることができる。これにより、初期位相
の調整の制御が容易になる。
【0085】また、次回の初期位相の調整を画像形成プ
ロセスの終了時に行う場合、初期位相の調整後に中間転
写体7aの転写位置F1・F2で停止する第1および第
2像担持体ベルト5a・6aの箇所が前回とは異なるよ
うにしてもよい。画像形成プロセスの終了時とは、例え
ば転写媒体Pを1枚処理した時点、あるいは複数の転写
媒体Pの連続処理が終了した時点などが挙げられる。
【0086】この場合、初期位相の調整時の基準位置
を、前回の基準位置H1・H2から図1に示すようにそ
れぞれ等距離だけ回転下流側に離れた基準位置H1’・
H2’などに移動させる。このような移動に際して、各
ステッピングモータには第1および第2像担持体ベルト
5a・6aの停止回数nによって変化するステップ数P
(n)を与えればよい。ステップ数P(n)は、第1お
よび第2像担持体ベルト5a・6aの周長に相当するス
テップ数未満であることが望ましい。
【0087】このようにすることにより、画像形成プロ
セスの終了後から次回の画像形成プロセスの開始まで
に、中間転写体7aに接触したまま放置される第1およ
び第2像担持体ベルト5a・6aの箇所が、常に更新さ
れる。これにより、第1および第2像担持体ベルト5a
・6aの回転駆動の開始時および停止時における衝撃が
第1および第2像担持体ベルト5a・6aの同一箇所に
加わることがないので、第1および第2像担持体ベルト
5a・6aが損傷しにくくなって長寿命化する。また、
画像形成プロセスを行わない期間を有効に利用して初期
位相の調整を行うので、次回の画像形成プロセスをより
早く開始することができる。
【0088】以上に述べた例は、画像形成部が2つの像
担持体ベルトを有し、重ね転写プロセスにおいて中間転
写体が2回転する場合についての説明であったが、任意
の複数個の像担持体ベルトを有する場合についても、ま
た中間転写体が任意の複数回転を行う場合でも本発明を
適用することができ、前述と同様の効果が得られる。
【0089】この場合は、各像担持体ベルトに継目検出
器を設け、それぞれの配置位置を、被転写体の1つ走行
上流側の像担持体ベルトの継目検出器に対して、両像担
持体ベルトの転写位置間距離だけ像担持体ベルトに沿っ
て回転上流側に設定する。継目検出器は、継目が像担持
体ベルトごとに定めた検出位置を通過することを検出す
ることによって継目の位置を確認する。上記各検出位置
は、各継目検出器から互いに同じ向きに等距離だけ離れ
た位置であればよく、距離がゼロとなる継目検出器の位
置でも構わない。
【0090】このとき、マーク画像を形成する像担持体
ベルトを、継目の位相が初期位相に対して最も進んでい
るもの、あるいは最も遅れているものとすれば、中間転
写体に、全ての継目跡を容易に回避して画像およびマー
ク画像を転写することができる。
【0091】継目の位相が最も進んでいるものは、継目
検出器による最初の検出タイミングが最も早い継目を有
する像担持体ベルトであり、この像担持体ベルトにマー
ク画像を形成するときには、継目よりも回転下流側で形
成すればよい。逆に、継目の位相が最も遅れているもの
は、継目検出器による最初の検出タイミングが最も遅い
継目を有する像担持体ベルトであり、この像担持体ベル
トにマーク画像を形成するときには、継目よりも回転上
流側で形成すればよい。特に、継目の位相が初期位相に
対して最も進んでいる像担持体ベルトにマーク画像を形
成すれば、継目検出器の最も早い検出タイミングを基準
にして画像の形成を開始することになるので、画像形成
プロセスを開始するまでの時間を最も短縮することがで
きる。
【0092】任意の複数個の像担持体ベルトを用いる場
合には、さらに、前述した初期位相の設定と同等の設定
を行い、かつ中間転写体に全ての継目跡を回避しながら
画像およびマーク画像が異なる位置で転写されるという
条件を満たしさえすれば、像担持体ベルトおよび中間転
写体の位置合わせ制御が容易で、信頼性の高い重ね転写
プロセスが可能になる。
【0093】この場合、各像担持体ベルトの位相の進み
具合に関わらず、いずれか1つの継目検出器の検出タイ
ミングを基準として各画像の形成を開始するとともに、
任意に選択したいずれか1つの像担持体ベルトにマーク
画像を形成すればよい。また、この場合の初期位相の設
定は、まず各像担持体ベルトの継目の位置を継目検出器
によって検出し、その検出タイミングを基準にして、各
像担持体ベルトを等距離だけ走行させて各継目を基準位
置とし、各継目間に、各像担持体ベルトと中間転写体と
の中間転写体面に沿った転写位置間距離に相当する位相
差を与えればよい。
【0094】また、中間転写体上における全継目の接触
位置のばらつき範囲を正確に制御したい場合には、各継
目の初期位相を調整する際に、各継目を各検出位置から
個別に定めた所定距離だけ移動させる。このとき、各継
目を互いに同じ向きに等距離だけ離れた各基準位置まで
移動させ、各基準位置から少なくとも1つの継目を基準
位置から移動させて補正する。補正に際しては、等周速
の回転駆動に際して位相速度が小さくなる継目ほど、基
準位置よりも先に位相を進ませて補正量を大きくする、
あるいは等周速の回転駆動に際して位相速度が大きくな
る継目ほど、基準位置よりも後に位相を遅らせて補正量
を大きくする。また、画像形成プロセスの終了時に次回
の初期位相の調整を行う場合には、初期位相の調整後に
被転写体への転写位置で停止する各像担持体ベルトの箇
所が前回とは異なるようにしてもよい。
【0095】なお、中間転写体が任意の複数回転を行う
場合には、前述した画像形成装置1の説明中において、
「重ね転写プロセスにおける中間転写体の2回転目」に
関して記載された内容が「重ね転写プロセスにおける中
間転写体の2回転目以降(2回転目を含む)」に適用さ
れる。
【0096】また、本実施の形態では中間転写体を用い
る画像形成装置を例にとったが、画像形成装置としては
これに限らず、タンデム型の画像形成装置も可能であ
る。この場合、被転写体は、像担持体ベルトの周速に等
しい速度で走行されながら各像担持体ベルトの転写位置
に搬送されて直接画像が重ね転写される記録用紙やOH
Pなどの転写媒体に相当する。そして、マーク画像の形
成および転写を除いて、前記中間転写体の重ね転写プロ
セスの1回転目の動作がそのままこの場合の画像形成プ
ロセスに適用される。なお、各転写位置で像担持体ベル
トが接触するものは、被転写体のみならず、被転写体を
保持して搬送するベルトなどの搬送体も対象となる。
【0097】
【発明の効果】本発明の画像形成装置は、以上のよう
に、ほぼ同一周長で継目を有し互いに等周速で回転駆動
される複数の像担持体ベルトのそれぞれに画像を形成す
る画像形成部と、上記像担持体ベルトに接触して上記画
像が転写される被転写体を上記像担持体ベルトの周速に
等しい速度で走行させることにより、上記各像担持体ベ
ルトから上記被転写体に上記画像を順次重ね転写させる
転写部とを備えた画像形成装置において、上記画像形成
部は、各継目が上記像担持体ベルトごとに定めた検出位
置を通過することを検出する継目検出器を上記像担持体
ベルトごとに有し、上記被転写体の走行上流側から走行
下流側へ向かって2番目以降に重ね転写が行われる像担
持体ベルトの継目検出器の位置を、1つ走行上流側の像
担持体ベルトの継目検出器の位置よりも、上記被転写体
の走行経路に沿った両者の転写位置間距離だけ上記像担
持体ベルトに沿って回転上流側とするとともに、上記各
検出位置を上記各継目検出器の位置あるいは上記各継目
検出器の位置から上記各像担持体ベルトに沿って互いに
同じ向きに等距離だけ離れた位置とする構成である。
【0098】それゆえ、位相調整を行う前に継目の位置
を確認するために各像担持体ベルトを同時に回転駆動す
ると、継目検出器間の距離が転写位置間距離に設定され
ていることにより、各継目が各継目検出器によって検出
されるタイミングの差は小さくなる。これにより、位相
調整に移行するまでの時間は、いずれか1つの継目が継
目検出器で検出されるまでの時間でほぼ決まるため、平
均的に短縮される。また、検出位置にある各継目の位相
差は目的の初期値に等しいかあるいはそれに近く、位相
調整では各継目を検出位置で停止させたままとしたり、
各継目を各検出位置からほぼ等距離移動させるだけでよ
い。従って、画像形成プロセスが開始可能となるまでの
時間も短縮される。
【0099】以上により、像担持体ベルトの位相状態を
短時間で判定して調整し、継目の位置を容易に避けて画
像の重ね合わせを行うことのできる画像形成装置を提供
することができるという効果を奏する。
【0100】さらに本発明の画像形成装置は、以上のよ
うに、上記画像形成部は、画像形成プロセスの開始前
に、上記被転写体上における全継目の接触位置のばらつ
き範囲が所定範囲内となるように、各継目を上記各検出
位置から上記各像担持体ベルトごとに定めた所定距離だ
け移動させることにより、各継目の上記各像担持体ベル
ト上での初期位相を調整する構成である。
【0101】それゆえ、ばらつき範囲が所定範囲内であ
れば継目を移動させる必要がない一方、さらにばらつき
範囲を狭めたいときなどには、それに応じた位相差を継
目間に与えるために、各継目を検出位置から個別に定め
た所定距離だけ移動させるが、その場合も微調整で済
む。これにより、各継目の初期位相を短時間で調整する
ことがきるという効果を奏する。
【0102】さらに本発明の画像形成装置は、以上のよ
うに、上記画像形成部は、上記初期位相の調整時に、各
継目を上記各検出位置から互いに同じ向きに等距離だけ
離れた基準位置まで移動させた後、少なくとも1つの継
目を上記基準位置から移動させて補正する構成である。
【0103】それゆえ、各継目を各基準位置まで移動さ
せて被転写体上における全継目の接触位置のばらつき範
囲が所定範囲に近くなるようにしたり、各基準位置から
少なくとも1つの継目を基準位置から移動させて補正す
ることにより、ばらつき範囲を正確に所定範囲内とした
りする。従って、基準位置までの移動には各継目が各検
出位置に達したときの各継目検出器の検出信号を基準に
して同一の制御信号を用いることができ、基準位置から
の補正には、各像担持体ベルトの周長差に基づく各継目
検出器の検出タイミングの差に応じた制御信号を用いる
ことができる。これにより、初期位相の調整の制御が容
易になるという効果を奏する。
【0104】さらに本発明の画像形成装置は、以上のよ
うに、等周速の回転駆動に際して位相速度が小さくなる
継目ほど、上記基準位置からの補正時に上記基準位置よ
りも先に大きく位相を進める構成である。
【0105】それゆえ、等周速の回転駆動に際して位相
速度が小さくなる継目ほど、基準位置よりも先に位相を
進めて補正量を大きくする。従って、被転写体上におけ
る全継目の接触位置のばらつき範囲をより狭めることが
でき、長時間にわたって被転写体の画像転写領域に継目
跡が侵入することを防ぐことができるという効果を奏す
る。
【0106】さらに本発明の画像形成装置は、以上のよ
うに、等周速の回転駆動に際して位相速度が大きくなる
継目ほど、上記基準位置からの補正時に上記基準位置よ
りも後に大きく位相を遅らせる構成である。
【0107】それゆえ、等周速の回転駆動に際して位相
速度が大きくなる継目ほど、基準位置よりも後に位相を
遅らせて補正量を大きくする。従って、被転写体上にお
ける全継目の接触位置のばらつき範囲をより狭めること
ができ、長時間にわたって被転写体の画像転写領域に継
目跡が侵入することを防ぐことができるという効果を奏
する。
【0108】さらに本発明の画像形成装置は、以上のよ
うに、上記画像形成部は、画像形成プロセスの終了時に
次回の画像形成プロセスに対する上記初期位相の調整を
行い、上記初期位相の調整終了後に上記被転写体への転
写位置で停止する上記各像担持体ベルトの箇所が、前回
の上記初期位相の調整終了後の箇所と異なるようにする
構成である。
【0109】それゆえ、画像形成プロセスの終了後から
次回の画像形成プロセスの開始までに、被転写体あるい
は被転写体を保持搬送する搬送体に接触したまま放置さ
れる像担持体ベルトの箇所が、常に更新される。これに
より、像担持体ベルトの回転駆動の開始時および停止時
における衝撃が像担持体ベルトの同一箇所に加わること
がないので、像担持体ベルトが損傷しにくくなって長寿
命化するという効果を奏する。また、画像形成プロセス
を行わない期間を有効に利用して初期位相の調整を行う
ので、次回の画像形成プロセスをより早く開始すること
ができるという効果を奏する。
【0110】さらに本発明の画像形成装置は、以上のよ
うに、上記画像形成部は、上記像担持体ベルトを回転駆
動するパルスモータを上記像担持体ベルトごとに有する
構成である。
【0111】それゆえ、各継目の初期位相の調整および
画像形成プロセスを、各パルスモータのステップ数を設
定することにより行うことができる。また、各パルスモ
ータを同一のものとすれば、各像担持体ベルトを等距離
だけ回転駆動したり同一の立ち上げパターンや減速パタ
ーンで回転駆動する際に、共通のステップ数で制御する
ことができる。これにより、各像担持体ベルトの回転駆
動の制御が容易になるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像形成装置の構成
を示す断面図である。
【図2】(a)ないし(c)は、図1の画像形成装置の
中間転写体に転写される各転写像の位置関係を示す説明
図である。
【図3】図1の画像形成装置を用いて行う画像形成プロ
セスのフローの前半を説明するフローチャートである。
【図4】図1の画像形成装置を用いて行う画像形成プロ
セスのフローの後半を説明するフローチャートである。
【図5】(a)ないし(c)は、像担持体ベルト上にお
ける画像形成領域と継目の位置との関係を説明する説明
図である。
【符号の説明】
1 画像形成装置 4 画像形成部 5 画像形成ステーション 5a 第1像担持体ベルト(像担持体ベルト) 5j 第1継目検出器(継目検出器) 6 画像形成ステーション 6a 第2像担持体ベルト(像担持体ベルト) 6j 第2継目検出器(継目検出器) 7 中間転写部(転写部) 7a 中間転写体(被転写体) Bk4 画像 C3 画像 F1 転写位置 F2 転写位置 G1 検出位置 G2 検出位置 H1 基準位置 H2 基準位置 L 転写位置間距離 M2 画像 Y1 画像 U 継目 U1 継目跡 U2 継目跡 V 継目 V1 継目跡 V2 継目跡 W 重ね転写領域

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ほぼ同一周長で継目を有し互いに等周速で
    回転駆動される複数の像担持体ベルトのそれぞれに画像
    を形成する画像形成部と、上記像担持体ベルトに接触し
    て上記画像が転写される被転写体を上記像担持体ベルト
    の周速に等しい速度で走行させることにより、上記各像
    担持体ベルトから上記被転写体に上記画像を順次重ね転
    写させる転写部とを備えた画像形成装置において、 上記画像形成部は、各継目が上記像担持体ベルトごとに
    定めた検出位置を通過することを検出する継目検出器を
    上記像担持体ベルトごとに有し、上記被転写体の走行上
    流側から走行下流側へ向かって2番目以降に重ね転写が
    行われる像担持体ベルトの継目検出器の位置を、1つ走
    行上流側の像担持体ベルトの継目検出器の位置よりも、
    上記被転写体の走行経路に沿った両者の転写位置間距離
    だけ上記像担持体ベルトに沿って回転上流側とするとと
    もに、上記各検出位置を上記各継目検出器の位置あるい
    は上記各継目検出器の位置から上記各像担持体ベルトに
    沿って互いに同じ向きに等距離だけ離れた位置とするこ
    とを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】上記画像形成部は、画像形成プロセスの開
    始前に、上記被転写体上における全継目の接触位置のば
    らつき範囲が所定範囲内となるように、各継目を上記各
    検出位置から上記各像担持体ベルトごとに定めた所定距
    離だけ移動させることにより、各継目の上記各像担持体
    ベルト上での初期位相を調整することを特徴とする請求
    項1に記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】上記画像形成部は、上記初期位相の調整時
    に、各継目を上記各検出位置から互いに同じ向きに等距
    離だけ離れた基準位置まで移動させた後、少なくとも1
    つの継目を上記基準位置から移動させて補正することを
    特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】等周速の回転駆動に際して位相速度が小さ
    くなる継目ほど、上記基準位置からの補正時に上記基準
    位置よりも先に大きく位相を進めることを特徴とする請
    求項3に記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】等周速の回転駆動に際して位相速度が大き
    くなる継目ほど、上記基準位置からの補正時に上記基準
    位置よりも後に大きく位相を遅らせることを特徴とする
    請求項3に記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】上記画像形成部は、画像形成プロセスの終
    了時に次回の画像形成プロセスに対する上記初期位相の
    調整を行い、上記初期位相の調整終了後に上記被転写体
    への転写位置で停止する上記各像担持体ベルトの箇所
    が、前回の上記初期位相の調整終了後の箇所と異なるよ
    うにすることを特徴とする請求項2ないし5のいずれか
    に記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】上記画像形成部は、上記像担持体ベルトを
    回転駆動するパルスモータを上記像担持体ベルトごとに
    有することを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに
    記載の画像形成装置。
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