JP2001113666A - 感熱製版装置および感熱記録装置 - Google Patents

感熱製版装置および感熱記録装置

Info

Publication number
JP2001113666A
JP2001113666A JP29818299A JP29818299A JP2001113666A JP 2001113666 A JP2001113666 A JP 2001113666A JP 29818299 A JP29818299 A JP 29818299A JP 29818299 A JP29818299 A JP 29818299A JP 2001113666 A JP2001113666 A JP 2001113666A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thermal head
plate making
plate
thermal
cumulative
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP29818299A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001113666A5 (ja
Inventor
Yasunobu Kidoura
康宣 木戸浦
Yoshiyuki Shishido
善幸 宍戸
Yasumitsu Yokoyama
保光 横山
Hajime Kato
肇 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tohoku Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Tohoku Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tohoku Ricoh Co Ltd filed Critical Tohoku Ricoh Co Ltd
Priority to JP29818299A priority Critical patent/JP2001113666A/ja
Publication of JP2001113666A publication Critical patent/JP2001113666A/ja
Publication of JP2001113666A5 publication Critical patent/JP2001113666A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacture Or Reproduction Of Printing Formes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 サーマルヘッドの寿命管理として、せいぜい
製版回数を見る程度にしか管理しておらず、またリサイ
クルするという考えはなく、例えばサーマルヘッドが故
障していないときや、寿命的に問題がないような場合で
あっても廃棄してしまっていたため、ユーザにとって
は、サーマルヘッドをどの程度使用したか等の情報とし
ては、使用したマスタ版数程度しか得られなく、あとど
の程度まで使用できるものなのかなどを把握することが
できないという問題点等を解決する。 【解決手段】 マスタ12に感熱的に製版を行うサーマ
ルヘッド1を備えた製版装置10において、サーマルヘ
ッド1の寿命に影響を与えるサーマルヘッド寿命関係要
因の特性値としての発熱体ごとに累積した発熱体毎累積
実印字数を検出する特性値検出手段が、発熱体毎累積実
印字数に相当する発熱体毎累積実印加パルスを検出する
発熱体毎累積実印字数検出手段6からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感熱製版装置およ
び感熱記録装置に関し、さらに詳しくは、マスタに感熱
的に製版を行うサーマルヘッドを備えた感熱製版装置お
よび感熱記録紙に感熱的に画像記録を行うサーマルヘッ
ドを備えた感熱記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】感熱性のマスタに感熱的に製版を行うサ
ーマルヘッドを備えた感熱製版装置や、この感熱製版装
置を具備した感熱製版印刷装置、あるいは感熱記録紙に
感熱的に画像記録を行うサーマルヘッドを備えた感熱記
録装置が知られている。このような感熱製版装置や感熱
製版印刷装置、あるいは感熱記録装置等に搭載されてい
るサーマルヘッドは、それらの装置を構成する部品のう
ちで取り分け高価なものとなっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、感熱製
版装置や感熱製版印刷装置においては、サーマルヘッド
の寿命管理として、せいぜい製版回数を見る程度にしか
管理しておらず、またリサイクルするという考えはな
く、例えばサーマルヘッドが故障していないときや、寿
命的に問題がないような場合であっても廃棄してしまっ
ていた。特に、感熱製版装置や感熱製版印刷装置を買い
替えるときなどは、サーマルヘッドの寿命は何ら考慮さ
れずに廃棄されていた。それ故に、ユーザにとっては、
サーマルヘッドをどの程度使用したか等の情報として
は、使用したマスタ版数程度しか得られなく、あとどの
程度まで使用できるものなのかなどを詳細に把握するこ
とができないという問題点があった。
【0004】また、現在の地球環境に鑑み、地球規模で
考えた場合に環境に優しい製品を作り上げていくことが
ますます必要になってきており、その一環として、高価
な部品であるサーマルヘッドの再利用およびリサイクル
を製造メーカとして積極的に取り組んでいかなければい
けないが、サーマルヘッドのリサイクルを考えた場合
に、上述したようなマスタ版数でもある製版回数しか確
認できなかった。また、上述した問題点は、当然のこと
ながら、同様のサーマルヘッドを備えた感熱記録装置で
も有している。
【0005】したがって、本発明の目的は、感熱製版装
置や感熱記録装置に搭載されているサーマルヘッドの再
利用を含むリサイクル処理等や寿命管理を行う上で、サ
ーマルヘッドの寿命に関して有効な情報が得られる感熱
製版装置および感熱記録装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前述の目的を達成するた
めに、各請求項記載の発明では、以下の構成を採ってい
ることを特徴とするものである。請求項1記載の発明
は、マスタに感熱的に製版を行うサーマルヘッドを備え
た感熱製版装置において、前記サーマルヘッドの寿命に
影響を与えるサーマルヘッド寿命関係要因の特性値を検
出する特性値検出手段を有することを特徴とする。
【0007】請求項2記載の発明は、請求項1記載の感
熱製版装置において、前記サーマルヘッドは、画像デー
タに応じて位置選択的に駆動される複数の発熱体を具備
しており、前記特性値が、前記発熱体ごとに累積した発
熱体毎累積実印字数であり、前記特性値検出手段は、前
記発熱体毎累積実印字数を検出する発熱体毎累積実印字
数検出手段からなることを特徴とする。
【0008】請求項3記載の発明は、請求項1記載の感
熱製版装置において、前記特性値が、1版当たりのマス
タに印字される実印字数を版ごとに累積した版毎累積実
印字数であり、前記特性値検出手段は、前記版毎累積実
印字数を検出する版毎累積実印字数検出手段からなるこ
とを特徴とする。
【0009】請求項4記載の発明は、請求項1記載の感
熱製版装置において、前記特性値が、製版回数であり、
前記特性値検出手段は、前記製版回数を検出する製版回
数検出手段からなることを特徴とする。
【0010】請求項5記載の発明は、請求項1記載の感
熱製版装置において、前記サーマルヘッドは、画像デー
タに応じて位置選択的に駆動される、主走査方向に配列
された複数の発熱体からなる発熱体列を具備しており、
前記特性値が、前記発熱体列の駆動に対応した累積印字
ライン数であり、前記特性値検出手段は、前記累積印字
ライン数を検出する累積印字ライン数検出手段からなる
ことを特徴とする。
【0011】請求項6記載の発明は、請求項1ないし5
の何れか一つに記載の感熱製版装置において、少なくと
も二つ以上の前記特性値検出手段を有することを特徴と
する。
【0012】請求項7記載の発明は、請求項1ないし6
の何れか一つに記載の感熱製版装置において、前記特性
値に関する前記サーマルヘッドの寿命保証値を記憶した
記憶手段と、前記特性値検出手段および前記記憶手段か
らの各信号に基づいて、前記寿命保証値までの残寿命値
を計算する残寿命計算手段を有することを特徴とする。
【0013】請求項8記載の発明は、請求項1ないし7
の何れか一つに記載の感熱製版装置において、前記各特
性値および前記残寿命値のうちの少なくとも一つ以上を
報知するサーマルヘッド使用度合い報知手段を有するこ
とを特徴とする。ここで、前記サーマルヘッド使用度合
い報知手段には、前記各特性値および前記残寿命値のう
ちの少なくとも一つ以上を表示するサーマルヘッド使用
度合い表示手段が含まれる。
【0014】請求項9記載の発明は、請求項7記載の感
熱製版装置において、前記特性値検出手段により検出さ
れた前記特性値が前記寿命保証値を超えたとき、その旨
を警告・報知する寿命警告報知手段を有することを特徴
とする。ここで、前記寿命警告報知手段には、前記寿命
保証値を超えたことを警告・表示する「寿命警告表示手
段」が含まれる。また、「前記特性値が前記寿命保証値
を超えたとき」とは、前記特性値が前記寿命保証値と等
しくなったときを含むことを意味する。
【0015】請求項10記載の発明は、請求項9記載の
感熱製版装置において、前記寿命保証値を超えた前記サ
ーマルヘッドの使用継続可否を設定するための寿命経過
後使用可否設定手段を有することを特徴とする。
【0016】請求項11記載の発明は、請求項1ないし
7の何れか一つに記載の感熱製版装置において、前記各
特性値および前記残寿命値のうちの少なくとも一つ以上
を記録したサーマルヘッド使用度合い記録媒体を有する
ことを特徴とする。
【0017】請求項12記載の発明は、請求項1ないし
7の何れか一つに記載の感熱製版装置において、前記各
特性値および前記残寿命値のうちの少なくとも一つ以上
を記憶したサーマルヘッド使用度合い記憶手段を前記サ
ーマルヘッドに有することを特徴とする。
【0018】請求項13記載の発明は、感熱記録紙に感
熱的に画像記録を行うサーマルヘッドを備えた感熱記録
装置において、前記サーマルヘッドの寿命に影響を与え
るサーマルヘッド寿命関係要因の特性値を検出する特性
値検出手段を有することを特徴とする。
【0019】ここで、請求項13記載の発明を受けて、
請求項2から12までの感熱製版装置に係る発明特定事
項と類似の関係において、以下の技術構成であってもよ
い。すなわち、第1の技術構成は、請求項13記載の感
熱記録装置において、第2の技術構成は、請求項13記
載の感熱記録装置において、前記サーマルヘッドは、画
像データに応じて位置選択的に駆動される複数の発熱体
を具備しており、前記特性値が、前記発熱体ごとに累積
した発熱体毎累積実印字数であり、前記特性値検出手段
は、前記発熱体毎累積実印字数を計数する発熱体毎累積
実印字数検出手段からなることを特徴とする。第2の技
術構成は、請求項13記載の感熱記録装置において、前
記特性値が、感熱記録紙に印字される実印字数を累積し
た累積実印字数であり、前記特性値検出手段は、前記累
積実印字数を計数する累積実印字数検出手段からなるこ
とを特徴とする。第3の技術構成は、請求項13記載の
感熱記録装置において、前記特性値が、感熱記録回数で
あり、前記特性値検出手段は、前記感熱記録回数を計数
する感熱記録回数検出手段からなることを特徴とする。
第4の技術構成は、請求項13記載の感熱記録装置にお
いて、前記サーマルヘッドは、画像データに応じて位置
選択的に駆動される、主走査方向に配列された複数の発
熱体からなる発熱体列を備えており、前記特性値が、前
記発熱体列の駆動に対応した印字ライン数であり、前記
特性値検出手段は、前記印字ライン数を計数する印字ラ
イン数検出手段からなることを特徴とする。第5の技術
構成は、請求項13記載の感熱記録装置、第1の技術構
成ないし第4の技術構成の何れか一つに記載の感熱記録
装置において、少なくとも二つ以上の前記特性値検出手
段を有することを特徴とする。
【0020】第6の技術構成は、請求項13および第1
の技術構成ないし第5の技術構成の何れか一つに記載の
感熱記録装置において、前記特性値に関する前記サーマ
ルヘッドの寿命保証値を記憶した記憶手段と、前記特性
値検出手段および前記記憶手段からの各信号に基づい
て、前記寿命保証値までの残寿命値を計算する残寿命計
算手段を有することを特徴とする。第7の技術構成は、
請求項13および第1の技術構成ないし第6の技術構成
の何れか一つに記載の感熱記録装置において、前記各特
性値および前記残寿命値のうちの少なくとも一つ以上を
報知するサーマルヘッド使用度合い報知手段を有するこ
とを特徴とする。ここで、前記サーマルヘッド使用度合
い報知手段には、前記各特性値および前記残寿命値のう
ちの少なくとも一つ以上を表示するサーマルヘッド使用
度合い表示手段が含まれる。
【0021】第8の技術構成は、第6の技術構成記載の
感熱記録装置において、前記特性値検出手段により検出
された前記特性値が前記寿命保証値を超えたとき、その
旨を警告・報知する寿命警告報知手段を有することを特
徴とする。ここで、前記寿命警告報知手段には、前記寿
命保証値を超えたことを警告・表示する寿命警告表示手
段が含まれる。また、「前記特性値が前記寿命保証値を
超えたとき」とは、前記特性値が前記寿命保証値と等し
くなったときを含むことを意味する。
【0022】第9の技術構成は、第8の技術構成記載の
感熱記録装置において、前記寿命保証値を超えた前記サ
ーマルヘッドの使用継続可否を設定するための寿命経過
後使用可否設定手段を有することを特徴とする。
【0023】第10の技術構成は、請求項13および第
1の技術構成ないし第6の技術構成の何れか一つに記載
の感熱記録装置において、前記各特性値および前記残寿
命値のうちの少なくとも一つ以上を記録したサーマルヘ
ッド使用度合い記録媒体を有することを特徴とする。第
11の技術構成は、請求項13および第1の技術構成な
いし第6の技術構成の何れか一つに記載の感熱記録装置
において、前記各特性値および前記残寿命値のうちの少
なくとも一つ以上を記憶したサーマルヘッド使用度合い
記憶手段を前記サーマルヘッドに有することを特徴とす
る。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して実施例を含む
本発明の実施の形態(以下、「実施形態」という)を説
明する。図13に示す従来の感熱製版印刷装置および各
実施形態等に亘り、同一の機能や形状等を有する部材や
構成部品等については、同一符号を付すことによりその
説明をできるだけ省略する。図および説明の簡明化を図
るため、図に表されるべき部材や構成部品であっても、
その図において特別に説明する必要がない部材や構成部
品は適宜断わりなく省略する。
【0025】まず、図13を参照して、本発明に係る感
熱製版装置(以下、単に「製版装置」というときがあ
る)を適用するデジタル感熱式の製版印刷装置の全体構
成とその動作について説明する。図13において、符号
50は、装置本体フレームを示す。装置本体フレーム5
0の上部にある、符号80で示す部分は原稿読取装置を
構成し、その下方の符号200で示す部分は本実施形態
1を具体的に適用する製版装置、その左側に符号100
で示す部分は多孔性の印刷ドラム101が配置された印
刷ドラム装置、その左の符号70で示す部分は排版装
置、製版装置200の下方の符号110で示す部分は給
紙装置、印刷ドラム101の下方の符号120で示す部
分は印圧装置、装置本体フレーム50の左下方の符号1
30で示す部分は排紙装置をそれぞれ示している。この
製版印刷装置には、デジタル感熱製版式の製版装置20
0が装置本体フレーム50に一体的に装備されている。
【0026】この製版印刷装置の動作について以下に説
明する。先ず、原稿読取装置80の上部に配置された原
稿載置台(図示せず)に、印刷すべき画像をもった原稿
60を載置し、図3を借りて示す製版スタートキー41
を押す。この製版スタートキー41の押下に伴い、先ず
排版工程が実行される。すなわち、この状態において
は、印刷ドラム装置100の印刷ドラム101の外周面
に前回の印刷で使用された使用済みのマスタ12が装着
されたまま残っている。
【0027】印刷ドラム101が反時計回り方向に回転
し、印刷ドラム101外周面の使用済みのマスタ12の
後端部が排版装置70における排版剥離ローラ対71
a,71bに近づくと、同ローラ対71a,71bは回
転しつつ一方の排版剥離ローラ71bで使用済みのマス
タ12の後端部をすくい上げ、排版剥離ローラ対71
a,71bの左方に配設された排版コロ対73a,73
bと排版剥離ローラ対71a,71bとの間に掛け渡さ
れた排版搬送ベルト対72a,72bで矢印Y1方向へ
搬送されつつ排版ボックス74内へ排出され、使用済み
のマスタ12が印刷ドラム101の外周面から引き剥が
され排版工程が終了する。このとき印刷ドラム101は
反時計回り方向への回転を続けている。剥離排出された
使用済みのマスタ12は、その後、圧縮板75により排
版ボックス74の内部で圧縮される。
【0028】排版工程と並行して、原稿読取装置80で
は原稿読み取りが行われる。すなわち、図示しない原稿
載置台に載置された原稿60は、分離ローラ81、前原
稿搬送ローラ対82a,82bおよび後原稿搬送ローラ
対83a,83bのそれぞれの回転により矢印Y2から
Y3方向に搬送されつつ露光読み取りに供される。この
とき、原稿60が多数枚あるときは、分離ブレード84
の作用でその最下部の原稿のみが搬送される。原稿60
の画像読み取りは、コンタクトガラス85上を搬送され
つつ、蛍光灯86により照明された原稿60の表面から
の反射光を、ミラー87で反射させレンズ88を通し
て、CCD(電荷結合素子等の光電変換素子)からなる
画像センサ5に入射させることにより行われる。その画
像が読み取られた原稿60は原稿トレイ80A上に排出
される。
【0029】原稿60の光学情報は画像センサ5で光電
変換され、そのアナログの電気信号はアナログ/デジタ
ル(A/D)変換部4に入力されデジタルの画像信号に
変換される。このデジタルの画像信号は画像処理部3で
画像処理を施され、こうして画像処理を施された画像信
号は、製版制御部220に入力される。製版制御部22
0に入力した画像信号は、既に公知であり図1を借りて
示すサーマルヘッド駆動用信号生成手段等9によりサー
マルヘッド駆動用の信号として通電信号S1、ラッチ信
号S2、クロック信号S3、画像データ信号S4等を生
成されて、サーマルヘッド駆動回路21に送信される。
【0030】このとき、製版制御部220では、既に公
知であり図1を借りて示す熱履歴制御手段8により熱履
歴制御処理等を施されたりする。この熱履歴制御に係る
技術としては、例えば特開平8−132584号公報の
図8等に開示されているものが用いられる。図13にお
いて、符号210は、製版印刷装置全体の前記各装置駆
動部分を制御するメイン制御部を示している。
【0031】一方、この画像読み取り動作と並行して、
デジタル信号化された画像情報(画像データ信号)に基
づき製版および給版工程が行われる。すなわち、マスタ
12は、製版装置200の所定部位にマスタ12を繰り
出し可能にセットされ、芯管12aの周りにロール状に
巻かれて形成されたマスタロール12Aから引き出さ
れ、サーマルヘッド1にマスタ12を介して押圧してい
るプラテンローラ16、および一対のテンションローラ
17a,17bの回転により副走査方向F(マスタ搬送
方向でもある)の下流側に搬送される。このように搬送
されるマスタ12に対して、図1を借りて説明すると、
サーマルヘッド1の主走査方向Sにライン状に並んだ複
数個の微小な発熱体201、202、203…が、製版制
御部220から送られてくる画像データ信号S4に応じ
て各々選択的に発熱し、発熱した発熱体201、202
203…に接触しているマスタ12の熱可塑性樹脂フィ
ルム部分が加熱溶融穿孔される。このように、画像情報
に応じたマスタ12の位置選択的な溶融穿孔により、画
像情報が穿孔パターンとしてマスタ12に書き込まれ
る。
【0032】プラテンローラ16は、タイミングベルト
およびギヤ等の回転伝達部材(図示せず)を介してプラ
テン駆動モータ11に連結されていて、プラテン駆動モ
ータ11により回転される。プラテン駆動モータ11
は、例えばステッピングモータからなる。プラテン駆動
モータ11の回転駆動力は、ギヤ等の回転伝達部材(図
示せず)を介して、テンションローラ対17a,17b
および電磁クラッチ(図示せず)を介して上下一対の反
転ローラ18a,18bに伝達されるようになってい
る。
【0033】画像情報が書き込まれた製版済みのマスタ
12の先端は、ガイド板19A上を案内されつつ反転ロ
ーラ対18a,18bにより印刷ドラム101の外周部
側へ向かって送り出され、給版ガイド板19Bにより進
行方向を下方へ変えられ、図示する給版位置状態にある
印刷ドラム101の拡開したマスタクランパ102(仮
想線で示す)へ向かって垂れ下がる。このとき印刷ドラ
ム101は、排版工程により使用済みのマスタ12を既
に除去されている。
【0034】そして、製版済みのマスタ12の先端が、
一定のタイミングでマスタクランパ102によりクラン
プされると、印刷ドラム101は図中A方向(時計回り
方向)に回転しつつ外周面に製版済みのマスタ12を徐
々に巻き付けていく。製版済みのマスタ12の後端部は
カッタ13により一定の長さに切断される。
【0035】一版の製版済みのマスタ12が印刷ドラム
101の外周面に巻装されると製版および給版工程が終
了し、印刷工程が開始される。先ず、給紙台51上に積
載された印刷用紙62の内の最上位の1枚が、給紙コロ
111および分離コロ対112a,112bによりレジ
ストローラ対113a,113bに向けて矢印Y4方向
に送り出され、さらにレジストローラ対113a,11
3bにより印刷ドラム101の回転と同期した所定のタ
イミングで印圧装置120に送られる。送り出された印
刷用紙62が、印刷ドラム101とプレスローラ103
との間にくると、印刷ドラム101の外周面下方に離間
していたプレスローラ103が上方に移動されることに
より、印刷ドラム101の外周面に巻装された製版済み
のマスタ12に押圧される。こうして、印刷ドラム10
1の多孔部および製版済みのマスタ12の穿孔パターン
部(共に図示せず)からインキが滲み出し、この滲み出
たインキが印刷用紙62の表面に転移されて、印刷画像
が形成される。
【0036】このとき、印刷ドラム101の内周側で
は、インキ供給管104からインキローラ105とドク
ターローラ106との間に形成されたインキ溜り107
にインキが供給され、印刷ドラム101の回転方向と同
一方向に、かつ、印刷ドラム101の回転速度と同期し
て回転しながら内周面に転接するインキローラ105に
より、インキが印刷ドラム101の内周側に供給され
る。
【0037】印圧装置120において印刷画像が形成さ
れた印刷用紙62は、排紙装置130における排紙剥離
爪114により印刷ドラム101から剥がされ、吸着用
ファン118により吸引されつつ、吸着排紙入口ローラ
115および吸着排紙出口ローラ116に掛け渡された
搬送ベルト117の反時計回り方向の回転により、矢印
Y5のように排紙装置130へ向かって搬送され、排紙
台52上に順次排出積載される。このようにしていわゆ
る版付け印刷が終了する。次に、図3を借りて示すテン
キー43で印刷枚数をセットし、同様に図3を借りて示
す印刷スタートキー42を押すと前記版付け印刷と同様
の工程で、給紙、印刷および排紙の各工程がセットした
印刷枚数分繰り返して行われ、孔版印刷の全工程が終了
する。
【0038】こうしてマスタ12に製版を行いつつマス
タ版数の消費を重ねていくうちに、サーマルヘッド1が
耐摩耗性等の耐久性や耐パルス性等による寿命によって
故障するようになるが、そのようなサーマルヘッド1の
寿命管理としては、図3を借りて示す製版スタートキー
41の押下をトリガとして図1を借りて示す電磁カウン
タ14が製版終了を検知してオンするまでを1回の製版
回数とする電磁カウンタ14による製版回数の積算表示
を見て、これとサーマルヘッド1が故障に至るまでの寿
命に係る過去の製版回数実績とを照合すること等によ
り、サーマルヘッド1の故障無しであと何回位製版でき
るかというサーマルヘッド1のおおよその寿命を推測し
ていたにすぎないものであった。電磁カウンタ14は、
印刷ドラム101の前面に設けられている開閉可能な前
カバー(図示せず)の内側に配設されていて、製版動作
ごとに製版終了を意味する信号を検出することにより、
マスタ版数でもある製版回数をカウントすると共に、リ
セットしない限りその製版回数を累計して積算表示する
構成・機能を有する。このように、従来の製版印刷装置
では、サーマルヘッド1を再利用したりリサイクルした
りする考えがなかったことから、製版回数を積算表示す
る電磁カウンタ14はユーザやオペレータ等(以下、
「オペレータ等」というときがある)が常時視認できる
部位に配置されていなかった。 (実施形態1)図1ないし図6および図13を参照し
て、第1の実施形態(以下、「実施形態1」という)に
ついて説明する。図2において、符号10は、実施形態
1の製版印刷装置における製版装置を示す。製版装置1
0は、図13に示した従来の製版印刷装置における製版
装置200と比較して、製版装置10を含む製版印刷装
置を操作するための後述する特有の構成を具備する操作
パネル40を有すること、製版制御部220に代えて、
後述する特有の構成・機能を具備する製版制御部2を有
すること、およびメイン制御部210に代えて、後述す
る特有の構成・機能を具備するメイン制御部30を有す
ることが主に相違する。
【0039】なお、製版装置10が、図13の製版装置
200に代えて同図の製版印刷装置内に配設されること
を表すために、図13においては括弧を付して示してい
る。図2では、A/D変換部4、画像処理部3およびメ
イン制御部30をそれぞれ模式的に表して製版装置10
内にそれぞれ配置しているが、後者の理由は本発明が感
熱製版装置に係るものであるため便宜的に製版装置10
内としたものである。本発明は、勿論、製版装置を搭載
した製版印刷装置にも適用できるものであるから、本発
明の名称を製版印刷装置とした場合には、A/D変換部
4、画像処理部3、製版制御部2およびメイン制御部3
0を製版装置10内にそれぞれ配置する必要はなく、製
版装置10外であって、装置本体フレーム50内の適宜
の部位にそれぞれ配置しても構わない。これは、図13
に示されている従来の製版印刷装置におけるA/D変換
部4、画像処理部3、製版制御部220およびメイン制
御部210についても同様である。
【0040】まず、説明の便宜上から図1を参照して、
サーマルヘッド1を含めこれを駆動するためのサーマル
ヘッド駆動回路21について補足説明する。図1に示さ
れているサーマルヘッド1およびサーマルヘッド駆動回
路21は、製版装置10で使用されているものの中で一
般的なものを簡略化して例示しており、本発明における
サーマルヘッドおよびサーマルヘッド駆動回路は、もち
ろん図1に示したものに限定されるものではない。
【0041】サーマルヘッド1は、例えば、薄膜サーマ
ルヘッドの中で平面型サーマルヘッドと呼ばれていて、
その発熱体の平面視形状が矩形型のもので、大きさ・仕
様としてはA3サイズで解像度400DPI(Dot
Per Inch)で、主走査方向Sに4608個の発
熱体を一列に配設したものを使用しているものとして以
下説明する。サーマルヘッド1は、これに限定されず、
その発熱体の平面視形状が熱集中型であってもよく、ま
た端面型サーマルヘッド、リアルエッジ型サーマルヘッ
ドもしくはコーナーエッジ型サーマルヘッドと呼ばれて
いるものでもよく、さらには本願出願人が提案した特開
平10−278329号や特開平10−329350号
公報等に記載されているような特有の発熱体の配置構成
を備えたサーマルヘッドでもよい。つまり、サーマルヘ
ッドは、周知であるかを問わずどのようなタイプのもの
でもよく、これは後述する感熱記録装置におけるサーマ
ルヘッドでも同様である。
【0042】図1において、符号201、202、203
…は、サーマルヘッド1の主走査方向Sにライン状に並
んだ複数個の個々の発熱体の抵抗をそれぞれ示し、前述
したように発熱体列を構成する個々の発熱体201、2
2、203…であることも表している。サーマルヘッド
駆動回路21において、書き込みデータは、画像データ
信号S4より入力され、クロック信号S3に同期し、シ
フトレジスタ24へシリアル転送される。そして、ある
数(サーマルヘッド1の発熱体数)を転送後、ラッチ信
号S2によりシフトレジスタ24のQ0 1 2…に書
き込みデータ(画像データ信号)が確定・出力される。
次いで、通電信号S1のオン時間とアンドゲート23を
とることで、電圧VHDの印加の下において書き込みデ
ータのあるところのドライブIC22がオンすることに
より、何れかの発熱体201、202、20 3…がオンし
発熱する。実際には、サーマルヘッド駆動回路21は、
ドライブIC22からシフトレジスタ24まで一体のI
C(集積回路)となってサーマルヘッド1に搭載され
る。
【0043】つまり、サーマルヘッド駆動回路21は、
ドライブIC22を含み、画像有り(黒画素)の画像デ
ータに対応して“H”通電されるべき画像データ信号S
4を、画像無し(白画素)の画像データに対応して
“L”非通電されるべき画像データ信号S4をそれぞれ
取り込み、その画像データ信号S4に応じて最終的に個
々のドライブIC22を駆動させて、個々の発熱体20
1、202、203…を位置選択的に発熱駆動させるよう
になっている。さらに詳しく述べると、サーマルヘッド
駆動回路21のドライブIC22により画像データ信号
S4に対応した個々の発熱体201、202、203…に
選択的に一定のライン周期をもって通電信号S1に応じ
た通電が行われ、その電気エネルギーが個々の発熱体2
1、202、203…で熱エネルギーに変換されてジュ
ール熱が発生し、サーマルヘッド1の保護膜(図示せ
ず)を介して接触するマスタ12の熱可塑性樹脂フィル
ム部分が穿孔・製版(以下、「印字」と言い換えるとき
がある)されるわけである。
【0044】個々の発熱体201、202、203…に供
給する電気エネルギーである穿孔用エネルギーの供給
は、画像データ信号S4に応じて個々の発熱体201
202、203…への通電パルス幅の変化により行っても
よいし、あるいは画像データ信号S4に応じて個々の発
熱体201、202、203…に流す電流値もしくは印加
する電圧値の変化により行うようにしてもよい。本実施
形態1の製版装置10では、サーマルヘッド1の個々の
発熱体201、202、203…へは通電パルス幅とも呼
ばれている印加パルス幅の変化によって穿孔用エネルギ
ーの供給を実施し、製版制御部2が有している熱履歴制
御手段8による履歴制御等を伴って行われる。
【0045】次に、本実施形態1において、サーマルヘ
ッド1の寿命に影響を与えるサーマルヘッド寿命関係要
因の特性値を検出する特性値検出手段について説明す
る。サーマルヘッド1に係る過去の故障モード・内容に
ついて考察してみると、品質保証規格を満足しない製品
不良等に基づく初期故障等を除き、サーマルヘッド1の
個々の発熱体201、202、203…に通電・印加され
る印加パルス数を個々の発熱体201、202、203
ごとに累積的に計数した発熱体毎累積印加パルス数によ
るところの、個々の発熱体201、202、203…の耐
パルス的な疲労劣化に基づく寿命が大半を占めていた。
そこで、本願発明者らは、前記事象に着目して、サーマ
ルヘッド寿命関係要因の特性値を、サーマルヘッド1の
個々の発熱体201、202、203…ごとに累積した発
熱体毎累積実印字数に相当する発熱体毎累積実印加パル
ス数に設定した。
【0046】本実施形態1では、特性値検出手段が、発
熱体毎累積実印字数に相当する発熱体毎累積実印加パル
ス数を検出する発熱体毎累積実印字数検出手段6からな
ることを特徴とするものである。発熱体毎累積実印字数
検出手段6の細部構成は、後述する。また、他の特性値
検出手段として、製版回数を検出する製版回数検出手段
としての電磁カウンタ14を有している。なお、製版回
数としては、例えば、マスタ12の標準となるサイズに
換算して木目細かく設定することも可能ではあるが、こ
こではマスタ12のサイズを考慮しないで、説明の簡単
化のために製版回数=マスタ版数とした。このように、
サーマルヘッドを自動車に例えれば、製版回数はいわば
総走行距離に相当するものである。
【0047】操作パネル40は、図13に示す原稿読取
装置80の上部の一側部に配設されている。操作パネル
40には、図3に示すように、原稿の画像の読み取りか
ら排版、製版、給版、版付け印刷、排紙工程に至るまで
の一連の工程(動作)を起動するための動作起動手段と
しての製版スタートキー41と、印刷枚数等を入力・設
定するためのテンキー43と、このテンキー43で置数
(入力・設定)された所定の印刷枚数分の印刷動作の起
動を行う印刷スタートキー42と、番号等で表示される
選択すべきジョブ番号を確定するための確定キー46
と、前記特性値検出手段により検出されたサーマルヘッ
ド1の寿命に影響を与えるサーマルヘッド寿命関係要因
の各特性値のうちの少なくとも一つ以上を表示するため
の、換言すればサーマルヘッド1の使用度合いを表示す
るためのサーマルヘッド使用度合い表示手段としてのサ
ーマルヘッド使用度合い表示器44(以下、単に「使用
度合い表示器44」という)と、サーマルヘッド1の後
述する残寿命値を表示するためのサーマルヘッド使用度
合い表示手段としてのサーマルヘッド残寿命表示器45
(以下、単に「残寿命表示器45」という)と、サーマ
ルヘッド1の寿命保証値を超えたとき、その旨を警告・
表示する寿命警告表示手段としての機能等を有するLC
D(液晶表示装置)表示部48と、サーマルヘッド1の
寿命保証値を超えたサーマルヘッド1の使用継続可否を
設定するための寿命経過後使用可否設定手段等とが配置
されている。前記寿命経過後使用可否設定手段は、それ
ぞれ前記した、テンキー43、LCD表示部48および
確定キー46から構成されている。これに関するLCD
表示部48の表示例および操作例については、後述す
る。
【0048】使用度合い表示器44および残寿命表示器
45は、「0000」から「9999」までの数値を全
角のアラビア数字で表示するための4つの7セグメント
のLED(発光ダイオード)からなる表示部分と、全角
のアラビア数字「10」とその累乗を上付のアラビア数
字(指数)とで表示するための3つの7セグメントのL
EDからなる表示部分とをそれぞれ備えている。使用度
合い表示器44は、前記したサーマルヘッド使用度合い
表示手段の上位概念である、前記各特性値の少なくとも
一つ以上を報知するサーマルヘッド使用度合い報知手段
としての機能も有する。したがって、前記各特性値に関
するサーマルヘッド使用度合い報知手段には、使用度合
い表示器44のように目視確認(以下、「視認」とい
う)させる手段の他に、例えば音声で報知する手段等が
含まれる。
【0049】これと同様に、残寿命表示器45は、前記
したサーマルヘッド使用度合い表示手段の上位概念であ
る、前記残寿命値を報知するサーマルヘッド使用度合い
報知手段としての機能も有する。したがって、サーマル
ヘッド1の残寿命値に関するサーマルヘッド使用度合い
報知手段には、残寿命表示器45のように視認させる手
段の他に、例えば音声で報知する手段等が含まれる。
【0050】LCD表示部48は、図示しない液晶駆動
回路を介して駆動されると共に、前記した寿命警告表示
手段としての機能等を有する他に、操作の状態や警告等
のメッセージあるいは選択されているジョブ・機能等の
表示をしたり、そのジョブ・機能を選択・設定するため
の操作内容を随時表示したりする。なお、使用度合い表
示器44および/または残寿命表示器45に代えて、サ
ーマルヘッド使用度合い表示手段の役割をLCD表示部
48に持たせてもよい。
【0051】LCD表示部48は、前記した寿命警告表
示手段の上位概念である、サーマルヘッド1の寿命保証
値を超えたとき、その旨を警告・報知する寿命警告報知
手段としての機能も有する。したがって、サーマルヘッ
ド1の寿命保証値に関する寿命警告報知手段には、LC
D表示部48のように視認させる手段の他に、例えば音
声で報知する手段等が含まれる。LCD表示部48は、
ユーザやオペレータに目視で知らせる手段として好適で
あるが、このような利点を望まなくてもよいのであれば
LCD表示部48に限らず、例えばLED等による点滅
表示やブザー吹鳴等による報知や、これらの組み合わせ
たものでも構わない。
【0052】なお、製版装置のみを具備する装置にあっ
ては、操作パネル40において、製版スタートキー41
に対しては製版動作のみを起動する機能を付与すればよ
く、また印刷スタートキー42等は必要ないものである
ことを付言しておく。
【0053】次に、図1を参照して製版印刷装置の主と
して製版装置10の概略的な制御構成について説明す
る。メイン制御部30は、マイクロコンピュータを具備
していて、CPU(中央演算処理装置)31、I/O
(入出力)ポート(図示せず)、ROM(読み出し専用
記憶装置)およびRAM(読み書き可能な記憶装置)等
を具備するメモリ32、タイマ(図示せず)等を備え、
信号バス(図示せず)によって接続された構成を有す
る。メイン制御部30のCPU31は、後述する制御機
能および計算・演算機能を有する。メイン制御部30の
メモリ32には、図13に示す製版装置10を含む製版
印刷装置全体の前記各装置駆動部分の制御に係るプログ
ラムや必要なデータ等が予め記憶されている。
【0054】メイン制御部30のCPU31は、前記入
力ポートを介して、製版制御部2と、製版スタートキー
41、テンキー43および確定キー46等の各種キーを
備えた操作パネル40と、電磁カウンタ14等と電気的
に接続されていて、これらからオン/オフ信号やデータ
信号を受信している。メイン制御部30のCPU31
は、前記出力ポートを介して、製版制御部2と、使用度
合い表示器44、残寿命表示器45およびLCD表示部
48等の表示部・各種表示器を備えた操作パネル40
と、電磁カウンタ14等と電気的に接続されていて、こ
れらに対して各種指令信号を送信し、サーマルヘッド1
の使用度合いや寿命等に係る表示を行うための制御、製
版印刷装置の前述した各装置駆動系の制御および製版装
置10全体の駆動に係るシステムを制御している。ま
た、CPU31とメモリ32と、操作パネル40とメイ
ン制御部30と、また製版制御部2とメイン制御部30
とは、それぞれ相互に信号を送受信する関係にある。
【0055】製版制御部2は、メイン制御部30と類似
の構成を有するマイクロコンピュータ、電気・電子回路
等で構成される制御・論理回路等を備えている。前記マ
イクロコンピュータは、共に図示を省略した、CPU
(中央演算処理装置)、I/O(入出力)ポート(図示
せず)、ROM(読み出し専用記憶装置)、RAM(読
み書き可能な記憶装置)、不揮発性メモリおよびタイマ
(図示せず)等を備え、信号バス(図示せず)によって
接続された構成を有する。
【0056】製版制御部2は、図13に示した製版制御
部220と比較すると、発熱体毎累積実印字数を検出す
る発熱体毎累積実印字数検出手段6有していること、お
よびサーマルヘッド1の寿命保証値までの残寿命値を計
算する残寿命計算手段7、7’を有していることが主に
相違する。発熱体毎累積実印字数検出手段6は、共に図
示を省略した、各発熱体ごとに対応して設けられ、画像
処理部3で画像処理された実際にサーマルヘッド1で印
字する画像データ(黒:製版)があるときにその画像デ
ータ数をカウント(計数)することにより、実印加パル
ス数をカウントする計数手段としてのカウンタと、発熱
体毎の累積実印加パルス数を今までカウントした発熱体
毎累積実印加パルス数に加算して発熱体毎累積実印加パ
ルス数を計算する計算手段としてのCPUと、各発熱体
ごとに対応するアドレスを備え発熱体毎累積実印加パル
ス数を製版毎に記憶・保持する記憶手段としての不揮発
性メモリと、ROMとを具備している。
【0057】各発熱体ごとに対応して設けられたカウン
タは、製版制御部2において各発熱体201、202、2
3…ごとに割り付けされる黒画素に対応した画像デー
タ信号があるときに実印字のための印加パルスが生成さ
れることに着目して、製版制御部2への画像データの入
力時においてその黒画素に対応した画像データをカウン
トすることにより、印加パルス数をカウントする機能を
有する。
【0058】なお、前記カウンタによる印加パルス数の
カウントは、製版制御部2への画像データの入力時にお
いてその黒画素に対応した画像データ数をカウントする
ことに限らず、サーマルヘッド駆動回路21への黒画素
に対応した画像データ信号S4の出力時においてその黒
画素に対応した画像データ信号S4の数をカウントする
ことで行っても構わない。
【0059】発熱体毎累積実印字数検出手段6のROM
は、発熱体毎累積印加パルス数および製版回数に関する
サーマルヘッド1の寿命保証値を記憶した記憶手段とし
ての機能を有する。すなわち、発熱体毎累積実印加パル
ス数に対応した寿命保証値に係るデータ、および製版回
数に対応した寿命保証値に係るデータが予め前記ROM
に記憶されている。また、前記ROMには、図4に示さ
れているフローチャートに係るプログラムや、後述する
残寿命計算手段により前記寿命保証値までの残寿命値を
計算するための計算式等が予め記憶されている。前記プ
ログラムやデータ等の設定は、前記ROMへ予めデータ
で与えたり、あるいはROMチップの交換等で行われ
る。
【0060】発熱体毎累積実印字数検出手段6の不揮発
性メモリは、例えばバックアップ電源によってバックア
ップされたRAM(読み書き可能な記憶装置)からな
る。前記不揮発性メモリは、製版が開始されるごと、す
なわち版替え毎に、各発熱体ごとに対応したアドレスに
記憶されている発熱体毎累積実印字数検出手段6により
検出された発熱体毎累積実印加パルス数を書き込み・記
憶保持する機能を有する。
【0061】発熱体毎累積実印字数検出手段6のCPU
は、各発熱体に対応したカウンタでカウントされた実印
加パルス数を、1版製版終了後に、その発熱体に対応し
ている前記不揮発性メモリのアドレスから前回製版時ま
での累計実印加パルス数を呼び出し、この前回製版時ま
での累計実印加パルス数に加算した後、前記不揮発性メ
モリの所定のアドレスに書き込み格納する。
【0062】残寿命計算手段7は、例えば発熱体毎累積
実印字数検出手段6のCPU等からなり、発熱体毎累積
実印字数検出手段6により検出された発熱体毎累積実印
加パルス数に係るデータ信号および前記ROMからの発
熱体毎累積実印加パルス数に関するサーマルヘッド1の
寿命保証値に係るデータ信号に基づいて、発熱体毎累積
実印加パルス数に関するサーマルヘッド1の寿命保証値
までの残寿命値を計算する機能を有する。残寿命計算手
段7’は、例えば製版制御部2のCPU等からなり、電
磁カウンタ14に送信した製版回数に係るデータ信号お
よび製版制御部2のROMからの製版回数に関するサー
マルヘッド1の寿命保証値に係るデータ信号に基づい
て、製版回数に関するサーマルヘッド1の寿命保証値ま
での残寿命値を計算する機能を有する。
【0063】メイン制御部30のCPU31は、以下の
諸制御機能を有している。第1に、CPU31は、電磁
カウンタ14に送信する製版回数に係るデータ信号に基
づいて、最初の数秒間、製版回数を表示するように使用
度合い表示器44を制御した後、次に発熱体毎累積実印
字数検出手段6により検出された発熱体毎累積実印加パ
ルス数に係るデータ信号に基づいて、発熱体毎累積実印
加パルス数のうちで最大の累積実印加パルス数を表示す
るように使用度合い表示器44を制御する機能を有す
る。これに付随して、CPU31は、使用度合い表示器
44に製版回数および発熱体毎累積実印加パルス数の何
れが表示されているのかをその都度報知すべくLCD表
示部48を制御する機能も有している。
【0064】第2に、CPU31は、残寿命計算手段
7’により算出された製版回数に関するサーマルヘッド
1の残寿命値に係るデータ信号に基づいて、最初の数秒
間、製版回数に関する残寿命値を表示するように残寿命
表示器45を制御した後、次に残寿命計算手段7により
算出された発熱体毎累積実印加パルス数に関するサーマ
ルヘッド1の残寿命値に係るデータ信号に基づいて、発
熱体毎累積実印加パルス数に関する残寿命値のうちで最
小の寿命値を表示するように残寿命表示器45を制御す
る機能を有する。これに付随して、CPU31は、残寿
命表示器45に製版回数および発熱体毎累積実印加パル
ス数に関する何れの残寿命値が表示されているのかをそ
の都度報知すべくLCD表示部48を制御する機能も有
している。
【0065】第3に、CPU31は、残寿命計算手段7
により算出された発熱体毎累積実印字数に関するサーマ
ルヘッド1の残寿命値が同サーマルヘッド1の寿命保証
値を超えたとき、その旨を警告・表示するようにLCD
表示部48を制御する機能を有する。これに加えて、発
熱体毎累積実印字数に関するサーマルヘッド1の寿命保
証値を超えたサーマルヘッド1の使用継続可否を設定す
るための、寿命経過後使用可否設定手段を構成する選択
すべきジョブ番号およびジョブ内容を表示するようにL
CD表示部48を制御する機能を有する。この表示例を
図5に示す。
【0066】第4に、CPU31は、残寿命計算手段
7’により算出された製版回数に関するサーマルヘッド
1の残寿命値が同サーマルヘッド1の寿命保証値を超え
たとき、その旨を警告・表示するようにLCD表示部4
8を制御する機能を有する。これに加えて、製版回数に
関するサーマルヘッド1の寿命保証値を超えたサーマル
ヘッド1の使用継続可否を設定するための、寿命経過後
使用可否設定手段を構成する選択すべきジョブ番号およ
びジョブ内容を表示するようにLCD表示部48を制御
する機能を有する。この表示例を図6に示す。
【0067】なお、メイン制御部30のメモリ32に余
裕があれば、製版制御部2における発熱体毎累積実印字
数検出手段6の不揮発性メモリやROMの役割をメモリ
32に分担させてもよい。CPUも制御的に余裕があれ
ば、メイン制御部でのCPUにその役割を分担しても構
わない。
【0068】次に、製版装置10を具備した製版印刷装
置の動作について、図1ないし図6および図13を参照
して、従来の製版装置200を具備した製版印刷装置の
動作と相違する点を中心に説明する。前述したと同様
に、先ず、原稿読取装置80の上部に配置された原稿載
置台(図示せず)に、印刷すべき画像をもった原稿60
を載置し、製版スタートキー41を押すと、これにより
生成された製版開始信号がメイン制御部30のCPU3
1に入力されることで、版付け印刷に至る製版開始か否
かがCPU31によって判断される。したがって、図4
に示されている動作フローのステップS1では、製版ス
タートキー41の押下による製版開始信号が以降の動作
フローのトリガとなる。オペレータによるマニュアル操
作はステップS1における製版スタートキー41を押す
までであり、以降の版付け印刷動作までは自動で行われ
る。製版開始である場合はステップS2へ進み、製版開
始でない場合は元に戻る。
【0069】前記製版開始信号がCPU31に送信され
ることによって、図13を参照して説明したと同様の排
版動作および原稿読取装置80による原稿読み取り動作
が自動的に並行して進行する。これと並行して前述した
と同様の製版動作が行われる他、以下のような一部特有
の動作が行われる。
【0070】原稿60の光学情報は、図1において、画
像センサ5で光電変換され、そのアナログの電気信号は
A/D変換部4に入力されデジタルの画像信号に変換さ
れる。このデジタルの画像信号は画像処理部3で画像処
理を施され、こうして画像処理を施された画像信号は、
製版制御部2に入力される。製版制御部2に入力した画
像信号は、公知のサーマルヘッド駆動用信号生成手段等
9によりサーマルヘッド駆動用の信号として通電信号S
1、ラッチ信号S2、クロック信号S3、画像データ信
号S4等を生成される時点の前段階で、発熱体ごとに、
実印加パルス数のカウントが行われる(ステップS2参
照)と共に、発熱体ごとに、現在までの実印加パルス数
の累計に加算する発熱体毎累積実印加パルス数の算出が
行われる(ステップS3参照)。すなわち、製版制御部
2から出力される画像データ信号S4に対応して、本実
施形態1の例では主走査方向Sに4608個並んでいる
サーマルヘッド1の各発熱体201、202、203…ご
とに印加される発熱体毎実印加パルス数を、製版制御部
2における画像データ信号S4の生成時点の前段階で、
発熱体毎累積実印字数検出手段6において各発熱体ごと
に対応して設けられた前記カウンタが、各発熱体2
1、202、203…ごとに対応して生じた画像有り
(黒画素)の画像データ信号があるときにその画像デー
タ信号をカウントすることにより、発熱体毎の実印加パ
ルス数をカウントする。
【0071】ここで、現在まで(今回製版が開始される
以前まで)の発熱体ごとの実印加パルス数の累計は、本
実施形態1の例では主走査方向Sに4608個並んでい
る個々の発熱体201、202、203…ごとに対応した
アドレスを備えた前記不揮発性メモリに記憶・保持され
ている。発熱体毎累積実印字数検出手段6のCPUは、
前記不揮発性メモリに記憶・保持されている現在までの
発熱体ごとの実印加パルス数の累計データを呼び出し
て、製版制御部2における画像データ信号S4の生成時
点の前段階で各発熱体ごとにカウントした発熱体毎の実
印加パルス数を、発熱体ごとの実印加パルス数の累計デ
ータに発熱体ごとに次々と加算することにより、発熱体
毎累積実印加パルス数の算出を行う。前述した発熱体毎
累積実印字数検出手段6のCPUによる発熱体毎累積実
印加パルス数の算出は、製版制御部2でサーマルヘッド
駆動用信号生成手段が画像データ信号S4を生成してい
る間中、すなわち製版動作における書き込み動作中継続
され、書き込み動作終了後には発熱体ごとの実印加パル
ス数の累計データ(発熱体毎累積実印加パルス数デー
タ)として前記不揮発性メモリに書き込まれ記憶・保持
される。
【0072】前記製版動作と略並行して前述したと同様
の給版動作が行われ、次いで、版付け印刷動作が行われ
て、その版付け印刷が終了する。次に、テンキー43で
印刷枚数をセットし、印刷スタートキー42を押すと前
記版付け印刷と同様の工程で、給紙、印刷および排紙の
各工程がセットした印刷枚数分繰り返して行われ、印刷
動作が終了する(ステップS4参照)。製版動作終了
時、電磁カウンタ14により製版回数として「1」回が
カウントされ、現在まで(今回製版が開始される以前ま
で)の製版回数に累計されてその製版回数が積算表示さ
れる。この製版回数データはメイン制御部30のCPU
31で管理される。また、製版動作終了時、CPU31
の指令により、使用度合い表示器44には、最初の数秒
間、電磁カウンタ14で計数されている製版回数が表示
され、この後、発熱体毎累積実印字数検出手段6で検出
された発熱体毎累積実印加パルス数のうちで最大の累積
実印加パルス数が表示される。このとき、LCD表示部
48には、サーマルヘッド1の使用度合いとして製版回
数および発熱体毎累積実印加パルス数の何れが使用度合
い表示器44に表示されているのかがその都度表示され
る。
【0073】印刷動作終了後、ステップS5に進み、製
版回数および発熱体毎累積実印加パルス数が各保証値を
超えていないか否かが判断される。すなわち、ステップ
S5において、残寿命計算手段7は、前記ROMから発
熱体毎累積実印加パルス数に関するサーマルヘッド1の
寿命保証値に係るデータを呼び出すと共に、前記不揮発
性メモリから発熱体毎累積実印字数検出手段6で検出さ
れた発熱体毎累積実印加パルス数に係るデータ信号を呼
び出して、発熱体毎累積実印加パルス数に関するサーマ
ルヘッド1の寿命保証値に係るデータから発熱体毎累積
実印加パルス数のうちで最大の累積実印加パルス数を減
算することによって、発熱体毎累積実印加パルス数に関
するサーマルヘッド1の残寿命値を計算する。
【0074】これと同時に、残寿命計算手段7’は、前
記ROMから製版回数に関するサーマルヘッド1の寿命
保証値に係るデータを呼び出して、これから電磁カウン
タ14で検出された累計の製版回数を減算することによ
って、製版回数に関するサーマルヘッド1の残寿命値を
計算する。
【0075】ここで例えば、発熱体毎累積実印加パルス
数に関するサーマルヘッド1の寿命保証値PAが3×1
7(パルス数)であるとしたとき、発熱体毎累積実印
加パルス数のうちで最大の累積実印加パルス数PBが
1.5×107(パルス数)であったとき、発熱体毎累
積実印加パルス数に関するサーマルヘッド1の残寿命値
PX=PA−PB=1.5×107(パルス数)とな
る。また例えば、製版回数に関するサーマルヘッド1の
寿命保証値SAが3×10 4回(3万回)であるとした
とき、電磁カウンタ14で計数されている累計の製版回
数SBが2×104回(2万回)であったとき、製版回
数に関するサーマルヘッド1の残寿命値SX=SA−S
B=3×104−2×104=1×104(1万回)とな
る。
【0076】そして、CPU31の指令により、残寿命
表示器45には、最初の数秒間、残寿命計算手段7’に
より算出された製版回数に関するサーマルヘッド1の残
寿命値SXが表示され、この後、残寿命計算手段7によ
り算出された発熱体毎累積実印加パルス数に関するサー
マルヘッド1の残寿命値PXが表示される。このとき、
LCD表示部48には、製版回数および発熱体毎累積実
印加パルス数に関する何れの残寿命値が残寿命表示器4
5に表示されているのかがその都度表示される。
【0077】ステップS5において、前記例のように、
製版回数および発熱体毎累積実印加パルス数が各保証値
を超えていないイエスの場合には、ステップS1に戻
る。一方、製版回数および/または発熱体毎累積実印加
パルス数が各保証値を超えて(等しくなった場合を含
む)ゼロ(0)となったノーの場合には、ステップS6
に進み、サーマルヘッド保証値を超えていることの警告
表示がなされる。
【0078】すなわち、残寿命計算手段7で算出された
発熱体毎累積実印字数に関するサーマルヘッド1の残寿
命値が同サーマルヘッド1の寿命保証値を超えたとき、
CPU31の指令により、LCD表示部48には図5に
示すような警告・表示(「サーマルヘッドでの発熱体毎
累積実印加パルス数が保証値限界になりました。これ以
上に関しては白スジ等になるおそれがありますが、この
まま使用を続けますか?1.はい(以後この警告は表示し
ません) 2.いいえ」)がなされる。
【0079】オペレータ等が、例えば白スジ等の発生に
より多少の製版画像品質劣化すなわち印刷画像品質劣化
を許容しても構わないような場合であって、そのまま保
証値限界になったサーマルヘッド1を使用して製版動作
を継続してもよいと判断したときには、ジョブ番号
「1」を選択するために先ずテンキー43で「1」を押
し、次いで確定キー46でジョブ番号「1」を確定す
る。これにより、保証値限界になったサーマルヘッド1
をその寿命によって故障を生じるまで使用することがで
きる。すなわち、メイン制御部30のCPU31からの
指令によって、製版装置10および製版印刷装置の駆動
停止等を伴うことなく正常な装置駆動が実行されること
となる。一方、オペレータ等が、例えば製版画像品質す
なわち印刷画像品質を最優先したいことから、あるいは
サーマルヘッド1の寿命に基づく故障によって装置が使
用不可となること等を避けたい理由等から、保証値限界
になったサーマルヘッド1を使用したくないと判断した
ときには、ジョブ番号「2」を選択するために先ずテン
キー43で「2」を押し、次いで確定キー46でジョブ
番号「2」を確定する。これにより、CPU31の指令
の下で、サーマルヘッド1の駆動が禁止状態、すなわち
製版装置10および製版印刷装置の駆動が停止状態とな
るから、サービスマン・コール等によって寿命のある新
しいサーマルヘッド1と交換することとなる。
【0080】また、残寿命計算手段7’で算出された製
版回数に関するサーマルヘッド1の残寿命値が同サーマ
ルヘッド1の寿命保証値を超えたとき、CPU31の指
令により、LCD表示部48には図6に示すような警告
・表示(「サーマルヘッドでの製版回数が保証値限界に
なりました。これ以上に関しては白スジ等になるおそれ
がありますが、このまま使用を続けますか?1.はい(以
後この警告は表示しません) 2.いいえ」)がなされ
る。したがって、このような場合にも、図5を参照して
説明したと同様にして、オペレータ等の選択意志によっ
てサーマルヘッド1の使用を継続するか、サーマルヘッ
ド1の交換を行うかの自由な選択を行うことができる。
【0081】したがって、実施形態1によれば、電磁カ
ウンタ14および発熱体毎累積実印字数検出手段6とい
う二つの特性値検出手段を有することにより、これらに
より検出されたサーマルヘッド寿命関係要因の特性値で
ある製版回数および発熱体毎累積実印字数としての発熱
体毎累積実印加パルス数のうちの厳しい方での、すなわ
ち発熱体毎累積実印字数としての発熱体毎累積実印加パ
ルス数でのサーマルヘッドの寿命予測を行うことができ
るから、その特性値の厳しい方でのサーマルヘッドの寿
命管理やリサイクルを行うことが可能になるという利点
もある。
【0082】発熱体毎累積実印字数検出手段は、本実施
形態1における発熱体毎累積実印字数検出手段6(これ
を第1の方式とする)に限定されず、次の方式によるよ
うなものであってもよい。第2の方式としては、各発熱
体ごとに対応して計数・計算手段としてのカウンタを設
け、各発熱体に対応した画像データ(黒:“H”)があ
るときにそのカウンタをカウントアップすることによ
り、発熱体毎累積実印字数を検出する方式がある。第3
の方式としては、各発熱体ごとに対応して計数手段とし
てのカウンタを設けると共に、各発熱体ごとに対応した
アドレスを備えた記憶手段としての不揮発性メモリを設
け、この不揮発性メモリから対象とする発熱体での累積
実印字数(累積実印加パルス数)のカウント値を呼び出
して、もしその対象とする発熱体に画像データ(黒:製
版)があるときには、その呼び出してきた累積実印字数
(累積実印加パルス数)のカウント値に+1インクリメ
ント処理をし、このインクリメント処理をしたカウント
値を不揮発性メモリの所定のアドレスに格納することに
より、発熱体毎累積実印字数を検出する方式がある。そ
れ故に、第1の方式は、第2と第3の方式とを組み合わ
せた併用方式であると見ることもできる。 (変形例1)図7ないし図9に、実施形態1の変形例1
を示す。この変形例1は、図1に示した実施形態1にお
ける制御構成と比較すると、製版制御部2に代えて、製
版制御部2Aを有すること、およびメイン制御部30に
代えて、メイン制御部30Aを有することのみ相違す
る。
【0083】製版制御部2Aは、実施形態1の製版制御
部2と比較すると、発熱体毎累積実印字数検出手段6に
代えて、1版当たりのマスタ12に印字される実印字数
を版ごとに累積した版毎累積実印字数を検出する版毎累
積実印字数検出手段26を有すること、残寿命計算手段
7に代えて、サーマルヘッド1の版毎累積実印字数に関
する寿命保証値までの残寿命値を計算する残寿命計算手
段27を有することのみ相違する。
【0084】本変形例1では、実施形態1の発熱体毎累
積実印字数検出手段6で検出して得られるようなサーマ
ルヘッド1の正確な寿命予測の利点を望まず、より簡素
な構成でこれを実現するために、サーマルヘッド1の個
々の発熱体201、202、203…の耐パルス的な疲労
劣化をいわば平均的にとらえ、サーマルヘッド寿命関係
要因の特性値を、1版当たりのマスタ12に印字される
実印字数を版ごとに累積した版毎累積実印字数に相当す
る版毎累積実印加パルス数に設定した。また、他の特性
値検出手段として、製版回数を検出する製版回数検出手
段としての電磁カウンタ14も有している。
【0085】版毎累積実印字数検出手段26は、共に図
示を省略した、製版ごと(マスタ版数ごと)に画像処理
部3で画像処理され実際にサーマルヘッド1で印字する
画像データ(黒:製版)があるときにその画像データ数
を製版毎にカウントすることにより、実印加パルス数を
カウントする計数手段としてのカウンタと、このカウン
タによりカウントされた累積実印加パルス数を今までカ
ウントした版毎累積実印加パルス数に加算して版毎累積
実印加パルス数を計算する計算手段としてのCPUと、
版毎累積実印加パルス数を記憶・保持する記憶手段とし
ての不揮発性メモリと、ROMとを具備している。な
お、実際に前記不揮発性メモリに記憶・保持する版毎累
積実印加パルス数は、その記憶容量を小さくするため
に、サーマルヘッド1の全発熱体数4608個で割った
平均版毎累積実印加パルス数に換算しており、版毎累積
実印字数検出手段26のCPUはこの計算機能も有して
いる。図9等を参照して後述する変形例1の動作では、
平均版毎累積実印加パルス数に換算する例で説明する。
なお、前記カウンタによる累積実印加パルス数のカウン
トは、製版制御部2への画像データの入力時においてそ
の黒画素に対応した画像データ数をカウントすることに
限らず、サーマルヘッド駆動回路21への黒画素に対応
した画像データ信号S4の出力時においてその黒画素に
対応した画像データ信号S4の数をカウントすることで
行っても構わない。
【0086】版毎累積実印字数検出手段26のROM
は、実施形態1における発熱体毎累積実印字数検出手段
6のROMと比較して、発熱体毎累積実印加パルス数に
代えて、版毎累積実印加パルス数に関するサーマルヘッ
ド1の寿命保証値を記憶した記憶手段としての機能を有
することのみ相違する。前記ROMには、図9に示され
ているフローチャートに係るプログラムや、後述する残
寿命計算手段により版毎累積実印加パルス数に関するサ
ーマルヘッド1の寿命保証値までの残寿命値を計算する
ための計算式等が予め記憶されている。
【0087】残寿命計算手段27は、例えば版毎累積実
印字数検出手段26のCPUからなり、版毎累積実印字
数検出手段26により検出された版毎累積実印加パルス
数に係るデータ信号および前記ROMからの版毎累積実
印加パルス数に関するサーマルヘッド1の寿命保証値に
係るデータ信号に基づいて、版毎累積実印字数に関する
サーマルヘッド1の寿命保証値までの残寿命値を計算す
る機能を有する。
【0088】メイン制御部30AのCPU31Aは、以
下の諸制御機能を有している。第1に、CPU31A
は、電磁カウンタ14で計数されている製版回数に係る
データ信号に基づいて、最初の数秒間、製版回数を表示
するように使用度合い表示器44を制御した後、次に版
毎累積実印字数検出手段26により検出された発熱体毎
累積実印加パルス数に係るデータ信号に基づいて、版毎
累積実印加パルス数を表示するように使用度合い表示器
44を制御する機能を有する。これに付随して、CPU
31Aは、使用度合い表示器44に製版回数および版毎
累積実印加パルス数の何れが表示されているのかをその
都度報知すべくLCD表示部48を制御する機能も有し
ている。
【0089】第2に、CPU31Aは、残寿命計算手段
7’により算出された製版回数に関するサーマルヘッド
1の残寿命値に係るデータ信号に基づいて、最初の数秒
間、製版回数に関する残寿命値を表示するように残寿命
表示器45を制御した後、次に残寿命計算手段27によ
り算出された版毎累積実印加パルス数に関するサーマル
ヘッド1の残寿命値に係るデータ信号に基づいて、版毎
累積実印加パルス数に関する残寿命値を表示するように
残寿命表示器45を制御する機能を有する。これに付随
して、CPU31Aは、残寿命表示器45に製版回数お
よび版毎累積実印加パルス数に関する何れの残寿命値が
表示されているのかをその都度報知すべくLCD表示部
48を制御する機能も有している。
【0090】第3に、CPU31Aは、残寿命計算手段
27により算出された版毎累積実印加パルス数に関する
サーマルヘッド1の残寿命値が同サーマルヘッド1の寿
命保証値を超えたとき、その旨を警告・表示するように
LCD表示部48を制御する機能を有する。これに加え
て、版毎累積実印加パルス数に関するサーマルヘッド1
の寿命保証値を超えたサーマルヘッド1の使用継続可否
を設定するための、寿命経過後使用可否設定手段を構成
する選択すべきジョブ番号およびジョブ内容を表示する
ようにLCD表示部48を制御する機能を有する。
【0091】次に、変形例1の動作について、図7ない
し図9および図13を参照して、実施形態1の動作と相
違する点を中心に説明する。変形例1の動作はステップ
S10から始まる。図9に示されている動作フローのス
テップS10では、実施形態1と同様に、製版スタート
キー41の押下による製版開始信号が以降の動作フロー
のトリガとなる。オペレータによるマニュアル操作はス
テップS10における製版スタートキー41を押すまで
であり、以降の版付け印刷動作までは自動で行われる。
製版開始である場合はステップS11へ進み、製版開始
でない場合は元に戻る。
【0092】前記製版開始信号がCPU31Aに送信さ
れることによって、図13を参照して説明したと同様の
排版動作および原稿読取装置80による原稿読み取り動
作が自動的に並行して進行する。これと並行して前述し
たと同様の製版動作が行われる他、以下のような一部特
有の動作が行われる。
【0093】原稿60の光学情報は、実施形態1と同様
にして画像処理部3で画像処理を施され、こうして画像
処理を施された画像信号は、製版制御部2Aに入力され
る。製版制御部2Aに入力した画像信号は、サーマルヘ
ッド駆動用信号生成手段等9によりサーマルヘッド駆動
用の信号として通電信号S1、ラッチ信号S2、クロッ
ク信号S3、画像データ信号S4等を生成される時点の
前段階の画像データを用いて、1版の製版動作終了時ま
で製版制御部2Aのカウンタにより、実印加パルス数の
カウントが行われる(ステップS11参照)。すなわ
ち、図8に示すように、製版開始信号が生じていて
“L”レベル時製版中である時であって、かつ、製版制
御部2Aへの入力側で生成されるライン同期信号内にお
いて、版毎累積実印字数検出手段26のカウンタによっ
て、画像処理部3で画像処理され実際にサーマルヘッド
1で印字する画像データ(黒:製版)があるときにその
画像データ数をカウントすることにより、実印加パルス
数のカウントを行い、1版の実印加パルス数を検出す
る。次いでステップS12に進み、1版当たりの平均実
印加パルス数の算出を行う。これは、前記不揮発性メモ
リに記憶・保持すべき版毎累積実印加パルス数を減らし
て記憶容量を小さくするためであり、版毎累積実印字数
検出手段26のCPUによって、ステップS11で検出
した1版の実印加パルス数をサーマルヘッド1の全発熱
体数4608で除算することで算出される。
【0094】ステップS13に進み、前記CPUは、現
在までの平均実印加パルス数の累計(平均累計実印加パ
ルス数)に、ステップS12で得られた1版当たりの平
均実印加パルス数の加算を行う(平均版毎累積実印加パ
ルス数の算出)。ここで、前記不揮発性メモリには、現
在まで(今回製版が開始される以前まで)の平均累積実
印加パルス数が記憶・保持されている。前記CPUは、
前記不揮発性メモリに記憶・保持されている現在までの
平均累積実印加パルス数に係るデータを呼び出して、こ
れにステップS12で得られた1版当たりの平均実印加
パルス数を加算することにより、平均版毎累積実印加パ
ルス数の算出を行う。
【0095】前記製版動作と略並行して前述したと同様
の給版動作が行われ、次いで、版付け印刷動作が行われ
て、その版付け印刷が終了する。次に、テンキー43で
印刷枚数をセットし、印刷スタートキー42を押すと前
記版付け印刷と同様の工程で、給紙、印刷および排紙の
各工程がセットした印刷枚数分繰り返して行われ、印刷
動作が終了する(ステップS14参照)。製版動作終了
時、電磁カウンタ14により製版回数として「1」回が
カウントされ、現在まで(今回製版が開始される以前ま
で)の製版回数に累計されてその製版回数が積算表示さ
れる。この製版回数データはメイン制御部30AのCP
U31Aで管理される。また、製版動作終了時、CPU
31Aの指令により、使用度合い表示器44には、最初
の数秒間、電磁カウンタ14で計数されている製版回数
が表示され、この後、版毎累積実印字数検出手段26で
検出された平均版毎累積実印加パルス数が表示される。
このとき、LCD表示部48には、サーマルヘッド1の
使用度合いとして製版回数および平均版毎累積実印加パ
ルス数の何れが使用度合い表示器44に表示されている
のかがその都度表示される。
【0096】印刷動作終了後、ステップS15に進み、
製版回数および平均版毎累積実印加パルス数が各保証値
を超えていないか否かが判断される。すなわち、ステッ
プS15において、残寿命計算手段27は、前記ROM
から平均版毎累積実印加パルス数に関するサーマルヘッ
ド1の寿命保証値に係るデータを呼び出すと共に、前記
不揮発性メモリから平均版毎累積実印加パルス数に係る
データ信号を呼び出して、平均版毎累積実印加パルス数
に関するサーマルヘッド1の寿命保証値に係るデータか
ら平均版毎累積実印加パルス数を減算することによっ
て、平均版毎累積実印加パルス数に関するサーマルヘッ
ド1の残寿命値を計算する。これと同時に、CPU31
Aの残寿命計算手段7’は、実施形態1と同様にして製
版回数に関するサーマルヘッド1の残寿命値を計算す
る。
【0097】そして、CPU31Aの指令により、残寿
命表示器45には、最初の数秒間、残寿命計算手段7’
により算出された製版回数に関するサーマルヘッド1の
残寿命値が表示され、この後、残寿命計算手段27によ
り算出された平均版毎累積実印加パルス数に関するサー
マルヘッド1の残寿命値が表示される。このとき、LC
D表示部48には、製版回数および平均版毎累積実印加
パルス数に関する何れの残寿命値が残寿命表示器45に
表示されているのかがその都度表示される。
【0098】ステップS15において、前記例のよう
に、製版回数および平均版毎累積実印加パルス数が各保
証値を超えていないイエスの場合には、ステップS10
に戻る。一方、製版回数および/または平均版毎累積実
印加パルス数が各保証値を超えて(等しくなった場合を
含む)ゼロ(0)となったノーの場合には、ステップS
16に進み、サーマルヘッド保証値を超えていることの
警告表示がなされる。
【0099】すなわち、残寿命計算手段27で算出され
た平均版毎累積実印字数に関するサーマルヘッド1の残
寿命値が同サーマルヘッド1の寿命保証値を超えたと
き、CPU31Aの指令により、LCD表示部48には
(「サーマルヘッドでの平均版毎累積実印加パルス数が
保証値限界になりました。これ以上に関しては白スジ等
になるおそれがありますが、このまま使用を続けますか
?1.はい(以後この警告は表示しません) 2.いい
え」)という警告・表示がなされる。
【0100】オペレータ等によるジョブ番号「1」や
「2」を選択するための操作内容は、実施形態1と同様
に行われる。また、残寿命計算手段7’で算出された製
版回数に関するサーマルヘッド1の残寿命値が同サーマ
ルヘッド1の寿命保証値を超えたときについても、実施
形態1と同様に行われる。
【0101】したがって、変形例1によれば、電磁カウ
ンタ14および版毎累積実印字数検出手段26という二
つの特性値検出手段を有することにより、これらにより
検出されたサーマルヘッド寿命関係要因の特性値である
製版回数および版毎累積実印字数としての平均版毎累積
実印加パルス数のうちの厳しい方での、すなわち版毎累
積実印字数としての平均版毎累積実印加パルス数でのサ
ーマルヘッドの寿命予測を行うことができるから、その
特性値の厳しい方でのサーマルヘッドの寿命管理やリサ
イクルを行うことが可能になるという利点もある。 (変形例2)図10ないし図12に、実施形態1の変形
例2を示す。この変形例2は、図1に示した実施形態1
における制御構成と比較すると、製版制御部2に代え
て、製版制御部2Bを有すること、およびメイン制御部
30に代えて、メイン制御部30Bを有することのみ相
違する。
【0102】製版制御部2Bは、実施形態1の製版制御
部2と比較すると、発熱体毎累積実印字数検出手段6に
代えて、サーマルヘッド1の発熱体列の駆動に対応した
累積印字ライン数を検出する累積印字ライン数検出手段
36を有すること、残寿命計算手段7に代えて、サーマ
ルヘッド1の累積印字ライン数に関する寿命保証値まで
の残寿命値を計算する残寿命計算手段37を有すること
のみ相違する。
【0103】本変形例2では、実施形態1の発熱体毎累
積実印字数検出手段6で検出して得られるようなサーマ
ルヘッド1の正確な寿命予測の利点を望まず、変形例1
よりも簡素な構成でこれを実現するために、サーマルヘ
ッド1の個々の発熱体201、202、203…ごとの耐
パルス的な疲労劣化を発熱体列の耐パルス的かつ平均的
な疲労劣化に置き換え、サーマルヘッド寿命関係要因の
特性値を、サーマルヘッド1の発熱体列の駆動に対応し
た印字ライン数に設定した。また、他の特性値検出手段
として、製版回数を検出する製版回数検出手段としての
電磁カウンタ14も有している。
【0104】累積印字ライン数検出手段36は、共に図
示を省略した、製版ごと(マスタ版数ごと)に画像処理
部3で画像処理され製版制御部2Bの入力側において生
成される図11に示すライン同期信号の立下がりの回数
をカウントすることにより、印字ライン数をカウントす
る計数手段としてのカウンタと、このカウンタによりカ
ウントされた累積印字ライン数を今までカウントした累
積印字ライン数に加算して累積印字ライン数を計算する
計算手段としてのCPUと、累積印字ライン数を記憶・
保持する記憶手段としての不揮発性メモリとを具備して
いる。
【0105】変形例2における累積印字ライン数検出手
段36のROMは、実施形態1における発熱体毎累積実
印字数検出手段6のROMと比較して、発熱体毎累積実
印加パルス数に代えて、累積印字ライン数に関するサー
マルヘッド1の寿命保証値を記憶した記憶手段としての
機能を有することのみ相違する。前記ROMには、図1
2に示されているフローチャートに係るプログラムや、
後述する残寿命計算手段37により累積印字ライン数に
関するサーマルヘッド1の寿命保証値までの残寿命値を
計算するための計算式等が予め記憶されている。
【0106】残寿命計算手段37は、累積印字ライン数
検出手段36により検出された累積印字ライン数に係る
データ信号および前記ROMからの累積印字ライン数に
関するサーマルヘッド1の寿命保証値に係るデータ信号
に基づいて、累積印字ライン数に関するサーマルヘッド
1の寿命保証値までの残寿命値を計算する機能を有す
る。
【0107】メイン制御部30BのCPU31Bは、以
下の諸制御機能を有している。第1に、CPU31B
は、電磁カウンタ14で計数されている製版回数に係る
データ信号に基づいて、最初の数秒間、製版回数を表示
するように使用度合い表示器44を制御した後、次に累
積印字ライン数検出手段36により検出された累積印字
ライン数に係るデータ信号に基づいて、累積印字ライン
数を表示するように使用度合い表示器44を制御する機
能を有する。これに付随して、CPU31Bは、使用度
合い表示器44に製版回数および累積印字ライン数の何
れが表示されているのかをその都度報知すべくLCD表
示部48を制御する機能も有している。
【0108】第2に、CPU31Bは、残寿命計算手段
7’により算出された製版回数に関するサーマルヘッド
1の残寿命値に係るデータ信号に基づいて、最初の数秒
間、製版回数に関する残寿命値を表示するように残寿命
表示器45を制御した後、次に残寿命計算手段37によ
り算出された累積印字ライン数に関するサーマルヘッド
1の残寿命値に係るデータ信号に基づいて、累積印字ラ
イン数に関する残寿命値を表示するように残寿命表示器
45を制御する機能を有する。これに付随して、CPU
31Bは、残寿命表示器45に製版回数および累積印字
ライン数に関する何れの残寿命値が表示されているのか
をその都度報知すべくLCD表示部48を制御する機能
も有している。
【0109】第3に、CPU31Bは、残寿命計算手段
37により算出された累積印字ライン数に関するサーマ
ルヘッド1の残寿命値が同サーマルヘッド1の寿命保証
値を超えたとき、その旨を警告・表示するようにLCD
表示部48を制御する機能を有する。これに加えて、累
積印字ライン数に関するサーマルヘッド1の寿命保証値
を超えたサーマルヘッド1の使用継続可否を設定するた
めの、寿命経過後使用可否設定手段を構成する選択すべ
きジョブ番号およびジョブ内容を表示するようにLCD
表示部48を制御する機能を有する。
【0110】次に、変形例2の動作について、図10な
いし図13を参照して、実施形態1の動作と相違する点
を中心に説明する。変形例2の動作はステップS20か
ら始まる。図12に示されている動作フローのステップ
S20では、実施形態1と同様に、製版スタートキー4
1の押下による製版開始信号が以降の動作フローのトリ
ガとなる。オペレータによるマニュアル操作はステップ
S20における製版スタートキー41を押すまでであ
り、以降の版付け印刷動作までは自動で行われる。製版
開始である場合はステップS21へ進み、製版開始でな
い場合は元に戻る。
【0111】前記製版開始信号がCPU31Bに送信さ
れることによって、図13を参照して説明したと同様の
排版動作および原稿読取装置80による原稿読み取り動
作が自動的に並行して進行する。これと並行して前述し
たと同様の製版動作が行われる他、以下のような一部特
有の動作が行われる。
【0112】原稿60の光学情報は、実施形態1と同様
にして画像処理部3で画像処理を施され、こうして画像
処理を施された画像信号は、製版制御部2Bに入力され
る。製版制御部2Bに入力した画像信号は、サーマルヘ
ッド駆動用信号生成手段等9によりサーマルヘッド駆動
用の信号として通電信号S1、ラッチ信号S2、クロッ
ク信号S3、画像データ信号S4等を生成される時点の
前段階において、1版の製版動作終了時まで累積印字ラ
イン数検出手段36のカウンタにより、印字ライン数の
カウントが行われる(ステップS21参照)。すなわ
ち、図11に示すように、製版開始信号が生じていて
“L”レベル時製版中である時に、累積印字ライン数検
出手段36のカウンタによって製版制御部2Bへの入力
側で生成されるライン同期信号の立下がり回数をカウン
トすることにより、印字ライン数のカウントを行い、1
版の累積印字ライン数を検出する。次いでステップS2
2に進み、累積印字ライン数の算出を行う。すなわち、
現在までの印字ライン数の累計に、ステップS21で得
られた累積印字ライン数の加算を行う。ここで、前記不
揮発性メモリには、現在まで(今回製版が開始される以
前まで)の累積印字ライン数が記憶・保持されている。
前記CPUは、前記不揮発性メモリに記憶・保持されて
いる現在までの累積印字ラインに係るデータを呼び出し
て、これにステップS21で得られた1版当たりの累積
印字ライン数を加算することにより、累積印字ライン数
の算出を行う。
【0113】前記製版動作と略並行して前述したと同様
の給版動作が行われ、次いで、版付け印刷動作が行われ
て、その版付け印刷が終了する。次に、テンキー43で
印刷枚数をセットし、印刷スタートキー42を押すと前
記版付け印刷と同様の工程で、給紙、印刷および排紙の
各工程がセットした印刷枚数分繰り返して行われ、印刷
動作が終了する(ステップS23参照)。製版動作終了
時、電磁カウンタ14により製版回数として「1」回が
カウントされ、現在まで(今回製版が開始される以前ま
で)の製版回数に累計されてその製版回数が積算表示さ
れる。この製版回数データはメイン制御部30BのCP
U31Bで管理される。また、製版動作終了時、CPU
31Bの指令により、使用度合い表示器44には、最初
の数秒間、電磁カウンタ14で計数されている製版回数
が表示され、この後、累積印字ライン数検出手段36で
検出された累積印字ライン数が表示される。このとき、
LCD表示部48には、サーマルヘッド1の使用度合い
として製版回数および累積印字ライン数の何れが使用度
合い表示器44に表示されているのかがその都度表示さ
れる。
【0114】印刷動作終了後、ステップS24に進み、
製版回数および累積印字ライン数が各保証値を超えてい
ないか否かが判断される。すなわち、ステップS24に
おいて、残寿命計算手段37は、前記ROMから累積印
字ライン数に関するサーマルヘッド1の寿命保証値に係
るデータを呼び出すと共に、前記不揮発性メモリから累
積印字ライン数に係るデータ信号を呼び出して、累積印
字ライン数に関するサーマルヘッド1の寿命保証値に係
るデータから累積印字ライン数を減算することによっ
て、累積印字ライン数に関するサーマルヘッド1の残寿
命値を計算する。これと同時に、CPU31Bの残寿命
計算手段7’は、実施形態1と同様にして製版回数に関
するサーマルヘッド1の残寿命値を計算する。
【0115】そして、CPU31Bの指令により、残寿
命表示器45には、最初の数秒間、残寿命計算手段7’
により算出された製版回数に関するサーマルヘッド1の
残寿命値が表示され、この後、残寿命計算手段37によ
り算出された累積印字ライン数に関するサーマルヘッド
1の残寿命値が表示される。このとき、LCD表示部4
8には、製版回数および累積印字ライン数に関する何れ
の残寿命値が残寿命表示器45に表示されているのかが
その都度表示される。
【0116】ステップS24において、前記例のよう
に、製版回数および累積印字ライン数が各保証値を超え
ていないイエスの場合には、ステップS20に戻る。一
方、製版回数および/または累積印字ライン数が各保証
値を超えて(等しくなった場合を含む)ゼロ(0)とな
ったノーの場合には、ステップS25に進み、サーマル
ヘッド保証値を超えていることの警告表示がなされる。
【0117】すなわち、残寿命計算手段37で算出され
た累積印字ライン数に関するサーマルヘッド1の残寿命
値が同サーマルヘッド1の寿命保証値を超えたとき、C
PU31Bの指令により、LCD表示部48には(「サ
ーマルヘッドでの累積印字ライン数が保証値限界になり
ました。これ以上に関しては白スジ等になるおそれがあ
りますが、このまま使用を続けますか?1.はい(以後こ
の警告は表示しません)2.いいえ」)という警告・表
示がなされる。
【0118】オペレータ等によるジョブ番号「1」や
「2」を選択するための操作内容は、実施形態1と同様
に行われる。また、残寿命計算手段7’で算出された製
版回数に関するサーマルヘッド1の残寿命値が同サーマ
ルヘッド1の寿命保証値を超えたときについても、実施
形態1と同様に行われる。
【0119】したがって、変形例2によれば、電磁カウ
ンタ14および累積印字ライン数検出手段36という二
つの特性値検出手段を有することにより、これらにより
検出されたサーマルヘッド寿命関係要因の特性値である
製版回数および累積印字ライン数のうちの厳しい方で
の、すなわち累積印字ライン数でのサーマルヘッドの寿
命予測を行うことができるから、その特性値の厳しい方
でのサーマルヘッドの寿命管理やリサイクルを行うこと
が可能になるという利点もある。
【0120】実施形態1、各変形例1、2等において、
保証値限界になったサーマルヘッド1を寿命のある新し
いサーマルヘッド1と交換した場合、保証値限界になっ
て交換したサーマルヘッド1は、以下の処置を採った上
でサーマルヘッド製造メーカやリサイクル業者等に返却
される。
【0121】すなわち、サーマルヘッド1の使用度合い
としては、サーマルヘッド1のコスト上昇を抑えたいと
いう点から、実施形態1では製版回数や発熱体毎累積実
印加パルス数のうちで最大の累積実印加パルス数、およ
び製版回数や発熱体毎累積実印加パルス数のうちで最大
の累積実印加パルス数に関するサーマルヘッド1の残寿
命値のうちの少なくとも一つ以上を記録したサーマルヘ
ッド使用度合い記録媒体の一例としてのサーマルヘッド
使用度合いを記録した用紙を、返却すべき保証値限界に
なったサーマルヘッド1と一緒に添付して、製造メーカ
やリサイクル業者等に返却される。
【0122】これにより、製造メーカやリサイクル業者
等では、保証値限界になって返却されてきたサーマルヘ
ッド1の使用度合いや残寿命値を容易に知って、リサイ
クル可能であるか否かの判断を含めリサイクル処理等を
適切に行うことが可能になると共に、サーマルヘッド1
の信頼性向上の基礎データに利用することも可能とな
る。前記と同様のことが、変形例1における製版回数や
累積実印加パルス数あるいは平均累積実印加パルス数、
変形例2における製版回数や累積印字ライン数について
も言える。サーマルヘッド使用度合い記録媒体には、サ
ーマルヘッド使用度合いを製版し、印刷した「用紙」の
他に、例えば感熱紙等が含まれる。
【0123】一方、サーマルヘッド1のコスト上昇を抑
える必要がない場合や、サーマルヘッド1の再利用やリ
サイクル可能であるか否かの判断を含めリサイクル処理
等を適切に行うことを優先したいというような点から
は、実施形態1ではサーマルヘッド1の使用度合いであ
る製版回数や発熱体毎累積実印加パルス数のうちで最大
の累積実印加パルス数、あるいは発熱体毎累積実印加パ
ルス数や製版回数に関するサーマルヘッド1の残寿命値
のうちの少なくとも一つ以上を記憶したサーマルヘッド
使用度合い記憶手段としての不揮発性メモリからなるサ
ーマルヘッド使用度合いメモリをサーマルヘッド1の基
板等に設けてもよい。これにより、製造メーカやリサイ
クル業者等では、保証値限界になって返却されてきたサ
ーマルヘッド1の使用度合いや残寿命値を、例えば実施
形態1では発熱体ごとに詳細に知ることもできるから、
リサイクル処理をより適切に行うことが可能になると共
に、サーマルヘッド1の信頼性向上の基礎データに利用
することも可能となる。前記と同様のことが、変形例1
における製版回数や累積実印加パルス数あるいは平均累
積実印加パルス数、変形例2における製版回数や累積印
字ライン数についても言える。
【0124】リサイクルについて、特に故障等がなくて
も、ユーザが製版装置や製版印刷装置を買い替えしたよ
うな場合、今まではすぐに廃棄されていたが、高価なサ
ーマルヘッドはサーマルヘッド使用度合いを確認できる
ので、リサイクルの可否についての判断が容易にでき
る。
【0125】図1、図7および図10において、各製版
制御部2、2A、2Bへ入力される画像信号は、画像セ
ンサ5で読み取ったものに限らず、例えば密着センサ等
やパーソナルコンピュータから入力されるものでも構わ
ない。
【0126】使用度合い表示器44に表示するサーマル
ヘッド1の使用度合いは、例えば実施形態1や変形例1
におけるような発熱体毎累積実印加パルス数のうちで最
大の累積実印加パルス数や平均版毎累積実印加パルス数
そのものを表示することに限らず、前記各不揮発性メモ
リでの記憶容量を減らすために、および使用度合い表示
器44での使用度合いを直感的に認識しやすくするため
に、例えば前もって、サーマルヘッド1の発熱体毎累積
実印加パルス数や平均版毎累積実印加パルス数に関する
寿命保証値に対応して百分率に換算したパーセント値で
記憶・保持させておいて、版毎の発熱体毎累積実印加パ
ルス数や平均版毎累積実印加パルス数の検出時において
パーセント値で換算し直し、パーセント値で表示するよ
うにしてもよい。これは、残寿命表示器45に表示する
サーマルヘッド1の残寿命値についても同様である。
【0127】使用度合い表示器44や残寿命表示器45
は、常時視認することが不要な場合には、省エネルギー
的な点等からも、例えば、LCD表示部48に選択的に
表示されるように、サーマルヘッド1の使用度合いや残
寿命表示を切換・選択するための選択キー等を操作パネ
ル40等に配設して、視認する必要があるときに、随時
前記選択キーでLCD表示部48の画面表示を切り換え
て視認するようにしておくことが好ましい。また、前記
した例に限らず、サーマルヘッド1の保証値限界近くに
至った時に、優先的に割り込んでLCD表示部48に表
示するようなプログラムで制御しても勿論構わない。 (実施形態2)第2の実施形態(以下、「実施形態2」
という)について説明する。この実施形態2は、感熱記
録紙に感熱的に画像記録を行うサーマルヘッドを備えた
感熱記録装置において、サーマルヘッドの寿命に影響を
与えるサーマルヘッド寿命関係要因の特性値を検出する
特性値検出手段を有することを特徴とするものである。
【0128】実施形態2は、実施形態1の製版装置10
と比較すると、製版装置10に代えて、図2を借りて説
明すると実施形態1と同様のサーマルヘッド1を備えた
感熱記録装置であることが相違する。実施形態2は、図
1ないし図6を参照して説明した文章内容において、実
施形態1の製版装置10における感熱メディアである
「マスタ」を感熱記録紙に、「製版」を「感熱記録」
に、「1版」を「1枚」にそれぞれ読み替えるだけで容
易に理解することができるので、これ以上の説明を省略
する。これは、図7ないし図12に示した変形例1や2
等でも同様である。なお、実施形態2における感熱記録
紙を具体的に適用するサーマルヘッドを備えた感熱記録
装置としては、例えば、実開昭60−3027号公報等
が挙げられる。
【0129】なお、本発明の実施形態は、前述した例に
限定されず、特性値検出手段は一つだけのもの、あるい
は少なくとも二つ以上の特性値検出手段を有する感熱製
版装置および感熱記録装置にも適用できるものである
(課題を解決するための手段における請求項2ないし
6、第1ないし第5の技術構成参照)。
【0130】以上述べたとおり、本発明を特定の実施形
態や実施例等について説明したが、本発明の構成は、上
述した実施形態や各変形例等に限定されるものではな
く、これらを適宜組み合わせて構成してもよく、本発明
の範囲内において、その必要性および目的・用途等に応
じて種々の実施形態や実施例を構成し得ることは当業者
ならば明らかである。
【0131】
【発明の効果】以上説明したことから、本発明によれ
ば、前述した従来の諸問題点を解決して新規な感熱製版
装置および感熱記録装置を提供することができる。請求
項ごとの効果を挙げれば以下のとおりである。請求項1
記載の発明によれば、サーマルヘッドの寿命に影響を与
えるサーマルヘッド寿命関係要因の特性値を検出する特
性値検出手段を有することにより、サーマルヘッドの寿
命予測をして、サーマルヘッドの寿命管理やリサイクル
処理等を行うことが可能になる。
【0132】請求項2記載の発明によれば、サーマルヘ
ッド寿命関係要因の特性値が、発熱体ごとに累積した発
熱体毎累積実印字数であり、特性値検出手段は、発熱体
毎累積実印字数を検出する発熱体毎累積実印字数検出手
段からなることにより、サーマルヘッドの寿命予測を正
確に行って、サーマルヘッドの寿命管理やリサイクル処
理等をより適切に行うことが可能になる。
【0133】請求項3記載の発明によれば、サーマルヘ
ッド寿命関係要因の特性値が、1版当たりのマスタに印
字される実印字数を版ごとに累積した版毎累積実印字数
であり、特性値検出手段は、版毎累積実印字数を検出す
る版毎累積実印字数検出手段からなることにより、サー
マルヘッドの寿命予測を略正確に行って、サーマルヘッ
ドの寿命管理やリサイクル処理等を略適切に行うことが
可能になる。
【0134】請求項4記載の発明によれば、サーマルヘ
ッド寿命関係要因の特性値が、製版回数であり、特性値
検出手段は、製版回数を検出する製版回数検出手段から
なることにより、サーマルヘッドの寿命予測を概略的に
行って、サーマルヘッドの寿命管理やリサイクル処理等
を行うことが可能になる。
【0135】請求項5記載の発明によれば、サーマルヘ
ッド寿命関係要因の特性値が、サーマルヘッドの発熱体
列の駆動に対応した累積印字ライン数であり、特性値検
出手段は、累積印字ライン数を検出する累積印字ライン
数検出手段からなることにより、サーマルヘッドの寿命
予測を行って、サーマルヘッドの寿命管理やリサイクル
処理等を行うことが可能になる。
【0136】請求項6記載の発明によれば、少なくとも
二つ以上の特性値検出手段を有することにより、各特性
値検出手段により検出されたサーマルヘッド寿命関係要
因の特性値の厳しい方でのサーマルヘッドの寿命予測を
行うことができるから、その特性値の厳しい方でのサー
マルヘッドの寿命管理やリサイクル処理等を行うことが
可能になる。ここで例えば、特性値検出手段として、発
熱体毎累積実印字数検出手段および製版回数検出手段を
有する場合、発熱体毎累積実印字数検出手段により検出
された発熱体毎累積実印字数の方が製版回数検出手段で
検出された製版回数よりも厳しい特性値であるから、サ
ーマルヘッドの寿命予測をその厳しい発熱体毎累積実印
字数の方で行い、これによりサーマルヘッドの寿命管理
やリサイクル処理等を適切に行うことが可能になる。
【0137】請求項7記載の発明によれば、サーマルヘ
ッド寿命関係要因の特性値に関するサーマルヘッドの寿
命保証値を記憶した記憶手段および特性値検出手段から
の各信号に基づいて、サーマルヘッドの寿命保証値まで
の残寿命値を計算する残寿命計算手段を有することによ
り、請求項1ないし6の何れか一つに記載の発明の効果
に加えて、サーマルヘッドの寿命予測を容易に行うこと
ができる。
【0138】請求項8記載の発明によれば、各特性値お
よび残寿命値のうちの少なくとも一つ以上を報知するサ
ーマルヘッド使用度合い報知手段を有することにより、
請求項1ないし7の何れか一つに記載の発明の効果に加
えて、ユーザやオペレータ等が各特性値および残寿命値
のうちの少なくとも一つ以上を容易に認識することがで
きる。
【0139】請求項9記載の発明によれば、特性値検出
手段により検出された特性値が寿命保証値を超えたと
き、その旨を警告・報知する寿命警告報知手段を有する
ことにより、請求項7記載の発明の効果に加えて、サー
マルヘッドがその寿命保証値を超えたことを容易かつ確
実に認識できるから、例えばサーマルヘッドの予備品を
手配したり、サーマルヘッドの寿命による突然の装置停
止等で長時間製版不能となることを未然に防止したりす
ることもできる。
【0140】請求項10記載の発明によれば、寿命保証
値を超えたサーマルヘッドの使用継続可否を設定するた
めの寿命経過後使用可否設定手段を有することにより、
請求項9記載の発明の効果に加えて、ユーザやオペレー
タ等が寿命保証値を超えたサーマルヘッドをそのまま使
用したいときにはユーザやオペレータ等の選択意志によ
り使用できる。
【0141】請求項11記載の発明によれば、各特性値
および残寿命値のうちの少なくとも一つ以上を記録した
サーマルヘッド使用度合い記録媒体を有することによ
り、請求項1ないし7の何れか一つに記載の発明の効果
に加えて、例えば寿命等に至ったサーマルヘッドと一緒
にサーマルヘッド使用度合い記録媒体が返却されればサ
ーマルヘッドの寿命管理やリサイクルを行う上での有効
な情報を得ることができるから、サーマルヘッドのリサ
イクル処理等の可否判断が容易になる。
【0142】請求項12記載の発明によれば、サーマル
ヘッド寿命関係要因の各特性値および残寿命値のうちの
少なくとも一つ以上を記憶したサーマルヘッド使用度合
い記憶手段をサーマルヘッドに有することにより、請求
項1ないし7の何れか一つに記載の発明の効果に加え
て、例えば寿命等に至ったサーマルヘッドのみが返却さ
れればサーマルヘッドの寿命管理やリサイクルを行う上
での有効な情報を得ることができるから、サーマルヘッ
ドのリサイクル処理等の可否判断が容易になる。
【0143】請求項13記載の発明によれば、感熱記録
装置において、サーマルヘッドの寿命に影響を与えるサ
ーマルヘッド寿命関係要因の特性値を検出する特性値検
出手段を有することにより、感熱記録装置においても、
サーマルヘッドの寿命予測をして、サーマルヘッドの寿
命管理やリサイクル処理等を行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1における主として製版装置
の制御構成を表すブロック図である。
【図2】実施形態1の製版印刷装置における製版装置の
概略的な正面図である。
【図3】実施形態1における製版印刷装置の操作パネル
の平面図である。
【図4】実施形態1における製版印刷装置の主として製
版装置の要部の制御動作を表すフローチャートである。
【図5】実施形態1において、発熱体毎累積実印加パル
ス数がサーマルヘッドの寿命保証値を超えたことを警告
・表示したLCD表示部の平面図である。
【図6】実施形態1において、製版回数がサーマルヘッ
ドの寿命保証値を超えたことを警告・表示したLCD表
示部の平面図である。
【図7】変形例1における製版印刷装置の主として製版
装置の制御構成を表すブロック図である。
【図8】変形例1における版毎累積実印字数検出手段に
よる実印加パルス数のカウントを説明するためのタイミ
ングチャートである。
【図9】変形例1おける製版印刷装置の主として製版装
置の要部の制御動作を表すフローチャートである。
【図10】変形例2おける製版印刷装置の主として製版
装置の制御構成を表すブロック図である。
【図11】変形例2における累積印字ライン数検出手段
による印字ライン数のカウントを説明するためのタイミ
ングチャートである。
【図12】変形例2おける製版印刷装置の主として製版
装置の要部の制御動作を表すフローチャートである。
【図13】本発明に係る製版装置を適用する製版印刷装
置の概略的な正面図である。
【符号の説明】
1 サーマルヘッド 2、2A、2B 製版制御部 6 発熱体毎累積実印字数検出手段 7、27、37 残寿命計算手段 12 マスタ 10 製版装置 201、202、203… 個々の発熱体(もしくは個
々の発熱体の抵抗) 21 サーマルヘッド駆動回路 26 版毎累積実印字数検出手段 30、30A,30B メイン制御部 36 累積印字ライン数検出手段 43 寿命経過後使用可否設定手段を構成するテンキ
ー 44 サーマルヘッド使用度合い報知手段およびサー
マルヘッド使用度合い表示手段の一例としての使用度合
い表示器 45 サーマルヘッド使用度合い報知手段およびサー
マルヘッド使用度合い表示手段の一例としての残寿命表
示器 46 寿命経過後使用可否設定手段を構成する確定キ
ー 48 寿命警告報知手段や寿命警告表示手段および寿
命経過後使用可否設定手段を構成するLCD表示部 F 副走査方向 S 主走査方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 横山 保光 宮城県柴田郡柴田町大字中名生字神明堂3 番地の1・東北リコー株式会社内 (72)発明者 加藤 肇 宮城県柴田郡柴田町大字中名生字神明堂3 番地の1・東北リコー株式会社内 Fターム(参考) 2H084 AA13 AA32 AE05 BB04 CC09

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マスタに感熱的に製版を行うサーマルヘッ
    ドを備えた感熱製版装置において、 前記サーマルヘッドの寿命に影響を与えるサーマルヘッ
    ド寿命関係要因の特性値を検出する特性値検出手段を有
    することを特徴とする感熱製版装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の感熱製版装置において、 前記サーマルヘッドは、画像データに応じて位置選択的
    に駆動される複数の発熱体を具備しており、 前記特性値が、前記発熱体ごとに累積した発熱体毎累積
    実印字数であり、 前記特性値検出手段は、前記発熱体毎累積実印字数を検
    出する発熱体毎累積実印字数検出手段からなることを特
    徴とする感熱製版装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の感熱製版装置において、 前記特性値が、1版当たりのマスタに印字される実印字
    数を版ごとに累積した版毎累積実印字数であり、 前記特性値検出手段は、前記版毎累積実印字数を検出す
    る版毎累積実印字数検出手段からなることを特徴とする
    感熱製版装置。
  4. 【請求項4】請求項1記載の感熱製版装置において、 前記特性値が、製版回数であり、 前記特性値検出手段は、前記製版回数を検出する製版回
    数検出手段からなることを特徴とする感熱製版装置。
  5. 【請求項5】請求項1記載の感熱製版装置において、 前記サーマルヘッドは、画像データに応じて位置選択的
    に駆動される、主走査方向に配列された複数の発熱体か
    らなる発熱体列を具備しており、 前記特性値が、前記発熱体列の駆動に対応した累積印字
    ライン数であり、 前記特性値検出手段は、前記累積印字ライン数を検出す
    る累積印字ライン数検出手段からなることを特徴とする
    感熱製版装置。
  6. 【請求項6】請求項1ないし5の何れか一つに記載の感
    熱製版装置において、 少なくとも二つ以上の前記特性値検出手段を有すること
    を特徴とする感熱製版装置。
  7. 【請求項7】請求項1ないし6の何れか一つに記載の感
    熱製版装置において、 前記特性値に関する前記サーマルヘッドの寿命保証値を
    記憶した記憶手段と、 前記特性値検出手段および前記記憶手段からの各信号に
    基づいて、前記寿命保証値までの残寿命値を計算する残
    寿命計算手段を有することを特徴とする感熱製版装置。
  8. 【請求項8】請求項1ないし7の何れか一つに記載の感
    熱製版装置において、 前記各特性値および前記残寿命値のうちの少なくとも一
    つ以上を報知するサーマルヘッド使用度合い報知手段を
    有することを特徴とする感熱製版装置。
  9. 【請求項9】請求項7記載の感熱製版装置において、 前記特性値検出手段により検出された前記特性値が前記
    寿命保証値を超えたとき、その旨を警告・報知する寿命
    警告報知手段を有することを特徴とする感熱製版装置。
  10. 【請求項10】請求項9記載の感熱製版装置において、 前記寿命保証値を超えた前記サーマルヘッドの使用継続
    可否を設定するための寿命経過後使用可否設定手段を有
    することを特徴とする感熱製版装置。
  11. 【請求項11】請求項1ないし7の何れか一つに記載の
    感熱製版装置において、 前記各特性値および前記残寿命値のうちの少なくとも一
    つ以上を記録したサーマルヘッド使用度合い記録媒体を
    有することを特徴とする感熱製版装置。
  12. 【請求項12】請求項1ないし7の何れか一つに記載の
    感熱製版装置において、 前記各特性値および前記残寿命値のうちの少なくとも一
    つ以上を記憶したサーマルヘッド使用度合い記憶手段を
    前記サーマルヘッドに有することを特徴とする感熱製版
    装置。
  13. 【請求項13】感熱記録紙に感熱的に画像記録を行うサ
    ーマルヘッドを備えた感熱記録装置において、前記サー
    マルヘッドの寿命に影響を与えるサーマルヘッド寿命関
    係要因の特性値を検出する特性値検出手段を有すること
    を特徴とする感熱記録装置。
JP29818299A 1999-10-20 1999-10-20 感熱製版装置および感熱記録装置 Pending JP2001113666A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29818299A JP2001113666A (ja) 1999-10-20 1999-10-20 感熱製版装置および感熱記録装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29818299A JP2001113666A (ja) 1999-10-20 1999-10-20 感熱製版装置および感熱記録装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001113666A true JP2001113666A (ja) 2001-04-24
JP2001113666A5 JP2001113666A5 (ja) 2006-09-28

Family

ID=17856287

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29818299A Pending JP2001113666A (ja) 1999-10-20 1999-10-20 感熱製版装置および感熱記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001113666A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008227726A (ja) * 2007-03-09 2008-09-25 Sony Corp プロジェクタおよびその制御方法
JP2017062595A (ja) * 2015-09-24 2017-03-30 東芝テック株式会社 携帯端末及びプログラム

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008227726A (ja) * 2007-03-09 2008-09-25 Sony Corp プロジェクタおよびその制御方法
JP2017062595A (ja) * 2015-09-24 2017-03-30 東芝テック株式会社 携帯端末及びプログラム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5076144B2 (ja) 孔版印刷装置
JP2000203139A (ja) 孔版印刷装置
JP2001113666A (ja) 感熱製版装置および感熱記録装置
JPH02559A (ja) 画像形成装置
JP2017094642A (ja) 熱転写方式のプリンタ
JP4478382B2 (ja) 印刷装置
JP5015577B2 (ja) 孔版印刷装置
JP2002144689A (ja) 孔版印刷装置
JP5059384B2 (ja) 印刷制御方法及び孔版印刷装置
US6782812B2 (en) Stencil-printer
JP5066717B2 (ja) 製版装置および孔版印刷装置
JP4043317B2 (ja) マルチプリントシステム
JP2007045121A (ja) 部品交換時期延長方法、製版装置、印刷装置および画像形成装置
JP4651995B2 (ja) 製版装置および製版印刷装置
JP4673026B2 (ja) 製版装置および製版印刷装置
JP4774277B2 (ja) 孔版印刷装置
JP2010046973A (ja) エラー発生防止モードを有する印刷装置
JP4430345B2 (ja) 製版装置および製版印刷装置
JP4727213B2 (ja) 感熱孔版印刷装置
JP2005199639A (ja) 印刷システム、印刷システムの制御方法及び携帯型電子機器
JP4712963B2 (ja) 製版装置および製版印刷装置
JP2002001896A (ja) 製版装置および製版印刷装置
JP2006001246A (ja) 印画装置
JP5272222B2 (ja) 印刷装置
JPH09123400A (ja) 印刷装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060810

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060810

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090901

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091028

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20091222