JP2001106885A - ポリエステルエラストマー樹脂組成物 - Google Patents

ポリエステルエラストマー樹脂組成物

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JP2001106885A JP28552899A JP28552899A JP2001106885A JP 2001106885 A JP2001106885 A JP 2001106885A JP 28552899 A JP28552899 A JP 28552899A JP 28552899 A JP28552899 A JP 28552899A JP 2001106885 A JP2001106885 A JP 2001106885A
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polyester
polyester elastomer
acid
glycol
elastomer composition
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Koji Kobayashi
幸治 小林
Hirota Nagano
博太 長野
Hitoshi Ueno
均 上乃
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Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 摩擦・摩耗特性に優れたポリエステルエラス
トマー組成物を提供する。 【解決手段】 芳香族ジカルボン酸を主たる酸成分と脂
肪族及び/又は脂環族のジヒドロキシ化合物を主たるグ
リコール成分からなる高融点重合体セグメントに分子量
400〜4000の低融点重合体セグメントを反応させて得ら
れたポリエステル型ブロック共重合体に、異なる2種以
上のアルキレン単位からなる共重合ポリエーテルを配合
したことを特徴とする熱可塑性ポリエステルエラストマ
ー組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高い滑り性が求め
られる分野、特に、熱可塑性エラストマー組成物を使用
したカバーブーツに関し、ラックアンドピリオンブーツ
式操舵装置のカバーブーツ、等速ジョイント駆動装置の
カバーブーツ、サスペンション懸架装置のカバーブーツ
や自動溶接装置のカバーブーツなどの産業用機械装置の
ブーツ、その他農業用機械装置のカバーブーツなど各種
装置のカバーブーツなどに用いられるポリエステルエラ
ストマー組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、蛇腹形状を有するカバーブーツ類
の一般的な材料としてはクロロプレン等のゴムが知られ
ている。ゴムは安価であり、適度な柔軟性を有し、クリ
ープ特性に優れる等の特徴を有しているためカバーブー
ツに適した材料である。一方で、加硫工程が必要なため
製造工程が煩雑になる等の欠点も有している。近年、ポ
リエステルエラストマーがカバーブーツの材料として使
用され始めている。ポリエステルエラストマーは熱可塑
性の樹脂であるため、製造工程が簡素化され、屈曲疲労
性、耐熱性に優れる等の特徴を有しており、カバーブー
ツとしての耐久寿命はゴムブーツより長い。しかし、通
常のポリエステルエラストマーでは、材料自体のタック
性が高いために、ブーツが屈曲した状態で回転した際に
摩擦が生じ異音が発生したり、摩耗してカバーブーツに
亀裂が発生する問題がある。特開平11-130952号公報で
は、ポリテトラメチレングリコールもしくはポリカプロ
ラクトン、ポリブチレンアジペートおよび無変成ポリオ
レフィンから選ばれる化合物を配合することにより摺動
音の発生を抑制することが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的とすると
ころは、ブーツ蛇腹部分のこすれによる異音と摩耗を低
減し、且つ柔軟性、屈曲疲労性、耐熱性、耐水性、耐熱
老化性、耐油性、耐薬品性が優れたポリエステルエラス
トマーを提供することを課題とするものである。ポリテ
トラメチレングリコール、もしくはポリカプロラクト
ン、ポリブチレンアジペートおよび無変成ポリオレフィ
ンから選ばれる化合物を配合した場合、摺動音抑制には
効果が認められるが、それらが固化するような低温時に
は効果が得られない。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点を解決するために鋭意検討を重ねた結果、芳香族ジカ
ルボン酸を主たる酸成分と脂肪族及び/又は脂環族のジ
ヒドロキシ化合物を主たるグリコール成分からなる高融
点重合体セグメントに分子量400〜4000の低融点重合体
セグメントを反応させて得られたポリエステル型ブロッ
ク共重合体に、異なる2種以上のアルキレン単位からな
る共重合ポリエーテルを配合させたことを特徴とする熱
可塑性ポリエステルエラストマー組成物が上記の課題が
解決されることを見いだし、本発明に到達した。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明におけるポリエステルエラストマーとは、
芳香環を有する高融点ポリエステルセグメントと分子量
400〜4000の低融点重合体セグメントからなる共
重合体であり、高融点ポリエステルセグメント構成成分
だけで高重合体を形成した場合の融点が180℃以上あ
り、低融点重合体セグメント構成成分のみで測定した場
合の融点ないし軟化点が80℃以下の構成成分からなる
ポリエステルエラストマーである。
【0006】ポリエステルエラストマーをさらに詳しく
述べると、芳香環を有する高融点ポリエステルセグメン
ト構成成分として、テレフタル酸、イソフタル酸、ジフ
ェニルジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル
酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタ
レンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸な
どの芳香族ジカルボン酸又はそのエステルと炭素数が1
〜25のグリコール及びそのエステル形成性誘導体を用
いることができる。炭素数が1〜25のグリコールと
は、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、
1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、
1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、
ネオペンチルグリコール、ジメチロールヘプタン、ジメ
チロールペンタン、トリシクロデカンジメタノール、ビ
スフェノールXのエチレンオキサイド誘導体(XはA,
S,F)及びこれらのエステル形成性誘導体が挙げられ
る。好ましくは、エチレングリコール、1,4−ブタン
ジオール及びこれらのエステル形成性誘導体が挙げられ
る。なお、高融点ポリエステルセグメント構成成分の酸
成分として、テレフタル酸が全酸成分の70モル%以上
であることが好ましい。
【0007】その他の酸成分としては、芳香族ジカルボ
ン酸としては、テレフタル酸、ジフェニルジカルボン
酸、イソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸
が挙げられる。脂環族ジカルボン酸としては、シクロヘ
キサンジカルボン酸、テトラヒドロ無水フタル酸などが
挙げられ、脂肪族ジカルボン酸としては、コハク酸、グ
ルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ド
デカン酸、ダイマー酸、水添ダイマー酸などが挙げられ
る。これらの量は全酸成分の30モル%以下、好ましく
は25モル%以下である。尚、融点の下限は特に限定は
ないが一般的には150℃以上が好ましく、180℃以
上が特に好ましい。
【0008】本発明における分子量400〜4000の
低融点重合体セグメントとしては、例えばポリ(エチレ
ンオキサイド)グリコール、ポリ(プロピレンオキサイ
ド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキサイド)グ
リコールなどのポリアルキレンエーテルグリコール及び
これらの混合物さらにこれらのポリエーテルグリコール
構成を共重合した共重合ポリエーテルグリコールを示す
ことができる。高融点化や成形性の面から、ポリ(テト
ラメチレンオキサイド)グリコールが好ましく、分子量
は800〜2500が好ましく、低温特性特に強度、耐
久性のバランスを求める場合には分子量は800〜17
00、特には1200〜1700が好ましく、高い柔軟
性やブーツを小型化した場合の耐久性、低騒音を求める
場合には1700〜2300特には1800〜2200
が好ましい。また、低融点セグメントの割合は好ましく
は全ポリエステル重量の15〜75%であることが好ま
しい。特に耐久性、柔軟性の面から15〜60%の範囲
が好ましい。共重合体の場合にはテトラメチレンテレフ
タレートまたはエチレンテレフタレート単位が60モル
%以上含まれることが好ましい。
【0009】本発明のポリエステルエラストマーの製造
には、公知の任意の方法が適用できる。例えば、溶融重
合法、溶液重合法、固相重合法などいずれも適宜用いら
れる。溶融重合の場合、エステル交換法でも直接重合法
であってもよい。樹脂の粘度を向上させるため、溶融重
合後に固相重合を行うことは、成形体の耐久寿命を上げ
るため、もちろん望ましいことである。
【0010】ポリエステルエラストマーの反応に用いる
触媒としては、アンチモン触媒、ゲルマニウム触媒、チ
タン触媒が良好である。特にチタン触媒、詳しくはテト
ラブチルチタネ−ト、テトラメチルチタネートなどのテ
トラアルキルチタネート、シュウ酸チタンカリなどのシ
ュウ酸金属塩などが好ましい。またその他の触媒として
は公知の触媒であれば特に限定しないが、ジブチルスズ
オキサイド、ジブチルスズジラウリレートなどのスズ化
合物、酢酸鉛などの鉛化合物が挙げられる。
【0011】また得られたポリエステルエラストマーに
は公知のヒンダードフェノール系、硫黄系、燐系、など
の酸化防止剤、ヒンダートアミン系、トリアゾール系、
ベンゾフェノン系、ベンゾエート系、ニッケル系、サリ
チル系などの光安定剤、帯電防止剤、滑剤、過酸化物な
どの分子調整剤、金属不活性剤、有機及び無機系の核
剤、中和剤、制酸剤、防菌剤、蛍光増白剤、ガラス繊
維、カーボン繊維シリカ繊維、アルミナ繊維などの無機
質繊維状物質、カーボンブラック、シリカ、石英粉末、
ガラスビーズ、ガラス粉、ケイ酸カルシウム、カオリ
ン、タルク、クレー、珪藻土、ウォラストナイトの如き
ケイ酸塩、酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛、アルミナの
如き金属の酸化物、炭酸カルシウム、炭酸バリウムの如
き金属の炭酸塩、その他の各種金属粉などの紛粒状充填
剤、マイカ、ガラスフレーク、各種の金属粉末などの板
状充填剤、難燃剤、難燃助剤、有機・無機の顔料などを
一種類以上添加することができる。
【0012】また、粘度を向上させるためには、ポリエ
ステルの重合後、高分子鎖の末端の反応しうる官能基を
2官能以上もつ化合物などで鎖延長しても良い。具体例
としては、4,4‘−ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、ナフタレンジイソシアネート、イソホロンジイソシ
アネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ビスフェ
ノールA−ジグリシジルエーテル、ビスフェノールF−ジ
グリシジルエーテル、ビスフェノールS−ジグリシジル
エーテル、イソシアヌル酸トリグリシジルエーテル、ク
レゾールノボラック型グリシジルエーテル、フェノール
ノボラック型グリシジルエーテル、無水ピロメリット
酸、無水フタル酸、ポリカルボジイミド、ビスオキサゾ
リン化合物等が挙げられる。特に好ましい例としては、
ビスフェノールA−ジグリシジルエーテル、ビスフェノ
ールF−ジグリシジルエーテル、ビスフェノールS−ジグ
リシジルエーテル、イソシアヌル酸トリグリシジルエー
テル化合物等が挙げられる。
【0013】摩擦・摩耗特性を改善するために用いられ
る2種類以上のアルキレン単位からなる共重合ポリエー
テルとしては、分子量400〜4000であることが好
ましく、一般式で書くと、たとえば下記式1 HO−{(R1−O)a−(R2−O)b−(R3−O)c}n−H (式1) (1)R1、R2、R3は炭素数2〜10のアルキレン単
位であって、R2はR1ともR3とも異なり、R1はR3と
同一であっても異なっても良い。 (2)a、b、cはa+b+c≧2を満たす0以上の整
数(a、b、cの少なくともいずれか2種は1以上)、 (3)nは2以上の整数であって化合物1の分子量50
0〜4000を達成し得る数を表す。であらわされる。
(但し、{ }内の繰り返しごとに、a,b,cの値が
異なることはかまわない)
【0014】具体的には、例えば、エチレンオキシドと
プロピレンオキシドの共重合体、ポリ(プロピレンオキ
シド)グリコールのエチレンオキシド付加重合体、エチ
レンオキシドとテトラヒドロフランの共重合体、プロピ
レンオキシドとテトラヒドロフランの共重合体、プロピ
レンオキシドとテトラヒドロフランの共重合体のエチレ
ンオキシド付加重合体、ポリ(テトラメチレンオキシド)
グリコールのエチレンオキシド付加重合体、ネオペンチ
ルオキシドとエチレンオキシドの共重合体、ネオペンチ
ルオキシドとプロピレンオキシドの共重合体、ネオペン
チルオキシドとプロピレンオキシドの共重合体のエチレ
ンオキシド付加重合体、ネオペンチルオキシドとテトラ
ヒドロフランの共重合体、ネオペンチルオキシドとテト
ラヒドロフランの共重合体のエチレンオキシド付加重合
体、ポリ(ネオペンチルオキシド)グリコールのエチレン
オキシド付加重合体などが具体例として挙げられるが、
なかでもポリ(プロピレンオキシド)グリコールのエチレ
ンオキシド付加重合体が好ましい。これらの化合物の配
合量は、用いられるポリエステル型ブロック共重合体と
の親和性、あるいは最終的に得られる組成物の要求特性
によって変わり得る。これら化合物は2種類以上を併用
してもかまわないし、他の潤滑剤成分と併用してもかま
わない。
【0015】2種類以上のアルキレン単位からなる共重
合ポリエーテルの配合量は、好ましくは上記ポリエステ
ル型ブロック共重合体100重量部に対して、0.1重量部〜
10重量部、より好ましくは0.3重量部〜5重量部であ
る。0.1重量部未満では、このような化合物を添加する
ことによって得られる作用効果、摩擦音や摩耗量の低減
効果が有意に発揮されない場合がある。また10重量部を
超えると、ポリエステルブロック共重合の溶融粘度が著
しく下がり成形できなかったり、成形体表面から著しく
にじみ出し、外観を損ねる等の悪影響が現れてくること
がある。
【0016】2種類以上のアルキレン単位からなる共重
合ポリエーテルグリコールを添加することにより、単体
のポリエーテルよりも低温域で液状であるため、低温で
の耐摩耗性、低騒音性に優れる。また、ポリエーテルを
構成するアルキレンが2種類以上であること、分子量分
布とも相まって分子レベルで見ると特性の異なる非常に
多くの他種類の分子の集合体であるため、樹脂中より徐
々にポリエーテルがブリードアウトし、長期間にわたっ
て耐摩耗性、消音性の効果を発揮することができる。
【0017】
【実施例】以下に実施例により、本発明を記述する。な
お、これら実施例において各測定項目は、以下の方法に
従った。
【0018】(製造例1)ポリエステル型ブロック共重
合体(A)の製造 ジメチレンテレフタレート(DMT) 472.8g、
1,4−ブタンジオール(BD)151.4g、分子量
1500のポリテトラメチレングリコール(PTMG)
233.9g、イルガノックス−1330(チバ社製)
1.60g、テトラブチルチタネート(TBT)
0.8gを4Lのオートクレーブに仕込み、220℃ま
で昇温しエステル交換反応を行った。次いで缶内を徐々
に減圧すると共に更に昇温し、250℃、1torr以
下にして初期縮合反応を行った。さらに250℃、1t
orr以下の状態で2時間重合反応を行い、ポリマーを
ペレット状に取り出した。得られたポリマー(A)に関
して所定の試験を行った。
【0019】(製造例2)ポリエステル型ブロック重合
体(B)の製造 分子量2000のPTMGを用いた以外は製造例1と同
様にしてポリエステル型ブロック重合体(B)を得た。
ただし、PTMGの量は硬度が製造例1のポリエステル
型ブロック共重合体(A)とほぼ同じになる様調整し
た。
【0020】(実施例1)ポリエステル型ブロック共重
合体(A)のチップ100重量部、共重合ポリエーテルグ
リコールとして、アデカRプルロニック P-85を2重量
部、増粘剤としてビスフェノールAグリシジルエーテル
0.5重量部、さらに表1に示した顔料、安定剤、をド
ラムタンブラーに入れ、室温にて30分間攪拌した。混合
物を40mmφ同方向2軸押出機で230℃にて押出し、水冷
後切断チップ化した。得られたチップを100℃にて減圧
乾燥してから本発明のポリエステルエラストマー組成物
のチップを得た。
【0021】(実施例2)共重合ポリエーテルグリコー
ルとして、アデカRプルロニック L-121を用い、増粘剤
としてビスフェノールFグリシジルエーテルを用いる以
外は、実施例1と同様にしてポリエステルエラストマー
組成物を得た。
【0022】(実施例3)ポリエステル型ブロック共重
合体(B)を用い、増粘剤としてビスフェノールAグリ
シジルエーテルを用いる以外は実施例2と同様にしてポ
リエステルエラストマー組成物を得た。
【0023】(実施例4)ポリエステル型ブロック共重
合体(B)を用い、増粘剤としてイソシアヌル酸トリグ
リシジルエーテルを用いる以外は実施例1と同様にして
ポリエステルエラストマー組成物を得た。
【0024】(比較例1)共重合ポリエーテルグリコー
ルを用いない以外は、実施例1と同様にしてポリエステ
ルエラストマー化合物を得た。
【0025】
【表1】
【0026】上記実施例1,2及び比較例1で得られた
ポリエステルエラストマー組成物を、以下の項目につい
て評価した。
【0027】[表面硬度]JIS K7215記載の試験方法に
準拠し、デュロメーターのDスケールで測定した。
【0028】[引張破断強伸度]射出成形機(山城精機
社model-SAV)を用いて、チップを100mm×100mm×2mmの
平板に成形した後、ダンベル状3号形の試験片を平板か
ら打ち抜いた。東洋精機社製テンシロンUTM-IIIを用い
て、得られた試験片を500mm/minの速さで伸長し、試験
片が破断したときの荷重(kg)を初期断面積(cm2)を
除した値を引張破断強度(kg/cm2)とし、試験片が破断
するまでの試料伸びの原試料長に対する割合を引張破断
伸度(%)とした。
【0029】[溶融粘度]JIS K6760記載の試験法に準
拠し、230℃でのメルトフローレート(MFR)を測定し
た。
【0030】[摩擦係数及び摩耗量]JIS K7218記載の
スラスト型摩耗試験法に準拠し、ポリエステルエラスト
マー組成物同士をこすりあわせ、摩擦係数及び摩耗量を
測定した。
【0031】[異音の評価]プレスブロー成形機(オズ
バーガー社製、SBE機)を使用して重量80g、6山6
谷を有するカバーブーツを成形し、成形後1週間室温に
て放置した後、回転試験機に取り付け、駆動を行い異音
の発生を確認した。駆動前に予めカバーブーツに水を吹
きかけ、取り付けの角度を35゜、回転速度を600r
pmとした。
【0032】実施例1,2,と比較例1に関して行った
所定の試験結果を表2に示す。
【0033】
【表2】
【0034】
【発明の効果】以上より、ポリエステル型ブロック共重
合体に共重合ポリエーテルグリコールを配合することに
より、摩擦・摩耗特性に優れたポリエステルエラストマ
ー組成物を提供することができる。また、この化合物は
ブーツ材料、特に前輪軸部分の等速ジョイント駆動装置
のカバーブーツの材料としてとして好適に用いることが
できる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年9月25日(2000.9.2
5)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点を解決するために鋭意検討を重ねた結果、芳香族ジカ
ルボン酸を主たる酸成分とし脂肪族及び/又は脂環族の
ジヒドロキシ化合物を主たるグリコール成分とする高融
点重合体セグメントと、分子量400〜4000の低融点重合
体セグメントからなるポリエステル型ブロック共重合体
に、異なる2種以上のアルキレン単位からなる共重合ポ
リエーテルを配合したことを特徴とする熱可塑性ポリエ
ステルエラストマー組成物が上記の課題が解決されるこ
とを見いだし、本発明に到達した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3J045 AA04 AA05 AA06 AA08 AA09 AA20 BA03 EA03 EA04 4J002 CF04W CF05W CF06W CF07W CF08W CF10W CH01X CH02X CH03X FD010 FD040 FD070 FD090 GM00 GN00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香族ジカルボン酸を主たる酸成分と脂
    肪族及び/又は脂環族のジヒドロキシ化合物を主たるグ
    リコール成分からなる高融点重合体セグメントに分子量
    400〜4000の低融点重合体セグメントを反応させて得ら
    れたポリエステル型ブロック共重合体に、異なる2種以
    上のアルキレン単位からなる共重合ポリエーテルを配合
    したことを特徴とする熱可塑性ポリエステルエラストマ
    ー組成物。
  2. 【請求項2】 前記低融点重合体セグメントがポリ(オ
    キシテトラメチレン)グリコールからなることを特徴と
    するポリエステルエラストマー組成物。
  3. 【請求項3】 前記ポリ(オキシテトラメチレン)グリ
    コール成分が全ポリエステル重量の15〜75%である
    ことを特徴とするポリエステルエラストマー組成物。
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