JP2001106790A - カルボラン含有ケイ素系重合体及びその製造方法 - Google Patents

カルボラン含有ケイ素系重合体及びその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性、難燃性に優れた機能性材料として有
用な新規カルボラン含有ケイ素系重合体を提供し、しか
も、カルボラン成分を簡便に導入させることにより、非
常に効率が良く新規カルボラン含有ケイ素系重合体を製
造する方法を提供する。 【解決手段】 一般式(1); (式中、R1 は、同一若しくは異なって、炭素数1〜2
0のアルキル基、又は、炭素数6〜30のアリール基を
表す。R2 は、同一若しくは異なって、炭素数1〜20
のアルキレン基、炭素数6〜30のアリーレン基、又
は、直接結合を表す。−CBxHx′C−は、2価のか
ご状のカルボラン成分を表す。x及びx′は、3〜16
の整数を表す。)で表される繰り返し単位からなり、重
量平均分子量が500以上であることを特徴とするカル
ボラン含有ケイ素系重合体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐熱性、難燃性に
優れた機能性材料として有用な新規カルボラン含有ケイ
素系重合体、及び、カルボラン含有ケイ素系重合体の製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】炭素−炭素不飽和結合とヒドロシランと
のヒドロシリル付加反応は非常に効率の良い反応として
よく知られており、これを利用したケイ素系重合体の合
成は数多く行われている。例えば、特開平4−5387
4号公報及び特開平4−53875号公報には、末端を
アルケニル化したケイ素系プレポリマーと2官能以上の
ヒドロシリル基含有低分子化合物との架橋反応が提案さ
れている。しかしながら、この反応により得られる重合
体については、耐熱性に関する記述がなされていない。
【0003】一方、カルボラン含有ケイ素系重合体につ
いてはいくつか知られており、例えば、J.Macro
mol.Sci.−Rev.Macromol.Che
m.,C17(2),173−208(1979)に
は、ポリ(ドデカカルボラン−シロキサン)について報
告されている。また、特表平8−505649号公報に
は、有機ホウ素ポリマーが開示されており、カルボラン
成分を導入することによりシロキサンポリマーの熱安定
性が向上することが報告されている。
【0004】しかしながら、これらの有機ホウ素ポリマ
ーは、アセチレン基含有ジリチオ塩と両末端クロロ基含
有カルボランシロキサンとの反応から得られるもので、
モノマーのカルボラン含有ケイ素系化合物の合成に数段
階を要するため、簡便な方法ではない。また、これらの
有機ホウ素ポリマー以外に、カルボラン含有ケイ素系重
合体はほとんど知られておらず、耐熱性に優れた新規な
カルボラン含有ケイ素系重合体の開発が期待されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に鑑
み、耐熱性、難燃性に優れた機能性材料として有用な新
規なカルボラン含有ケイ素系重合体を提供し、カルボラ
ン成分を簡便に導入することにより、非常に効率が良く
新規なカルボラン含有ケイ素系重合体を製造する方法を
も提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式
(1);
【0007】
【化4】
【0008】(式中、R1 は、同一若しくは異なって、
炭素数1〜20のアルキル基、又は、炭素数6〜30の
アリール基を表す。R2 は、同一若しくは異なって、炭
素数1〜20のアルキレン基、炭素数6〜30のアリー
レン基、又は、直接結合を表す。−CBxHx′C−
は、2価のかご状のカルボラン成分を表す。x及びx′
は、3〜16の整数を表す。)で表される繰り返し単位
からなり、重量平均分子量が500以上であることを特
徴とするカルボラン含有ケイ素系重合体である。以下に
本発明を詳述する。
【0009】本発明のカルボラン含有ケイ素系重合体
は、上記一般式(1)で表される繰り返し単位からな
る。上記一般式(1)中、R1 は、同一若しくは異なっ
て、炭素数1〜20のアルキル基、又は、炭素数6〜3
0のアリール基を表す。上記一般式(1)で表される繰
り返し単位中において、複数存在する上記R1 は、同一
なものがあってもよく、又は、異なったものがあっても
よい。
【0010】上記炭素数1〜20のアルキル基としては
特に限定されず、例えば、メチル基、エチル基、プロピ
ル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル
基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、
ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデ
シル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシ
ル基、ノナデシル基、エイコシル基等が挙げられる。上
記炭素数6〜30のアリール基としては特に限定され
ず、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、ビフ
ェニル基、ナフチル基、アントラセニル基等が挙げられ
る。
【0011】上記一般式(1)中、R2 は、同一若しく
は異なって、炭素数1〜20のアルキレン基、炭素数6
〜30のアリーレン基、又は、直接結合を表す。上記一
般式(1)で表される繰り返し単位中において、2つ存
在する上記R2 は、同一であってもよく、又は、異なっ
ていてもよい。
【0012】上記炭素数1〜20のアルキレン基として
は特に限定されず、例えば、メチレン基、エチレン基、
プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン
基、ヘプチレン基、オクチレン基、ノニレン基、デシレ
ン基、ウンデシレン基、ドデシレン基、トリデシレン
基、テトラデシレン基、ペンタデシレン基、ヘキサデシ
レン基、ヘプタデシレン基、オクタデシレン基、ノナデ
シレン基、エイコシレン基等が挙げられる。
【0013】上記炭素数6〜30のアリーレン基として
は特に限定されず、例えば、フェニレン基、トリレン
基、キシリレン基、ビフェニレン基、ナフタレニレン
基、アントラセニレン基等が挙げられる。上記R2 が直
接結合を表す場合には、R2 に基が存在せずに直接結合
されることとなる。
【0014】上記一般式(1)中、−CBxHx′C−
は、2価のかご状のカルボラン成分を表す。x及びx′
は、3〜16の整数を表す。上記2価のかご状のカルボ
ラン成分とは、かご状のホウ素化合物であるカルボラン
が、ケイ素系重合体の主鎖中に存在する2価の基となっ
た構造のものである。
【0015】上記カルボラン成分としては特に限定され
ず、例えば、ドデカカルボラン、デカカルボラン、ヘプ
タカルボラン、ヘキサカルボラン、ペンタカルボラン等
からなる構造の成分が挙げられる。
【0016】本発明のカルボラン含有ケイ素系重合体
は、重量平均分子量が500以上である。500未満で
あると、充分な耐熱性が得られなくなる。また、500
万以下であることが好ましい。500万を超えると、溶
媒に対する溶解性が低下する場合がある。本発明のカル
ボラン含有ケイ素系重合体は、耐熱性、難燃性に優れた
機能性材料として有用であり、カルボラン含有ケイ素系
重合体として新規なものである。
【0017】本発明2は、本発明1のカルボラン含有ケ
イ素系重合体を製造するためのカルボラン含有ケイ素系
重合体の製造方法であって、一般式(2);
【0018】
【化5】
【0019】で表される両末端ヒドロシリル基含有カル
ボラン誘導体と、一般式(3);
【0020】
【化6】
【0021】で表される両末端二重結合基含有カルボラ
ン誘導体とを反応させることを特徴とするカルボラン含
有ケイ素系重合体の製造方法である。
【0022】上記一般式(2)中、R1 及び−CBxH
x′C−は、上記と同じである。上記一般式(3)中、
1 、R2 及び−CBxHx′C−は、上記と同じであ
る。上記一般式(2)で表される末端ヒドロシリル基含
有カルボラン誘導体、及び、上記一般式(3)で表され
る両末端二重結合基含有カルボラン誘導体は任意の方法
で合成される。
【0023】上記一般式(2)で表される末端ヒドロシ
リル基含有カルボラン誘導体は、例えば、カルボラン成
分の炭素原子に結合した水素を有機金属化合物で金属原
子に置換した下記一般式(4)で表される金属置換カル
ボランと、下記一般式(5)で表されるハロゲン化シラ
ン誘導体とを反応させることで合成することができる。
【0024】上記有機金属化合物としては特に限定され
ず、例えば、メチルリチウム、ブチルリチウム、フェニ
ルリチウム、ナフタレンリチウム及びこれらに対応する
ナトリウム化合物、カリウム化合物等;エチルマグネシ
ウムブロマイド等が挙げられる。これらは単独で用いて
もよく、2種以上を併用してもよい。
【0025】上記一般式(3)で表される両末端二重結
合基含有カルボラン誘導体は、例えば、下記一般式
(4)で表される金属置換カルボランと、下記一般式
(6)で表されるハロゲン化シラン誘導体とを反応させ
ることで合成することができる。
【0026】
【化7】
【0027】
【化8】
【0028】
【化9】
【0029】上記一般式(4)中、Mは、アルカリ金
属、又は、アルカリ土類金属のハロゲン化物を表す。−
CBxHx′C−は、上記と同じである。上記一般式
(5)及び(6)中、Xは、ハロゲン原子を表す。R1
及びR2 は、上記と同じである。
【0030】上記一般式(5)で表されるハロゲン化シ
ラン誘導体としては特に限定されず、例えば、ジメチル
クロロシラン、ジエチルクロロシラン、ジプロピルクロ
ロシラン、ジブチルクロロシラン、ジペンチルクロロシ
ラン、ジヘキシルクロロシラン、ジフェニルクロロシラ
ン、ジトリルクロロシラン、ジキシリルクロロシラン、
メチルエチルクロロシラン、メチルプロピルクロロシラ
ン、メチルブチルクロロシラン、メチルペンチルクロロ
シラン、メチルヘキシルクロロシラン、メチルフェニル
クロロシラン、メチルトリルクロロシラン、メチルキシ
リルクロロシラン及びこれらのフッ化物、臭化物、ヨウ
化物等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2
種以上を併用してもよい。
【0031】上記一般式(6)で表されるハロゲン化シ
ラン誘導体としては特に限定されず、例えば、ジメチル
ビニルクロロシラン、ジエチルビニルクロロシラン、ジ
プロピルビニルクロロシラン、ジブチルビニルクロロシ
ラン、ジペンチルビニルクロロシラン、ジヘキシルビニ
ルクロロシラン、ジフェニルビニルクロロシラン、ジト
リルビニルクロロシラン、ジキシリルビニルクロロシラ
ン、メチルエチルビニルクロロシラン、メチルプロピル
ビニルクロロシラン、メチルブチルビニルクロロシラ
ン、メチルペンチルビニルクロロシラン、メチルヘキシ
ルビニルクロロシラン、メチルフェニルビニルクロロシ
ラン、メチルトリルビニルクロロシラン、メチルキシリ
ルビニルクロロシラン、ジメチルアリルクロロシラン、
ジエチルアリルクロロシラン、ジプロピルアリルクロロ
シラン、ジブチルアリルクロロシラン、ジペンチルアリ
ルクロロシラン、ジヘキシルアリルクロロシラン、ジフ
ェニルアリルクロロシラン、ジトリルアリルクロロシラ
ン、ジキシリルアリルクロロシラン、メチルエチルアリ
ルクロロシラン、メチルプロピルアリルクロロシラン、
メチルブチルアリルクロロシラン、メチルペンチルアリ
ルクロロシラン、メチルヘキシルアリルクロロシラン、
メチルフェニルアリルクロロシラン、メチルトリルアリ
ルクロロシラン、メチルキシリルアリルクロロシラン、
及びこれらのフッ化物、臭化物、ヨウ化物等が挙げられ
る。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用して
もよい。
【0032】上記一般式(2)で表される両末端ヒドロ
シリル基含有カルボラン誘導体と、上記一般式(3)で
表される両末端二重結合基含有カルボラン誘導体との重
合反応に使用される溶媒としては、極性、無極性いずれ
でも用いることができる。これらは単独で用いてもよ
く、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、テト
ラヒドロフラン、トルエン等の非プロトン性溶媒を用い
ることが好ましい。上記溶媒の使用量は、ケイ素系重合
体の構成単位の濃度で0.01〜50mol/Lが好ま
しい。より好ましくは、0.05〜5mol/Lであ
る。
【0033】上記反応に使用される触媒としては特に限
定されず、例えば、塩化白金酸、ヘキサロジウムヘキサ
デカカルボニル、ビス(ジビニルテトラメチルジシロキ
サン)白金等が挙げられる。これらは単独で用いてもよ
く、2種以上を併用してもよい。
【0034】上記触媒は、少なすぎると反応が充分進行
せず、多すぎると合成後の重合体中に残存しやすくな
り、耐熱性が低下するため、二重結合基1molに対し
て0.001〜20mol%が好ましい。より好ましく
は、0.01〜10mol%である。
【0035】上記反応に使用される一般式(2)で表さ
れる両末端ヒドロシリル基含有カルボラン誘導体と、一
般式(3)で表される両末端二重結合基含有カルボラン
誘導体とのモル比は、いずれが少なすぎても多すぎても
得られる重合体の分子量が増加せず、成形性、耐熱性、
力学強度があまり向上しないため、〔一般式(2)で表
される両末端ヒドロシリル基含有カルボラン誘導体のモ
ル数〕:〔一般式(3)で表される両末端二重結合基含
有カルボラン誘導体のモル数〕=1:0.01〜20が
好ましい。より好ましくは、1:0.1〜10である。
【0036】上記反応は、室温から溶媒の沸点の間の温
度で行うことができる。また、空気中又は不活性ガス雰
囲気下のいずれでも行うことができる。好ましくは、ア
ルゴンガス又は窒素ガス雰囲気下である。上記反応の反
応時間は、短すぎると反応が充分進行せず、長すぎると
反応が進行しすぎて溶媒に溶けなくなり、取り扱いが困
難になったり、副反応が進行し、得られる重合体の耐熱
性が低下したりするため、1〜72時間が好ましい。上
記反応の終了後において、カルボラン含有ケイ素系重合
体の精製方法としては特に限定されず、例えば、再沈殿
法又はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GP
C)による分取法等が挙げられる。
【0037】本発明2のカルボラン含有ケイ素系重合体
の製造方法は、末端に不飽和結合基を2個持つカルボラ
ン誘導体とビスシリルカルボラン誘導体とを反応させる
ことで、不飽和結合基とヒドロシリル基との反応が非常
に効率が良いことから、カルボラン成分を簡便に導入す
ることができ、耐熱性、難燃性に優れた機能性材料とし
て有用な新規なカルボラン含有ケイ素系重合体を非常に
効率が良く製造することができる。
【0038】
【実施例】以下に本発明の実施例を掲げて本発明を詳細
に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定される
ものではない。
【0039】実施例1 還流管及び滴下ロート付500mLの4つ口フラスコを
アルゴン置換した。これに、m−ビス(ジメチルビニル
シリル)カルボラン18.78g(60.1mmol)
を入れ、トルエン250mlに溶解した。反応液を50
℃に昇温後、ビス(1,3−ジビニルテトラメチルジシ
ロキサン)白金を投入した後、m−ビス(ジメチルシリ
ル)カルボラン15.63g(60.0mmol)のト
ルエン60mlを15分かけて滴下し、120℃で6時
間攪拌した。室温まで冷却後、反応液を濃縮し、メタノ
ール1.5L中に投入した。沈殿を濾別し、白色粉末の
重合体を5.03g得た。
【0040】この重合体の 1H−NMRスペクトル〔ブ
ルカー社製「DRX300システム」(商品名)で測
定〕を図1に示した。図1において、0〜1ppmにか
けてケイ素原子に結合したメチル基、メチレン基のプロ
トンの吸収が確認される。また、1〜4ppmにかけて
カルボラン成分のプロトンの吸収が確認される。このこ
とから得られた重合体は、下記一般式(7)で表される
構造のカルボラン含有ケイ素系重合体であると同定し
た。この重合体の重量平均分子量は、ポリスチレン換算
で2300であった。
【0041】
【化10】
【0042】得られた一般式(7)で表される構造のカ
ルボラン含有ケイ素系重合体の熱重量分析について、セ
イコー電子製SSC5200システムで測定した。空気
雰囲気下での5重量%分解温度(Td5)、800℃で
の重量残存率(W800)を表1に示した。
【0043】比較例1 アルゴン置換した還流管付き100mlの反応器に、ジ
エチニルフェニルメチルシランを1.71g(10mm
ol)入れ、トルエン20mlに溶解した。反応液を5
0℃に昇温し、塩化白金酸(H2 PtCl6 ・6H2
O)0.048g(0.09mmol)のイソプロパノ
ール1ml溶液を投入した。10分間撹拌後、1,4−
ビス(ジメチルシリル)ベンゼン1.96g(10mm
ol)のトルエン15ml溶液を投入した。反応液を1
20℃で10時間加熱還流後、有機溶媒を減圧留去し、
メタノール500ml中に投入した。沈殿を真空乾燥
し、下記一般式(8)の構造を有する茶褐色の重合体を
2.45g得た。この重合体の重量平均分子量は、ポリ
スチレン換算で5900であった。
【0044】
【化11】
【0045】得られた一般式(8)の構造を有する茶褐
色の重合体の熱重量分析について、実施例1と同様にし
て測定した。
【0046】
【表1】
【0047】表1から、実施例1のカルボラン含有ケイ
素系重合体は、耐熱性に非常に優れた材料であることが
わかった。
【0048】
【発明の効果】本発明1のカルボラン含有ケイ素系重合
体は、上述の構成からなるので、耐熱性、難燃性に優れ
た新規なものであり、宇宙・航空材料、建築材料等に好
適に用いることができるものである。本発明2のカルボ
ラン含有ケイ素系重合体の製造方法は、カルボラン成分
を簡便に導入することにより、非常に効率が良く新規な
カルボラン含有ケイ素系重合体を製造することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における 1H−NMRスペクトルを示
した図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1); 【化1】 (式中、R1 は、同一若しくは異なって、炭素数1〜2
    0のアルキル基、又は、炭素数6〜30のアリール基を
    表す。R2 は、同一若しくは異なって、炭素数1〜20
    のアルキレン基、炭素数6〜30のアリーレン基、又
    は、直接結合を表す。−CBxHx′C−は、2価のか
    ご状のカルボラン成分を表す。x及びx′は、3〜16
    の整数を表す。)で表される繰り返し単位からなり、重
    量平均分子量が500以上であることを特徴とするカル
    ボラン含有ケイ素系重合体。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のカルボラン含有ケイ素系
    重合体を製造するためのカルボラン含有ケイ素系重合体
    の製造方法であって、一般式(2); 【化2】 (式中、R1 は、同一若しくは異なって、炭素数1〜2
    0のアルキル基、又は、炭素数6〜30のアリール基を
    表す。−CBxHx′C−は、2価のかご状のカルボラ
    ン成分を表す。x及びx′は、3〜16の整数を表
    す。)で表される両末端ヒドロシリル基含有カルボラン
    誘導体と、一般式(3); 【化3】 (式中、R1 、R2 及び−CBxHx′C−は、前記と
    同じ。)で表される両末端二重結合基含有カルボラン誘
    導体とを反応させることを特徴とするカルボラン含有ケ
    イ素系重合体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109680297A (zh) * 2018-12-14 2019-04-26 上海大学 电化学制备含硼聚硅烷的方法
CN112876686A (zh) * 2021-01-21 2021-06-01 中国科学院宁波材料技术与工程研究所 一种耐烧蚀碳硼烷有机硅聚合物及其制备方法与应用

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