JP4674387B2 - メルカプトメチルフェニル基含有ジオルガノポリシロキサンおよびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、メルカプトメチルフェニル基含有ジオルガノポリシロキサンおよびその製造方法に関する。更に詳しくは、メルカプトメチルフェニル基を含有するアルキル基を有するメルカプトメチルフェニル基含有ジオルガノポリシロキサンおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
撥水性、剥離性、潤滑性などの特性を有機樹脂に付与することを目的として、有機樹脂にジオルガノポリシロキサンを配合することは従来から行われている。しかしながら、使用するジオルガノポリシロキサンが有機官能基を持たないものである場合には、該ジオルガノポリシロキサンを配合した有機樹脂からの洗浄による該ジオルガノポリシロキサンの脱離や、該ジオルガノポリシロキサンの各種有機樹脂との相溶性の低さに起因する有機樹脂からのブリードアウトが発生することから、有機樹脂への前述の特性付与は一時的なもであり永続性がなかった。
【0003】
一方、有機官能基をもつジオルガノポリシロキサンを使用した場合には、その有機官能基の反応性を利用して、該ジオルガノポリシロキサンを種々の有機樹脂に化学的に結合させることができ、結合相手となる有機樹脂に、その樹脂本来の特性を低下させることなく、ジオルガノポリシロキサンに特有の性質(撥水性、剥離性、潤滑性など)を付与することができる。
この方法は、単なる混合ではないために、ブリードアウトの問題や洗浄による諸特性の低下が見られないことから、この方法による諸特性の付与は永続的な効果といえる。このように、有機官能基をもつジオルガノポリシロキサンは有機樹脂の改質剤として有用である。
【0004】
有機官能基をもつジオルガノポリシロキサンとしては、アミノ変性ジオルガノポリシロキサン、エポキシ変性ジオルガノポリシロキサン、アルコール変性ジオルガノポリシロキサン、メタクリロキシ変性ジオルガノポリシロキサン、カルボキシル変性ジオルガノポリシロキサンなどが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
これらのジオルガノポリシロキサンを有機樹脂に化学的に結合させる場合、ジオルガノポリシロキサン側の有機官能基の種類は、有機樹脂側の有機官能基の種類に依存する。つまり、ジオルガノポリシロキサン側の有機官能基は、有機樹脂側の有機官能基と反応する有機官能基である必要があった。
したがって、様々な有機官能基を有する有機樹脂に、撥水性、剥離性、潤滑性などのジオルガノポリシロキサンに特有の性質を付与するためには、それに応じた有機官能基を有するジオルガノポリシロキサンの開発が求められていた。
【0006】
一方、骨格形成にラジカル重合を用いたブロック共重合体を合成する場合、その重合方法には▲1▼高分子開始剤による重合、▲2▼リビング重合ラジカル重合、▲3▼末端官能性プレポリマー間の反応などがある。このうち、末端官能性プレポリマー間の反応によってブロック共重合体を合成するためには、適当な末端官能性プレポリマーが必要であり、このために有用なプレポリマーが望まれていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】
数多い有機官能基の中でもメルカプトメチルフェニル基は、塩基性条件下でアルキル化剤と反応することにより、また、酸性条件下でアルコールと反応することによりスルフィドを生成することから、本発明者らはメルカプトメチルフェニル基をジオルガノポリシロキサンの片末端、両末端、側鎖などに導入したメルカプトメチルフェニル基含有ジオルガノポリシロキサン(以下、メルカプト変性シリコーンという)であれば、該反応を利用することにより、水酸基残基のある有機樹脂、例えば、ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルメタクリレートの共重合体などにジオルガノポリシロキサンを導入し、グラフト共重合体とすることができると考えた。
【0008】
また、メルカプトメチルフェニル基は連鎖移動係数が大きく、ラジカル重合開始剤が存在するとただちにラジカル化され、各種のモノマーをラジカル重合させることができることから、本発明者らは、メルカプト変性シリコーンは、末端官能性プレポリマーとして有用であると考えた。
【0009】
例えば、メタクリル酸エステルをラジカル重合開始剤でラジカル重合させる時に、片末端にメルカプトメチルフェニル基をもつジオルガノポリシロキサンを添加すると、メルカプトメチルフェニル基がただちにラジカル化され、メタクリル酸エステルのラジカル重合開始剤となる。本発明者らはこの方法により、ジオルガノポリシロキサンとポリメタクリル酸エステルとのAB型ブロック共重合体を合成することができると考えた。
【0010】
しかしながら、従来メルカプト変性シリコーンは知られていなかった。
本発明者らは、メルカプト変性シリコーンであればグラフト共重合体やブロック共重合体などの原料として有用であるとの考え方に基づき、鋭意研究を重ねた結果、メルカプトメチルフェニル基を含有するアルキル基を有するメルカプトメチルフェニル基含有ジオルガノポリシロキサンであれば、水酸基残基のある有機樹脂にジオルガノポリシロキサンを導入し、グラフト共重合体とすることができ、また、該ジオルガノポリシロキサンとポリメタクリル酸エステルとのAB型ブロック共重合体を合成することができることを知見し、この知見に基づいて本発明を完成した。
【0011】
以下本発明を詳細に説明する。
第1の発明は、下記一般式(1)で表わされることを特徴とするメルカプトメチルフェニル基含有ジオルガノポリシロキサン化合物である。
【化5】
[式中、R1はメチル基またはフェニル基であり、R2は炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基またはフェニル基またはAであり、lは0〜500の整数、mは0〜1,000の整数、nは0〜500の整数、pは0〜2の整数であり、Aは一般式(2)で表わされる基であり、
【化6】
Xは炭素数2〜20の直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基であり、R3、R4、R5、R6、R7のうち少なくともひとつはメルカプトメチル基であり、残りの基は水素もしくは炭素数1〜20の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基である]
なお、一般式(1)におけるポリシロキサン骨格中の各シロキサン単位の配列は、ランダム状態で配列されている場合、或いはブロック状態で配列されている場合の何れであっても良い。
【0012】
一般式(1)が片末端メルカプトメチルフェニル基含有ジオルガノポリシロキサンである場合には、R2は炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基またはフェニル基であり、pが2である。
【0013】
この片末端メルカプトメチルフェニル基含有ジオルガノポリシロキサンの数平均分子量は、500〜200,000の範囲であることが好ましい。数平均分子量が500以下の場合は、ジオルガノポリシロキサンの特性が発揮しにくくなる傾向があり、数平均分子量が200,000以上の場合は対応する原料の入手が比較的困難となる。
【0014】
一般式(1)が両末端メルカプトメチルフェニル基含有ジオルガノポリシロキサンである場合には、R2はAであり、pが2である。
【0015】
この両末端メルカプトメチルフェニル基含有ジオルガノポリシロキサンの数平均分子量は、500〜200,000の範囲であることが好ましい。数平均分子量が500以下の場合は、ジオルガノポリシロキサンの特性が発揮しにくくなる傾向があり、数平均分子量が200,000以上の場合は対応する原料の入手が比較的困難となる。
【0016】
第2の発明は、下記一般式(3) で表わされるクロロメチルフェニル基含有ジオルガノポリシロキサン化合物と、メルカプト化剤とを反応させることを特徴とするメルカプトメチルフェニル基含有ジオルガノポリシロキサン化合物の製造方法である。
【化7】
[式中、R1はメチル基またはフェニル基であり、R2は炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基またはフェニル基またはBであり、lは0〜500の整数、mは0〜1,000の整数、nは0〜500の整数、pは0〜2の整数であり、Bは一般式(4)で表わされる基であり、
【化8】
Xは炭素数2〜20の直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基であり、R3、R4、R5、R6、R7のうち少なくともひとつはクロロメチル基であり、残りの基は水素もしくは炭素数1〜20の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基である]
なお、一般式(3)におけるポリシロキサン骨格中の各シロキサン単位の配列は、ランダム状態で配列されている場合、或いはブロック状態で配列されている場合の何れであっても良い。
【0017】
数平均分子量が500〜200,000の片末端メルカプトメチルフェニル基含有ジオルガノポリシロキサン化合物を製造する場合においては、一般式(3)で表される化合物が、R2が炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基またはフェニル基であり、pが2であり且つ数平均分子量が500〜200,000の片末端クロロメチルフェニル基含有ジオルガノポリシロキサン化合物であることが好ましい。
【0018】
一方、数平均分子量が500〜200,000の両末端メルカプトメチルフェニル基含有ジオルガノポリシロキサン化合物を製造する場合においては、一般式(3)で表される化合物が、R2がBであり、pが2であり且つ数平均分子量が500〜200,000の両末端クロロメチルフェニル基含有ジオルガノポリシロキサン化合物であることが好ましい。
【0019】
以下、一般式(3)で表わされるクロロメチルフェニル基含有ジオルガノポリシロキサン化合物を製造する方法を2つ例示する。
その第1の方法は、下記一般式(5)で表わされる化合物と、下記一般式(6)で表わされる化合物とを、ヒドロシリル化反応触媒存在下に反応させる方法を挙げることができる。
【化9】
[式中、R1はメチル基またはフェニル基であり、R8は炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基またはフェニル基または水素であり、qは0〜1,000の整数、mは0〜1,000の整数、pは0〜2の整数である]
【化10】
[式中R9、R10、R11、R12、R13のうち少なくともひとつは炭素炭素二重結合を有する炭素数が2〜20のアルキレン基であり、それ以外は水素もしくは炭素数1〜20の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基である]
【0020】
一般式(5)で表わされるSiH基含有有機けい素化合物は、クロロシラン類の共加水分解反応、平衡化反応、強塩基リビング重合などで合成することが出来る。共加水分解反応は、下記一般式(7)に示されるモノクロロシランと下記一般式(8)に示されるジクロロシランとを、水もしくは水を含有する溶媒をもちいて塩化水素を脱離させる反応(反応式(1))であり、生成する塩化水素は必要に応じて塩基で捕捉すればよい。
【化11】
R14R1 2SiCl (7)
[式中、R1はメチル基またはフェニル基であり、R14は炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基またはフェニル基または水素である]
【化12】
R15R1SiCl2 (8)
[式中、R1はメチル基またはフェニル基であり、R15は炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基またはフェニル基または水素である]
【化13】
[式中、R14、R15のうち少なくともひとつは水素である]
反応式(1)に一般式(9)のようなトリクロロシランを共存させることによって、T構造を持つポリジアルキルシロキサンも製造することができる。
【化14】
R16SiCl3 (9)
[式中、R16はメチル基またはフェニル基または水素である]
【0021】
平衡化反応は、下記一般式(10)に示されるジシロキサンと一般式(11)に示されるシクロポリシロキサンとを、酸性触媒もしくは塩基性触媒で重合させる反応(反応式(2))である。
【化1】
(R17R1 2Si)20 (10)
[式中、R1はメチル基またはフェニル基であり、R17は炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基またはフェニル基または水素である]
【化2】
(11)
[式中、R1はメチル基またはフェニル基であり、R18は炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基またはフェニル基または水素であり、 tは0〜6の整数であり、uは0〜6の整数であり、 t+uは3〜10の整数である]
【化3】
反応式(2)
[式中、R17、 R18のうち少なくともひとつは水素である]
【0022】
強塩基リビング重合は有機アルカリ金属化合物を開始剤として、下記一般式(12)で示されるシクロポリシロキサンを重合させた後、下記一般式(13)で示されるクロロシランで末端を封止する反応(反応式(3))である。
【化18】
[式中、R1はメチル基またはフュニル基であり、R20は炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基またはフェニル基または水素であり、vは0〜3の整数であり、wは0〜3の整数であり、 v+wは3〜6の整数である]
【化19】
R21R1 2SiCl (13)
[式中、R1はメチル基またはフェニル基であり、R21は炭素数6以下の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基またはフェニル基または水素である。]
【化20】
[式中、R20、R21のうち少なくともひとつは水素であり、Yはアルカリ金属原子である]
反応式(3)に一般式(9)のようなトリクロロシランを共存させることによって、T構造を持つポリジアルキルシロキサンも製造することができる。
【0023】
一般式(6)で表わされる化合物としては、
【化21】
などを挙げることができる。
【0024】
この第1の方法においては、一般にヒドロシリル化反応に使用される触媒を利用することができる。この触媒としては遷移金属触媒を使用することができ、具体的には、白金、ロジウム、イリジウム、ルテニウム、パラジウム、モリブデン、マンガンなどを例示することができる。これらは溶媒に溶解する均一系触媒という形態や、カーボン、シリカなどに担持させた担持触媒の形態、ホスフィンやアミン、酢酸カリウムなどを助触媒とした触媒系の形態のいずれをも採用することができる。
【0025】
該方法において、反応溶媒は必ずしも必要ではないが、必要に応じて適当な溶媒を使用してもよい。このような溶媒としては反応を阻害するものでなければよく、ヘキサンやヘプタンなどの炭化水素系溶媒、ベンゼンやトルエン、キシレンなどの芳香族系炭化水素溶媒、ジエチルエーテル、THF、ジオキサンなどのエ−テル系溶媒、塩化メチレン、四塩化炭素などのハロゲン化炭化水素系溶媒、メタノール、エタノール、プロパノールなどのアルコール系溶媒、水などを例示することができる。これらの溶媒は単独で使用してもよく、複数を組み合わせて使用してもよい。
【0026】
該方法における反応温度は特に限定されないが、通常溶媒の沸点以下で行うことが好ましい。溶剤を使用しない場合は、0〜250℃で反応させることが好ましく、経済性などを考慮すると20〜120℃で行なうことが好ましい。
【0027】
一般式(3)で表わされるクロロメチルフェニル基含有ジオルガノポリシロキサン化合物を製造する第2の方法は、下記一般式(14)で表わされる両末端クロロメチルフェニル基含有ジオルガノポリシロキサン化合物と、下記一般式(15)とを酸性触媒存在下に反応させ下記一般式(16)で表わせられる数平均分子量が500〜200,000の範囲である両末端クロロメチルフェニル基含有ジオルガノポリシロキサン化合物を得る方法が挙げられる。
【化22】
[式中、R1はメチル基またはフェニル基であり、q’は0〜1,000の整数、m’は0〜1,000の整数であり、Bは一般式(4)である]
【化23】
[式中、R1はメチル基またはフェニル基であり、rは0〜6の整数であり、sは0〜6の整数であり、r+sは3〜10の整数である]
【化24】
[式中、R1はメチル基またはフェニル基であり、qは0〜1,000の整数、mは0〜1,000の整数であり、Bは一般式(4)で表わされる。ただし、q>=q’であり、m>=m’である]
【0028】
この製造方法においては、平衡化反応に一般に使用される触媒を利用することができる。この触媒として具体的には硫酸、塩酸、リン酸、活性白土、塩化鉄、ほう酸、トリフルオロ酢酸、酸性イオン交換樹脂などを例示することができる。
【0029】
本反応において溶媒は必ずしも必要ではないが、必要に応じて適当な溶媒を使用してもよい。このような溶媒としては反応を阻害するものでなければよく、ヘキサンやヘプタンなどの炭化水素系溶媒、ベンゼンやトルエン、キシレンなどの芳香族系炭化水素溶媒、ジエチルエーテル、THF、ジオキサンなどのエ−テル系溶媒、塩化メチレン、四塩化炭素などのハロゲン化炭化水素系溶媒などを例示することができる。これらの溶媒は単独で使用してもよく、複数を組み合わせて使用してもよい。
【0030】
該方法における反応温度は特に限定されないが、通常溶媒の沸点以下で行うことが好ましい。溶剤を使用しない場合は、0〜250℃で反応させることが好ましく、経済性などを考慮すると20〜120℃で行なうことが好ましい。
【0031】
本発明の製造方法に必須のメルカプト剤としては、公知のものが使用できる。具体的には、硫化水素、硫化ナトリウム、硫化カリウム、硫化水素ナトリウム、硫化水素カリウム、チオシアン化ナトリウム、チオシアン化カリウム、チオ尿素、カリウムO―t―ブチルジチオ炭酸塩、NaBH2S3、N,N−ジメチルチオホルムアミド、チオホルムアニリド、N,N−ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム、N,N−ジメチルジチオカルバミン酸カリウム、エチルキサントゲン酸ナトリウム、エチルキサントゲン酸カリウム、メチルキサントゲン酸ナトリウム、メチルキサントゲン酸カリウム、チオサッカリン酸ナトリウム、チオサッカリン酸カリウム、チオ酢酸ナトリウム、チオ酢酸カリウム、などが挙げられる。
【0032】
入手のしやすさ、操作の簡便さ、収率などの点から硫化ナトリウム、硫化カリウム、硫化水素ナトリウム、硫化水素カリウム、チオ尿素、カリウムO―t―ブチルジチオ炭酸塩、NaBH2S3、N,N−ジメチルチオホルムアミド、N,N−ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム、N,N−ジメチルジチオカルバミン酸カリウム、などが好ましく、この中でも硫化水素ナトリウムが特に好ましい。
【0033】
本発明の製造方法において、クロロメチルフェニル基含有ジオルガノポリシロキサン化合物およびメルカプト化剤のモル比は、1:1〜1:10であることが好ましいが、クロロメチルフェニル基含有ジオルガノポリシロキサン化合物を完全にメルカプト化させ、かつ副反応を抑制するためには1:1〜1:2であることが好ましい。
【0034】
反応溶媒は特に必要としないが、用いる場合はクロロメチルフェニル基含有ジオルガノポリシロキサン化合物、およびメルカプト化剤が溶解するほとんどの溶媒が使用できる。具体的には、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、アセトン、他が使用できる。メルカプト剤として硫化水素ナトリウムを使用する場合、アルコール系の溶媒が好ましく、反応により副生する塩化ナトリウムを効率よく除去するという観点から特に1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノールが好ましい。反応溶媒を用いる場合、溶媒の量としてはシロキサン濃度が5から50重量%となるようにするのが好ましい。
【0035】
反応温度はメルカプト化剤として硫化水素ナトリウムを使用する場合には20℃から80℃が好ましい。反応温度が低すぎるとメルカプト化の反応速度が遅くなり、水分等による影響を無視できなくなる。また、反応温度が高すぎると硫化水素ナトリウムから硫化ナトリウムと硫化水素が副生し、硫化ナトリウムのためにスルフィドシロキサンの副生成物を生ずる。
反応の結果、塩化ナトリウムが副生するがこれは濾過、水洗その他の方法で除くことができる。
【0036】
【実施例】
以下に実施例を挙げて詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
なお、本実施例においては、各実施例に用いるクロロメチルフェニル基含有ジメチルポリシロキサンの製造例を、参考例として示した。
粘度はキャノンフェンスケ粘度計を用い、JIS Z 8803(粘度測定方法)の規定にしたがって測定した。メルカプト価はJIS K 0068(化学製品の水分測定方法)に準じて測定した。数平均分子量、分散度はゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)で測定した。使用したカラムは、Shodex KF−804L×2、カラム温度は、40℃、検出器はRI、移動相はトルエンである。
【0037】
【参考例1】
数平均分子量が約1,000の両末端クロロメチルフェニル基含有ジメチルポリシロキサンの製造
磁気撹拌子、冷却管、温度計、滴下ロートを取り付けた300ミリリットルの四つロフラスコに、両末端SiH基を持つ数平均分子量500のジメチルポリシロキサン100gを入れ、乾燥空気を吹きこんだ。液温を60℃まで昇温し、自金触媒5マイクロリットルを入れ、クロロメチルスチレン3.9gとt−ブチルカテコール0.3gの均一溶液を滴下ロートから2時間かけて滴下した。1時間熟成後、反応液を冷却し、エバポレーターで未反応のクロロメチルスチレンと揮発分を滅圧留去し149gの褐色透明の液体を得た。
NMR、IR、GPCなどの分析結果から、この生成物は数平均分子量が約1,000の両末端クロロメチルフェニル基含有ポリジメチルシロキサンであることが確認された。
【0038】
【実施例1】
数平均分子量が約1,000の両末端メルカプトメチルフェニル基含有ジメチルポリシロキサンの製造
磁気撹拌子、冷却管、温度計を取り付けた500ミリリットルフラスコに参考例1に記載の数平均分子量が約1,000の両末端クロロメチルフェニル基含有ジメチルポリシロキサン50g、硫化水素ナトリウム 9.4g、2−プロパノール150gを仕込んだ。この混合物を40℃に昇温し、そのまま24時間加熱攪拌を行った。
反応液中に生じた濁りを濾過し、濾液から2−プロパノールをエバポレーターで減圧留去した。留去終了後、生成した濁りを濾過し、赤みがかった黄色透明液体45.2gを得た。
この生成物の粘度は209(cSt/25℃)、メルカプト価は841g/mol、硫黄分は4.57wt%、ポリスチレン換算の数平均分子量は1350、分散は1.12であった。図1に示したIRチャート、図2に示した1H−NMRチャート及び図3に示した13C−NMRチャートから、この生成物は両末端メルカプトメチルフェニル基含有ジメチルポリシロキサンであることが確認された。
【0039】
【参考例2】
数平均分子量が約5,000の両末端クロロメチルフェニル基含有ジメチルポリシロキサンの製造
磁気撹拌子、冷却管、温度計を取り付けた300ミリリットルの四つロフラスコに、酸性イオン交換樹脂DlAION RCP160M (三菱化学(株)製)1g、トルエン50.8gを入れ共沸脱水した。室温まで放冷後オクタメチルシクロテトラシロキサン40.7gと、参考例1で得られた数平均分子量約1,000の両末端クロロメチルフェニル基含有ジメチルポリシロキサン10gを入れ、70℃まで昇温し、4時間反応させた。反応液を冷却後、酸性イオン交換樹脂を濾過した。エバポレーターで溶媒と揮発分を減圧留去し、42.8gの淡黄色透明の液体を得た。
NMR、IR、GPCなどの分析結果から、この生成物は数平均分子量が約5,000の両末端クロロメチルフェニル基含有ジメチルポリシロキサンであることが確認された。
【0040】
【実施例2】
数平均分子量が約5,000の両末端メルカプトメチルフェニル基含有ジメチルポリシロキサンの製造
磁気撹拌子、冷却管、滴下ロートを取り付けた200ミリリットルフラスコに参考例2に記載の数平均分子量が約5,000の両末端クロロメチルフェニル基含有ジメチルポリシロキサン20g、硫化水素ナトリウム 0.56g、2−プロパノール60gを仕込んだ。この混合物を40℃に昇温し、そのまま24時間加熱攪拌を行った。
反応液中に生じた濁りを濾過し、濾液から2−プロパノールをエバポレーターで減圧留去した。留去終了後、生成した濁りを濾過した。やや黄色味を帯びた透明な液体18.9gを得た。
この生成物の粘度は134(cSt/25℃)、メルカプト価は4663g/mol、硫黄分は0.70wt%、ポリスチレン換算の数平均分子量は6300、分散は1.53であった。図4に示したIRチャート及び図5に示した1H−NMRチャートから、この生成物は両末端メルカプトメチルフェニル基含有ジメチルポリシロキサンであることが確認された。
【0041】
【参考例3】
数平均分子量が約10,000の両末端クロロメチルフェニル基含有ジメチルポリシロキサンの製造
磁気撹拌子、冷却管、温度計、滴下ロートを取り付けた300ミリリットルの四つロフラスコに、酸性イオン交換樹脂DlAION RCP160M1g、トルエン50gを入れ水分濃度が100ppm以下になるまで共沸脱水した。室温まで放令後オクタメチルシクロテトラシロキサン45.7gと、参考例1で得られた数平均分子量950の両末端クロロメチルフェニル基含有ジメチルポリシロキサン5gを入れ70℃まで昇温し、6時間反応させた。反応液を冷却後、酸性イオン交換樹脂を濾過した。濾液からエバポレーターで溶媒と揮発分を減圧留去し、43gの淡黄色透明の液体を得た。
NMR、IR、GPCなどの分析結果から、この生成物は数平均分子量が約10,000の両末端クロロメチルフェニル基含有ジメチルポリシロキサンであることが確認された。
【0042】
【実施例3】
数平均分子量が約10,000の両末端メルカプトメチルフェニル基含有ジメチルポリシロキサンの製造
磁気撹拌子、冷却管、滴下ロートを取り付けた200ミリリットルフラスコに参考例3に記載の数平均分子量が約10,000の両末端クロロメチルフェニル基含有ジメチルポリシロキサン20g、硫化水素ナトリウム 0.32g、2−プロパノール60gを仕込んだ。この混合物を40℃に昇温し、24時間加熱攪拌を行った。
反応液から2−プロパノールをエバポレーターにて留去し、トルエン20gで希釈して濾過した。濾液からトルエンをエバポレーターにて留去した。留去終了後、生成した濁りを濾過し、粘調性の液体13.8gを得た。
この生成物の粘度は449(cSt/25℃)、メルカプト価は8737g/mol、硫黄分は0.40wt%、ポリスチレン換算の数平均分子量は10560、分散は1.86であった。図6に示したIRチャート及び図7に示した1H−NMRチャートから、この生成物は両末端メルカプトメチルフェニル基含有ジメチルポリシロキサンであることが確認された。
【0043】
【参考例4】
数平均分子量が約2,000の片末端クロロメチルフェニル基含有ポリシロキサンの製造
磁気撹拌子、冷却管、温度計、滴下ロートを取り付けた300ミリリットルの四つロフラスコに、片末端SiH基を持つ数平均分子量1,000のポリジメチルシロキサン100gを入れ乾燥空気を吹きこんだ。液温を60℃まで昇温し、白金触媒5wt%のトルエン溶液5マイクロリットルをいれ、クロロメチルスチレン3.9gとt一ブチルカテコール0.2gの均一溶液を滴下ロートから30分かけて滴下した。1時間熟成後、反応液を冷却し、反応液120gにメタノール200gを加え未反応のクロロメチルスチレンを抽出した。この操作を4回繰り返した。エバポレーターでトルエン層から溶媒と揮発分を減圧留去し92.8gの淡黄色透明の液体を得た。
NMR、IR、GPCなどの分析結果から、この生成物は数平均分子量が約2,000の片末端クロロメチルフェニル基含有ポリジメチルシロキサンであることが確認された。
【0044】
【実施例4】
数平均分子量が約2,000の片末端メルカプトメチルフェニル基含有ポリジメチルシロキサンの製造
磁気撹拌子、冷却管、温度計、滴下ロートを取り付けた500ミリリットルフラスコに参考例4に記載の数平均分子量が約2,000の片末端クロロメチルフェニル基含有ジメチルポリシロキサン50g、硫化水素ナトリウム2.1g、2−プロパノール150gを仕込んだ。この混合物を40℃に昇温し、そのまま24時間加熱攪拌を行った。反応液中に生じた濁りを濾過し、濾液から2−プロパノールをエバポレーターにて減圧留去した。留去終了後、生成した濁りを濾過し、液体49.2gを得た。
この生成物の粘度は22(cSt/25℃)、メルカプト価は3704g/mol、硫黄分は1.18wt%、ポリスチレン換算の数平均分子量は1940、分散は1.20であった。図8に示したIRチャート及び図9に示した1H−NMRチャートから、この生成物は片末端メルカプトメチルフェニル基含有ポリジメチルシロキサンであることが確認された。
【0045】
【参考例5】
数平均分子量が約6,000の片末端クロロメチルフェニル基含有ジメチルポリシロキサンの製造
磁気撹拌子、冷却管、温度計、滴下ロートを取り付けた300ミリリットルの四つロフラスコに、片末端SiH基を持つ数平均分子量5,000のジメチルポリシロキサン100gを入れ乾燥空気を吹きこんだ。液温を60℃まで昇温し、白金触媒5wt%のトルエン溶液 5マイクロリットルをいれ、クロロメチルスチレン3.9gとt一ブチルカテコール0.2gの均一溶液を滴下ロートから30分かけて滴下した。1.5時間熟成後、反応液を冷却し、反応液95gにメタノール200gを加え未反応のクロロメチルスチレンを抽出した。この操作を4回繰り返した。エバポレーターでトルエン層から溶媒と揮発分を減圧留去し78gの淡黄色透明の液体を得た。
NMR、IR、GPCなどの分析結果から、この生成物は数平均分子量が約6,000の片末端クロロメチルフェニル基含有ポリジメチルシロキサンであることが確認された。
【0046】
【実施例5】
数平均分子量が約6,000の片末端メルカプトメチルフェニル基含有ジメチルポリシロキサンの製造
磁気撹拌子、冷却管、温度計を取り付けた500ミリリットルの四つロフラスコに参考例5に記載の数平均分子量が約6,000の片末端クロロメチルフェニル基含有ジメチルポリシロキサン50g、硫化水素ナトリウム 1.64g、2−プロパノール150gを仕込んだ。この混合物を40℃に昇温し、そのまま24時間加熱攪拌を行った。
反応液中に生じた濁りを濾過し、濾液から2−プロパノールをエバポレーターにて留去した。液体49.9gを得た。
この生成物の粘度は88(cSt/25℃)、メルカプト価は8911g/mol、硫黄分は0.27wt%、ポリスチレン換算の数平均分子量は6750、分散は1.13であった。図10に示したIRチャート及び図11に示した1H−NMRチャートから、この生成物は片末端メルカプトメチルフェニル基含有ジメチルポリシロキサンであることが確認された。
【0047】
【参考例6】
数平均分子量が約9,000の片末端クロロメチルフェニル基含有ジメチルポリシロキサンの製造
300ミリリットルの四つロフラスコに磁気撹拌子、冷却管、温度計、滴下ロートを取り付け、片末端SiH基を持つ数平均分子量5,000のポリジメチルシロキサン100 gを入れ乾燥空気を吹きこんだ。液温を60℃まで昇温し、白金触媒5wt%のトルエン溶液 5マイクロリットルをいれ、クロロメチルスチレン3.9gとt一ブチルカテコール0.2gの均一溶液を滴下ロートから30分かけて滴下した。21時間熟成後、反応液を冷却し、反応液102.3gにメタノール200gを加え未反応のクロロメチルスチレンを抽出した。この操作を4回繰り返した。エバポレーターでトルエン層から溶媒と揮発分を滅圧留去し97.0gの淡黄色透明の液体を得た。
NMR、IR、GPCなどの分析結果から、この生成物は数平均分子量が約9,000の片末端クロロメチルフェニル基含有ポリジメチルシロキサンであることが確認された。
【0048】
【実施例6】
数平均分子量が約9,000の片末端クロロメチルフェニル基含有ジメチルポリシロキサンの製造
磁気撹拌子、冷却管、温度計を取り付けた500ミリリットルの四つロフラスコに参考例6に記載の数平均分子量が約9,000の片末端クロロメチルフェニル基含有ジメチルポリシロキサン50g、硫化水素ナトリウム0.46g、2−プロパノール150gを仕込んだ。この混合物を40℃に昇温し、24時間加熱攪拌を行った。反応液中に生じた濁りを濾過し、濾液から2−プロパノールをエバポレーターにて留去した。液体49.5gを得た。
この生成物の粘度は155c(St/25℃)、メルカプト価は11392g/mol、硫黄分は0.21wt%、ポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)は9980、分散(Mw/Mn)は1.12であった。図12に示したIRチャート及び図13に示した1H−NMRチャートから、この生成物は片末端クロロメチルフェニル基含有ジメチルポリシロキサンであることが確認された。
【0049】
【発明の効果】
本発明のメルカプトメチルフェニル基を含有するアルキル基を有するメルカプトメチルフェニル基含有ジオルガノポリシロキサンであれば、水酸基残基のある有機樹脂にジオルガノポリシロキサンを導入し、グラフト共重合体とすることができ、また、該ジオルガノポリシロキサンとポリメタクリル酸エステルとのAB型ブロック共重合体を合成することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1の両末端メルカプトメチルフェニル基含有ポリシロキサンのIRチャートを示す。
【図2】 は本発明の実施例1の両末端メルカプトメチルフェニル基含有ポリシロキサンの1H−NMRチャートを示す。
【図3】 本発明の実施例1の両末端メルカプトメチルフェニル基含有ポリシロキサンの13C−NMRチャートを示す。
【図4】 本発明の実施例2の両末端メルカプトメチルフェニル基含有ポリシロキサンのIRチャートを示す。
【図5】 本発明の実施例2の両末端メルカプトメチルフェニル基含有ポリシロキサンの1H−NMRチャートを示す。
【図6】 本発明の実施例3の両末端メルカプトメチルフェニル基含有ポリシロキサンのIRチャートを示す。
【図7】 本発明の実施例3の両末端メルカプトメチルフェニル基含有ポリシロキサンの1H−NMRチャートを示す。
【図8】 本発明の実施例4の片末端メルカプトメチルフェニル基含有ポリシロキサンのIRチャートを示す。
【図9】 本発明の実施例4の片末端メルカプトメチルフェニル基含有ポリシロキサンの1H−NMRチャートを示す。
【図10】本発明の実施例5の片末端メルカプトメチルフェニル基含有ポリシロキサンのIRチャートを示す。
【図11】本発明の実施例5の片末端メルカプトメチルフェニル基含有ポリシロキサンの1H−NMRチャートを示す。
【図12】本発明の実施例6の片末端メルカプトメチルフェニル基含有ポリシロキサンのIRチャートを示す。
【図13】本発明の実施例6の片末端メルカプトメチルフェニル基含有ポリシロキサンの1H−NMRチャートを示す。
Claims (3)
- 下記一般式(3)で表わされるクロロメチルフェニル基含有ジオルガノポリシロキサン化合物と、硫化水素ナトリウムとを、1:1〜1:10(モル比、クロロメチルフェニル基含有ジオルガノポリシロキサン化合物:硫化水素ナトリウム)の割合で、20℃から80℃にて反応させることを特徴とする、数平均分子量が500〜200,000の範囲であるメルカプトメチルフェニル基含有ジオルガノポリシロキサン化合物の製造方法。
[式中、R1はメチル基またはフェニル基であり、R2は炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基またはフェニル基またはBであり、lは0〜500の整数、mは0〜1,000の整数、nは0〜500の整数、pは0〜2の整数であり、Bは一般式(4)で表わされる基であり、
Xは炭素数2〜20の直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基であり、R3、R4、R5、R6、R7のうち少なくともひとつはクロロメチル基であり、残りの基は水素もしくは炭素数1〜20の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基である] - 請求項1記載の一般式(3)で表される化合物が、R2が炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基またはフェニル基であり、pが2であり、且つ数平均分子量が500〜200,000の範囲である片末端クロロメチルフェニル基含有ジオルガノポリシロキサン化合物であることを特徴とする片末端メルカプトメチルフェニル基含有ジオルガノポリシロキサン化合物の製造方法。
- 請求項1記載の一般式(3)で表される化合物が、R2がBであり、pが2であり、且つ数平均分子量が500〜200,000の範囲である両末端クロロメチルフェニル基含有ジオルガノポリシロキサン化合物であることを特徴とする両末端メルカプトメチルフェニル基含有ジオルガノポリシロキサン化合物の製造方法。
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