JP2001098334A - 複合アルミサッシの廃材リサイクル方法及びその設備 - Google Patents

複合アルミサッシの廃材リサイクル方法及びその設備

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JP2001098334A
JP2001098334A JP27021499A JP27021499A JP2001098334A JP 2001098334 A JP2001098334 A JP 2001098334A JP 27021499 A JP27021499 A JP 27021499A JP 27021499 A JP27021499 A JP 27021499A JP 2001098334 A JP2001098334 A JP 2001098334A
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pyrolysis
pyrolysis gas
composite aluminum
aluminum sash
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JP27021499A
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Kunihiro Miyata
邦弘 宮田
Kenro Motoda
謙郎 元田
Norio Ohata
紀夫 大畠
Hiroaki Mokaku
広章 茂角
Katsumi Ogasawara
勝美 小笠原
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Motoda Electronics Co Ltd
Nippon Steel Corp
YKK Corp
Nippon Steel Plant Designing Corp
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Nittetsu Plant Designing Corp
Motoda Electronics Co Ltd
Nippon Steel Corp
YKK Corp
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    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
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  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)
  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 塩ビ系樹脂、ウレタン系樹脂の複合アルミサ
ッシの廃材に対して適用可能で、環境面と品質面からの
要請の両立を可能とした複合アルミサッシの廃材リサイ
クル設備及び方法を提供する。 【解決手段】 カセット容器13に収納された複合アル
ミサッシの廃材を収納する熱分解室14と、樹脂成分が
塩ビ系樹脂を主体とする場合には熱分解室14を無酸素
状態とし、樹脂成分がウレタン系樹脂を主体とする場合
には熱分解室14を最初無酸素状態とし乾留終了後に有
酸素状態とする切替え弁15と、樹脂成分が塩ビ系樹脂
を主体とする場合には、熱分解ガスの中和処理と熱分解
ガスに含まれる油分を除去する中和装置20と、中和装
置20を介して又は直接放出される熱分解ガスの消臭装
置26と、樹脂成分がウレタン系樹脂の場合には、熱分
解室14からの熱分解ガスを直接消臭装置26に導くバ
イパス弁19とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複合アルミサッシ
における樹脂の多様化に対応した、複合アルミサッシの
廃材リサイクル方法及びその設備に関する。
【0002】
【従来の技術】複合アルミサッシ廃材からアルミの回収
を行う場合、先ず、複合アルミサッシに使用されている
樹脂の除去を行う必要がある。樹脂の除去方法には焼却
処理法が一般的に行われてきたが、最近は公害問題か
ら、環境への影響が小さい処理方法が要求されている。
従来より、複合アルミサッシには、塩ビ系樹脂が主体に
使用されているが、塩ビ系樹脂の焼却処理において問題
となるダイオキシンの発生に対しては、無酸素雰囲気中
で処理することによりダイオキシンの発生が防止できる
技術が確立され、ゴミ処理施設等で応用されている。し
たがって、塩ビ系樹脂の複合アルミサッシにおいては、
塩ビ系樹脂の無害化処理が可能となり、回収されたアル
ミサッシを用いてアルミの回収が行われるというリサイ
クルが確立されるようになってきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、複合ア
ルミサッシにおける樹脂の多様化に伴い、樹脂の種類に
応じて個別に樹脂の無害化処理方法を行う必要がある。
このため、大型ゴミ処理施設等では、複合アルミサッシ
に使用されている特定の樹脂の無害化処理は可能となっ
ても、樹脂の種類によっては処理後のアルミサッシに残
る樹脂残渣の状態が異なるため、回収されるアルミの品
質が低下してしまうという問題が生じる。特に、断熱サ
ッシに使用されるウレタン系樹脂の場合、塩ビ系樹脂の
複合アルミサッシの場合に適用されている無酸素雰囲気
中での処理では、処理後のアルミサッシに残る残渣が多
いため、回収されるアルミの品質が低下し、更にアルミ
サッシリサイクル時に有害ガスが発生するという危険性
もあった。本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
で、一つの複合アルミサッシの廃材リサイクル設備を用
いて、塩ビ系樹脂、ウレタン系樹脂いずれのタイプの複
合アルミサッシの廃材の処理に対しても、適用可能な無
害化処理であって、かつ高品質のアルミサッシ回収が可
能な、すなわち、環境面と品質面からの要請の両立を可
能とした複合アルミサッシの廃材リサイクル方法及びそ
の設備を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う本発明に
係る複合アルミサッシの廃材リサイクル方法は、主とし
て乾留処理によって複合アルミサッシから樹脂成分を除
去し、含まれるアルミ廃材を回収する方法において、前
記樹脂成分が塩ビ系樹脂を主体とする場合には無酸素雰
囲気で乾留を行い、前記樹脂成分がウレタン系樹脂を主
体とする場合には無酸素雰囲気で乾留を行い、乾留完了
後に有酸素雰囲気に切り換えて樹脂残渣を燃焼除去す
る。これによって、塩ビ系樹脂、ウレタン系樹脂いずれ
のタイプの複合アルミサッシの廃材に対しても高品質の
アルミ回収が可能となる。また、本発明に係る複合アル
ミサッシの廃材リサイクル方法において、前記樹脂成分
が塩ビ系樹脂を主体とする場合には、乾留時に発生する
熱分解ガスから、含まれる塩化水素、塩素、油分を除去
した後、その熱分解ガスを燃焼処理して大気に放出する
こともでき、これによってダイオキシンの発生が防止で
き、一方、前記樹脂成分がウレタン系樹脂を主体とする
場合には、乾留時に発生する熱分解ガスを直接燃焼処理
し、更に水シャワーを通して大気に放出することもで
き、これによってアルミサッシリサイクル時に有害ガス
の発生の危険性を除去することができる。
【0005】前記目的に沿う本発明に係る複合アルミサ
ッシの廃材リサイクル設備において、加熱源を備え、カ
セット容器に収納された樹脂成分を含む複合アルミサッ
シの廃材を収納する熱分解室と、前記熱分解室に接続さ
れて、前記樹脂成分が塩ビ系樹脂を主体とする場合に
は、前記熱分解室を閉塞して無酸素状態とし、前記樹脂
成分がウレタン系樹脂を主体とする場合には、前記熱分
解室を最初無酸素状態とし、乾留終了後に有酸素状態と
する切替え弁と、前記熱分解室の熱分解ガスの排出口に
接続されて、前記樹脂成分が塩ビ系樹脂を主体とする場
合には、前記熱分解ガスの中和処理を行うと共に、該熱
分解ガスの温度を下げて含まれる油分を除去する中和装
置と、前記中和装置を介して、又は直接放出される熱分
解ガスを燃焼処理する熱分解ガス燃焼炉、及び該熱分解
ガス燃焼炉からの排ガスを水冷却する水シャワーを備え
た消臭装置と、前記樹脂成分がウレタン系樹脂の場合に
は、前記熱分解室からの熱分解ガスを前記中和装置を介
さずに直接前記消臭装置に導くバイパス弁とを有するよ
うに構成することもでき、これによって一つの複合アル
ミサッシの廃材リサイクル設備を用いて、塩ビ系樹脂、
ウレタン系樹脂いずれのタイプの複合アルミサッシの廃
材の処理に対しても対応可能な無害化処理が可能とな
る。
【0006】
【発明の実施の形態】続いて、本発明を具体化した実施
の形態につき説明し、本発明の理解に供する。ここに、
図1は本発明の一実施の形態に係る複合アルミサッシの
廃材リサイクル設備の概念図である。図1に示すよう
に、本発明の一実施の形態に係る複合アルミサッシの廃
材リサイクル設備10は、複合アルミサッシの廃材を収
納して、複合アルミサッシの廃材中の樹脂成分を乾留処
理する熱分解室14を備えた乾留装置11と、樹脂成分
が塩ビ系樹脂を主体とする場合に乾留装置11より発生
した塩化水素、塩素ガス、油分等を含む熱分解ガスを導
いて、塩化水素と塩素の中和処理を行うと共に、油分を
除去する中和装置20と、中和装置20より放出された
熱分解ガス、あるいは樹脂成分がウレタン系樹脂を主体
とする場合において、熱分解室14で発生した熱分解ガ
スを直接流入させて、熱分解ガスの消臭を行う消臭装置
26とを有する。以下、これらについて詳細に説明す
る。
【0007】(1)乾留装置11 図1に示すように、本発明に係る複合アルミサッシの廃
材リサイクル設備10の乾留装置11は、複合アルミサ
ッシの廃材を収納するロータリタイプ等のカセット容器
13と、カセット容器13の収納、取り出し用の図示し
ていない扉を備えた密閉可能な容器となる熱分解室14
と、熱分解室14を加熱する、燃焼バーナや電気ヒー
タ、誘導加熱コイル等の電気的加熱手段、あるいは外部
で形成した高温気体等の熱媒体を供給する加熱手段等が
使用できる加熱源12とを有している。また、熱分解室
14には、熱分解室14の雰囲気を、樹脂成分が塩ビ系
樹脂を主体とする場合には、熱分解室14を閉塞して熱
分解室14の雰囲気を、無酸素状態とし、樹脂成分がウ
レタン系樹脂を主体とする場合には、熱分解室14を最
初無酸素状態とし、乾留終了後には有酸素状態とする切
替え弁15が備えられ、また、樹脂成分が塩ビ系樹脂を
主体とする場合に乾留終了後に、熱分解室14内に残留
している残渣を排出するための排出口17aに仕切り弁
17が、熱分解室14には備えられている。更に、熱分
解室14の熱分解ガス用の排出口16と中和装置20の
熱分解ガス流入口21とを接続する配管18には、樹脂
成分がウレタン系樹脂の場合に、乾留により発生した熱
分解ガスを中和装置20を介さずに直接消臭装置26に
流入させるための、中和装置20へ熱分解ガスが流入す
るのを防止する仕切り弁18aと、バイパス配管19a
が設けられ、さらに、バイパス配管19aにはバイパス
弁19が設けられている。
【0008】(2)中和装置20 図1に示すように、本発明に係る複合アルミサッシの廃
材リサイクル設備10の中和装置20は、樹脂成分が塩
ビ系樹脂を主体とする場合に乾留により熱分解室14内
に発生した塩化水素、塩素ガス、油分等を含む熱分解ガ
スを流入させる配管18が接続された熱分解ガス流入口
21と、流入した熱分解ガス中の塩化水素、塩素を、水
に炭酸カルシウム、水酸化ナトリウム等を溶かしたアル
カリ性水溶液のシャワーにより中和除去するための中和
液シャワー22と、中和処理用のアルカリ性水溶液を貯
留すると共に熱分解ガスの温度を下げて熱分解ガス中に
含まれる高沸点炭化水素が成分である油分を除去する冷
却フィルターとしての機能を有するアルカリ性水溶液タ
ンク23と、アルカリ性水溶液タンク23中に回収され
た油分を除去して、繰り返し使用可能とする、フィルタ
ー、遠心分離機等が使用できるアルカリ性水溶液浄化用
の油水分離装置24と、塩化水素、塩素ガス、油分が除
去された熱分解ガスが放出される放出口25とを有す
る。なお、アルカリ性水溶液タンク23は、熱分解室1
4の雰囲気をシールする機能も有している。
【0009】(3)消臭装置26 図1に示すように、本発明に係る複合アルミサッシの廃
材リサイクル設備10の消臭装置26は、塩ビ樹脂を主
体とする複合アルミサッシの廃材処理の場合では、中和
装置20から放出された、メタン、エチレン、プロパ
ン、プロピレン、ブタン等の各種低沸点炭化水素ガスを
含んだ熱分解ガスが、また、ウレタン樹脂を主体とする
複合アルミサッシの廃材処理の場合では、乾留装置11
の熱分解室14からバイパス弁19を介して排出され
る、メタン、エチレン、プロパン、プロピレン、ブタン
等の低沸点炭化水素ガスや油分成分である高沸点炭化水
素のガス、さらに芳香族ガスを含んだ熱分解ガスが流入
する熱分解ガス流入口27と、燃焼バーナや電気ヒー
タ、誘導加熱コイル等の電気的加熱手段、あるいは外部
で形成した高温気体等の熱媒体を供給する加熱手段等が
使用できる加熱機構29を用いて、流入した熱分解ガス
の燃焼、分解が行われる熱分解ガス燃焼炉28と、熱分
解ガス燃焼炉28から排出された排ガスを水冷却する水
シャワー30とを備えている。
【0010】続いて、本発明の一実施の形態に係る複合
アルミサッシの廃材リサイクル方法について詳細に説明
する。まず、塩ビ系樹脂を主体とする複合アルミサッシ
の廃材の場合、複合アルミサッシの廃材が収納されたカ
セット容器13を熱分解室14内に収納し、切替え弁1
5、残渣の排出口17aの仕切り弁17、及びバイパス
弁19を閉じて、図示されていない排気装置を用いて、
ダイオキシンの生成原因となる酸素を熱分解室14か
ら、予め排気して無酸素雰囲気として、その後加熱源1
2により熱分解室14を加熱して、乾留処理を開始す
る。熱分解室14の雰囲気を無酸素雰囲気としたのは、
酸素を除去することで、ダイオキシンを発生させずに脱
塩化水素反応を促進させるためである。そのとき発生す
る熱分解ガスは、熱分解室14の排出口16から配管1
8を通って熱分解ガス流入口21から中和装置20に流
入させる。発生した熱分解ガスを熱分解室14より排出
させるのは、ダイオキシンの生成原料となる熱分解ガス
中の塩化水素ガスや塩素ガス等の人体に有害な成分を、
早期に処理するためである。
【0011】中和装置20に流入させた熱分解ガスは、
先ず、中和液シャワー22により、熱分解ガス中の塩化
水素、塩素がアルカリ性水溶液との中和反応により除去
され、続いて、熱分解ガスを中和処理用のアルカリ性水
溶液を貯留しているアルカリ性水溶液タンク23中を通
過させて、熱分解ガスの温度を下げると共に、熱分解ガ
ス中に含まれる油分を除去する。塩化水素、塩素及び油
分が除去された熱分解ガスは、中和装置20の放出口2
5より、消臭装置26に流入させる。消臭装置26に流
入させた熱分解ガスには、アルカリ性水溶液タンク23
で除去できなかったメタン、エチレン、プロパン、プロ
ピレン、ブタン等の各種低沸点炭化水素ガスが含まれて
いるため、これらの熱分解ガス中の各種低沸点炭化水素
ガスを、熱分解ガス燃焼炉28内で加熱機構29を用い
て燃焼、分解する。発生した排ガスは、大気に放出され
る。
【0012】一方、ウレタン系樹脂を主体とする複合ア
ルミサッシの廃材の場合は、もしも、有酸素状態で乾留
を開始すると、発生した熱分解ガスが燃焼して、複合ア
ルミサッシの廃材の温度が急激に上昇し、アルミサッシ
を極度に酸化させたり又は溶解させたりする。また、場
合によっては急激燃焼による爆発の危険性も生じる。こ
のため、複合アルミサッシの廃材が収納されたカセット
容器13を熱分解室14内に収納し、切替え弁15、残
渣の排出口17aの仕切り弁17、熱分解ガスが中和装
置20に流入するのを防止する配管18の仕切り弁18
aを閉じて、バイパス弁19を開けて、加熱源12によ
り熱分解室14を加熱して、乾留処理を開始する。乾留
開始直後は、熱分解室14内に存在していた空気のため
に、熱分解室14の雰囲気は有酸素雰囲気となっている
が、熱分解の進行に伴い酸素は徐々に消費されるため、
乾留が顕著に進行する段階においては、熱分解室14は
無酸素雰囲気となり、ウレタン系樹脂を主体とする複合
アルミサッシの廃材を乾留する上でなんら問題は生じな
い。このとき発生する熱分解ガスは、熱分解室14の排
出口16より排出し、バイパス弁19を介して消臭装置
26に輸送され、メタン、エチレン、プロパン、プロピ
レン、ブタン等の低沸点炭化水素ガスや油分成分である
高沸点炭化水素のガス、さらに芳香族ガスを含む熱分解
ガスを、熱分解ガス燃焼炉28内で加熱機構29を用い
て燃焼、分解する。発生した排ガスは水シャワー30を
通して冷却され大気に放出される。なお、ウレタン系樹
脂を主体とする複合アルミサッシの廃材の処理の場合、
発生した熱分解ガスを、バイパス弁19を介して直接消
臭装置26に輸送する理由は、ウレタン系樹脂では、塩
ビ系樹脂と比較して、熱分解ガスと燃焼ガスが多量に発
生するため、塩ビ系樹脂の場合と同じようにアルカリ性
水溶液タンクを通過させると、ガス輸送の効率が非常に
低下するからである。
【0013】乾留処理が終了すると、ウレタン系樹脂を
主体とする複合アルミサッシの廃材の場合では、ウレタ
ン樹脂の分子構造に由来する固有の特性のため、アルミ
サッシ上には例えばタール状のカーボン残渣等が付着し
ている。例えばタール状のカーボン残渣等が付着してい
ると、アルミサッシリサイクル時に有害ガスが発生した
り、回収されるアルミの純度が低下するので、好ましく
ない。このため、切替え弁15を開けて酸素又は空気を
熱分解室14に導入して、熱分解室14を有酸素雰囲気
に切り替えて、アルミサッシの表面のタール状のカーボ
ン残渣を燃焼除去する。この時発生する排ガスは、消臭
装置26の熱分解ガス燃焼炉28内で加熱機構29によ
り燃焼、分解されて、水シャワー30を通って冷却され
て大気に放出される。
【0014】続いて、本発明の複合アルミサッシの廃材
リサイクル設備10を用いた、複合アルミサッシの廃材
リサイクル方法についてさらに詳しく説明する。 (1)塩ビ系樹脂の複合アルミサッシの廃材リサイクル
の場合 塩ビ系樹脂の複合アルミサッシの廃材をロータリタイプ
のカセット容器13に収納し、このカセット容器13を
熱分解室14に収納し、熱分解室14の扉、切替え弁1
5、仕切り弁17、バイパス弁19を閉じて、熱分解室
14を密閉した。図示しない排気装置を用いて、熱分解
室14内を排気した後、バーナに点火して、熱分解室1
4内を300〜500℃程度に加熱し、ロータリタイプ
のカセット容器13を回転させながら乾留処理を行っ
た。このとき発生する熱分解ガスを、熱分解室14の排
出口16から配管18を通して、熱分解ガス流入口21
から中和装置20へ流入させた。中和装置20では、先
ず、炭酸カルシウムを分散させた中和用水溶液がシャワ
ー状に落下する中を通過させて、中和反応により、熱分
解ガス中の塩化水素と塩素を除去した。続いて、熱分解
ガスを、炭酸カルシウムを分散させた中和用水溶液が貯
留してあるアルカリ性水溶液タンク23内を通過させ
て、熱分解ガスの温度を下げると共に、油分を水に溶か
して回収した。炭酸カルシウムの水溶液中の油分は、フ
ィルターにより回収し、浄化した炭酸カルシウムの水溶
液は、アルカリ性水溶液タンク23に戻した。油分が除
去された熱分解ガスを、バーナ加熱により900〜10
00℃に設定した消臭装置26内の熱分解ガス燃焼炉2
8内に流入させて、燃焼、分解し、生じた排ガスを大気
に放出した。乾留処理終了後、熱分解室14の加熱を停
止し、熱分解室14の温度がダイオキシン生成温度以
下、例えば180℃以下に下がった時点で、仕切り弁1
7を開けて熱分解室14内に堆積している残渣を回収
し、熱分解室14の扉を開けて、ロータリータイプのカ
セット容器13を取り出し、カセット容器13から、樹
脂成分が除去されたアルミサッシ廃材を回収した。
【0015】(2)ウレタン系樹脂の複合アルミサッシ
の廃材リサイクルの場合 ウレタン系樹脂の複合アルミサッシの廃材をロータリタ
イプのカセット容器13に収納し、このカセット容器1
3を熱分解室14に収納して熱分解室14の扉を閉め
た。切替え弁15、仕切り弁17及び18aを閉じ、バ
イパス弁19を開けて、バーナに点火して、熱分解室1
4内を300〜500℃に加熱し、ロータリタイプのカ
セット容器13を回転させながら乾留処理を行った。こ
のとき発生する熱分解ガスを熱分解室14の排出口16
からバイパス弁19を介して、消臭装置26の熱分解ガ
ス流入口27より、バーナ加熱により800〜1000
℃に設定した熱分解ガス燃焼炉28内に導入して燃焼、
分解し、生じた排ガスを水シャワー30で冷却して、大
気に放出した。乾留処理終了後、熱分解室14の温度を
500℃に設定し、切替え弁15を開けて、熱分解室1
4に空気を導入し、アルミサッシ上に付着したタール状
のカーボン残渣(樹脂残渣)を燃焼させて除去した。こ
のとき発生する排ガスは、乾留処理時と同一の経路を通
過させて消臭装置26に輸送する。消臭装置26では、
バーナ加熱により800〜1000℃に設定した熱分解
ガス燃焼炉28内に排ガスを導入して、さらに燃焼、分
解し、生じた排ガスは水シャワー30で冷却して、大気
に放出した。アルミサッシ上に付着したタール状のカー
ボン残渣除去が終了後、熱分解室14の加熱を停止し、
熱分解室14の温度が有毒物質生成温度以下になった時
点で、熱分解室14の扉を開けて、ロータリータイプの
カセット容器13を取り出し、カセット容器13から、
樹脂成分が除去されたアルミサッシ廃材を回収した。
【0016】
【発明の効果】請求項1及び2記載の複合アルミサッシ
の廃材リサイクル方法においては、主として乾留処理に
よって複合アルミサッシから樹脂成分を除去し、含まれ
るアルミ廃材を回収する方法において、樹脂成分が塩ビ
系樹脂を主体とする場合には無酸素雰囲気で乾留を行
い、樹脂成分がウレタン系樹脂を主体とする場合には無
酸素雰囲気で乾留を行い、熱分解ガスを燃焼させると温
度が上がり、アルミの酸化や溶解が起こるので、乾留完
了後に有酸素雰囲気に切り換えて樹脂残渣を燃焼除去す
ることで、塩ビ系樹脂、ウレタン系樹脂いずれのタイプ
の複合アルミサッシの廃材に対しても高品質のアルミ回
収が可能となる。特に、請求項2記載の複合アルミサッ
シの廃材リサイクル方法においては、樹脂成分が塩ビ系
樹脂を主体とする場合には、乾留時に発生する熱分解ガ
スから含まれる塩化水素、塩素、油分を除去した後、そ
の熱分解ガスを燃焼処理して大気に放出するので、ダイ
オキシンの発生が防止でき、樹脂成分がウレタン系樹脂
を主体とする場合には、乾留時に発生する熱分解ガスを
直接燃焼処理し、更に水シャワーを通して大気に放出す
るので、有酸素雰囲気下での急激燃焼による爆発の危険
性を回避することができる。
【0017】請求項3記載の複合アルミサッシの廃材リ
サイクル設備においては、樹脂成分を含む複合アルミサ
ッシの廃材を収納する乾留を行う熱分解室と、樹脂成分
が塩ビ系樹脂を主体とする場合には熱分解室を無酸素状
態とし、樹脂成分がウレタン系樹脂を主体とする場合に
は熱分解室を最初無酸素状態とし乾留終了後に有酸素状
態とする切替え弁と、樹脂成分が塩ビ系樹脂を主体とす
る場合に熱分解ガスの中和処理と熱分解ガスに含まれる
油分を除去する中和装置と、中和装置を介して、又は直
接放出される熱分解ガスの消臭装置と、樹脂成分がウレ
タン系樹脂の場合には熱分解室からの熱分解ガスを中和
装置を介さずに直接消臭装置に導くバイパス弁とを有す
る。これによって、一つの複合アルミサッシの廃材リサ
イクル設備を用いて、塩ビ系樹脂、ウレタン系樹脂いず
れのタイプの複合アルミサッシの廃材の処理に対しても
対応可能な無害化処理が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る複合アルミサッシ
の廃材リサイクル設備の概念図である。
【符号の説明】
10:複合アルミサッシの廃材リサイクル設備、11:
乾留装置、12:加熱源、13:カセット容器、14:
熱分解室、15:切替え弁、16:排出口、17:仕切
り弁、17a:排出口、18:配管、18a:仕切り
弁、19:バイパス弁、19a:バイパス配管、20:
中和装置、21:熱分解ガス流入口、22:中和液シャ
ワー、23:アルカリ性水溶液タンク、24:油水分離
装置、25:放出口、26:消臭装置、27:熱分解ガ
ス流入口、28:熱分解ガス燃焼炉、29:加熱機構、
30:水シャワー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 75:00 C08L 75:00 (71)出願人 000006828 ワイケイケイ株式会社 東京都千代田区神田和泉町1番地 (72)発明者 宮田 邦弘 福岡県北九州市戸畑区大字中原46番地59 日鐵プラント設計株式会社内 (72)発明者 元田 謙郎 東京都杉並区上高井戸1−17−11 元田電 子工業株式会社内 (72)発明者 大畠 紀夫 富山県富山市高屋敷1区833の7 (72)発明者 茂角 広章 富山県黒部市堀切1300 光志寮 (72)発明者 小笠原 勝美 宮城県桃生郡鳴瀬町西福田字中窪上33 Fターム(参考) 4F301 AA17 AA29 CA25 CA52 CA67 CA68 CA72 4K001 AA02 BA22 DA12

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主として乾留処理によって複合アルミサ
    ッシから樹脂成分を除去し、含まれるアルミ廃材を回収
    する方法において、前記樹脂成分が塩ビ系樹脂を主体と
    する場合には無酸素雰囲気で乾留を行い、前記樹脂成分
    がウレタン系樹脂を主体とする場合には無酸素雰囲気で
    乾留を行い、乾留完了後に有酸素雰囲気に切り換えて樹
    脂残渣を燃焼除去することを特徴とする複合アルミサッ
    シの廃材リサイクル方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の複合アルミサッシの廃材
    リサイクル方法において、前記樹脂成分が塩ビ系樹脂を
    主体とする場合には、乾留時に発生する熱分解ガスか
    ら、含まれる塩化水素、塩素、油分を除去した後、その
    熱分解ガスを燃焼処理して大気に放出し、前記樹脂成分
    がウレタン系樹脂を主体とする場合には、乾留時に発生
    する熱分解ガスを直接燃焼処理し、更に水シャワーを通
    して大気に放出することを特徴とする複合アルミサッシ
    の廃材リサイクル方法。
  3. 【請求項3】 加熱源を備え、カセット容器に収納され
    た樹脂成分を含む複合アルミサッシの廃材を収納する熱
    分解室と、前記熱分解室に接続されて、前記樹脂成分が
    塩ビ系樹脂を主体とする場合には、前記熱分解室を閉塞
    して無酸素状態とし、前記樹脂成分がウレタン系樹脂を
    主体とする場合には、前記熱分解室を最初無酸素状態と
    し、乾留終了後に有酸素状態とする切替え弁と、前記熱
    分解室の熱分解ガスの排出口に接続されて、前記樹脂成
    分が塩ビ系樹脂を主体とする場合には、前記熱分解ガス
    の中和処理を行うと共に、該熱分解ガスの温度を下げて
    含まれる油分を除去する中和装置と、前記中和装置を介
    して、又は直接放出される熱分解ガスを燃焼処理する熱
    分解ガス燃焼炉、及び該熱分解ガス燃焼炉からの排ガス
    を水冷却する水シャワーを備えた消臭装置と、前記樹脂
    成分がウレタン系樹脂の場合には、前記熱分解室からの
    熱分解ガスを前記中和装置を介さずに直接前記消臭装置
    に導くバイパス弁とを有することを特徴とする複合アル
    ミサッシの廃材リサイクル装置。
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