JPH08108164A - ダイオキシンを発生させない塩素を含む合成樹脂廃棄物の熱分解処理方法 - Google Patents

ダイオキシンを発生させない塩素を含む合成樹脂廃棄物の熱分解処理方法

Info

Publication number
JPH08108164A
JPH08108164A JP27180094A JP27180094A JPH08108164A JP H08108164 A JPH08108164 A JP H08108164A JP 27180094 A JP27180094 A JP 27180094A JP 27180094 A JP27180094 A JP 27180094A JP H08108164 A JPH08108164 A JP H08108164A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
synthetic resin
containing chlorine
dioxin
closed container
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP27180094A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenro Motoda
田 謙 郎 元
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Motoda Electronics Co Ltd
Original Assignee
Motoda Electronics Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Motoda Electronics Co Ltd filed Critical Motoda Electronics Co Ltd
Priority to JP27180094A priority Critical patent/JPH08108164A/ja
Publication of JPH08108164A publication Critical patent/JPH08108164A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/62Plastics recycling; Rubber recycling

Landscapes

  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 焼却処理すれば必ずダイオキシンが発生す
る、例えばいわゆる塩化ビニル系の合成樹脂製品の廃棄
物を、そのようなダイオキシンを殆ど生じさせるこのと
ない処理方法を提供する。 【構成】 燃焼するとダイオキシンを発生する塩素を含
む合成樹脂廃棄物Fを密閉容器1に収容し、無酸素下で
約250〜350℃に加熱することにより、前記廃棄物Fの熱
分解と脱塩化水素反応を起こさせ、次いで前記容器内を
約400℃乃至はそれ以上の温度に加熱することにより、
前記廃棄物Fの熱分解ガスを生成させて減容化を図り、
この間、前記密閉容器1内に生成する熱分解ガスは冷却
フィルタ30を通過させて約200℃以下に急速冷却し、前
記冷却フィルタを通ったガスをアルカリ性溶液フィルタ
32を通過させて前記ガスに含まれる塩化水素ガス又は塩
素系ガスを中和し、前記冷却フィルタ30及びアルカリ性
溶液フィルタ32、又は、いずれか一方のフィルタを通過
したガスを、700℃以上の加熱下で熱分解するようにし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明、例えば、農業用の塩化ビ
ニル、塩化ビニリデン系の合成樹脂製品のように、燃焼
するとダイオキシンが発生する塩素を含む合成樹脂廃棄
物を、ダイオキシンを発生させることなく熱分解処理す
る方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、合成樹脂製品の廃棄物は、埋立て
処理するか焼却処理することが一般に行われているが、
塩化ビニル乃至は塩化ビニリデン系の塩素を含む合成樹
脂は、燃焼するとダイオキシンを生成することが知られ
ており、その対策に苦慮しているのが現状である。因
に、従来は、有酸素雰囲気下での燃焼であるから、当然
にダイオキシンは発生しているが、従来の処理技術で
は、発生したダイオキシン自体を捕捉して除去するか、
無害化することが試みられている。しかし、現実には、
焼却後の残渣、飛灰、焼却後の発生ガス、煙突の内部な
どから残留ダイオキシンが検出されていることが報告さ
れている。なお、ダイオキシンはクロロジベンゾオキシ
ンの俗称であり、環境汚染の最たるものとして、一般に
は、2,3,7,8−テトラクロロジベンゾ−p−ジオキシ
ン(2,3,7,8−TCDD)のことをいう。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような点
に鑑み、焼却処理すれば必ずダイオキシンが発生する、
例えばいわゆる塩化ビニル系の合成樹脂製品の廃棄物
を、そのようなダイオキシンを殆ど生じさせるこのとな
い処理方法を提供することを課題とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すること
を目的としてなされた本発明の構成は、燃焼するとダイ
オキシンを発生する塩素を含む合成樹脂廃棄物を密閉容
器に収容し、無酸素下で約250〜350℃に加熱することに
より、前記廃棄物の熱分解と脱塩化水素反応を起こさ
せ、次いで前記容器内を約400℃乃至はそれ以上の温度
に加熱することにより、前記廃棄物の熱分解ガスを生成
させて減容化を図り、この間、前記密閉容器内に生成す
る熱分解ガスは冷却フィルタを通過させて約200℃以下
に急速冷却し、前記冷却フィルタを通ったガスをアルカ
リ性溶液フィルタを通過させて前記ガスに含まれる塩化
水素ガス又は塩素系ガスを中和し、前記冷却フィルタ及
びアルカリ性溶液フィルタ、又は、いずれか一方のフィ
ルタを通過したガスを、700℃以上の加熱下で熱分解す
ることを特徴とするものである。
【0005】
【作用】本発明のダイオキシンを発生させない廃棄物の
処理方法は、無酸素下の密閉容器内での熱分解処理であ
るから、原則として、ダイオキシンは発生しない。特
に、本発明はダイオキシン生成の原因となる酸素を処理
容器から予め排気して無酸素下で熱分解を行い、また、
この熱分解において、処理物から生成する塩素系ガス
は、アルカリ溶液フィルタを通して中和する一方、生成
ガスを冷却フィルタを通すことによって急速冷却するこ
とにより、ダイオキシンの生成温度域に熱分解ガスがお
かれる時間をごく短時間に抑制し、加えて、前記フィル
タを通したガスを700℃以上の加熱下で更に熱分解する
ので、仮にも容器内に微量のダイオキシンが生成される
ことがあっても、それは結局熱分解してしまうので、ダ
イオキシンが本発明の処理系外に散逸されることはな
い。
【0006】
【実施例】次に、本発明の実施例を図により説明する。
図1は本発明によるダイオキシンを発生させない廃棄物
の熱分解処理方法を実施することができる装置の一例の
要部を示す正面図である。
【0007】図1において、1は開閉可能に密閉される
内側容器で、図示しないが、本発明方法により処理され
る、一例として塩素を含む合成樹脂、例えば、塩化ビニ
ル系廃棄物Fの出入口を装置の前面に具備している。そ
して、図示した例では、右側面に排気道1aが形成され、
後述する吸引手段による吸引力が作用することにより内
部を負圧にし、かつ、熱分解時に容器内に生成する熱分
解ガスを吸引する。2はこの内側容器1の外側に空間3
を保持して当該内側容器1を被覆するように配設した外
側容器、4はこの外側容器2の外側を空間5を保持して
被覆した外皮で、全外面が断熱材6により積層被覆され
ている。
【0008】上記外皮4の内面、外側と内側の容器2,
1の内面には、必要に応じてすべてに、或は、適宜選択
した面に熱反射板7が設けられている。また、上記内側
容器1と外側容器2の間の空間内にあって、ここでは内
側容器2の底部外面には、当該容器1を加熱するための
加熱バ−ナ8が加熱源の一例として配設されている。8a
は燃料供給用のポンプである。加熱源としては、他の燃
料の燃焼バ−ナや電気ヒ−タ、誘導加熱コイル当の電気
的加熱手段、或は、外部で形成した高温気体等の熱媒体
を供給する加熱手段などを、選択的、若しくは、組合せ
て配置するようにしてもよい。どのような組合せにする
かは任意である。
【0009】上記内側容器1と外側容器2の間に形成さ
れた空間3において、外側容器2の上部には、外側容器
2の外面に形成されている空間5に通じる連通孔9が形
成されている。一方、上記空間3の下方であって、上記
バ−ナ8より稍上位には、この空間5に気体を外部に排
出するための排出口10が形成され、この排出口10には外
皮4に沿って立設した排煙管11が連結されている。排出
口10の高さは、バ−ナ8より稍上位、低くても前記バ−
ナ8とほぼ同位であり、バ−ナ8より低くなることはな
い。
【0010】上記構成によって、内側容器1の底部外面
に供給される加熱バ−ナ8のガス火炎による熱風は、図
1に実線矢印で示したように、内側容器1の外面空間3
において該容器1の外面に沿って連通孔9の外に流れ、
この孔9から外側容器2の外面の空間5に、その上方か
ら下方へ向けて流入する。この流入は、排出口10が当該
空間5の下方に形成されているからである。従って、外
側容器2の外面の空間5に上方から下方へ向けて流入す
る前記ガス火炎による加熱気体は、排出口10を通って排
煙管11から外部に排出される。ここで、前記加熱バ−ナ
8が、例えば、電気ヒ−タ等の加熱源であった場合に
も、当該ヒ−タの作動による熱気流も上記と同様の流れ
を示す。
【0011】そして、高温気体はその性質によって空間
3,5の上方へ層流となって漂い、空間5の下方には前
記より温度の低い気体が沈下して来るので、排煙管11か
ら外部へ排出される気体は、空間5の中で温度がより低
いものから排出されることとなる。
【0012】これに加え、内側容器1の外面の空間3で
は、下方の加熱源、ここではバ−ナ8からの熱がこの空
間上方に形成した連通孔9の作用で、内側容器1の外面
に沿って上方へ向って流動するため、内側容器1は、そ
の底部のバ−ナ8による直接加熱と、空間3を上動する
高温気体に側壁面,上面が接することによる熱伝導、並
びに、内側容器1の内部に生じる熱対流によって、効率
のよい内側容器1の内部加熱を実現できる。
【0013】TCI,TC2は、内側容器1の内部と、排出口
10の近くに配置した温度センサで、2箇所の温度を検出
することにより、内側容器1の内部温度と排気温度と
を、例えば、バ−ナ8の作動状態を加減し、任意に制御
することが可能になる。
【0014】図において、20は内側容器1の排気道1aに
接続された排気管12に接続された冷却フィルタ装置で、
ここでは、筒状容器21の内部に水溶液又は水を主剤にし
た液状の冷却媒体をフィルタ兼用の冷却剤22として前記
容器21の上部に空間23を残して収容し、前記冷却剤22の
内部に排気管12を連通するようにこの容器21に接続する
と共に、当該容器21の上部空間23に吸引用の接続管24を
連通させて形成されている。25は例えばファン式の吸引
手段である。この冷却フィルタ装置20において、26は全
面に小孔を穿設した回転板、27は前記回転板26と同軸上
の撹拌翼で、これらの共軸28はモ−タ29に接続されて、
装置の作動時に回転させる。なお、21a〜21bは容器21の
冷却剤22の給排口である。
【0015】30は、上記冷却フィルタ装置20の排気管25
aに接続された液体フィルタ装置で、上記冷却フィルタ
装置20とほぼ同様の構造で、筒状容器31の内部に、アル
カリ性溶液を濾過剤32として、容器31の上部に空間33を
残して収容し、前記濾過剤32の内部に前記管25aを連通
させると共に、上部空間33に吸引用の接続管34が接続さ
れている。35は、略全面に小孔35aを穿ち、濾過剤32の
中に水没状態で配置した回転板、36は該回転板35と同軸
の撹拌翼、37は前記回転板35と撹拌翼36との共軸、38は
この軸38に連結したモ−タであり、回転板35と撹拌36と
はこの液体フィルタ装置の作動時に回転させられる。40
は吸引ファン式の吸引手段、41は該吸引手段40の排気
管、42は前記排気管41に接続したガスバ−ナ等による加
熱手段、43は加熱手段42のあとの排気管であり、以上の
1〜43により、本発明方法を実施するための処理装置の
一例を構成する。
【0016】上記処理装置では、内側容器1に入れて熱
分解される、例えば塩ビ系合成樹脂製品の廃棄物Fは、
その熱分解温度によって生成する成分が異なってくる
が、本発明では内側容器1内に収容した直後は、一例と
して吸引手段25,40を作動させ100℃〜150℃に加熱し内
側容器1内の水分や廃棄物Fに付着している水分を水蒸
気として排気管12から容器1の外に取出す。このとき、
内側容器1内は前記吸引手段25,40の作用で排気される
ため無酸素負圧状態となり、従って、容器1の内部温度
が上ってもダイオキシンの生成はない。ここで、処理対
象である廃棄物Fから予め水蒸気を除去する必要がない
場合には、内側容器1の内部温度は、250℃〜350℃程度
にまで加熱する。この温度の計測は、内側容器1の内部
と、排気口10に設けた温度センサTC1,TC2により行う。
【0017】上記加熱において、約250℃前後の加熱温
度で廃棄物Fには脱塩化水素反応が生じてこれが促進さ
れる。本発明方法では、内側容器1の内部温度を、更
に、400〜450℃程度にまで上げ、上記脱塩化水素反応の
ほか、廃棄物Fの熱分解ガス化を促進する。この加熱段
階では、約273℃の加熱温度を一つの目安にするが、そ
の理由は、廃棄物Fに含まれたポリ塩化ビニルは190℃
以上で熱分解して液化水素を発生し、同じくポリ液化ビ
ニルデンは分解温度が220℃付近であるので、このよう
なポリ塩化ビニルやポリ塩化ビニリデン等の合成樹脂材
の熱分解処理において、ダイオキシンの生成原料となる
塩化水素や塩素を抽出する脱塩化水素反応を進行させる
ためである。
【0018】上記の加熱段階において、冷却フィルタ装
置20では、排気管12を経由して吸引搬送されてくる熱分
解生成ガスをその冷却剤22に接触させることにより、急
速冷却する。即ち、内側容器1の内部が450℃程度に加
熱されることにより、廃棄物Fから生成される熱分解ガ
スは、塩化水素ガスや塩素ガスが多いが、いずれのガス
であっても、100℃以下の冷却剤22に接触してから排気
管24の側に吸引されるので、急速に200℃以下に冷却さ
れる。従って、内側容器1の内部に生じる熱分解ガス、
殊に塩化水素ガスからダイオキシンが生成されることは
ない。熱分解ガスを急速に200℃以下に冷却する冷却剤2
2は、給排口22a,22bを経由して外部で熱交換冷却され
て、その冷却効率が低下しないように運転される一方、
この冷却剤22は、運転時に回転板26,撹拌翼27の作用に
より撹拌,回転させられて、気,液接触効率(時間,面
積)を上げることができるようにされている。ここで、
TC3は冷却フィルタ装置20の冷却剤22の温度を計測する
温度センサである。
【0019】冷却フィルタ装置20において冷却される熱
分解生成ガスは、吸引手段25,40の作用で、排気管25a
から液体フィルタ装置30のアルカリ性濾過剤32の中に吸
引導入される。そして、前記ガスは、前記冷却フィルタ
装置20の場合と略同態様で、アルカリ性の濾過剤32に強
制接触させられることにより、塩化水素ガスや塩素ガス
の殆んどが中和されることによって除去される。この加
熱過程において、内側容器1の内部温度を約421℃を目
安にするが、これは、この温度がダイオキシンの沸点で
あることに加え、低酸素乃至は無酸素雰囲気下で、ダイ
オキシン類を300〜400℃に加熱すると脱塩化水素化,脱
塩素化が促進され、ダイオキシン類は分解除去されるか
らである。従って、仮に、内側容器1の内部にダイオキ
シンの生成があっても、それが上記処理装置の系外へ放
出されることはない。
【0020】本発明においては、廃棄物Fの脱塩化水素
化,脱塩素化がはかられるだけでなく、廃棄物Fである
ポリ塩化ビニルやポリ塩化ビニリデン等の骨格炭素鎖が
切れてメタン,エチレン,プロパン,プロピレン,ブタ
ン等の各種炭化水素ガスが発生する。それらの低沸点ガ
スは冷却フィルタ装置20や液体フィルタ装置30に捕捉さ
れず、排気管43から系外に放出されるので、本発明では
排気管43以降に前記低沸点ガスの捕捉装置(図示せず)
を設け、この低沸点ガスを収集するようにしてもよい。
他の高沸点成分も高温度下、ガス化して吸引除去される
が、それら高沸点炭化水素成分は、大半が冷却フィルタ
装置20により冷却されてこの装置20の内部に沈澱集積す
る。それらの中には一部タ−ル化したものもあるので、
冷却フィルタ装置20内における高沸点炭化水素成分の集
積量が増大したときは必要に応じて除去すればよい。な
お、タ−ル分は排気管12の途中で別に凝集させて回収す
ることもできる。また、冷却フィルタ装置20と液体フィ
ルタ装置30は、夫々に2個以上を内側容器1の排気道1a
に対し並列又は直列に配置しておき、順次切換えて使用
するようにしてもよい。
【0021】本発明では、上記処理過程の最終段階、即
ち、排気管41において、この部分を加熱手段42により更
に加熱する。具体的には、一例としてダイオキシンの熱
分解温度である約700℃以上の温度に加熱し、排気ガス
の中の臭気成分のほか、仮にダイオキシンも生成してい
ることがあれば、そのダイオキシンをも熱分解するよう
にしている。この加熱手段42による加熱によって、ダイ
オキシンが一部生成している場合であっても、それを熱
分解してしまうので、本発明の処理方法ではダイオキシ
ンが発生して系外に放出されることのない、例えば塩化
ビニル系廃棄物のように燃焼するとダイオキシンを生成
する廃棄物を無害化,減容化処理することが可能になる
のである。
【0022】
【発明の効果】本発明は以上の通りであって、例えば、
塩化ビニル系合成樹脂製品の廃棄物を熱分解して処理す
るに当り、無酸素負圧下の密閉容器内で脱塩化水素反応
を促進させるので、処理雰囲気内にダイオキシンの発生
要件である酸素がなく、従って、ダイオキシンの発生し
ない熱分解処理が可能である。また、仮に微量でもダイ
オキンが処理系内に生成することがあっても、排気系の
最終段階において排気ガスをダイオキシンの熱分解温度
以上に加熱することにより、そのダイオキシンは、ほぼ
完全に熱分解させて無害化処理することができる。更
に、密閉容器内での熱分解処理に際して生成されダイオ
キシンの原料物質となる塩化水素ガスや塩素ガス等の人
体に害を与えるガス成分は、冷却フィルタや液体フィル
タを通過させることにより急速に冷却してから中和され
るので、塩化水素ガス等がダイオキシンに生成される前
に処理系内で捕捉することができる。
【0023】従って、本発明は、特に、農業用の塩化ビ
ニル系の合成樹脂製品廃棄物のように塩素を含む合成樹
脂を、環境を冒すことなく、特に、ダイオキシンを全く
生成することなく無害化,減容化処理することができる
という、格別の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を実施する処理装置の一例の構成を
示すブロック図。
【符号の説明】
1 内側容器 2 外側容器 3 空間 4 外皮 5 空間 6 断熱材 7 熱反射板 8 加熱バ−ナ 9 連通孔 10 排出口 11 排気管 12 排気管 13 安全弁 16 水又は水溶液による液体フィルタ装置 20 冷却フィルタ装置 21 容器 22 冷却剤 23 空間 24 排気管 25 吸引手段 26 回転板 30 液体フィルタ装置 31 容器 32 アルカリ性溶液 33 空間 34 排気管 35 回転板 36 撹拌翼 37 軸 38 モ−タ 40 吸引手段 42 加熱手段 TC1〜TC4 温度センサ F 廃棄物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10J 3/00 ZAB A // C10G 1/10 ZAB 2115−4H

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼するとダイオキシンを発生する塩素
    を含む合成樹脂廃棄物を密閉容器に収容し、無酸素下で
    約250℃以上に加熱することにより、前記廃棄物を熱分
    解させると共に脱塩化水素反応を進行させ、前記密閉容
    器内に生成する塩化水素を吸引除去することを特徴とす
    るダイオキシンを発生させない塩素を含む合成樹脂廃棄
    物の熱分解処理方法。
  2. 【請求項2】 密閉容器内を約400℃乃至はそれ以上の
    温度に加熱して生成する熱分解ガスから燃焼ガスを抽出
    する請求項1のダイオキシンを発生させない塩素を含む
    合成樹脂廃棄物の熱分解処理方法。
  3. 【請求項3】 脱塩化水素反応が終った密閉容器内に空
    気を供給することにより前記密閉容器内に残留した炭素
    分を燃焼して減量化する請求項1又は2のダイオキシン
    を発生させない塩素を含む合成樹脂廃棄物の熱分解処理
    方法。
  4. 【請求項4】 脱塩化水素反応が終った密閉容器内に残
    留した炭素分を炭素材料として取出す請求項1又は2の
    ダイオキシンを発生させない塩素を含む合成樹脂廃棄物
    の熱分解処理方法。
  5. 【請求項5】 密閉容器から吸引される塩化水素ガスを
    アルカリ性溶液フィルタを通過させることにより中和す
    る請求項1又は2のダイオキシンを発生させない塩素を
    含む合成樹脂廃棄物の熱分解処理方法。
  6. 【請求項6】 密閉容器から吸引されて塩化水素ガスを
    除去した後のガスを約700℃以上に加熱して熱分解する
    請求項1又は2若しくは5のダイオキシンを発生させな
    い塩素を含む合成樹脂廃棄物の熱分解処理方法。
  7. 【請求項7】 燃焼するとダイオキシンを発生する塩素
    を含む合成樹脂廃棄物を密閉容器に収容し、無酸素下で
    約250〜350℃に加熱することにより、前記廃棄物の熱分
    解と脱塩化水素反応を起こさせ、次いで前記容器内を約
    400℃乃至はそれ以上の温度に加熱することにより、前
    記廃棄物の熱分解ガスを生成させて減容化を図り、この
    間、前記密閉容器内に生成する熱分解ガスは冷却フィル
    タを通過させて約200℃以下に急速冷却し、前記冷却フ
    ィルタを通ったガスをアルカリ性溶液フィルタを通過さ
    せて前記ガスに含まれる塩化水素ガス又は塩素系ガスを
    中和し、前記冷却フィルタ及びアルカリ性溶液フィル
    タ、又は、いずれか一方のフィルタを通過したガスを、
    700℃以上の加熱下で熱分解することを特徴とするダイ
    オキシンを発生させない塩素を含む合成樹脂廃棄物の熱
    分解処理方法。
JP27180094A 1994-10-12 1994-10-12 ダイオキシンを発生させない塩素を含む合成樹脂廃棄物の熱分解処理方法 Pending JPH08108164A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27180094A JPH08108164A (ja) 1994-10-12 1994-10-12 ダイオキシンを発生させない塩素を含む合成樹脂廃棄物の熱分解処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27180094A JPH08108164A (ja) 1994-10-12 1994-10-12 ダイオキシンを発生させない塩素を含む合成樹脂廃棄物の熱分解処理方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08108164A true JPH08108164A (ja) 1996-04-30

Family

ID=17505034

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27180094A Pending JPH08108164A (ja) 1994-10-12 1994-10-12 ダイオキシンを発生させない塩素を含む合成樹脂廃棄物の熱分解処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08108164A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10324772A (ja) * 1997-05-23 1998-12-08 Nkk Corp 塩素含有合成樹脂の処理方法および装置
KR19990023301A (ko) * 1997-08-04 1999-03-25 오오니시 게이조 폐플라스틱의 고형연료화장치
WO1999051366A1 (fr) * 1998-03-31 1999-10-14 Houei Syoukai Co., Ltd. Procede de production de sol, unite de traitement de sol, procede de traitement et unite de traitement afferente
US6332909B1 (en) 1996-03-15 2001-12-25 Kabushiki Kaisha Toshiba Processing apparatus, processing system and processing method

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6332909B1 (en) 1996-03-15 2001-12-25 Kabushiki Kaisha Toshiba Processing apparatus, processing system and processing method
JPH10324772A (ja) * 1997-05-23 1998-12-08 Nkk Corp 塩素含有合成樹脂の処理方法および装置
KR19990023301A (ko) * 1997-08-04 1999-03-25 오오니시 게이조 폐플라스틱의 고형연료화장치
WO1999051366A1 (fr) * 1998-03-31 1999-10-14 Houei Syoukai Co., Ltd. Procede de production de sol, unite de traitement de sol, procede de traitement et unite de traitement afferente
US7156027B1 (en) 1998-03-31 2007-01-02 Houei Syoukai Co., Ltd. Method for producing soil, soil-processing unit, method for processing and unit for processing

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5815503B2 (ja) 有機廃棄物のガス化方法およびその装置
JP5220162B2 (ja) 廃棄物の熱分解装置
CN102192512B (zh) 垃圾焚烧炉
US11253894B1 (en) Waste destruction device
JPH08108164A (ja) ダイオキシンを発生させない塩素を含む合成樹脂廃棄物の熱分解処理方法
CN109694716A (zh) 远红外线辐射热碳化设备
JP2002282817A (ja) 廃棄物の処理装置及び有害物質又はこれを含む対象物の無害化処理方法
WO2016209092A2 (en) Method and apparatus for treating waste material
JPH07313951A (ja) 生ゴミ,紙オムツ等の水分を含むか又は悪臭を放つ廃棄物の処理方法
CN105823053B (zh) 一种可去二恶英的垃圾处理方法
KR100638630B1 (ko) 저온 가스화 소각장치
JP3245998U (ja) 有機物熱分解処理システム
JP3840208B2 (ja) 土壌の処理装置及び処理方法
JPH11270822A (ja) 医療廃棄物処理方法及び装置
KR20050038309A (ko) 폐기물 탄화처리 장치
KR200339904Y1 (ko) 폐기물 탄화처리 장치
JPH08134255A (ja) 産業廃棄物の脱塩化水素処理方法及び装置
JPH08276168A (ja) 熱分解できる処理対象の無煙無臭化処理法
JPH0824820A (ja) ダイオキシンの発生防止方法
JP3077941U (ja) 炭化物を利用した液体可燃物のガス化装置
JP3586406B2 (ja) 廃プラスチック処理装置
JP2000225384A (ja) 廃棄物から熱溶融性プラスチックを分離する方法、廃棄物の減容処理方法及び廃棄物の加熱処理装置
JP2003090521A (ja) 廃棄物の処理方法およびその装置
JPH10205721A (ja) ダイオキシンの発生を防止する炉
JP3732690B2 (ja) 塩素含有廃棄物処理方法