JP2001096094A

JP2001096094A - 掛止杆の収納構造

Info

Publication number: JP2001096094A
Application number: JP27438199A
Authority: JP
Inventors: Susumu Nakajima; 島進中; Kenji Naito; 藤建二内
Original assignee: Nagasawa Manufacturing Co Ltd
Current assignee: Nagasawa Manufacturing Co Ltd
Priority date: 1999-09-28
Filing date: 1999-09-28
Publication date: 2001-04-10

Abstract

(57)【要約】【課題】例えば物干し竿またはハンガー掛けに好適
で、簡単な構成で容易かつ安価に製作できるとともに、
室内外の壁面の凹部を利用して簡単に取り付けられ、常
時は掛止杆を凹部に収納して周辺スペースの有効利用と
体裁の向上並びに安全性を図れ、使用時は凹部から引き
出して簡便に利用できる掛止杆の収納構造を提供するこ
と。【解決手段】建物の壁面に掛止杆１１を収納可能な
凹部を設ける。前記凹部に前記掛止杆１１を出し入れ可
能に係留する。前記掛止杆１１を前記凹部の外方で略水
平に保持させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は例えば物干し竿また
はハンガー掛けに好適で、簡単な構成で容易かつ安価に
製作できるとともに、室内外の壁面の凹部を利用して簡
単に取り付けられ、常時は掛止杆を凹部に収納して周辺
スペースの有効利用と体裁の向上並びに安全性を図れ、
使用時は凹部から引き出して簡便に利用できるようにし
た掛止杆の収納構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、衣類等を簡便に乾燥させる手段と
して物干し竿が使用され、これをベランダや屋外に掛け
渡すようにしている。しかし、従来の物干し竿は概して
長尺で重いため取り扱い難く、その使用環境も前述のよ
うにベランダや屋外に限られ、また物干し竿は通常、常
時物干しスペースに掛け渡され、当該スペースを占有し
ているため、そのスペースの有効利用を図れないばかり
か、住宅の美観を損なう等の問題があった。

【０００３】このような問題を解決するものとして干し
紐があるが、干し紐は洗濯物を掛け渡すと撓ってしま
い、洗濯物が移動して一様な乾燥状態を得られないうえ
に洗濯物の量が制約され、しかも干し紐の使用には堅牢
な保持具とその取り付けを要する等の問題がある。更
に、干し紐は通常は常時掛け渡されているため、前述と
同様な問題を生ずる不具合がある。

【０００４】このため、例えば特開昭６１−２０６４９
５号公報では、複数の物干し竿を伸縮自在に構成し、使
用時に物干し竿を伸長し、その基端部を固定するととも
に、その先端部に干し紐を掛け渡して、使用するように
している。

【０００５】しかし、この従来の物干し竿は構成が複雑
で製作が難しく、しかも常時は物干し竿を縮小すること
で、前記問題を幾分解決し得るが、縮小後の物干し竿が
表出して体裁が悪く、またその表出部によって怪我をす
る等の問題があって具合悪い

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような問
題を解決し、例えば物干し竿またはハンガー掛けに好適
で、簡単な構成で容易かつ安価に製作できるとともに、
室内外の壁面の凹部を利用して簡単に取り付けられ、常
時は掛止杆を凹部に収納して、周辺スペースの有効利用
と体裁の向上並びに安全性を図れ、使用時は凹部から引
き出して簡便に利用できるようにした掛止杆の収納構造
を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】このため、請求項１の発
明は、建物の壁面に掛止杆を収納可能な凹部を設け、該
凹部に前記掛止杆を出し入れ可能に係留し、前記掛止杆
を前記凹部の外方で略水平に保持させ、常時は掛止杆を
凹部に収納して壁面スペースを解放し、当該スペースの
有効利用と壁面の体裁の向上並びに安全性を図るように
している。掛止杆の使用時は凹部の外側で略水平に保持
し、これを例えば物干し竿またはハンガー掛けに利用で
きるようにしている。請求項２の発明は、室内または室
外の天井部若しくは側壁に凹部を設け、掛止杆の取り付
け位置および高さを選択可能にし、使用条件に応じられ
るようにしている。

【０００８】請求項３の発明は、凹部に折り畳みリンク
を設け、該リンクに前記掛止杆を連結して、掛止杆の出
し入れを簡単な構成で実現し、これを電動式とした場合
よりも安価に製作かつ使用できるようにしている。請求
項４の発明は、掛止杆の収納時に前記折り畳みリンクを
隠蔽可能にし、折り畳みリンクの表出による猥雑感を払
拭し、掛止杆収納時の体裁の向上を図るようにしてい
る。請求項５の発明は、掛止杆を折り畳み可能に構成
し、前記折り畳みリンクを省略して、構成の簡潔化と製
作の低廉化を図るようにしている。請求項６の発明は、
カバーを介して凹部を開閉可能にし、常時は凹部を閉塞
して壁面の美観を向上するようにしている。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
により説明すると、図１乃至図７において１は室内また
は庇等の壁面上部、実施形態では天井部２に設けた横長
矩形の取付穴で、その内部に凹部を形成する略箱形の有
底のケース３が取り付けられている。

【００１０】前記ケース３の底部に略コ字形断面の固定
枠４が取り付けられ、該枠４に一対の折り畳みリンク
５，５が上下方向へ伸縮可能に取り付けられている。前
記折り畳みリンク５，５は実質的に同一に構成され、こ
れは一対のリンク６，７の一端をピン８を介して回動可
能に連結し、一方のリンク６の他端をピン９を介して前
記固定枠４に回動可能に連結し、他方のリンク７の他端
をピン１０を介して、掛止杆１１に回動可能に連結して
いる。

【００１１】前記掛止杆１１はケース３より若干短小な
管材で構成され、その外径は前記固定枠４の幅よりも幅
広に形成されていて、掛止杆１１の収納時、固定枠４を
隠蔽可能にしている。図中、１２は掛止杆１１の両端部
に突設したブラケットで、前記リンク７の一端を枢着可
能にしており、１３は掛止杆１１の中央に取り付けた操
作紐である。

【００１２】このように構成した掛止杆の収納構造を取
り付ける場合は、天井部２の所定位置に取付穴１を形成
し、該穴１にケース３を取り付ける。ケース３は予め底
部に固定枠４を取り付け、該枠４の両端部にリンク６，
６の一端をピン連結し、該リンク６，６の他端にリンク
７，７をピン連結する。そして、前記リンク７，７の他
端部をブラケット１２を介して、掛止杆１１の両端部に
ピン連結する。

【００１３】このように前記収納構造は構成が簡単であ
るから、既設の建物に容易に取り付けられ、また折り畳
みリンク５，５を電動式とするものに比べ、配線作業を
要せず構成が簡単で部品点数が少なく、これを容易かつ
安価に製作できる。

【００１４】こうして取り付けた収納構造は図１，２の
ようで、常時は折り畳みリンク５，５が折り畳まれ、掛
止杆１１がケース３内に収納されて、該ケース３直下の
スペースを解放している。したがって、前記スペースの
有効利用を図れるとともに、当該部がスッキリして体裁
が良い。しかも、掛止杆１１が固定枠４および折り畳み
リンク５，５を隠蔽するから、それらの露出による猥雑
な印象がなく、前述と相俟って体裁が良い

【００１５】このような状況の下で掛止杆１１を使用す
る場合は、操作紐１３を下方へ引張り、折り畳みリンク
５，５をケース３から引き出す。このようにすると、掛
止杆１１が折り畳みリンク５，５に同動してケース３の
直下に引き出され、この後リンク６，７が垂直に引き伸
ばされ、掛止杆１１が最下位置に引き出されたところ
で、停止する。

【００１６】この状況は図５，６のようで、掛止杆１１
がリンク６，７を介して水平に吊り下げられている。し
たがって、この掛止杆１１をハンガー（図示略）掛けと
して、または前記ハンガーを利用して物干し竿としても
利用できる。この場合、掛止杆１１は折り畳みリンク
５，５によって両端部を支持されているから、安定性が
向上する。

【００１７】次に掛止杆１１の使用後は、例えばこれを
手指で押し上げ、折り畳みリンク５，５を折り畳んでケ
ース３内に押し込めば、これに掛止杆１１が同動してケ
ース３内に収納される。このように本発明は、天井部２
から掛止杆１１を出し入れして、該杆１１を簡便に利用
できるから、物干し竿やハンガー掛けに好適で、従来の
この種のものに比べて小形軽量化を図れ、しかも不使用
時には天井部２に収納して狭い居住空間の有効利用を図
れる。

【００１８】図７乃至図１２は本発明の他の実施形態を
示し、前述の構成と対応する部分には同一の符号を用い
ている。このうち、図７に示す本発明の第２の実施形態
は、ケース２に同様な構成の二本の掛止杆１１を離間し
て平行に収納し、これらを選択的または同時に利用可能
にして、掛止杆１１の利用に応じられるようにしてい
る。

【００１９】また、図８乃至図１２は本発明の第３の実
施形態を示し、この実施形態は掛止杆を天井部２の代わ
りに側壁１４に収納し、更に掛止杆１１自体を折り畳み
可能にして、前記折り畳みリンク５を省略している。す
なわち、室内若しくは室外の側壁１４の所望高さに矩形
の取付穴１を設け、該穴１に凹部を形成するケース３を
取り付け、該ケース３の開口部を常時はカバー１５を介
して閉塞している。

【００２０】図中、１６はカバー１５に突設した摘み、
１７はケース３とカバー１５の間に介在した蝶番であ
る。なお、前記カバー１５の表面に彫刻や絵画、写真等
の装飾を施したり、花瓶を取り付け可能にすれば、カバ
ー１５の装飾家具としての利用を図れ、室内インテリア
の向上に寄与する。

【００２１】ケース３内の下端部に略コ字形断面の支持
ブラケット１８を設け、該ブラケット１８に第１掛止杆
１９の基端部を、ピン２０を介して上下方向へ回動可能
に連結し、かつその伸長時に前記基端部を支持ブラケッ
ト１８の内面底部に当接させ、その下向きの回動角度を
規制している。前記第１掛止杆１９を縦長矩形断面の直
杆材で構成し、その長さをケース３の高さよりも若干短
小に形成していて、該杆１９の先端部に第２掛止杆２１
の基端部を、ピン２２を介して上下方向へ回動可能に連
結している。

【００２２】前記第２掛止杆２１を、第１掛止杆１９と
同形の縦長矩形断面の直杆材で構成し、その長さを第１
掛止杆１９の長さよりも若干短小に形成している。図
中、２３は第１掛止杆１９の先端部に一体成形した略Ｌ
字形断面の保持片で、第２掛止杆１９の伸長時にその基
端部を保持片２３の係合面２３ａに当接させ、下向きの
回動角度を規制している。

【００２３】この他、図中２４，２５は第１および第２
掛止杆１９，２１の伸長時の上側面に形成した係止溝
で、該溝２４，２５にハンガー２６の掛け具２７を掛け
止め可能にしている。

【００２４】この実施形態は、常時は第１および第２掛
止杆１９，２１が折り畳まれてケース３内に収納され、
該ケース３の開口部をカバー１５が側壁１４と略同一面
で閉塞している。したがって、側壁１４周辺の違和感が
なく、当該部の体裁を向上するとともに、カバー１５の
前方スペースが解放され、その有効利用を図れる。この
状況は図８，９のようである。

【００２５】次に第１および第２掛止杆１９，２１を使
用する場合は、図１０のようにカバー１５を開放し、第
１掛止杆１９をピン２０を支点に前方へ倒し、次いで第
２掛止杆２１をピン２２を支点に引き上げ、１８０°回
動して前方へ倒す。

【００２６】この状況は図１１および図１２のようで、
第１掛止杆１９の基端部が支持ブラケット１８の内面底
部に当接して水平状態を保持し、また第２掛止杆２１の
基端部が保持片２３の係合面２３ａに当接して水平状態
を保持している。この後、係止溝２４，２５にハンガー
２６の掛け具２７を掛け止め、ハンガー掛けまたは物干
し竿として利用可能になる。

【００２７】このように上記実施形態は、第１および第
２掛止杆１９，２１を側壁１４に収納したから、天井部
２の設置に比べ取り付け工事が容易になり、また第１お
よび第２掛止杆１９，２１の取り付け高さを選択可能に
して、使用条件に応じた取り付けが可能になる。しか
も、第１および第２掛止杆１９，２１は自ら折り畳み可
能に構成されているから、前述のような折り畳みリンク
５が不要になり、その分構成が簡潔になり、これを安価
に製作できる。

【００２８】

【発明の効果】請求項１の発明は、建物の壁面に掛止杆
を収納可能な凹部を設け、該凹部に前記掛止杆を出し入
れ可能に係留し、前記掛止杆を前記凹部の外方で略水平
に保持させたから、常時は掛止杆を凹部に収納して壁面
スペースを解放し、当該スペースの有効利用と壁面の体
裁の向上並びに安全性を図ることができ、例えば物干し
竿またはハンガー掛けに好適な効果がある。請求項２の
発明は、室内または室外の天井部若しくは側壁に凹部を
設けたから、掛止杆の取り付け位置および高さを選択可
能にし、使用条件に応じられる効果がある。請求項３の
発明は、凹部に折り畳みリンクを設け、該リンクに前記
掛止杆を連結したから、掛止杆の出し入れを簡単な構成
で実現し、これを電動式とした場合よりも安価に製作か
つ使用することができる。

【００２９】請求項４の発明は、掛止杆の収納時に前記
折り畳みリンクを隠蔽可能にしたから、折り畳みリンク
の表出による猥雑感を払拭し、掛止杆収納時の体裁の向
上を図ることができる。請求項５の発明は、掛止杆を折
り畳み可能に構成したから、前記折り畳みリンクを省略
し、構成の簡潔化と製作の低廉化を図ることができる。
請求項６の発明は、カバーを介して凹部を開閉可能にし
たから、常時は凹部を閉塞して周辺の違和感を取り除
き、壁面の美観を向上することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態を示す正面図で、掛止杆を
天井部に取り付けた状態を示している。

【図２】図１のＡ―Ａ線に沿う断面図である。

【図３】図１のＢ―Ｂ線に沿う断面図である。

【図４】本発明の使用状態を示す断面図で、掛止杆の引
き出し初期の状況を示している

【図５】本発明の使用状態を示す断面図で、掛止杆の引
き出し終期の状況を示している

【図６】図５のＣ―Ｃ線に沿う断面図である。

【図７】本発明の第２の実施形態の要部を示す正面図
で、二つの掛止杆を天井部に取り付けた状態を示してい
る。

【図８】本発明の第３の実施形態の要部を示す正面図
で、掛止杆を側壁に取り付けカバーを閉鎖した状態を示
している。

【図９】図５のＤ―Ｄ線に沿う断面図である。

【図１０】前記第３の実施形態の使用状態を示す正面図
で、カバーを開放した状態を示している。

【図１１】前記第３の実施形態の使用状態を示す断面図
で、カバーを開放後、掛止杆を前方へ倒した状態を示し
ている。

【図１２】前記第３の実施形態の使用状態を示す断面図
で、第１および第２掛止杆を前方へ倒した状態を示して
いる。

【符号の説明】

２壁面（天井部）５折り畳みリンク１１掛止杆１４側壁１５カバー１９第１掛止杆２１第２掛止杆

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】建物の壁面に掛止杆を収納可能な凹部を
設け、該凹部に前記掛止杆を出し入れ可能に係留し、前
記掛止杆を前記凹部の外方で略水平に保持させたことを
特徴とする掛止杆の収納構造。
【請求項２】室内または室外の天井部若しくは側壁に
凹部を設けた請求項１記載の掛止杆の収納構造。
【請求項３】前記凹部に折り畳みリンクを設け、該リ
ンクに前記掛止杆を連結した請求項１記載の掛止杆の収
納構造。
【請求項４】前記掛止杆の収納時に前記折り畳みリン
クを隠蔽可能にした請求項３記載の掛止杆の収納構造。
【請求項５】前記掛止杆を折り畳み可能に構成した請
求項２記載の掛止杆の収納構造。
【請求項６】前記凹部をカバーを介して開閉可能にし
た請求項２または請求項５記載の掛止杆の収納構造。