JP2001094420A - 位相ロック・ループ回路 - Google Patents

位相ロック・ループ回路

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JP2001094420A
JP2001094420A JP27052399A JP27052399A JP2001094420A JP 2001094420 A JP2001094420 A JP 2001094420A JP 27052399 A JP27052399 A JP 27052399A JP 27052399 A JP27052399 A JP 27052399A JP 2001094420 A JP2001094420 A JP 2001094420A
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divider
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JP27052399A
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Akira Kikuchi
顕 菊池
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Fujitsu Ltd
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  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数のクロックから1つを選択して同期を確
立するPLLにおいて、高速同期が可能で、雑音帯域が
狭く、回路規模が小さいPLLを提供する。 【解決手段】 複数の入力クロックから選択した入力ク
ロックを分周する基準分周器と、出力クロックを分周す
る固定分周器及び該基準分周器と同じ分周比を持つ出力
分周器を備え、該基準分周器と該出力分周器の出力の位
相を比較し、位相差に応ずる信号からループ・フィルタ
が抽出する直流分によって電圧制御発振器を制御して出
力クロックを生成するPLLにおいて、入力クロックの
切替当初は該基準分周器及び該出力分周器の分周比を所
定の分周比より小さく設定して同期を行ない、設定した
分周比において同期がとれた後に、一旦全ての分周器を
リセットしてから該基準分周器及び該出力分周器の分周
比を所定の値に切り替える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、位相ロック・ルー
プ回路に係り、特に、複数のクロック系のクロックから
1つのクロックを選択して、出力クロックを選択された
クロックに同期させる位相ロック・ループ回路におい
て、同期引き込み時間を短縮することができる上に雑音
帯域が狭く、且つ、回路規模が小さい位相ロック・ルー
プ回路に関する。
【0002】位相ロック・ループ回路の歴史は非常に古
く、1930年頃にはラジオ受信機の同期検波回路とし
て紹介された例がある。ただ、その頃には実用化には至
らず、1950年代に入ってからテレビ受信機の水平掃
引同期回路に適用されたのが最初であると言われてい
る。
【0003】その後、位相ロック・ループ回路の適用分
野は急速に広がり、信号の同期という面では、テレビ受
信機の水平同期回路やクロマ回路、デジタル通信機のク
ロック生成回路に用いられ、周波数合成・変換という面
では、シンセサイザや逓倍回路及び分周回路に用いら
れ、周波数変調・位相変調の復調という面では、データ
伝送のモデム、周波数変調受信機のディスクリミネー
タ、衛星通信の受信機における復調回路に用いられ、信
号のトラッキングという面では衛星通信の受信機に用い
られ、更に、周波数制御という面では、発電機やレコー
ド・プレーヤのモータの速度制御に用いられるというよ
うに、極めて広い技術範囲に適用されている。
【0004】本発明は、特に信号の同期という面からな
されたものであるが、位相ロック・ループ回路の適用分
野が上記の如く極めて広いことに鑑み、本発明を適用し
うる分野もまた極めて広いものがある。
【0005】さて、当然のことながら、位相ロック・ル
ープ回路には、入力信号に同期する時間が短いことや入
力信号に高速で追従するなど、過渡的な性能が高いこと
が要求される。このためには、位相ロック・ループ回路
のループ利得が大きいことが必要である。
【0006】一方、ループ利得が大きくなると、位相ロ
ック・ループ回路の雑音帯域が広くなり、入力に含まれ
る雑音や入力信号の位相ジッタによって出力信号の位相
誤差が劣化するという問題が生ずる。
【0007】従って、位相ロック・ループ回路の設計に
当たっては、上記の矛盾を如何に解決するかが重要なテ
ーマである。
【0008】言い換えれば、同期引き込み性能が高い上
に雑音帯域が狭い位相ロック・ループ回路の実現が強く
望まれている。その上、衛星搭載機器を初めとして、上
記の位相ロック・ループ回路を適用する装置に対する小
型化の要請は一層強くなっているので、位相ロック・ル
ープ回路自体の更なる小型化もまた一層強くなってきて
いる。
【0009】
【従来の技術】図25は、従来の高速同期が可能な位相
ロック・ループ回路の例で、特開平11−150474
号公開特許公報「クロック系切り替え時のPLL同期方
式」にて開示されている位相ロック・ループ回路であ
る。尚、ここでは、入力クロックが2系統から供給され
る例について説明する。
【0010】図25において、101は系切替信号によ
って2つの入力クロックのうち一方を選択するセレク
タ、101aは系切替信号の論理レベルを反転させて、
2つの入力クロックのうちセレクタ101が選択してい
ない方のクロックを選択するセレクタ、102はセレク
タ101が出力するクロックと出力クロックの位相を比
較して位相差に応じた信号を出力する位相比較器、10
2aはセレクタ101aが出力するクロックと出力クロ
ックの位相を比較して位相差に応じた信号を出力する位
相比較器、103は位相比較器102の出力信号から直
流成分を抽出する低域ろ波器(図では、「LPF」と略
記している。以降も、同様に標記する。尚、「LPF」
は「Low Pass Filter 」の頭文字をとった略語であ
る。)、103aは位相比較器102aの出力信号から
直流成分を抽出する低域ろ波器、104は低域ろ波器1
03が出力する直流成分を増幅する直流増幅器、104
aは低域ろ波器103aが出力する直流成分を増幅する
直流増幅器、105は直流増幅器104及び104aの
出力の差をとる、2つの入力端子と出力端子との間の利
得の絶対値が共に1である差動増幅器、106は系切替
信号によって閉じて差動増幅器105の出力を通過さ
せ、差動増幅器105の出力が所定のレベル以下になっ
た時に開いて差動増幅器105の出力を遮断するスイッ
チ、107はスイッチ106の出力と直流増幅器104
の出力を加算する加算回路、108は位相ロック・ルー
プ回路としての特性を制御するループ・フィルタ(図で
は、「ループフィルタ」と標記しているが、同一のもの
である。以降も、図においては同様に標記する。)、1
09はループ・フィルタ108が出力する直流電圧に応
じて発振周波数を変化させる電圧制御発振器(図では、
「VCO」と標記している。以降も、図では同様に標記
する。尚「VCO」は「Voltage Controlled Oscillato
r 」の頭文字をとった略語である。)である。そして、
電圧制御発振器109の出力が位相比較器102及び1
02aの一方の入力端子に供給され、帰還ループが形成
される。
【0011】最初は、図25の位相ロック・ループ回路
は、入力クロックaに同期して動作しているものとす
る。
【0012】この状態では、セレクタ101は入力クロ
ックaを選択しており、選択された入力クロックaは位
相比較器102で電圧制御発振器109の出力する出力
クロックと位相比較され、低域ろ波器103で位相比較
器102の出力信号から直流分が抽出され、直流増幅器
104で所定のレベルまで増幅される。
【0013】この時、スイッチ106は開いており、直
流増幅器104の出力だけがループ・フィルタ108を
経由して電圧制御発振器109に供給される。
【0014】一方、セレクタ101aでは論理レベルが
反転された系切替信号によって入力クロックbが選択さ
れており、選択された入力クロックbは位相比較器10
2aで電圧制御発振器109の出力する出力クロックと
位相比較され、低域ろ波器103aで位相比較器102
aの出力信号から直流分が抽出され、直流増幅器104
aで所定のレベルまで増幅される。
【0015】直流増幅器104の出力は差動増幅器10
5の反転入力端子に供給され、直流増幅器104aの出
力は差動増幅器105の非反転入力端子に供給され、差
動増幅器105の出力がスイッチ106に供給される。
【0016】直流増幅器104の出力電圧は入力クロッ
クaと出力クロックとの位相差に対応しており、直流増
幅器104aの出力電圧は入力クロックbと出力クロッ
クとの位相差に対応しているので、差動増幅器105の
出力は入力クロックaと入力クロックbの位相差に対応
するものである。
【0017】今は、図25の位相ロック・ループ回路が
入力クロックaに同期している状態を想定しているの
で、スイッチ106は開いており、2つの入力クロック
の位相差に対応した差動増幅器105の出力電圧は加算
回路107に供給されてはいない。
【0018】上記の状態において、入力クロックが入力
クロックaから入力クロックbに切り替えられるものと
する。
【0019】この時、系切替信号によってスイッチ10
6が閉じ、差動増幅器105の出力がスイッチ106を
経由して加算回路107に供給される。このため、加算
回路107の出力はスイッチ106の出力分だけ大きく
なり、位相ロック・ループ回路のループ利得が増加す
る。
【0020】よく知られているように、位相ロック・ル
ープ回路のループ利得が大きくなると同期引き込み時間
は短縮される。
【0021】そして、直流増幅器104の出力は入力ク
ロックaから入力クロックbに切替が行なわれた後、徐
々に大きくなり、直流増幅器104aの出力は入力クロ
ックaから入力クロックBに切替が行なわれた後、徐々
に小さくなる。
【0022】従って、入力クロックaから入力クロック
bに切替が行なわれた後、差動増幅器105の出力が徐
々に低下してゆく。この差動増幅器105の出力が所定
のレベルより小さくなった時にスイッチ106を開い
て、直流増幅器104の出力のみを電圧制御発振器10
9に供給することによって、位相ロック・ループ回路の
ループ利得を元に戻してクロック系の切替を終了する。
【0023】即ち、図25の構成においては、入力クロ
ックの切替時には、選択されていなかった入力クロック
と出力クロックとの位相差に対応する電圧によって位相
ロック・ループ回路のループ利得を増加させて同期引き
込み時間を短縮し、同期引き込みが終了する頃に位相ロ
ック・ループ回路のループ利得を元に戻して定常状態で
の雑音特性を良好に保つことが可能になる。
【0024】尚、図25の構成は、電圧制御発振器10
9の出力である出力クロックの公称周波数と、2つの入
力クロックの公称周波数が等しいことを想定していると
思われ、出力クロックと選択された入力クロックの位相
を直接比較するようになっているが、一般には出力クロ
ックの公称周波数の方が高いことが多く、位相比較器へ
の帰還路に分周器が挿入されることが多い。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の高
速同期が可能な位相ロック・ループ回路は、図25に示
されているように、位相比較器102と102a、低域
ろ波器103と103a、直流増幅器104と104a
というように、位相比較器、低域ろ波器及び直流増幅器
を2組備えており、位相ロック・ループ回路の回路規模
を肥大化させている。特に、低域ろ波器及び直流増幅器
はアナログ回路であるために比較的回路規模が大きく、
2組備えることの回路規模の肥大化に対する影響が大き
い。
【0026】図25の構成は、2つの入力クロックの一
方を選択して同期クロック源とすることを想定している
ので、位相比較器、低域ろ波器、直流増幅器を2組備え
ていればよいが、更に多数の入力クロックの1つを選択
して同期クロック源とする場合には、位相比較器、低域
ろ波器、直流増幅器の組を入力クロックの数だけ備えて
いる場合があり、位相ロック・ループ回路の回路規模は
更に大きなものになる。
【0027】先にも記載した如く、位相ロック・ループ
回路は極めて広い技術分野に適用されるようになってい
るが、いずれの技術分野においても位相ロック・ループ
回路を適用する装置、回路の小型化が強く要請されてい
る。
【0028】従って、位相ロック・ループ回路の回路規
模が大きいことは、位相ロック・ループ回路を適用する
装置や回路にとって非常に大きな不利益となる。
【0029】尚、図25の構成において、低域ろ波器と
ループ・フィルタを1つのろ波器に共通化することがで
きるが、この場合においても低域ろ波器の設置位置にル
ープ・フィルタを設置する必要があるので、回路規模の
肥大化という問題は同じである。
【0030】本発明は、かかる問題に鑑み、複数のクロ
ック系のクロックから1つのクロックを選択して、出力
クロックを選択されたクロックに同期させる位相ロック
・ループ回路において、同期引き込み時間を短縮するこ
とができる上に雑音帯域が狭く、且つ、回路規模が小さ
い位相ロック・ループ回路を提供することを目的とす
る。
【0031】
【課題を解決するための手段】本発明の第一の手段は、
選択された入力クロックを分周する基準分周器(分周比
M。ここで、Mは正の整数である。)と、出力クロック
を分周する、固定分周器(分周比L。ここで、Lは正の
整数である。)及び出力分周器(分周比M)を備え、該
基準分周器と出力クロックを分周する分周器の出力の位
相を比較し、双方の位相差に応ずる電圧によって電圧制
御発振器の発振周波数を制御して出力クロックを生成す
る位相ロック・ループ回路において、系切替直後は該基
準分周器及び該出力分周器の分周比を所定の値より小さ
く設定して同期引き込みを行ない、設定した分周比にお
いて同期引き込みが行なわれた後に、一旦全ての分周器
をリセットしてから該基準分周器及び該出力分周器の分
周比を所定の値に切り替える技術である。
【0032】本発明の第一の手段によれば、位相ロック
・ループ回路のループ利得は、固定分周器の分周比Lと
出力分周器の分周比Mの積に反比例するので、系切替直
後においては位相ロック・ループ回路のループ利得が大
きくなる。
【0033】従って、系切替直後に基準分周器と出力分
周器の分周比を所定の値より小さく設定することによっ
て初期の同期引き込みに要する時間を短縮することがで
きる。
【0034】そして、初期の同期引き込みが終了した時
点で一旦全ての分周器をリセットすることによって、如
何なる場合にも、所定の分周比で動作する基準分周器と
出力分周器の出力の位相差を零にすることができるの
で、初期の同期引き込みの後に再引き込みを行なう必要
がなく、同期引き込み時間を短縮することが可能にな
る。
【0035】一方、初期の同期引き込みが終了した後に
は基準分周器と出力分周器の分周比を所定の値に切り替
えることによって、位相ロック・ループ回路のループ利
得を所定の値に戻すので、定常状態における位相ロック
・ループ回路の雑音特性を良好に保つことができる。
【0036】本発明の第二の手段は、選択された入力ク
ロックを分周する基準分周器と、出力クロックを分周す
る、固定分周器及び基準分周器と同じ分周比を持つ出力
分周器を備え、該基準分周器と該出力分周器の出力の位
相を比較し、双方の位相差に応ずる電圧によって電圧制
御発振器の発振周波数を制御して出力クロックを生成す
る位相ロック・ループ回路において、系切替直後は該基
準分周器及び該出力分周器の分周比を所定の値より小さ
く設定すると共に、ループ・フィルタの定数を所定の値
からシフトして初期の同期引き込みを行ない、設定した
分周比と定数において初期の同期引き込みが行なわれた
後に、一旦全ての分周器をリセットしてから該基準分周
器及び該出力分周器の分周比を所定の値に戻すと共に、
ループ・フィルタの特性を所定の特性に戻す技術であ
る。
【0037】本発明の第二の手段によれば、初期の同期
引き込みを行なう間は位相ロック・ループ回路のループ
利得が大きく設定されており、又、ループ・フィルタの
定数を過渡時の動作に適した値に設定することができる
ので、初期の同期引き込み時間を短縮することができ
る。
【0038】そして、初期の同期引き込みが終了した時
点で一旦全ての分周器をリセットすることによって、如
何なる場合にも、所定の分周比で動作する基準分周器と
出力分周器の出力の位相差を零にすることができるの
で、初期の同期引き込みの後に再引き込みを行なう必要
がなく、同期引き込み時間を短縮することが可能にな
る。
【0039】一方、初期の同期引き込みが終了した後に
は基準分周器と出力分周器の分周比を所定の値に戻し、
ループ・フィルタの特性を所定の特性に戻すことによっ
て、位相ロック・ループ回路のループ利得を所定の値に
戻すので、定常状態における位相ロック・ループ回路の
雑音特性を良好に保つことができる。
【0040】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の第一の実施の形
態である。
【0041】図1において、1は入力クロックaと入力
クロックbの一方を選択するセレクタ、2はセレクタ1
の出力の周波数を1/M(Mは分周比で、正の整数であ
る)に分周する基準分周器、3は出力クロックの周波数
を1/L(Lは分周比で、正の整数である)に分周する
固定分周器、4は固定分周器3の出力の周波数を1/M
分周する出力分周器、5は基準分周器2の出力の位相と
出力分周器4の出力の位相を比較して、2つの分周器の
出力間の位相差に応じた電圧を出力する位相比較器、6
は位相比較器5の出力の直流分を抽出すると共に、位相
ロック・ループ回路の特性を制御するループ・フィル
タ、7はループ・フィルタ6の直流出力によって発振周
波数を制御され、選択されている入力クロックに同期し
た出力クロックを生成する電圧制御発振器である。電圧
制御発振器には、通常、発振周波数を制御するための容
量が印加電圧に依存する容量素子を備えた水晶発振器が
用いられる。
【0042】8は、系切替直後は、分周比切替信号によ
って基準分周器2及び出力分周器4の分周比を所定の値
より小さく設定し、初期の同期引き込みが終了した時に
分周器リセット信号によって全ての分周器をリセットす
ると共に、分周比切替信号によって基準分周器2及び出
力分周器4の分周比を所定の値に切り替える制御回路で
ある。
【0043】尚、図1では電圧制御発振器7の出力周波
数を固定分周器3で分周し、固定分周器3の出力周波数
を出力分周器で分周する構成を示しているが、電圧制御
発振器7の出力周波数を出力分周器4で分周し、出力分
周器4の出力周波数を固定分周器3で分周する、即ち、
図1とは固定分周器3と出力分周器4を挿入する順序を
逆にした構成でもよいことは、以降の説明で明らかにな
る。そして、このことは、以降の全ての発明の実施の形
態にもあてはまることであるが、いちいち指摘すること
はしない。
【0044】図23は、ループ・フィルタの例(その
1)で、完全積分型のループ・フィルタと呼ばれるもの
である。
【0045】図23において、61は演算増幅器、62
は抵抗値R1 の抵抗、63は抵抗値R2 の抵抗、64は
容量値Cのコンデンサである。
【0046】図23の伝達関数F(jω)は、演算増幅
器61の電圧利得が無限大とみなせる場合、 F(jω)=−(R2/R1 +1/jωCR1) (1) となり、低周波ではオクターブ6dBの傾斜で利得が低
下し、高周波では利得が一定値(−(R1 /R2 ))に
収斂するので、「完全積分型」と呼ばれる。これは又、
演算増幅器を用いたアクティブ・フィルタによって構成
されるので、「アクティブ・フィルタ型」と呼ばれるこ
ともある。
【0047】図23に示したループ・フィルタを適用す
ると、図1の構成の位相ロック・ループ回路の固有角周
波数ωn (「自然角周波数」と呼ばれることもある。)
と減衰率ζは次の式で与えられる。
【0048】 ωn =((KP ・ KV ) /(L・M ・C ・R1))1/2 (2) ζ =(C・R2) ωn /2 (3) ここで、KP は位相比較器5の比較感度〔V/rad 〕、
V は電圧制御発振器の変調感度〔rad /(V・sec)〕
である。
【0049】又、ループ利得Kは、 K=(KP ・KV )/(L・M) (4) で与えられる。
【0050】即ち、位相比較器5の比較感度KP 又は電
圧制御発振器7の変調感度KV を大きくし、又は、出力
クロックを分周する2段の分周器の総合の分周比L・M
を小さくするとループ利得を大きくすることができる。
【0051】又、ループ・フィルタの特性を変化させる
と過渡時の特性を決める固有角周波数ωn と減衰率ζを
変化させることができる。
【0052】尚、図23の構成の前段又は後段に利得可
変の増幅器を挿入することによって、位相ロック・ルー
プ回路のループ利得を可変にすることも可能である。
【0053】さて、減衰率ζが1以上の時には、同期引
き込み時間をT0 とすると、固有角周波数ωn と同期引
き込み時間T0 の間には、 ωn ・T0 =4.5 (5) なる関係が成り立つ。つまり、同期引き込み時間はルー
プ利得の平方根に反比例する。
【0054】一方、雑音帯域Bは、 B=K/4+1/C・R1 (6) で与えられるので、ループ利得が大きい程雑音帯域は広
くなる。
【0055】この点に鑑み、本発明の本質は、同期引き
込みの過渡時にはループ利得Kを大きく設定して同期引
き込み時間を短縮し、定常状態にはループ利得Kを所定
の値に切り替えて雑音帯域を狭く保つようにするもので
ある。後で図面も含めて詳細に説明するが、ループ利得
Kを所定の値に切り替える時に、全ての分周器のリセッ
トを行なうことが重要になる。
【0056】併せて、位相ロック・ループ回路の過渡時
の動作に適したループ・フィルタの特性に設定して初期
の同期引き込みを行なわせ、初期の同期引き込みが終了
した時点でループ・フィルタの特性を所定の特性に切り
替えることによって、更に初期の同期引き込み特性を改
善しようとするものである。
【0057】ところで、ループ・フィルタの構成は図2
3の構成には限定されない。
【0058】図24は、ループ・フィルタの例(その
2)で、低周波領域で一旦位相が遅れ、高周波領域で位
相が進む特性を有するので、一般にラグ・リード型のル
ープ・フィルタと呼ばれるものである。
【0059】図24において、62及び63は抵抗、6
4はコンデンサである。
【0060】そして、図24の構成のループ・フィルタ
を図1の構成に適用した場合の固有角周波数ωn 、減衰
率ζ及びループ利得Kは、厳密には式(2)乃至式
(4)とは異なるが、ループ利得が大きければ近似的に
式(2)乃至式(4)によって与えられると考えてよ
い。この「ループ利得が大きければ」という仮定は、ル
ープ利得を意識的に大きくして系切替直後の同期引き込
みをさせるという本発明においては、十分に成り立つも
のである。
【0061】尚、図24の構成の前段又は後段に利得可
変の増幅器を挿入することによって、位相ロック・ルー
プ回路のループ利得を可変にすることも可能である。
【0062】ここまでの記載によって、図1の構成の位
相ロック・ループ回路の動作の概要を説明したので、以
降は、制御回路8及び基準分周器2及び出力分周器4の
具体的な構成を示した上で、図1の構成の詳細と動作の
詳細を説明する。
【0063】図2は、図1の構成における制御回路の構
成例(その1)である。
【0064】図2において、81は外部から供給される
系切替信号の論理レベルの変化を検出してパルスを出力
する微分回路である。微分回路81は、外部から供給さ
れる系切替信号の論理レベルは「1」から「0」に遷移
することも、「0」から「1」に遷移することもあるの
で、立ち上がりを検出する微分回路と立ち下がりを検出
する微分回路とを備え、双方の微分回路の出力の論理和
を出力する構成を有する。
【0065】82は微分回路81が出力するパルスによ
って起動され、論理レベルを「1」に遷移するJ−Kフ
リップ・フロップ、83はJ−Kフリップ・フロップ8
2の出力によってカウント可能になり、所定のカウント
値に達した時にキャリーを出力するカウンタ、84はカ
ウンタ83のキャリー出力の論理レベルを反転して分周
器リセット信号として出力するインバータである。
【0066】そして、カウンタ83が出力するキャリー
はJ−Kフリップ・フロップ82のK端子に供給され、
J−Kフリップ・フロップを停止させる。即ち、J−K
フリップ・フロップ82は微分回路81の出力によって
論理レベルが「1」に遷移し、カウンタ83が出力する
キャリーによって論理レベルが「0」に遷移して分周比
切替信号を生成する。
【0067】尚、分周比切替信号の論理レベルが「1」
である時間を任意に設定するためには、カウンタ83の
カウント開始時にカウント初期値をロードすることが必
要であるが、当業者には容易な技術であるので図2には
このための構成は明示していない。又、カウンタ83に
カウントさせるためのクロックは、図1のセレクタ1が
選択している入力クロックを供給すればよい。
【0068】図3は、図1の構成における制御回路の構
成例(その2)である。
【0069】図3において、81は外部から供給される
系切替信号の論理レベルの変化を検出してパルスを出力
する微分回路である。微分回路81は、外部から供給さ
れる系切替信号の論理レベルは「1」から「0」に遷移
することも、「0」から「1」に遷移することもあるの
で、立ち上がりを検出する微分回路と立ち下がりを検出
する微分回路とを備え、双方の微分回路の出力の論理和
を出力する構成を有する。
【0070】85は微分回路81の主力を受けて分周比
切替信号を生成するモノ・ステーブル・マルチ・バイブ
レータである。
【0071】86は抵抗、87はコンデンサである。
【0072】モノ・ステーブル・マルチ・バイブレータ
85は、微分回路81の出力によって論理レベルを
「1」にシフトし、抵抗86の抵抗値とコンデンサ87
の容量値によって決まる時定数で減衰する電圧が所定の
電圧以下になった時に論理レベルを「0」にシフトし
て、分周比切替信号を生成する。
【0073】81aはモノ・ステーブル・マルチ・バイ
ブレータ85の出力の立ち下がりを微分して負のパルス
を出力する微分回路で、微分回路81aの出力が分周器
リセット信号となる。
【0074】図4は、図1の構成における基準分周器の
原理的構成である。
【0075】図4において、21は図1におけるセレク
タ1の出力をクロック端子(図では「CLK」と標記し
ている。以降も、同様に標記する。)に受けてカウント
を行ない、制御回路8が出力する分周器リセット信号を
リセット端子(図では、「R」と標記している。以降
も、同様に標記する。)に受けてカウント値をリセット
されるカウンタ、22は図1の制御回路8が出力する分
周比切替信号を選択信号として、カウンタ21の所定ビ
ットの出力の一方を選択するセレクタである。
【0076】図4の構成の場合、カウンタ21の出力の
LSBと(M+1)ビット目がセレクタ22に供給され
ている。従って、図1のセレクタの出力を分周比1と分
周比Mで分周した出力の一方を切り替えるようになって
いる。
【0077】ところで、分周比Mが大きいとカウンタ2
1のビット数が大きくなり、場合によっては標準的なカ
ウンタとして存在しないこともありうる。この場合に
は、カウンタを2段にして、1段目で中途の分周比まで
分周し、1段目の分周出力を2段目のカウンタに供給し
て最終の分周比まで分周すればよい。この意味で、図4
では「原理的構成」としている。
【0078】尚、図4は基準分周器の構成であるものと
して説明したが、出力分周器の構成も図4と全く同じに
なる。但し、出力分周器の場合で且つ図1の構成による
ならば、カウンタのクロック端子には図1の固定分周器
の出力を供給する必要がある。
【0079】又、図1の固定分周器3は、図4の構成に
おいてセレクタ22を除去し、カウンタ21の(M+
1)ビット目の出力端子から出力をとればよい。
【0080】さて、図5は、図1の構成の動作を説明す
るタイムチャートで、厳密には図2の構成の制御回路を
用いた場合に対応するタイムチャートである。
【0081】図5(イ)は系切替信号で、論理レベル
「0」で入力クロックaを選択し、論理レベル「1」で
入力クロックbを選択するものとして図示している。
【0082】系切替信号が図2の構成における微分回路
81に供給されるので、微分回路81は系切替信号の立
ち上がりを検出して、図示を省略しているパルスを出力
する。
【0083】微分回路81が出力するパルスはJ−Kフ
リップ・フロップ82のJ端子に供給されるので、J−
Kフリップ・フロップ82の論理レベルが「1」に遷移
する。これが、図5(ロ)の分周比切替信号の立ち上が
り部に示されている。
【0084】図2のJ−Kフリップ・フロップ82の出
力の論理レベルが「1」に遷移すると、カウンタ83は
カウント可能になり、カウントを開始し、所定のカウン
ト値に到達するとキャリーを出力する。図5においては
キャリーをあらわには図示していないが、図5(ハ)の
分周器リセット信号の論理レベルを反転した信号がキャ
リーである。
【0085】図2のカウンタ83が出力するキャリーは
J−Kフリップ・フロップ82のK端子に供給されるの
で、J−Kフリップ・フロップ82の出力の論理レベル
は「0」に遷移する。これが、図5(ロ)の分周比切替
信号の立ち下がり部に示されている。
【0086】そして、図2のカウンタ83のキャリーの
論理レベルを反転した信号が分周器リセット信号として
出力される。
【0087】即ち、図2のJ−Kフリップ・フロップ8
2の出力端子(図では、「Q」と標記している。以降
も、同様に標記する。)から分周比切替信号が出力さ
れ、インバータ84から分周器リセット信号が出力され
る。
【0088】従って、図4において、分周比切替信号の
論理レベルが「0」の時にカウンタ21の(M+1)ビ
ット目の出力を選択し、論理レベルが「1」の時にカウ
ンタ21のLSBを選択するものとすれば、図1の基準
分周器2又は出力分周器4からは、図5(ロ)の分周比
切替信号の論理レベルが「0」の時に分周比Mで分周さ
れた信号が出力され、分周比切替信号の論理レベルが
「1」の時に分周比1で分周された信号(実質的には分
周されない信号である。)が出力される。これを、図5
(ロ)の波形の傍らに「分周比M」、「分周比1」と記
載して示している。
【0089】尚、この説明の最初において「厳密には図
2の構成の制御回路に対応するタイムチャートであ
る。」と記載しているのは、図2のカウンタ83が出力
するキャリーによってJ−Kフリップ・フロップ82の
論理レベルが「0」に遷移するため、図5(ロ)と図5
(ハ)に示す如く、分周器リセット信号が分周比切替信
号の立ち下がりより先行する点を指している。
【0090】もし、図3の構成の制御回路を適用するな
らば、モノ・ステーブル・マルチ・バイブレータ85が
出力する分周比切替信号の立ち下がりを微分回路81a
で検出するので、分周比切替信号の立ち下がりが分周器
リセット信号のパルスより先行することになる。
【0091】しかし、いずれの場合においても、図1の
位相ロック・ループ回路は同じ動作を保証される。
【0092】次に、分周比切替時にリセットする必要性
がある理由について説明する。
【0093】図6は、分周比切替時にリセットする理由
を説明する図(その1)である。
【0094】図6(イ)は、入力クロックaである。
【0095】図6(ロ)は、入力クロックbで、入力ク
ロックaとは位相がπラジアンずれている最悪のケース
を図示している。
【0096】今、最初には入力クロックaが選択されて
同期がとられている時に、入力クロックbに切替が行な
われるものとする。従って、図1のセレクタ1の出力は
図6(ハ)の如く、系切替の前後でパルス幅が広がった
波形になる。
【0097】一方、系切替の直後には、図1の電圧制御
発振器7の出力の位相は、図6(ニ)の如く、それまで
同期していた入力クロックaの位相と同じである。
【0098】従って、図1のセレクタ1の出力をクロッ
クとしてカウントして分周する基準分周器2のカウント
値と、電圧制御発振器7の出力をクロックとしてカウン
トして分周する出力分周器4のカウント値は、系切替の
後は、図6(ホ)及び図6(ヘ)に示すように入力クロ
ックの1/2周期分だけずれて同じカウント値をとるこ
とになる。
【0099】図7は、分周比切替時にリセットする理由
を説明する図(その2)である。
【0100】図7(イ)は図1のセレクタ1の出力、図
7(ロ)は図1の電圧制御発振器7の出力である。
【0101】系切替が開始され、未だ新たな入力クロッ
クに同期していない時(図では、「同期引き込み前」と
表現している。)には、図6において説明したように、
セレクタ1の出力と電圧制御発振器7の出力の位相はπ
ラジアンずれており、基準分周器2と出力分周器4のカ
ウント値は入力クロックの1/2周期分だけずれてい
る。これが、図7(ハ)と図7(ニ)の左側の波形に示
されている。尚、「m」は正の整数である。
【0102】そして、同期引き込みが進むにつれて、図
1のセレクタ1の出力と電圧制御発振器7の出力の位相
が近づき、同期引き込みが終了すると両者の位相は一致
する。
【0103】この時、電圧制御発振器7の出力の位相が
遅れる方向に変化して両者の位相が一致すると、基準分
周器2と出力分周器4のカウント値は、図7(ハ)及び
図7(ニ)の右側の波形に示されるように、出力分周器
4のカウント値と基準分周器2のカウント値は入力クロ
ックの1周期分だけずれることが判る。尚、「n」は正
の整数である。
【0104】このように、入力クロックの1周期分だけ
ずれたカウント値を初期値として、分周比が切り替えら
れた後にも分周器を構成するカウンタのカウントが継続
される。
【0105】そして、カウント値がnに達した時に分周
された信号の論理レベルが遷移するものとすると、基準
分周器2が出力と、出力分周器4が出力とには、入力ク
ロックの1周期に相当する位相差が生ずることになる。
【0106】即ち、基準分周器2と出力分周器4の分周
比を低く設定して(この場合には分周比は1)初期の同
期引き込みを行ない、図1のセレクタ1の出力と電圧制
御発振器7の出力の位相を一致させたにもかかわらず、
全ての分周器のカウント値をリセットしないままに基準
分周器2と出力分周器4の分周比の切替を行なうと、再
び基準分周器2と出力分周器4の出力に位相差を生じさ
せることになり、その位相差を初期状態として再び引き
込みを行なわせる必要性が生ずる。
【0107】しかも、分周比を大きく設定した後、即
ち、分周比を所定の値に設定した後のことであるから、
位相ロック・ループ回路のループ利得を低下させている
ので、再引き込みにかかる時間は長くならざるを得な
い。
【0108】一方、基準分周器2と出力分周器4の分周
比の切替を行なうに当たって、全ての分周器のカウント
値をリセットすれば、初期の同期引き込みの後の基準分
周器2と出力分周器4の出力の位相は必ず一致するの
で、上記のような再引き込みを行なう必要がない。結
局、位相ロック・ループ回路の同期引き込み時間を短縮
することができる。
【0109】しかも、同期引き込みが完了した後には、
全ての分周器の分周比は所定の値になっているので、以
降は、位相ロック・ループ回路の雑音帯域を狭く保つこ
とができる。
【0110】尚、ここでは系切替時に入力クロックaと
入力クロックbが逆相の場合においてリセットの効果を
説明したが、系切替時に瞬断が生じて分周器のカウント
値にずれが生ずる場合にも初期の同期引き込みが終了し
た後に行なうリセットによって同様な効果を得ることが
できる。
【0111】又、ここでは、分周器をカウンタで構成す
る例で説明したが、分周すべき信号をイネーブル端子に
受け、反転出力端子から入力端子に帰還をかけたフリッ
プ・フロップ(図示はしないが、イネーブル端子に供給
される信号の立ち上がり時にフリップ・フロップの出力
の論理レベルがトグルして、1段で入力クロックの周波
数を1/2に分周することができる。)を縦続接続する
構成の分周器においても、初期の同期引き込みが終了し
た時に、基準分周器と出力分周器がトグルする方向が逆
になって、再同期引き込みが必要になることは同じであ
る。
【0112】図8は、分周比切替時に分周器をリセット
する場合の同期引き込み特性である。
【0113】図8において、縦軸は電圧制御発振器の出
力の相対的な周波数、横軸は時間で、時間軸の単位は2
ms/目盛(「ms」は、「milli-second」の略であ
る。)である。
【0114】ここでは、図1の基準分周器2と出力分周
器4の分周比が2,048に設定されていて、入力クロ
ックに同期がとれている時に、時刻0において、基準分
周器2と出力分周器4の分周比を1に設定して、それま
で同期がとれていた入力クロックとは位相が逆転してい
る入力クロックに切替を行なった場合の同期引き込み特
性を示している。
【0115】図8を見れば明らかなように、10ms経
過すると新たな入力クロックにほとんど同期がとれてい
る。
【0116】この時刻に、全ての分周器のカウント値を
リセットして基準分周器2と出力分周器4の分周比を再
度2,048に切り替えても、電圧制御発振器の周波数
はほとんど変動することがなく、分周比1による初期の
同期状態を保っていることが判る。
【0117】尚、図8の実測結果は、初期の同期引き込
み開始後10msにおいて基準分周器2と出力分周器4
の分周比を2,048に戻した時のものであるが、約6
ms経過後に出力クロックの周波数が公称周波数になっ
た時点で基準分周器2と出力分周器4の分周比を2,0
48に戻しても、電圧制御発振器の周波数はほとんど変
動することがなく、分周比1による初期の同期状態を保
つことができた。
【0118】図9は、分周比固定での同期引き込み特性
である。
【0119】図9において、縦軸は電圧制御発振器の出
力の相対的な周波数、横軸は時間で、時間軸の単位は2
00ms/目盛である。
【0120】この場合、図1の構成の基準分周器2と出
力分周器4の分周比を2,048に固定したままで、位
相が反転した入力クロックへの切替を行ない、同期引き
込みを行なわせた時の同期引き込み特性を示している。
【0121】電圧制御発振器の周波数が一定値に収斂す
るまでに約1.3s(ここで、「s」は「second」の略
である。) も要していることが判る。
【0122】即ち、系切替時に基準分周器2と出力分周
器4の分周比を2,048から1に設定変更し、初期の
同期引き込みが終了した時点で全ての分周器のカウント
値をリセットして基準分周器2と出力分周器4の分周比
を1から2,048に再設定する場合に比較して、同期
引き込みに約130倍の時間を要している。
【0123】尚、式(5)によれば、分周比の切替によ
る同期引き込み時間の短縮度は、(2,048)1/2
45であるのに対して、上記実測結果では約130にな
っており、予測と実測の結果は大きく乖離している。こ
れは、図8にみられるように、電圧制御発振器の出力の
周波数がリンギングを繰り返しながら一定値に収斂して
いることが影響しているとも考えられる。初期の同期引
き込み時、即ち、分周比が1の時の減衰率ζは十分大き
くリンギングを生じない筈である。
【0124】しかし、ループ利得も非常に大きくなって
おり、元々図1の構成は非直線特性を有するものである
ためにリンギングが生じ、同期引き込み時間の短縮度も
解析と食い違ったと予測される。
【0125】この予測に基づく、更に同期引き込みを高
速にする技術については、後で詳述する。
【0126】これで、図1の構成によって位相ロック・
ループ回路の同期引き込みを高速化できることが明白に
なったが、基準分周器2と出力分周器4の分周比を所定
の値に切り替える際に全ての分周器のカウント値をリセ
ットしない場合の同期引き込みの実測結果を示して、全
ての分周器をリセットする効果を更に明らかにしておき
たい。
【0127】図10は、分周比切替時に分周器をリセッ
トしない場合の同期引き込み特性である。
【0128】図10において、縦軸は電圧制御発振器の
出力の相対的な周波数、横軸は時間で、時間軸の単位は
500ms/目盛である。
【0129】図10を見れば明らかな如く、時刻0で分
周比を1にして位相が反転している入力クロックに切り
替えて初期の同期引き込みをさせ、同期引き込みが終了
した時に全ての分周器のカウント値をリセットしないで
分周比を2,048に切り替える場合、最終的な同期引
き込みに約3.5sを要しており、分周比を一定のまま
同期引き込みを行なう場合(図9)より悪い結果になっ
ている。
【0130】これで、初期の同期引き込みの後分周比の
再切替を行なう時にリセットすることの重要性を理解で
きるであろう。
【0131】さて、図1の構成においては、2つの入力
クロックの1つを選択して同期させる構成を示している
が、実際のシステムではもっと多数の入力クロックの中
から1つの入力クロックを選択して同期させる場合があ
る。
【0132】図11は、入力クロックが多数の場合の図
1の構成の変形である。
【0133】図11において、1aは多数の入力クロッ
クの中から1つの入力クロックを選択するセレクタ、2
はセレクタ1の出力の周波数を1/Mに分周する基準分
周器、3は出力クロックの周波数を1/Lに分周する固
定分周器、4は固定分周器3の出力の周波数を1/Mに
分周する出力分周器、5は基準分周器2の出力の位相と
出力分周器4の出力の位相を比較して、位相差に応じた
電圧を出力する位相比較器、6は位相比較器5の出力の
直流分を抽出すると共に、位相ロック・ループ回路の特
性を制御するループ・フィルタ7はループ・フィルタ6
の直流出力によって発振周波数を制御され、入力クロッ
クに同期した出力クロックを生成する電圧制御発振器、
8は、系切替直後は、分周比切替信号によって基準分周
器2及び出力分周器4の分周比を所定の値より小さく設
定し、初期の同期引き込みが終了した時に分周器リセッ
ト信号によって全ての分周器をリセットすると共に、分
周比切替信号によって基準分周器2及び出力分周器4の
分周比を所定の値に切り替える制御回路である。
【0134】即ち、入力クロックの数が多数あることに
よってセレクタの構成が異なり、入力クロックの数が多
数あることによって系切替信号が複数ビットになるため
に制御回路の構成が異なってくる。そして、それ以外で
は図1の構成と図11の構成は同じである。
【0135】図12は、図11の構成における制御回路
の構成例で、図1の構成における制御回路の例として示
した2つの制御回路のうち、図2の構成に対応するもの
である。
【0136】図12において、88は外部から供給され
る複数ビットの系切替信号の論理和演算をして、系切替
が行なわれることを検出する論理和回路、81は論理和
回路88の出力の論理レベルの変化を検出してパルスを
出力する微分回路で、論理和回路88の出力の論理レベ
ルが「1」に遷移しても「0」に遷移しても正のパルス
を出力できる。
【0137】82は微分回路81が出力するパルスによ
って起動されるJ−Kフリップ・フロップ、83はJ−
Kフリップ・フロップ82の出力によってカウント可能
になり、所定のカウント値に達した時にキャリーを出力
するカウンタ、84はカウンタ83のキャリー出力の論
理レベルを反転して分周器リセット信号として出力する
インバータである。
【0138】そして、カウンタ83が出力するキャリー
はJ−Kフリップ・フロップ82のK端子に供給され、
J−Kフリップ・フロップを停止させる。
【0139】即ち、J−Kフリップ・フロップ82は微
分回路81の出力によって論理レベルが「1」に遷移
し、カウンタ83が出力するキャリーによって論理レベ
ルが「0」に遷移して分周比切替信号を生成する。
【0140】尚、分周比切替信号の論理レベルが「1」
である時間を任意に設定するためには、カウンタ83の
カウント開始時にカウント初期値をロードすることが必
要であるが、当業者には容易な技術であるので図2には
このための構成を明示していない。又、カウンタ83に
カウントさせるためのクロックは、図1のセレクタ1が
選択している入力クロックを供給すればよい。
【0141】又、図3の構成に対応する制御回路は、図
3の構成において、微分回路81の前段に、図12の構
成の論理和回路88に相当する論理和回路を配置すれば
よい。
【0142】ところで、これまでの説明では系切替に伴
って基準分周器と出力分周器の分周比を1に設定して初
期の同期引き込みを行なわせ、然る後に分周比を所定の
分周比Mに切り替えるものとして説明してきたが、系切
替に伴って小さな値に設定する分周比は1に限定される
ものではない。
【0143】即ち、所定の分周比Mより十分に小さい分
周比に設定し、位相ロック・ループ回路のループ利得を
十分に大きく設定して初期の同期引き込みを行なわせれ
ばよい。
【0144】又、図1の構成では所定の分周比より十分
に小さい分周比に設定して初期の同期引き込みを行なわ
せ、初期の同期引き込みが終了する頃に所定の分周比に
切り替えるという、分周比の切替を1回で行なう例を示
しているが、分周比の切替を複数回行なうことも可能で
ある。
【0145】図13は、分周比の切替を複数回行なう場
合の制御回路の構成例で、分周比の切替を2回行なう場
合を例に、図2に示した構成の制御回路に対応した構成
を図示している。
【0146】図13において、81は外部から供給され
る系切替信号の論理レベルの変化を検出してパルスを出
力する微分回路で、論理和回路88の出力の論理レベル
が「1」に遷移しても「0」に遷移しても正のパルスを
出力できる。
【0147】82及び82aは微分回路81が出力する
パルスによって起動されるJ−Kフリップ・フロップ、
83及び83aはJ−Kフリップ・フロップ82の出力
によってカウント可能になり、所定のカウント値に達し
た時にキャリーを出力するカウンタ、88aはカウンタ
83及びカウンタ83aが出力するキャリーの論理和演
算を行なう論理和回路、84は論理和回路88aの論理
レベルを反転して分周器リセット信号として出力するイ
ンバータである。
【0148】そして、カウンタ83が出力するキャリー
はJ−Kフリップ・フロップ82のK端子に供給され、
J−Kフリップ・フロップ82を停止させ、カウンタ8
3aが出力するキャリーはJ−Kフリップ・フロップ8
2aのK端子に供給され、J−Kフリップ・フロップ8
2aを停止させる。
【0149】即ち、J−Kフリップ・フロップ82とJ
−Kフリップ・フロップ82aは微分回路81の出力に
よって論理レベルが「1」に遷移し、カウンタ83又は
カウンタ83aが出力するキャリーによって論理レベル
が「0」に遷移して2つの異なる分周比切替信号を生成
する。
【0150】尚、分周比切替信号の論理レベルが「1」
である時間を任意に設定するためには、カウンタ83及
びカウンタ83aのカウント開始時にカウント初期値を
ロードすることが必要であるが、当業者には容易な技術
であるので図13にはこのための構成を明示していな
い。又、カウンタ83及びカウンタ83aにカウントさ
せるためのクロックは、図1のセレクタ1が選択してい
る入力クロックを供給すればよい。
【0151】図14は、分周比の切替を複数回行なう場
合の基準分周器の構成例である。
【0152】図14において、21は図1におけるセレ
クタ1の出力をクロック端子に受けてカウントを行な
い、制御回路8が出力する分周器リセット信号をリセッ
ト端子に受けてカウント値をリセットされるカウンタ、
22は制御回路8が出力する複数ビットの分周比切替信
号を選択信号として、カウンタ21の所定ビットの出力
の1つを選択するセレクタである。
【0153】図14の構成の場合、カウンタ21の出力
のLSB、(M1+1)ビット目及び(M2+1)ビット
目がセレクタ22に供給されている。従って、セレクタ
の出力を分周比1と分周比M1 と分周比M2で分周した
出力の1つを選択するようになっている。
【0154】尚、図14は基準分周器の構成であるもの
として説明したが、出力分周器の構成も図14と全く同
じになる。但し、出力分周器の場合で図1の構成に従う
ものとすれば、図14のカウンタのクロック端子には図
1の固定分周器の出力を供給すればよい。
【0155】そして、図15は、分周比の切替を複数回
行なう場合の動作を説明するタイムチャートである。
【0156】図15(イ)は、系切替信号で、論理レベ
ル「0」で入力クロックaを選択していて、電圧制御発
振器の出力が入力クロックaに同期しており、この時、
系切替信号の論理レベルを「1」に遷移させて入力クロ
ックbへの同期に切り替えるものとする。
【0157】図13のカウンタ83及びカウンタ83a
は異なるカウント値でキャリーを出力するように設定さ
れている。従って、早くキャリーを出力するカウンタの
キャリーをK端子に受けるJ−Kフリップ・フロップが
出力する分周比切替信号の論理レベル「1」の時間は、
遅くキャリーを出力するカウンタのキャリーをK端子に
受けるJ−Kフリップ・フロップが出力する分周比切替
信号の論理レベル「1」の時間より短くなる。これが、
図15(ロ)の2つの分周比切替信号に示されている。
【0158】そして、例えば、2つの分周比切替信号の
論理レベルが「1、1」の時に図1の基準分周器2と出
力分周器4の分周比を1に設定し、2つの分周比切替信
号の論理レベルが「1、0」の時に基準分周器2と出力
分周器4の分周比を中間の分周比M1 に設定し、2つの
分周比切替信号の論理レベルが「0、0」の時に基準分
周器2と出力分周器4の分周比を最大の分周比M2 に設
定すれば、分周比の切替を2回に分けて行なうことがで
きる。
【0159】一旦分周比を設定した後の同期引き込みの
動作は、既に説明した動作と同じなので、分周比の切替
を2回行なっても同期引き込みの動作は基本的に変わら
ない。
【0160】一方、2つのカウンタが出力するキャリー
の論理和演算をして論理レベルを反転させると分周器リ
セット信号が得られ、この信号によって分周比を切り替
える度に全ての分周器のカウント値をリセットするの
で、初期の同期引き込みの後で分周比の切替を行なう際
に図1の電圧制御発振器7の出力の位相とセレクタ1の
出力の位相が食い違うことはない。
【0161】従って、分周比の切替を複数回行なうこと
も可能である。
【0162】ただ、図8に実測結果を示したように、1
回の分周比の切替によって初期の同期引き込みで十分に
高速に同期引き込みが行なわれるので、分周比の切替の
回数をあまり多くすることは、主として制御回路の回路
規模を大きくするので好ましくはない。
【0163】以上で、図1の構成を基本にする技術に関
する説明を終了する。
【0164】図16は、本発明の第二の実施の形態で、
制御回路によって基準分周器と出力分周器の分周比の切
替を行なうと共に、ループ・フィルタの特性を可変にす
る構成である。
【0165】図16において、1は入力クロックaと入
力クロックbの一方を選択するセレクタ、2はセレクタ
1の出力の周波数を1/Mに分周する基準分周器、3は
出力クロックの周波数を1/Lに分周する固定分周器、
4は固定分周器3の出力の周波数を1/Mに分周する出
力分周器、5は基準分周器2の出力の位相と出力分周器
4の出力の位相を比較して、位相差に応じた電圧を出力
する位相比較器、6aは位相比較器5の出力の直流分を
抽出すると共に、位相ロック・ループ回路の特性を制御
するループ・フィルタで、特性を可変にできるループ・
フィルタである。
【0166】7はループ・フィルタ6aの直流出力によ
って発振周波数を制御され、入力クロックに同期した出
力クロックを生成する電圧制御発振器、8は、系切替直
後は、分周比切替信号によって基準分周器2及び出力分
周器4の分周比を所定の値より小さく設定すると共に、
ループ・フィルタの特性を所定の特性からシフトさせ、
初期の同期引き込みが終了した時に分周器リセット信号
によって全ての分周器をリセットすると共に、ループ・
フィルタ6aの特性を所定の特性に切り替え、且つ、分
周比切替信号によって基準分周器2及び出力分周器4の
分周比を所定の値に切り替える制御回路である。
【0167】そして、ループ・フィルタ6aを除いて
は、図1の構成と同一の構成要素を適用することができ
る。
【0168】図17は、ループ・フィルタの特性を可変
にする構成例で、図3に示したラグ・リード型のループ
・フィルタに有限な増幅度を有する増幅器を付加する構
成において特性を可変にする構成を示している。
【0169】図17において、62−1と62−2の直
列接続で構成される抵抗62は図24の抵抗62に該当
する抵抗で、抵抗62−1の抵抗値と抵抗62−2の抵
抗値の和は図24の抵抗62の抵抗値に等しいものとす
る。
【0170】63は図24の抵抗63に該当する抵抗、
64は図24のコンデンサ64に該当するコンデンサ、
65は開いている時に抵抗62−1を回路中で活かし、
閉じると抵抗62−1をショートするアナログ・スイッ
チ、66は図24に示した基本的なラグ・リード型ルー
プ・フィルタに付加する、利得が有限な増幅器、67及
び68は増幅器66の出力を分圧する分圧器を構成する
抵抗で、抵抗68は2つの抵抗68−1及び68−2の
直列接続によって構成される。
【0171】65aは、閉じている時には抵抗68−2
をショートし、開いている時には抵抗68−2を回路中
で活かして、抵抗67及び抵抗68によって構成される
分圧回路の分圧比を切り替えるアナログ・スイッチであ
る。
【0172】アナログ・スイッチ65によって抵抗62
−1がショートされると、抵抗62−1と抵抗62−2
とで構成される抵抗の抵抗値が小さくなり、固有角周波
数ω n と減衰率ζが大きくなる。特に、図8に示した実
測結果には、減衰率が十分に大きい筈なのにリンギング
しながら同期引き込みが行なわれていることが示されて
いるので、系切替時に抵抗62−1をショートして減衰
率ζを更に大きくすると同期引き込み時のリンギングを
消滅させることができる。
【0173】又、アナログ・スイッチ65aによって、
系切替時には抵抗68−2を回路中で活かして図17の
構成の電圧利得を大きく設定し、初期の同期引き込みが
終了した時に抵抗68−2をショートして図17の構成
の電圧利得を所定の値に切り替えることによっても、初
期の同期引き込み時に減衰率ζを大きくできるので、同
期引き込み時のリンギングが消滅させることができる。
【0174】尚、増幅器66と分圧器によって構成され
る回路の利得を大きく変化させるためには、抵抗68−
2の抵抗値を抵抗68−1の抵抗値より大きく設定して
置けばよい。
【0175】図18は、ループ・フィルタの特性を変更
して初期の同期引き込みをさせる場合の同期引き込み特
性で、系切替時に図17の抵抗62−1をショートし、
初期の同期引き込みが終了した時に抵抗62−1を活か
すようにした時の同期引き込み特性である。
【0176】尚、図17のアナログ・スイッチ65aは
ショート状態にして、増幅器66と上記分圧器よりなる
回路の電圧利得を所定の値に設定している。又、当然、
初期の同期引き込みをさせる時には基準分周器と出力分
周器の分周比を所定の分周比より十分に小さく設定し、
初期の同期引き込み後に分周比を所内の値に切り替える
時には全ての分周器のカウント値のリセットを併せて行
なっている。
【0177】図18において、縦軸は電圧制御発振器の
出力の相対的な周波数、横軸は時間で、時間軸の単位は
2ms/目盛である。
【0178】図18に示す如く、系切替時に電圧制御発
振器の出力の周波数は一旦大きく変化するが、約2ms
経過した時にほとんどリンギングせずに一定の周波数に
収斂している。
【0179】そして、約2ms経過した後に、全ての分
周器のカウント値をリセットして、基準分周器と出力分
周器の分周比を所定の値に戻し、更に、図17の抵抗6
2−1をショートしていたアナログ・スイッチをオープ
ンにした結果、初期の同期引き込みの状態を保つことが
できている。
【0180】即ち、図8に示した同期引き込み特性より
更に高速な同期引き込み特性が得られている。
【0181】尚、図17に示した如き、ループ・フィル
タの電圧利得を可変にする方式によっても同様な結果を
得ることができる。
【0182】又、図23に示した完全積分型のループ・
フィルタにおいて、抵抗62を分割して、切替当初は抵
抗62の抵抗値を小さく設定し、初期の同期引き込み終
了後に抵抗62の抵抗値を元に戻しても、同様な結果を
得ることができる。
【0183】しかし、同じような実測結果の羅列になる
だけであるので、図示した上の説明は省略したい。
【0184】図19は、本発明の第三の実施の形態であ
る。
【0185】図19において、1は入力クロックaと入
力クロックbの一方を選択するセレクタ、2はセレクタ
1の出力の周波数を1/Mに分周する基準分周器、3は
出力クロックの周波数を1/Lに分周する固定分周器、
4は固定分周器3の出力の周波数を1/Mに分周する出
力分周器、5は基準分周器2の出力の位相と出力分周器
4の出力の位相を比較して、位相差に応じた電圧を出力
する位相比較器、6は位相比較器5の出力の直流分を抽
出すると共に、位相ロック・ループ回路の特性を制御す
るループ・フィルタ7はループ・フィルタ6の直流出力
によって発振周波数を制御され、入力クロックに同期し
た出力クロックを生成する電圧制御発振器、8bは、系
切替直後は、分周比切替信号によって基準分周器2及び
出力分周器4の分周比を所定の値より小さく設定し、初
期の同期引き込みが終了した時にループ・フィルタ6の
出力によって生成する分周器リセット信号によって全て
の分周器をリセットすると共に、ループ・フィルタ6の
出力によって生成する分周比切替信号によって基準分周
器2及び出力分周器4の分周比を所定の値に切り替える
制御回路である。
【0186】図20は、図19の構成における制御回路
の構成例(その1)である。
【0187】図20において、81は外部から供給され
る系切替信号を微分して、系切替信号の立ち上がりを検
出する微分回路で、系切替信号の立ち上がりも立ち下が
りも検出してパルスを出力することができる。
【0188】82は微分回路81が出力するパルスをJ
端子に受けて論理レベルを「1」に遷移するJ−Kフリ
ップ・フロップ、89は、図19のループ・フィルタ6
の出力を受けて、基準出力との比較をして、ループ・フ
ィルタの出力が基準出力より大きいか小さいかを検出す
る比較回路、90、90a及び90bは比較回路89の
出力をシフトするシフト・レジスタを構成するフリップ
・フロップ、91はフリップ・フロップ90、フリップ
・フロップ90a及びフリップ・フロップ90bの出力
の論理積演算を行なって、比較回路89の出力に対して
保護をかける論理積回路である。
【0189】そして、論理積回路91の出力をJ−Kフ
リップ・フロップ82のK端子に供給して、J−Kフリ
ップ・フロップ82の論理レベルを「0」に遷移させ
て、分周比切替信号とする。
【0190】又、81aはJ−Kフリップ・フロップの
出力の論理レベルが「0」に遷移することを検出するパ
ルスを生成して、分周器リセット信号として出力する微
分回路である。
【0191】即ち、例えば図2の構成の制御回路が予め
設定された時間のパルスを有する分周比切替信号を生成
するのに対して、図20の構成の制御回路は初期の同期
引き込みの状況を、図19のループ・フィルタ6の出力
が所定のレベル以下を保ったことを判定して分周比切替
信号を生成する。
【0192】従って、図20の構成の制御回路を用いる
図19の位相ロック・ループ回路は、初期の同期引き込
み特性の推移を予測することが困難でも、分周比切替信
号を簡単に生成して同期引き込み動作を制御することが
可能であるという利点がある。
【0193】具体的には、初期の同期引き込み特性の予
測がつきにくいために、試験調整して分周比切替信号の
パルス幅を設定する必要性が生ずることがあるが、図1
9の構成の位相ロック・ループ回路では初期の同期引き
込みが終了したことを回路が判断して分周比切替信号を
生成するので、試験調整が不要になるという利点が生ず
る。
【0194】その他は、図19の構成は図1の構成と同
様であるので、これ以上の説明は省略したい。
【0195】図21は、図19の構成における制御回路
の構成例(その2)である。
【0196】図21において、81は外部から供給され
る系切替信号を微分して、系切替信号の立ち上がりを検
出する微分回路で、系切替信号の立ち上がりも立ち下が
りも検出してパルスを出力することができる。
【0197】82は微分回路81が出力するパルスをJ
端子に受けて論理レベルを「1」に遷移するJ−Kフリ
ップ・フロップ、92は抵抗、93はコンデンサで、抵
抗92とコンデンサ93は不完全な平均値検出回路を構
成する。
【0198】89は、図19のループ・フィルタ6の出
力を受けて、基準電圧との比較をして、ループ・フィル
タの出力が基準電圧より小さくなることを検出する比較
回路、そして、比較回路89の出力をJ−Kフリップ・
フロップ82のK端子に供給して、J−Kフリップ・フ
ロップ82の論理レベルを「0」に遷移させて、分周比
切替信号とする。
【0199】又、81aはJ−Kフリップ・フロップの
出力の論理レベルが「0」に遷移することを検出するパ
ルスを生成して、分周器リセット信号として出力する微
分回路である。
【0200】即ち、図2の構成の制御回路が予め設定さ
れた時間のパルスを有する分周比切替信号を生成するの
に対して、図21の構成の制御回路は初期の同期引き込
みの状況を判定して分周比切替信号を生成する。
【0201】従って、初期の同期引き込み特性の予測が
つきにくくても、分周比切替信号を簡単に生成すること
ができるという利点がある。
【0202】具体的には、初期の同期引き込み特性の予
測がつきにくいために、試験調整して分周比切替信号の
パルス幅を設定する必要性が生ずることがあるが、図2
0の構成の位相ロック・ループ回路では初期の同期引き
込みが終了したことを回路が判断して分周比切替信号を
生成するので、試験調整が不要になるという利点が生ず
る。
【0203】ところで、「抵抗92とコンデンサ93は
不完全な平均値検出回路を構成する。」と記載したが、
これは次のような意味である。即ち、抵抗92とコンデ
ンサ93とによって決まる時定数が十分に大きいと、例
えば図8に示した同期引き込み特性のようにリンギング
する場合に、リンギング波形の平均値を保持することに
なるので、初期の同期引き込みが終了したことの検出が
遅れる。
【0204】これを避けるために、リンギングの周期の
オーダーの時定数にしておく(不完全な平均値回路にし
ておく。)ことによって、初期の同期引き込みが終了し
たことの検出が遅れるのを防止するという意味である。
【0205】その他は、図19の構成は図1の構成と同
様であるので、これ以上の説明は省略したい。
【0206】図22は、本発明の第四の実施の形態であ
る。
【0207】図22において、1は入力クロックaと入
力クロックbの一方を選択するセレクタ、2はセレクタ
1の出力の周波数を1/Mに分周する基準分周器、3は
出力クロックの周波数を1/Lに分周する固定分周器、
4は固定分周器3の出力の周波数を1/Mに分周する出
力分周器、5は基準分周器2の出力の位相と出力分周器
4の出力の位相を比較して、位相差に応じた電圧を出力
する位相比較器、6は位相比較器5の出力の直流分を抽
出すると共に、位相ロック・ループ回路の特性を制御す
るループ・フィルタ、7はループ・フィルタ6の直流出
力によって発振周波数を制御され、入力クロックに同期
した出力クロックを生成する電圧制御発振器、8bは、
系切替直後は、ループ・フィルタ6の出力から生成する
分周比切替信号によって基準分周器2及び出力分周器4
の分周比を所定の値より小さく設定すると共に、ループ
・フィルタを所定の特性とは異なる特性に設定し、初期
の同期引き込みが終了した時にループ・フィルタ6の出
力によって生成する分周器リセット信号によって全ての
分周器をリセットし、ループ・フィルタ6の出力によっ
て生成する分周比切替信号によって基準分周器2及び出
力分周器4の分周比を所定の値に戻すと共に、ループ・
フィルタ6を所定の特性に切り替える制御回路である。
【0208】即ち、図16の構成に用いられる制御回路
が予め設定された時間のパルスを有する分周比切替信号
を生成するのに対して、図21の構成に用いられる制御
回路は初期の同期引き込みの状況を判定して分周比切替
信号を生成する。
【0209】従って、初期の同期引き込み特性の予測が
つきにくくても、分周比切替信号を簡単に生成すること
ができるという利点がある。具体的には、初期の同期引
き込み特性の予測がつきにくいために、試験調整して分
周比切替信号のパルス幅を設定する必要性が生ずること
があるが、図22の構成の位相ロック・ループ回路では
初期の同期引き込みが終了したことを回路が判断して分
周比切替信号を生成するので、試験調整が不要になると
いう利点が生ずる。
【0210】その他は、図22の構成は図16の構成と
同様である。又、制御回路の構成は図20又は図21に
示したものと同じである。従って、これ以上の説明は省
略したい。
【0211】
【発明の効果】本発明の第一の手段によれば、位相ロッ
ク・ループ回路のループ利得は、固定分周器の分周比L
と出力分周器の分周比Mの積に反比例するので、系切替
直後においては位相ロック・ループ回路のループ利得が
大きくなる。
【0212】従って、系切替直後に分周比を小さく設定
することによって初期の同期引き込みに要する時間を短
縮することができる。
【0213】そして、初期の同期引き込みが終了した時
点で一旦全ての分周器をリセットすることによって、如
何なる場合にも、所定の分周比で動作する基準分周器と
出力分周器の出力の位相差を零にすることができるの
で、初期の同期引き込みの後に再引き込みを行なうこと
がなく、同期引き込み時間を短縮することが可能にな
る。
【0214】一方、初期の同期引き込みが終了した後に
は基準分周器と出力分周器の分周比を所定の値に切り替
えることによって、位相ロック・ループ回路のループ利
得を所定の値に切り替えるので、定常状態における位相
ロック・ループ回路の雑音特性を良好に保つことができ
る。
【0215】本発明の第二の手段によれば、初期の同期
引き込みを行なう間は位相ロック・ループ回路のループ
利得が大きく設定されており、ループ・フィルタの定数
を過渡時の動作に適した値に設定することができるの
で、初期の同期引き込み時間を短縮することができる。
【0216】そして、初期の同期引き込みが終了した時
点で一旦全ての分周器をリセットすることによって、如
何なる場合にも、所定の分周比で動作する基準分周器と
出力分周器の出力の位相差を零にすることができるの
で、初期の同期引き込みの後に再引き込みを行なうこと
がなく、同期引き込み時間を短縮することが可能にな
る。
【0217】一方、初期の同期引き込みが終了した後に
は基準分周器と出力分周器の分周比を所定の値に戻し、
ループ・フィルタの定数を所定の値に切り替えることに
よって、位相ロック・ループ回路のループ利得を所定の
値に切り替えるので、定常状態における位相ロック・ル
ープ回路の雑音特性を良好に保つことができる。
【0218】さらに、上記本発明の第一の手段及び本発
明の第二の手段において、分周比切替信号をループ・フ
ィルタの出力が所定のレベル以下になったことを検出し
て生成すれば、分周比切替信号のパルス幅の予測が困難
な場合にも容易に分周比切替信号を生成することができ
る。
【0219】そして、上記本発明によれば、特定の回路
を重複して持つ必要性が全くないので、位相ロック・ル
ープ回路の回路規模の肥大化を避けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一の実施の形態。
【図2】 図1の構成における制御回路の構成例(その
1)
【図3】 図1の構成における制御回路の構成例(その
2)
【図4】 図1の構成における基準分周器の原理的構
成。
【図5】 図1の構成の動作を説明するタイムチャー
ト。
【図6】 分周比切替時にリセットする理由を説明する
図(その1)。
【図7】 分周比切替時にリセットする理由を説明する
図(その2)。
【図8】 分周比切替時に分周器をリセットする場合の
同期引き込み特性。
【図9】 分周比固定での同期引き込み特性。
【図10】 分周比切替時に分周器をリセットしない場
合の同期引き込み特性。
【図11】 入力クロックが多数の場合の図1の構成の
変形。
【図12】 図11の構成における制御回路の構成例。
【図13】 分周比の切替を複数回行なう場合の制御回
路の構成例。
【図14】 分周比の切替を複数回行なう場合の基準分
周器の構成例。
【図15】 分周比の切替を複数回行なう場合の動作を
説明するタイムチャート。
【図16】 本発明の第二の実施の形態。
【図17】 ループ・フィルタの特性を可変にする構成
例。
【図18】 ループ・フィルタの特性を変更して初期の
同期引き込みをさせる場合の同期引き込み特性。
【図19】 本発明の第三の実施の形態。
【図20】 図19の構成における制御回路の構成例
(その1)。
【図21】 図19の構成における制御回路の構成例
(その2)。
【図22】 本発明の第四の実施の形態。
【図23】 ループ・フィルタの例(その1)。
【図24】 ループ・フィルタの例(その2)。
【図25】 従来の高速同期が可能な位相ロック・ルー
プ回路の例。
【符号の説明】
1 セレクタ 1a セレクタ 2 基準分周器 3 固定分周器 4 出力分周器 5 位相比較器 6 ループ・フィルタ(ループフィルタ) 6a ループ・フィルタ(ループフィルタ) 7 電圧制御発振器(VCO) 8 制御回路 8a 制御回路 8b 制御回路 21 カウンタ 22 セレクタ 22a セレクタ 61 演算増幅器 62 抵抗 62−1 抵抗 62−2 抵抗 63 抵抗 64 コンデンサ 65 アナログ・スイッチ 65a アナログ・スイッチ 66 増幅器 67 抵抗 68 抵抗 68−1 抵抗 68−2 抵抗 81 微分回路 81a 微分回路 82 J−Kフリップ・フロップ 82a J−Kフリップ・フロップ 83 カウンタ 83a カウンタ 84 インバータ 85 モノ・ステーブル・マルチ・バイブレータ 86 抵抗 87 コンデンサ 88 論理和回路 88a 論理和回路 89 比較回路 90 フリップ・フロップ 90a フリップ・フロップ 90b フリップ・フロップ 91 論理積回路 92 抵抗 93 コンデンサ 101 セレクタ 101a セレクタ 102 位相比較器 102a 位相比較器 103 低域ろ波器(LPF) 103a 低域ろ波器(LPF) 104 直流増幅器 104a 直流増幅器 105 差動増幅器 106 スイッチ 107 加算回路 108 ループ・フィルタ 109 電圧制御発振器(VCO)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5J106 AA04 BB02 BB03 BB04 BB06 BB08 BB09 BB10 CC01 CC21 CC41 CC52 CC53 DD03 DD09 DD43 DD48 EE08 FF01 FF06 GG09 HH09 HH10 KK03 KK25 KK27 KK38 KK39

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の入力クロックから選択された入力
    クロックを分周する基準分周器と、出力クロックを分周
    する、固定分周器及び該基準分周器と同じ分周比を持つ
    出力分周器を備え、 基準分周器と出力クロックを分周する二の分周器の出力
    の位相を比較し、双方の位相差に応ずる信号からループ
    ・フィルタが抽出する直流分によって電圧制御発振器の
    発振周波数を制御して、選択された入力クロックに同期
    した出力クロックを生成する位相ロック・ループ回路に
    おいて、 入力クロックの切替直後は該基準分周器及び該出力分周
    器の分周比を所定の分周比より小さく設定して同期引き
    込みを行ない、 設定した分周比において同期引き込みが行なわれた後
    に、一旦全ての分周器をリセットしてから該基準分周器
    及び該出力分周器の分周比を所定の値に切り替えること
    を特徴とする位相ロック・ループ回路。
  2. 【請求項2】 複数の入力クロックから選択された入力
    クロックを分周する基準分周器と、出力クロックを分周
    する、固定分周器及び該基準分周器と同じ分周比を持つ
    出力分周器を備え、 基準分周器と出力クロックを分周する二の分周器の出力
    の位相を比較し、双方の位相差に応ずる信号からループ
    ・フィルタが抽出する直流分によって電圧制御発振器の
    発振周波数を制御して、選択された入力クロックに同期
    した出力クロックを生成する位相ロック・ループ回路に
    おいて、 入力クロックの切替直後は該基準分周器及び該出力分周
    器の分周比を所定の分周比より小さく設定すると共に、
    該ループ・フィルタを所定の特性とは異なる特性に設定
    して同期引き込みを行ない、 設定した分周比と設定したループ・フィルタの特性にお
    いて同期引き込みが行なわれた後に、一旦全ての分周器
    をリセットしてから該基準分周器及び該出力分周器の分
    周比を所定の値に切り替えると共に、該ループ・フィル
    タの特性を所定の特性に切り替えることを特徴とする位
    相ロック・ループ回路。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の位相ロック・ループ回
    路において、上記基準分周器と上記出力分周器の分周比
    を切り替える信号を、上記ループ・フィルタの出力が所
    定のレベルになったことを検出して生成することを特徴
    とする位相ロック・ループ回路。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の位相ロック・ループ回
    路において、上記基準分周器と上記出力分周器の分周比
    及び上記ループ・フィルタの特性を切り替える信号を、
    上記ループ・フィルタの出力が所定のレベルになったこ
    とを検出して生成することを特徴とする位相ロック・ル
    ープ回路。
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