JP2001088967A - 用紙分離装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数種類の用紙の分離に適する用紙分離装置
を得る。 【解決手段】 用紙Ｓが積載される用紙台３を備え、用
紙台３に対向する位置に給紙ローラ４が配設され、付勢
部材５により用紙台３をこの用紙台３上に積載された用
紙Ｓの最上位紙Ｓ１が給紙ローラ４に圧接するように付
勢し、複数種類備える摩擦係数が異なる分離パッド８，
９のいずれか一方を、分離パッド選択機構１７によっ
て、用紙台３に積載された用紙Ｓの給紙方向下流側端部
の下流側で給紙ローラ４により給紙方向に繰り出された
用紙Ｓの給紙方向下流側端部が突き当てられる突き当て
位置に選択的に位置させる。これにより、用紙Ｓの種類
に合わせて分離パッド８又は９を選択でき、したがっ
て、複数種類の用紙Ｓの分離に適する用紙分離装置１と
することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、複写機やプリン
タ、ファクシミリに備えられて用紙を分離給紙する用紙
分離装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、複写機やプリンタ、ファクシミリ
に備えられて用紙を分離給紙する用紙分離装置として
は、用紙が積載される板状の用紙台を備え、この用紙台
に対向する位置に給紙ローラが配設され、スプリングな
どの付勢部材により用紙台に積載された用紙の最上位紙
が給紙ローラに圧接する方向へ用紙台を付勢するものが
ある。このような用紙分離装置は、繰り出された用紙の
先端が突き当てられる分離パッドを備えることがあり、
そのような分離パッドは、一般的に、一種類が固定的に
設けられている。

【０００３】このような用紙分離装置では、給紙ローラ
が回転することにより、最上位紙が給紙方向に繰り出さ
れ、最上位紙とともに繰り出された下位紙は、分離パッ
ドで塞き止められ、分離された最上位紙のみが給紙され
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】分離パッドは、よく用
いられる種類の用紙の分離に適する摩擦係数のものが用
いられる。しかし、それ以外の用紙の種類によっては、
分離パッドの摩擦係数が適さない場合があり、その場合
には、最上位紙と下位紙との分離がうまく行かずに、最
上位紙とともに下位紙も重送されてしまう可能性があ
る。

【０００５】本発明は、複数種類の用紙の分離に適する
用紙分離装置を得ることを目的とする。

【０００６】また本発明は、用紙の種類に応じて分離パ
ッドを選択可能にすることを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の発明の用
紙分離装置は、用紙が積載される変位自在の用紙台と、
前記用紙台に対向させて配設された給紙ローラと、前記
用紙台をこの用紙台上に積載された用紙の最上位紙が前
記給紙ローラに圧接するように付勢する付勢部材と、前
記用紙台に積載された用紙の給紙方向下流側端部の下流
側で前記給紙ローラにより給紙方向に繰り出された用紙
の給紙方向下流側端部が突き当てられる突き当て位置に
選択的に位置付けられる複数種類の摩擦係数が異なる分
離パッドと、前記分離パッドのうちのいずれか一つを前
記突き当て位置に選択的に位置させる分離パッド選択機
構とを備える。

【０００８】したがって、分離パッド選択機構によっ
て、用紙の先端が突き当てられる位置に位置する分離パ
ッドを変更できる。

【０００９】請求項２記載の発明は、請求項１記載の用
紙分離装置であって、前記分離パッド選択機構は、軸方
向を前記用紙幅方向に平行にして前記用紙台に前記軸回
りに回転自在に取り付けられたシャフトと、前記シャフ
トに設けられていて外周面に前記分離パッドが取り付け
られた柱状部材と、前記シャフトの一端に取り付けられ
ていて前記柱状部材をその軸周りに回動させる際に力を
加える部分であるレバーと、前記レバーと前記用紙台と
の間に設けられて凹凸形状の嵌合によって前記柱状部材
の回転方向の位置を位置決めする嵌合構造とを備える。

【００１０】したがって、請求項１記載の分離パッド選
択機構を実現できる。

【００１１】

【発明の実施の形態】本発明の用紙分離装置の実施の一
形態について、図面に基づいて説明する。まず、図１
は、本実施の形態の用紙分離装置１の構造を概略的に示
す縦断面図である。こういった型の用紙分離装置１は、
例えば、複数枚の用紙が綴られた帳票や単票などを印字
装置へ給紙するのに用いられるもので、ストックしてお
く用紙Ｓの枚数が比較的少ない場合に適した型である。

【００１２】用紙分離装置１は、上面が開放された箱型
のトレイ２内に、用紙Ｓが略水平に積載される板状の用
紙台３を備えている。用紙台３上に積載された用紙Ｓの
給紙方向下流側端部に対向する位置には、給紙ローラ４
が配設されている。給紙ローラ４は、図示しない駆動源
によって回転駆動される。この給紙ローラ４に、用紙台
３上の用紙Ｓの最上位紙Ｓ１が圧接する方向へ、用紙台
３を付勢する付勢部材であるスプリング５が設けられて
いる。

【００１３】用紙台３の給紙ローラ４が対向する位置よ
りも下流側には、角穴６が形成されており、この角穴６
からは、柱状部材である円柱形の太軸部７に取り付けら
れた分離パッド８，９のいずれか一方が突出する。ここ
で、角穴６内の分離パッド８又は９が位置する位置が、
突き当て位置である。分離パッド８，９は、給紙する用
紙Ｓの種類によって、適する方が選択されて用いられ
る。

【００１４】図２に、分離パッド８，９が取り付けられ
た太軸部７の取付構造の一例を示す。太軸部７は、用紙
台３の両側部の側板３ａに形成された貫通孔１０を貫通
するシャフト１１の略中央に取り付けられている。太軸
部７とシャフト１１とは同心である。貫通孔１０を貫通
したシャフト１１の一端には、レバー１２が取り付けら
れている。

【００１５】レバー１２は、シャフト１１の一端を被う
キャップ部１３と、このキャップ部１３の半径方向に延
出するレバー部１４とを有している。レバー部１４は弾
性を有する材料で形成されており、レバー部１４の側板
３ａ側の面には、突起１５が形成されている。そして、
側板３ａの貫通孔１０を挟んで対向する二箇所には、突
起１５が弾発的に嵌まり込む位置決め穴１６が形成され
ている。ここで、突起１５と位置決め穴１６とで、嵌合
構造が構成されている。

【００１６】突起１５がいずれかの位置決め穴１６に嵌
まり込むことによってレバー１２の回動位置が決定さ
れ、レバー１２の回動位置に応じて、角穴６から突出す
る分離パッドが分離パッド８又は分離パッド９に決定さ
れる。ここで、太軸部７と、シャフト１１と、レバー１
２と、位置決め穴１６とで、分離パッド選択機構１７が
構成されている。

【００１７】このような構成において、用紙Ｓは用紙台
３上に積載されて、用紙台３がスプリング５で付勢され
ることによって最上位紙Ｓ１が給紙ローラ４に圧接され
る。この状態で給紙ローラ４が図１における反時計回り
方向に回転駆動されることによって、最上位紙Ｓ１が略
水平方向へ繰り出される。最上位紙Ｓ１は、積載状態で
は下位紙の積み上げ厚さ分だけ用紙台３の板面から離れ
ているが、繰り出されると用紙台３の板面上へ垂れ下が
り、分離パッド８又は９と摺動しながら給紙方向下流側
へ移動する。

【００１８】最上位紙Ｓ１が繰り出される際、繰り出さ
れる最上位紙Ｓ１との間の摩擦力によって、最上位紙Ｓ
１とともに下位紙が給紙方向下流側へ移動する場合があ
る。そのような場合でも、繰り出された用紙Ｓは用紙台
３の板面上へ垂れ下がることにより、角穴６から突出し
た分離パッド８又は９に突き当たり、最上位紙Ｓ１が分
離パッド８又は９と摺動しながら給紙方向下流側へ移動
し、下位紙が分離パッド８又９で押し留められることに
よって、最上位紙Ｓ１と下位紙とが分離される。

【００１９】分離パッド８，９は、用紙Ｓ間の摩擦力に
応じて、適する摩擦係数のものが選択される。分離パッ
ド８，９の変更は、レバー１２のレバー部１４に形成さ
れた突起１５を他方の位置決め穴１６に嵌合させること
によって行われる。

【００２０】分離パッド８，９を変更する際には、レバ
ー１２のキャップ部１３を摘んで回転させる。レバー１
２を回転させると、回転に従って、レバー部１４の弾性
によって突起１５が一方の位置決め穴１６から弾発的に
脱し、他方の位置決め穴１６に弾発的に嵌まり込む。

【００２１】本実施の形態によれば、一つの用紙分離装
置に複数の分離パッドを備えることができ、また、分離
パッドの変更を容易に行うことができる。

【００２２】なお、本実施の形態では、分離パッドを二
種類にしているが、実施にあたっては、三種類以上でも
よい。また、本実施の形態では、太軸部を円柱型に形成
しているが、実施にあたっては、角錐型に形成してもよ
い

【００２３】

【発明の効果】請求項１記載の発明によれば、複数種類
ある分離パッドの中から用紙の種類に適する分離パッド
を選択して用いることができ、用紙の種類に合わせて分
離パッドを変更できるので、この用紙分離装置の用紙分
離性能を向上させることができる。

【００２４】請求項２記載の発明によれば、請求項１記
載の分離パッド選択機構を実現できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の用紙分離装置の実施の一形態の概略的
構造を示す縦断面図である。

【図２】分離パッド選択機構の構造を示す用紙台の斜視
図である。

【符号の説明】

１ 用紙分離装置 ３ 用紙台 ４ 給紙ローラ ５ 付勢部材 ７ 柱状部材 ８，９ 分離パッド １１ シャフト １２ レバー １５，１６ 嵌合構造 １７ 分離パッド選択機構 Ｓ 用紙 Ｓ１ 最上位紙

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 用紙が積載される変位自在の用紙台と、 前記用紙台に対向させて配設された給紙ローラと、 前記用紙台をこの用紙台上に積載された用紙の最上位紙
   が前記給紙ローラに圧接するように付勢する付勢部材
   と、 前記用紙台に積載された用紙の給紙方向下流側端部の下
   流側で前記給紙ローラにより給紙方向に繰り出された用
   紙の給紙方向下流側端部が突き当てられる突き当て位置
   に選択的に位置付けられる複数種類の摩擦係数が異なる
   分離パッドと、 前記分離パッドのうちのいずれか一方を前記突き当て位
   置に選択的に位置させる分離パッド選択機構と、を備え
   る用紙分離装置。
2. 【請求項２】 前記分離パッド選択機構は、 軸方向を前記用紙幅方向に平行にして前記用紙台に前記
   軸回りに回転自在に取り付けられたシャフトと、 前記シャフトに設けられていて外周面に前記分離パッド
   が取り付けられた柱状部材と、 前記シャフトの一端に取り付けられていて前記柱状部材
   をその軸周りに回動させる際に力を加える部分であるレ
   バーと、 前記レバーと前記用紙台との間に設けられて凹凸形状の
   嵌合によって前記柱状部材の回転方向の位置を位置決め
   する嵌合構造と、を備える請求項１記載の用紙分離装
   置。