JP2001083739A - 静電画像用トナー - Google Patents

静電画像用トナー

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JP2001083739A
JP2001083739A JP26173699A JP26173699A JP2001083739A JP 2001083739 A JP2001083739 A JP 2001083739A JP 26173699 A JP26173699 A JP 26173699A JP 26173699 A JP26173699 A JP 26173699A JP 2001083739 A JP2001083739 A JP 2001083739A
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acid
electrostatic image
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JP26173699A
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Masahiro Kurokawa
正弘 黒川
Tsuyoshi Ikeda
剛志 池田
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Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
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Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加水分解性と生分解性を有する樹脂を用いた
静電画像用トナーを提供する。 【解決手段】 (1)オキシ酸単位、ジオール単位、ジ
カルボン酸単位及び環状エステル単位からなる群より選
ばれる少なくとも1種の単位を構造単位として含む脂肪
族ポリエステル、又は(2)オキシ酸単位、ジオール単
位、ジカルボン酸単位及び環状エステル単位からなる群
より選ばれる少なくとも1種の単位と多価シアナート単
位とを構造単位として含む脂肪族ポリエステルと、架橋
剤とを含有する静電画像用トナー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加水分解性かつ生
分解性を有するバインダー樹脂を主成分とする、電子写
真法、静電写真法、静電記録法等において形成する静電
画像を現像するために使用する静電画像用トナーに関す
る。
【0002】
【従来の技術】環境問題、特に、森林資源保護、地球温
暖化の抑制という環境保護及び廃棄物処理の両方の見地
から世界的に古紙の再利用を促進する動きが盛んであ
る。古紙の利用を促進する方法としては、再生紙に於け
る脱墨パルプ配合率の向上、上質紙、情報産業用紙に対
する脱墨パルプ配合方法の検討などがある。このために
は、新聞、雑誌等から発生する古紙から得られた脱墨パ
ルプについて、白色度の向上、脱インキ率の向上、除塵
率の向上を図る必要がある。一方、電子写真方式を用い
た複写機及びプリンターが広く普及したため、使用済み
複写紙から脱墨パルプを得ようとする試みも提案されて
いる。しかし、複写紙では着色剤と接着樹脂を主成分と
するトナーが紙の表面に強固に固着しているため、従来
の脱墨処理法では高品質の脱墨パルプを得ることは困難
であった。例えば、特公昭63−32180号公報には
スチレン系樹脂を用いたトナーが紹介されたが、このも
のは加水分解性も生分解性も全く示さない。このような
観点から、生分解性を有し、アルカリ加水分解において
効率よく分解され、紙のリサイクルにも有用であるとし
て、ポリヒドロキシカルボン酸を中心とする脂肪族ポリ
エステルを主成分とするトナーが提案されいる。例え
ば、特開平4−179967号公報には特定のポリエス
テル系の生分解性樹脂を含有するトナーを提案している
が、吸湿性が大きく、アルカリに対して不溶であった。
そこで、特開平7−120975号公報では乳酸ホモポ
リマーをトナー化する方法が開示された。その代表とし
て開環重合法により得られたポリ乳酸が挙げられてい
る。しかし、ポリ乳酸をそのままトナーにした場合、ト
ナーの保存安定性(耐ブロッキング性)、耐オフセット
性に問題があり、未だ実用化に到っていない。
【0003】また、静電画像用トナーは速やかに定着
し、そしてトナーが定着ローラー表面に転移して、以後
定着行程を通過する転写剤をローラー上のトナーによっ
て汚すオフセット現象を発生しないことが必要である。
さらに、トナーは保存時あるいは運搬時にブロッキング
するようなことがあってはならない。これらの性能をす
べて満足するバインダー樹脂を設計することは極めて困
難であり、特に定着性と耐オフセット性、耐ブロッキン
グ性は相反する性能であるため両者の性能を両立すると
ことは極めて難しい。そこで、バインダー樹脂として使
用する重合体の分子量及び分子量分布について多くの提
案がなされている。例えば、特公昭59−107360
号公報には数平均分子量が1,000〜4,000の低
温融解、高流動性樹脂を50〜95重量%含有するトナ
ーが提案されているが、耐オフセット性、耐ブロッキン
グ性になお問題を残している。特公昭63−32180
号公報には分子量1,000〜80,000及び10
0,000〜200,0000のそれぞれの領域に少な
くとも1つの極大値を持つスチレン共重合体バインダー
樹脂を使用することが提案されている。しかしながら、
上記方法によるトナーは、転写材への定着性、特に定着
強度と耐ブロッキング性の両立に於いて未だ満足のいく
結果が得られておらず、アルカリ加水分解性もほとんど
期待できない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、トナ
ーに必要な諸特性を有することは勿論、その主成分であ
るバインダー樹脂が、従来実施されているアルカリを使
用した複写紙の脱墨プロセスを容易にするための加水分
解性を有し、かつその加水分解物が容易に自然界で分解
するための生分解性を有する静電画像用トナーを提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、鋭意検討の
結果、特定の脂肪族ポリエステルと架橋剤とを含有する
静電画像用トナーが、トナーとしての諸特性を満足する
ことは勿論、従来実施されているアルカリを使用した脱
墨プロセスでの脱墨を容易にすることで使用済み複写紙
の再利用を促進し、かつ廃トナーによる環境汚染を克服
できることを見出し本発明を達成した。即ち、本発明
は、(1)オキシ酸単位、ジオール単位、ジカルボン酸
単位及び環状エステル単位からなる群より選ばれる少な
くとも1種の単位を構造単位として含む脂肪族ポリエス
テルと架橋剤とを含有する静電画像用トナー、及び
(2)オキシ酸単位、ジオール単位、ジカルボン酸単位
及び環状エステル単位からなる群より選ばれる少なくと
も1種の単位と多価シアナート単位とを構造単位として
含む脂肪族ポリエステルと、架橋剤とを含有する静電画
像用トナーに関する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の静電画像用トナーは、脂
肪族ポリエステル及び架橋剤を構成成分として含む。本
発明の静電画像用トナーに用いられる脂肪族ポリエステ
ルには、オキシ酸、ジオール、ジカルボン酸及び環状エ
ステルを縮合又は開環付加して得られるポリエステル構
造のみを有する脂肪族ポリエステルと、ポリエステル構
造の他にポリエステル構造間を結び付ける架橋構造も有
する脂肪族ポリエステルがある。即ち本発明の静電画像
用トナーに用いられる脂肪族ポリエステルには、(1)
オキシ酸単位、ジオール単位、ジカルボン酸単位及び環
状エステル単位からなる群より選ばれる少なくとも1種
の単位を構造単位として含む脂肪族ポリエステルと、
(2)オキシ酸単位、ジオール単位、ジカルボン酸単位
及び環状エステル単位からなる群より選ばれる少なくと
も1種の単位と多価シアナート単位とを構造単位として
含む脂肪族ポリエステルがある。これらの脂肪族ポリエ
ステルは何れも加水分解性と生分解性を有する。
【0007】本発明でいう構造単位とはポリマー中に含
まれる各構成成分であり、ポリマーを構成する各成分の
残基を意味する。すなわち、オキシ酸単位とはオキシ酸
に由来するオキシ酸残基を、ジオール単位とはジオール
に由来するジオール残基を、ジカルボン酸単位とはジカ
ルボン酸に由来するジカルボン酸残基を、環状エステル
単位とは環状エステルに由来するオキシ酸残基を、多価
シアナート単位とは多価シアナートに由来する多価シア
ナート残基を意味する。
【0008】次に、脂肪族ポリエステルの構成成分につ
いて述べる。脂肪族ポリエステル中のオキシ酸単位とし
ては、乳酸、リンゴ酸、グリコール酸、ヒドロキシ酪
酸、ヒドロキシ吉草酸、ヒドロキシカプロン酸等、及び
そのメチル、エチルエステル由来のものが例示できる。
【0009】脂肪族ポリエステル中のジオール単位とし
ては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ト
リメチレングリコール、ブチレングリコール、ペンタン
ジオール、ヘキサメチレングリコール、オクタンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノ
ール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコー
ル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、ジブタンジオール、ポリテトラメチレングリコー
ル、水添ビスフェノールA由来のものが例示できる。
【0010】脂肪族ポリエステル中のジカルボン酸単位
としては、シュウ酸、琥珀酸、メチル琥珀酸、アジピン
酸、メチルアジピン酸、グルタル酸、ピメリン酸、スベ
リン酸、メチルグルタル酸、アゼライン酸、セバシン
酸、ブラシル酸、ドデカンジカルボン酸、シクロヘキサ
ンジカルボン酸、ダイマー酸、マレイン酸、フマル酸、
及びそのメチル、エチルエステル由来のものが例示でき
る。
【0011】脂肪族ポリエステル中の環状エステル単位
としては、グリコリド、L−ラクチド、D−ラクチド、
DL−ラクチド、メソ−ラクチド、テトラメチルグリコ
リド、γ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン、γ−
ウンデカラクトン、β−メチル−δ−バレロラクトン、
エナントラクトン(7−ヒドロキシヘプタン酸ラクト
ン)由来のものが例示できる。
【0012】脂肪族ポリエステル中の多価シアナート単
位としては、1,3,5−トリシアナトベンゼン、1,
3−、1,4−、1,6−、1,8−、2,6−又は
2,7−ジシアナトナフタレン、4,4−ジシアナトビ
フェニル、ビス(4−シアナトフェニル)メタン、2,
2−ビス(4−シアナトフェニル)プロパン( 簡易名;
ビスフェノールAジシアナート) 、ビス(3,5−ジメ
チル−4−シアナトフェニル)メタン(簡易名;ビスフ
ェノールFジシアナート)、ヘキサフルオロビスフェノ
ールAジシアナート、ビスフェノールEジシアナート、
ビスフェノールMジシアナート、フェノールノボラック
樹脂のポリシアナート化合物、ジシクロペンタジエンビ
スフェノールジシアナート由来のものが例示できる。
【0013】本発明で使用する脂肪族ポリエステルは、
上記の脂肪族オキシ酸、脂肪族ジオール、脂肪族ジカル
ボン酸、脂肪族環状エステルから合成される。これらの
脂肪族化合物の中、分岐鎖を有するものを用いた場合、
粘着性に優れた脂肪族ポリエステルを得ることが出来
る。また、脂肪族ジオール成分としてポリアルキレング
リコールを用いた場合、剛性に優れた脂肪族ポリエステ
ルを得ることが出来る。それ故、用途の要求特性に応じ
て、これらを適宜選択して用いる。
【0014】本発明で使用する多価シアナートは低毒性
で、皮膚刺激性が無く、変異原性も認められておらず、
加水分解及び活性汚泥処理する際、安全に処理できると
いう大きな特徴を有する。更に、多価シアナートは本発
明で使用する脂肪族ポリエステル末端の水酸基又はカル
ボキシル基のどちらとも反応、結合する性質を有するた
め、脂肪族ポリエステルを設計、合成するための選択肢
及び自由度が大きいと言う特徴を有する。
【0015】本発明で使用する脂肪族ポリエステルの
中、多価シアナート単位を有する脂肪族ポリエステル
は、例えば、オキシ酸、ジオール、ジカルボン酸、及び
環状エステルからなる群より選ばれた少なくとも1種の
単量体を縮合及び/又は開環付加させて得られたオリゴ
マーを多価シアナートにより架橋、高分子量化して製造
される。また、例えば、オキシ酸、ジオール及びジカル
ボン酸からなる群より選ばれた少なくとも1種の単量体
と多価シアナートとの反応物を、更にオキシ酸、ジオー
ル、ジカルボン酸、及び環状エステルからなる群より選
ばれる少なくとも1種の単量体と縮合及び/又は開環付
加させて製造される。
【0016】本発明で使用する多価シアナートの添加量
はオキシ酸、ジオール、ジカルボン酸、環状エステルよ
り合成した脂肪族ポリエステルの分子量と、その後多価
シアナートにより架橋した所望の脂肪族ポリエステルの
分子量とを考慮して決められる。一般的には、オキシ
酸、ジオール、ジカルボン酸、環状エステルより得られ
た脂肪族ポリエステルに対して0.1〜60重量部、好
ましくは0.5〜50重量部、更に好ましくは1〜40
重量部である。60重量部を越えるとゲル化したり、所
望の塗料として樹脂物性が得られにくくなる。
【0017】本発明で使用する脂肪族ポリエステルの重
量平均分子量は通常200〜20,000、好ましくは
300〜10, 000である。本発明で使用する脂肪族
ポリエステルの酸価は通常3〜300mgKOH/g、
好ましくは5〜200mgKOH/gである。酸価が3
mgKOH/gより小さいと十分な架橋構造を作ること
ができず強靱性に劣り、300mgKOH/gより大き
いと架橋反応が行き過ぎ得られる塗膜は硬くて脆いもの
になるか、吸湿性が大きくなり耐ブロッキング性に劣る
ようになる。本発明で使用する脂肪族ポリエステルの水
酸基価は通常3〜300mgKOH/g、好ましくは5
〜200mgKOH/gである。水酸基価が3mgKO
H/gより小さいと十分な架橋構造を作ることができず
強靱性に劣り、300mgKOH/gより大きいと架橋
反応が行き過ぎ得られる塗膜は硬くて脆いものとなか、
吸湿性が大きくなり耐ブロッキング性に劣る。
【0018】本発明の静電画像用トナーは架橋剤を含有
する。静電画像用トナーの成分として多価シアナート単
位を含まない脂肪族ポリエステルを用いる場合には、架
橋剤として多価シアナート、好ましくは分子中に少なく
とも2個以上のシアナト基を有する多価シアナートを用
いる。塗料組成物の成分として多価シアナート単位を含
む脂肪族ポリエステルを用いる場合には、架橋剤として
多価シアナート、多価イソシアナート、多価エポキシ化
合物、多価カーボネート化合物、二塩基酸無水物、メラ
ミンホルムアミド樹脂等、その中で好ましくは分子中に
少なくとも2個以上のシアナト基を有する多価シアナー
トを用いる。
【0019】本発明の静電画像用トナーを構成する脂肪
族ポリエステルは、アルカリ性の条件下において容易に
加水分解して溶解し、紙及びパルプだけを回収すること
ができると言う特徴を持ち、アルカリ水溶液中に溶け出
たジカルボン酸、オキシ酸、ジオール、シアン酸エステ
ル残基等は全て生分解性を有し、回収作業においても環
境に蓄積することなく、衛生的にも優れた特徴を有す
る。なお本発明の静電画像用トナーを構成する脂肪族ポ
リエステルは、アルカリ水溶液中では容易に加水分解す
るが、中性の水の中では安定である。
【0020】又、脂肪族ポリエステルと架橋剤との架橋
反応に公知の触媒を使用することができる。過酸化ベン
ゾイル等の有機環化物、アゾビスイソブチロニトリル等
のアゾ系化合物、イミダゾール類、第3級アミン、フェ
ノール類、ナフテン酸亜鉛等の有機金属、塩化錫等の無
機金属類が挙げられる。これら触媒の中で有機金属塩や
酸化ジブチル錫、酸化ジオクチル錫、その他アルキル
錫、酸化アルキル錫などが好適に使用される。これら触
媒の使用量は脂肪族ポリエステルに対して通常、数%程
度の量で使用される。
【0021】本発明の加水分解性かつ生分解性を有する
静電画像用トナーには、その使用目的に応じて種々の着
色剤及び添加剤を必要に応じて添加される。着色剤とし
ては、カーボンブラック、アニリンブルー、アルコイル
ブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、キノ
リンイエロー、メチレンブルー、フタロシアニンブル
ー、マラカイトグリーン、ローズベンガル、マグネタイ
ト等が挙げられる。着色剤の使用量は脂肪族ポリエステ
ルに対して通常、1〜15%程度の量である。添加剤と
しては、例えばコロイド状シリカ、ステアリン酸亜鉛、
ステアリン酸アミド、メチレンビスステアロアミド、磁
性粉、及び従来公知の帯電調整剤等を使用することがで
きる。本発明の静電画像用トナー中の脂肪族ポリエステ
ル、架橋剤及び添加剤の重量比率は、20〜90:1〜
40:1〜70である。さらに、トナー製造に際しては
上記の樹脂及びその他配合物をヘンシェルミキサー等で
予備混練し、得られる塊を粉砕、分級して静電画像用ト
ナーに供することができる。
【0022】
【実施例】以下に実施例および比較例により、本発明を
更に具体的に説明するが、これらの例に限定されるもの
ではない。 実施例1 乳酸メチル208g、アジピン酸292gとエチレング
リコール124gおよびオクタン酸錫0.5gとを攪拌
機と減圧ラインを備え付けた1L SUS反応容器に仕
込み、室温から170℃に昇温、圧力を大気圧から10
0mmHgまで減圧して、無色透明の樹脂を得た(これ
をA樹脂という)。水酸基価70mgKOH/gで、酸
価は48mgKOH/gであった。A樹脂100gに架
橋剤として2,2−ビス(4−シアナトフェニル)プロ
パン(簡易名;ビスフェノールAジシアナート)47g
とジブチル錫ジラウレート0.1g、カーボンブラック
#44(三菱化学(株)製)9g、帯電調節剤ボントロ
ンS−34(オリエント化学(株)製)1g、ワックス
(三洋化成(株)製、商品名ビスコール550P)2g
をヘンシェルミキサーにて粉末混合し、ブスコニーダを
用いて混練押出した。得られた樹脂組成物を1mm程度
に粗粉砕した後、ジェットミル(日本ニューマチック社
製)で微粉砕し、気流分級機にて分級を行い平均粒径1
0μmの静電画像用トナーAを得た。
【0023】実施例2 琥珀酸236g、ネオペンチルグリコール208gとカ
プロラクトン228gおよび酸化ジブチル錫0.5gと
を実施例1と同様の装置に仕込み、室温から170℃に
昇温、圧力を大気圧から100mmHgまで減圧して、
無色透明の樹脂を得た(これをB樹脂という)。水酸基
価37mgKOH/gで、酸価は40mgKOH/gで
あった。B樹脂100g、架橋剤としてビス(3,5−
ジメチル−4−シアナトフェニル)メタン(簡易名;ビ
スフェノールFジシアナート)27gおよびナフテン酸
亜鉛0.5gを加え、カーボンブラック#30(三菱化
学(株)製)6g、帯電調節剤ボントロンN−04(オ
リエント化学(株)製)2g、ポリアルキレンワックス
(三洋化成(株)製)3gをヘンシェルミキサーにて混
合し、ブスコニーダを用いて混練押出した。得られた樹
脂組成物を1mm程度に粗粉砕した後、実施例1と同様
に粉砕分級を行い平均粒径10μmの静電画像用トナー
Bを得た。
【0024】実施例3 ヒドロキシイソ酪酸メチル472gと2,2−ビス(4
−シアナトフェニル)プロパン(簡易名;ビスフェノー
ルAジシアナート)556gを実施例1と同様の2L反
応器に仕込み、1時間かけて室温から100℃に徐々に
昇温した。続いて、乳酸540gおよび酸化ジブチル錫
0.5gとを加え、100℃から200℃に昇温、圧力
を大気圧から1mmHgまで減圧して、樹脂を取り出し
た。得られた脂肪族ポリエステルは半透明であった(こ
れをC樹脂とする)。水酸基価16mgKOH/gで、
酸価は138mgKOH/gであった。C樹脂100
g、架橋剤としてフェノールノボラック樹脂のポリシア
ナート化合物15gと三酸化アンチモン0.5gを加
え、その他添加剤は実施例1と同様に混練分級を行い、
平均粒径10μmの静電画像用トナーCを得た。
【0025】静電画像用トナーA,B,Cを用いて以下
のテストを行い、結果を表1に示した。 定着テスト:未定着トナーを400mm/秒の定着ロー
ラーに通紙し、定着する下限温度とホットオフセットが
発生する温度を調べた。 耐ブロッキングテスト:トナーに一定加重を加え、放置
した後のブロッキング性の良否を判定した。 加水分解性:トナー1gを100mlの1N水酸化ナト
リウム水溶液中に加え、50℃、1時間攪拌し、状態を
目視にて観察し、加水分解性の良否を判定した。
【0026】 表1 実施例 トナー 定着下限 オフセット 耐ブロッキング性 加水分解性 No. 温度(℃) 温度(℃) 1 A 180 150 良好 良好 2 B 170 150 良好 良好 3 C 160 150 良好 良好
【0027】
【発明の効果】(1)本発明の静電画像用トナーは、加
水分解性及び生分解性を有し、かつ定着性及び耐ブロッ
キング性、耐オフセット性に優れている。 (2)本発明の静電画像用トナーを構成する脂肪族ポリ
エステルは、アルカリ水溶液中で容易に加水分解され、
紙表面からトナーを容易に分離することができる。この
ため、現在一般的に使用されている脱墨システムをその
まま利用できる易脱墨性のトナーを提供できる。 (3)本発明の静電画像用トナーを用いた紙又はパルプ
は再生紙され得るが、この際、紙及びトナー樹脂との分
離、削除工程が省略されるだけでなく、再生紙へのトナ
ー樹脂の混入がなく良質のパルプが回収される (4)本発明の方法におけるアルカリ処理により脱墨さ
れた廃トナーは生分解性を有するため、環境への蓄積お
よび汚染をもたらさない。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オキシ酸単位、ジオール単位、ジカルボ
    ン酸単位及び環状エステル単位からなる群より選ばれる
    少なくとも1種の単位を構造単位として含む脂肪族ポリ
    エステルと、架橋剤とを含有することを特徴とする静電
    画像用トナー。
  2. 【請求項2】 オキシ酸単位、ジオール単位、ジカルボ
    ン酸単位及び環状エステル単位からなる群より選ばれる
    少なくとも1種の単位と多価シアナート単位とを構造単
    位として含む脂肪族ポリエステルと、架橋剤とを含有す
    ることを特徴とする静電画像用トナー。
  3. 【請求項3】 脂肪族ポリエステルの酸価が3〜300
    mgKOH/gである請求項1又は2記載の静電画像用
    トナー。
  4. 【請求項4】 脂肪族ポリエステルの水酸基価が3〜3
    00mgKOH/gである請求項1又は2記載の静電画
    像用トナー。
  5. 【請求項5】 架橋剤が分子中に少なくとも2個以上の
    シアナト基を有する多価シアナート化合物である請求項
    1又は2記載の静電画像用トナー。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6803165B2 (en) 2001-12-14 2004-10-12 Fuji Xerox, Co., Ltd. Toner for electrophotography, developing agent for electrophotography using the toner, image forming method, and image forming device
US8741520B2 (en) 2008-07-01 2014-06-03 Ricoh Company, Ltd. Image forming toner, image forming apparatus, image forming method, and process cartridge

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