JP2001083094A - 藻類濃度測定システム - Google Patents

藻類濃度測定システム

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JP2001083094A JP25936699A JP25936699A JP2001083094A JP 2001083094 A JP2001083094 A JP 2001083094A JP 25936699 A JP25936699 A JP 25936699A JP 25936699 A JP25936699 A JP 25936699A JP 2001083094 A JP2001083094 A JP 2001083094A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 サンプル水に濁質が混在していても、濁質の
影響を受けずに、サンプル水中に含まれている藻類の濃
度を連続的に測定させる。 【解決手段】 濁度計4によって、サンプル水流路3を
流れるサンプル水2の濁度を測定し、さらに励起光照射
装置6に励起光を生成させ、これを蛍光測定セル5内の
サンプル水2に照射させながら、蛍光受光装置7によっ
て、蛍光測定セル5内のサンプル水2から発せられる蛍
光を受光させるとともに、濁度影響補正演算装置10に
よって、濁度計4から出力される濁度データに基づき、
蛍光受光装置7から出力される蛍光強度データを補正さ
せ、サンプル水2中に含まれる濁質8による影響を取り
除かせた後、藻類濃度演算装置11によって、濁質8に
よる影響が取り除かれた蛍光強度データを藻類濃度デー
タに変換させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、河川の水、湖沼の
水、ダムの水など、上道水の原水となる水に含まれてい
る藻類の濃度を測定する藻類濃度測定システムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】上水道の水源である、河川、湖沼、ダム
では、多種多用な生物が生存しているが、中にはそれら
が増殖することにより、水質管理、制御に障害をもたら
す場合がある。その中の1つに富栄養化が進んだ水域
で、藻類が増殖し、凝集障害、瀘過障害、異臭味障害が
発生することが挙げられる。これらの障害を未然に防止
するためには、水道原水中の藻類の種類および濃度を定
量的に測定し、適切な対策をとる必要がある。
【0003】従来の藻類の分析では、原水をバッチ的に
サンプリングして得られたサンプル水を分析する方法が
行われており、連続的に水道原水中の藻類を監視するこ
とは困難であった。この場合の分析法としては、顕微鏡
観察による藻類種の分画および藻類数の計数が上げられ
る。この方法では、藻類種の判別および藻類数の計数に
は、熟練を要すること、または同一サンプルでも測定毎
の誤差が大きいこと、測定に時間と手間とがかかること
が問題である。
【0004】また、藻類の分析する他の方法として、水
中の藻類に含まれる色素であるクロロフィルaを抽出
し、その含有量を吸光度測定を用いて定量する方法も用
いられる。この方法では、一定体積中の藻類に含まれる
クロロフィルaの量を精度良く測定可能であるものの、
藻類細胞の破砕、色素の溶媒への抽出、遠心分離などの
工程が必要であるため、やはり連続的に測定を行うのは
困難である。
【0005】そこで、連続的に藻類濃度を測定する方法
として、藻類に含まれる色素を特定の波長の光で選択的
に励起し、蛍光強度から藻類濃度を測定する方法が開発
された。この蛍光法による測定では、溶媒への抽出を行
う必要が無いため、連続的に測定が可能である。また、
微量の藻類についても検出可能であることから、河川水
など、比較的、藻類濃度の低い水道原水に対しても適用
可能である。
【0006】また、蛍光法による藻類濃度の定量的測定
は、藻類の培養状態のモニタリングなどにも適用されて
いる。これは純粋培養している培地中での藻類の増殖
を、蛍光強度の増加からモニタリングするものである。
この場合、サンプルに含まれるものは、藻類、培地のみ
であり、蛍光測定を妨害する因子の混入は無いことか
ら、理想的な測定が可能である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の藻類濃度測定方法においては、次に述べるよう
な問題があった。
【0008】すなわち、蛍光法を使用すれば、水道原水
中の藻類濃度を連続的に測定可能であるが、河川水など
の水道原水には、藻類以外の濁質が含まれている。これ
らの濁質のほとんどは、蛍光を発する特性は有していな
い。
【0009】しかし、水中に存在する濁質に光が当たる
と、散乱が起こり、照射光と同波長の光が四方に発する
ため、受光器に、照射光と同波長の散乱光(1次散乱
光)が到達する。また、照射光と異なる波長において
も、濁質の存在により、1次散乱光の整数倍の波長を持
った光(高次散乱光)、水のラマン散乱強度の増大、そ
の他の全波長域での散乱光強度の増大が見られる。
【0010】また、蛍光分析では、照射光と異なる波長
(照射光より長波長側)の光を受光するため、1次散乱
光の存在はさほど問題とならない。しかし、ラマン散乱
およびそれ以外の全波長域での強度の増大により、受光
器によって、測定対象とする藻類の蛍光強度と濁質によ
る散乱光の両方が測定されることになる。
【0011】特に、原水に含まれる濃度レベルの藻類が
発する蛍光が微弱であることから、藻類に比較して多量
の濁質が混入している原水の場合、正確な藻類濃度の測
定を行うことが難しいという問題があった。
【0012】また、濁質の蛍光測定に及ぼす影響を除去
する方法として、蛍光測定を行う前段で、フィルタによ
り藻類以外の濁質を物理的に除去する方法が提案されて
いるが、このような方法では、藻類自身が濁質の一種と
して除去されてしまうため、フィルタの適用が困難であ
る。
【0013】これらのことから、蛍光法で、藻類濃度を
定量的に正確に測定するためには、濁質の影響を何らか
の方法で補正する必要があった。
【0014】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
で、濁質の影響を受けずに、サンプル水中に含まれてい
る藻類の濃度を連続的に測定することができる藻類濃度
測定システムを提供することを主目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明は、請求項1では、サンプル水の濁度を測定
して濁度データを生成する濁度計と、透明部材によって
構成され、前記サンプル水が満たされる測定セルと、こ
の測定セルに満たされている前記サンプル水に特定波長
域の励起光を照射しつつ、このサンプル水から発せられ
る蛍光を受光して蛍光強度データを生成する蛍光測定手
段と、前記濁度計から出力される濁度データに基づき、
前記蛍光測定手段から出力される蛍光強度データに含ま
れる濁度分を補正する濁度影響補正手段と、この濁度影
響補正手段から出力される濁度補正済みの蛍光強度デー
タに基づき、前記サンプル水に含まれる藻類の濃度を求
める藻類濃度演算手段とを備えたことを特徴としてい
る。
【0016】請求項2では、透明部材によって構成さ
れ、サンプル水が満たされる測定セルと、この測定セル
に満たされている前記サンプル水に特定波長域の光を照
射しつつ、このサンプル水を透過した光を受光して濁度
データを生成する濁度測定手段と、前記測定セルに満た
されている前記サンプル水に特定波長域の励起光を照射
しつつ、このサンプル水から発せられる蛍光を受光して
蛍光強度データを生成する蛍光測定手段と、前記濁度測
定手段から出力される濁度データに基づき、前記蛍光測
定手段から出力される蛍光強度データに含まれる濁度分
を補正する濁度影響補正手段と、この濁度影響補正手段
から出力される濁度補正済みの蛍光強度データに基づ
き、前記サンプル水に含まれる藻類の濃度を求める藻類
濃度演算手段とを備えたことを特徴としている。
【0017】請求項3では、透明部材によって構成さ
れ、サンプル水が満たされる測定セルと、この測定セル
に満たされている前記サンプル水に特定波長域の光を照
射しつつ、このサンプル水で散乱された光を受光し、濁
度データを生成する濁度測定手段と、前記測定セルに満
たされている前記サンプル水に特定波長域の励起光を照
射しつつ、このサンプル水から発せられる蛍光を受光し
て蛍光強度データを生成する蛍光測定手段と、前記濁度
測定手段から出力される濁度データに基づき、前記蛍光
測定手段から出力される蛍光強度データに含まれる濁度
分を補正する濁度影響補正手段と、この濁度影響補正手
段から出力される濁度補正済みの蛍光強度データに基づ
き、前記サンプル水に含まれる藻類の濃度を求める藻類
濃度演算手段とを備えたことを特徴としている。
【0018】請求項4では、請求項1乃至3のいずれか
に記載の藻類濃度測定システムにおいて、前記濁度影響
補正手段は、前記濁度測定手段で得られた濁度データ、
前記蛍光測定手段で得られた蛍光強度データ、次式に示
す演算式を使用して蛍光強度データに含まれる濁度の影
響を除去することを特徴としている。
【0019】I0=I−(a・D+b) 但し、a:係数 b:係数 D:濁度 I:濁度補正前の蛍光強度 I0:濁度補正後の蛍光強度 請求項5では、請求項1乃至4のいずれかに記載の藻類
濃度測定システムにおいて、前記蛍光測定手段は、クロ
ロフィルaに対応する400〜500nmの波長域内に
ある波長光を生成し、これを励起光として前記測定セル
内の前記サンプル水に照射し、また前記測定セル内の前
記サンプル水から発せられる蛍光のうち、670〜69
0nmの波長域内にある蛍光を選択的に受光して蛍光強
度データを生成することを特徴としている。
【0020】請求項6では、請求項1乃至5のいずれか
に記載の藻類濃度測定システムにおいて、前記蛍光測定
手段は、フィコシアニンに対応する540〜600nm
の波長域内にある波長光を生成し、これを励起光として
前記測定セル内の前記サンプル水に照射し、また前記測
定セル内の前記サンプル水から発せられる蛍光のうち、
630〜650nmの波長域内にある蛍光を選択的に受
光して蛍光強度データを生成することを特徴としてい
る。
【0021】請求項7では、請求項2乃至6のいずれか
に記載の藻類濃度測定システムにおいて、前記濁度測定
手段または前記蛍光測定手段のうち、少なくともいずれ
か一方は、複数の光学フィルタを切り替えて指定された
波長を持つ励起光を生成する処理、指定された波長を持
つ透過光、散乱光、蛍光を受光する処理を行うことを特
徴としている。
【0022】請求項8では、請求項1乃至7のいずれか
に記載の藻類濃度測定システムにおいて、前記測定セル
に前記サンプル水を導入する前に前記サンプル水を撹拌
し、凝集している藻類を分散させる撹拌処理手段を備え
たことを特徴としている。
【0023】請求項9では、請求項8に記載の藻類濃度
測定システムにおいて、前記撹拌処理手段は、前記サン
プル水を機械的に撹拌する撹拌子であることを特徴とし
ている。
【0024】請求項10では、請求項8に記載の藻類濃
度測定システムにおいて、前記撹拌処理手段は、前記サ
ンプル水を超音波を用いて撹拌する超音波処理手段であ
ることを特徴としている。
【0025】請求項11では、請求項1乃至10のいず
れかに記載の藻類濃度測定システムにおいて、前記測定
セル内を洗浄する測定セル洗浄手段を備えたことを特徴
としている。
【0026】請求項12では、請求項11に記載の測定
セル洗浄手段において、前記測定セル洗浄手段は、前記
測定セル内をオゾンによって洗浄するオゾン洗浄手段で
あることを特徴としている。
【0027】請求項13では、請求項11に記載の測定
セル洗浄手段において、前記測定セル洗浄手段は、前記
測定セル内を酸によって洗浄する酸洗浄手段であること
を特徴としている。
【0028】上記の構成の請求項1によれば、サンプル
水に混在している濁質の濃度と、藻類の濃度とを各々、
計測させて、藻類の濃度測定で得られた藻類濃度に含ま
れる濁質分をキャンセルさせ、これによって濁質の影響
を受けずに、サンプル水中に含まれている藻類の濃度を
連続的に測定させる。
【0029】請求項2によれば、1つの測定セルで、サ
ンプル水に混在している濁質の濃度と、藻類の濃度とを
各々、計測させて、藻類の濃度測定で得られた藻類濃度
に含まれる濁質分をキャンセルさせ、これによって濁質
の影響を受けずに、サンプル水中に含まれている藻類の
濃度を連続的に測定させる。
【0030】請求項3によれば、システム全体を小型化
しつつ、1つの測定セルで、サンプル水に混在している
濁質の濃度と、藻類の濃度とを各々、計測させて、藻類
の濃度測定で得られた藻類濃度に含まれる濁質分をキャ
ンセルさせ、これによって濁質の影響を受けずに、サン
プル水中に含まれている藻類の濃度を連続的に測定させ
る。
【0031】請求項4によれば、演算内容を簡素化し、
処理速度を高めながら、サンプル水に混在している濁質
の濃度と、藻類の濃度とを各々、計測させて、藻類の濃
度測定で得られた藻類濃度に含まれる濁質分をキャンセ
ルさせ、これによって濁質の影響を受けずに、サンプル
水中に含まれている藻類の濃度を連続的に測定させる。
【0032】請求項5によれば、サンプル水に混在して
いる濁質の濃度と、緑藻、珪藻類などの濃度とを各々、
計測させて、緑藻、珪藻類などの濃度測定で得られた藻
類濃度に含まれる濁質分をキャンセルさせ、これによっ
て濁質の影響を受けずに、サンプル水中に含まれている
藻類の濃度を連続的に測定させる。
【0033】請求項6によれば、サンプル水に混在して
いる濁質の濃度と、藍藻類などの濃度とを各々、計測さ
せて、藍藻類などの濃度測定で得られた藻類濃度に含ま
れる濁質分をキャンセルさせ、これによって濁質の影響
を受けずに、サンプル水中に含まれている藻類の濃度を
連続的に測定させる。
【0034】請求項7によれば、光源、受光素子などを
共通化させて、システム全体を小型化させながら、サン
プル水に混在している濁質の濃度と、緑藻、珪藻類など
の濃度とを各々、計測させて、緑藻、珪藻類などの濃度
測定で得られた藻類濃度に含まれる濁質分をキャンセル
させ、これによって濁質の影響を受けずに、サンプル水
中に含まれている藻類の濃度を連続的に測定させる。
【0035】請求項8によれば、サンプル水中に、藻類
が凝集した状態で、濁質と混在していても、凝集してい
る藻類をばらばらにした後、濁質の濃度と、藻類の濃度
とを各々、計測させて、藻類の濃度測定で得られた藻類
濃度に含まれる濁質分をキャンセルさせ、これによって
濁質の影響を受けずに、サンプル水中に含まれている藻
類の濃度を連続的に測定させる。
【0036】請求項9によれば、サンプル水中に、藻類
が凝集した状態で、濁質と混在していても、撹拌子など
によってサンプル水を直接、撹拌させて、凝集している
藻類をばらばらにした後、濁質の濃度と、藻類の濃度と
を各々、計測させて、藻類の濃度測定で得られた藻類濃
度に含まれる濁質分をキャンセルさせ、これによって濁
質の影響を受けずに、サンプル水中に含まれている藻類
の濃度を連続的に測定させる。
【0037】請求項10によれば、サンプル水中に、藻
類が凝集した状態で、濁質と混在していても、超音波に
よってサンプル水を振動させて、凝集している藻類をば
らばらにした後、濁質の濃度と、藻類の濃度とを各々、
計測させて、藻類の濃度測定で得られた藻類濃度に含ま
れる濁質分をキャンセルさせ、これによって濁質の影響
を受けずに、サンプル水中に含まれている藻類の濃度を
連続的に測定させる。
【0038】請求項11によれば、機械的な力、化学的
な力などにより、測定セル内を適時、洗浄して、測定精
度が低下しないようにしつつ、サンプル水に混在してい
る濁質の濃度と、藻類の濃度とを各々、計測させて、藻
類の濃度測定で得られた藻類濃度に含まれる濁質分をキ
ャンセルさせ、これによって濁質の影響を受けずに、サ
ンプル水中に含まれている藻類の濃度を連続的に測定さ
せる。
【0039】請求項12によれば、強酸化作用を持つオ
ゾンによって、測定セル内に付着した藻類、有機物、生
物などを取り除いて、測定精度が低下しないようにしつ
つ、サンプル水に混在している濁質の濃度と、藻類の濃
度とを各々、計測させて、藻類の濃度測定で得られた藻
類濃度に含まれる濁質分をキャンセルさせ、これによっ
て濁質の影響を受けずに、サンプル水中に含まれている
藻類の濃度を連続的に測定させる。
【0040】請求項13によれば、強い酸化作用を持つ
酸によって、測定セル内に付着したカルシウム、マグネ
シウムなどでできたスケールを取り除いて、測定精度が
低下しないようにしつつ、サンプル水に混在している濁
質の濃度と、藻類の濃度とを各々、計測させて、藻類の
濃度測定で得られた藻類濃度に含まれる濁質分をキャン
セルさせ、これによって濁質の影響を受けずに、サンプ
ル水中に含まれている藻類の濃度を連続的に測定させ
る。
【0041】
【発明の実施の形態】《発明の基本説明》次に、本発明
による藻類濃度測定システムの詳細な説明に先だち、図
11〜図16に示すグラフ、図17に示す構成図を参照
しつつ、本発明による藻類濃度測定システムの基本原理
を説明する。
【0042】<藻の種類と、励起波長、蛍光波長との関
係>まず、サンプル水に含まれる藻の種類と、励起光照
射手段から出射される励起光の波長と、蛍光受光手段で
受光される蛍光の波長との関係を把握するため、以下に
述べる実験を行った。
【0043】すなわち、水道原水に含まれる藻類には、
一般の植物と同様に、特定波長の励起光を照射したと
き、特定波長の蛍光を発するクロロフィルaという色素
が含まれていることから、蛍光法を使用してサンプル水
中の藻類濃度を測定することができるものと思われる。
【0044】そこで、藻類の濃度を正確に測定すること
ができるかどうかを確認するため、クロロフィルaの濃
度が“85[μg/l]”となるように、サンプル水中
に緑藻、珪藻のみを混入し、300〜800nmの波長
範囲で励起光を生成し、これをサンプル水に照射し、そ
の励起スペクトルを測定したところ、図11に示すよう
に、クロロフィルaの蛍光波長である678nmを含
む、400〜500nmの範囲で、励起スペクトルのピ
ークが現われのを確認した。
【0045】このとき、上記の励起光の波長範囲である
435nmの励起光をサンプル水に照射した時点で、図
12のグラフに示すように、670〜690nmの波長
範囲で、蛍光スペクトルのピークが現われるのを確認し
た。
【0046】また、クロロフィルaの濃度が“140
[μg/l]”となるように、サンプル水中に藍藻類の
みを混入し、上記の励起光の波長範囲である435nm
の励起光をサンプル水に照射し、その蛍光スペクトルを
測定したところ、図13のグラフに示すように、670
〜690nmで、クロロフィルaによるピークが僅かし
か現われないことを確認した。
【0047】これらの実験結果から、435nmの励起
光をサンプル水に照射し、クロロフィルaの蛍光波長と
なる678nmの蛍光を受光し、その強度を測定する
と、サンプル水中に含まれる緑藻、珪藻などの濃度しか
測定できないことが分かった。
【0048】この原因として、異臭味障害の原因となる
藍藻類では、細胞内にクロロフィルaを含有しているも
のの、細胞内に励起光が入り込まないこと、クロロフィ
ルaから発せられる蛍光が細胞内から出ないことなどが
考えられ、細胞膜などを破砕しない限り、藍藻類の濃度
を測定することができないと思われる。
【0049】そこで、緑藻、珪藻などについては、43
5nmの励起光をサンプル水に照射しつつ、クロロフィ
ルaの蛍光波長となる678nmの蛍光を受光し、その
強度を測定する方法で、緑藻、珪藻などの濃度を測定
し、緑藻、珪藻以外の藻、例えば異臭味障害の原因とな
っている藍藻類については、これら藍藻類に特徴的な色
素であるフィコシアニンに着目し、このフィコシアニン
の濃度を測定して藍藻類の濃度測定を行うという方法を
考案した。
【0050】この方法による効果を確認するために、ク
ロロフィルaの濃度が“140[μg/l]”となるよ
うに、サンプル水中に藍藻を混入し、300〜800n
mの波長範囲で励起光を生成して、これをサンプル水に
照射し、その励起スペクトルを測定したところ、図14
に示すように、フィコシアニンの蛍光波長642nmを
含む連続した範囲で、励起スペクトルが現われるのを確
認することができた。
【0051】この際、励起光波長が蛍光波長に近いほ
ど、サンプル水から発せられる蛍光が大きくなるもの
の、励起光の波長と、蛍光の波長とがあまりにも近い
と、サンプル水中の濁質分などによる、1次散乱光の影
響が大きくなり、蛍光受光手段によって、散乱光を光学
的にカットできなくなってしまい、測定誤差が大きくな
ってしまうことから、ラマン散乱の発生なども考慮し、
励起光の波長を540〜600nmにし、蛍光測定を行
うことにした。
【0052】そして、クロロフィルaの濃度が“140
[μg/l]”となるように、サンプル水中に藍藻を混
入し、上記の励起光の範囲である600nmの励起光を
照射したところ、図15のグラフに示すように、640
nm付近に蛍光スペクトルのピークが現われるのを確認
することができた。
【0053】また、クロロフィルaの濃度が“85[μ
g/l]”となるように、サンプル水中に緑藻のみを混
入し、上記の励起光の波長範囲である600nmの励起
光をサンプル水に照射して、その蛍光スペクトルを測定
したところ、図16のグラフに示すように、640nm
で、蛍光スペクトルのピークが僅かしか現われないこと
を確認することができた。
【0054】そして、これら図15、図16のグラフを
比較すると分かるように、緑藻については、640nm
付近で、蛍光のピークが現われずに、他のピークが現わ
れ、さらに藍藻と比較すると、蛍光強度のレベルが非常
に小さいことから、この波長域で蛍光測定を行うことに
より、サンプル水中に含まれる藍藻の濃度を測定できる
ことがわかった。
【0055】これらの実験結果から、本発明による藻類
濃度測定システムでは、サンプル水中の緑藻、珪藻の濃
度を蛍光測定するとき、400〜500nmの波長範囲
にある励起光を使用し、670〜690nmの波長範囲
にある蛍光を受光して、緑藻、珪藻の濃度を測定し、ま
た540〜600nmの波長範囲にある励起光を使用
し、630〜650nmの波長範囲にある蛍光を受光し
て、藍藻の濃度を測定することにより、水道原水中に含
まれる緑藻(または、珪藻)の濃度と、藍藻の濃度とを
個々に測定する。
【0056】この際、これら緑藻(または、珪藻)の濃
度、藍藻の濃度を別々に測定することも可能であるが、
1つの光源および1つの受光素子を用い、励起光照射手
段および蛍光受光手段で、2つの光学フィルタを交互に
切り替えることにより、緑藻類および藍藻類を交互に、
かつ連続的に測定する。
【0057】<濁度による蛍光強度の補正>次に、上述
した蛍光測定法によって得られた蛍光強度に含まれる濁
度の影響を除去する方法について説明する。
【0058】まず、壁面が透明な蛍光測定セル中にサン
プル水を導入し、励起光照射手段により、蛍光測定セル
内のサンプル水に特定の波長の励起光を照射しつつ、蛍
光受光手段によって、サンプル水から発せられる蛍光の
強度を測定すると、藻類に含まれる色素による蛍光強度
および濁質による散乱光強度を合わせた光強度が得られ
ることから、濁質による散乱光強度の大きさを算定でき
れば、藻類に含まれる色素による純粋な蛍光強度を求め
ることができるものと推定される。
【0059】そこで、図1に示すように、サンプル水流
路3、濁度計4、蛍光測定セル5、励起光照射装置6、
蛍光受光装置7、濁度影響補正演算装置10、藻類濃度
演算手段11によって藻類濃度測定システム1を構築
し、サンプル水2の蛍光強度を測定するとき、この測定
動作と並行して、サンプル水2中の濁度(サンプル水の
濁質含有量を表わす指標)を測定し、この測定動作で得
られた濁度を使用して、励起光照射装置6から発せられ
る励起光がサンプル水2中の濁質によって散乱される度
合い(散乱光強度)を算出し、蛍光受光装置7で得られ
る蛍光強度を補正して、藻類9に含まれた色素による純
粋な蛍光強度を求めた。
【0060】この際、サンプル水2の蛍光測定を行う前
に、サンプル水2の濁度と、サンプル水2の散乱光強度
との相関関係を求め、この相関関係に基づき、測定動作
で得られた濁度から蛍光強度の補正値を算出するための
演算式を決定して、濁質影響補正演算装置10に登録し
ておき、測定動作によって濁度が得られたとき、濁質影
響補正演算装置10に、測定動作によって濁度と、演算
式とを使用させて、蛍光受光装置6で得られた蛍光強度
を補正させ、これによって得られた藻類9の色素による
蛍光強度を藻類濃度演算装置11に渡した。
【0061】そして、一般的には、濁質8による散乱光
強度が増分として、藻類9の蛍光強度に上乗せされる形
で現われ、実測された蛍光強度から濁質8による散乱光
強度を減じることにより、藻類9の色素による蛍光強度
を算出することができ、また濁質と散乱光強度との関係
がほぼ線形で表すことができることから、次式によって
一般的な濁質による影響を補正した。
【0062】 I0=I−(a・D+b) …(1) 但し、a:係数 b:係数 D:濁度 I:濁度補正前の蛍光強度 I0:濁度補正後の蛍光強度 また、実験によって、蛍光強度と藻類濃度との相関関係
についても、事前に関係式を決定し、これを藻類濃度演
算装置11に登録しておき、濁質影響補正演算装置10
から、濁度補正された蛍光強度が出力されたとき、登録
されている関係式を使用して、蛍光強度から藻類濃度を
算出させた。
【0063】この結果、サンプル水中に濁質が混在して
いても、このサンプル水中に含まれている藻類の濃度を
正確に定量化することを確認した。なお、図1の構成、
作用については第1の実施の形態で詳述する。
【0064】《発明の実施の形態》次に、上述した基本
原理を使用した、本発明による藻類濃度測定システムに
ついて詳細に説明する。
【0065】<第1の実施の形態>図1は本発明による
藻類濃度測定システムのうち、請求項1、4、5、6、
7に対応する実施の形態を示す構成図である。
【0066】この図に示す藻類濃度測定システム1は、
水道原水などの一部を取込み、これをサンプル水2とし
て流すサンプル水流路3と、このサンプル水流路3の途
中に介挿され、このサンプル水流路3を流れるサンプル
水2の濁度を測定して濁度データを生成する濁度計4
と、無蛍光ガラスなどの透明部材によって構成され、サ
ンプル水流路3の途中に介挿される蛍光測定セル5と、
この蛍光測定セル5の奥側に配置され、蛍光測定セル5
内を流れるサンプル水2に励起光を照射する励起光照射
装置6と、蛍光測定セル5の上側に配置され、蛍光測定
セル5内のサンプル水2から発せられた蛍光を受光し
て、蛍光強度データを生成する蛍光受光装置7と、濁度
計4から出力される濁度データに基づき、蛍光受光装置
7から出力される蛍光強度データを補正して、サンプル
水2中に含まれる濁質8による誤差を補正する濁度影響
補正演算装置10と、この濁度影響補正演算装置10に
よって補正された蛍光強度データに基づき、蛍光測定セ
ル5内を流れるサンプル水2の藻類濃度を求める藻類濃
度演算装置11とを備えている。
【0067】濁度計4は、市販されている通常の濁度計
などによって構成されており、サンプル水流路3を流れ
るサンプル水2の濁度を測定し、この測定動作で得られ
る濁度データを濁度影響補正装置10に供給する。
【0068】また、励起光照射装置6は、光源となる発
光素子と、特定の波長の光を選択的に透過させる1つま
たは2つの光学フィルタとを備えおり、サンプル水2中
の藻類濃度を測定するとき、発光素子を動作させて、励
起光を生成するとともに、光学フィルタによって、励起
光の中から、特定の波長の光を選択して、蛍光測定セル
5内にあるサンプル水2中の藻類9に特有の色素のみを
励起させる。
【0069】また、蛍光受光装置7は、光学フィルタと
受光素子とを備えており、光学フィルタによって、蛍光
測定セル5中のサンプル水2から発せられる蛍光のう
ち、特定の波長光(励起光により励起された色素から発
生られる蛍光)のみを透過させながら、受光素子によっ
て、光学フィルタで選択された蛍光を受光させ、これよ
って得られた蛍光の強度を示す蛍光強度データを濁度影
響補正演算装置10に供給する。
【0070】この場合、事前に行われた測定作業で、ク
ロロフィルaの波長域に対応する435nmの波長を持
つ励起光をサンプル水2に照射したとき、図2に示すよ
うに、678nmの波長を持つ蛍光が発せられ、またフ
ィコシアニンの波長域に対応する600nmの波長を持
つ励起光をサンプル水2に照射したとき、図3に示すよ
うに、642nmの波長を持つ蛍光が得られた場合に
は、次式に示す演算式に基づき、蛍光受光装置7の定数
が調整され、緑藻、珪藻の濃度に応じた蛍光強度デー
タ、藍藻類の濃度に応じた蛍光強度データが生成され、
これらが濁度影響補正演算装置7に供給される。
【0071】 IChr=0.3Cg+4.1 …(2) IPhr=5.8Cb+3.0 …(3) 但し、IChr:クロロフィルaピークの蛍光強度[励起
光435nm、蛍光678nm] IPhr:フィコシアニンピークの蛍光強度[励起光60
0nm、蛍光642nm] Cg:緑藻濃度、クロロフィルaレベル[μg/l] Cb:藍藻濃度、クロロフィルaレベル[μg/l] 濁度影響補正演算装置10は、サンプル水2中に含まれ
る濁質濃度(濁度)からサンプル水2によって散乱され
る光の強度(散乱光強度)を求める演算式が格納された
テーブルと、このテーブルに格納されている演算式で得
られた散乱光強度に基づき、蛍光受光装置7から出力さ
れる蛍光強度データを補正して、濁質成分の影響を取り
除く演算式が格納されたテーブルと、これらのテーブル
に格納されている各演算式を使用して、演算処理を行う
演算処理部とを備えており、濁度計4から出力される濁
度データに基づき、サンプル水2中の濁質8によって発
生する散乱光の強度(散乱光強度)を求めるとともに、
この散乱光強度を使用し、蛍光受光装置7から出力され
る蛍光強度データを補正し、サンプル水2中の濁質8に
よる影響を取り除いて、サンプル水2中の藻類9に含ま
れている色素に由来した純粋な蛍光強度データを求め、
これを藻類濃度演算装置11に供給する。
【0072】この場合、事前に行われた測定作業で、サ
ンプル水2に無機質の濁質8を添加し、クロロフィルa
の波長域に対応する、435nmの波長を持つ励起光を
サンプル水2に照射したとき、図4に示すように678
nmの蛍光波長に対し、濁度と散乱光強度との関係が得
られ、またフィコシアニンの波長域に対応する、600
nmの波長を持つ励起光をサンプル水2に照射したと
き、図5に示すように642nmの蛍光波長に対し、濁
度と散乱光強度との関係が得られると、濁度影響補正演
算装置10によって、濁度計4から出力された濁度デー
タで示されるサンプル水2の濁度Dが使用されて、次式
に示す演算が行われ、クロロフィルaピークの散乱光強
度(蛍光強度変化分)ΔIChr、フィコシアニンピーク
の散乱光強度(蛍光強度変化分)ΔIPhrが求められ
る。
【0073】 ΔIChr=0.1D+0.5 …(4) ΔIPhr=0.5D+1.8 …(5) 但し、ΔIChr:クロロフィルaピークの散乱光強度度
(蛍光強度変化分)[励起光435nm、蛍光678n
m] ΔIPhr:フィコシアニンピークの散乱光強度(蛍光強
度変化分)[励起光600nm、蛍光642nm] D:濁度[mg/l] そして、実際に測定された蛍光強度Iが藻類9の蛍光強
度に濁質の影響が上乗せされた形になっていることか
ら、濁度影響補正演算装置10によって、次式に示す演
算が行われて、実測した蛍光強度Iからクロロフィルa
ピークの散乱光強度(蛍光強度変化分)ΔIChr、また
はフィコシアニンピークの散乱光強度(蛍光強度変化
分)ΔIPhrが減算されて、藻類9に含まれる色素に由
来する純粋な蛍光強度が求められ、これが蛍光強度デー
タとして、藻類濃度演算装置11に供給される。
【0074】 I0Chr=I−ΔIChr …(6) I0Phr=I−ΔIPhr …(7) 藻類濃度演算装置11は、濁度影響補正演算装置10か
ら出力される蛍光強度データから藻類濃度データを求め
る演算式が格納されたテーブルと、このテーブルに格納
された演算式を使用して演算処理を行う演算処理部とを
備えており、濁度影響補正演算装置10から出力される
蛍光強度データに基づき、サンプル水2中に含まれてい
る藻類9の濃度を示す藻類濃度データを求め、これを表
示装置(図示は省略する)などに供給する。
【0075】そして、この藻類濃度測定システム1aの
測定精度を確認するために、藍藻(クロロフィルa濃度
13.9[μg/l])を含むサンプル水2に濁質8と
なる無機質を少なめに混入したとき、通常量だけ混入し
たとき、多めに混入したときに分けて、藍藻の濃度を測
定したとき、図6の表12に示す結果を得ることができ
た。
【0076】この表12から明らかなように、濁度Dに
よる補正を行うことにより、無機濁質の添加量によら
ず、藍藻の濃度を正確に定量化することができた。
【0077】このように、この第1の実施の形態では、
濁度計4によって、サンプル水流路3を流れるサンプル
水2の濁度を測定し、さらに励起光照射装置6に励起光
を生成させ、これを蛍光測定セル5内のサンプル水2に
照射させながら、蛍光受光装置7によって、蛍光測定セ
ル5内のサンプル水2から発せられる蛍光を受光させる
とともに、濁度影響補正演算装置10によって、濁度計
4から出力される濁度データに基づき、蛍光受光装置7
から出力される蛍光強度データを補正させ、サンプル水
2中に含まれる濁質8による影響を取り除かせた後、藻
類濃度演算装置11によって、濁質8による影響が取り
除かれた蛍光強度データを藻類濃度データに変換させる
ようにした。このため、サンプル水2に濁質8が混在し
ていても、濁質9の影響を受けずに、サンプル水2中に
含まれている藻類9の濃度を連続的に測定させることが
できる。
【0078】また、この第1の実施の形態では、サンプ
ル水2に含まれる濁質8の濃度と、サンプル水2で散乱
されて発せられる散乱光の強度とが線形になり、また蛍
光受光装置7で受光される光の強度が、サンプル水2か
ら発せられる蛍光の強度と、散乱光の強度とを加算した
形になっていることに着目した、(2)式〜(7)式で
示される簡単な演算式を用いて、濁度計4から出力され
る濁度データで、蛍光受光装置7から出力される蛍光強
度データを補正し、サンプル水2に含まれている藻類9
の濃度を求めるようにしているので、演算処理を簡素化
させ、リアルタイムで、サンプル水2中に含まれている
藻類9の濃度を連続的に測定させることができる。
【0079】また、この第1の実施の形態では、サンプ
ル水2に含まれている緑藻、珪藻類の濃度を測定すると
き、波長が435nmの励起光を使用して、波長が67
8nmの蛍光を受光させ、またサンプル水2に含まれて
いる藍藻類の濃度を測定するとき、波長が600nmの
励起光を使用して、波長が642の蛍光を受光させるよ
うにしているので、サンプル水2に含まれている緑藻、
珪藻類の濃度、または藍藻類の濃度のうち、いずれかの
濃度を選択的に測定させて、水道原水に対する適切な水
処理を行わせることができる。
【0080】さらに、この第1の実施の形態では、1つ
の励起光照射装置6から波長が435nmの励起光、ま
たは波長が600nmの励起光のうち、どちらの励起光
でも、出射可能にするとともに、蛍光受光装置7によっ
て、波長が678nmの蛍光、または波長が642の蛍
光のうち、どちらの蛍光でも受光可能にしているので、
光源、受光素子などを共通化させて、システム全体を小
型化させながら、サンプル水2に混在している緑藻、珪
藻類の濃度と、藍藻類の濃度とを各々、計測させること
ができる。
【0081】<第2の実施の形態>図7は本発明による
藻類濃度測定システムのうち、請求項2、4、5、6、
7に対応する実施の形態を示す構成図である。
【0082】この図に示す藻類濃度測定システム15
は、水道原水などの一部を取込み、これをサンプル水1
6として流すサンプル水流路17と、無蛍光ガラスなど
の透明部材によって構成され、サンプル水流路17の途
中に介挿される蛍光測定セル18と、この蛍光測定セル
18の奥側に配置され、蛍光測定セル18内を流れるサ
ンプル水16に各波長の励起光を照射する励起光照射装
置19と、蛍光測定セル18の手前側に配置され、蛍光
測定セル18内のサンプル水16を透過した励起光を受
光して、受光信号を生成する透過光受光器20と、この
透過光受光器20から出力される受光信号に基づき、サ
ンプル水16の濁度を示す濁度データを生成する濁度演
算装置21と、蛍光測定セル18の上側に配置され、蛍
光測定セル18内のサンプル水16から発せられた蛍光
を受光して、蛍光強度データを生成する蛍光受光装置2
4と、濁度演算装置21から出力される濁度データに基
づき、蛍光受光装置24から出力される蛍光強度データ
を補正して、サンプル水16中に含まれる濁質22によ
る誤差を補正する濁度影響補正演算装置25と、この濁
度影響補正演算装置25によって補正された蛍光強度デ
ータに基づき、蛍光測定セル18内を流れるサンプル水
16の藻類濃度を求める藻類濃度演算装置26とを備え
ている。
【0083】励起光照射装置19は、図8に示すよう
に、光源となる発光素子27と、クロロフィルaを励起
させる波長の光(例えば、波長が435nmの光)を選
択的に透過させる光学フィルタ28と、フィコシアニン
ピークを励起させる波長の光(例えば、波長が600n
mの光)を選択的に透過させる光学フィルタ29と、サ
ンプル水16の濁度を測定するのに適した波長の光(例
えば、波長が660nmの光)を選択的に透過させる光
学フィルタ30と、これらの光学フィルタ28、29、
30のいずれかを発光素子27の光軸上に突出させる光
学フィルタ切換機構31とを備えており、サンプル水1
6中の藻類濃度、濁度を測定するとき、発光素子27を
動作させて、励起光を生成するとともに、光学フィルタ
切換機構31によって、各光学フィルタ28、29、3
0のいずれかを発光素子27の前面に突出させて、励起
光の中から、特定の波長の光を選択させ、これを蛍光測
定セル18内のサンプル水16に照射させる。
【0084】また、透過光受光器20は、蛍光測定セル
18内のサンプル水16を透過した励起光(濁度測定用
の波長を持つ励起光)を選択的に透過させる透過光光学
フィルタ32と、この透過光光学フィルタ32を透過し
た透過光を受光し、その強度に応じた受光信号を生成す
る受光素子33とを備えており、蛍光測定セル18内の
サンプル水16を透過した励起光(濁度測定用の波長を
持つ励起光)を選択して、その強度に応じた受光信号を
生成し、これを濁度演算装置21に供給する。
【0085】濁度演算装置21は、透過光受光器20か
ら出力される受光信号で示された透過光の強度とサンプ
ル水16中に存在する濁質22の濃度との関係が記述さ
れたテーブルと、このテーブルに格納されている透過光
の強度と濁質22の濃度との関係を参照しつつ、透過光
受光器20から出力される受光信号に応じた濁度データ
を生成する演算処理部とを備えており、透過光受光器2
0から受光信号が出力されているとき、この受光信号の
強度に応じた濁度データを生成し、これを濁度影響補正
演算装置25に供給する。
【0086】また、蛍光受光装置24は、蛍光測定セル
18中のサンプル水16から発せられる蛍光のうち、ク
ロロフィルaが発する蛍光の波長光を選択的に透過させ
る光学フィルタ34と、フィコシアニンが発する蛍光の
波長光を選択的に透過させる光学フィルタ35と、各光
学フィルタ34、35のいずれかを使用して、蛍光測定
セル18内のサンプル水16から発生られた蛍光を選択
的に透過させる光学フィルタ切換機構36と、この光学
フィルタ切換機構36によって選択された光学フィルタ
を透過した蛍光を受光して、蛍光強度データを生成する
受光素子37とを備えており、光学フィルタ切換機構3
6によって、各光学フィルタ34、35の一方を選択し
て、蛍光測定セル18中のサンプル水16から発せられ
る蛍光のうち、特定の波長光(励起光により励起された
色素から発生られる蛍光)のみを透過させながら、受光
素子37によって、光学フィルタで選択された蛍光を受
光させ、これよって得られた蛍光の強度を示す蛍光強度
データを濁度影響補正演算装置25に供給する。
【0087】濁度影響補正演算装置25は、サンプル水
16中に含まれる濁質22の濃度(濁度)からサンプル
水16によって散乱される光の強度(散乱光強度)を求
める演算式が格納されたテーブルと、このテーブルに格
納されている演算式で得られた散乱光強度に基づき、蛍
光受光装置24から出力される蛍光強度データを補正し
て、濁質成分の影響を取り除く演算式が格納されたテー
ブルと、各テーブルに格納されている各演算式を使用し
て、演算処理を行う演算処理部とを備えており、濁度演
算装置21から出力される濁度データに基づき、サンプ
ル水16中の濁質22によって発生する散乱光の強度
(散乱光強度)を求めるとともに、この散乱光強度を使
用し、蛍光受光装置24から出力される蛍光強度データ
を補正して、サンプル水16中の藻類23に含まれてい
る色素に由来した純粋な蛍光強度データを求め、これを
藻類濃度演算装置26に供給する。
【0088】藻類濃度演算装置26は、濁度影響補正演
算装置25から出力される蛍光強度データから藻類濃度
データを求める演算式が格納されたテーブルと、このテ
ーブルに格納された演算式を使用して演算処理を行う演
算処理部とを備えており、濁度影響補正演算装置25か
ら出力される蛍光強度データに基づき、サンプル水16
中の藻類濃度を示す藻類濃度データを求め、これを表示
装置(図示は省略する)などに供給する。
【0089】このように、この第2の実施の形態では、
励起光照射装置19に濁度測定用の励起光を生成させ、
これを蛍光測定セル18内のサンプル水16に照射させ
ながら、透過光受光器20、濁度演算装置21によっ
て、蛍光測定セル18内のサンプル水16を透過した励
起光の強度を測定させ、濁度データを生成させた後、励
起光照射装置19に藻類濃度測定用の励起光を生成さ
せ、これを蛍光測定セル18内のサンプル水16に照射
させながら、蛍光受光装置24によって、蛍光測定セル
18内のサンプル水16から発せられる蛍光を受光さ
せ、蛍光強度データを生成させ、さらに濁度影響補正演
算装置25によって、濁度演算装置21から出力される
濁度データに基づき、蛍光受光装置24から出力される
蛍光強度データを補正させ、サンプル水16中に含まれ
る濁質22による影響を取り除かせた後、藻類濃度演算
装置26によって、濁質22による影響が取り除かれた
蛍光強度データを藻類濃度データに変換させるようにし
た。このため、装置全体を小型化しつつ、1つの蛍光測
定セル18で、サンプル水16に混在している濁質22
の濃度と、藻類23の濃度とを各々、計測させて、藻類
23の濃度測定で得られた藻類濃度に含まれる濁質分を
キャンセルさせ、濁質22の影響を受けずに、サンプル
水16中に含まれている藻類23の濃度を連続的に測定
させることができる。
【0090】また、この第2の実施の形態では、サンプ
ル水16の濁度を測定するとき、励起光照射装置19の
光学フィルタ切換機構31によって、蛍光測定用の光学
フィルタ28、29から濁度測定用の光学フィルタ30
に切り替え、励起光照射装置19から濁度測定に適した
波長範囲の励起光を出射させ、これを蛍光測定セル18
内のサンプル水16に照射させながら、透過光受光器2
0によって、蛍光測定セル18内のサンプル水16を透
過した励起光を受光させ、サンプル水16の濁度を測定
させるようにしているので、1つの励起光照射装置19
によって、蛍光測定用の励起光と、濁度測定用の励起光
とを出射させることができ、これによって蛍光測定のた
めの測定セルと、濁度測定用セルとを独立させたシステ
ムに比べて、システム全体を小型化させることができ
る。
【0091】また、この第2の実施の形態では、上述し
た第1の実施の形態と同様に、サンプル水16に含まれ
る濁質22の濃度と、サンプル水16で散乱されて発せ
られる散乱光の強度とが線形になり、また蛍光受光装置
24で受光される光の強度が、サンプル水16から発せ
られる蛍光の強度と、散乱光の強度とを加算した形にな
っていることに着目した、(2)式〜(7)式で示され
る簡単な演算式を用いて、濁度演算装置21から出力さ
れる濁度データで、蛍光受光装置24から出力される蛍
光強度データを補正し、サンプル水16に含まれている
藻類23の濃度を求めるようにしているので、演算処理
を簡素化させ、リアルタイムで、サンプル水16中に含
まれている藻類23の濃度を連続的に測定させることが
できる。
【0092】また、この第2の実施の形態では、上述し
た第1の実施の形態と同様に、サンプル水16に含まれ
ている緑藻、珪藻類の濃度を測定するとき、波長が43
5nmの励起光を使用して、波長が678nmの蛍光を
受光させ、またサンプル水16に含まれている藍藻類の
濃度を測定するとき、波長が600nmの励起光を使用
して、波長が642の蛍光を受光させるようにしている
ので、サンプル水2に含まれている緑藻、珪藻類の濃
度、または藍藻類の濃度のうち、いずれかの濃度を選択
的に測定させて、水道原水に対する適切な水処理を行わ
せることができる。
【0093】さらに、この第2の実施の形態では、上述
した第1の実施の形態と同様に、1つの励起光照射装置
19から波長が435nmの励起光、波長が600nm
の励起光、波長が660nmの励起光のうち、いずれの
励起光でも、出射可能にするとともに、蛍光受光装置2
4によって、波長が678nmの蛍光、または波長が6
42の蛍光のうち、どちらの蛍光でも受光可能にしてい
るので、光源、受光素子などを共通化させて、システム
全体を小型化させながら、サンプル水16に混在してい
る濁質22の濃度と、緑藻、珪藻類の濃度と、藍藻類の
濃度とを各々、計測させることができる。
【0094】<第3の実施の形態>図9は本発明による
藻類濃度測定システムのうち、請求項3、4、5、6、
7に対応する実施の形態を示す構成図である。
【0095】この図に示す藻類濃度測定システム40
は、水道原水などの一部を取込み、これをサンプル水4
1として流すサンプル水流路42と、無蛍光ガラスなど
の透明部材によって構成され、サンプル水流路42の途
中に介挿される蛍光測定セル43と、この蛍光測定セル
43の奥側に配置され、蛍光測定セル43内を流れるサ
ンプル水41に各波長の励起光を照射する励起光照射装
置44と、蛍光測定セル43の上側に配置され、蛍光測
定セル43内のサンプル水41から発せられた散乱光ま
たは蛍光を受光して、受光信号を生成する蛍光/散乱光
受光器45と、この蛍光/散乱光受光器45から出力さ
れる受光信号に基づき、濁度データまたは蛍光強度デー
タを生成する蛍光/濁度演算装置46と、この蛍光/濁
度演算装置46から出力される濁度データに基づき、蛍
光/濁度演算装置46から出力される蛍光強度データを
補正して、サンプル水41中に含まれる濁質47による
誤差を補正する濁度影響補正演算装置49と、この濁度
影響補正演算装置49によって補正された蛍光強度デー
タに基づき、蛍光測定セル43内を流れるサンプル水4
1の藻類濃度を求める藻類濃度演算装置50とを備えて
いる。
【0096】励起光照射装置44は、図10に示すよう
に、光源となる発光素子51と、クロロフィルaを励起
させる波長の光(例えば、波長が435nmの光)を選
択的に透過させる光学フィルタ52と、フィコシアニン
を励起させる波長の光(例えば、波長が600nmの
光)を選択的に透過させる光学フィルタ53と、サンプ
ル水41の濁度を測定するのに適した波長の光(例え
ば、波長が660nmの光)を選択的に透過させる光学
フィルタ54と、これらの光学フィルタ52、53、5
4のいずれかを発光素子51の光軸上に突出させる光学
フィルタ切換機構55とを備えており、サンプル水41
中の藻類濃度、濁度を測定するとき、発光素子51を動
作させて、励起光を生成するとともに、光学フィルタ切
換機構55によって、各光学フィルタ52、53、54
のいずれかを発光素子51の前面に突出させて、励起光
の中から、特定の波長の光を選択させ、これを蛍光測定
セル43内にあるサンプル水41に照射させる。
【0097】また、蛍光/散乱光受光器45は、蛍光測
定セル43中のサンプル水41から発せられる蛍光のう
ち、クロロフィルaが発する蛍光の波長光を選択的に透
過させる光学フィルタ56と、フィコシアニンが発する
蛍光の波長光を選択的に透過させる光学フィルタ57
と、濁度測定用の波長光を選択的に透過させる光学フィ
ルタ58と、各光学フィルタ56、57、58のいずれ
かを使用して、蛍光測定セル43内のサンプル水41か
ら発生られた散乱光、または蛍光を選択的に透過させる
光学フィルタ切換機構59と、この光学フィルタ切換機
構59によって選択された光学フィルタを透過した散乱
光または蛍光を受光して、散乱光強度信号または蛍光強
度信号を生成する受光素子60とを備えており、光学フ
ィルタ切換機構59によって、各光学フィルタ56、5
7、58の1つを選択して、蛍光測定セル43中のサン
プル水41から発せられる散乱光または蛍光のうち、特
定の波長光(濁質47で散乱させれた散乱光、または励
起光により励起された色素から発生られる蛍光)のみを
透過させながら、受光素子60によって、これら散乱光
または蛍光を受光させ、散乱光の強度を示す散乱光強度
信号または蛍光の強度を示す蛍光強度信号を生成させ、
これを蛍光/濁度演算装置46に供給する。
【0098】蛍光/濁度演算装置46は、蛍光/散乱光
受光器45から出力される散乱光強度信号を濁度データ
に変換するのに必要なテーブルと、蛍光/散乱光受光器
45から出力される蛍光強度信号を蛍光強度データに変
換するのに必要なテーブルと、各テーブルの内容を参照
しつつ、蛍光/散乱光受光器45から出力される散乱光
強度信号、蛍光強度信号を濁度データ、蛍光強度データ
に変換する演算処理部とを備えており、蛍光/散乱光受
光器45から散乱光強度信号が出力されているとき、こ
の散乱光強度信号を濁度データに変換して、濁度影響補
正演算装置49に供給し、また蛍光/散乱光受光器45
から蛍光強度信号が出力されているとき、この蛍光強度
信号を蛍光強度データに変換して、濁度影響補正演算装
置49に供給する。
【0099】濁度影響補正演算装置49は、サンプル水
41中に含まれる濁質47の濃度(濁度)からサンプル
水41によって散乱される光の強度(散乱光強度)を求
める演算式が格納されたテーブルと、このテーブルに格
納されている演算式で得られた散乱光強度に基づき、蛍
光/濁度演算装置46から出力される蛍光強度データを
補正して、サンプル水41中に含まれている濁質47の
影響を取り除く演算式が格納されたテーブルと、各テー
ブルに格納されている各演算式を使用して、演算処理を
行う演算処理部とを備えており、蛍光/濁度演算装置4
6から出力される濁度データに基づき、サンプル水41
中の濁質47によって発生する散乱光強度を求めるとと
もに、この散乱光強度を使用し、蛍光/濁度演算装置4
6から出力される蛍光強度データを補正して、濁質成分
の影響を取り除いて、サンプル水41中の藻類48に含
まれている色素に由来した純粋な蛍光強度データを求
め、これを藻類濃度演算装置50に供給する。
【0100】藻類濃度演算装置50は、濁度影響補正演
算装置49から出力される蛍光強度データから藻類濃度
データを求める演算式が格納されたテーブルと、このテ
ーブルに格納された演算式を使用して演算処理を行う演
算処理部とを備えており、濁度影響補正演算装置49か
ら出力される蛍光強度データに基づき、サンプル水41
中の藻類濃度を示す藻類濃度データを求め、これを表示
装置(図示は省略する)などに供給する。
【0101】このように、この第3の実施の形態では、
励起光照射装置44によって濁度測定用の波長を持つ励
起光を生成させ、これを蛍光測定セル43内のサンプル
水41に照射させながら、蛍光/散乱光受光器45、蛍
光/濁度演算装置46によって、蛍光測定セル43内の
サンプル水41で散乱された励起光の強度を測定させ、
濁度データを生成させた後、励起光照射装置44によっ
て、蛍光測定用の波長を持つ励起光を生成させ、これを
蛍光測定セル43内のサンプル水41に照射させなが
ら、蛍光/散乱光受光器45、蛍光/濁度演算装置46
によって、蛍光測定セル43内のサンプル水41から発
せられる蛍光を受光させ、蛍光強度データを生成させ、
さらに濁度影響補正演算装置49によって、蛍光/濁度
演算装置46から出力される濁度データに基づき、蛍光
/濁度演算装置46から出力される蛍光強度データを補
正させ、サンプル水41中に含まれる濁質47による影
響を取り除かせた後、藻類濃度演算装置50によって、
濁質47による影響が取り除かれた蛍光強度データを藻
類濃度データに変換させるようにした。このため、装置
全体を小型化しつつ、1つの蛍光測定セル43で、サン
プル水41に混在している濁質47の濃度と、藻類48
の濃度とを各々、計測させて、藻類48の濃度測定で得
られた藻類濃度に含まれる濁質分をキャンセルさせ、濁
質47の影響を受けずに、サンプル水41中に含まれて
いる藻類48の濃度を連続的に測定させることができ
る。
【0102】また、この第3の実施の形態では、サンプ
ル水41濁度を測定するとき、励起光照射装置44の光
学フィルタ切換機構55によって、蛍光測定用の光学フ
ィルタ52、53から濁度測定用の光学フィルタ54に
切り替え、励起光照射装置44から濁度測定に適した波
長範囲の励起光を出射させ、これを蛍光測定セル43内
のサンプル水41に照射させるとともに、蛍光/散乱光
受光器45の光学フィルタ切換機構59によって、蛍光
測定用の光学フィルタ56、57から濁度測定用の光学
フィルタ58に切り替え、蛍光測定セル43内のサンプ
ル水41で散乱された励起光を受光させ、サンプル水4
1の濁度を測定させるようにしているので、1つの蛍光
/散乱光受光器45、蛍光/濁度演算装置46によっ
て、蛍光測定と、濁度測定とを行わせることができ、こ
れによってシステム全体を小型化させることができる。
【0103】また、この第3の実施の形態では、上述し
た第1、第2の実施の形態と同様に、サンプル水41に
含まれる濁質47の濃度と、サンプル水41で散乱され
て発せられる散乱光の強度とが線形になり、また蛍光/
散乱光受光器45で受光される光の強度が、サンプル水
41から発せられる蛍光の強度と、散乱光の強度とを加
算した形になっていることに着目した、(2)式〜
(7)式で示される簡単な演算式を用いて、蛍光/濁度
演算装置46から出力される濁度データで、蛍光/濁度
演算装置46から出力される蛍光強度データを補正し、
サンプル水41に含まれている藻類48の濃度を求める
ようにしているので、演算処理を簡素化させ、リアルタ
イムで、サンプル水41中に含まれている藻類48の濃
度を連続的に測定させることができる。
【0104】また、この第3の実施の形態では、上述し
た第1、第2の実施の形態と同様に、サンプル水41に
含まれている緑藻、珪藻類の濃度を測定するとき、波長
が435nmの励起光を使用して、波長が678nmの
蛍光を受光させ、またサンプル水41に含まれている藍
藻類の濃度を測定するとき、波長が600nmの励起光
を使用して、波長が642の蛍光を受光させるようにし
ているので、サンプル水41に含まれている緑藻、珪藻
類の濃度、または藍藻類の濃度のうち、いずれかの濃度
を選択的に測定させて、水道原水に対する適切な水処理
を行わせることができる。
【0105】さらに、この第3の実施の形態では、上述
した第1、第2の実施の形態と同様に、1つの励起光照
射装置44から波長が435nmの励起光、波長が60
0nmの励起光、波長が660nmの励起光のうち、い
ずれの励起光でも、出射可能にするとともに、蛍光/散
乱光受光器45によって、波長が678nmの蛍光、波
長が642の蛍光、波長が660nmの散乱光のうち、
いずかの蛍光、または散乱光を受光可能にしているの
で、光源、受光素子などを共通化させて、システム全体
を小型化させながら、サンプル水41に混在している濁
質47の濃度と、緑藻、珪藻類の濃度と、藍藻類の濃度
とを各々、計測させることができる。
【0106】《他の実施の形態》また、上述した第2、
第3の実施の形態では、励起光照射装置19、44の光
学フィルタ切換機構31、55を動作させて、蛍光測定
用の光学フィルタ28、29、52、53、濁度測定用
の光学フィルタ30、54のいずれか一方を選択させ
て、励起光照射装置19、44から蛍光測定に適した波
長範囲の励起光、濁度測定に適した波長範囲の励起光の
いずれか一方を出射させるようにしているが、蛍光測定
に適した波長範囲の励起光を出射する励起光照射装置
と、濁度測定に適した波長範囲の励起光を出射する励起
光照射装置とを使用して、サンプル水16、41に含ま
れている藻類22、48の濃度測定と、サンプル水1
6、41に含まれている濁質22、47の濃度測定とを
並列に行わせるようにしても良い。
【0107】このように、構成することにより、サンプ
ル水流路17、42を流れるサンプル水16、41の特
性変動が激しいときでも、サンプル水16、41の同じ
部分に対し、藻類22、48の濃度測定と、濁質22、
47の濃度測定とを行わせて、藻類濃度の測定精度が低
下しないようにすることができる。
【0108】また、上述した第1、第2、第3の実施の
形態では、水道原水などの一部を取り込んで、これをサ
ンプル水2、16、41として、そのまま蛍光測定セル
5、18、43に導入するようにしているが、藻類9、
23、48の種類によっては、個体同士が結び付いて群
体を形成するとともに、個体および群体同士が凝集し、
肉眼で確認できるほどの大きさの塊になる場合があり、
このように凝集した状態で、蛍光測定を行うと、励起光
が塊中の内部の藻類9、23、48まで到達せずに、実
際のサンプル水2、16、41に含まれている藻類9、
23、48のうち、励起されて蛍光を発する藻類9、2
3、48の割合が小さくなり、均一に分散している場合
に比較し、低い濃度になってしまうことがある。
【0109】そこで、このような場合には、サンプル水
流路3、17、42の途中に、超音波の振動によって、
藻類同士の結合を物理的に分割させる超音波撹拌装置、
または急速に回転する撹拌子によって、藻類同士の結合
を物理的に分割させる撹拌装置などを挿入して、サンプ
ル水流路3、17、42内を流れるサンプル水2、1
6、41を撹拌させ、凝集した藻類9、23、48を均
一に分散させた後、蛍光測定セル5、18、43に導入
させるようにしても良い。
【0110】このようにすることにより、藻類9、2
3、48が凝集して塊になっているときでも、これらの
塊を分割させて、サンプル水2、16、41中に藻類
9、23、48を均一に分散させ、藻類濃度の測定精度
を向上させることができる。
【0111】また、上述した第1、第2、第3の実施の
形態では、蛍光測定セル5、18、43の透明度が低下
しないことを前提にしているが、実際の蛍光測定セル
5、18、43では、内部に藻類9、23、48、ある
いは濁質8、22、47が付着したり、その他の生物、
その他の無機質、有機質などが付着して、蛍光測定セル
5、18、43の透明度が低下してしまうことがある。
【0112】そこで、このような場合、蛍光測定セル
5、18、43の透明度が低下した時点、あるいは予め
設定されている周期で、測定動作を停止させて、サンプ
ル水流路3、17、42から蛍光測定セル5、18、4
3を取り外し、その内部を機械的に洗浄するようにして
も良い。
【0113】また、蛍光測定セル5、18、43内を洗
浄する方法として、汚れの内容に応じた洗浄方法、例え
ば蛍光測定セル5、18、43内に生物が付着して、繁
殖しているとき、あるいは有機性の付着物が付着してい
るときには、強力な酸化力を持つオゾンを使用して、蛍
光測定セル5、18、43内を洗浄し、また蛍光測定セ
ル5、18、43内にカルシウム、マグネシウムなどの
硬度成分が析出して、スケールが付着しているとき、塩
酸などの酸を使用して、蛍光測定セル5、18、43内
を洗浄するようにしても良い。
【0114】このように、汚れの内容に応じて、洗浄方
法を選択することにより、蛍光測定セル5、18、43
の透明度を高い状態に保ち、測定精度が低下しないよう
にすることができる。
【0115】また、このように、オゾン、酸などを使用
する洗浄方法では、サンプル水流路3、17、42から
蛍光測定セル5、18、43を取り外す必要が無いこと
から、予め設定された周期で、自動的に洗浄を開始させ
たり、蛍光測定セル5、18、43の汚れが規定の汚れ
以上になった時点で、自動的に洗浄を開始させたりして
も良い。
【0116】
【発明の効果】以上説明したように本発明の藻類濃度測
定システムでは、サンプル水に混在している濁質の濃度
と、藻類の濃度とを各々、計測させて、藻類の濃度測定
で得られた藻類濃度に含まれる濁質分をキャンセルさ
せ、これによって濁質の影響を受けずに、サンプル水中
に含まれている藻類の濃度を連続的に測定させることが
できる。
【0117】請求項2、3の藻類濃度測定システムで
は、1つの測定セルによりサンプル水に混在している濁
質の濃度と藻類の濃度とを各々計測できるので、システ
ム全体を小型化することができる。
【0118】請求項4の藻類濃度測定システムでは、演
算内容を簡素化し、処理速度を高めることができる。
【0119】請求項5、6の藻類濃度測定システムで
は、サンプル水に混在している濁質の濃度と、緑藻、珪
藻類などの濃度とを各々、計測させて、緑藻、珪藻類な
どの濃度測定で得られた藻類濃度に含まれる濁質分をキ
ャンセルさせ、これによって濁質の影響を受けずに、サ
ンプル水中に含まれている藻類の濃度を連続的に測定さ
せることができる。
【0120】請求項7の藻類濃度測定システムでは、光
源、受光素子などを共通化させて、システム全体を小型
化させることができる。
【0121】請求項8、9、10の藻類濃度測定システ
ムでは、サンプル水中に、藻類が凝集した状態で、濁質
と混在していても、撹拌子などによってサンプル水を直
接、撹拌させて、超音波によってサンプル水を振動させ
て、凝集している藻類をばらばらにした後に濁質の濃度
と、藻類の濃度とを各々計測することができる。
【0122】請求項11の藻類濃度測定システムでは、
機械的な力、化学的な力などにより、測定セル内を適
時、洗浄して、測定精度が低下しないようにすることが
できる。
【0123】請求項12の藻類濃度測定システムでは、
強酸化作用を持つオゾンによって、測定セル内に付着し
た藻類、有機物、生物などを取り除いて、測定精度が低
下しないようにすることができる。
【0124】請求項13の藻類濃度測定システムでは、
強い酸化作用を持つ酸によって、測定セル内に付着した
カルシウム、マグネシウムなどでできたスケールを取り
除いて、測定精度が低下しないようにすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による藻類濃度測定システムのうち、請
求項1、4、5、6、7に対応する実施の形態を示す構
成図である。
【図2】緑藻を含むサンプル水、藍藻を含むサンプル水
に波長が435nmの励起光を照射したとき、サンプル
水から発せられる波長が678nmの蛍光強度と、クロ
ロフィルa濃度との関係を示すグラフである。
【図3】緑藻を含むサンプル水、藍藻を含むサンプル水
に波長が600nmの励起光を照射したとき、サンプル
水から発せられる波長が642nmの蛍光強度と、クロ
ロフィルa濃度との関係を示すグラフである。
【図4】模擬濁質として、種々の濃度のカオリンを添加
したサンプル水に波長が435nmの励起光を照射した
とき、サンプル水から発せられる波長が678nmの散
乱光と、濁度との関係を示すグラフである。
【図5】模擬濁質として、種々の濃度のカオリンを添加
したサンプル水に波長が600nmの励起光を照射した
とき、サンプル水から発せられる波長が642nmの散
乱光と、濁度との関係を示すグラフである。
【図6】図1に示す藻類濃度測定システムにおいて、蛍
光強度に濁度補正を行う前の数値と、蛍光強度に濁度補
正を行った後の数値との関係を示す表である。
【図7】本発明による藻類濃度測定システムのうち、請
求項2、4、5、6、7に対応する実施の形態を示す構
成図である。
【図8】図7に示す励起光照射装置、蛍光測定セル、透
過光受光器、濁度演算装置、蛍光受光装置の詳細な内容
を示す構成図である。
【図9】本発明による藻類濃度測定システムのうち、請
求項3、4、5、6、7に対応する実施の形態を示す構
成図である。
【図10】図9に示す励起光照射装置、蛍光測定セル、
蛍光/散乱光受光器、蛍光/濁度演算装置の詳細な内容
を示す構成図である。
【図11】緑藻、珪藻のみを含むサンプル水に照射する
励起光の波長と、サンプル水から発せられる波長が67
8nmとなっている蛍光の強度との関係を示すグラフで
ある。
【図12】緑藻、珪藻のみを含むサンプル水に波長が4
35nmの励起光を照射したとき、サンプル水から発せ
られる蛍光の波長と、強度との関係を示すグラフであ
る。
【図13】藍藻類のみを含むサンプル水に波長が435
nmの励起光を照射したとき、サンプル水から発せられ
る蛍光の波長と、強度との関係を示すグラフである。
【図14】藍藻類のみを含むサンプル水に照射する励起
光の波長と、サンプル水から発せられる波長が642n
mとなっている蛍光の強度との関係を示すグラフであ
る。
【図15】藍藻類のみを含むサンプル水に波長が600
nmの励起光を照射したとき、サンプル水から発せられ
る蛍光の波長と、強度との関係を示すグラフである。
【図16】緑藻、珪藻のみを含むサンプル水に波長が6
00nmの励起光を照射したとき、サンプル水から発せ
られる蛍光の波長と、強度との関係を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
1,15,40:藻類濃度測定システム 2,16,41:サンプル水 3,17,42:サンプル水流路 4:濁度計 5,18,43:蛍光測定セル(測定セル) 6:励起光照射装置(蛍光測定手段) 7,24:蛍光受光装置(蛍光測定手段) 8,22,47:濁質 9,23,48:藻類 10,49:濁度影響補正演算装置(濁度影響補正手
段) 11,50:藻類濃度演算装置 19,44:励起光照射装置(濁度測定手段、蛍光測定
手段) 20:透過光受光器(濁度測定手段) 21:濁度演算装置(濁度測定手段) 25:濁度影響補正演算装置(濁度影響補正手段) 26:藻類濃度演算装置 27,51:発光素子 28,29,30,34,35,52,52,53,5
4,56,57,58:光学フィルタ 31,36,55,59:光学フィルタ切換機構 32:透過光光学フィルタ 33,37,60:受光素子 45:蛍光/散乱光受光器(濁度測定手段、蛍光測定手
段) 46:蛍光/濁度演算装置(濁度測定手段、蛍光測定手
段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宇野 弘高 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内 (72)発明者 升方 正 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会社 東芝本社事務所内 (72)発明者 芝田 勝博 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会社 東芝本社事務所内 Fターム(参考) 2G043 AA01 BA14 CA03 DA05 EA01 EA13 EA14 GA04 GA08 GB18 GB21 JA03 KA02 KA05 LA01 MA01 NA01 NA06 NA11 2G057 AA04 AB01 AB06 AB07 AC01 AD07 BA01 CA07 DC06 JA02 JA04 JA16 2G059 AA01 BB04 BB05 CC20 DD02 DD05 EE01 EE02 EE07 GG10 HH02 HH06 JJ02 KK01

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サンプル水の濁度を測定して濁度データ
    を生成する濁度計と、 透明部材によって構成され、前記サンプル水が満たされ
    る測定セルと、 この測定セルに満たされている前記サンプル水に特定波
    長域の励起光を照射しつつ、このサンプル水から発せら
    れる蛍光を受光して蛍光強度データを生成する蛍光測定
    手段と、 前記濁度計から出力される濁度データに基づき、前記蛍
    光測定手段から出力される蛍光強度データに含まれる濁
    度分を補正する濁度影響補正手段と、 この濁度影響補正手段から出力される濁度補正済みの蛍
    光強度データに基づき、前記サンプル水に含まれる藻類
    の濃度を求める藻類濃度演算手段と、 を備えたことを特徴とする藻類濃度測定システム。
  2. 【請求項2】 透明部材によって構成され、サンプル水
    が満たされる測定セルと、 この測定セルに満たされている前記サンプル水に特定波
    長域の光を照射しつつ、このサンプル水を透過した光を
    受光して濁度データを生成する濁度測定手段と、 前記測定セルに満たされている前記サンプル水に特定波
    長域の励起光を照射しつつ、このサンプル水から発せら
    れる蛍光を受光して蛍光強度データを生成する蛍光測定
    手段と、 前記濁度測定手段から出力される濁度データに基づき、
    前記蛍光測定手段から出力される蛍光強度データに含ま
    れる濁度分を補正する濁度影響補正手段と、 この濁度影響補正手段から出力される濁度補正済みの蛍
    光強度データに基づき、前記サンプル水に含まれる藻類
    の濃度を求める藻類濃度演算手段と、 を備えたことを特徴とする藻類濃度測定システム。
  3. 【請求項3】 透明部材によって構成され、サンプル水
    が満たされる測定セルと、 この測定セルに満たされている前記サンプル水に特定波
    長域の光を照射しつつ、このサンプル水で散乱された光
    を受光し、濁度データを生成する濁度測定手段と、 前記測定セルに満たされている前記サンプル水に特定波
    長域の励起光を照射しつつ、このサンプル水から発せら
    れる蛍光を受光して蛍光強度データを生成する蛍光測定
    手段と、 前記濁度測定手段から出力される濁度データに基づき、
    前記蛍光測定手段から出力される蛍光強度データに含ま
    れる濁度分を補正する濁度影響補正手段と、 この濁度影響補正手段から出力される濁度補正済みの蛍
    光強度データに基づき、前記サンプル水に含まれる藻類
    の濃度を求める藻類濃度演算手段と、 を備えたことを特徴とする藻類濃度測定システム。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載の藻類
    濃度測定システムにおいて、 前記濁度影響補正手段は、前記濁度測定手段で得られた
    濁度データ、前記蛍光測定手段で得られた蛍光強度デー
    タ、次式に示す演算式を使用して蛍光強度データに含ま
    れる濁度の影響を除去する、 I0=I−(a・D+b) 但し、a:係数 b:係数 D:濁度 I:濁度補正前の蛍光強度 I0:濁度補正後の蛍光強度 ことを特徴とする藻類濃度測定システム。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかに記載の藻類
    濃度測定システムにおいて、 前記蛍光測定手段は、クロロフィルaに対応する400
    〜500nmの波長域内にある波長光を生成し、これを
    励起光として前記測定セル内の前記サンプル水に照射
    し、また前記測定セル内の前記サンプル水から発せられ
    る蛍光のうち、670〜690nmの波長域内にある蛍
    光を選択的に受光して蛍光強度データを生成する、 ことを特徴とする藻類濃度測定システム。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれかに記載の藻類
    濃度測定システムにおいて、 前記蛍光測定手段は、フィコシアニンに対応する540
    〜600nmの波長域内にある波長光を生成し、これを
    励起光として前記測定セル内の前記サンプル水に照射
    し、また前記測定セル内の前記サンプル水から発せられ
    る蛍光のうち、630〜650nmの波長域内にある蛍
    光を選択的に受光して蛍光強度データを生成する、 ことを特徴とする藻類濃度測定システム。
  7. 【請求項7】 請求項2乃至6のいずれかに記載の藻類
    濃度測定システムにおいて、 前記濁度測定手段または前記蛍光測定手段のうち、少な
    くともいずれか一方は、複数の光学フィルタを切り替え
    て指定された波長を持つ励起光を生成する処理、指定さ
    れた波長を持つ透過光、散乱光、蛍光を受光する処理を
    行う、 ことを特徴とする藻類濃度測定システム。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7のいずれかに記載の藻類
    濃度測定システムにおいて、 前記測定セルに前記サンプル水を導入する前に前記サン
    プル水を撹拌し、凝集している藻類を分散させる撹拌処
    理手段、 を備えたことを特徴とする藻類濃度測定システム。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の藻類濃度測定システム
    において、 前記撹拌処理手段は、前記サンプル水を機械的に撹拌す
    る撹拌子である、 ことを特徴とする藻類濃度測定システム。
  10. 【請求項10】 請求項8に記載の藻類濃度測定システ
    ムにおいて、 前記撹拌処理手段は、前記サンプル水を超音波を用いて
    撹拌する超音波処理手段である、 ことを特徴とする藻類濃度測定システム。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至10のいずれかに記載の
    藻類濃度測定システムにおいて、 前記測定セル内を洗浄する測定セル洗浄手段、 を備えたことを特徴とする藻類濃度測定システム。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の測定セル洗浄手段
    において、 前記測定セル洗浄手段は、前記測定セル内をオゾンによ
    って洗浄するオゾン洗浄手段である、 ことを特徴とする藻類濃度測定システム。
  13. 【請求項13】 請求項11に記載の測定セル洗浄手段
    において、 前記測定セル洗浄手段は、前記測定セル内を酸によって
    洗浄する酸洗浄手段である、 ことを特徴とする藻類濃度測定システム。
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