JP2001081400A - 湿気硬化型ウレタン樹脂塗料組成物及びこれを塗り重ねてなる塗料 - Google Patents

湿気硬化型ウレタン樹脂塗料組成物及びこれを塗り重ねてなる塗料

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JP2001081400A
JP2001081400A JP25547799A JP25547799A JP2001081400A JP 2001081400 A JP2001081400 A JP 2001081400A JP 25547799 A JP25547799 A JP 25547799A JP 25547799 A JP25547799 A JP 25547799A JP 2001081400 A JP2001081400 A JP 2001081400A
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moisture
coating composition
compound
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paint
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JP25547799A
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English (en)
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Akira Nakamura
明 中村
Hideaki Tanisugi
英昭 谷杉
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Toray Industries Inc
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】低温硬化性および貯蔵安定性に優れる金属構造
物の防食用湿気硬化型ウレタン樹脂塗料組成物を提供す
る。 【解決手段】分子中にイソシアネート基を2個以上含有
するウレタンプレポリマー、ブロックアミン化合物、2
種類の脱水剤、消泡剤を含有することを特徴とする湿気
硬化型ウレタン樹脂塗料組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、湿気硬化型ウレタ
ン樹脂塗料組成物に関する。さらには、低温硬化性およ
び貯蔵安定性に優れる金属構造物の防食用湿気硬化型ウ
レタン樹脂塗料組成物およびそれを塗り重ねてなる塗料
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】金属構造物の防食塗膜は下塗り塗料、中
塗り塗料、上塗り塗料と複数の塗料を塗り重ねて塗料と
して仕上げるのが一般的である。従来、湿気硬化型ウレ
タン樹脂塗料を金属構造物の防食用途に使用する場合、
本発明者らは湿気硬化型ウレタン樹脂と亜鉛末と雲母状
酸化鉄からなる下塗り塗料、湿気硬化型ウレタン樹脂と
雲母状酸化鉄からなる中塗り塗料、湿気硬化型ウレタン
樹脂と雲母状酸化鉄からなる上塗り塗料を塗り重ねてな
る塗料を提案してきた。
【0003】また、特開平11−80663号公報には
湿気硬化型ウレタン樹脂及び無結晶水防錆顔料を配合す
る。好ましくは、更に、シランカップリング剤を配合し
てなる湿気硬化型ウレタン塗料(下塗り塗料)が提案さ
れている。
【0004】上記湿気硬化型ウレタン塗料は、他の樹脂
塗料、例えば、エポキシ樹脂塗料、2液ウレタン樹脂塗
料などと比べると塗装可能な環境制限が少ない。例え
ば、5℃以下の低温環境や85%RH以上の高湿度環境
でも塗装できることが知られている。しかしながら、5
℃以下の低温環境で塗装した場合、20〜40℃の環境
で塗装した場合と比べると、塗膜の硬化速度が遅く、例
えば、塗装から24時間以内に降雨があった場合、硬化
が不十分なために塗膜に白化あるいはフクレが発生する
という問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を解決しようとするものであり、5℃以下の低温環境で
塗装した場合であっても硬化性に優れ、かつ、貯蔵安定
性にも優れる金属構造物の防食用湿気硬化型ウレタン樹
脂塗料を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、分子中にイソ
シアネート基を2個以上含有するウレタンプレポリマ
ー、ブロックアミン化合物、2種類の脱水剤、消泡剤を
含有することを特徴とする湿気硬化型ウレタン樹脂塗料
組成物である。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0008】本発明で使用する分子中にイソシアネート
基を2個以上含有ウレタンプレポリマーは、従来公知の
分子中にイソシアネート基を含有するウレタンプレポリ
マーを特に制限することなく使用することができる。こ
のようなウレタンプレポリマーは、イソシアネート化合
物とポリオールの反応によって好ましく得られる。
【0009】この反応で使用されるイソシアネート化合
物としては、特に限定されないが、例えば、イソホロン
ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシア
ネートなどの脂環式イソシアネート、テトラメチレンジ
イソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ト
リメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイ
ソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートのビュ
レット体、ヘキサメチレンジイソシアネートの三量体な
どの脂肪族イソシアネート、トリレンジイソシアネー
ト、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジ
イソシアネート、トリレンジイソシアネートのビュレッ
ト体、トリレンジイソシアネートの三量体、キシリレン
ジイソシアネートのアダクト体、ジフェニルメタンジイ
ソシアネートのアダクト体などの芳香族イソシアネート
などが用いられる。耐候性の点から、上塗り塗料では脂
環式イソシアネートおよび/または脂肪族イソシアネー
トを用いるのが好ましく、中塗り、下塗り塗料では芳香
族イソシアネートを用いるのが好ましい。
【0010】この反応で使用されるポリオールとして
は、特に限定されないが、例えば、ポリエーテルポリオ
ール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリ
オール、アクリルポリオールなどが用いられる。
【0011】ポリエーテルポリオールとしてはエチレン
グリコール、プロピレングリコール、グリセリン、トリ
メチロールプロパンなどの多価アルコールの単独または
混合物にエチレンオキサイド、プロピレンオキサイドな
どのアルキレンオキサイドの単独または混合物を付加さ
せたポリオール、ポリテトラメチレングリコールなどを
用いることができる。
【0012】さらに、ポリエステルポリオールとして
は、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、アジピン酸、フ
タル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸
などの塩基酸の単独または混合物とエチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ネ
オペンチルグリコール、ヘキサンジオール、グリセリ
ン、トリメチロールプロパンなどの多価アルコールの単
独または混合物の縮合反応によって得られるポリオー
ル、および、カプロラクトン、バレロラクトン、プロピ
オラクトンなどを上記した多価アルコールの存在下に開
環重合して得られるポリオールなどを用いることができ
る。
【0013】ポリカーボネートポリオールとしては、ビ
スフェノールAなどの芳香族多価アルコールやヘキサン
ジオールなどの脂肪族多価アルコール、および、脂環族
多価アルコールを原料として得られるものを用いること
ができる。
【0014】また、アクリルポリオールとしては、メタ
クリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプ
ロピルなどの活性水素をもつメタクリル酸エステルおよ
び/またはアクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒ
ドロキシプロピルなどの活性水素をもつアクリル酸エス
テルとメタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタ
クリル酸ブチル、メタクリル酸ラウリルなどのメタクリ
ル酸エステル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、
アクリル酸エチルへキシルなどのアクリル酸エステル、
メタクリル酸、アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、
アクリルアミド、アクリロニトリル、スチレン、酢酸ビ
ニルなどの単独または混合物を共重合させて得られるポ
リオールなどを用いることができる。
【0015】本発明に用いられるブロックアミン化合物
としては、オキサゾリジン、ケチミン、エナミン、少な
くとも1個の1級または2級アミノ基を有する化合物と
アルデヒド類またはケトン類との縮合物などが用いられ
るが、なかでも、少なくとも1個の1級または2級アミ
ノ基を有する化合物とアルデヒド類またはケトン類との
縮合物が好ましい。
【0016】少なくとも1個の1級または2級アミノ基
を有する化合物としてはエチレンジアミン、トリメチレ
ンジアミン、1,4−ナフタレンジアミン、2,4−ピ
リジンジアミン、イソホロンジアミン、ジアミノシクロ
ヘキサン、ジアミノジフェニルメタン、m−フェニレン
ジアミン、キシリレンジアミンなどが用いられる。
【0017】少なくとも1個の1級または2級アミノ基
を有する化合物と縮合させるアルデヒド類またはケトン
類としてはホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロ
ピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、イソブチルアル
デヒド、アクリルアルデヒド、ベンズアルデヒド、ナフ
トアルデヒド、アセトン、メチルエチルケトン、メチル
イソブチルケトン、ジエチルケトン、ピナコロン、アセ
チルアセトン、アセトフェノン、シクロヘキサノン、ベ
ンゾフェノン、ナフトキノン、アントラキノンなどが用
いられる。
【0018】上記ブロックアミン化合物の配合量は、塗
料組成物100重量部に対して0.1〜10重量部が好
ましく、さらに好ましくは、1〜5重量部である。ブロ
ックアミン化合物が10重量部を超えると塗膜の付着
力、耐水性が悪くなる傾向があり、0.1重量部未満で
は低温環境での硬化性の向上に効果がない傾向にある。
本発明のブロックアミン化合物は、塗料を製造する際に
混合しても良いし、塗料を使用する際に塗料に添加して
も良い。
【0019】本発明の脱水剤は、塗料組成物に使用され
る原料中に含まれる水分を除去することによってゲル化
を防止し、優れた貯蔵安定性を達成する目的で使用され
る必要がある。本発明に用いられる脱水剤としては、モ
ノイソシアネート化合物、オルトギ酸化合物、オルト酢
酸化合物、モレキュラーシーブ、塩化カルシウム、シリ
カゲルなどが用いられる。
【0020】モノイソシアネート化合物としてはフェニ
ルイソシアネート、p−クロロフェニルイソシアネー
ト、ベンゼンスルホニルイソシアネート、p−トルエン
スルホニルイソシアネート、イソシアネートエチルメタ
クリレートなどが用いられる。
【0021】オルトギ酸化合物としては、オルトギ酸ト
リメチル、オルトギ酸トリエチル、オルトギ酸トリブチ
ルなどが用いられる。
【0022】オルト酢酸化合物としては、オルト酢酸ト
リメチル、オルト酢酸トリエチル、オルト酢酸トリブチ
ルなどが用いられる。
【0023】モレキュラーシーブとしては高多孔性の結
晶性アルミノ珪酸塩を用いることができる。
【0024】本発明に用いられる脱水剤としては、なか
でも、モノイソシアネート化合物とオルトギ酸化合物の
併用、またはモノイソシアネート化合物とオルト酢酸化
合物の併用が好ましい。
【0025】モノイソシアネート化合物の配合量は、塗
料組成物100重量部に対して0.1〜6重量部が好ま
しく、さらに好ましくは0.5〜4重量部である。モノ
イソシアネート化合物の配合量が6重量部を超えると、
塗装時の塗膜に泡や異物(モノイソシアネート化合物と
空気中の水分との反応物)を生じる傾向にあり、モノイ
ソシアネート化合物の配合量が0.1重量部未満では原
料中に含まれる水分を十分に除去できないので貯蔵中の
塗料にゲル化物を生じる傾向がある。
【0026】オルトギ酸化合物またはオルト酢酸化合物
の配合量は、塗料組成物100重量部に対して0.1〜
6重量部が好ましく、さらに好ましくは0.5〜4重量
部である。オルトギ酸化合物またはオルト酢酸化合物の
配合量が6重量部を超えると、加水分解によって生じた
アルコールがイソシアネートプレポリマーの硬化性を阻
害するため低温硬化性が低下する傾向にあり、0.1重
量部未満では原料中に含まれる水分を十分に除去できな
いので貯蔵中の塗料にゲル化物を生じる傾向がある。
【0027】湿気硬化型ウレタン樹脂塗料はその反応機
構から、通常、硬化する際に二酸化炭素を発生するため
塗膜が発泡する傾向にあるが、本発明に用いられる消泡
剤は、塗膜が硬化する際の発泡を抑制するために必要で
ある。
【0028】本発明の消泡剤としては、非シリコン系消
泡剤、シリコン系消泡剤、アクリル系消泡剤、ビニル系
消泡剤などが用いられる。これらの消泡剤は単独で使用
しても良いし、混合物として使用しても良い。
【0029】非シリコン系消泡剤として具体的にはシリ
コンを含まない特殊な破泡剤の組み合わせが用いられ、
その例としてはBYK Chemie社製のBYK−0
51、BYK−052、BYK−053などがある。非
シリコン系消泡剤の配合量は塗料組成物100重量部に
対して0.05〜0.5重量部が好ましい。
【0030】シリコン系消泡剤として具体的には破泡性
ポリシロキサンの溶液、破泡性ポリマとポリシロキサン
の組み合わせ、特殊変性ポリシロキサンなどが用いられ
る。破泡性ポリシロキサンの溶液の例としてはBYK
Chemie社製のBYK−065、BYK−066な
どがある。破泡性ポリマとポリシロキサンの組み合わせ
の例としてはBYK Chemie社製のBYK−07
0、BYK−088、BYK−141などがある。特殊
変性ポリシロキサンの例としては伊藤製油社製のA−S
−A DF−1がある。シリコン系消泡剤の配合量は塗
料組成物100重量部に対して0.01〜1.0重量部
が好ましい。
【0031】アクリル系消泡剤として具体的には特殊ア
クリル系重合物が用いられる。特殊アクリル系重合物の
例として楠本化成社製の“ディスパロン”OX−70、
“ディスパロン”OX−77、“ディスパロン”OX−
710、“ディスパロン”OX−720、“ディスパロ
ン”L−1982−50、“ディスパロン”L−198
3−50などがある。アクリル系消泡剤の配合量は塗料
組成物100重量部に対して0.2〜1.0重量部が好
ましい。
【0032】ビニル系消泡剤として具体的には特殊ビニ
ル系重合物が用いられる。特殊ビニル系重合物の例とし
て楠本化成社製の“ディスパロン”P−420、“ディ
スパロン”P−425などがある。ビニル系消泡剤の配
合量は塗料組成物100重量部に対して0.2〜1.0
重量部が好ましい。
【0033】本発明の消泡剤は、上記配合量を超えると
塗膜の付着性が低下する傾向にあり、上記配合量未満で
あると効果がなく塗膜にフクレが発生する傾向にある。
【0034】本発明の湿気硬化型ウレタン樹脂塗料組成
物を金属構造物の防食用下塗り塗料として使用する場
合、さらに防錆顔料として亜鉛末および/または雲母状
酸化鉄を含有する必要がある。亜鉛末および/または雲
母状酸化鉄の含有量は乾燥塗膜100重量部中50〜9
5重量部が好ましく、さらに好ましくは75〜90重量
部である。乾燥塗膜中の亜鉛末および/または雲母状酸
化鉄の含有量が50重量部未満では十分な防錆性を発揮
できない傾向にあり、また95重量部を超える場合は塗
膜の形成が困難となる傾向にある。
【0035】本発明の防食用下塗り塗料は必要に応じ
て、硬化触媒、着色顔料、体質顔料、だれ止め剤、顔料
分散剤、溶剤などを含有することができる。
【0036】本発明の防食用下塗り塗料を塗装する場
合、金属構造物の表面処理にはブラスト処理、電動工
具、手工具、ウォータージェットなど通常の方法を使用
することができる。
【0037】本発明の防食用下塗り塗料は刷毛、ローラ
ー、スプレーなど通常の方法で塗装できる。該下塗り塗
料の膜厚は乾燥塗膜で25〜150μmが好ましい、よ
り好ましくは50〜75μmである。乾燥塗膜の膜厚が
25μm未満だと十分な防錆性を発揮できない傾向にあ
り、また150μmを超えると塗膜にクラックが発生し
やすい傾向がある。
【0038】本発明の湿気硬化型ウレタン樹脂塗料組成
物を金属構造物の防食用中塗り塗料として使用する場
合、さらに雲母状酸化鉄および/または体質顔料を含有
する必要がある。本発明の体質顔料としてはシリカ、タ
ルク、沈降性硫酸バリウム、炭酸カルシウム、酸化アル
ミナなどが用いられる。雲母状酸化鉄および/または体
質顔料の含有量は塗料組成物100重量部中20〜80
重量部が好ましく、さらに好ましくは30〜60重量部
である。雲母状酸化鉄および/または体質顔料の含有量
が80重量部を超えると塗膜の形成が困難となる傾向に
あり、20重量部未満では下塗り塗膜あるいは上塗り塗
膜との層間付着性が低下する傾向にある。
【0039】本発明の防食用中塗り塗料は必要に応じ
て、硬化触媒、着色顔料、だれ止め剤、顔料分散剤、溶
剤などを含有することができる。
【0040】本発明の防食用中塗り塗料は刷毛、ローラ
ー、スプレーなど通常の方法で塗装できる。該中塗り塗
料の膜厚は乾燥塗膜で20〜100μmが好ましい、よ
り好ましくは25〜75μmである。乾燥塗膜の膜厚が
20μm未満だと十分な防錆性を発揮できない傾向にあ
り、また100μmを超えると塗膜に泡が発生しやすい
傾向がある。
【0041】本発明の湿気硬化型ウレタン樹脂塗料組成
物を金属構造物の防食用上塗り塗料として使用する場
合、さらに雲母状酸化鉄および/または着色顔料を含有
する必要がある。本発明の着色顔料としては酸化チタ
ン、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、フタロ
シアニングリーン、キナクリドンレッド、キナクリドン
バイオレット、酸化鉄、黄鉛、アルミニウムなどが用い
られる。これらの着色顔料は粉体のまま用いても良い
し、予めペーストにしたものを用いても良い。雲母状酸
化鉄および/または着色顔料の含有量は塗料組成物10
0重量部中1〜60重量部が好ましく、さらに好ましく
は2〜50重量部である。雲母状酸化鉄および/または
着色顔料の含有量が60重量部を超えると塗膜の耐候性
が低下する傾向にあり、1重量部未満では着色力が低下
する傾向にある。
【0042】本発明の防食用上塗り塗料は必要に応じ
て、硬化触媒、体質顔料、だれ止め剤、顔料分散剤、紫
外線吸収剤、光安定剤、溶剤などを含有することができ
る。
【0043】本発明の防食用上塗り塗料は刷毛、ローラ
ー、スプレーなど通常の方法で塗装できる。該上塗り塗
料の膜厚は乾燥塗膜で15〜75μmが好ましい、より
好ましくは25〜50μmである。乾燥塗膜の膜厚が1
5μm未満だと十分な着色力を発揮することができない
傾向にあり、また75μmを超えると塗膜に泡が発生し
やすい傾向にある。
【0044】本発明の塗料を組み合わせて塗料として使
用する場合、金属構造物が海岸付近、工場地帯など腐食
環境の厳しい場所に立地している場合は下塗り塗料、中
塗り塗料、上塗り塗料の組合せで用いるのが好ましい。
金属構造物が田園地帯など腐食環境の穏やかな場所に立
地している場合は下塗り塗料と上塗り塗料の組合せで用
いるのが好ましい。また、金属構造物の表面に亜鉛、ア
ルミなどのメッキが施されている場合は、中塗り塗料と
上塗り塗料の組合せ、または上塗り塗料単独で使用する
のが好ましい。
【0045】
【実施例】以下本発明を実施例によりさらに詳細に説明
するがこれに限定されるものではない。実施例中の部は
重量部である。
【0046】実施例1 下記の混合物をハイスピードミキサー(8000rp
m)にて1時間攪拌し、 ジフェニルメタンジイソシアネートポリプロピレングリコールプレポリマー(注 1) 10重量部 イソブチルアルデヒドブロックイソホロンジアミン(注2) 2重量部 p−トルエンスルホニルイソシアネート(脱水剤1)(注3)0.3重量部 オルトギ酸トリエチル(脱水剤2)(注4) 0.6重量部 非シリコン系消泡剤(注5) 0.1重量部 亜鉛末 55重量部 雲母状酸化鉄 15重量部 キシレン 17重量部 合計 100重量部 からなる塗料1を得た。
【0047】実施例2〜6 実施例1と同様の方法で表1の配合に従って、塗料2〜
塗料6を得た。
【0048】比較例1〜5 実施例1と同様の方法で表2の配合に従って、塗料7〜
塗料11を得た。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】上記の(注1)〜(注11)は以下のとお
り (注1)ICI社製“Rubinate”9234 (注2)HULS社製“Cross−linking
Agent”IPD−A139 (注3)住友バイエルウレタン社製“アディティブ”T
I (注4)日宝化学社製“OFE” (注5)BYK Chemie社製BYK−053 (注6)HULS社製“VESTICOAT”UT64
7 (注7)BYK Chemie社製BYK−141 (注8)U.S.SILICA社製MIN−U−SIL
10 (注9)LUZENAC AMERICA社製“Mis
tron Monomix” (注10)石原産業社製“タイペーク”CR−93 (注11)DANIEL PRODUCTS社製“TI
NT−AYD”PC 9317 TINTING BL
ACK である。 「塗膜の試験方法」 (1)低温硬化性試験 5℃の環境下で冷間圧延鋼板(SPCC−SB)試験板
(150mm×70mm×0.8mm)に乾燥膜厚が塗
料1と塗料2は50μm、塗料3と塗料4は40μm、
塗料5〜塗料11は30μmになるように塗装し、JI
S K 5400 6.5によって、乾燥時間に従って
硬化性を追跡し、塗膜が半硬化乾燥に達するまでの時間
(hr)を求めた。さらに、塗膜外観を以下の基準で目
視観察した。試験結果を表3、表4に示した。
【0052】塗膜外観の評価基準 ○:塗膜に異常なし △:塗膜にフクレ、白化等の軽微な異常がみられる ×:塗膜にフクレ、白化等の著しい異常がみられる。 (2)耐水性試験 5℃の環境下で冷間圧延鋼板(SPCC−SB)試験板
(150mm×70mm×0.8mm)に乾燥膜厚が塗
料1と塗料2は50μm、塗料3と塗料4は40μm、
塗料5〜塗料11は30μmになるように塗装し、24
時間経過後の塗装試験板を5℃の水に5日間浸漬して
後、取り出して塗膜外観を以下の基準で目視観察した。
試験結果を表3、表4に示した。
【0053】塗膜外観の評価基準 ○:塗膜に異常なし △:塗膜にフクレ、白化等の軽微な異常がみられる ×:塗膜にフクレ、白化等の著しい異常がみられる。 (3)貯蔵安定性試験 塗料を1/4Lブリキ製丸缶に充填し、密閉して50℃
の恒温槽で1ヶ月保管した後の塗料の粘度を測定した。
ブランクとして予め塗料の初期粘度を測定した。粘度は
ストーマ粘度計で測定し、KU値で表した。試験結果を
表3、表4に示した。
【0054】
【表3】
【0055】
【表4】
【0056】表3、表4の結果から明らかなように、本
発明の塗料組成物は、低温硬化性、貯蔵安定性が良好で
あった。一方、これに対して、ブロックアミン化合物を
含まない比較例1は低温硬化性が悪く、脱水剤を全く含
まない比較例2は貯蔵安定性が悪く、2種類の脱水剤の
うちいずれか一方を含まない比較例3、4は塗膜外観、
または低温硬化性が悪く、消泡剤を全く含まない比較例
5は塗膜外観、耐水性共に悪かった。
【0057】
【発明の効果】本発明によれば、低温硬化性および貯蔵
安定性に優れる金属構造物の防食用湿気硬化型ウレタン
樹脂塗料組成物を達成できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 CC132 CC152 CC172 CK031 CK041 CK051 CP033 DD066 DJ016 EH006 ER006 FD202 FD203 FD206 GH01 4J034 CA15 CA17 DA01 DB03 DF01 DF02 DG01 HA01 HA02 HA04 HA06 HC03 HC12 HC17 HC22 HC46 HC52 HC61 HC64 HC67 HC71 HC73 JA41 JA42 MA01 MA04 MA17 4J038 DG291 DG301 KA08 KA18 NA26 PA20

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子中にイソシアネート基を2個以上含
    有するウレタンプレポリマー、ブロックアミン化合物、
    2種類の脱水剤、消泡剤を含有することを特徴とする湿
    気硬化型ウレタン樹脂塗料組成物。
  2. 【請求項2】 ブロックアミン化合物が少なくとも1個
    の1級または2級アミノ基を有する化合物とアルデヒド
    類またはケトン類との縮合物であることを特徴とする請
    求項1記載の湿気硬化型ウレタン樹脂塗料組成物。
  3. 【請求項3】 2種類の脱水剤がモノイソシアネート化
    合物およびオルトギ酸化合物の併用またはモノイソシア
    ネート化合物およびオルト酢酸化合物の併用であること
    を特徴とする請求項1記載の湿気硬化型ウレタン樹脂塗
    料組成物。
  4. 【請求項4】 消泡剤が非シリコン系消泡剤、シリコン
    系消泡剤、アクリル系重合物、ビニル系重合物のなかか
    ら選択されることを特徴とする請求項1記載の湿気硬化
    型ウレタン樹脂塗料組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の湿気硬化型ウレタン樹脂
    塗料組成物がさらに亜鉛末および/または雲母状酸化鉄
    を含有することを特徴とする下塗り塗料組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の湿気硬化型ウレタン樹脂
    塗料組成物がさらに雲母状酸化鉄および/または体質顔
    料を含有することを特徴とする中塗り塗料組成物。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の湿気硬化型ウレタン樹脂
    塗料組成物がさらに雲母状酸化鉄および/または着色顔
    料を含有することを特徴とする上塗り塗料組成物。
  8. 【請求項8】 請求項5記載の下塗り塗料組成物、請求
    項6記載の中塗り塗料組成物、および請求項7記載の上
    塗り塗料組成物を塗り重ねてなることを特徴とする塗
    料。
  9. 【請求項9】 請求項5記載の下塗り塗料組成物、およ
    び請求項7記載の上塗り塗料組成物を塗り重ねてなるこ
    とを特徴とする塗料。
  10. 【請求項10】 請求項6記載の中塗り塗料組成物、お
    よび請求項7記載の上塗り塗料組成物を塗り重ねてなる
    ことを特徴とする塗料。
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