JP2001079375A - 新規な酸素富化膜 - Google Patents

新規な酸素富化膜

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JP2001079375A
JP2001079375A JP24311799A JP24311799A JP2001079375A JP 2001079375 A JP2001079375 A JP 2001079375A JP 24311799 A JP24311799 A JP 24311799A JP 24311799 A JP24311799 A JP 24311799A JP 2001079375 A JP2001079375 A JP 2001079375A
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cellulose
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glass
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ジェジン・ホン
Yang Jae-Kun
ジェクン・ヤン
Han Jeong-Ryeon
ジョンリョン・ハン
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JAE KUN YANG
JEONG RYEON HAN
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JAE JIN HONG
JAE KUN YANG
JEONG RYEON HAN
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、シロキシル化セルロース(siloxyl
ated cellulose)および/またはシロキシル化ガラス(si
loxylated glass)から製造される低圧力差の条件でも酸
素に対する選択性と透過度が優れた効果を有する新規な
酸素富化膜(oxygen enriching membrane)提供する。 【解決手段】 シロキシル化セルロースおよび/または
シロキシル化ガラスから製造されることを特徴とする酸
素富化膜。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シロキシル化セル
ロース(siloxylated cellulose)および/またはシロキ
シル化ガラス(siloxylated glass)から製造されること
を特徴とする、低圧力差の条件でも酸素に対する選択性
(selectivity)と透過度(permeability)が優れた新規な
酸素富化膜(oxygen enriching membrane)に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】我々
が息をしている空気は、約20.9%の酸素と78.1%の窒素で
構成されている。このような構成の空気中で、窒素より
酸素をより選択的に通過させる膜を酸素富化膜(oxygen
enriching membrane)という。かかる膜を通過させるこ
とによって、酸素をより豊富に含む空気は、自動車の内
燃機関の燃焼効率を増大させ、省エネ効果のみならず、
高濃度の酸素を必要とする医療分野、酸化工程および環
境工学分野に広く用いることができる。さらに、酸素の
富化に伴なう副産物としてより窒素がより濃厚となった
空気が得られるので、醗酵工程などのように窒素の濃厚
な環境を必要とする多くの産業分野においても効率的に
用いることができる。
【0003】酸素富化膜を使用すれば、簡単な装置によ
って気体を分離することができるので、場所や移動性に
制限されないという長所がある。したがって、1980年代
以後、膜による気体分離技術は著しく発展してきた。近
年、膜分離法は、冷凍法に比して大量の酸素を高濃度で
得るには不適当なものの、分離工程でエネルギー消費が
少ないため、大きな関心が集まっている。
【0004】カマーマイヤー(kammermeyer)が1957年シ
リコーンゴムを気体分離にはじめて適用して以来[K.ka
mmermeyer, Ind. Eng. Chem., 49,1685(1957)]、ポリ
トリメチルシリルプロピン[R. L. Riley et. al. US
4,243,701(1981)]が登場するまでメチル系のポリシロ
キサンは、今日まで明らかになった他の種類の高分子よ
り優れた酸素透過性を表すものとして知られている。し
かしながら、透過性を向上させるために、膜の厚さを薄
くするほど、簡単に裂けるという欠点があったため、改
良が必要となり、その結果、はじめて商業化に成功した
酸素富化膜はシロキサンとカーボネートとを共重合する
ことによって膜の強度を増大させたものであった[W.
J. Ward III, J. Membrane Sci., 1, 99(1976)]。かか
る観点から種々の研究が試みられ、たとえばスチレンと
ジメチルシロキサンとのグラフト共重合体を使用した方
法、テトラメチルジシロキサンと脂肪族ジカルボン酸を
用いて、主鎖構造にアミドを導入する方法、ポリスチレ
ンのパラ位に種々のシロキサンを置換させる方法、など
があげられる[Y. Kawakami, J. Polym. Sci.; PartA2
5, 1591(1987)]。
【0005】一方、酸素富化膜としてフッ素原子の置換
誘導体を使用したりしたが、これはフッ素原子を多く含
有するほど、酸素ガスに対する溶解度が高くなるからで
ある。ヨシオ(Yoshio)らは、ベンゼン環にトリフルオロ
メチル基を有するポリ(フェニルアセチレン)誘導体を合
成して、窒素に対する酸素の選択性が2.1である酸素富
化膜を製造し[Y. Hayakawa, M. Nishida, T. Aoki, an
d H. Marumatsu, Journal of polymer Sci.; PartA 30,
873(1992)]、パウル(paul)らは、ビス-フェノルAに
塩素、臭素などを4個ずつ置換させたテトラ-ハロゲン
化ポリカーボネートを合成して、それぞれ窒素に対する
酸素の選択性が6.37および7.47である酸素富化膜を製造
した[D. R. Paul, J. Membrane Sci., 34, 185(198
7)]。
【0006】しかし、このような不断の研究努力にもか
かわらず、酸素の透過度の側面から見るとき、窒素に対
する酸素の選択性が増加するほど、酸素の透過度は減少
する傾向があって、膜による気体分離の駆動力になる圧
力差を大きくするほど、透過度が増加する反面、酸素を
分離するのに必要なエネルギーが多くなるという問題点
が依然として存在していた。
【0007】そこで本発明者らは、低圧力差の条件でも
優れた酸素濃厚化能力をもち、強度の優れた酸素富化膜
を開発しようと鋭意研究を行ない、その結果、シロキシ
ル化セルロースまたはシロキシル化ガラスを酸素富化膜
の材料として使用すれば、このような目的が達成できる
ことを見出し、本発明の完成に至った。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、シ
ロキシル化セルロース及び/またはガラスから製造する
ことによって、圧力差の低い条件下でも酸素に対する選
択性と透過度の優れた新規な酸素富化膜に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成及び効果につ
いてより具体的に説明する。本発明では、酸素富化膜の
固体支持体としてセルロースとガラスが選択された。
【0010】セルロースは、植物の骨格をなす多糖類で
あって、(C6H10O5)n(nは2000〜4000を示す)の分子式を
有する天然高分子である。特に、セルロースは、分子内
または分子間の水素結合によって耐久性、強度面で極め
て優れた性質を表し、1分子当り、3個のヒドロキシ基
を含んでいるため、化学的修飾、すなわちシロキシル化
が容易であるという利点がある。
【0011】珪酸の1価、2価または3価の金属塩であ
るガラスもまた、表面に遊離ヒドロキシ基または水素原
子がナトリウム、カリウムなどの1価金属によって置換
されたヒドロキシ基があるため、シランまたはシロキサ
ン化合物との反応が容易であり、耐久性及び強度面で優
れている。本発明では、市販の実用ガラス、すなわち一
般の板ガラス(ソーダ灰ガラス)、高屈折ガラス(鉛ガラ
ス)、理化学器具用ガラス(ほう珪酸ガラス、ほう珪酸ア
ルミナガラス、ほう珪酸亜鉛ガラス)または他のガラス
廃棄物などを使用した。
【0012】前記の固体支持体のシロキシル化は、公知
のいかなるシロキシル化剤を用いても行なうことがで
き、公知のシロキシル化剤としては、たとえば種々の置
換基を有するシラン(silane)類、シロキサン(siloxane)
類およびシラザン(silazane)類があげられる。本発明で
は、特に下記化学式1〜3の化合物から選択される1種
以上をシロキシル化剤として使用した。
【化7】化学式1
【化8】化学式2
【化9】化学式3 [式中、 R1、R2、R3、R4、R5、R7およびR8は、それぞれ独立して
水素、ハロゲンまたは
【化10】 を示すか、ハロゲンおよび
【化11】 からなる群から選択される1種以上の置換基によって置
換されていてもよいC1-C 6-アルキル、C2-C6-アルケニル
またはフェニルを示し、 R6は、水素またはC1-C6-アルキルを示し、 Xは、水素、ハロゲン、または、
【化12】 で置換されたアミノ、またはOM'(M'はアルカリ金属を示
す)を示し、 nは3〜6の数を示す]。
【0013】化学式1の化合物は、文献(参照:A, F. R
eid and C. J. Wilkins, J. Chem.Soc., 4029, 1955)に
公知の化合物であり、同文献に開示の方法によって製造
することができ、化学式2の化合物は、本発明者らによ
る先行アメリカ特許第5,892,087号に開示されている方
法によって製造することができる。化学式3の化合物も
また、本発明者らの先行大韓民国特許出願第99-18491号
によって、はじめて開示された新規化合物として、同文
献中に開示されている方法によって、容易に製造し用い
ることができる。化学式3の化合物の具体的な製造工程
は、下記製造例1に詳しく説明した。
【0014】さらに、前記の化学式1〜3のシロキシル
化剤によって、固体支持体であるセルロースまたはガラ
スがシロキシル化される工程を図示すれば、下記の反応
式1〜6の通りである。
【化13】反応式1
【化14】反応式2
【化15】反応式3
【化16】反応式4
【化17】反応式5
【化18】反応式6 [式中、R1〜R8、Xおよびnは、前記化学式で定義した通
りであり、Mは、水素またはアルカリ金属を示す]。
【0015】前記の反応式1〜6に図示したような反応
によって、種々のシロキシルセルロースまたはシロキシ
ルガラスが得られる。本発明によるシロキシルセルロー
スまたはシロキシルガラスは、1種類のシロキシル化剤
と反応して得られたものであってもよく、2種類以上の
シロキシル化剤、たとえば化学式1の化合物および化学
式2の化合物、または置換基の異なる2種類の化学式1
の化合物と反応して得られたものであってもよい。さら
に、シロキシルセルロースまたはシロキシルガラス中の
固体支持体に結合されたシロキシル化剤が、さらに化学
式1〜3の化合物と反応することによって、2次的に修
飾(modify)されてもよい。
【0016】本発明によってシロキシル化された固体支
持体から製造された酸素富化膜は、既に開発された酸素
富化膜に比して酸素の透過度および選択性の面で極めて
優れた効果を表しているが、このような優秀性は、固体
支持体の表面に存在するシロキシル基の自由運動による
ものであると考えられる。すなわち、シロキシル基が支
持体の表面に繊毛のような形態で結合し、図1に示した
ように透過気体の圧力を駆動力にして動けば、これによ
って酸素富化膜は圧力差が少なければ、あたかも非多孔
性膜のように作用し、圧力差が大きければ、シロキシル
基が片方へ傾いて膜の気孔が大きくなって多孔性膜のよ
うに作用する。特に、化学式2または3のシロキシル化
剤を用いる場合は、シロキシル基が支持体の表面で環状
に結合したりするが、この場合もまた、シロキシル基の
自由運動ができるので、同じ効果を得ることができる。
【0017】支持体としてセルロースを使用する場合、
シロキシル基によるヒドロキシ基の置換度は最大3を超
えることはできない。これは、セルロース単位分子当
り、ヒドロキシ基が3個存在するからである。さらに、
置換度が1未満のシロキシルセルロースを用いても酸素
富化膜として用いることはできるが、1以上の置換度を
有するものを使用するのが望ましい。このように好適な
置換度を有するためには、セルロース中のグルコース単
位に対して2〜10モル倍量、好ましくは9モル倍量の
シロキシル化剤を加えて反応させる。このような方法に
よれば、通常2.0〜2.6の範囲の置換度が得られる。
【0018】シロキシル化反応をはじめる前にセルロー
スを予め活性化させる。活性化方法としては、たとえば
セルロースを細かく粉砕し、水とアルコールの混合溶媒
に浸漬する方法があげられる。シロキシル化反応は、好
ましくは希釈剤の存在下で行われる。この際、用いられ
る希釈剤としては、テトラヒドロフラン、メタノール、
N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N-ジメチルアセト
アミド(DMAc)、およびDMAc/LiClから選択される1種以
上があげられる。通常、セルロースは、前記希釈剤中に
溶解せずに懸濁した状態で存在するが、希釈剤としてジ
メチルアセトアミド/リチウムクロリドシステムを使用
する場合は、セルロースが溶解して、このように溶解し
た状態では少ない量のシロキシル化剤であっても優れた
置換度が得られる。しかし、溶解した状態で反応させれ
ば、反応終了後、生成物を分離することが容易ではない
という問題点がある。
【0019】一方、化学式1の化合物をシロキシル化剤
として用いる場合は、ピリジンや液体アンモニアを酸捕
捉剤(acid scavenger)として使用する。すなわち、化学
式1の化合物を基準にして、1モル倍量以上の過剰量の
ピリジンや液体アンモニアを加えてシロキシル化反応の
副産物であるHX形態の酸と結合させることによって、塩
を形成させることになる。ガラスをシロキシル化させる
ためには、ガラスを予め粉砕した後、メッシュ別に分級
して一定範囲の大きさを有するガラス粉末を用い、シロ
キシル化反応は前記セルロースについて説明したのと同
じ方法で行なうことができる。
【0020】シロキシルセルロースまたはシロキシルガ
ラスから酸素富化膜を製造する工程において、これらは
それぞれ単独で用いることもでき、互いに混合した状態
で用いることもできる。たとえば、溶媒に溶解させたシ
ロキシルセルロースをクロロホルムのような有機溶媒に
溶解させて単独で膜を製造することができ(実施例1〜
4参照);不溶性シロキシルセルロースまたはシロキシ
ルガラスを充填剤にして、そこに溶媒中に溶解したシロ
キシルセルロースを結合剤として加えて膜を製造するこ
とができ(実施例5〜9参照);さらに、水ガラス(Na2Si
O3)を結合剤にしてガラス粉末の膜を製造した後、溶媒
中に溶解したシロキシルセルロースを通過させるか、シ
ロキシル化剤溶液を通過させて膜を製造することもでき
る(実施例10〜13参照)。しかし、本発明による原料
物質から酸素富化膜を製造する方法は、前記で説明した
方法に限定されず、当業界で通常用いられるいかなる方
法を用いてもよい。
【0021】製造された各酸素富化膜の酸素に対する選
択性及び透過度を測定するために気体透過実験を行な
う。気体透過実験は、文献(P. K. Gantzel, Ind. Eng.
Chem.Process Res. Dev., 9, 331, 1970)を参照して製
作された透過実験装置を用いて行ない、25〜70℃の
温度および3.0〜30mmHgの圧力条件下で行なった。
本発明では、純粋窒素と純粋酸素を用いて透過させる気
体の流速からそれぞれに対する透過度を可変容量法(var
iable volume method)で測定した後、酸素および窒素の
透過度から窒素に対する酸素の選択性[α(O2/N2)=P
(O2)/P(O2)]を求める方式で気体透過実験を行なった。
ここで、可変容量法とは、膜を基準にして上段に特定圧
力をかけ、下段に大気圧を保持させ、圧力差を一定にし
た状態で、膜の下段から透過させた気体の流速を測定
し、これより気体の透過度を求める方法である。
【0022】さらに、本発明によって提供される酸素富
化膜の優れた性能を確認するために同じ装置を使用した
空気(酸素20.9%、窒素78.1%)の分離実験も行ない、透過
させた気体をガスクロマトグラフィー分析で確認した
[detector:TCD(thermo conductivity detector)、col
umn:Molecular seive 5A]。
【0023】下記の表1及び2には、本発明によって下
記実施例の方法で製造されたそれぞれの酸素富化膜と公
知の酸素富化膜について気体透過実験を行なった結果を
示した。表1は、純粋酸素および純粋窒素を通過させた
後、酸素の透過度および選択性を測定した結果であっ
て、表2は、空気の分離実験を行なった結果である。
【表1】 (注)表1で(a)および(c)〜(e)の酸素富化膜は、文献(R.
L. Riley et al., US 4,243,701 & M. Mulder, Basic
Principles of membrane Technology, p32, 1991参照)
に公知のものであり、(b)の酸素富化膜は、文献(K. Tak
ada et al., J. Appl. Polym. Sci., 30, 1605, 1985
& M. Mulder, Basic Principles of membrane Technol
ogy, p32, 1991参照)に公知のものである。
【0024】
【表2】 前記の表1の結果から分かるように、本発明によるシロ
キシルセルロースまたはシロキシルガラスから製造され
た酸素富化膜は、既存の酸素富化膜に比してよく改善さ
れた酸素透過率を示しており、このように改善された透
過度で測定された窒素に対する酸素の選択性もまた、極
めて優れている。特に、高い透過度および選択性を3〜
30mmHgの圧力差の低い条件下で示すという点は注目す
べきである。すなわち、本発明による酸素富化膜は、低
圧力差の条件下で機能を発揮するので、エネルギー消耗
が極めて少ないにもかかわらず、酸素を富化させる能力
は、既存の酸素富化膜に比して顕著に改善されたもので
あることが確認できる。
【0025】
【発明の効果】一般に合成高分子膜のような非多孔性膜
は、酸素透過度が低い反面、酸素に対する選択性が優れ
ており、多孔性膜は、透過度が非多孔性膜に比して優れ
ている反面、酸素選択性が落ちる。特に、窒素および酸
素のように互いに分子の大きさが類似している場合、酸
素選択性はさらに低くならざるを得ない。ところが、本
発明による酸素富化膜は、酸素の透過度および選択性の
両側面でいずれも優れた効果を示しており、このように
優れた効果は、先に説明したシロキシル基の自由運動に
基因すると考えられる。さらに、表2の結果から、本発
明の酸素富化膜を用いて空気を透過させれば、酸素が濃
厚になった空気を得ることができ、特にシロキシルセル
ロースを材料として使用する場合は、40%以上で酸素
が濃厚になった空気が得られることを確認することがで
きる。したがって、本発明による酸素富化膜を携帯用酸
素マスクや自動車の内燃機関に適用すれば、優れた効果
が期待できるので、産業的に使用するのに極めて適す
る。なお、本発明による酸素富化膜は、その組成や製造
方法によって多様な酸素富化濃度を示すので、所望する
酸素富化濃度により適宜選択して使用することのできる
という利点を有している。
【0026】以下、本発明を下記の実施例によってさら
に具体的に説明する。しかし、本発明はこれらの実施例
に何ら制限されるものではない。
【0027】
【実施例】実施例1 セルロース粉末(Whatman Ch#1 paper)を細かく粉砕
し、常温でH2O/EtOH(1:1,v/v)に48時間浸漬し
た。さらに常温でH2O/EtOH(1:3,v/v)に24時間浸漬
し、常温で100%EtOHに3時間浸漬した後、100℃/
20mmHgで15時間乾燥させた。
【0028】こうして活性化されたセルロース1gにピ
リジン50mlを加えて24時間還流させた後、常温にて
冷却した。これにテトラヒドロフラン(THF)30mlを加
えてトリメチルクロロシランをグルコース単位に対し、
9モル倍量で30分にわたって滴加した。シロキシル化
剤を添加した後、さらにテトラヒドロフラン10mlを加
えて常温で10時間攪拌した。時間が経過するにつれ、
反応物の粘度が徐々に増加するので、テトラヒドロフラ
ンを少しずつ加えて粘度が高くならないように調節し
た。10時間後、メタノール100mlを加えて1時間攪
拌した後、固形分を除去した。固形分をメタノールで数
回洗浄した後、真空乾燥させ、トリメチルシロキシルセ
ルロース2.1g(1.1g増加、110%シロキシル化)を
得た。
【0029】得られたトリメチルシロキシルセルロース
をクロロホルムに溶解させて、ガラスフィルターで濾過
した。濾液をメタノールで再結晶して真空乾燥し、NMR
およびIR分析用試料として使用し、このようにして精製
したシロキシル化セルロースを100℃/20mmHgで1
0時間乾燥させた後、炭素および水素の元素分析用試料
として使用した。ここで、炭素および水素の元素分析
は、置換度を計算するためのものである。1 H NMR(CDCl3, ppm):δ0.1(s, Si-CH3) IR(cm-1):2900(C-H), 1100(Si-O), 1200,
900(Si-C), 3500(O-H) 元素分析:C(44.1%), H(7.9%) 置換度(Degree of Substitution):2.5
【0030】前記で製造したトリメチルシロキシルセル
ロースの透過実験は、次のように行なった。トリメチル
シロキシルセルロース0.5%(w/v)のクロロホルム溶液
を直径が60mmのペトリ皿に4mlずつ加えた後、常温の
デシケーターで24時間キャスティング(casting)し
た。こうして製造された膜の厚さと有効面積は、それぞ
れ45〜50μmおよび2.41cm2であった。気体透過
実験方法は、文献(P. K.Gantzel, Ind. Eng. Chem. Pro
cess Res. Dev., 9, 331, 1970)を参照して行ない、温
度および圧力条件は、それぞれ25℃および3mmHgにし
た。純粋窒素および純粋酸素の透過度は、可変容量法(v
ariable volume method)で測定した。また、酸素および
窒素の透過度から窒素に対する酸素の選択性[α=P(O2)
/P(N2)]を求め、結果を下記に示した。 酸素透過度:14,000Barrer 窒素に対する酸素選択性:4.3
【0031】さらに、空気(酸素20.9%、窒素78.1
%)の分離実験も前記の装置および方法を用いて行ない、
透過させた気体の含量は、G.C.[検出器(detector):TC
D(thermo conductivity detector)、カラム:Molecular
seive 5A]で分析した。G.C.分析結果は、前記の表2
に示した。
【0032】実施例2 トリメチルクロロシランに代えて、ビニルジメチルクロ
ロシランを使用することを除いては、実施例1と同様に
行ない、ビニルジメチルシロキシルセルロースを製造し
た後、実施例1と同じ気体透過実験を行なって酸素の透
過度および窒素に対する選択性を求めた。1 H NMR(CDCl3, ppm):δ0.1(s, Si-CH3)、5.9(m, S
i-CH=CH2) IR(cm-1):3050(C-H, 非置換, 1100(Si-O), 1
200, 900(Si-C) 元素分析:C(51.5%), H(8.0%) 置換度:2.2 酸素透過度:39,300Barrer 窒素に対する酸素選択性:8.7
【0033】実施例3 トリメチルクロロシランに代えて、3,3,3-トリフル
オロプロピルジメチルクロロシランを用いることを除い
ては、実施例1と同様に行ない、3,3,3-トリフルオ
ロプロピルジメチルシロキシルセルロースを製造した
後、実施例1と同じ気体透過実験を行なって酸素の透過
度および窒素に対する選択性を求めた。1 H NMR(CDCl3, ppm):δ0.169(s, Si-CH3)、0.8
12(s, Si-CH2)、2.048(s, CF3-CH2-) IR(cm-1):2900(C-H), 1100(Si-O), 1200,
900(Si-C), 3500(O-H) 元素分析:C(54.1%), H(7.9%) 置換度:2.6 酸素透過度:10,600Barrer 窒素に対する酸素選択性:6.8
【0034】実施例4 トリメチルクロロシランに代えて、アリルジメチルクロ
ロシランを使用することを除いては、実施例1と同様に
行ない、アリルジメチルシロキシルセルロースを製造し
た後、実施例1と同じく気体透過実験を行なって酸素の
透過度および窒素に対する選択性を求めた。1 H NMR(CDCl3, ppm):δ0.1(s, Si-CH3)、4.9(s, S
i-CH2)、5.8(s, C-H)、7.2(s, =CH2) IR(cm-1):1200、900(Si-C)、3100(非置換
C-H), 3500(O-H) 元素分析:C(54.1%), H(8.5%) 置換度:2.1 酸素透過度:28,400Barrer 窒素に対する酸素選択性:6.0
【0035】実施例5 実施例1と同様に活性化させたセルロース粉末2gを2
00ml容量の3口フラスコに加えた。本発明者らの先行
アメリカ特許第5,892,087号実施例4で製造した
シリコーンゴム分解初期生成物(平均分子量360)のイ
ソプロピルアルコール溶液(30重量%)20mlを加え
た。メタノール50mlをさらに加えた後、還流させなが
ら、3時間加熱攪拌した。下層の固形物だけを濾取して
空気中で乾燥させた。乾燥させた固形物を130〜13
5℃で調節したオーブンで1時間加熱処理し、冷却させ
た。これを蒸留水で3回洗浄し、さらにアセトンで2回
洗浄して真空オーブン(40℃、40mmHg)で1時間乾燥
させた後、110℃で1時間乾燥させ、不溶性のシロキ
シルセルロース2.45g(0.45g増加、22%シロキシ
ル化)を得た。
【0036】前記の得られたシロキシルセルロース1g
を実施例1で合成したトリメチルシロキシルセルロース
の4%クロロホルム溶液2mlと共に内径2cmの型枠に入
れて圧力をかけて外径2cm、厚さ1.5mmの形状にし
た。真空オーブンで1時間乾燥させた後、さらに上記型
枠に入れて10kgの圧力をかけた後、実施例1と同じ気
体透過実験を行なった。 酸素透過度:11,000Barrer 窒素に対する酸素選択性:4.2
【0037】製造例1 (段階1)シロキサン含量が50%になるように濃縮させ
たシロキサンアルカリ金属塩:
【化19】 100mlを1リットル容量の3口フラスコに入れ、ここにナ
トリウムアルミネート(NaOAlO)4g、蒸留水30ml、イ
ソプロピルアルコール50mlを加えた後、反応混合物を
常温で3時間激しく攪拌した。反応物が淡褐色の透明液
になるまで反応させた。前記50%で濃縮させたシロキ
サンアルカリ金属塩30mlを加え、常温になるまで攪拌
して淡褐色の透明液状物質(水溶性アルミノシロキサン
金属塩)を得た。
【0038】(段階2)段階1で得られた透明液状物質に
28%アンモニア水20mlを加えて常温で2時間攪拌し
た後、掻き回しながら、濃塩酸を徐々に滴加して反応液
のpHを7.5に調整した。その後、60℃で1時間攪拌
し、常温で冷却させた。n-ヘキサン100mlを加えて3
0分間攪拌して放置した後、分液漏斗を用いて透明上澄
液を濾取した。上澄液を濾取して残留下層にn-ヘキサン
を加えて抽出し、この抽出液を前記で得られた上澄液と
合わせた後、蒸留水で洗浄した。ロータリーエバポレー
ターを用いて溶媒を除去し、油溶性アルミノシロキサン
化合物を得た。
【0039】(段階3)段階2で得られた化合物を500
ml容量のビーカーに移し、150℃で加熱・濃縮させた
後、冷却させてゲル状初期濃縮物のアルミノシロキサン
化合物60gを得た。得られた初期濃縮物をn-ヘキサン
300mlに溶解させた後、塩化アンモニウム3g(元素分
析の結果、確認されたアルカリ金属のモル数に相応する
モル量)を加えて常温で4時間攪拌した。分液漏斗を用
いて上澄液を濾取した後、ロータリーエバポレーターで
処理して150℃で加熱することにより溶媒を除去し、
化学式3の構造を有するアルミノシロキサン化合物(化
学式3:R7、R8=メチル、n=3;分子量1000)59g
を得た。
【0040】実施例6 実施例1と同様に活性化させたセルロース粉末2gを2
00ml容量の3口フラスコに加えた。製造例1で製造し
たアルミノシロキサン(分子量1000)1gをテトラヒ
ドロフラン50mlに溶解させて、前記フラスコに加えた
後、ぎ酸を用いてpH 6で酸性化した。フラスコ内の混
合物を1時間還流攪拌させた後、液体を除去し、空気中
で一晩乾燥させた。これを130〜135℃で調節した
オーブンで1時間加熱処理し、蒸留水で1回、アセトン
で2回洗浄した。また、真空オーブン(40℃、40mmH
g)で3時間乾燥させた後、さらに110℃のオーブンで
2時間乾燥させ、不溶性のシロキシルセルロース2.5g
(0.5g増加、25%シロキシル化)を得た。
【0041】前記で得られたシロキシルセルロースから
実施例5と同じ方法で膜を製造した後、実施例1と同様
に気体透過実験を行なって酸素の透過度および窒素に対
する選択性を求めた。 酸素透過度:10,200Barrer 窒素に対する酸素選択性:3.3
【0042】実施例7 一般板ガラス廃棄物(ソーダ灰ガラス:Na2O 10〜20
%、CaO 5〜15%、Al 2O3 0.5〜4%、SiO2 65〜7
0%)を粉砕し、100、150、200、250、32
5、400メッシュ篩(mesh seive)で分級した。100
〜150メッシュガラス粉末、150〜200メッシュ
ガラス粉末、200〜250メッシュガラス粉末、25
0〜325メッシュガラス粉末、325〜400メッシ
ュガラス粉末をそれぞれ合わせて水で洗浄した後、11
0℃で乾燥させ、シロキシル化させるためのガラス粉末
として使用した。
【0043】325〜400メッシュガラス粉末10g
を200ml容量三角フラスコに入れ、n-ヘキサン100
ml中のトリメチルクロロシラン50mlを加えた後、常温
で1時間攪拌した。底に沈んだガラス粉末だけを濾取
し、空気中で5時間放置した後、130℃に調節したオ
ーブンで30分間加熱処理し、冷却させた。これを蒸留
水で洗浄し、さらにアセトンで洗浄した後、110℃の
オーブンで1時間乾燥させ、トリメチルシロキシルガラ
ス11.9g(1.9g増加、19%シロキシル化)を得た。
【0044】前記で得られたトリシロキシルガラス0.
2gを実施例1で合成したトリメチルシロキシルセルロ
ースの4%クロロホルム溶液5mlと混合した後、クロロ
ホルムを揮発させてシロキシルガラスを含有したシロキ
シルセルロース膜を製造した。気体透過実験は、実施例
1と同じ方法で行なった。 酸素透過度:23,200Barrer 窒素に対する酸素選択性:1.4
【0045】実施例8 325〜400メッシュガラス粉末10gを200ml容
量三角フラスコに加えた。本発明者の先行アメリカ特許
第5,892,087号実施例4で製造したシリコーンゴ
ム分解初期生成物(平均分子量360)のイソプロピルア
ルコール溶液(30重量%)20mlをメタノール100ml
に溶解させた後、この中、100mlを濾取して前記ガラ
ス粉末に加えた。混合物を攪拌しながら、1時間還流さ
せた後、常温で冷却させた。下層の固形物だけを濾取し
て空気中で一晩放置した後、130〜135℃で調節し
たオーブンで1時間加熱処理し、常温で冷却させた。こ
れを蒸留水で3回洗浄し、さらにアセトンで2回洗浄し
て真空オーブン(40℃、40mmHg)で2時間乾燥させた
後、110℃で2時間乾燥させ、シロキシルガラス13
g(3g増加、30%シロキシル化)を得た。
【0046】前記で得られたシロキシルガラスを用いて
実施例7と同じ方法で膜を製造した後、実施例1と同様
に気体透過実験を行なった。 酸素透過度:22,100Barrer 窒素に対する酸素選択性:2.2
【0047】実施例9 325〜400メッシュガラス粉末10gを200ml容
量三角フラスコに入れた。製造例1で得られたアルミノ
シロキサン(分子量1000)5gをテトラヒドロフラン
100mlに溶解させて前記のフラスコに加えた後、ぎ酸
を用いてpH 6の酸性とした。混合物を攪拌しながら、
2時間還流させた後、1時間放置した。下層の固形物だ
けを濾取して空気中で一晩乾燥させた後、130℃で調
節したオーブンで加熱処理して冷却させた。これを蒸留
水で3回洗浄し、さらにアセトンで2回洗浄して真空オ
ーブン(40℃、40mmHg)で2時間乾燥させた後、11
0℃で2時間乾燥させ、シロキシルガラス13.2g(3.
2g増加、31%シロキシル化)を得た。
【0048】前記で得られたシロキシルガラスを用いて
実施例7と同じ方法で膜を製造した後、実施例1と同様
に気体透過実験を行なった。 酸素透過度:16,000Barrer 窒素に対する酸素選択性:3.1
【0049】実施例10 (段階1)100〜150メッシュガラス粉末100gを
200〜250メッシュガラス粉末20gと混合した
後、混合粉末10gを濾取して水ガラス(Na2SiO3 )10%
水溶液2mlに入れて混練した。混練されたものを内径2
cmの型枠に入れて10kgの圧力で成形した後、空気中で
一晩乾燥させた。電気炉で350〜400℃の温度で1
時間加熱し、厚さ4mmのガラス膜を製造した。
【0050】(段階2)前記で製造されたガラス粉末の膜
を吸引装置に配置した後、実施例1で製造したトリメチ
ルシロキシルセルロースの4%クロロホルム溶液を30
分間通過させ、乾燥させた。さらに110℃のオーブン
で1時間乾燥させた後、実施例1と同じ方法で気体透過
実験を行なった。 酸素透過度:18,000Barrer 窒素に対する酸素選択性:2.5
【0051】実施例11 実施例10の段階1と同じ方法で製造したガラス膜を吸
引装置に配置した。先行のアメリカ特許第5,892,0
87号実施例4で製造したシリコーンゴム分解初期生成
物(平均分子量360)のイソプロピルアルコール溶液
(30重量%)20mlをイソプロピルアルコール100ml
に溶解させたもので前記ガラス膜を30分間通過させ
た。その後、空気中で一晩乾燥させ、130℃のオーブ
ンで2時間加熱処理した。さらに常温にて冷却し、11
0℃のオーブンで2時間乾燥させた後、実施例1と同じ
方法で気体透過実験を行なった。 酸素透過度:17,500Barrer 窒素に対する酸素選択性:2.4
【0052】実施例12 実施例10の段階1と同じ方法で製造したガラス膜を吸
引装置に配置した。50%ぎ酸水溶液10mlを先に通過
させた後、製造例1で得たアルミノシロキサン(分子量
1000)5gをテトラヒドロフラン100mlに溶解させ
たものを30分間通過させた。その後、空気中で一晩乾
燥させ、130℃のオーブンで3時間加熱処理した後、
常温にて冷却した。これを前記吸引装置に配置し、蒸留
水100mlを通過させて洗浄した後、110℃のオーブ
ンで2時間乾燥させた。実施例1と同じ方法で気体透過
実験を行なった。 酸素透過度:15,000Barrer 窒素に対する酸素選択性:3.2
【0053】実施例13 実施例10の段階1と同じ方法で製造したガラス膜を吸
引装置に配置した後、トリメチルクロロシランのテトラ
ヒドロフラン溶液(4%)を30分間通過させて乾燥させ
た。130℃のオーブンで1時間加熱処理し、さらに前
記吸引装置に配置し、10分間通過させた後、空気中で
一晩乾燥させ、110℃のオーブンで2時間乾燥させ
た。実施例1と同じ方法で気体透過実験を行なった。 酸素透過度:24,000Barrer 窒素に対する酸素選択性:1.2
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、支持体の表面に結合されたシロキシ
ル基が圧力条件によって反応する様相を推定して図示し
たものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 599121713 ジェクン・ヤン Jae−Kun YANG 大韓民国135−240ソウル、カンナム−ク、 ゲポ−ドン、ジュゴン・アパートメント・ ナンバー606−1405 (71)出願人 599121724 ジョンリョン・ハン Jeong−Ryeon HAN 大韓民国100−391ソウル、ジュン−ク、ジ ャンチュン−ドン1−ガ48−30番、サム ウ・ビラ・ナンバー501 (72)発明者 ジェジン・ホン 大韓民国135−110ソウル、カンナム−ク、 アプグジョン−ドン、ミスング・アパート メント・ナンバー21−805 (72)発明者 ジェクン・ヤン 大韓民国135−240ソウル、カンナム−ク、 ゲポ−ドン、ジュゴン・アパートメント・ ナンバー606−1405 (72)発明者 ジョンリョン・ハン 大韓民国100−391ソウル、ジュン−ク、ジ ャンチュン−ドン1−ガ48−30番、サム ウ・ビラ・ナンバー501 Fターム(参考) 4D006 GA41 MA03 MB03 MB04 MC04X MC11X MC65X MC71X MC83 NA01 NA64 PB17 PC71 4G042 BA30 BB02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シロキシル化セルロースおよび/または
    シロキシル化ガラスから製造されることを特徴とする酸
    素富化膜。
  2. 【請求項2】 シロキシル化が下記化学式1〜3: 【化1】化学式1 【化2】化学式2 【化3】化学式3 [式中、 R1、R2、R3、R4、R5、R7およびR8は、それぞれ独立して
    水素、ハロゲンまたは 【化4】 を示すか、ハロゲンおよび 【化5】 からなる群から選択される1種以上の置換基によって置
    換されていてもよいC1-C 6-アルキル、C2-C6-アルケニル
    またはフェニルを示し、 R6は、水素またはC1-C6-アルキルを示し、 Xは、水素、ハロゲン、または、 【化6】 で置換されたアミノ、またはOM'(M'はアルカリ金属を示
    す)を示し、 nは3〜6の数を示す]の化合物から選択される1種また
    はそれ以上のシロキシル化剤を用いて行われる、請求項
    1記載の酸素富化膜。
  3. 【請求項3】 シロキシル化セルロースから製造され
    る、請求項1または2記載の酸素富化膜。
  4. 【請求項4】 シロキシル基の置換度が1〜3であるシ
    ロキシル化セルロースから製造される、請求項3記載の
    酸素富化膜。
  5. 【請求項5】 シロキシル化セルロースを溶媒に溶解さ
    せて、単独で膜を製造するか;不溶性シロキシル化セル
    ロースまたはシロキシル化ガラスの充填剤に、溶媒中に
    溶解したシロキシル化セルロースを結合剤として加えて
    膜を製造するか、結合剤として水ガラス(Na2SiO3)を用
    いてガラス粉末の膜を製造した後、上記膜を、溶媒中に
    溶解したシロキシル化セルロースまたはシロキシル化剤
    の溶液を通過させることを特徴とする、請求項1に記載
    の酸素富化膜の製造方法。
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