JPH0692483B2 - ポリスルホン系グラフト共重合体 - Google Patents

ポリスルホン系グラフト共重合体

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JPH0692483B2
JPH0692483B2 JP23742687A JP23742687A JPH0692483B2 JP H0692483 B2 JPH0692483 B2 JP H0692483B2 JP 23742687 A JP23742687 A JP 23742687A JP 23742687 A JP23742687 A JP 23742687A JP H0692483 B2 JPH0692483 B2 JP H0692483B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は、主鎖がポリスルホン鎖、側鎖がポリオルガノ
シロキサン鎖から成る新規のポリスルホン/ポリオルガ
ノシロキサングラフト共重合体に関するものである。
本発明のグラフト共重合体より成る分離膜は、例えば、
流体混合物すなわち、気体混合物あるいは液体混合物の
分離に際し透過性および分離性の両方に優れ、しかも薄
膜化が可能なきわめて優れた膜強度を有する高性能の分
離膜として有用である。
〔発明の背景および従来技術〕
膜を用いる気体分離法は、その省エネルギー性、高い安
全性および操作の簡便性の故に、急激に用途が拡大しつ
つある。その中でも混合気体から酸素を分離する技術、
特に空気から酸素を分離、濃縮する技術は有用である。
空気より酸素に富む空気を簡単に、かつ経済的に製造で
きれば、各種燃焼機関、医療用機器、食品工業、廃棄物
処理などの分野に多大な貢献をすると期待される。
かかる目的に用いる膜に望まれる特性は、酸素ガスと窒
素ガスの透過係数の比が大きいことと酸素ガスの透過量
が大きいことである。特に、後者は分離装置を小型化
し、処理可能な気体量を増加させる上で極めて重要であ
る。大きな酸素ガスの透過量を得るためには、膜素材と
して酸素ガス透過係数PO2の大きなものを選び、かつ膜
の厚みをできるだけ薄くする必要がある。したがって、
膜素材としては薄膜化に耐え得るための充分な膜強度を
有することが重要である。
これまで知られている高分子膜のうち、大きな気体の透
過係数P(以下、特にことわらない限り、透過係数の単
位をcm3(STP)・cm/cm2・sec・cmHgとする。)を有す
る膜の代表としてポリジメチルシロキサンを挙げること
ができる。その酸素ガスの透過係数PO2は6×10-8と透
過性は高いが、酸素ガスと窒素ガスの分離膜係数α(酸
素ガスの透過係数PO2/窒素ガスの透過係数PN2)2.0と低
い。さらにポリジメチルシロキサンは膜の機械的強度が
小さいため、数十μm以下では実際の使用に耐え得る膜
とすることができない。このため、充分な気体透過量を
有する膜を得ることが難しい。ポリジメチルシロキサン
の製膜性を改善する目的で、ポリジメチルシロキサンと
ポリカーボネートやポリα−メチルスチレン等機械的強
度の高いポリマーとの共重合体が開発されているが(例
えば、米国特許第3980456号、同第3874986号特開昭56−
26504号など)、酸素の透過係数PO2が低下したり、分離
係数αが不充分であるなど必ずしも満足しうるものとは
いえなかった。
また、非多孔質高分子膜透過を利用した、浸透気化法に
よる液体混合物の分離プロセス研究の歴史は古く、蒸気
では分離が困難な混合物系を中心に多くの研究がなされ
てきた。例えば、 Binningによってポリビニルアルコール膜を用いた共沸
混合物の分離(米国特許第2953502号)が検討され、ま
たスチレン/アクリル酸共重合体膜等を用いた水−ホル
ムアルデヒド混合液の分離(米国特許第4035291号)が
報告されているが、これらの高分子膜では透過性および
分離能が充分でなくいまだ実用化には至っていない。
これに対して近年省エネルギー的な立場から、浸透気化
法を従来の蒸留法をおぎなう、もしくは代替する分離プ
ロセスとして利用することが注目されている。
特にバイオマスにおけるアルコール発酵のように、少量
の有機物を含む水溶液から高濃度の有機物を取り出した
い場合、蒸留法は経済的に不利であり、浸透気化法が最
も望ましい方法と考えられている。水−アルコール混合
物の浸透気化法を用いる分離膜としては、酢酸セルロー
ス、セロファン、ポリアミド、N−ビニルピロリドング
ラフト体、ポリビニルピリジン、あるいはフッ素系カチ
オン交換膜(特開昭58−84005号)の高分子膜が提供さ
れている。しかしながら、これらの高分子膜は水を選択
的に透過する膜であり、共沸混合物のように少量の水を
含む混合物からの水分の除去には適しているが、上述
の、アルコールを8から15%程度しか含まれない発酵液
からのアルコールの分離には向かない。一方、アルコー
ルを選択的に透過する高分子膜としては、ポリエチレ
ン、ポリプロピレンあるいはシリコーンゴム膜(特開昭
57−136905号)などの膜がわずに知られているのみで、
これらの膜も成膜性、透過性および選択性が不充分であ
り実用化に至っていない。近年、ポリ二置換アセチレン
の合成が可能となりその1種であるポリトリメチルシリ
ルプロピンがシリコーンゴム同様アルコールを優先的に
透過する高分子膜素材となり得ることが見出され、(Ma
kromol,Chem.,Rapid,Commun.,,43(1986))膜強度に
おいてシリコーンゴムをはかるに凌駕するという点で注
目を集めている。しかしながら、ポリトリメチルシリル
プロピン膜は単位膜厚あたりの液体透過量および選択性
がシリコーンゴム膜とほぼ同程度であり、特に選択性の
点で低濃度のアルコールを濃縮するためには、充分とは
言えない。
最近、本発明者等は上記ポリ二置換アセチレンにシロキ
サン鎖を導入した。ポリ二置換アセチレン/ポリシロキ
サングラフト共重合体を開発した。(長瀬ら、Polymer
Preprints,Japan,35巻,2042〜2049ページ,1986年)こ
の膜は、良好な気体及び液体分離特性を示すものの、原
料ポリマーが市販品ではないため入手しがたく、またか
なり高価である欠点を有していた。
ところでポリスルホンは、成膜性に優れまた耐熱性を有
する材料として知られており、既に工業的規模で生産さ
れ、限外濾過膜等に利用されているポリマーである。し
かしながら、ポリスルホンの気体および液体透過性はき
わめて低く、それ自身で気体あるいは液体分離膜素材と
して利用されている例はない。ただし、ポリスルホンは
多孔質膜を形成することができ、また膜強度に優れてい
るという利点を生かして、限外濾過膜あるいは各種分離
膜の多孔質支持体として用いられている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は上に述べた従来の分離膜の欠点を、気体および
液体の透過性および分離能に優れ、かつ機械的強度に優
れた高分子素材を用いることにより解決しようとするも
のである。特に、本発明は気体の中でも酸素および二酸
化炭素の透過分離性に優れ、また液体混合物のうちとり
わけ水−有機液体混合物より有機液体を極めて効率的に
分離しうる高分子素材および分離膜を提供すべく行われ
たものである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、ポリスルホンのもつ優れた成膜性および
膜強度を生かし、かつ気体透過係数がポリジメチルシロ
キサンと同程度で分離係数がそれを上回り、さらに水−
有機液体混合物より有機液体を極めて効率的に分離する
ことのできる膜素材を求めて鋭意検討した。その結果、
ポリスルホンにポリオルガノシロキサン鎖を導入して得
られるポリスルホン/ポリオルガノシロキサングラフト
共重合体が良好な成膜性を示すと共に、ポリスルホンを
はるかに上回るポリジメチルシロキサンと同程度の気体
透過係数を有し、かつポリジメチルシロキサンを上回る
気体分離性および有機液体選択透過性を示すことを見出
し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、繰り返し単位が一般式 (式中、Aは1個または2個の芳香環を有する2価の有
機基である。) で表わされるポリスルホンの主鎖芳香環上の水素の一部
が、一般式 (式中、Bは酸素原子または2価の有機基であり、R1
R7は同一あるいは異なってもよくアルキル基、置換アル
キル基、フェニル基または置換フェニル基であり、mは
1以上の整数である。ただし、R3およびR4は繰り返し単
位ごとに任意に異なってもよい。) で表わされるポリオルガノシロキサン鎖で置換された構
造を有し、主鎖ポリスルホンの繰り返し単位と側鎖のポ
リオルガノシロキサンの繰り返し単位とのモル比が70/3
0から1/99の範囲にあり、平均分子量が少なくとも1万
のポリスルホン/ポリオルガノシロキサングラフト共重
合体に関するものである。
前記一般式(I)中Aで表わされる1個または2個の芳
香環を有する2価の有機基とは、例えば、 からなる群より選ばれる基を示すことができ、繰り返し
単位毎に異なってもよい。ただし、R8〜R11は同一ある
いは異なってもよく水素原子、アルキル基または置換ア
ルキル基であり、nは1〜4の整数である。
また、前記一般式(II)中Bで表わされる2価の有機基
としては、置換もしくは無置換のポリメチレン基(炭素
数2以上)、ウェニレンポリメチレン基、 で表わされる基等を例示することができる。
本発明のポリスルホン/ポリオルガノシロキサングラフ
ト共重合体は、例えば、以下に述べる製造方法により合
成することができる。
すなわち、繰り返し単位が前記一般式(I)から成るポ
リスルホンを溶液中にて強塩基と反応させた後、一般式 (式中、Xはハロゲン原子、R1およびR2は前記一般式
(II)と同様でであり、Yは炭素−炭素二重結合を有す
る基である。)で表わされるハロシラン化合物と反応さ
せ、さらに一般式 (式中、R3〜R7は前記一般式(II)と同様である。)で
表わされる片末端ヒドロシリルポリオルガノシロキサン
と触媒存在下にて反応させることにより目的とするグラ
フト共重合体を合成することができる。また、その他に
もポリスルホンと強塩基との同様な反応の後に、一般式 (式中、Xはハロゲン原子、BおよびR1〜R7は前記一般
式(II)と同様である。)で表わされる片末端反応性ポ
リオルガノシロキサンと反応させることにより目的物を
得ることができる。
原料となる繰り返し単位が前記一般式(I)で表わされ
るポリスルホンとしては、 等を例示することができる。これらのポリスルホンは対
応するモノマーを重縮合することにより容易に製造する
ことができ、またその一部は比較的安価に市販されてい
る。
前記の反応において用いる強塩基としては、メチルリチ
ウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t
−ブチルリチウム、フェニルリチウム、リチウムジイソ
プロピルアミド、ビストリメチルシリルリチウムアミド
等の有機リチウム化合物が好ましい。これら強塩基は、
通常原料のポリスルホンの繰り返し単位に対して0.1〜1
0当量用い、この量によってポリオルガノシロキサン鎖
の導入率を制御できる。反応は、テトラヒドロフラン等
の有機溶媒中において通常0℃付近で10分〜1時間程度
行うことが生成物の不溶化を防ぐ等の点で好ましい。
前記一般式(III)で表わされるハロシラン化合物は炭
素−炭素二重結合を有することが必須であり、一例とし
て、 等を挙げることができ、これらの一部は市販されてい
る。
前記一般式(IV)で表わされる片末端ヒドロシリルポリ
オルガノシロキサンは、例えば、下記の反応式で示すご
とく、三置換シラノールに等モル量のアルキルリチウム
化合物(R′Li)を加えることにより得られるシラノレ
ートアニオンを開始剤として、シクロシロキサン化合物
をリビング開始重合させた後に、Si−H結合を1個有す
るジオルガノハロゲノシラン化合物を用いて反応を停止
させて合成することができる(参考例1〜6参照)。
(式中、R3〜R7,R3′,R4′は同一又は異なり、アルキル
基、フェニル基又は置換フェニル基であり、R′はアル
キル基、Xはハロゲンである。ただし、R3およひR4は繰
り返し単位ごとに任意に異なっていてもよい。また、q
は3〜6の整数、pは1以上の整数であり、qp+1は前
記一般式(II)および(IV)中のmに等しい)。
また、上記の反応において開始剤としてはシラノレート
アニオンの代わりにアルキルリチウム化合物を用いても
前記一般式(IV)で表わされるポリオルガノシロキサン
を合成することが可能であり、その場合、片末端〔前記
一般式(IV)中のR6〕には用いたアルキルリチウム化合
物のアルキル基R′が導入される。
(式中、R1〜R4,R3′,R4′及びq、pは前記と同様であ
り、R′はアルキル基である。ただし、qpは前記一般式
(II)および(IV)中のmに等しい。) すなわち、この場合には一般式(IV)中のR5及びR7は各
々R3及びR4と同一となる。
ここで用いるアルキルリチウム化合物(上記式中のR′
Liとしては、メチルリチウム、エチルリチウム、n−ブ
チルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチルリチ
ウム、n−ヘキシルリチウム等を例示することができ
る。
前記のポリオルガノシロキサンを合成する際に用いる下
記一般式VI: (式中、R5〜R7は前記と同様である)で表わされる三置
換シラノールとしては、トリメチルシラノール、トリエ
チルシラノール、ジメチルオクチルシラノール、ジメチ
ロクタデシルシラノール、3−クロロプロピルメチルシ
ラノール,3,3,3−トリフルオロプロピルジメチルシラノ
ール、トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオク
チルジメチルシラノール、ジフェニルメチルシラノー
ル、トリフェニルシラノール、ペンタフルオロフェニル
ジメチルシラノール等を例示することができる。これら
のシラノール化合物の1部は市販されており、また対応
するクロロシラン化合物より容易に合成することもでき
る。また、下記一般式VII: (式中、R3,R4及びqは前記と同様である) で表わされるシクロシロキサン化合物としては、 等を例示することができる。また、これらのシクロシロ
キサン化合物の2種類以上の混合物を用いてもよい。停
止剤として用いる下記一般式VIII: (式中、R3′、R4′及びXは前記と同様である) で表わされるジオルガノハロゲノシラン化合物として
は、ジメチルクロロシラン、ジエチルクロロシラン、メ
チルオクチルクロロシラン、3,3,3−トリフルオロプロ
ピルメチルクロロシラン、フェニルメチルクロロシラ
ン、ジフェニルクロロシラン、ペンタフルオロフェニル
メチルクロロシラン、等を例示することができる。
前述の方法により前記一般式(IV)で表わされる片末端
ヒドロシリルポリオルガノシロキサンを合成するにあた
っては溶媒中で行うことが好ましく、用いる溶媒の例と
してはテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、n−ヘ
キサン、シクロヘキサン、ベンゼン等の有機溶媒が挙げ
られる。また、この反応はアルゴンや窒素の不活性雰囲
気下で行うのが望ましい。
反応は通常室温で行い、反応時間は各々の反応段階で異
なるが、前記一般式(VI)で表わされる三置換シラノー
ルとアルキルリチウム化合物との反応は15分間以上、前
記一般式(VII)で表わされるシクロシロキサン化合物
のリビング開環重合反応は2時間以上、より好ましくは
10時間以上、前記一般式(VIII)で表わされるジオルガ
ノハロゲノシラン化合物を加える停止反応は30分間以上
それぞれ行うことにより、好適に反応が進行する。
以上述べたように、前記一般式(IV)で表わされる片末
端ヒドロシリルポリオルガノシロキサンは同一容器内で
各々の反応試薬を連続的に加えることにより簡便に合成
することが可能である。更に、前記の反応で用いる前記
一般式(VII)で表わされるシクロシロキサン化合物の
量を調整することにより前記一般式(IV)で表わされる
片末端ヒドロシリルポリオルガノシロキサンの平均重合
度をコントロールすることができる。
さらに、前述の本発明のグラフト共重合体の製造方法に
おいて、ポリスルホンと強塩基を反応させて一般式(II
I)で表わされるハロシラン化合物と反応させた後、生
成物を一般式(IV)で表わされる片末端ヒドロシリルポ
リオルガノシロキサンと触媒存在下に反応させる場合に
用いる触媒としては塩化白金酸(H2PtCl6・6H2O)を用
いるのが最も一般的であるが、その他にもパラジウムや
ロジウムを含む金属錯体が使用可能である。例えば、
(Ph3P)4Pd,(Ph3P)2PdCl2,(PhCN)2PdCl2,(Ph3P)
3RhCl,(Ph2PH)2RhCl,(Ph3P)(CO)RhCl,〔(C
2H53P〕(CO)RhClなどを触媒として用いることが
できる。用いる触媒の量は、通常炭素−炭素二重結合を
有する基に対して1/100〜1/1000当量程度で充分であ
る。この反応は溶媒中で行うのが好ましく、溶媒として
は、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、アセトン、トリク
ロロエチレン、四塩化炭素、テトラヒドロフラン(TH
F)などを用いることができる。反応温度は、40℃〜100
℃の温度範囲で行い、またアルゴンや窒素の不活性気体
雰囲気下で行うのが好ましい。また、反応時間は通常2
時間以上、より望ましくは10時間以上行うことにより反
応は完結する。前記一般式で(V)で表わされる片末端
反応性ポリオルガノシロキサンは、前述の一般式(IV)
で表わされる片末端ヒドロシリルポリオルガノシロキサ
ンの製造工程において、一般式(VIII)で表わされるジ
オルガノハロゲノシランの代わりに、一般式 (式中、R1,R2およびXは前記と同様である。)で表わ
されるジオルガノジハロゲノシランを用いることにより
同様に合成できるし、また前記一般式(IV)で表わされ
る片末端ヒドロシリルポリオルガノシロキサンと前記一
般式(III)で表わされるハロシラン化合物とを塩化白
金酸等を触媒として反応させることにより合成すること
も可能である。
以上述べたような製造方法により得られる本発明のグラ
フト共重合体において、主鎖のポリスルホンの繰り返し
単位と側鎖のポリオルガノシロキサンの繰り返し単位と
の組成比(モル比)は、ポリスルホンに対する強塩基の
量および前記一般式(IV)または(V)で表わされるポ
リオルガノシロキサンの平均重合度を調整することに
より、70/30から1/99の範囲で任意に制御することがで
きる。ただし、本発明のグラフト共重合体を分離膜とし
て用いる場合には、膜の透過性、分離性、透過安定性お
よび強度の点で前述モル比は40〜60から5/95の範囲にあ
ることが望ましい。
また、本発明のグラフト共重合体の平均分子量は製膜後
の強度の点で大きいことが好ましく、1万以上、特に好
ましくは10万以上である。
本発明のグラフト共重合体は、後に実施例として述べる
ように、空気からの酸素富化等に用いる気体分離膜及び
水−アルコール混合物等の分離に用いる液体分離膜とし
て極めて優れた分離特性を有する膜素材となりうること
が判明した(実施例12〜30参照)。また、その他にも絶
縁材料等の各種電子材料あるいはその他の機能性高分子
材料としての応用が可能である。
本発明のグラフト共重合体から形成される膜を作成する
方法としては、特に限定されることなく公知あるいは周
知の手段を用いることができる。例えば、キャスト溶液
から金属上、ガラス板上、水面上などで溶媒を蒸発させ
て製膜することができる。また、多孔質の支持体を重合
体溶液に浸漬したのちに引上げたり、溶液を塗布、乾燥
させるなどの方法も採用することができる。この場合に
用いる溶媒としては、トルエン、ベンゼン、クロロベン
ゼン、エチルエンゼン、キシレン等の芳香族系溶媒、四
塩化炭素、クロロホルム、トリクロロエチレン等のハロ
ゲン化炭化水素あるいはテトラヒドロフラン等のエーテ
ル系溶媒等が良好に用いられる。
本発明のグラフト共重合体から形成される分離膜は充分
な透過量を与えかつ実用的な強度を持つために、膜の厚
さが0.05〜100μm特に0.1〜50μmのものが好ましく用
いられる。膜厚が1μm以下の薄膜では支持体とともに
用いることが好ましい。支持体としては、織布状支持
体、不織布状支持体、ミクロフィルター、限外濾過膜な
ど膜を支持する充分な強度を有する多孔質体であれば、
これを用いることができる。
本発明のグラフト共重合体から形成される膜は平膜、管
状膜、中空糸膜など、いかなる形態においても用いるこ
とができる。また、本発明のグラフト共重合体を溶媒に
溶解した後金属上、ガラス板上、水面上などに延展した
後、ただちにアルコールまたは水等の貧溶媒に浸漬する
こと等により非対称膜を作成することもできる。
また、本発明において、上記分離膜を他の膜と重ね合わ
せた積層膜の形で用いることもできる。またこのように
して得られる膜は、平膜、管状膜、中空糸膜などいかな
る形状においても用いることができる。
本発明のグラフト共重合体から形成される膜を用いて気
体混合物を分離、濃縮する場合に対象となる気体混合物
としては、例えば水素、ヘリウム、酸素、窒素、二酸化
炭素、一酸化炭素、メタン、エタン、プロパン、エチレ
ン等の気体を二種もしくはそれ以上含む混合物があげら
れる。
本発明において、分離対象とする液体混合物は、本発明
の膜を溶解させないものであればよい。液体混合物を構
成する成分化合物としては以下のものを例示することが
できる。すなわち、水およびメタノール、エタノール、
プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノー
ル、シクロヘキサノール、アリルアルコール、エチレン
グリコール、グリセリン、2,2,2−トリフルオロエタノ
ール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン
等のケトン類、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、アクリル
酸、メタクリル酸、マレイン酸、クロトン酸等の酸類お
よびそれらのエステル化物、ジメチルエーテル、ジエチ
ルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエー
テル類、メチルアミン、エチルアミン、エチレンジアミ
ン、アニリン、ピリジン等のアミン類、N,N−ジメチル
ホルムアミド、スルホラン、ジメチルスルホキシドのご
とき有機液体を挙げることができる。
本発明において分離対象とする液体混合物とは上記のご
とき液体化合物を2種類もしくはそれ以上含む混合物で
ある。
もちろん本発明の膜は上記以外の、例えば無機けん濁物
質を含むような液体混合物の分離等にも用いることがで
きる。本発明の分離膜が特にすぐれた選択透過性能を示
す液体混合物の例としては、水−有機液体混合物、特に
水−メタノール、水−エタノール等の水−アルコール混
合物あるいは水−アセトン等の水−ケトン混合物などを
挙げることができる。
本発明の膜は広い温度範囲で用いることができるが、好
ましくは−30〜150℃の範囲、より好ましくは0〜100℃
の範囲で用いることが望ましい。これ以上の温度は膜の
耐久性の上から好ましくなく、またこれ以下の温度は透
過性の低下と冷却に必要なエネルギーの問題から好まし
くない。
本発明の膜を用いて液体混合物を分離、濃縮する場合、
膜を透過する物質は液体、蒸気いずれの状態でも取り出
すことができるが、膜の持つ分離能を充分発揮させるた
めには蒸気として取り出すことが好ましい。この場合、
分離膜の液体混合物を供給する側の圧力は大気圧〜100
気圧がよく、より好ましくは大気圧およびその近傍がよ
い。これ以上の圧力を負荷することは分離膜の選択透過
性に対して余り大きなメリットとはならない。一方、透
過側は減圧にするか、または空気等の不活性ガスを流し
て、分離したい成分のケミカルポテンシヤルを供給側よ
り低く保つことが必要である。
本発明の分離膜は極めて高い分離能を有しているが、流
体混合物を1回透過させただけでは所望の純度に達しな
い場合は、透過物を繰返し膜透過させることにより、所
望の純度まで高めることもできる。
〔発明の効果〕
本発明のポリスルホン/ポリオルガノシロキサングラフ
ト共重合体は、主鎖ポリスルホンの優れた成膜性を生か
して充分な膜強度を有する薄膜を形成することができ、
またポリスルホンに比べより高い気体および液体透過性
を有し、さらにポリジメチルシロキサンよりも分離性に
優れた膜材料である。したがって、本発明のグラフト共
重合体から形成される膜を用いて空気からの酸素富化、
二酸化炭素の分離等種々の気体混合物の分離、濃縮や浸
透気化法による水−アルコール混合物等種々の液体混合
物の分離、濃縮を極めて効率良く行うことができる。
〔実施例および参考例〕
以下に、参考例、実施例および比較例により本発明をさ
らに詳しく説明する。ただし、本発明がこれらに限定さ
れるものではないことはもちろんである。
参考例 1 片末端ヒドロシリルポリオルガノシロキサ
ンの合成1. トリメチルシラノール10.1g(0.112molを乾燥THF100ml
に溶解し、アルゴンガス気流下にてn−ブチルリチウム
ヘキサン溶液(1.6mol/)を70ml(0.112mol)加え
た。20分間撹拌した後、更にヘキサメチルシクロトリシ
ロキサン50.0g(0.225mol)を乾燥THF200mlに溶解した
溶液を加え、室温で18時間撹拌した。この溶液に停止剤
としてジメチルクロロシラン100mlを加え、リビング重
合を停止すると共に片末端にヒドロシリル基を導入し
た。次に、減圧下で溶媒を除去した後生成した塩を濾別
し、0.1mmHg以下の真空下で120℃にて2時間加熱して未
反応のシクロシロキサンおよび過剰の停止剤を除去した
ところ、無色透明な粘性液体47gを与えた。この生成物
について、IR測定および1H−NMR測定を行い、その構造
で表わされるポリオルガノシロキサンであることを確認
した。また、平均重合度は1H−NMRにおけるプロトン
比基準で約6.3であった。
実施例 1 グラフト共重合体の合成(1) で表わされる繰り返し単位からなるポリスルホン(Aldr
ich製、数平均分子量:3.99×104,重量平均分子量:5.59
×104)8.0gを乾燥THF400mlに溶解し、アルゴンガス雰
囲気下0℃に冷却してn−ブチルリチウムヘキサン溶液
(1.6mol/)14.4mlを加え20分間撹拌したところ反応
溶液が赤色を呈した。
次に、ジメチルピニルクロロシラン100mlを加え室温に
て30分間撹拌し、反応溶液が消色するのを確認した後、
メタノール5.0に注ぎ白色のポリマー沈殿させた。得
られたポリマーを再びクロロホルム400ml溶解し、メタ
ノール5.0に再沈殿を行い、更に同様に数回再沈殿を
繰り返すことによりポリマーを精製した。得られたポリ
マーの収量は8.46gであった。
GPC測定による数平均分子量および重量平均分子量はポ
リスチレン換算値でそれぞれ1.12×105,2.39×105であ
った。
得られたポリマーのIRスペクトルおよび1H−NMRスペク
トルの結果は次のとおりであった。
IRスペクトル(cm-1);3060(w), 2980(m),1586(s,主鎖フェニレン環による特性吸
収),1560(m),1502(s,主鎖フェニレン環による特性
吸収),1492(s),1460(m),1410(w),1310(s,ス
ルホン基による特性吸収),1250(s,Si−C結合による
特性吸収),1230(s),1170(s),1150(s,スルホン
基による特性吸収),1110(m),1080(m),1010
(m),955(w),910(w),873(m),836(s),780
(m),696(m),560(s).1 H−NMRスペクトル δ(CDCl3,ppm);0.50(シリル基上のメチル基のプロト
ンピーク),1.76(主鎖ポリスルホンのメチル基のプロ
トンピーク),5.34〜6.89(シリル基上のビニルプロト
ンピーク),6.95〜8.00(主鎖ポリスルホンのフェニレ
ン環のプロトンピーク). 以上の結果より、生成ポリマーは原料のポリスルホンの
主鎖フェニレン環上の水素の一部が で表わされる基に置換されたジメチルビニルシリル化ポ
リスルホンであることを確認した。また、1H−NMRスペ
クトルにおけるシリル基上のメチル基のプロトンピーク
(0.50ppm)および主鎖ポリスルホンのメチル基のプロ
トンピーク(1.76ppm)の積分値の比から、ポリスルホ
ンの繰り返し単位1個に対するジメチルビニルシリル基
の数は平均1.10個であった。
このようにして得られたジメチルビニルシリル化ポリス
ルホン1.01gおよび参考例1で得られたポリオルガノシ
ロキサン4.25gをTHF50mlに溶解し、アルゴン雰囲気下に
て塩化白金酸イソプロパノール溶液(0.1mol/)40μ
を加え、50℃にて18時間撹拌を続けた。次いで、反応
溶液をエタノール800mlに注ぐことにより白色ポリマー
を得た。得られたポリマーを再びクロロホルム40mlに溶
解し、エタノール800mlに再沈殿を繰り返すことにより
精製を行った。収量は1.20gであった。
このポリマーについてGPC測定を行ったところ、数平均
分子量および重量平均分子量はポリスチレン換算値でそ
れぞれ1.65×105,3.70×105であった。
また、IRスペクトルおよび1H−NMRスペクトルの結果は
次のとおりであった。
IRスペクトル(cm-1);3060(w),2980(m),2920
(m),1586(s,主鎖フェニレン環による特性吸収),15
60(m),1502(m,主鎖フェニレン環による特性吸収),
1450(w),1410(w),1310(m,スルホン基による特性
吸収),1260(s,側鎖ポリシロキサンのメチル基の特性
吸収),1230(s),1170(m),1150(m,スルホン基に
よる特性吸収),1090(s,Si−O−Si結合による特性吸
収),1020(s,Si−O−Si結合による特性吸収),910
(w),800(s,Si−O−Si結合による特性吸収),690
(m),635(w),560(s).1 H−NMRスペクトル δ(CDCl3,ppm);0.10(側鎖ポリシロキサンのメチル基
のプロトンピーク),0.50(主鎖ポリスルホンのフェニ
レン環に直結したSi上のメチル基のプロトンピーク),
1.76(主鎖ポリスルホンのメチル基のプロトンピク),
6.95〜8.00(主鎖ポリスルホンのフェニレン環のプロト
ンピーク). 以上の結果から、得られたポリマーは で表わされる繰り返し単位からなるポリスルホンの主鎖
フェニレン環上の水素の一部が で表わされるポリオルガノシロキサン鎖に置換された構
造を有するポリスルホン/ポリオルガノシロキサングラ
フト共重合体であることを確認した。また、1H−NMRス
ペクトルにおける側鎖ポリシロキサンのメチル基のプロ
トンピーク(0.10ppm)および主鎖ポリスルホンのメチ
ル基のプロトンピーク(1.76ppm)の積分値の比から求
めた主鎖ポリスルホンの繰り返し単位と側鎖ポリオルガ
ノシロキサンの繰り返し単位とのモル比は25/75であっ
た。
実施例 2〜5 グラフト共重合体の合成(2) 実施例1において、n−ブチルリチウムヘキサン溶液の
量を表1に記載の量とした以外は実施例1と全く同様な
操作を行い、ジメチルビニルシリル化ポリスルホンを得
た。IRおよび1H−NMRスペクトルは実施例1と同様であ
った。収量および1H−NMRスペクトルより求めたポリス
ルホンの繰り返し単位1個に対するジメチルビニルシリ
ル基の数(平均値)を表1に示す。ついで、得られたジ
メチルビニルシリル化ポリスルホンのうち1.0gと、表1
に記載した量の参考例1で得られたポリオルガノシロキ
サンを用いて実施例1と全く同様にグラフト化反応を行
い、同様な構造を有するポリスルホン/ポリオルガノシ
ロキサングラフト共重合体を得た。
IRおよび1H−NMRスペクトルは実施例1の場合と同様で
あった。
収量、GPC測定による数平均分子量および重量平均分子
量(ポリスチレン換算値)、及び1H−NMRスペクトルよ
り求めた主鎖ポリスルホンの繰り返し単位と側鎖ポリオ
ルガノシロキサンの繰り返し単位とのモル比を同じく表
1に示す。
参考例 2 片末端ヒドロシリルポリオルガノシロキサ
ンの合成2. 参考例1で述べた反応において、ヘキサメチルシクロト
リシロキサンの量を75.0g(0.337mol)とした以外は参
考例1とまったく同様な操作を行い、61gの無色粘性液
体を得た。IR及び1H−NMR測定よりその構造が で表されるポリオルガノシロキサンであることを確認し
た。また、平均重合度は1H−NMRにおけるプロトン比
基準で約9.5であった。
実施例 6 グラフト共重合体の合成(3) 実施例3の中で得られたジメチルビニルシリル化ポリス
ルホン(ポリスルホンの繰り返し単位1個に対するジメ
チルビニル基の数が約1.70個のもの)1.0gと、参考例2
で得られたポリオルガノシロキサン7.91gを用いて実施
例1とまったく同様にグラフト化反応を行い、同様な構
造を有するポリスルホン/ポリオルガノシロキサングラ
フト共重合体1.82gを得た。IRおよび1H−NMRスペクトル
は実施例1の場合と同様であった。
GPC測定による数平均分子量および重量平均分子量はポ
リスチレン換算値でそれぞれ、7.46×104、1.69×105
あった。また、1H−NMRスペクトルより求めた主鎖ポリ
スルホンの繰り返し単位と側鎖ポリオルガノシロキサン
の繰り返し単位とのモル比は9/91であった。
実施例 7 グラフト共重合体の合成(4) 実施例4の中で得られたジメチルビニルシリル化ポリス
ルホン(ポリスルホンの繰り返し単位1個に対するジメ
チルビニル基の数が約2.38個のもの)1.0gと、参考例2
で得られたポリオルガノシロキサン7.89gを用いて実施
例1とまったく同様にグラフト化反応を行い、同様な構
造を有するポリスルホン/ポリオルガノシロキサングラ
フト共重合体2.01gを得た。IRおよび1H−NMRスペクトル
は実施例1の場合と同様であった。
GPC測定による数平均分子量および重量平均分子量はポ
リスチレン換算値でそれぞれ、9.75×104、2.99×105
あった。また、1H−NMRスペクトルより求めた主鎖ポリ
スルホンの繰り返し単位と側鎖ポリオルガノシロキサン
の繰り返し単位とのモル比は5/95であった。
参考例 3 片末端ヒドロシリルポリオルガノシロキサ
ンの合成3. トリメチルシラノール4.0g(44.4mmol)を乾燥THF40ml
に溶解し、アルゴンガス気流下にてn−ブチルリチウム
ヘキサン溶液(1.6mol/)28ml(44.8mmol)を加え
た。20分間撹拌した後、更にヘキサメチルシクロトリシ
ロキサン9.90g(44.5mmol)および1,3,5−トリス(3,3,
3−トリフルオロプロピル)−1,3,5−トリメチルシクロ
トリシロキサン20.8g(44.4mmol)を乾燥THF80mlに溶解
した溶液を加え、室温で18時間撹拌した。この溶液に停
止剤としてジメチルクロロシラン50mlを加え、リイング
重合を停止すると共に片末端にヒドロシリル基を導入し
た。
次に、減圧下で溶媒を除去した後生成した塩を濾別し、
0.1mmHg以下の真空下で120℃にて2時間加熱して未反応
のシクロシロキサンおよび過剰の停止剤を除去したとこ
ろ、無色透明な粘性液体29.8gを与えた。この生成物に
ついて、IR測定および1H−NMR測定を行い、その構造が (式中、Zはメチル基または3,3,3−トリフルオロプロ
ピル基であり、メチル基と3,3,3−トリフルオロプロピ
ル基との比は58/42である。)で表されるポリオルガノ
シロキサンであることを確認した。また、平均重合度
1H−NMRにおけるプロトン比基準で約7.1であった。
実施例 8 グラフト共重合体の合成(5) 実施例3の中で得られたジメチルビニルシリル化ポリス
ルホン(ポリスルホンの繰り返し単位1個に対するジメ
チルビニル基の数が約1.70個のもの)1.0gと、参考例3
で得られたポリオルガノシロキサン10.0gを用いて実施
例1とまったく同様にグラフト化反応を行い、ポリマー
1.47gを得た。このポリマーのIRスペクトルおよび1H−N
MRスペクトルの結果は次の通りであった。
IRスペクトル;3060(w),2980(m),2920(m),1586
(m,主鎖フェニレン環による特性吸収),1560(m),15
02(m,主鎖フェニレン環による特性吸収),1450(w),
1410(w),1380(w),1364(w),1310(m,スルホン
基による特性吸収),1260(s,側鎖ポリシロキサンのメ
チル基の特性吸収),1230(s),1210(s,C−F結合に
よる特性吸収),1170(m),1150(m,スルホン基による
特性吸収),1130(s,C−F結合による特性吸収),1090
(s,Si−O−Si結合による特性吸収),1020(s,Si−O
−Si結合による特性吸収),900(m),830(s),800
(s,Si−O−Si結合による特性吸収),780(s),690
(m),635(w),560(m),550(m).1 H−NMRスペクトル,δ(CDCl3,ppm);0.10(側鎖ポリ
シロキサンのメチル基のプロトンピーク),0.50(主鎖
ポリスルホンのフェニレン環に直結したSi上のメチル基
のプロトンピーク),0.80(3,3,3−トリフルオロプロピ
ル基の1位のメチレン基のプロトンピーク),1.76(主
鎖ポリスルホンのメチル基のプロトンピーク),2.07
(3,3,3−トリフルオロプロピル基の2位のメチレン基
のプロトンピーク),6.95〜8.00(主鎖ポリスルホンの
フェニレン環のプロトンピーク). 以上の結果から、得られたポリマーは、 で表される繰り返し単位からなるポリスルホンの主鎖フ
ェニレン環上の水素の一部が、 (Zはメチル基または3,3,3−トリフルオロプロプル基
であり、メチル基と3,3,3−トリフルオロプロピル基と
の比は58/42で、平均重合度は7.1である。)で表され
るポリオルガノシロキサン鎖に置換された構造を有する
ポリスルホン/ポリオルガノシロキサングラフト共重合
体であることが確認された。
GPC測定による数平均分子量および量平均分子量はポリ
スチレン換算値でそれぞれ、8.33×104、1.91×105であ
った。また、1 H−NMRスペクトルより求めた主鎖ポリスルホンの繰り
返し単位と側鎖ポリオルガノシロキサンの繰り返し単位
とのモル比は12/88であった。
参考例 4 片末端ヒドロシリルポリオルガノシロキサ
ンの合成4. n−オクチルジメチルクロロシラン20mlを無水エーテル
50mlに溶解し、その溶液をアルゴン雰囲気下0℃にて、
水100mlおよびエーテル50mlを混合し激しく撹拌した溶
液中にゆっくりと1時間かけて滴下した。分液ロートに
てエーテル層を分取し、脱水後、減圧下でエーテルを除
去したところ、n−オクチルジメチルシラノール13.31g
を得た。構造はIRスペクトル、1H−NMRスペクトルおよ
びマススペクトルにより確認した。
得られたn−オクチルジメチルシラノール4.0g(21.2mm
ol)を乾燥THF20mlに溶解し、アルゴンガス気流下にて
n−ブチルリチウムヘキサン溶液(1.6mol/)13.3ml
(21.3mmol)を加えた。20分間撹拌した後、更にヘキサ
メチルシクロトリシロキサン9.5g(42.5mmol)を乾燥TH
F40mlに溶解した溶液を加え、室温で18時間撹拌した。
この溶液に停止剤としてジメチルクロロシラン25mlを加
え、リビング重合を停止すると共に片末端にヒドロシリ
ル基を導入した。
次に、減圧下で溶媒を除去した後生成した塩を濾別し、
0.1mmHg以下の真空下で120℃にて2時間加熱して未反応
のシクロシロキサンおよび過剰の停止剤を除去したとこ
ろ、無色透明な粘性液体10.75gを与えた。この生成物に
ついて、IR測定および1H−NMR測定を行い、その構造が で表されるポリオルガノシロキサンであることを確認し
た。また、平均重合度は1H−NMRにおけるプロトン比
基準で約6.7であった。
実施例 9 グラフト共重合体の合成(6) 実施例3の中で得られたジメチルビニルシリル化ポリス
ルホン(ポリスルホンの繰り返し単位1個に対するジメ
チルビニル基の数が約1.70個のもの)1.0gと、参考例4
で得られたポリオルガノシロキサン4.8gを用いて実施例
1とまったく同様にグラフト化反応を行い、ポリマー1.
51gを得た。このポリマーのIRスペクトルおよび1H−NMR
スペクトルの結果は次の通りであった。
IRスペクトル(cm-1);3060(w),2980(s),2940
(s,n−オクチル基による特性吸収),2860(m,n−オク
チル基による特性吸収),1586(m,主鎖フェニレン環に
よる特性吸収),1560(m),1502(m,主鎖フェニレン環
による特性吸収),1468(w),1450(w),1410(w),
1380(w),1364(w),1310(m,スルホン基による特性
吸収),1230(s),1170(m),1150(m,スルホン基に
よる特性吸収),1090(s,Si−O−Si結合による特性吸
収),1020(s,Si−O−Si結合による特性吸収),920
(w),840(s),800(s,Si−O−Si結合による特性吸
収),700(m),570(m),550(m).1 H−NMRスペクトル,δ(CDCl3,ppm);0.10(側鎖ポリ
シロキサンのメチル基のプロトンピーク),0.38(n−
オクチル基のSiに直結したメチレン基のプロトンピー
ク),0.50(主鎖ポリスルホンのフェニレン環に直結し
たSi上のメチル基のプロトンピーク),0.92(n−オク
チル基の末端メチル基のプロトンピーク),1.32(n−
オクチル基のメチレン基のプロトンピーク),1.76(主
鎖ポリスルホンのメチル基のプロトンピーク),6.95〜
8.00(主鎖ポリスルホンのフェニレン環のプロトンピー
ク). 以上の結果から、得られたポリマーは で表される繰り返し単位からなるポリスルホンの主鎖フ
ェニレン環上の水素の一部が、 (=6.7)で表されるポリオルガノシロキサン鎖に置
換された構造を有するポリスルホン/ポリオルガノシロ
キサングラフト共重合体であることが確認された。
GPC測定による数平均分子量および重量平均分子量はポ
リスチレン換算値でそれぞれ、1.00×105,2.33×105
あった。また、1 H−NMRスペクトルより求めた主鎖ポリスルホンの繰り
返し単位と側鎖ポリオルガノシロキサンの繰り返し単位
とのモル比は14/86であった。
参考例 5 片末端ヒドロシリルポリオルガノシロキサ
ンの合成5. n−オクタデシルジメチルクロロシラン40mlを無水エー
テル100mlに溶解し、その溶液をアルゴン雰囲気下0℃
にて、水100mlおよびエーテル50mlを混合し激しく撹拌
した溶液中にゆっくりと1時間半かけて滴下した。分液
ロートにてエーテル層を分取し脱水後、減圧下でエーテ
ルを除去したところ、n−オクタデシルジメチルシラノ
ール29.3gを得た。構造はIRスペクトル、1H−NMRスペク
トルおよびマススペクトルにより確認した。
得られたn−オクタデシルジメチルシラノール10.0g(3
0.4mmol)を乾燥THF40mlに溶解し、アルゴンガス気流下
にてn−ブチルリチウムヘキサン溶液(1.6mol/)20.
0ml(32.0mmol)を加えた。20分間撹拌した後、更にヘ
キサメチルシクロトリシロキサン13.6g(60.8mmol)を
乾燥THF80mlに溶解した溶液を加え、室温で18時間撹拌
した。この溶液に停止剤としてジメチルクロロシラン34
mlを加え、リビング重合を停止すると共に片末端にヒド
ロシリル基を導入した。
次に減圧下で溶媒を除去した後、生成した塩を濾別し、
0.1mmHg以下の真空下で120℃にて2時間加熱して未反応
のシクロシロキサンおよび過剰の停止剤を除去したとこ
ろ、無色透明な粘性液体19.7gを与えた。この生成物に
ついて、IR測定および1H−NMR測定を行い、その構造が で表されるポリオルガノシロキサンであることを確認し
た。また、平均重合度は1H−NMRにおけるプロトン比
基準で約5.1であった。
実施例 10 グラフト共重合体の合成(7) 実施例3の中で得られたジメチルビニルシリル化ポリス
ルホン(ポリスルホンの繰り返し単位1個に対するジメ
チルビニル基の数が約1.70個のもの)1.0gと、参考例5
で得られたポリオルガノシロキサン9.1gを用いて実施例
1とまったく同様にグラフト化反応を行い、ポリマー1.
56gを得た。このポリマーのIRスペクトルおよび1H−NMR
スペクトルのパターンは実施例9の場合とほぼ同様であ
ったが、1H−NMRスペクトルにおいてδ=1.32ppmのメチ
レン基によるプロトンピークの強度が約2.7倍程度高く
なっていた。したがって得られたポリマーは で表される繰り返し単位からなるポリスルホンの主鎖フ
ェニレン環上の水素の一部が、 (=5.1)で表されるポリオルガノシロキサン鎖に置
換された構造を有するポリスルホン/ポリオルガノシロ
キサングラフト共重合体であることが確認された。GPC
測定による数平均分子量および重量平均分子量はポリス
チレン換算値でそれぞれ、8.62×104、2.73×105であっ
た。また、1 H−NMRスペクトルより求めた主鎖ポリスルホンの繰り
返し単位と側鎖ポリオルガノシロキサンの繰り返し単位
とモル比は15/85であった。
参考例 6 片末端ヒドロシリルポリオルガノシロキサ
ンの合成6. (トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチ
ル)ジメチルクロロシラン10mlを無水エーテル20mlに溶
解し、その溶液をアルゴン雰囲気下0℃にて、水100ml
およびエーテル50mlを混合し激しく撹拌した溶液中にゆ
っくりと1時間かけて滴下した。分液ロートにてエーテ
ル層を分取し脱水後、減圧下でエーテルを除去したとこ
ろ(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチ
ル)ジメチルシラノール12.3gを得た。構造はIRスペク
トル、1H−NMRスペクトルおよびマススペクトルにより
確認した。
得られた(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロ
オクチル)ジメチルシラノール8.0g(18.9mmol)を乾燥
THF40mlに溶解し、アルゴンガス気流下にてn−ブチル
リチウムヘキサン溶液(1.6mol/)13.0ml(20.8mmo
l)を加えた。20分間撹拌した後、更にヘキサメチルシ
クロトリシロキサン8.44g(37.9mmol)を乾燥THF80mlに
溶解した溶液を加え、室温で18時間撹拌した。この溶液
を停止剤としてジメチルクロロシラン22mlを加え、リビ
ング重合を停止すると共に片末端にヒドロシリル基を導
入した。
次に減圧下で溶媒を除去した後生成した塩を濾別し、0.
1mmHg以下の真空下で120℃にて2時間加熱して未反応の
シクロシロキサンおよび過剰の停止剤を除去したとこ
ろ、無色透明な粘性液体12.1gを与えた。この生成物に
ついて、IR測定および1H−NMR測定を行い、その構造が で表されるポリオルガノシロキサンであることを確認し
た。また、平均重合度は1H−NMRにおけるプロトン比
基準で約6.0であった。
実施例 11 グラフト共重合体の合成(8) 実施例3の中で得られたジメチルビニルシリル化ポリス
ルホン(ポリスルホンの繰り返し単位1個に対するジメ
チルビニル基の数が約1.70個のもの)1.0gと、参考例6
で得られたポリオルガノシロキサン6.4gを用いて実施例
1とまったく同様にグラフト化反応を行い、ポリマー1.
60gを得た。このポリマーのIRスペクトルおよび1H−NMR
スペクトルの結果は次のとおりであった。
IRスペクトル(cm-1);3060(w),2980(s),2920
(m),1586(m,主鎖フェニレン環による特性吸収),15
60(m),1502(m,主鎖主鎖フェニレン環による特性吸
収),1468(w),1450(w),1410(w),1380(w),1
364(w),1310(m,スルホン基による特性吸収),1260
(s,側鎖ポリシロキサンのメチル基の特性吸収),1230
(s),1210(s,C−F結合による特性吸収),1170
(m),1150(s,スルホン基による特性吸収),1142(s,
C−F結合による特性吸収),1090(s,Si−O−Si係合に
よる特性吸収),1020(s,Si−O−Si結合による特性吸
収),955(w),910(w),800(s,Si−O−Si結合によ
る特性吸収),740(w),695(m),635(m),610
(w),560(m).1 H−NMRスペクトル,δ(CDCl3,ppm);0.10(側鎖ポリ
シロキサンのメチル基のプロトンピーク),0.50(主鎖
ポリスルホンのフェニレン環に直結したSi上のメチル基
のプロトンピーク),0.87(トリデカフルオロ−1,1,2,2
−テトラヒドロオクチル基の1位のメチレン基のプロト
ンピーク),1.60(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラ
ヒドロオクチル基の2位のメチレン基のプロトンピー
ク),1.76(主鎖ポリスルホンのメチル基のプロトンピ
ーク),6.95〜8.00(主鎖ポリスルホンのフェニレン環
のプロトンピーク). 以上の結果から、得られたポリマーは で表される繰り返し単位からなるポリスルホンの主鎖フ
ェニレン環上の水素の一部が、 (=6.0)で表されるポリオルガノシロキサン鎖に置
換された構造を有するポリスルホン/ポリオルガノシロ
キサングラフト共重合体であることが確認された。
GPC測定による数平均分子量および重量平均分子量はポ
リスチレン換算値でそれぞれ、8.56×104,2.57×105
あった。また、1H−NMRスペクトルより求めた主鎖ポリ
スルホンの繰り返し単位と側鎖ポリオルガノシロキサン
の繰り返し単位とのモル比は15/85であった。
実施例 12〜22 分離膜の製造及び気体透過実験結果 実施例1〜11で得られたグラフト共重合体100mgをそれ
ぞれクロロホルム8mlに溶解しその溶液を水平に静置し
たテフロン板(5cm×5cm)上に流延し、ゆっくりと溶媒
を蒸発除去し、たところ、それぞれ膜厚が20〜30μmの
丈夫な均質膜が得られた。これらの膜を気体透過測定装
置に装置し、高真空圧力法により、25℃における酸素、
窒素および二酸化炭素の透過係数をそれぞれ測定した。
その結果を表2に示す。
表2からわかるように、本発明のグラフト共重合体から
形成される膜は、酸素および二酸化炭素に対して優れた
選択透過性を有している。
実施例 23〜29 液体分離膜の製造及び液体透過測定結
果(1) 実施例2〜4および8〜11で得られたグラフト共重合体
を用いて、実施例12〜22と同様の方法により、各々膜厚
が20〜30μmの膜を作製した。
得られた膜をステンレス製浸透気化測定用セル(パーベ
ーパレーションセル)に挟み込み透過側を0.5mmHgの減
圧にし50℃における水/エタノール混合物の透過実験を
行った。膜を透過した混合液組成はTCD−ガスクロマト
グラフィーにより検出し透過速度P(g・m/m2・hr)お
よび分離係数αを下記式により求めた。
以上のような透過実験を供給液組成を変えて数回行い、
各々の場合のPおよびαを算出した。それぞれの測定結
果を下記表3〜9に示す。
以上のように、本発明のグラフト共重合体から形成され
る膜は、いずれも10wt.%前後のエタノール水溶液を50
〜70wt.%前後にまで1段階で濃縮できることがわかっ
た。また、透過速度も1×10-3(g・m/m2・hr)以上で
あり、このことは膜厚を1μmとした場合約1kg/m2・hr
またはそれ以上の流速が得られることを示している。し
たがって、本発明のグラフト共重合体から形成される膜
を用いて、低濃度のアルコール水溶液から1段階で効率
良く高濃度アルコールを製造することが可能である。
実施例 30 パーベーパレーション測定結果(2) 実施例4で得られたグラフト共重合体を用いて、実施例
12〜22で述べた方法により膜厚が約25μmの膜で作製し
た。この膜について、実施例23〜29で述べたと同様な方
法により50℃における水/アセトン混合物の透過実験を
行った。結果を表10に示す。
表からわかるように、本発明のグラフト共重合体膜は水
/アセトン混合物の透過においても、極めて優れたアセ
トン選択透過性を示した。
比 較 例 実施例1〜11で用いた原料のポリスルホン100mgをクロ
ロホルム8mlに溶解し、テフロン板(5cm×5cm)上にて
膜厚35.4μmの膜を作成した。この膜について、実施例
12〜22で述べた方法により気体透過係数を測定したとこ
ろ次のような結果が得られた。
この値を表1の結果と比較すると、本発明のグラフト共
重合体膜の気体透過係数はポリスルホン膜に比べ10〜10
0倍程度向上していることがわかる。
また、このポリスルホン膜を用いて実施例23〜29で述べ
た方法により水/エタノール混合物のパーベーパレーシ
ョン法による透過実験を行った。その結果、供給液のエ
タノール濃度を20〜80wt.%と変えても、いずれの場合
もエタノールはほとんど透過せず、透過液中には水のみ
が検出された。また、透過速度も約2×10-5g・m/m2
hであり非常に遅いことがわかった。このように、ポリ
スルホン膜では、本発明のグラフト共重合体膜のように
アルコール水溶液から高濃度のアルコールを効率良く製
造することは困難であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08J 5/18 CEZ 9267−4F

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繰り返し単位が一般式 (式中、Aは1個または2個の芳香環を有する2価の有
    機基である。) で表わされるポリスルホンの主鎖芳香環上の水素の一部
    が、一般式 (式中、Bは酸素原子または2価の有機基であり、R1
    R7は同一あるいは異なってもよくアルキル基、置換アル
    キル基、フェニル基または置換フェニル基であり、mは
    1以上の整数である。ただし、R3およびR4は繰り返し単
    位ごとに任意に異なってもよい。) で表わされるポリオルガノシロキサン鎖で置換された構
    造を有し、主鎖のポリスルホンの繰り返し単位と側鎖の
    ポリオルガノシロキサンの繰り返し単位とのモル比が70
    /30から1/99の範囲にあり、平均分子量が少なくとも1
    万のポリスルホン/ポリオルガノシロキサングラフト共
    重合体。
  2. 【請求項2】1個または2個の芳香環を有する2価の有
    機基が、 (式中、R8〜R11は同一あるいは異なってもよく水素原
    子、ハロゲン原子、アルキル基または置換アルキル基で
    あり、nは1〜4の整数である。)からなる群より選ば
    れる特許請求の範囲第(1)項記載のポリスルホン/ポ
    リオルガノシロキサングラフト共重合体。
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